JP2010500591A - 溶接継手の微細構造の検査方法 - Google Patents

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Abstract

内部損傷、例えば材料クリープに起因した内部損傷について溶接継手(10,12,14)の微細構造を検査する方法であって、第1の検査ヘッド(30)によって少なくとも1つの超音波表面波を発生し、少なくとも1つの超音波表面波を第2の検査ヘッド(32,42)によって受信し、発生された超音波表面波と受信された超音波表面波との間の関係に基づいて微細構造内の音響特性を決定し、そして求められた音響特性に基づいて内部構造の損傷度を決定する。

Description

本発明は、構成部分の外側表面から横断面の深部にまで広がっている内部損傷、例えば材料クリープに起因する内部損傷について溶接継手の微細構造を検査する方法に関する。
特にエネルギー技術において、溶接継手には、例えばボイラから本来のタービンへの生蒸気配管またはタービン内部の配管のようなタービン構成要素には、微細構造(microstructure)の高品質が要求される。同時に、これらの溶接継手は非常に高い負荷の影響下にある。降伏点範囲または高温耐力範囲においてのみストレスをかけられる設備と違って、非常に高い動作温度のもとで動作する構成部分は、材料クリープに起因して限られた寿命を有する。このような材料クリープによってストレスをかけられる構成部分の安全性および可用性を保証するためには、信頼性のある検査、とりわけ関連する溶接継手における検査を行なうべきである。これは、特にクリープ範囲で動作させられる生蒸気配管に当てはまる。
この種の溶接継手の検査のために、これまでは直接の構成部分表面における通常の微細構造再現技術(金属組織学的検査)が知られている。この場合に、このような検査のための高い費用のゆえに、限られたかつ予め定められた範囲しか検査できない。これに対してその他の範囲は検査されないままである。そのうえ、手間や時間のかかるこの検査技術は、非常に良く教育されたかつ経験豊かな従業員を必要とする。結果は検査者によって最終的になおも主観的に評価されなければならないので、非常に異なる評価が生じ得る。
本発明の課題は、上述の欠点が少なくとも低減されている溶接継手の微細構造の検査方法を提供することにある。この方法は、特に、手間や時間が僅かしかかからず、それによって低コストかつ高信頼性であるべきである。
この課題は、本発明によれば、内部損傷、例えば材料クリープに起因した内部損傷について溶接継手の微細構造を検査する方法であって、請求項1に記載されている特徴事項を備えた方法により解決される。本発明の有利な実施態様は従属請求項に記載されている。
本発明によれば、内部損傷について溶接継手の微細構造を検査するために、第1の検査ヘッドによって少なくとも1つの超音波表面波を発生し、少なくとも1つの超音波表面波を第2の検査ヘッドによって受信し、発生された超音波表面波と受信された超音波表面波との間の関係に基づいて溶接継手の微細構造内の音響特性、特に音速を決定し、求められた音響特性に基づいて溶接継手の内部の微細構造の損傷度を決定する方法が使用される。
換言するならば、本発明によれば、溶接継手の微細構造を検査するために、音響特性、特に超音波の音速の高精度測定を可能にする検査ヘッドが適用される。この場合に超音波が表面から溶接継手の深部に送られ、微細構造内において異なる侵入深さの超音波(レイリー表面波)として移動する。音響特性の測定は、慣習的に通常のように音波パルスにより行なわれるのではなく、連続的な表面波により行なわれる。この本発明による方法により、溶接継手の損傷、特にクリープ損傷した発電所構成要素における溶接継手の損傷を、既に早期に非常に低コストで認識することができる。更に、本発明による方法は、少なくとも1つの送信された超音波表面波と少なくとも1つの受信された超音波表面波との間の位相差を決定し、求められた位相差に基づいて微細構造内の音響特性、特に音速を決定すると有利である。少なくとも1つの送信された超音波表面波と少なくとも1つの受信された超音波表面波との間の位相差を決定するために、相応の楔を有し関数発生器から正弦波状電圧信号を供給される広幅の圧電式検査ヘッドが使用されると有利である。送信信号と予め増幅された受信信号とが同時にオシロスコープの別々のチャネルに与えられ、それによって両信号間の位相差が決定可能である。
更に、少なくとも1つの送信された超音波表面波と少なくとも1つの受信された超音波表面波との間の位相差を決定するために、両検査ヘッドが互いに相対的に移動されると有利である。この検査ヘッド移動は、特に高精度位置測定システムを含む機械化されたマニピュレータにより行なわれる。このようにして両検査ヘッドの隙間のない正確な再現可能な移動が可能である。送信側検査ヘッドに対する受信側の検査ヘッドの相対的な移動時に、送信信号および受信信号の上述の振動の相対的な位相差が変化する。位相位置は検査ヘッドの移動によって求められるだけでなく、電子的手段で、特に高周波コンパレータ回路の使用を介しても求めることができる。この場合に、検査ヘッドのおのおのの操作を省略することができ、位置測定システムも省略することができる。2πの完全な位相回転の位相差の変化はちょうど1波長の移動行程に相当する。
本発明による方法において、検査ヘッドが互いに相対的に複数の波長の長さの距離にわたって移動され、それから微細構造内の超音波表面波の波長が平均化されて算出されると特に有利である。検査ヘッドの移動行程にわたる波長の平均化によって、非常に高い測定精度が達成可能である。
更に、本発明による方法によって溶接継手の微細構造の内部損傷を正確に決定するために、少なくとも1つの送信される超音波表面波の周波数を変化させ、少なくとも1つの受信される超音波表面波の波長の対応する変化の勾配に基づいて微細構造内の音響特性を決定する。微細構造内部の超音波のこのようにして求められた速度分布を介して、関係する材料の横断面にわたって溶接継手の損傷の必要な推定を行なうことができる。この場合に評価基準として、上述のように、一方では音速の絶対的な高さが利用され、他方では速度分布の勾配が利用される。相対測定が行なわれてもよい。この場合に一定の検査周波数の際に溶接継目の横断面にわたる位相位置の変化が評価される。付加的に同一の構成部分の少ないストレスの個所における比較測定が行なわれるとよい。
更に、本発明による方法では、位相差を決定するために、受信器として働く2つの検査ヘッドが、これらの受信器によって受信される超音波表面波の位相が一致するように調節される。このようにして測定品質の更なる向上が可能である。なぜならば、このように検査ヘッドを並んで配置する場合に、検査ヘッドの楔からの音波出射点が測定周波数により変化することによって、測定技術的に重要な検査間隔が変化し得るからである。これは、同一の向きを有し受信器として働く2つの検査ヘッドでの信号取得に対する同等の条件によって回避される。
本発明にしたがって検査される溶接継手の層状スキャンを可能にするために、異なる波長の超音波表面波を相前後して発生させて受信し、このようにして表面から深部への溶接継手の層状の検査を行うと有利である。
最後に、本発明による方法において、先ず溶接継手の粗スキャンを、特に溶接継手の直角方向に行ない、その後に、微細構造の求められた内部損傷の精密なラスタースキャンを行なうとよい。この場合に精密なラスタースキャンはそれぞれの溶接継手の長手方向に行なわれる。
以下において、添付の概略的な図面に基づいて、内部損傷に関して溶接継手の微細構造を検査するための本発明による方法の実施例を更に詳細に説明する。
図1は本発明による方法により検査された構成部分の横断面を示し、
図2は本発明により検査された損傷のある構成部分と本発明により検査された損傷のない構成部分とにおける測定曲線の経過を示し、
図3はこの種の構成部分における測定曲線の他の経過を示し、
図4はいわゆる粗スキャンで本発明により検査された構成部分の斜視図を示し、
図5はいわゆる精密スキャンで本発明により検査された構成部分の斜視図を示し、
図6は測定軌道の図示の位置を有する本発明により検査された構成部分の斜視図を示し、
図7は本発明による方法のための測定構成の第1の実施例を示し、
図8は本発明による方法のための測定構成の第2の実施例を示し、
図9は本発明による方法のための測定構成の第3の実施例を示し、
図10は高温ストレスのかかる構成部分の使用期間にわたって本発明により求められた測定パラメータの進行の概略図を示す。
図1には、第1の溶接継目12および第2の溶接継目14が存在する構成部分10の横断面が示されている。両溶接継目12,14が、内部損傷、特に、例えば材料クリープに起因するクリープ損傷について溶接継手の微細構造(microstructure)を検査する方法により検査される。図1に示されていない検査ヘッドにおいて構成部分10の表面16に超音波表面波が発生され、この超音波表面波が図1に同様に示されていない第2の超音波ヘッドにより受信もしくは取得される。受信された超音波表面波と送信された超音波表面波との比較およびそれから算出された構成部分10の微細構造内の音速から、以下に詳述されているように、微細構造の損傷度が算出される。この方法は、クリープストレスをかけられたもしくはクリープ損傷させられた溶接継手の深さに関係した検査を可能にする。この検査では、溶接継手において一般に見いだすべき不均一の微細構造においてさえ、材料特性における高い場所的な区別が可能であり、深さに関係した区別も可能である。
更に、本方法により、結果が純粋に物理量を基礎とすること、ならびに客観的に生じることが保証される。
構成部分10の微細構造内の音速の絶対的な高さを検出することのほかに、送信された超音波表面波の周波数を変化させることによって、超音波表面波の侵入深さが変えられる。これらのいわゆるレイリー波により構成部分10の微細構造内の音速の深さ分布を作成することができる。異なる侵入深さでの音響特性を的確に積分検出することによって、超音波表面波によりこのようにして音速分布を作成することができ、音速分布の経過は構成部分10における損傷の進行によって敏感に影響を受ける。これは、特にクリープ損傷の評価時に著しい認識上の利益となる。
図1には、表面16における最大の気孔密集度の仮定のもとに、僅かの侵入深さの超音波表面波18が先ず最も強く損傷された微細構造の領域20のみを通り抜けることが示されている。構成部分10の深さにともなう連続的な損傷減少を当然のこととして考えると、超音波表面波18から積分検出され少なく損傷された材料割合の量が、侵入深さの増大にともなって増大する(図1参照)。
したがって、表面16では最も強い損傷個所として音速最小が測定されるのに対して、侵入深さの増大にともなって少なくなる気孔密集度によって音速の増大が記録される。図1には、400KHz〜3MHzの範囲にある周波数fがf1からf2へ変化することが示されている。これに対して付属の超音波表面波の波長λが約1mmから約8mmまでの侵入深さにともなって値λ1から値λ2へ変化する。
図2には、表面近くのクリープ損傷がそれゆえ表面16と構成部分10の深部領域との間では明白に異なる音速(測定曲線22参照)を生じるのに対して、損傷のないつまり損傷されていない材料では深さに対してほぼ一定の経過(測定曲線24参照)が観察されることが具体的に示されている。測定曲線22,24の曲がり特性もしくは曲線勾配から、基準領域としての表面16に関連して損傷成長を推定することができる。
この場合に、表面16に対する距離に比べた音速の経過を表わす複数の層もしくは補間点が生じるように、複数の周波数が選択される。この場合に既述の如く約400KHz〜約3MHzの間の周波数が選択され、一般的に検査すべき材料においては8mmまでの侵入深さが生じる。したがって、この種の方法による測定深さは相当深い。
測定データもしくは図2に具体的に示された測定曲線22,24の経過の比較評価を実施するために、経過が本発明によれば数学的に記述される。種々の実際の測定データの模範的な比較が図3に示されている。この場合に音速の深さ経過は、音速の絶対的な高さ、音速の深さ経過および測定領域(最小侵入深さ/最大侵入深さ)なるパラメータに関して、部分的に著しく変化する。
したがって、特に測定データのコンピュータ支援評価を可能にするために、データ経過から重要な情報を抑制することなしに、データの数学的記述を得ようと努められる。多数の測定データの広範囲にわたる回帰分析は、測定データの深さ経過が、
int=K×ln(t)+c0
なる形の対数回帰方程式によって記述可能であることを生じる。ただし、tは深さ座標であり、cintは音速の積分測定値であり、c0はt=0(表面16)における絶対音速の値であり、Kは傾斜係数もしくは勾配数である。
方程式は、数学的な記述モデルへの要求を十分最適に満たす。それゆえ、全ての測定曲線の記述のために、2つの特徴的な変量で十分である。すなわち、表面音速c0ならびに傾斜係数Kである。
構成部分10の微細構造内の音速の絶対的な高さのための決定量としての音速c0を決定することのほかに、既知の曲線経過から、構成部分内部の任意の個所における積分音速が算出可能である。溶接継手もしくは図1に示された溶接継目12,14へのこの方法の適用時に、微細構造の深部でそのようにして測定された音速と算出された音速とが対比されるとよい。
図4ないし図6には構成部分10における溶接継目12の微細構造の本発明による検査方法の空間での進行が示されている。先ず、概観評価のために、いわゆる粗スキャン(図4)が実施され、個々の測定軌道26が溶接継目12の長手方向に対して直角方向に向けられている。これらの測定軌道26は2つの(以下において図7ないし図9に具体的に示された)検査ヘッドの間の経路であり、両検査ヘッドは個別にまたは場合によっては一緒にこれらの測定軌道26に沿って移動される。図4に示されている粗スキャンにより、溶接継目12の微細構造ならびにその直接周辺の構成部分において欠陥個所が探り出される。次に、図5に示された第2の方法ステップ、いわゆる精密スキャンにおいて、個々の測定軌道26が溶接継目12の長手方向に対して平行に向けられる。このようにして材料容積の詳細な評価が行なわれる。このように調整された個別測定から、図2および図3に示されているような音速分布ならびに測定曲線の傾斜プロファイルが得られる。構成部分の寿命期間中におけるこれらの測定曲線の変化から、溶接継目12の損傷の進行を推定することができる。
図6には、本発明の方法によれば空間的広がりにおける溶接継目12の完全な特徴付けが可能であることがもう一度示されている。この空間的広がりは、測定軌道26の長さ、個別測定の個数および間隔、ならびに超音波表面波の侵入深さから生じる。
図7には、本発明による方法を実施するための測定構成28の第1の実施例が具体的に示されている。超音波表面波のための送信器として働く第1の検査ヘッド30と、超音波表面波の受信器として働く第2の検査ヘッド32とが設けられている。両検査ヘッド30,32がマニピュレータ34に配置されている。マニピュレータ34により、検査すべき構成部分10上で1つの直線に沿って両検査ヘッド30,32をほぼ隙間なしに正確に再現可能に移動させ得ることが保証される。両検査ヘッド30,32の相対的な移動位置が高精度の位置測定システム36を介して記録される。
適切な楔を有する広幅の圧電式検査ヘッドとして構成され送信器として働く検査ヘッド30が、関数発生器38から正弦波状電圧信号を供給され、連続的な超音波表面波を発生する。この超音波表面波は構成部分10の表面16を検査ヘッド30の軸線に沿って伝播し、この例では当該検査ヘッド30と同じ側に配置された検査ヘッド32によって受信される。送信信号と、検査ヘッド32によって受信され前置増幅された信号とが同時にオシロスコープ40の別々のチャネルに与えられ、それによって両信号間の位相差を求めることができる。
同時に、受信器として働く検査ヘッド32は送信器として働く検査ヘッド30に対して相対的に移動され、それによって受信器振動に対して相対的な送信器振動の位相差が生じる。2πの完全な位相回転の位相差の変化は、ちょうど1波長の移動行程に相当する。
測定過程中における移動行程は、検査すべき構成部分10の寸法および使用される検査ヘッド30,32の大きさに応じて、約50mm〜約100mmであり、位相差の変化は測定長さの関数として記録される。このようにして求められたデータは、スキャンされる位相差の個数および測定区間の長さに基づいて構成部分10における超音波表面波の平均波長の算出を可能にする。その後、構成部分10における音速cが、波長λと周波数発生器38によって予め定められている周波数fとに基づいて算出される。検査ヘッド30,32の移動行程にわたる波長の平均化によって、このようにして非常に高い測定精度が達成可能である。
上述のように、このような測定方法においては、構成部分10における溶接継目12または14の微細構造の表面近くに存在する損傷が、求められた音速cの深さに関係した勾配を生じ、溶接継目12または14の横断面にわたる速度分布の評価によって損傷度の推定が可能である。
上述の粗スキャン(図4)によって欠陥個所の探索が短時間に可能であり、引き続いて目立つ測定個所が(複数の測定周波数を用いた)より精密な検査過程において細かな精密スキャン(図5)を受ける。
図8には、2つの検査ヘッド30,32がそれぞれ固定の検査ヘッド装置内に配置されている測定構成28の代替的な実施形態が示されている。これらの検査ヘッド30,32はそれぞれ再び関数発生器38およびオシロスコープ40に接続されている。図7に示された測定構成28と違って、マニピュレータによる検査ヘッド30,32の移動がここでは行われず、検査ヘッド30,32は位置固定に配置され、検査ヘッド30,32では可変量として測定周波数が変化させられる。この方式に基づいてマニピュレータおよび位置測定システムのための費用をなくすことができる。更に、測定が完全に自動的に行なわれる。
図8による装置は、一定の検査ヘッド間隔において両信号間の位相位置の変化を基準量(例えば、基本材料)に対して相対的に評価するためにも使用される。このために検査ヘッド30,32の固定装置が溶接継目を超えて移動され、位相位置の場所的変化が材料変化に対する反応として評価される。これは電子的に行なわれる(コンパレータ回路)。そのことから周波数範囲およびそれにともなう方法の深さ作用は影響を受けないままである。
図9には、全部で3つの位置固定の検査ヘッド30,32,42が設けられている測定構成28の実施形態が示されている。これらの検査ヘッドのうち検査ヘッド30が関数発生器38に接続され、検査ヘッド32,42が受信器として働くようにオシロスコープ40に接続されている。受信器として働く両検査ヘッド32,42の信号は位相が一致するように調節される。それによって測定精度が更に高められる。なぜならば、検査ヘッドを並んで配置する場合、当該検査ヘッドの楔からの音波出射点が測定周波数と共に変化することによって、測定技術的に重要な検査ヘッド間隔が変化し得るが、これはしかし、同一の向きを有し受信器として働く検査ヘッド32,42での信号取得に対して提供された同等の条件によって回避可能であるからであるである。
図10には、1つの溶接継目12または14の横断面についての音速の高さ経過の評価が示されている。図10は、音速分布によって溶接継目における微細構造の損傷状態の記述が可能であることを示している。
図10には、溶接継目の長手方向に対して直角方向の位置に関する音速の勾配経過をそれぞれ示す全部で4つの曲線44,46,48,50が示されている。曲線44は初期状態での溶接継目を示し、曲線46は運転ストレスのかかった溶接継目を示し、曲線48は運転ストレスの進行した溶接継目を示し、最後に曲線50は損傷した微細構造を有する溶接継目を示す。
曲線44は原則的にM形を有し、M形の両極大はそれぞれ融合線52,54の範囲において伸びている。これらの融合線52,54はそれぞれ、溶接継目の一方の面とこれに接する当該構成部分との間の境界範囲を形成している。
融合線52,54の範囲における音速極大のほかに、均質相に向かって溶接継目の熱影響区域に激しい音速陥没が発生する。音速の減少する傾向は、溶接継目の溶接金属においても当該構成部分の基礎材料においても記録される。
このように基本的にM形の曲線44は、当該構成部分の運転寿命の増加と共に平らになってゆく(図10における曲線46,48参照)。最終的に溶接継目の損傷状態においては基本的にW形の曲線50が生じる。勾配係数Kが、初期状態でのM形から、運転ストレスのかかった状態での平坦化を経て、損傷状態でのW形に変化することは、明白に当該溶接継目での定性的な成長経過を示す。
したがって、勾配係数Kの試料特有の経過の分析およびそれぞれの測定個所における音速cの深さ経過の対比により、溶接継目の精密な評価が可能である。
この場合に勾配係数Kおよび音速cの定性的に類似の経過は単に偶然である。両変量K,cにおいて表現される材料変化の基礎をなすのは、むしろ異なる事象である。音速cが寿命曲線に関する構造状態を表わすのに対して、勾配係数Kは音響特性の深さに依存した経過に関する情報を与える。
溶接継目の出発状態において、特に融合線の範囲(凝固構造)における微細構造は、異なる状態の非常に不均質の分布を有する。これは、測定曲線もしくは曲線44〜50内において、これらの範囲に局部的に限定された非常に顕著な勾配係数Kの形で現れる。溶接継目横断面にわたる勾配係数Kの経過における平坦化が確認される場合に、高温レベルでの長時間の運転ストレスの測定技術的な証拠が発生する。すなわち、この種のストレスは、いわゆる回復焼きなまし現象を介してこの局部的不均質性の崩壊を進行させ、それにより溶接継目内の音響特性の僅かな相違を生じる。この種の進行は、クリープストレスをかけられた管湾曲部において、しばしば正しいことが証明され、そこでは、不可逆の損傷の発生により音速cの絶対値低下が最終的に観察されるまで、この「不均質相」の期間中における音速上昇によって現れた。
溶接継手において、クリープ損傷が融合線52,54の範囲の深さに関係した損傷を生じることは明白であり、このことは関係する超音波表面波の侵入深さ全体にわたる音速cの局部的減少によって証明される。出発状態においてこの測定効果は融合線52および54の範囲における大きな材料容積に達するのに対して、クリープ損傷発生後には熱融合線52,54の方向における損傷中心点の移動が確認される。したがって、特に、融合線52,54の内部(微粒子区域)の材料組織もしくは材料構造が特別に敏感に時間に関係する材料変化に反応し、したがって早期指標の機能を具現する。上述の音速パラメータの対比およびとりわけ溶接継目を直角方向にまたぐ音速の顕在性は、早期の損傷時期において既に、溶接継目の状態を描写するための有効な方法である。
本発明による方法により検査された構成部分の横断面図 本発明により検査された損傷のある構成部分と本発明により検査された損傷のない構成部分とにおける測定曲線の経過図 この種の構成部分における測定曲線の他の経過図 粗スキャンで本発明により検査された構成部分の斜視図 精密スキャンで本発明により検査された構成部分の斜視図 測定軌道の図示の位置を有する本発明により検査された構成部分の斜視図 本発明による方法のための測定構成の第1の実施例を示す概略図 本発明による方法のための測定構成の第2の実施例を示す概略図 本発明による方法のための測定構成の第3の実施例を示す概略図 高温ストレスのかかる構成部分の使用期間にわたって本発明により求められた測定パラメータの進行を示す概略図
10 構成部分
12 溶接継目
14 溶接継目
16 表面
18 超音波表面波
20 最も強く損傷される微細構造の範囲
22 測定曲線
24 測定曲線
26 測定軌道
28 測定構成
30 検査ヘッド
32 検査ヘッド
34 マニピュレータ
36 位置測定システム
38 関数発生器
40 オシロスコープ
42 検査ヘッド

Claims (8)

  1. 内部損傷について溶接継手(10,12,14)の微細構造を検査するために、
    第1の検査ヘッド(30)によって少なくとも1つの超音波表面波を発生し、
    少なくとも1つの超音波表面波を第2の検査ヘッド(32,42)によって受信し、
    発生された超音波表面波と受信された超音波表面波との間の関係に基づいて微細構造内の音響特性を決定し、
    求められた音響特性に基づいて内部の微細構造の損傷度を決定する
    溶接継手の微細構造の検査方法。
  2. 少なくとも1つの送信された超音波表面波と少なくとも1つの受信された超音波表面波との間の位相差を決定し、求められた位相差に基づいて微細構造内の音響特性を決定する請求項1記載の方法。
  3. 少なくとも1つの送信された超音波表面波と少なくとも1つの受信された超音波表面波との間の位相差を決定するために、両検査ヘッド(30,32)が互いに相対的に移動される請求項2記載の方法。
  4. 検査ヘッド(30,32)が互いに相対的に複数の波長の長さの距離にわたって移動され、それから微細構造内の超音波表面波の波長が平均化される請求項1乃至3の1つに記載の方法。
  5. 少なくとも1つの送信される超音波表面波の周波数を変化させ、少なくとも1つの受信された超音波表面波の波長の対応する変化の勾配に基づいて微細構造内の音響特性を決定する請求項1記載の方法。
  6. 位相差を決定するために、受信器として働く2つの検査ヘッド(32,42)が、これらの検査ヘッド(32,42)によって受信される超音波表面波の位相が一致するように調節される請求項1乃至5の1つに記載の方法。
  7. 異なる波長の超音波表面波が相前後して発生されて受信され、このようにして表面から深部への溶接継手の層状の検査が行なわれる請求項1乃至5の1つに記載の方法。
  8. 先ず溶接継手(10,12,14)の粗スキャンが行なわれ、その後に、微細構造の求められた内部損傷の精密なラスタースキャンが行なわれる請求項1乃至7の1つに記載の方法。
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