JP2010503985A - シンチレーターに基づき空乏化した電子ドリフト領域を持つx線検出集積回路素子 - Google Patents
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Abstract
本願が記載するのは、集積回路の設計、及び、その集積回路を製造するための方法である。この集積回路は、効率が高く、雑音が低く、位置に敏感な、X線検出器のための、集積回路である。このX線検出器を、とりわけ医療で応用する。X線検出集積回路素子350は、深い凹部354に基づく。深い凹部354を、X線を検出するシンチレーター材料で満たす。浅い第1の電極360を、基板352の側壁の面に形成する。側壁は、2つの隣り合う凹部354を分離する。この側壁の電極360を、ウエハーの表面の特定の電極363の構造と組み合わせる。この組み合わせにより、素子350の側壁を完全に空乏化することになる。これにより、信号の電荷が、低容量の読み出し電極363に向けて移動することになる。記載の集積回路素子350は、効率が高い光の収集及び深さに依存しない光の収集を、確実にする。
Description
本願発明は、X線画像検出システムを使ってX線の光子を検出する分野に一般に関する。とりわけ、本願発明は、シンチレーターに基づくX線検出集積回路素子に関する。この素子を、X線画像検出器で使ってもよい。X線画像検出器とは、とりわけ、医療の応用のための、空間を分解するX線画像検出器である。
更に、本願発明は、前述のX線検出集積回路素子を複数含む、X線画像検出器に関する。
更に、本願発明は、特に医療のX線画像化で使われるX線画像化装置に関する。このX線画像化装置は、前述のX線画像検出器を含む。
本願発明は、前述のシンチレーターに基づくX線検出集積回路素子を製造するための方法に更に関する。
医療用のX線画像化で必要なのは、範囲が広く、雑音が低く、位置に敏感で、各々の空間分解能が高く、かつ、競争力のある価格で作ることができる、X線検出システムである。現在、市場で入手できるX線検出システムは、シンチレーターと、非晶質シリコン(Si)に基づく画素光ダイオード配列との組み合わせに基づいている。シンチレーターは、X線を光の光子に高い効率で変換する。この光の光子を、次に光ダイオードで吸収する。すると、光子は電荷の担体に変換される。電荷の担体は、X線検出システムの読み出し接点に相当する電極に、信号を生ずる。典型的にはSiの光ダイオードである各画素は、電荷蓄積器と、画素を選択するための薄膜トランジスター(TFT)を備える。
シンチレーターと、非晶質Siの光ダイオードとの組み合わせにより、効率的にX線を吸収できる。この場合、シンチレーターの材料を組み合わせる相手は、比較的光感度が高く、かつ、比較的暗電流が低い、非晶質Siの光ダイオードである。このシステムでは、全体の雑音は、そこそこ低い。このシステムでは、スイッチング素子、増幅器、及びTFT関連の部品が、主に雑音を発生させる。現在入手できるX線検出システムは、大きさが約40cmx40cmで、画素の大きさは約150μmx150μmである。
特許文献1は、X線を検出する画素検出器を作るための方法と装置を開示している。この検出器は、シンチレートする画素検出器の内部で2次的に発生した光子の導光に基づく構造を含む。この構造に、CCD又はCMOSの検出器の配列を組み合わせる。この構造は、行列状である。この行列は、深い孔を持つ。この孔を、シリコンエッチング技術で作る。シリコンエッチング技術により、極めて薄い壁を作る。この行列の孔の間隔は、使う画像検出器の画素の大きさ以下である。孔の行列を、シンチレートする材料を溶かして孔に入れることのよって満たす。このことにより、各々の孔で、単一のシンチレートする区画を形成する。シリコンの行列は、反射する層を更に利用してもよい。このことにより、画像検出チップに向けて導く光の量を増やす。記載のX線検知画素検出器には、欠点がある。即ち、光出力(従って全般的な検出の効率)が、典型的には十分でない。とりわけ、医療用のX線画像化の応用のためには十分でない。医療用のX線画像化の応用とは、例えば計算機断層撮影法である。特許文献1の開示では、全般的な検出の効率が落ちるのは、とりわけ、シンチレーターの材料の量が限られているせいである。例えば、シンチレーターの内部に欠陥があると、光が失われてしまうからである。全般的な検出の効率が更に落ちるのは、側壁で反射する際の損失のせいである。例えば、側壁が滑らかでないと損失が起こる。また、2次量子雑音も大きく寄与する。変換の効率は深さに依存するからである。
非特許文献1は、X線画像検出器の概念を開示している。この概念は、深いシリコン孔にpn接合を形成することに基づく。X線画像検出器の検出部は、CsI(Tl)のシンチレーターの列の配列である。この配列を、壁にpn接合を持つシリコンの孔の配列を満たすことによって形成する。X線がCsI(Tl)のシンチレーターを照射すると、CsI(Tl)のシンチレーターは、光子を放射する。この光子を、pn接合が捕える。孔の行列を、N型のシリコンで作ることができる。この際に、深反応性イオンエッチング又は光-電気化学的エッチングを使う。pn接合を、ホウ素の拡散及び/又はホウ素をドープしたポリシリコンの堆積によって作ることができる。
Formation of pn junctions in deep silicon pores for X-ray imaging detector applications, X. Badel et al., Nuclear Instruments and Methods in Physics Research, A 509 (2003), pp. 96-101.
しかし、X線画像検出器の分野における近年の進歩が、X線検知検出器の雑音、空間分解能、及び量子効率をどれだけ改善したとしても、X線検出器のこれらの特徴的な特性を更に改善するという要求は常にある。これらの特徴的な特性は、とりわけ、医療におけるX線画像化に必要である。
この課題を、独立請求項による主題によって解決してもよい。本願発明の有利な実施形態は、従属請求項によって記述される。
本発明の第1の観点によれば、X線画像検出器のためのX線検出集積回路素子を提供する。このX線画像検出器は、とりわけ、医療の応用で使うX線画像検出器である。このX線検出集積回路素子は、次の(a)〜(e)を含む。(a)表面及び裏面を持つ半導体基板。(b)半導体基板の内部で、裏面から表面に向かって形成される、複数の凹部。ここで、2つの隣り合う凹部は、半導体基板の側壁で区切られる。(c)複数の第1の電極。ここで、複数の第1の電極の各々は、1つの凹部の内表面に形成される。(d)複数の凹部の内部に満たされるX線検出シンチレーター材料。及び(e)表面に形成される複数の第2の電極。ここで、複数の第2の電極の各々は、1つの側壁に向く。
本発明のこの観点は、次の考えに基づく。即ち、第1の電極及び第2の電極は、側壁の内側で電場を発生してもよい。この電場は、側壁を完全に空乏化する。言い換えれば、第1の電極を半導体基板の内側で適切にバイアスし、かつ、第2の電極を半導体基板の表面で適切にバイアスすれば、前述のように分散した第1の電極と第2の電極は、側壁の内側で電位を形成する。この電位によって、光が生成した全ての電荷は、第2の電極の方向へ移動してもよい。従って、第2の電極は、収集電極となる。また、第2の電極は、それぞれ読み出し接点でもある。
次のことに注意。即ち、第2の電極は、半導体層からできていてもよい。この半導体層は、第1の伝導型を含む。また、第1の電極は、半導体層からできていてもよい。この半導体層は、第2の伝導型を含む。更に、半導体基板から形成される側壁は、第1の伝導型を含んでもよい。
X線の光子から、好適には可視光の帯域内の光子への変換は、周知の物理的な効果である。この効果については、本願では詳述しない。適切なシンチレーターの材料は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI)である。CsIを例えばタリウム(Tl)でドープする。
凹部という語は、全ての異なる形の空洞を含んでもよい。全ての異なる形の空洞を、半導体基板において、裏面から始めて形成してもよい。従って、凹部という語を、極めて一般的な意味で理解する必要がある。凹部という語は、例えば、溝、穴、孔、及び/又は窪みという語を含む。凹部は、正方形以外の形であってもよい。更に、円形又は6角形の凹部を使ってもよい。
前述の集積回路素子において、1つの第2の電極は、各々、半導体基板の1つの側壁に向く。このことが意味するのは次のことである。即ち、1つの第2の電極は、各々、2つの隣り合う凹部の間で延長する。正確を期せば、1つの第2の電極は、各々、2つの領域の間で延長する。この2つの領域は、2つの隣り合う凹部が半導体基板の表面に投影される領域である。このことは、前述の効果をもたらす。前述の効果とは、即ち、2つの隣り合う第1の電極と、対応する第2の電極(この第2の電極は、2つの隣り合う第1の電極の間に位置する)との間で、電場を発生してもよいということである。この効果により、側壁を完全に空乏化できる。このことにより、空乏化した領域を実効的に増やす。従って、X線検出集積回路の内部の電荷を発生する領域の体積をも増やすことになる。このことは次の利点を持つ。即ち、X線検出集積回路におけるX線の収集の効率を上げてもよい。なぜならば、シンチレーター材料によって変換される光子が、側壁によって示される活性検出領域の内部で、電荷担体を生成する確率を、上げられるからである。
更に、読み出し電極に相当する第2の電極を、従来技術における既知の読み出し電極と比べて、遥かに小さな寸法で実現できる。このことにより、読み出し電極の静電容量を著しく減らせる。この読み出し電極の容量は、従来技術と比べて遥かに大きな空乏層の厚さによって、更に改善される。空乏層が厚くなるのは、側壁が完全に空乏化されるからである。
次のことに注意。即ち、側壁を完全に空乏化することによって、更なる良い効果を得てもよい。即ち、集積回路素子の静電容量を減らせる。このことにより、この素子を使うX線検出器の反応時間をより早くでき、また、雑音をより低くできる。第1の電極の面積が、比較的大きいとしても、このことは正しい。
本発明の実施形態によれば、凹部は深い構造である。凹部は深さを持つ。この深さは、凹部の幅よりも大きい。このことにより、幅は裏面に平行に延長する。また、凹部の深さは、主に裏面に垂直に延長する。これにより、次の利点を提供してもよい。即ち、X線を検出するシンチレーターの領域と、光を検出する側壁の領域の、双方の活性検出体積を大きく実現できる。このことを、たとえ、凹部を互いに近い距離内に形成する場合でも、実現できる。凹部を互いに近い距離内に形成することにより、高い空間分解能を得てもよい。凹部の典型的な寸法は、表面及び裏面のそれぞれに平行な向きの横断面の面積で、約50μmx50μmであり、表面及び裏面のそれぞれに垂直な深さで、約500μmである。
本発明の更なる実施形態によれば、X線検出集積回路素子は、複数の第3の電極を更に含む。複数の第3の電極は、表面に形成される。複数の第3の電極の各々は、2つの隣り合う第2の電極の間に配置される。複数の第3の電極の各々は、半導体材料の層からできていてもよい。この半導体材料の層は、第2の伝導型を含む。第2の伝導型は、第1の電極と同じ型のドーピングである。第2の伝導型は、第2の電極と比べると、反対の型のドーピングである。これら第3の電極を適切な電圧の高さ(例えば接地電位)に接続することにより、次の利点を得てもよい。即ち、2つの隣り合う第2の電極の間の電位を定めることができる。このことにより、2つの隣り合う第2の電極に付随するドリフト電場を効率的に分離できる。2つの隣り合う第2の電極は、集積回路素子の隣り合う読み出し接点に相当する。従って、第3の電極をまた、保護電極と呼んでもよい。
本発明の更なる実施形態によれば、第1の電極は、5μmより小さい厚さを持つ。第1の電極は、好適には、1μmより小さい厚さを持つ。これが意味するのは次のことである。即ち、第1の電極は、極めて浅い側壁の接合を示す。この極めて浅い側壁の接合により、高い光感度を実現してもよい。なぜならば、ごく少数の光子のみが、シンチレーターと活性側壁領域の間に形成される境界層に吸収されることになるからである。更に、浅い側壁の接合は、半導体基板の側壁の体積の内部の、自由電荷担体を完全に空乏化することに寄与してもよい。
本発明の更なる実施形態によれば、X線検出集積回路素子は、光反射層を更に含む。光反射層は、半導体基板の裏面に形成されるシンチレーターの面に提供される。この光反射層により、集積回路素子の感度を更に上げることができてもよい。シンチレーター材料によって変換された光は、集積回路素子から逃れられないようになるからである。
この光反射層は、例えば、薄い金属の層でもよい。凹部をシンチレーター材料で満たした後に、既知の被膜技法によって、薄い金属の層を形成できる。
本発明の更なる実施形態によれば、半導体基板は、半導体ウエハーの少なくとも部分である。この半導体ウエハーは、好適にはシリコンからできている。このことは、高純度な基材を容易に提供できるという利点を持つ。高純度な半導体材料により、側壁の内側で光が生成した電荷担体の再結合時間を長くできてもよい。側壁は活性検出領域の大部分に相当する。従って、検出器の効率を示す量子収率が上がることになる。再結合過程によって、電子の損失が減るからである。
更に、高純度な半導体材料は、無視できる程度の汚染しかない。従って、高純度な半導体材料は、生成された電荷担体の移動性が上がるという利点を持つ。従って、高速な電子ドリフトにより、高速な電荷担体の収集ができる。その結果、前述の集積回路素子を使うX線検出器の反応時間を高速にできる。
本発明の更なる実施形態によれば、X線検出集積回路素子は、パッシベーション層を更に含む。パッシベーション層は、シンチレーター材料と第1の電極の間に形成される。このようなパッシベーション層を与えることにより、次の利点がある。即ち、半導体材料とシンチレーター材料の間に、明確に境界を定義できる。従って、シンチレーター材料から半導体のほうに原子が拡散することがない。逆に、半導体材料からシンチレーター材料のほうに原子が拡散することもない。好適には、パッシベーション層は、約10nmの厚さの、極めて薄い層である。パッシベーション層は、例えば、SiO2であってもよい。パッシベーション層が薄いことは、次の利点を持つ。即ち、シンチレーター材料が変換した光の吸収が、増えない(又は有意に増えない)ということである。従って、検出器の高い効率を維持できることになる。パッシベーション層の厚さを、シンチレーターから発する光の波長に応じて最適化してもよい。この最適化により、このパッシベーション層を透過する光を最大化できる。
本発明の更なる実施形態によれば、次の(a)〜(c)である。即ち、(a)半導体基板は、真性半導体材料であるか、又は、低濃度にn型にドープした半導体材料である。(b)第1の電極は、半導体の内部の、p型にドープした領域として形成される。及び(c)第2の電極は、半導体の内部の、n型にドープした領域として形成される。このことにより、次の利点がある。即ち、前述の集積回路素子を、標準的な半導体製造技法によって製造できる。標準的な半導体製造技法とは、とりわけ、CMOS互換なプロセス技術を使う技法である。CMOS互換なプロセス技術は、多くの異なる半導体の応用について、よく開発されている。従って、前述の集積回路素子を、信頼性があり費用対効果の高い方法で製造できる。
好適には、p型にドープした第1の電極を、半導体基板の内部で高濃度にp型にドープした接触領域に接続する。高濃度にp型にドープした接触領域それ自体を、外部の接点に接続してもよい。この際に、半導体プロセスで周知の接続技術を使う。
とりわけ、半導体基板が、低濃度にn型にドープした半導体材料である場合には、第2の電極を、高濃度にn型にドープした領域によって実現してもよい。更に、第3の電極を提供して、隣り合う第2の電極を互いに分離する場合には、第3の電極を、好適には、高濃度にp型にドープした領域によって形成してもよい。
次のことに注意。即ち、もちろん、第1の電極と、第2の電極の間で、ドーピングの型を交換できる。これが意味するのは次のことである。即ち、X線検出集積回路素子を、次の場合にも実現してもよい。即ち、第1の電極がn型にドープした領域であり、かつ、第2の電極がp型にドープした領域である場合である。第2の電極は、高濃度にp型にドープした領域であってすらもよい。もちろん、この場合は、第1の電極を、高度にn型にドープした接触領域に接続してもよい。更に、第3の電極を提供して、隣り合う第2の電極を互いに分離する場合には、第3の電極を、好適には、高濃度にn型にドープした領域によって形成してもよい。
本発明の更なる実施形態によれば、第1の電極は、半導体基板の裏面から接続される。第1の電極は、典型的には、高い電圧にバイアスされるので、このことは次の利点を持ってもよい。即ち、全ての高電圧の接点が、裏面にある。他方、信号の読み出しと処理のための全ての接点(これらは典型的には低電圧の信号である)は、表面に設けられる。
本発明の更なる実施形態によれば、第1の電極は、半導体基板の表面から接続される。この逆の実施形態がとりわけ魅力的なのは、次の理由による。即ち、全ての接点を、半導体基板の同じ面に設けてもよい。このことにより、集積回路素子の製造プロセスを、標準的なCMOS互換なプロセス技術によって実現できる。このことにより、結晶シリコンウエハーを、半導体基板として使ってもよい。
第1の電極と表面の間に形成する伝導経路を、ポリシリコンによって実現してもよい。このポリシリコンを、適切な方法でドープしてもよい。このことにより、十分な伝導性を与える。このことは、次の利点を持つ。即ち、シリコン結晶からできている基板の熱膨張係数と、ポリシリコンの熱膨張係数は、極めて近い。このことにより、集積回路素子の熱的な安定性を上げてもよい。
本発明の更なる実施形態によれば、第1の電極は、深さ方向に断片化する。これが意味するのは次のことである。即ち、第1の電極は、複数の小さな電極要素を含む。複数の小さな電極要素は、互いに接続されていない。しかし、隣り合う小さな電極要素が十分に近い距離にあれば、複数の電極要素を通じて流れる電流(リーチスルー電流)が生じることになる。その結果、一連の電極が与えられることになる。この場合、各々の電極要素は個々の電位にある。2つの隣り合う電極要素の間の距離は、電気抵抗を示す。従って、複数の小さな電極要素における電圧の分布は、下がって行く勾配を示すことになる。その結果、参照電圧に直接に接続する電極要素は、最も絶対値が大きな正又は負の電位にあることになる。
断片化した第1の電極は、次の利点を提供することになる。即ち、側壁における電位を、有利な仕方で成形できる。即ち、生成された電荷担体のドリフトを、側壁において改善することを実現してもよい。
第1の電極の断片化を、集積回路素子を製造する際の様々な処理工程を行うことによって実現してもよい。例えば、凹部を形成するために、半導体基板のエッチングを複数の工程で行うことができる。偶数回目の工程の各々の後には、側壁のドーピングが行われている。奇数回目の工程の各々の後には、保護用の酸化層が、対応する側壁の表面部分に形成されている。
本発明の更なる実施形態によれば、第1の電極は、ドーピングの複数の濃度を含む。この濃度は、裏面から表面に向かって下がる。このことにより、次の利点を提供してもよい。即ち、第1の電極の内部の電場の勾配を、次のように実現できる。即ち、側壁における電位を、第1の電極を断片化して使う場合について記述したのと似た仕方で、形成することになる。
第1の電極のドーピングの濃度を深さに応じて変えることを、気相堆積(VPD)プロセスを使うことによって実現してもよい。VPD法のドーピングプロセスを、次のように最適化できる。即ち、裏面の凹部の縁の側から、凹部の底の側に向けて、ドーピングが線型に減る。このことにより、連続的な抵抗の連鎖が側壁の面に形成される。断片化した第1の電極を作るプロセスに比べて、ドーピングの濃度の勾配を持つ第1の電極を作ることは、遥かに易しい。
本発明の更なる実施形態によれば、複数の凹部は、2次元の配列に配置される。このことは次の利点を持つ。即ち、前述の集積回路素子を使って、平らなX線検出器を作ってもよい。この平らなX線検出器は空間分解能を持つ。この空間分解能は、次の場合にとりわけ高い。即ち、(a)凹部は、小さな横断面積を持ち、この横断面積は、半導体基板の表面と裏面にそれぞれ平行に向けられ、かつ、(b)凹部は互いに対して、近い距離に形成される。
もちろん、収集電極に相当する第2の電極の空間的な配置は、複数の凹部に関係している。従って、複数の第2の電極も、2次元の配列に配置してもよい。この点に関しては、次のことに注意。即ち、読み出し接点に相当する第2の電極の1つを、個々の凹部の中に形成される、特定のシンチレーターの柱の1つに、一義的に割り当てることは無い。このことは次の効果を持つ。即ち、画素の境界が、シンチレーター材料を横切るということである。もちろん、このことは次の欠点を持つ。即ち、2つの隣り合う画素を、完全には分離できない。しかし、結果として生じる全体的な空間分解能の悪化は少ない。従って、この素子を使うX線検出器は、それでもなお、現在X線画像化のために使われている既知のX線検出器に比べて、遥かにより高い空間分解能を持ってもよい。このことは、とりわけ次の場合に正しい。即ち、凹部が、互いに近い距離に形成される深い構造を示す場合である。
第3の電極を使って、隣り合う第2の電極を分離する場合には、複数の第3の電極を、好適には、1つの配列に相当する1つの交差構造によって形成してもよい。この配列の各画素の内部で、1つの第2の電極の位置を形成する。少なくとも1つの内蔵型の交差構造を使うことにより、次の利点を提供してもよい。即ち、第3の電極に対しては、少数の接点のみを提供する必要がある。
本発明の更なる観点により、X線画像検出器を提供する。このX線画像検出器は、空間分解能を持つ。このX線画像検出器は、とりわけ、医療の応用で使われるX線検出器である。提供されるX線検出器は、次の(a)及び(b)を含む。(a)前述の複数のX線検出集積回路素子。(b)第1の電極及び/又は第2の電極に接続するための、複数の電子回路。
次のことに注意。即ち、電子回路を、電極に適切なバイアス電圧を提供するために使ってもよい。それに加えて、電子回路を、事前増幅及び/又は信号処理を行うために構成してもよい。即ち、X線の光子を、シンチレーターの柱の1つの内部で検出すると、第2の電極の電圧が下がる。第2の電極は、収集電極である。第2の電極は、それぞれ、X線検出回路素子の読み出し接点でもある。この第2の電極の電圧が下がることを検出する。
本発明の実施例によれば、複数の電子回路を、別のチップに形成する。この別のチップを、X線検出集積回路素子に接続する。このことにより、次の利点を提供してもよい。即ち、半導体基板の表面には、光ダイオードに関する構造のみを作る必要がある。集積回路素子と、別のチップの間の接続を、既知のフリップチップ結合によって実装してもよい。又は、集積回路素子と、別のチップの間の接続を、既知の貫通ビアを提供する方法によって実装してもよい。このことによって、X線検出器を実現するために、所謂システム・イン・パッケージの問題解決手法を使ってもよい。
本発明の代わりの実施例によれば、電子回路を、同じ半導体基板に作る。このことにより、完全な、読み出し/増幅回路を、同じウエハーに作ってもよい。この場合、電子回路を、中濃度にドープしたp/n井戸に実現することになる。中濃度のドーピングにより、その位置まで空乏化が広がることを避ける。次の場合はとりわけ魅力的である。即ち、第2の電極の大きさが、凹部の横断面よりも小さい場合である。第2の電極は、読み出し電極に相当する。読み出し電極は、それぞれ読み出した画素を示す。このことは、次の利点を提供してもよい。即ち、残りの面積を使って、電子回路を実装できる。このことによって、X線検出器を実現するために、所謂システム・オン・チップの問題解決手法を使ってもよい。
本発明の更なる観点によれば、X線画像化装置を提供する。このX線画像化装置は、とりわけ、医療用のX線画像化装置である。医療用のX線画像化装置とは、例えば計算機断層撮影法装置またはCアームシステムである。X線画像化装置は、前述のX線画像検出器を含む。
次のことに注意。即ち、前述のX線画像検出器を、他の目的のために使ってもよい。他の目的とは、例えば、物質解析である。物質解析を、例えば、手荷物検査システムにおいて行ってもよい。
本発明の更なる観点によれば、X線検出集積回路素子を作るための方法を提供する。この方法は、とりわけ、前述の実施形態によるX線検出集積回路素子を作るための方法である。提供される方法は、次の(a)〜(d)の工程を含む。(a)表面及び裏面を持つ半導体基板を提供する工程。(b)半導体基板の内部で、裏面から表面に向かって、複数の凹部を形成する工程。ここで、2つの隣り合う凹部は、半導体基板の側壁で区切られる。(c)複数の第1の電極を、半導体をドープする手続きによって形成する工程。ここで、複数の第1の電極の各々は、1つの凹部の内表面に形成される。(d)複数の凹部を、シンチレーター材料で満たす工程。
X線検出集積回路素子の記載に関して前述した通り、第2の電極は、半導体層からできていてもよい。この半導体層は、第1の伝導型を含む。また、第1の電極は、半導体層からできていてもよい。この半導体層は、第2の伝導型を含む。更に、半導体基板から形成される側壁は、第1の伝導型を含んでもよい。
本発明のこの観点は、次の考えに基づく。即ち、前述の実施例のいかなる1つにもよるX線検出集積回路素子を、標準的な半導体プロセス技術を使って作ってもよい。前述の実施例のいかなる1つにもよるX線検出集積回路素子を、とりわけ、標準的なCMOSプロセスを使って作ってもよい。
凹部を、所謂深反応性イオンエッチング(DRIE)又は電気化学的ウエットエッチングを使って形成してもよい。このことにより、約50μmx50μmの横断面及び約500μmの深さを持つ凹部を作ってもよい。もちろん、他の寸法を持つ凹部を形成してもよい。
とりわけ、半導体基板が純粋なシリコンからできている場合は、その半導体基板は、真性半導体でもよく、又は、その半導体基板を、低濃度にn型にドープしてもよい。この場合、ドーピングの手続きは、所謂気相ドーピングでもよい。この場合、例えばホウ素を、シリコンの側壁に、高温の雰囲気から注入する。このことにより、浅いp型の側壁の接合を形成する。この点に関して次のことに注意。即ち、この操作の最中に、シリコンの表面の粗さが、少なくとも部分的に、所謂シリコンの表面の移動効果のせいで、取り除かれる。シリコンの表面の粗さは、DRIEを使う場合は、とりわけ大きくなる。
次のことに注意。即ち、提供される方法は、ウエハー基板の裏面のプロセスに向けられている。好適には、裏面のプロセスを行う前に、又は、裏面のプロセスを行った後に、そのウエハーの表面のプロセスを、集積回路に互換な方法で行ってもよい。このことにより、ダイオード構造のみ、又は、完全なCMOS回路の何れかを、作ることができる。
本発明の更なる観点によれば、この方法は、パッシベーション層を、複数の第1の電極の表面に形成する工程を更に含む。この工程を、複数の凹部をシンチレーション材料で満たす前に行う。このことにより、次の利点を提供してもよい。即ち、半導体材料とシンチレーター材料の間に、明確に境界を定義できる。従って、シンチレーター材料から半導体のほうに(逆方向についても同様)、とりわけ拡散効果によって、原子が交換されることがない。
次のことに注意、即ち、本発明の実施形態を、異なる主題を参照して記述した。とりわけ、いくつかの実施形態を、装置の型の請求項を参照して記述した。他方、別の実施形態を、方法の型の請求項を参照して記述した。しかし、当業者は、前述及び後述の記載から、次のことを理解することになる。即ち、別様に指示されない限り、1つの型の主題に属す諸特徴のいかなる組み合わせにも加えて、同様に、異なる主題に関する諸特徴の間のいかなる組み合わせも(とりわけ、装置の型の請求項の諸特徴と、方法の型の請求項の諸特徴の間のいかなる組み合わせも)、本願によって開示されていると考えられるということである。
本願発明の、前述の通り定義した観点及び更なる観点は、後述の実施例から明らかになり、後述の実施例を参照して説明される。本発明を、次に、より詳しく記述する。次の記載では、実施例を参照するが、本発明は実施例には限定されない。
図面を図式的に描いている。次のことに注意。即ち、異なる図面において、似た又は同じ要素を、100の桁の数字のみが異なる参照番号によって示している。
図1は、計算機断層撮影法(CT)装置100を示す。計算機断層撮影法(CT)装置100は、CT走査器とも呼ばれる。CT走査器100は、ガントリー101を含む。ガントリー101は、回転軸102の回りを回転できる。ガントリー101は、モーター103によって駆動される。
参照番号105は、放射線源を示す。放射線源とは、例えばX線源である。放射線源は、多色の放射線107を放射する。CT走査器100は、開口システム106を更に含む。開口システム106は、X線源105が照射するX線を、放射ビーム107として形成する。放射線源105が照射する放射ビームのスペクトル分布を、フィルター部品(図示していない)によって更に変えてもよい。フィルター部品(図示していない)を、開口システム106の近くに配置する。
放射ビーム107は、円錐状のビーム107でもよい。又は、放射ビーム107は、扇状のビーム107でもよい。放射ビーム107は、次のように向けられる。即ち、放射ビーム107は、関心領域110aを貫通する。本願記載の実施例によれば、関心領域110aは、患者110の頭110aである。
患者110は、台112に乗る。患者の頭110aは、ガントリー101の中心領域に位置する。ガントリー101の中心領域は、CT走査器100の検査領域に相当する。放射ビーム107は、関心領域110aを貫通すると、放射線検出器115に衝突する。X線が患者の頭110aによって散乱することを防ぐことができるために、かつ、X線がX線検出器115に斜めの角度で衝突することを防ぐことができるために、図示していないが、散乱防止格子もある。散乱防止格子を、好適には、検出器115の直前に置く。
X線検出器115を、ガントリー101の、X線管105とは反対側に配置する。検出器115は、複数の検出素子115aを含む。複数の検出素子115aの各々は、X線の光子を検出できる。X線の光子は、患者110の頭110aを貫通してきたものである。検出素子115aを、複数のX線検出集積回路素子を使って実装する。X線検出集積回路素子については、後で詳述する。
関心領域110aを走査する間に、X線源105、開口システム106、及び検出器115は、ガントリー101と共に、回転方向の矢印117が示す向きに回る。ガントリー101を回すために、モーター103を、モーター制御部120に接続する。モーター制御部120を、データ処理装置125に接続する。データ処理装置125は、再構成部を含む。データ処理装置125を、ハードウェア及び/又はソフトウェアによって実装してもよい。再構成部は、様々な観察角度で得た、複数の2次元画像に基づき、3次元(3D)画像を再構成するように作られている。
更に、データ処理装置125は、制御部としても働く。データ処理装置125の制御部は、モーター制御部120と通信する。この通信により、ガントリー101の動きを、台112の動きと協調させる。台112を前後に動かすのが、モーター113である。モーター113も、モーター制御部120に接続する。
CT走査器100の動作の間、ガントリー101は回転し、同時に、台112は、回転軸102に平行に前後に動く。このことにより、関心領域110aを螺旋形に走査する。次のことに注意。即ち、円形走査を行うことも可能である。円形走査の場合は、台112は、回転軸102に平行に前後に動かない。円形走査の場合は、ガントリー101だけが回転軸102の回りを回る。円形走査によって、頭110aの局部を、高い精確度で測定してもよい。患者の頭の、より広い範囲の3D表現を得るためには、台112を順に動かしてもよい。この動きは、連続的な動きではなく、動いたり止まったりする。この動きは、回転軸102に平行である。この動きを、ガントリーが少なくとも1/2回転し終わった後に行う。ガントリーが少なくとも1/2回転している最中は、台112の位置を固定する。
検出器115を、事前増幅器であるパルス弁別部118に接続する。事前増幅器118を、データ処理装置125に接続する。データ処理装置125は、患者の頭110aの3D表現を再構成できる。この再構成の能力は、複数の異なるX線投影データ集合に基づく。このデータ集合は、異なる投影角度で得られたものである。
患者の頭110aの再構成した3D表現を観察するために、表示装置126がある。表示装置126を、データ処理装置125に接続する。加えて、3D表示の斜視図の任意の切片を、印刷装置127に印刷出力してもよい。印刷装置127も、データ処理装置125に接続する。更に、データ処理装置125を、画像保管及び通信システム(PACS)128に接続してもよい。
次のことに注意。即ち、表示装置126、印刷装置127、及び/又は、CT走査器100が備える他の装置を、計算機断層撮影法装置100の局所に配置してもよい。代わりに、表示装置126、印刷装置127、及び/又は、CT走査器100が備える他の装置を、CT走査器100から遠隔に配置してもよい。遠隔とは、例えば、施設又は病院の内部のどこでもよい。又は、遠隔とは、例えば、CT走査器100と接続される、全く異なる場所のことでもよい。この接続を、1つ以上の構成可能な網によって行う。網とは、例えば、インターネット、仮想専用網、等である。
図2a及び図2bを参照する。本発明の更なる実施例による、医療用X線画像化システム200は、所謂Cアームシステムである。Cアームシステム200は、スウィングアーム走査システム201を含む。スウィングアーム走査システム201を、患者の台212の近くに、ロボットアーム208によって支える。スウィングCアーム201の内側に設置されるのが、X線管205及びX線検出器215である。X線検出器215を、X線207を検出するように、配置し構成する。X線207は、患者210を貫通したX線である。更に、X線検出器215を、電気信号を生成するように構成する。この電気信号は、X線207の強度の分布を示す。スウィングアーム201を動かすことによって、X線管205及びX線検出器215を、患者210に対して、いかなる所望の位置及び向きにも置ける。
X線が患者210によって散乱することを防ぐことができるために、かつ、X線がX線検出器215に斜めの角度で衝突することを防ぐことができるために、図示していないが、散乱防止格子を設けてもよい。散乱防止格子を、検出器215の直前に置いてもよい。検出器215は、複数のX線検出集積回路素子を含む。X線検出集積回路素子については、後で詳述する。
Cアームシステム200が更に含むのは、制御部229及びデータ処理装置225である。制御部229及びデータ処理装置225の双方を、ワークステーション又は個人用計算機230が含む。制御部229は、Cアームシステム200の動作を制御するように構成される。
次の点に注意。即ち、Cアームシステム200の機械的な精度は、患者210の3D画像の再構成ができるために十分に良くてもよい。この再構成は、複数の異なる投影の2次元画像に基づく。複数の異なる投影の2次元画像は、高精度Cアームシステム200を使って得た画像である。
図3a及び図3bは、本発明の実施形態によるX線検出集積回路素子350の垂直断面図を示す。X線検出集積回路素子350を、半導体基板352に形成する。半導体基板352は、好適には、高純度のシリコン結晶のウエハーである。半導体基板352は、本願記載の実施例によれば、低濃度でn型にドープした材料である。半導体基板352は、裏面352a及び表面352bを含む。半導体基板352の内部に、複数の凹部354を形成する。図3a及び図3bに示す集積回路素子350の部分では、複数の凹部のうち、2つのみを示している。この凹部は、溝のように開いている。この凹部は、裏面352aから始まり、表面352bに向かって延長する。隣り合う凹部354は、半導体基板352の側壁によって区分される。
溝354の内側の表面には、第1の電極360がある。第1の電極360を、p型にドープする手続きによって作る。p型にドープする手続きとは、例えば気相ドーピングである。ドーピングにより、本願記載の実施例によれば、ホウ素をシリコンの側壁に導入する。これにより、浅いp型の接合360を作る。接触領域361を裏面352aに作る。接触領域361によって、−10Vから−200V程度の負の電圧を、第1の電極360に印加できる。本願記載の実施例によれば、接触領域361を、高濃度にp型にドープした領域によって実現する。
基板352の表面352bは、第2の電極363を備える。第2の電極363を、本願記載の実施例によれば、高濃度にn型にドープした領域によって実現する。第2の電極363を、フロントエンド回路に接続できる。フロントエンド回路は、信号を読み出し、処理するための回路である。信号とは、第2の電極363の1つが検出した信号である。第2の電極363は、対応する信号を検出する。従って、第2の電極363を、収集電極とも呼べる。第2の電極363は、各々また、集積回路素子350の読み出し接点でもある。このことについては後に述べる。
基板352の表面352bは、第3の電極365を更に備える。第3の電極365を、第2の電極363の周りに配置する。第3の電極365を、図面の平面に垂直の向きの平面に配置する。第3の電極365を使って、隣り合う第2の電極363を電気的に分離する。本願記載の実施例によれば、第3の電極365は、選択的にp型にドープした表面352bを、高濃度にp型にドープすることによって、実現される。
凹部をシンチレーター材料354で満たす。シンチレーター材料354は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI)である。CsIを例えばタリウム(Tl)でドープする。
シンチレーター材料354と第1の電極360の間に明確に境界を定めるために、薄いパッシベーション層(図示していない)を、好適にはSiO2で、シンチレーター材料354と第1の電極360の間に、作ってもよい。
種々の電極360、363、及び365を適切にバイアスする。すると、一方で、隣り合う2つの第1の電極360の間に、電位が形成されることになる。他方で、その隣り合う2つの第1の電極360の間に配置された、対応する第2の電極363と、第1の電極360との間に、電位が形成されることになる。この電位を、図3bに、等電位線367で示す。この電位を生成するために、例えば、−50Vの負の電圧を第1の電極360にかけ、第2の電極363及び第3の電極365の各々を接地電圧にしてもよい。
X線の光子がシンチレーター部分354の内部で吸収されると、光の光子が発生することになる。この光の光子は、第1の電極360を貫通し、既知の方法で、電荷担体を、主に、2つの隣り合う第1の電極360の間の側壁の領域に、誘導する。従って、第1の電極360と第2の電極363の間の領域は、光ダイオードの活性領域に相当する。この光ダイオードの活性領域は、第1の電極360と第2の電極363の間に延長する。第1の電極360、第2の電極363、及び第3の電極365を、前述のように配置することによって、とりわけ側壁の領域は、完全に空乏化されることになり、自由電荷担体は存在しなくなる。電子と正孔の対は、側壁の領域で吸収される光による光電効果で発生する。この電子と正孔の対は、第1の電極360及び第2の電極363に向けて移動することになる。電子は、第2の電極363に向けてドリフトすることになる。他方、正孔は、第1の電極360に向けて押しやられる。図3bでは、電子のドリフトを、矢印368b並びに矢印368a及び矢印368cで示す。
次のことに注意。即ち、第3の電極365を接地電圧につなぐことにより、集積回路素子350の隣り合う読み出し接点に相当する、第2の電極363を、効率よく分離する助けになる。即ち、第3の電極365を接地電圧につなぐことにより、シンチレーターの柱354より下で発生した電子のほとんどについても、明確な電子の経路である368a及び368cを、第2の電極363の1つに向けて、定められる。このことは、次の利点を持つ。即ち、隣り合う2つの第2の電極363の間で電荷を共有することを減らす。従って、第3の電極365を、保護電極と呼んでもよい。
本願記載のX線検出集積回路素子350の設計は、次の1)〜5)に示す、様々な利点を持つ。
1)側壁を完全に空乏化することによって、実効的な静電容量を減らす。このことにより、この素子を使うX線検出器の、容量に関連する雑音を極めて小さくでき、かつ、反応時間を極めて短くできる。
2)側壁を完全に空乏化することによって、拡散電流を減らすことに更につながる。
3)読み出し電極が比較的小さいので、このこともまた、極めて低い容量に貢献する。
4)側壁の接合が浅い。この接合の厚さは典型的には100nm近辺である。この浅い接合によって、光の感度が高いことを保証できる。なぜならば、シンチレーターが発する光が失われることは、ほとんど無いからである。
5)X線検出器を、比較的低い逆電圧で使える。
図4は、X線検出集積回路素子を鳥瞰した上面図を示す。X線検出集積回路素子を、この図では参照番号450で示す。シンチレーター区画454を、半導体基板452の内部に形成する。シンチレーター区画454を、2次元の配列に配置する。4つの隣り合うシンチレーター区画454の中央の領域に対応する、シリコン基板の表面側の位置に、第2の電極463を形成する。第2の電極463は、集積回路素子450の読み出し電極に相当する。集積回路素子450のX線を検出する活性領域は、図に示す第2の電極463に対応する。集積回路素子450のX線を検出する活性領域を、点線455で示す。第1の電極460に電気的に接続するために、接触領域461を使う。接触領域461は、シリコン基板の裏面に位置する。図面を判り易くするために、右上にある第1の電極460のための接触領域を描いていない。
図5aは、本発明の実施例によるX線画像検出器551の部分の垂直断面図を示す。X線画像検出器551は、X線検出集積回路素子351に基づく。X線検出集積回路素子351については、図3aを参照して既に詳細に前述してある。従って、図3aから既知の要素については、再度詳細に述べない。
X線画像検出器551を、所謂、システム・オン・チップの問題解決手法を使って実現した。システム・オン・チップの問題解決手法によって、CMOSのフロントエンド回路570を、基板552の表面552bに、高濃度にp型にドープした保護電極565の隣に、直接に形成できる。本願記載の実施例によれば、フロントエンド回路570を使って、第1の電極560、第2の電極563、及び第3の電極565に、適切なバイアス電圧をかける。それに加えて、電子回路570は、事前増幅及び/又は信号処理を行うためにも構成されている。X線の光子が、シンチレーターの柱554の1つの内部で検出されると、第2の電極563で、電圧の低下が誘導される。事前増幅及び/又は信号処理を行うのは、この電圧の低下が誘導された場合である。表面552bを、CMOSバックエンド層575で覆う。CMOSバックエンド層575に、金属配線を配置する(図示していない)。
次のことに注意。即ち、フロントエンド回路570があるせいで、読み出し電極に相当する第2の電極563の寸法を、図3aに示した設計に比べて、縮めている。
図5bは、本発明の更なる実施例によるX線画像検出器551の部分の垂直断面図を示す。X線画像検出器551は、図5aの場合と同様に、X線検出集積回路素子351に基づく。X線検出集積回路素子351については、図3aを参照して既に詳細に前述してある。X線画像検出器551を、所謂、システム・イン・パッケージの問題解決手法を使って実現した。システム・イン・パッケージの問題解決手法により、pn光ダイオードに関連する要素を、第1のウエハー553に配置する。他方、X線検出器551の回路に関する要素を、第2のウエハー593に配置する。
繰り返すが、第1のウエハー553の設計は、X線検出集積回路素子351の設計に関連する。X線検出集積回路素子351の設計については、既に図3aに示してある。しかし、表面552bを保護するために、第1の絶縁層581を設ける。第1の絶縁層581は、好適には、SiO2からできている。
第2のウエハー593は、ガラス基板598を含む。ガラス基板598の上に、CMOSバックエンド層575を形成する。CMOSバックエンド層575の上に、CMOSフロントエンド回路570を含む層を形成する。CMOSフロントエンド回路の層570の上に、シリコンの層585を形成する。シリコンの層585を、第2の絶縁層582で覆う。第2の絶縁層582は、好適には、SiO2からできている。
貫通接続572により、CMOSフロントエンド回路570を、第2の電極563及び第3の電極565と接続する。図面を判り易くするために、CMOSフロントエンド回路570と、第3の電極565の間の、電気的な接点を提供する貫通接続を描いていない。貫通接続572を、金属によって作れる。又は、好適には、貫通接続572を、伝導性ポリシリコンによって作れる。
図6は、X線検出集積回路素子650の垂直断面図を示す。X線検出集積回路素子650は、断片化した側壁の電極660を持つ。断片化した側壁の電極660は、図3a及び図3bに示した第1の電極360に対応する。断片化した側壁の電極660の縁の断片660aを、最も高い逆電圧でバイアスする。断片化した側壁の電極660の底の断片660bを、最も低い逆電圧でバイアスする。この2種類の断片のみを、外部からバイアスする。これ以外の断片の電圧の分布は、隣り合う断片の間を流れるリーチスルー電流によって形成される。
断片化した電極660は、次の利点を提供してもよい。即ち、側壁の電位が次のように形成される。即ち、側壁において、生成された電子のドリフトを改善することを実現してもよい。このことにより、X線検出集積回路素子650の、電荷を収集する特性と、反応時間を、更に改善できる。
次のことに注意。即ち、「含む」という表現は、他の要素又は他の工程を排除しない。「ある」又は「1つの」という表現は、複数を排除しない。また、異なる実施形態又は異なる実施例に関して記述した要素を組み合わせてもよい。更に次のことに注意。請求項に、図面に対する参照番号が記載されていても、特許請求の範囲を限定するように解釈してはならない。
前述の実施形態及び実施例を要約すると、本願発明を次のようにまとめることができる。
本願が記載するのは、集積回路の設計、及び、その集積回路を製造するための方法である。この集積回路は、効率が高く、雑音が低く、位置に敏感な、X線検出器のための、集積回路である。このX線検出器を、とりわけ医療で応用する。X線検出集積回路素子350は、深い凹部354に基づく。深い凹部354を、X線を検出するシンチレーター材料で満たす。浅い第1の電極360を、基板352の側壁の面に形成する。側壁は、2つの隣り合う凹部354を分離する。この側壁の電極360を、ウエハーの表面の特定の電極363の構造と組み合わせる。この組み合わせにより、素子350の側壁を完全に空乏化することになる。これにより、信号の電荷が、低容量の読み出し電極363に向けて移動することになる。記載の集積回路素子350は、効率が高い光の収集及び深さに依存しない光の収集を、確実にする。
100 医療用X線画像化システム/計算機断層撮影法装置
101 ガントリー
102 回転軸
103 モーター
105 X線源/X線管
106 開口システム
107 放射ビーム
110 検査対象/患者
110a 関心領域/患者の頭
112 台
113 モーター
115 X線検出器
115a 検出素子
117 回転方向
118 パルス弁別部
120 モーター制御部
125 データ処理装置(再構成部を含む)
126 表示装置
127 印刷装置
128 画像保管及び通信システム(PACS)
200 医療用X線画像化システム/Cアームシステム
201 スウィングアーム走査システム/Cアーム
205 X線源/X線管
207 X線
208 ロボットアーム
210 検査対象/患者
212 台
215 X線検出器
225 データ処理装置
229 制御部
230 ワークステーション/個人用計算機
350 X線検出集積回路素子
352 半導体基板(n型にドープされている)
352a 裏面/背面
352b 表面/前面
354 凹部、シンチレーター
360 第1の電極(p型にドープされている)
361 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
363 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
365 第3の電極/保護電極(高濃度にp型にドープされている)
367 等電位線
368a 電子ドリフト経路
368b 電子ドリフト経路
368c 電子ドリフト経路
450 X線検出集積回路素子
452 半導体基板(n型にドープされている)
454 凹部、シンチレーター
455 1つの画素の活性領域
460 第1の電極(p型にドープされている)
461 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
463 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
551 X線検出器
552 半導体基板(n型にドープされている)
552a 裏面/背面
552b 表面/前面
553 第1のウエハー
554 凹部、シンチレーター
560 第1の電極(p型にドープされている)
561 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
563 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
565 第3の電極/保護電極(高濃度にp型にドープされている)
570 CMOSのフロントエンド回路
572 貫通接続
575 CMOSのバックエンド
581 第1の絶縁層(SiO2)
582 第2の絶縁層(SiO2)
585 絶縁層に隣接するシリコン層
593 第2のウエハー
598 ガラス基板
650 X線検出集積回路素子
652 半導体基板(n型にドープされている)
652a 裏面/背面
652b 表面/前面
654 凹部、シンチレーター
660 断片化した第1の電極(p型にドープされている)
660a 縁の断片
660b 底の断片
661 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
663 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
665 第3の電極/保護電極(高濃度にp型にドープされている)
101 ガントリー
102 回転軸
103 モーター
105 X線源/X線管
106 開口システム
107 放射ビーム
110 検査対象/患者
110a 関心領域/患者の頭
112 台
113 モーター
115 X線検出器
115a 検出素子
117 回転方向
118 パルス弁別部
120 モーター制御部
125 データ処理装置(再構成部を含む)
126 表示装置
127 印刷装置
128 画像保管及び通信システム(PACS)
200 医療用X線画像化システム/Cアームシステム
201 スウィングアーム走査システム/Cアーム
205 X線源/X線管
207 X線
208 ロボットアーム
210 検査対象/患者
212 台
215 X線検出器
225 データ処理装置
229 制御部
230 ワークステーション/個人用計算機
350 X線検出集積回路素子
352 半導体基板(n型にドープされている)
352a 裏面/背面
352b 表面/前面
354 凹部、シンチレーター
360 第1の電極(p型にドープされている)
361 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
363 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
365 第3の電極/保護電極(高濃度にp型にドープされている)
367 等電位線
368a 電子ドリフト経路
368b 電子ドリフト経路
368c 電子ドリフト経路
450 X線検出集積回路素子
452 半導体基板(n型にドープされている)
454 凹部、シンチレーター
455 1つの画素の活性領域
460 第1の電極(p型にドープされている)
461 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
463 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
551 X線検出器
552 半導体基板(n型にドープされている)
552a 裏面/背面
552b 表面/前面
553 第1のウエハー
554 凹部、シンチレーター
560 第1の電極(p型にドープされている)
561 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
563 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
565 第3の電極/保護電極(高濃度にp型にドープされている)
570 CMOSのフロントエンド回路
572 貫通接続
575 CMOSのバックエンド
581 第1の絶縁層(SiO2)
582 第2の絶縁層(SiO2)
585 絶縁層に隣接するシリコン層
593 第2のウエハー
598 ガラス基板
650 X線検出集積回路素子
652 半導体基板(n型にドープされている)
652a 裏面/背面
652b 表面/前面
654 凹部、シンチレーター
660 断片化した第1の電極(p型にドープされている)
660a 縁の断片
660b 底の断片
661 接触領域(高濃度にp型にドープされている)
663 第2の電極/収集電極/読み出し接点(高濃度にn型にドープされている)
665 第3の電極/保護電極(高濃度にp型にドープされている)
Claims (19)
- X線画像検出器のためのX線検出集積回路素子、ここで、前記X線検出集積回路素子は:
表面及び裏面を持つ半導体基板;
前記半導体基板の内部で、前記裏面から前記表面に向かって形成される、複数の凹部、ここで、2つの隣り合う凹部は、前記半導体基板の側壁によって区切られる;
複数の第1の電極、ここで、前記複数の第1の電極の各々は、1つの凹部の内表面に形成される;
前記複数の凹部の内部に満たされる、X線検出シンチレーター材料;及び
前記表面に形成される複数の第2の電極、ここで、前記複数の第2の電極の各々は、1つの側壁に向く;
を含む。 - 前記凹部は、幅よりも大きい深さを持つ、深い構造である、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記表面に形成される、複数の第3の電極を更に含む、請求項1によるX線検出集積回路素子、ここで、前記複数の第3の電極の各々は、2つの隣り合う第2の電極の間に配置される。
- 前記第1の電極は、1μmより小さい厚さを持つ、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 光反射層を更に含む、請求項1によるX線検出集積回路素子、ここで、前記光反射層は、前記半導体基板の前記裏面に形成される前記シンチレーターの面に提供される。
- 前記半導体基板は、半導体ウエハーの少なくとも部分である、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記シンチレーター材料と前記第1の電極との間に形成されるパッシベーション層を更に含む、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記半導体基板は、真性半導体材料であるか、又は、低濃度にn型にドープした半導体材料であり;
前記第1の電極は、前記半導体基板の内部の、p型にドープした領域として形成され;かつ
前記第2の電極は、前記半導体基板の内部の、n型にドープした領域として形成される;
請求項1によるX線検出集積回路素子。 - 前記第1の電極は、前記半導体基板の前記裏面から接続される、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記第1の電極は、前記半導体基板の前記表面から接続される、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記第1の電極は、深さ方向に断片化する、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記第1の電極は、前記裏面から前記表面に向かって下がる、ドーピングの複数の濃度を含む、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 前記複数の凹部は、2次元の配列に配置される、請求項1によるX線検出集積回路素子。
- 空間分解能を持つX線画像検出器、ここで、前記X線画像検出器は:
複数の、請求項1に記載の、X線検出集積回路素子;及び
前記第1の電極及び/又は前記第2の電極に接続するための、複数の電子回路;
を含む。 - 前記複数の電子回路は、別のチップに形成される、請求項14によるX線画像検出器、ここで、前記別のチップは、前記X線検出集積回路素子に接続される。
- 前記複数の電子回路は、前記半導体基板に形成される、請求項14によるX線画像検出器。
- 請求項14に記載のX線画像検出器を含む、X線画像化装置。
- X線検出集積回路素子を製造するための方法、ここで、前記方法は:
表面及び裏面を持つ半導体基板を提供する工程;
前記半導体基板の内部で、前記裏面から前記表面に向かって、複数の凹部を形成する工程、ここで、2つの隣り合う凹部は、前記半導体基板の側壁によって区切られる;
複数の第1の電極を、半導体をドープする手続きによって形成する工程、ここで、前記複数の第1の電極の各々は、1つの凹部の内表面に形成される;及び
前記複数の凹部を、シンチレーション材料で満たす工程;
を含む。 - 前記複数の凹部を、シンチレーション材料で満たす前記工程の前に、パッシベーション層を、前記複数の第1の電極の表面に形成する工程を更に含む、請求項18による方法。
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