JP2010506557A - 制御モジュールを一体化した動力供給装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 コンパクトな構造を有し、かつ機械的応力にも耐性を有する動力供給装置を提供する。
【解決手段】 この動力供給装置は、ハウジング（２）を備えており、このハウジング（２）内には、第１の軸受（６）および第２の軸受（７）を介して、それぞれハウジングに連結されている第１の端部（５．１）および第２の端部（５．２）を有するシャフト（５）に固定されたロータ（４）を囲んでいるステータ（３）が取り付けられており、第２の端部は、第２の軸受を越えて、ハウジングの外側に突き出ており、電子制御モジュール（８）が、ロータと第２の軸受との間に延在しているシャフト部分（５．３）と対向するハウジング内領域にマウントされている。
【選択図】図１

Description

本発明は、例えばアクチュエータを作動させるために用いることができる電気的な動力供給装置に関する。

上記のような動力供給装置は、一般に、ハウジングを有する電動モータを備えており、ハウジング内には、ステータが、出力シャフトに固定されたロータを囲むように取り付けられており、出力シャフトは、ロータの両端に１つずつ配置された２つの玉軸受を介して、回転可能にハウジング内に取付けられている。出力シャフトは、アクチュエータを動かす部材と協働するために、ハウジングから突き出た突出端部を有する。また一般に、出力シャフトの角度位置を検出して、この検出された角度位置に応じて、電動モータを制御するための制御モジュールが、突出端部に対向するハウジング外領域に取付けられている。

突出端部の側で、玉軸受の先に伸びている出力シャフトの部分は、比較的長い。したがって、出力シャフトの突出端部が、アクチュエータの歯車と噛み合うピニオンを取り付けられている場合のように、横方向力を受けるときには、玉軸受の先に伸びている出力シャフト部分は、対応する大きな撓みに対する耐性を備えていなければならない。第３の玉軸受を介して、出力シャフトの突出端部の回転を確実に案内するための考察がなされている。しかし、このようなアセンブリは、特に機械加工精度において、その実現性に問題がある。またこのアセンブリは、超静圧的であり、電動モータの効率を低下させ、また、玉軸受の摩耗を早める。

さらに、このような動力供給装置は、大きな体積を有する。

本発明は、コンパクトな構造を有し、かつ機械的応力にも耐性を有する動力供給装置を提供することを１つの目的とするものである。

この目的を達成するために、本発明は、ハウジングを備えている動力供給装置であって、ハウジング内には、第１の軸受および第２の軸受だけを介して、それぞれハウジングに連結されている第１の端部および第２の端部を有するシャフトに固定されたロータを囲むステータが取り付けられており、第２の端部は、第２の軸受を越えて、ハウジングの外側に突き出ており、電子制御モジュールが、ロータと第２の軸受との間に延在しているシャフト部分と対向するハウジング内の領域にマウントされている動力供給装置を提供するものである。

したがって、２つの軸受は、互いに最大限に離れており、シャフトの回転を確実に最適に案内する。また、第２の軸受は、アクチュエータと協働するように設計された端部に、可能な限り近接している。その結果、この端部は、応力に対する耐性を制限し得る不安定な構造を有していない。

第２の端部は、電子制御モジュールがマウントされている壁の外面から突き出ている。この壁は、熱伝導材料で作られていることが好ましい。

電子制御モジュールをこのような構成とすることによって、アクチュエータは、電子制御モジュールの作動によって生じる熱を消散させるための質量を構成することができる。

本発明の非限定的な特定の実施形態に関する以下の説明を読むことによって、本発明の他の特性および利点が明白になると思う。

本発明による動力供給装置の縦断面略図である。

本発明の動力供給装置は、アクチュエータを動かす部品を、そのタイプにかかわらず、回転駆動するように設計されている。

図１において、符号１で示されている動力供給装置は、第１および第２のハウジング部分２．１および２．２から成るハウジング２と、第１のハウジング部分２．１に取り付けられており、かつシャフト５に固定されたロータ４を囲んでいるステータ３とを備えている。

第１と第２のハウジング部分２．１と２．２は、公知のやり方で互いに連結されている。具体的には、例えばねじまたはボルトなどを介する分解可能な連結部を備えていることが好ましい。第２のハウジング部分２．２は、二点鎖線によって概略的に示されているアクチュエータ１００に当接する当接面１１を有しており、かつアクチュエータ本体への取り付け手段（図示せず）を設けられている壁１０を備えている。この取り付けは、例えば螺合またはボルト締めによって行われる。

ステータ３およびロータ４、およびハウジング２内へのそれらの取り付け方法は公知である。ステータ３には、交流電流が供給される。ステータ−ロータ・アセンブリは、ブラシレスタイプの電動モータと同様に作動する。

シャフト５は、軸受６を介して第１のハウジング部分２．１に連結された第１の端部５．１、および軸受７を介して第２のハウジング部分２．２に連結された第２の端部５．２を有する。軸受６および７は、図１においては玉軸受であるが、ころ軸受、針状ころ軸受または面軸受であってもよい。

シャフト５の第２の端部５．２は、当接面１１から、ハウジング２の外側に突き出ており、かつアクチュエータ１００を動かす部品にトルクを伝達する手段を備えている。これらの手段には、歯、溝、突起、歯車、駆動される部品にベルト結合されるプーリなどが含まれる。

さらに動力供給装置１は、ロータ４と軸受７との間に延在しているシャフト部分５．３と対向するハウジング２内領域にマウントされ、符号８で示されている制御モジュールを備えている。制御モジュール８は、壁１０に取り付けられている。制御モジュール８は、ロータ４を回転駆動するために、ステータ３の巻線への供給電力を制御するように設計されている。制御モジュール８は、本明細書においては、電源に接続するためのユニット９、およびシャフト５に直角に延在するように積み重ねられた、いくつかのプリント回路ボード１２、１３、１４を備えている。

プリント回路ボード１２、１３、１４は、シャフト５を通過させるための開口を形成されている。プリント回路ボード１２、１３、１４は、制御部１５および電力部１６を保持している。電力部１６は、プリント回路ボード１２と１３とで画定される空間内に延在している（電力部を、さらに、またはそれに代えて、プリント回路ボード１３と１４との間に配置することもできる）。電動モータに最も近いプリント回路ボード１２は、磁界センサ１７を備えている。磁化部分１９を備えた円盤１８が、磁界センサ１７に対向しながら回転するように、シャフト５に取り付けられている。円盤１８と磁界センサ１７とは、シャフト５の角度位置を検出するユニットを形成している。

この動力供給装置１は、当接面１１を、アクチュエータ１００の本体に押し付けるように、第２のハウジング部分２．２を固定することによって、アクチュエータ１００に取り付けるように設計されている。制御モジュール８が作動しているときに生じる熱を消散させることができるように、ハウジング２、より詳細には第２のハウジング部分２．２、壁１０およびアクチュエータ本体は、熱伝導材料で作られていることが好ましい。このような材料は、例えばアルミニウムなどの金属である。

本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、請求項に定められている本発明の範囲を逸脱せずに、変形実施形態を加えることができることは明白である。

特に、動力供給装置の構造は、上述の構造に対して相違していてもよい。例えばハウジングは、単一の部分から成っていてもよいし、または３つ以上の部分から成っていてもよい。ロータ−ステータ・アセンブリは、ブラシを備えた電動モータのように作動するように設計されていてもよい。制御モジュールは、必ずしも位置検出器を備えていなくてもよい。電源への制御モジュールの接続手段を、ケーブルなどに置き換えてもよい。

なお、上記説明における用語「軸受」は、任意の回転案内ユニット、特に、平面軸受、玉軸受のように回転体を備える軸受、針状ころ軸受またはころ軸受を意味している。

１ 動力供給装置
２ ハウジング
２．１ 第１のハウジング部分
２．２ 第２のハウジング部分
３ ステータ
４ ロータ
５ シャフト
５．１ 第１の端部
５．２ 第２の端部
５．３ シャフト部分
６、７ 軸受
８ 制御モジュール
９ 電源に接続するためのユニット
１０ 壁
１１ 当接面
１２、１３、１４ プリント回路ボード
１５ 制御部
１６ 電力部
１７ 磁界センサ
１８ 円盤
１９ 磁化部分
１００ アクチュエータ

Claims (5)

1. ハウジング（２）を備える動力供給装置（１）であって、前記ハウジング（２）内には、第１の軸受（６）および第２の軸受（７）を介して、それぞれ前記ハウジングに連結されている第１の端部（５．１）および第２の端部（５．２）を有するシャフト（５）に固定されたロータ（４）を囲んでいるステータ（３）が取り付けられており、前記第２の端部は、前記第２の軸受を越えて、前記ハウジングの外側に突き出ており、かつ電子制御モジュール（８）が、前記ロータと前記第２の軸受との間に延在しているシャフト部分（５．３）と対向するハウジング内の領域に取付けられていることを特徴とする動力供給装置。
2. 前記第２の端部（５．２）は、前記電子制御モジュール（８）が取付けられている壁（１０）の外面（１１）から突き出るように延在しており、前記壁（１０）は、熱伝導材料からなっている、請求項１に記載の動力供給装置。
3. 前記電子制御モジュール（８）は、積み重ねられた状態で、前記シャフト（５）と直角に延在しており、かつ前記シャフト（５）が通過する開口を備えている、いくつかのプリント回路ボード（１２、１３、１４）を備えている、請求項１に記載の動力供給装置。
4. 前記プリント回路ボード（１２、１３、１４）のうちの２つのプリント回路ボード間に画定される空間に、電力部（１６）が保持されている、請求項３に記載の動力供給装置。
5. 前記ステータに最も近いプリント回路ボード（１２）上にマウントされた磁界センサ（１７）と、磁化部分を有しており、かつ前記磁界センサ（１７）とともに、前記シャフト（５）の角度位置を検出するユニットを形成するように、前記磁界センサに対向しながら回転する、前記シャフト（５）に取り付けられた円盤（１８）とを備えている、請求項３に記載の動力供給装置。

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