JP2010502552A - フラーレン状物質の直接液相収集及び処理 - Google Patents

フラーレン状物質の直接液相収集及び処理 Download PDF

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Abstract

液体中で、非凝集フラーレン状物質をガス状サスペンションから収集するインサイツ方法とシステムを提供する。本方法及びシステムは、懸濁液中にフラーレン状物質を捕獲するように、フラーレン状物質を含むガス状サスペンションを懸濁液と接触させる工程;及びフラーレン状物質を含有する懸濁液として液状サスペンションを収集する工程によって、非凝集フラーレン状物質を収集する。この方法とシステムは、非凝集状態で溶液中にフラーレン又はナノチューブを収集かつ維持するために特に有用でありうる。
【選択図】図2

Description

〔技術の一般分野〕
本発明は、一般的に、フラーレン及びナノチューブ等のフラーレン状物質を非凝集状態で収集するインサイツ方法(in-situ method)に関する。
レーザーを用いてグラファイトを切断し、炉内でグラファイトを燃やすか又は不活性雰囲気内で2つのグラファイト電極を横切るアークを生じさせることによってフラーレン状物質を合成できる。十分に制御された条件下のフラーレン形成燃料の燃焼方法が発展し、特に大量生産にとって魅力的な方法になった。各方法では、可変量の煤煙、他の不溶性凝縮物、C60、C70、及びより多数のフラーレン、少数のフラーレン、並びに多環式芳香族炭化水素(PAH)の混合物を含む凝縮性物質を凝縮固体として収集する。全フラーレンフラクションは典型的に収集した全物質の5〜15%であり、残りの全物質の80%〜95%が煤煙である。フラーレン状物質の分類の一部でもあるカーボンナノチューブも、アーク、燃焼、レーザー切断又は化学蒸着システムで金属触媒を用いて有意な収率で合成できる。多層カーボンナノチューブ(MWCNT)又は単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の相対量は添加触媒によって大きく左右される。例えば、前混合した炭化水素/酸素に触媒前駆物質としてペンタカルボニル鉄を添加すると、SWCNTを選択的に形成できる。典型的に、凝縮物質中25質量%乃至40質量%超えのSWCNTが得られ、残存物質は主に鉄と酸化鉄である。
これらの合成経路によって集められた凝縮固体からフラーレン状物質の分散系を形成するのは困難だろう。溶液中でナノチューブを剥脱、分散及び脱束する等の技術が報告されているが、これらの技術は、超音波処理又は遠心分離などの物理的撹拌の何らかの方法を施すことに加え、分散を促進するための特有の界面活性剤及び溶媒を選択する必要がある。しかし、このプロセスで形成される分散系は容易に凝集する傾向があり、多くの場合、十分に分散しない。さらに、通常、分散のために有意量の界面活性剤が必要であり、フラーレン状物質を利用するために必要となりうるその後の処理工程と常に適合しうるわけではない。界面活性剤の存在は、フラーレン状物質の有効性又は機能性をも低減させうる。例えば、ナノチューブによる導電率の向上は、ナノチューブを分散させるのに必要な量の界面活性剤が存在すると、著しく降下する。さらに、超音波処理はSWCNTの欠陥を誘発し、かつSWCNTに望ましくない特性を導入しうる。従って、有意量の非凝集ナノチューブを有する安定溶液の形成は依然としてつかみがたいままである。
非晶質の炭素質粒子のようなエアロゾル燃焼生成物の捕獲を行って、その潜在的な健康に有害な作用を評価し、並びに燃焼炎内及び燃焼炎上の種々の場所で粒子の粒度分布を研究するのを助けている。エアロゾルは、ガスサスペンション中の固体(又は液体)粒子で構成される。粒径を研究する目的のため、最も重要な考慮すべき事柄は、収集サンプルがサンプリング位置で、かき乱されない炎によって生成される粒子と同じ特性を有するように、測定装置によって粒子の質量濃度、数濃度、及び粒度分布を変えることを回避することである。燃焼プロセスで生じた粒子は、大きさに依存する力、例えば重力、拡散及び慣性などによって影響される。例えば、約500nm未満の小さい粒子では、拡散が断然最も重要な、大きさに依存する力である。拡散は、粒子のブラウン運動によって引き起こされる、高濃度の領域から低濃度の領域への粒子の正味の輸送である。拡散によって生じる粒子間の相対運動を熱凝固と称する。粒子間の分子間相互作用の強さによっては、熱凝固が粒子の凝集、例えば、粒子のクラスターをもたらしうる。粒子が凝集するかどうかは、含まれる粒子間の衝突効率に強く左右される。フラーレン状物質、特にナノチューブ間の強力なファンデルワールス力のため、凝集によって影響されない燃焼生成物のサンプリングにおいて、熱凝固は大きな課題を提供する。
ガス、凝縮性固体として又は気相内に懸濁した固体としてフラーレン状物質を生成する製造方法に適しうる、フラーレン状炭素物質の液相及び気相収集を開示する。エントレインメント(吸込み、飛沫同伴、entrainment)媒体(例えばエントレインメントガス、蒸気、又はガス)に運ばれる液滴中、フラーレン状物質が気体又は固体として同伴される。フラーレン状物質はエントレインメント媒体から懸濁液へ希釈状態で移されて、懸濁液中、非凝集状態で維持される。化学反応及び物理的プロセス、例えば凝集の程度を和らげるか又は最小限にする方法及び液相生成物の処理を容易にするための方法をも提供する。
いくつかの局面では、本方法及びシステムは、蒸気ストリーム又は凝縮性ガス等のエントレインメント媒体中に、ガスに運ばれるフラーレン状物質の粒子を同伴する。蒸気ストリーム又は凝縮性ガスは、凝縮できるか又は液相を形成できる蒸気又はガス状態であってもよい。
一局面では、本方法は、エントレインメント媒体のストリームを生じさせる工程、前記エントレインメント媒体のストリームを、ガス状サスペンション中のガス又は固体であるフラーレン状物質に接触させて、前記フラーレン状物質を前記ストリーム中に同伴させる工程、フラーレン状物質を含有する前記ストリームを収集する工程、及びフラーレン状物質を含有する前記ストリームを液状サスペンションに凝縮する工程を含むプロセスで非凝集フラーレン状物質を収集する。
1以上の実施形態では、フラーレン状物質は合成場所でインサイツ生成され、かつフラーレン状物質はエントレインメント媒体にインサイツ同伴される。インサイツ(in-situ)とは、本明細書で開示する液相収集プロセス前に粉末又は他の固体としてフラーレン状物質が収集されないことを意味する。他の実施形態では、フラーレン状物質を、エントレインメント媒体による同伴前に粒状エアロゾルとして再懸濁する。フラーレン状物質を含有するエントレインメント媒体が蒸気又は気体から液体に凝縮し、この凝縮液体中にフラーレン状物質の少なくとも一部が組み入まれる。フラーレン状物質は高度に希釈状態で液体又は気体中に収集されるので、フラーレン状物質は最初は非凝集状態である。溶媒の性質及び結果として生じる液状サスペンション中のフラーレン状物質の濃度の適切な制御により、また、任意に界面活性剤を含めることによって、非凝集状態でフラーレン状物質を維持できる。
いくつかの実施形態では、液体が、液滴エアロゾルのような微細に分散した液滴を形成する。引き続き液滴が収集ゾーンに送達され、そこでフラーレン状物質が液状サスペンション中で収集かつ維持される。別の局面では、本方法及びシステムは、ナノチューブのようなフラーレン状物質をナノチューブのガス状サスペンションから液状サスペンション中に収集する。サスペンションを構成するガスは、ナノチューブの燃焼合成中に生じた燃焼生成物に由来しうる。フラーレン状生成物の生成後、任意に、懸濁ナノチューブ粒子にキャリヤーガスを導入してよい。次に、ナノチューブを含有するガス状サスペンションを、ナノチューブを捕獲し、かつナノチューブ液状サスペンション(この中では該ナノチューブが実質的に非凝集状態である)を与えることができる液体と接触させる。選択した溶媒によって、約25〜30mg/mLまでの濃度のフラーレン及び5mg/mLまでの濃度のナノチューブが得られ、かつ非凝集状態で維持される。いくつかの実施形態では、オペレーターは、収集した液状サスペンションを再循環させてさらなるフラーレン状物質を同伴することによって、懸濁液中のフラーレン状物質の濃度を高めることができる。
ある実施形態では、以下の工程:フラーレン状物質を含むガス状サスペンションを、フラーレン状物質を捕獲する懸濁液と接触させる工程;及び捕獲された前記フラーレン状物質を含有する前記懸濁液を含む液状サスペンションを収集する工程を含んでなる非凝集フラーレン状物質の収集方法を提供する。さらなる実施形態では、本明細書で述べる方法で使用するフラーレン状物質が凝縮性ガス、凝縮固体、及び/又は固体粒子である。1以上の好ましい実施形態では、フラーレン状物質がフラーレン及び/又はナノチューブを含む。触媒の存在下の炎燃焼プロセスで生成したフラーレン状物質に本明細書で述べる方法を適用しうる。1以上の実施形態では、不飽和炭化水素燃料と酸素をバーナーチャンバー内で大気圧以下の圧力にて燃焼させることによってフラーレン状物質を生じさせうる。
代替実施形態では、フラーレン状物質のガス状サスペンションは希釈ガスを含む。希釈ガスは不活性ガス、反応性ガス、ガス蒸気、窒素、希ガス、二酸化炭素、水蒸気、煙道ガス、又はその混合物でよい。
1以上の実施形態では、懸濁液は有機溶媒又は水溶液を含む。懸濁液は、任意に1種以上の添加剤、例えば酸化剤、酸、塩基、界面活性剤、ラジカルスカベンジャー、化学的クエンチング剤、及び化学的安定化剤を含んでよい。有機溶媒は、1以上の実施形態において、例えば、置換芳香族分子、アルキル置換芳香族、ハロゲン化置換分子、ハロゲン化アルケン、部分ハロゲン化芳香族、アルキルアミン、環状エーテル、オルト-ジクロロベンゼン、キシレン、ベンゼン、ジメチルホルムアミド、塩化エチレン、クロロホルム、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3,4-テトラメチルベンゼン、テトラヒドロフラン、1,2-ジブロモベンゼン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、オクタデシルアミン、アセトン、及びその混合物でよい。1以上の実施形態では、水溶液は、界面活性剤、例えばコール酸ナトリウム、NaDDBS(C12H25C6H4SO3Na)、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaOBS;C8H17C6H4SO3Na)、ブチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaBBS;C4H9C6H4SO3Na)、安息香酸ナトリウム(C6H5CO2Na)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS;CH3(CH2)11-OSO3Na)(TX100;C8H17C6H4(OCH2CH2)n-OH;n〜10)、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB;CH3(CH2)11N(CH3)3Br)、デキストリン、及びポリ(スチレン)-ポリ-(エチレンオキシド)(PS-PEO)ジブロックコポリマーを含む。本方法は、さらにフラーレン状物質の液相処理、例えば、該懸濁液からの一分類のフラーレン状物質の抽出、触媒粒子の酸抽出、触媒粒子の酸化処理、フラーレン状物質の酸化的開環;ナノチューブの短縮、ナノチューブの束、ロープ(一つなぎのもの、rope)及びラフト(集積物あるいは堆積物、raft)の剥脱及び分散、ナノチューブの分散、及びフラーレン状物質の誘導体化を含みうる。
1以上の代替実施形態では、懸濁液のガス、蒸気、又は液滴を含んでなる該懸濁液のストリームを生じさせ;前記懸濁液のストリーム中にフラーレン状物質を同伴するように、前記懸濁液のストリームをエントレインメントゾーン内で前記フラーレン状物質のガス状サスペンションと接触させることによって、前記ガス状サスペンションを前記懸濁液と接触させ;かつ前記懸濁液のストリームをバルク液体に凝縮することによって、前記接触させた液状サスペンションを収集する。さらなる代替実施形態では、ガス状サスペンションを、エントレインメントゾーンの温度を制御する温度を有するエントレインメントゾーン内で懸濁液と接触させる。1以上の実施形態では、エントレインメントゾーン内で懸濁液が凝縮するのを妨げるように選択した温度で前記温度を制御する。代替実施形態では、懸濁液のストリームをフラーレン状物質のガス状サスペンションと接触させる工程が、前記懸濁液のストリームを注入して、前記フラーレン状物質のガス状サスペンションと交わる工程をさらに含む。1以上の実施形態では、懸濁液のストリームがバルク液体を含む。さらなる代替実施形態では、バルク液体の一部が、懸濁液の次のストリームの供給で使うために方向づけられる。
1以上の代替実施形態では、フラーレン状物質のガス状サスペンションを懸濁液と接触させる工程が、ガス状サスペンションを該懸濁液全体にわたって泡立たせる工程を含む。
さらに、本明細書では、以下の要素:第1のチャンバーであって、フラーレン状物質を含むガス状サスペンションを受けるための第1の入口と、前記第1のチャンバー中に懸濁液を送達するための第2の入口と、出口を含んでなる第1のチャンバー;前記第2の入口に連結した注入装置であって、前記懸濁液のガス、蒸気又は液滴を生成するように構成かつ配置された前記注入装置、及び前記出口を通じて前記第1のチャンバーと流れ連絡している(in flow communication with)液体収集器であって、前記懸濁液のガス、液体蒸気又は液滴を凝縮できる凝縮器と、凝縮懸濁液を受けるためのレザバーを含む前記液体収集器を含んでなる、非凝集フラーレン状物質を収集するための収集システムを開示する。
1以上の実施形態では、前記収集システムの第1の入口は、フラーレン状物質のガス状サスペンションを生成するように構成かつ配置された燃焼反応器と流れ連絡している。さらなる代替実施形態では、本システムは、第1のチャンバーと流れ連絡している、希釈ガスを受け取ってフラーレン状物質と混合するための第3の入口を含む。1以上の実施形態では、注入装置は、例えば、排除器、多孔性プレート、噴霧器、エレクトロスプレー器、又は超音波処理器である。本明細書で開示するシステムは、さらに第1のチャンバーと熱接触し、かつ制御可能な温度を有する加熱器を含みうる。1以上の実施形態では、加熱器は第1のチャンバー内に温度勾配を生じさせることができる。
1以上の代替実施形態では、本収集システム内の凝縮器は液体遊離カラムであり、該液体遊離カラムの下にレザバーが配置される。本収集システムは、ガス状サスペンションからのフラーレン状物質の分離を容易にするため、任意に、液体遊離カラム内に分離媒体を含みうる。1以上の実施形態では、分離媒体は、例えば、ガラスビーズ、シェル形状の物品、不規則な形状の物品、又は砂でよい。
1以上の代替実施形態では、本収集システムは、さらに、凝縮された懸濁液を注入装置に方向づけるように、レザバー及び注入装置と流れ連絡している再循環導管を含む。本収集システムは、さらに、凝縮器の上部で液状サスペンションの一部を分散させるための分散装置を含みうる。さらなる代替実施形態では、再循環導管内の凝縮された懸濁液の一部を分散装置に方向づける。
これらの特徴及び他の特徴は、添付図面とからめて提示するその好ましい実施形態の以下の詳細な説明を考慮すると明白になるだろう。なお、図中、図面全体で同様の参照番号は同様の要素を特定する。本発明は、本明細書で述べる目的及び利点を達成することに限定されず、他の目的及び利点を達成しうる。さらに、本発明の非限定実施形態は、本明細書で言及する目的又は利点のいずれかを達成しないかもしれない。
以下の図面とからめて考慮して本発明の説明を参照すると、本発明のさらに完全な評価及び本発明の多くの利点が分かるだろう。なお、説明の目的のためだけに図面を提供し、図面に限定することを意図しない。
1以上の実施形態の懸濁液中のフラーレン状物質の液体収集の概略図である。 合成反応器からのフラーレン状物質の直接液体収集の概略図である。
本明細書では、用語「フラーレン状物質」は、フラーレン、フラーレンのブラック又は煤煙、並びにオニオン、単層及び多層カーボンナノチューブといった種々の形状のフラーレン状ナノ構造物を包含しうる。該物質の組成は、通常主に炭素であるが、他の元素が存在しうる。ナノ構造物は、1つ以上の同心性又は略同心性の壁から成りうる。異なるタイプのフラーレン状物質が成長の異なる段階で存在することがあり、異なる凝集の程度を示すことがあり、また、非晶質又は炭素の他の形態で存在しうる。例えば、浮遊又は同伴粒子として触媒を使用する場合、触媒粒子は、成長及び凝集の異なる段階でありうる。気相内に懸濁した粒子として、又はフラーレン状物質がエントレインメント媒体による同伴若しくは懸濁液による捕獲を受け入れられる他のいずれの状態でも、蒸気相内でフラーレン状物質を生成する燃焼、化学蒸着、又は他のいずれのタイプのプロセスにも、本明細書で開示する方法を適用することができる。
用語「エントレインメント媒体」は、液体、蒸気、若しくはガス、又は液体に凝縮できるいずれのその組合せでもよい。
用語「フラーレン」は、原子、好ましくは炭素原子の六角形群と五角形群で構成されるかご様の中空分子を包含するものと定義される。
「ナノチューブ」は、炭素などの原子の細長いかご又は円筒と定義される。ナノチューブは、炭素原子の1つ以上の同心円筒を含みうる。
「ガス状サスペンション」は、ガス状媒体中に懸濁しているガス分子、液体又は固体を包含するものと定義される。
1以上の実施形態では、フラーレン状物質を技術上周知の燃焼反応から生成する。フラーレン及び/又はナノチューブの燃焼合成は、米国特許第5,273,729号、第5,985,232号及び第6,162,411号明細書に記載されている。これらの特許の内容全体を参照によって本明細書に引用したものとする。図2は、小規模セット生産に適したシステムである層流システムを使用する燃焼チャンバーを示す。より大規模生産は、乱流を引き起こす反応器の使用から利益を受けうる。このような反応器は、その内容全体を参照によって本明細書に引用したものとする係属中の米国特許出願第10/489,846号明細書に記載されている。燃焼チャンバーから小規模にフラーレン状物質を収集するために使用されるのと同じ原理及び方法をより大規模反応器に適用しうる。
ここで、フラーレン状物質の燃焼合成について、フラーレン状物質の製造、エアロゾルの形成及び液体収集の原理を説明する。しかし、他の周知の方法、例えば、アーク、レーザー切断及び化学蒸着によって製造されたフラーレン状物質も、本明細書で開示する方法で使うのに適したガス状サスペンションとして生成されうるフラーレン生成物をもたらすことが分かる。
燃焼合成反応では、大気圧以下の圧力にてバーナーチャンバー内で不飽和炭化水素燃料と酸素の燃焼によって炎を確立することによってフラーレンのナノ構造を調製する。層流炎内又は乱流炎内で燃料を燃焼させうる。燃焼プロセスは、前混合炎又は拡散炎を使用しうる。燃焼プロセスは、一次元炎を使用してよい。典型的な燃焼条件は、2.7×103〜4.0×104Pa(20〜300トル)、さらに好ましくは1.1×104〜2.7×104Pa(80〜200トル)の範囲の圧力のバーナーチャンバーを含み;希釈剤濃度は0〜50vol%の範囲であり;酸素に対する炭素の比率(C/O)は0.85〜1.10の範囲であり;かつガス速度は25〜50cm/秒の範囲である。好ましい希釈剤としてアルゴン、窒素、二酸化炭素、水蒸気、煙道ガス及びその混合物が挙げられる。カーボンナノチューブを調製することが望ましい場合、炎中に触媒を導入して、単一のシェルフラーレン状ナノチューブの形成を促す。典型的な触媒として、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム、マグネシウム、マンガン、カリウム、ルビニウム及びストロンチウムが挙げられる。1以上の実施形態では、鉄、コバルト又はニッケルベース触媒を使用しうる。ペンタカルボニル鉄が常用されている触媒の例である。
上記条件を用いる炎燃焼合成は、気相内に分散しているフラーレンのナノ構造を生成する。触媒が含まれる場合、炎は、未反応触媒又は触媒副生物、例えば金属の鉄及び酸化鉄をさらに含みうる。反応生成物が燃焼反応器を出るとき、燃料と他の新物質との化学反応が実質的に完了する。しかし、生成物は凝集し続けうる。例えば、反応チャンバーから出た後、ガスに運ばれるナノチューブの凝集の程度は経時的に上昇することが観察された。他言すると、燃焼生成物が燃焼反応器を出て、出口導管を横断する際に、燃焼反応器の顕著に下流でフラーレン状物質の束化が発達する。ナノチューブの物理的凝集は化学変換後でさえ起こり、ナノチューブ及び他のフラーレン状物質がクエンチされる原因となる。
燃焼直後、ナノ粒子は通常、燃料の燃焼生成物、例えば水素及び一酸化炭素など、並びに未反応燃料及び希釈ガス(以後、「燃焼ガス」)を含む気相内で運ばれる。一実施形態では、フラーレン状物質のガス状分散系が燃焼合成反応器を出て、エントレインメントチャンバー、例えば出口導管に入って、フラーレン状物質がガス状サスペンションを形成する。エントレインメントチャンバーは、フラーレン状物質のガス状サスペンションを包囲できるチャネル、導管、又は他のいずれの種類のエンクロージャーでもよい。エントレインメントチャンバーはさらに、該液体収集プロセスで使用しうるガス、蒸気、又は液滴の導入用の1つ以上の入口を含んでよい。エントレインメントチャンバーの長さに沿ったガス状分散系の速度、フラーレン状物質の濃度、及びチャンバー内の滞留(dwell)時間を選択して、フラーレン状物質の希釈サスペンションを与え、かつナノ構造の凝集を最小限にする。1以上の実施形態では、希釈ガスをエントレインメントチャンバー内に導入してよい。サスペンション内のフラーレン状物質の濃度の制御又は調整を助けるように、希釈ガスを可変速度かつ可変量で導入することができる。好適な希釈ガスとして、窒素、希ガス、一酸化炭素、水蒸気、煙道ガス及びその混合物が挙げられる。希釈ガスを移動ガス流として導入することができる。いくつかの実施形態では、好ましくは、燃焼反応器から来る排ガスと同じ流れ方向に動くように希釈ガスを導入する。ある実施形態では、希釈ガスの速度は排ガスと同じか又はそれより速い。エントレインメント媒体は、排除器、多孔性プレート、噴霧器、エレクトロスプレー器、又は超音波処理器などのいずれの適切な注入装置によってもエントレインメントチャンバー中に導入される懸濁液でよい。希釈ガスをガス状サスペンションと共にエントレインメントチャンバー中に導入することによって、フラーレン状物質が迅速に薄くなり、ナノチューブの凝集を減らすのを有意に助ける。100〜150倍の希釈係数がこの方法で可能である。他の実施形態では、エントレインメントチャンバー内の距離と滞留時間を最小限にして、ナノ構造の凝集の機会を減らす。
懸濁液とガス状サスペンションがエントレインメントチャンバーの出口位置に運ばれて、収集器に入る。収集器は、懸濁液を保持できるレザバー、及びチューブ、針、導管又はフラーレン状物質のガス状サスペンションを懸濁液中に方向づけるための供給手段を含みうる。懸濁液は、フラーレン状物質と相互作用するその能力及び該物質用の、凝集を増強しない懸濁媒体を与えるその能力について選択される。ナノチューブの懸濁用の典型的溶媒として、オルトジクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、又は水と適切な界面活性剤が挙げられる。懸濁液は技術上周知であり、いずれの適切な液体をも使用しうる。
図1は、本発明の1以上の実施形態で使うための燃焼及び液体分離装置100の概略図である。本システムは燃焼反応器110を含む。該燃焼チャンバーは層流又は乱流を生成しうるが、ここでは層流チャンバーを示す。本システムは、炎から離れた位置で燃焼チャンバーと流れ連絡しているエントレインメントチャンバー120を含む。エントレインメントチャンバー120は、追加のガス、蒸気又はエアロゾル成分をエントレインメントチャンバー中に導入するするための入口ジェット130を含みうる。エントレインメントチャンバーは、燃焼チャンバーから離れた位置で液体収集器140と流れ連絡している。液体収集器は、懸濁液150を保持できるレザバー又はレセプタクルでよい。よく分離したフラーレン状物質のガス状サスペンションを入口ポート160を経由して液体収集器中に導入し、典型的には、懸濁液の表面下である位置に該ガスの流れを導入する。ガスに運ばれたフラーレン状物質を懸濁液中に泡立たせる(バブリングする)と、ナノチューブ165は該液体中に移動しサスペンションを形成する。一実施形態では、実質的に非凝集形態で前記懸濁液中にナノチューブを導入するので、チューブが液体と自由に相互作用する。結果として生じた液体がナノチューブ又は他のフラーレン状物質の安定した懸濁液を与え、該懸濁液の全体にわたってナノチューブ又は他のフラーレン状物質が30mg/mLほどの高濃度でよく分散している。排ガス170はカラムの上部で出る。引き続くフラーレン状物質の処理は、化学反応の急速クエンチング及び反応生成物と懸濁液の迅速な混合による濃度の希釈によって大いに利益を得る。さらに、収集液150中で他の反応体又は添加剤を使用することによって、これらの利益を増強することができる。
別の実施形態では、懸濁したフラーレン状物質は、エアロゾル液又は液体に凝縮しうるガスの移動ストリームのようなエントレインメント媒体と自由に相互作用しうる。ナノチューブでは、オルトジクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、又は水と適切な界面活性剤をエントレインメント媒体として使用しうる。反応体又は添加剤、例えば酸化剤、酸、塩基、界面活性剤、ラジカルスカベンジャー又は他の化学的クエンチング若しくは安定化剤などが、フラーレン状物質を処理するために有利又は必要な場合もある。フラーレン状物質が同伴された後、エントレインメント媒体及び/又は凝縮液体中に反応体又は添加剤が既に存在すると、反応体又は添加剤の利益が高まるだろう。この方法で該操作が可能である。
例えば、排除器、多孔性プレート、噴霧器、エレクトロスプレー器、又は超音波処理器といったいずれの適切な注入装置によってもエントレインメント媒体をエントレインメントチャンバー中に導入できる。エントレインメント媒体を、凝縮して液体になるガス、エアロゾル、ガス蒸気として、又は液体のスプレーとして燃焼生成物と接触させうる。エアロゾル液では、エントレインメント媒体は液体の小滴で構成される。ある代替実施形態では、エントレインメント媒体は水などの凝縮性液体のガス蒸気でよい。さらなる代替実施形態では、エントレインメント媒体はガスである。好ましい実施形態では、ガスは窒素又は希ガスのように不活性である。
一実施形態では、エントレインメント媒体のストリームは、1種以上のエアロゾル液、ガス蒸気、及びガスの組合せでよい。エントレインメント媒体の高速ストリームを反応生成物と接触させることによって、生成物が急速に薄まり、フラーレン状物質の凝集を減らすのを有意に助ける。この方法で100倍〜150倍という希釈係数が可能である。エントレインメント媒体は、フラーレン状物質にさらされると、ガス状媒体中に懸濁しているガス又は粒子である該物質を取り込む。好ましくは、最小の液滴サイズを生じさせ、かつエントレインメント媒体がフラーレン状物質を捕獲できる表面積を最大にするように、高速ストリームとしてエントレインメント媒体をフラーレン状物質と接触させる。
冷却すると粒状固体に凝縮するフラーレン状物質では、好ましくは、エントレインメント媒体内又はチャンバーの表面上でフラーレン状物質のガス状サスペンションが凝縮するのを妨げるようにエントレインメントチャンバーの温度を維持する。従って、例えば、一実施形態では、好ましくはフラーレンが固体形態に昇華するのを妨げるのに十分に高くエントレインメントチャンバーの温度を維持する。一実施形態では、懸濁液がフラーレンのガス状サスペンションと接触した後、フラーレンが懸濁液中に溶解するだろう。一実施形態では、好ましくは、フラーレン状物質を含有する懸濁液が、液体収集ゾーン、例えば、バブラー又は液体遊離カラムに到達した後だけ凝縮するように、エントレインメントチャンバー内の温度を維持する。
1以上の実施形態では、注入ポートからのガス、蒸気ストリーム、又は液滴を、出口導管に沿ってフラーレン及びナノチューブを移動するためのキャリヤーとして作用するように、ガス燃焼プロセスからの放出の飛行経路中に注入する。同伴されたフラーレン状物質がエントレインメントチャンバーを出るとき、収集ゾーンで該フラーレン状物質が収集される。蒸気ストリームをエントレインメント媒体として使用する場合、燃焼生成物を接触させた後、エントレインメント媒体を凝縮させて、よく分散しているフラーレン状物質の液状サスペンションを与える。好ましくは、1以上の実施形態では、液滴サイズはミクロン未満の大きさであるか、又は各液滴で捕獲できるフラーレンのナノ構造の数を制限するような大きさである。
1以上の実施形態では、ガスを使用する場合、ガスストリームをガス状サスペンションと接触させる。例えば、ナノチューブの場合、窒素などの不活性ガスを用いて、ナノチューブの粒子濃度を希釈することによって、ナノチューブを非凝集状態で保つのを助けることができる。同伴ナノチューブがガスによって懸濁し、収集ゾーンに輸送され、ガス-ナノチューブ混合物が液体と接触してナノチューブを抽出する。一実施形態では、好ましくはガスを液体全体にわたって泡立たせてナノチューブを抽出する。好ましくは、液体は、ナノチューブ又は他の所望フラーレン状物質と容易に溶解できるオルトジクロロベンゼン等の有機溶媒である。ナノチューブの濃度がナノチューブの凝集を妨げるのに十分希薄なままである限り、ガスからナノチューブを抽出するための他のいずれの方法をも適用できる。
一実施形態では、例えば、注入ポートが、該液体又は液体蒸気にごく近接して高速ガスを注入することによって、エアロゾル又は蒸気を生じさせうる。1以上の実施形態では、該液体蒸気を構成する液滴はミクロンより小さい大きさであり、好ましくは、各フラーレン分子が相互に凝集するのを妨げるように、収集されるフラーレン状物質のサイズに近い大きさである。
1以上の実施形態では、収集ゾーンはさらに、フラーレン状物質の液状サスペンションの凝縮及び/又は収集を促進するための液体遊離カラム又は他の装置を含みうる。一実施形態では、収集ゾーンは、エントレインメント媒体を液体に凝縮させるように冷却した凝縮チャンバーでよい。他の実施形態では、このシステムは、フラーレン状物質が懸濁液中に吸収される機会を増やすために高表面積を与えることができる液体遊離装置を含みうる。液体遊離カラムの高表面積は、フラーレン状物質が液体中に吸収されるさらなる機会を与える。重力が凝縮した懸濁フラーレン状液体を収集ゾーン下の領域に引いて集める。収集ゾーンは、出口導管を液滴が出る時までに全てのフラーレン状物質が液滴中に吸収されたわけでないという理論に基づき、フラーレン状物質をさらに液相に凝縮するのを助けることができる。次に、この懸濁液を種々の用途のためのフラーレン状物質の安定した懸濁液として収集しうる。
液体遊離装置はいずれの高表面積カラムでもよい。一実施形態では、液体遊離装置は、ガラス若しくは金属製のクロマトグラフィー型又は蒸留型カラムである。任意に、液状サスペンションが凝縮するとき、ガス状フラーレン状物質と液状サスペンションとの混合を促進するガラスビーズ、シェル形条の物品、又は他のいずれの非反応性物体をもカラムに詰めてよい。他の実施形態では、液体遊離装置は、該遊離カラムの底部で液状サスペンションを収集できる液体レザバーを含む。
新鮮な懸濁液では、該懸濁液をフラーレン状物質のガス状サスペンションと接触させ、引き続きこの接触した懸濁液を凝縮することによって、0.5〜5mg/mLの濃度のフラーレン状物質を収集しうる。懸濁液として、フラーレン状物質を含有する収集された液状サスペンションを利用することによって、ずっと高い濃度が可能である。懸濁液を再循環させることによって、上述したような、ナノチューブの品質に影響を及ぼしうる超音波処理の使用を要せずに、高濃度のナノチューブを得ることができる。接触した懸濁液をバルク液体に凝縮する分離媒体上に懸濁液を噴霧することによって、ガス状サスペンションからフラーレン状物質を抽出するときの効率をさらに増大させうる。
1以上の実施形態では、エントレインメント媒体の速度が燃焼反応器からの排ガスの速度と調和する。1つの好ましい実施形態では、エントレインメント媒体を高速で注入して、懸濁液の微細な液滴を生じさせる。これはフラーレン状物質のより高い希釈を促すのを助けるだろう。
いくつかの実施形態では、界面活性剤、例えばコール酸ナトリウム、NaDDBS(C12H25C6H4SO3Na)、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaOBS;C8H17C6H4SO3Na)、ブチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaBBS;C4H9C6H4SO3Na)、安息香酸ナトリウム(C6H5CO2Na)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS;CH3(CH2)11-OSO3Na)(TX100;C8H17C6H4(OCH2CH2)n-OH;n〜10)、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB;CH3(CH2)11N(CH3)3Br)、デキストリン、及び/又はポリ(スチレン)-ポリ-(エチレンオキシド)(PS-PEO)ジブロックコポリマーを懸濁液に添加して分散の維持を助けることができる。代替実施形態では、燃焼反応器又は出口導管の下流ゾーンがエントレインメントチャンバーである。1以上の実施形態では、好ましくは所望フラーレン状物質を合成した後、できるだけ早くエントレインメント媒体を注入して、いずれのさらなる化学反応をもクエンチし、かつ凝集を回避又は最小限にする。
上述した方法で集められたフラーレン状物質の液状サスペンションは、燃焼反応器からの不純物及び副生物をも含有しうる。一実施形態では、ナノチューブの液状サスペンションは、燃焼反応器内で触媒を使用した結果として鉄及び酸化鉄を含むことが多いだろう。このような不純物とさらに溶解性であり、及び/又は該不純物を破壊する別の適切な液体と該液状サスペンションを接触させることによって、該不純物を除去しうる。例えば、ナノチューブの有機液状サスペンションの酸処理は、金属触媒とその副生物を除去できる1つの方法である。一実施形態では、塩酸又は硝酸水溶液をナノチューブ含有有機液状サスペンションと接触させうる。酸が水相中の触媒を溶媒和し、有機相中にナノチューブが留まる。水溶液に界面活性剤を使用する場合、まず液状サスペンション中のフラーレン状物質を所望用途、例えば光起電性基板に適用し、引き続き、該基板内でフラーレン状物質が固定した後、界面活性剤を水溶液で洗い流すことによって、界面活性剤を除去できる。ナノチューブの濃度が、ナノチューブの非凝集状態を維持するのに十分薄いままである限り、他の精製工程、例えば酸化処理及び磁気精製を液状サスペンションに適用してもよい。
他の実施形態では、本システムは、フラーレン状物質の液状サスペンションをエントレインメントチャンバーに戻して再循環させて、さらに懸濁媒体中のフラーレン状物質を収集かつ凝縮する再循環ループを備える。図2に示されるように、再循環ループは、懸濁フラーレン状物質の一部を注入ポートを通じてエントレインメントチャンバーに戻す。連続してこの液状サスペンションを液体収集プロセスに戻して循環させることによって、液体はますます懸濁フラーレン状物質で濃くなってくる。再循環プロセスの程度と持続時間を制御することによって、懸濁液の濃度を制御することができる。再循環ループを使用する場合、液体の体積を制御する必要があるので、一定体積を維持するように、再循環前に液状サスペンションのごく一部を排出させることが分かるだろう。
本発明の方法と収集システムの適用の図解例を図2に示す。燃焼チャンバー210内のバーナー202上で安定化した前混合炎204を利用してフラーレン状物質を合成する。サンプリングポント206c又はその近傍で排ガス流の方向に適切な収集液208(収集されるフラーレン状物質の特有のタイプによって決まる)のジェットを注入することによって、フラーレン状物質(ガス状(例えば、C60、C70、…、C84、…の場合)又は固体(ナノチューブ、オニオン)フラーレン状物質である)を積んだ燃焼生成物(CO、CO2、H2O、H2、…)を収集する。液体ジェットによるフラーレン状物質の冷却と希釈が如何なる進行中の化学反応をもクエンチし、反応器を去った後の目標生成物のさらなる物理的相互作用(凝固など)を抑え、かつ出口導管210の壁にフラーレン状物質が付着するのを妨げる助けとなる。ガス状及び/又は粒状フラーレン状物質が燃焼反応器から出るとき、液滴がガス状及び/又は粒状フラーレン状物質を取り込むことによって、進行中の化学反応及びフラーレン状物質の合成後に普通は続く物理的プロセスを停止又はその程度を最小限にすると考えられる。
液滴が液体遊離カラム212に運ばれ、該カラムが液滴210の同伴流を液状サスペンション214に変換し、該カラムの底部で該液状サスペンションが収集される。カラム212に例えばガラスビーズを充填して、残留時間を増やし、かつフラーレン状物質と液状サスペンションの混合を向上させうる。カラムの上部で排ガス216が出る。収集した液状サスペンション114を遊離カラムの上部でシャワーヘッド型装置218によって分散させ、排ガスに対して反対の流れ方向で収集システム中にフィードバックするか、又は高速液体ジェット208の形成を助けるために使用することができる。
一実施形態では、新鮮な収集液をストリーム224中に導入して高速ジェットを供給する場合、再循環ループ222からのスリップストリーム220として、フラーレン状物質の液状サスペンション114を収集システム200から除去することができる。液状サスペンションの飽和を避けるため、連続的或いはオペレーターが必要又は望ましいと判断したとき、液状サスペンションの一部を除去してよい。収集液208の体積を一定に保つため、除去したエk体サスペンションの量と同じ体積の新鮮な収集液226を注入する。
スタートアップ手順の一実施形態では、システムで収集液の所望体積が得られるまで、サンプリングポイント206c及びシャワーヘッド218を介しての両方で収集液を注入する。代替実施形態では、システムに存在することが望ましい収集液の量で遊離カラム212の底部を充填し、該収集液を導管222を介してサンプリングポイント206cとシャワーヘッド218の両方に汲み上げる。
収集液をチャネル222を通じて遊離カラムの底部から再循環させ、かつサンプリングポイント206cとシャワーヘッド218の両方で再利用しうる。代替実施形態では、収集液が除去され、かつ新鮮な液体が添加される速度によっては、サンプリングポイント206cにおける液体ジェットは、新鮮な収集液のみから成るか又は新鮮な収集液とフラーレン状物質含有液状サスペンションとの混合物から成りうる。さらなる代替実施形態では、サンプリングポイント206cとシャワーヘッド218への収集液の分配によっては、排他的に新鮮な収集液をサンプリングポイント206cに供給し、新鮮な液体と再循環液体の混合物をシャワーヘッド218に運ぶ。
フラーレン状物質の引き続く処理は、反応器生成物と注入された懸濁液との迅速な混合による化学反応と物理的凝集の迅速なクエンチングによって非常に利益を得る。さらに、上述したように、収集液226に反応体又は添加剤を使用することによって、これらの利益を高めることができる。
収集の下流で行われるが、収集のために調製されるか又は収集中に開始されるインライン液相処理は、選択された分類のフラーレン状物質の溶媒抽出、触媒粒子の酸抽出、フラーレン構造の酸及び/又は酸化開環、ナノチューブの切断又は短縮、ナノチューブの束、ロープ及びラフトの剥脱と分散、ナノチューブの分散、及びフラーレン、ナノチューブ、又は他のフラーレン状ナノ構造の誘導体化を含みうる。
図1及び2を参照して述べたシステムと方法は、より大規模の生産に適切であると考えられる。
〔他の実施形態〕
本発明をその詳細な説明と関連づけて述べたが、前記記載は説明することを意図しており、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲を制限するものではないことを理解すべきである。他の局面、利点、及び変形は、添付の特許請求の範囲内である。

Claims (34)

  1. 非凝集フラーレン状物質を収集する方法であって、以下の工程:
    フラーレン状物質を含むガス状サスペンションを、前記フラーレン状物質を捕獲する懸濁液と接触させる工程;及び
    前記捕獲したフラーレン状物質を含有する前記懸濁液を含む液状サスペンションを収集する工程
    を含んでなる前記方法。
  2. 前記フラーレン状物質が、凝縮性ガス、凝縮固体、及び固体粒子から成る群より選択される少なくとも1つの物質である、請求項1記載の方法。
  3. 前記フラーレン状物質がフラーレンを含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記フラーレン状物質がナノチューブを含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記ナノチューブが触媒の存在下の炎燃焼プロセスで製造される、請求項4記載の方法。
  6. さらに以下の工程:
    不飽和炭化水素燃料と酸素をバーナーチャンバー内で大気圧以下の圧力にて燃焼させることによって、フラーレン状物質を含むガス状サスペンションを生成する工程
    を含んでなる請求項1記載の方法。
  7. 前記フラーレン状物質のガス状サスペンションが希釈ガスを含む、請求項1記載の方法。
  8. 前記希釈ガスが、不活性ガス、反応性ガス、ガス蒸気、窒素、希ガス、二酸化炭素、水蒸気、煙道ガス、又はその混合物から成る群より選択される少なくとも1つのガスである、請求項7記載の方法。
  9. 前記懸濁液が有機溶媒又は水性溶媒を含む、請求項1記載の方法。
  10. 前記懸濁液が添加剤を含む、請求項1記載の方法。
  11. 前記添加剤が、酸化剤、酸、塩基、界面活性剤、ラジカルスカベンジャー、化学的クエンチング剤、及び化学的安定化剤から成る群より選択される少なくとも1つの添加剤である、請求項10記載の方法。
  12. 前記有機溶媒が、置換芳香族分子、アルキル置換芳香族、ハロゲン化置換分子、ハロゲン化アルケン、部分ハロゲン化芳香族、アルキルアミン、環状エーテル、オルト-ジクロロベンゼン、キシレン、ベンゼン、ジメチルホルムアミド、塩化エチレン、クロロホルム、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,2,3,4-テトラメチルベンゼン、テトラヒドロフラン、1,2-ジブロモベンゼン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、オクタデシルアミン、アセトン、及びその混合物から成る群より選択される少なくとも1つの有機溶媒である、請求項9記載の方法。
  13. 前記水性溶媒が界面活性剤を含み、前記界面活性剤が、コール酸ナトリウム、NaDDBS(C12H25C6H4SO3Na)、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaOBS;C8H17C6H4SO3Na)、ブチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(NaBBS;C4H9C6H4SO3Na)、安息香酸ナトリウム(C6H5CO2Na)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS;CH3(CH2)11-OSO3Na)(TX100;C8H17C6H4(OCH2CH2)n-OH;n〜10)、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB;CH3(CH2)11N(CH3)3Br)、デキストリン、及びポリ(スチレン)-ポリ-(エチレンオキシド)(PS-PEO)ジブロックコポリマーから成る群より選択される少なくとも1つの界面活性剤である、請求項9記載の方法。
  14. 前記フラーレン状物質の液相処理をさらに含む、請求項1記載の方法。
  15. 前記液相処理が、前記懸濁液からの一分類のフラーレン状物質の抽出、触媒粒子の酸抽出、触媒粒子の酸化処理、フラーレン状物質の酸化的開環;ナノチューブの短縮、ナノチューブの束、ロープ及びラフトの剥脱及び分散、ナノチューブの分散、及びフラーレン状物質の誘導体化から成る群より選択される少なくとも1つの処理である、請求項14記載の方法。
  16. 請求項1の方法であって、前記ガス状サスペンションを前記懸濁液と接触させる工程が以下の工程を含む方法:
    前記懸濁液のガス、蒸気、又は液滴を含んでなる前記懸濁液のストリームを生じさせる工程;
    前記懸濁液のストリーム中に前記フラーレン状物質を同伴するように、前記懸濁液のストリームをエントレインメントゾーン内で前記フラーレン状物質のガス状サスペンションと接触させる工程;及び
    前記懸濁液のストリームをバルク液体に凝縮する工程を含む、前記接触させた液状サスペンションを収集する工程。
  17. 前記ガス状サスペンションを、温度が制御されるエントレインメントゾーン内で前記懸濁液と接触させる、請求項16記載の方法。
  18. 前記エントレインメントゾーン内で前記懸濁液が凝縮するのを妨げる温度で前記温度が制御される、請求項17記載の方法。
  19. 前記懸濁液のストリームを前記フラーレン状物質のガス状サスペンションと接触させる工程が、前記懸濁液のストリームを注入して、前記フラーレン状物質のガス状サスペンションと交わる工程をさらに含む、請求項16記載の方法。
  20. 前記懸濁液のストリームがバルク液体を含む、請求項16記載の方法。
  21. 前記バルク液体の一部を懸濁液の次のストリームの供給で使うために方向づける工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  22. 前記懸濁液のストリームを前記フラーレン状物質のガス状サスペンションと接触させる工程が、前記懸濁液全体にわたって前記ガス状サスペンションを泡立たせる工程を含む、請求項1記載の方法。
  23. 非凝集フラーレン状物質を収集するための収集システムであって、以下の要素:
    第1のチャンバーであって、フラーレン状物質を含むガス状サスペンションを受けるための第1の入口と、前記第1のチャンバー中に懸濁液を送達するための第2の入口と、出口を含む前記第1のチャンバー;
    前記第2の入口に連結した注入装置であって、前記懸濁液のガス、蒸気又は液滴を生成するように構成かつ配置された前記注入装置、及び
    前記出口を通じて前記第1のチャンバーと流れ連絡している液体収集器であって、前記懸濁液のガス、液体蒸気又は液滴を凝縮できる凝縮器と、凝縮懸濁液を受けるためのレザバーと含む前記液体収集器
    を含んでなる、前記収集システム。
  24. 前記第1の入口が、フラーレン状物質のガス状サスペンションを生成するように構成かつ配置された燃焼反応器と流れ連絡している、請求項23記載の収集システム。
  25. 前記第1のチャンバーと流れ連絡している、希釈ガスを受け取って前記フラーレン状物質と混合するための第3の入口をさらに含む、請求項23記載の収集システム。
  26. 前記注入装置が、排除器、多孔性プレート、噴霧器、エレクトロスプレー器、及び超音波処理器から成る群より選択される、請求項23記載の収集システム。
  27. 前記第1のチャンバーと熱接触し、前記第1のチャンバーの温度を制御できる加熱器をさらに含む、請求項23記載の収集システム。
  28. 前記加熱器が前記第1のチャンバー内に温度勾配を生じさせることができる、請求項27記載の収集システム。
  29. 前記凝縮器が液体遊離カラムであり、かつ前記レザバーが前記液体遊離カラムの下に配置される、請求項23記載の収集システム。
  30. 前記液体遊離カラムが分離媒体を含む、請求項29記載の収集システム。
  31. 前記分離媒体が、ガラスビーズ、シェル形状の物品、不規則な形状の物品、及び砂から成る群より選択される少なくとも1つの分離媒体である、請求項30記載の収集システム。
  32. 前記凝縮懸濁液を注入装置に方向づけるように、前記レザバー及び注入装置と流れ連絡している再循環導管をさらに含む、請求項23記載の収集システム。
  33. 前記凝縮器の上部で前記液状サスペンションの一部を分散させるための分散装置をさらに含む、請求項23記載の収集システム。
  34. 前記再循環導管内の前記凝縮懸濁液の一部を前記分散装置に方向づける、請求項33記載の収集システム。
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