JP2010500359A - 針を使わない粒子の送達のための方法及び組成物 - Google Patents

針を使わない粒子の送達のための方法及び組成物 Download PDF

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Abstract

対象の血流に対して粒子の針を使わない送達のための方法及び組成物が、本明細書に提供される。一つの態様において、本発明は、受容体結合ドメイン、経細胞輸送ドメイン、対象に送達される粒子、及び任意に切断可能リンカーを含む送達構築物を提供する。その他の態様において、本発明は、本発明の送達構築物を含む組成物、本発明の送達構築物を含むキット、及び本発明の送達構築物を使用する方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

(1. 関連出願の相互参照)
本出願は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる、2006年8月9日に出願された米国仮出願第60/836,855号の利益が与えられ、かつ主張する。
(2. 本発明の分野)
本発明は、部分的には、対象に対する針を使わない粒子の送達のための方法及び組成物に関する。一つの態様において、本方法及び組成物は、送達される粒子を含む送達構築物を対象に投与することを含む。
(3. 背景)
粒子は、現代医療において種々の異なる用途に使用されてきた。例えば、金及び白金粒子は、癌及び関節炎療法に使用されてきたし;ハイコントラスト粒子は、イメージング用途に使用されてきたし;リポスフィア及び多孔質粒子は、薬物送達用途に使用されてきたし;並びに細胞全体は、特定の実験的な癌療法において投与されてきた。これらの粒子の投与により、広範囲にわたる病気で苦しめられている対象に対して、生活の質の著しい改善をもたらすことができる。
しかし、これらの粒子の投与は、問題を含んだままである。現在では、粒子は、典型的には注射によって投与される。このような注射では、対象の皮膚及び組織の透過が必要であり、疼痛を伴う。更に、皮膚の透過は、感染に対する保護の有効な非特異的機構を破り、従って、潜在的に深刻な感染を引き起こし得る。
従って、対象の皮膚を破ることなく対象に粒子を投与するために使用することができる新たな方法及び組成物に対する未だ対処されていない需要がある。この需要及びその他の需要は、本発明の方法及び組成物によって対処される。
(4. 発明の要旨)
本発明の送達構築物は、対象に送達するための粒子を含む。従って、特定の態様において、本発明は、受容体結合ドメイン、経細胞輸送ドメイン及び対象に送達される粒子を含む送達構築物を提供する。任意に、粒子は、切断可能リンカーで送達構築物の残部に連結することができる。このような実施態様において、切断可能リンカーでの切断により、粒子を送達構築物の残部から分離することができる。
粒子は、対象内に導入されることが望まれる任意の粒子であることができる。従って、粒子は、例えば金属、リポスフィア、多孔質粒子、細胞(生きているか、又は死滅したもののいずれか)、ハイコントラスト粒子、被覆粒子、ペプチド若しくはポリペプチド凝集体、ペプチド若しくはポリペプチド結晶又は任意のこれらの組み合わせであることができる。特定の実施態様において、粒子は、リポスフィアである。特定の実施態様において、粒子は、多孔質粒子である。特定の実施態様において、粒子は、細胞である。特定の実施態様において、粒子は、ハイコントラスト粒子である。特定の実施態様において、粒子は、ペプチド又はポリペプチド凝集体である。特定の実施態様において、粒子は、ペプチド又はポリペプチド結晶である。
更に別の態様において、本発明は、本発明の送達構築物を含む組成物を提供する。特定の実施態様において、組成物は、医薬組成物である。
更に別の態様において、本発明は、対象に粒子を送達するための方法を提供する。本方法は、対象の分極した上皮細胞の頂端面を本発明の送達構築物と接触させることを含む。送達構築物には、受容体結合ドメイン、経細胞輸送ドメイン、送達される粒子及び任意に切断可能リンカーを含むことができる。経細胞輸送ドメインは、上皮細胞の基底側膜に、及び基底側膜を介して粒子を経細胞輸送することができる。特定の実施態様において、切断可能リンカーは、対象の分極した上皮細胞の基底側膜に存在する酵素によって切断することができる。その他の実施態様において、切断可能リンカーは、対象の血漿に存在する酵素によって切断可能であり得る。切断可能リンカーにおける切断により、粒子を送達構築物の残部から分離することができ、構築物の残部を含まずに対象に粒子を送達することができる。
(5.図面の簡単な説明)
例示的なPEのアミノ酸配列を存在する。
図1A-Fは、ntPE-GFP、及び粒子に対するntPE-GFPの結合後の粒子の共局在を示す共焦点顕微鏡写真を示すが(図2A-C)、同様の粒子に結合されたBSAは、GFP活性を示さない(図2D-F)。
例示的な粒子に対するntPE-GFPの種々の結合配向を示す図を示し;受容体結合ドメインは、ドメイン1として標識してあり、経細胞輸送ドメインは、ドメイン2として標識してあり、かつGFPドメインは、非標識である。
図4A〜4Cは、分極したCaco-2上皮細胞のコンフルエントな単層を越える、粒子に抱合されたntPE-GFP(図4A)、K57ntPE-GFP(図4B)及びGFP(図4C)の輸送を比較する写真を示す。図4A-Cに示した写真は、分極した単層の頂端面に対する3つの粒子抱合体の適用後約6時間に撮影した。
分極したCaco-2上皮細胞のコンフルエントな単層を越える、粒子に抱合されたntPE-GFPの輸送を示す写真を示す。図5に示した写真は、分極した単層の頂端面に対する粒子抱合体の適用後約24時間撮影した。
雌BALB/cマウスに対する、ntPEに抱合したインスリン凝集体又はPBSの投与後の血清グルコース濃度のグラフ図を示す。投与は、経口強制栄養又は皮下注射のいずれかにより、かつ2つの異なる例示的な抱合体を試験して、送達での粒子に対するntPEの比の効果を評価した。
(6. 発明の詳細な記載)
(6.1.定義)
他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての専門用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって共通に理解される意味を有する。本明細書に使用される以下の用語は、特に明記しない限り、これらに基づく意味を有する。
「リガンド」は、標的分子に特異的に結合する化合物である。例示的なリガンドには、抗体、サイトカイン、基質、シグナリング分子及び同様のものを含むが、限定されない。
「受容体」は、リガンドに特異的に結合する化合物である。
リガンド又は受容体(例えば、抗体)は、リガンド又は受容体が、異種の化合物の試料における分子の存在を示す結合反応において機能するときに、別の分子と「特異的に結合する」又は「特異的に免疫反応性である」。従って、指定されたアッセイ(例えば、免疫アッセイ)条件の下で、リガンド又は受容体は、優先して特定の化合物に結合し、試料中のその他の化合物に対して有意な量で結合しない。例えば、ポリヌクレオチドは、ハイブリダイゼーション条件下で相補配列を含む別のポリヌクレオチドに特異的に結合し、抗体は、免疫アッセイ条件下で抗体を誘導するために使用したエピトープを有する抗原に特異的に結合する。
「免疫アッセイ」は、試料を分析物に特異的に結合する抗体と接触させること、及び抗体と分析物との間の結合を検出することを含む、試料中の分析物を検出する方法をいう。種々の免疫アッセイ形式を、特定のタンパク質と特異的に免疫反応性の抗体を選択するために使用してもよい。例えば、固相ELISA免疫アッセイは、タンパク質と特異的に免疫反応性のモノクローナル抗体を選択するためにルーチンで使用される。特異的な免疫反応性を決定するために使用することができる免疫アッセイ形式の記述及び条件については、Harlow及びLane (1988)、抗体、実験室マニュアル(Antibodies, A Laboratory Manual)、Cold Spring Harbor Publications, New York,を参照されたい。一つの例において、約10μMの親和性(Km)で特定の抗原に結合する抗体は、特異的に抗原に結合する。
「リンカー」は、2つの他の分子を、共有結合で、又はイオン結合、ファンデルワールス結合若しくは水素結合を介してのいずれかで連結する分子、例えば5'末端にて1つの相補配列に対して、及び3'末端にて別の相補配列に対してハイブリダイズし、従って2つの非相補的な配列を連結する核酸分子をいう。「切断可能リンカー」は、切断可能リンカーによって連結された2つの成分を分離するために分解することができ、又はさもなければ切断することができるリンカーをいう。切断可能リンカーは、一般に酵素、典型的にはペプチダーゼ、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、リパーゼ及び同様のものによって切断される。また、切断可能リンカーは、例えば温度、pH、塩濃度、その他の変化などの環境キューによって切断してもよく、このような環境の変化があるときに、分極した上皮膜を超える送達構築物の経細胞輸送が生じる。
本発明に従った「粒子」は、約10nm〜約150nmの直径である同種又は異種の粒子をいう。粒子は、規則的又は不規則な形状であることができ、かつ限定されないが、完全に、若しくは概略的に球形、四角形又は当業者に公知の任意のその他の形状であることができる。例示的な粒子には、金属粒子、リポシェア(liposheres)、重合体粒子、イメージング用途に使用されるものなどのハイコントラスト粒子及び同様のものを含むが、限定されない。
「医薬組成物」は、動物における薬学的使用のために適した組成物をいう。医薬組成物には、活性薬剤の薬理学的に有効な量及び医薬として許容し得る担体を含む。「薬理学的に有効な量」は、意図された薬理学的結果を生じるために有効な薬剤のその量をいう。「医薬として許容し得る担体」は、任意のリン酸緩衝食塩溶液、デキストロースの5%水溶液、及び油/水又は水/油乳剤などの乳剤などの標準的な医薬担体、媒体、緩衝液及び賦形剤、並びに種々のタイプの湿潤剤及び/又はアジュバントをいう。適切な医薬担体及び製剤は、レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)、第21版、2005、Mack Publishing社、Eastonに記述されている。「医薬として許容し得る塩」は、例えば金属塩(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、その他)及びアンモニア又は有機アミンの塩を含む医薬使用のための化合物内に製剤化することができる塩である。
好ましい医薬担体は、意図される活性薬剤の投与様式に依存する。典型的な投与様式は、経腸(例えば、経口、鼻腔内、直腸又は膣)又は非経口的(例えば、皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内注射);又は局所(例えば、経皮又は経粘膜投与)を含む。
「小有機分子」は、医薬において一般に使用される有機分子と同等のサイズの有機分子をいう。本用語は、有機生体高分子(例えば、タンパク質、核酸、その他)を除外する。好ましい小有機分子は、約5000Daまで、約2000Daまで、又は約1000Daまでのサイズの範囲である。
診断、治療又は投与の「対象」は、ヒト又は哺乳類若しくは霊長類を含む非ヒト動物、及び好ましくはヒトである。
「治療」は、予防的な治療又は治療的な治療をいう。「予防的な」治療は、病態を発症するリスクを減少させるために疾患の徴候を示さないか、又は初期の徴候のみを示す対象に対して施される治療である。「治療的な」治療は、病態の徴候を示す対象に対して、これらの徴候を減弱させ、又は除去するために施される治療である。
「シュードモナス属外毒素A」又は「PE」は、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)により、3つの突出した球状ドメイン(Ia、II及びIII)及びドメインIIとIIIとを連結する1つの小さなサブドメイン(Ib)で構成される67kDのタンパク質として分泌される。A.S. Alluredらの論文、1986、Proc. Natl. Acad. Sci. 83:1320-1324を参照されたい。任意の特定の理論又は作用機序に拘束されることは意図しないが、ドメインIaは、α2-マクログロブリン受容体(「α2-MR」)及びCD-91としても知られる低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質(「LRP」)に特異的に結合するので、PEのドメインIaは、細胞結合を媒介すると考えられる。M.Z. Kounnasらの論文、1992、J. Biol. Chem. 267:12420-23を参照されたい。ドメインIaは、アミノ酸1〜252にわたる。PEのドメインIIは、α2-MRに対するドメインIaの結合後の細胞の内部への経細胞輸送を媒介すると考えられる。ドメインIIは、アミノ酸253〜364にわたる。このドメインの特定の部分は、その合成後の緑膿菌からのPEの分泌のために必要とされ得る。例えば、Voulouxらの論文、2000、J. Bacterol. 182:4051-8を参照されたい。ドメインIbは、公知の機能を有さず、かつアミノ酸365〜399にわたる。ドメインIIIは、PEの細胞障害性を媒介し、かつ小胞体保持配列を含む。PE細胞障害性は、タンパク質合成を不活性化する伸長因子2のADPリボシル化を生じると考えられる。ドメインIIIは、PEのアミノ酸400〜613にわたる。ドメインIIIからのアミノ酸E553を欠失させると(「ΔE553」)、EF2 ADPリボシル化活性が無くなり、PEを解毒する。突然変異ΔE553を有するPEは、本明細書において「PEΔE553」という。PEの遺伝子修飾形態は、例えば米国特許第5,602,095号;第5,512,658号及び第5,458,878号に記述されている。また、本明細書に使用されるシュードモナス属外毒素には、この定義内に、PEの遺伝子改変され、対立形質的及び化学的に不活性化された形態を含む。例えば、Vasilらの論文、1986、Infect. Immunol. 52:538-48を参照されたい。更に、PEの種々のドメインに対する参照は、本明細書において図1として示した参照PE配列に対してなされる。しかし、修飾されたPE、例えば遺伝的若しくは化学的に修飾されたPEからの1つ以上のドメイン又はこのようなドメインの一部は、ドメインが機能的な活性を保持する限り、本発明のキメラ免疫原にも使用することができる。当業者であれば、例えば図1において例証したPEアミノ酸配列に対する相同性、及び例えば下記に記述したアッセイを使用する機能的活性についての試験に基づいて、このような修飾されたPEのこのようなドメインを容易に同定することができる。
「ポリヌクレオチド」は、ヌクレオチド単位で構成される重合体をいう。ポリヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(「DNA」)及びリボ核酸(「RNA」)などの天然に存在する核酸、並びに核酸類似体を含む。核酸類似体には、天然に存在しない塩基、天然に存在するホスホジエステル結合以外のその他のヌクレオチドとの結合に関係するヌクレオチドを含むか、又はホスホジエステル結合以外の結合を介して付着された塩基を含むものを含む。従って、ヌクレオチド類似体には、例えば、及び限定されないが、ホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホロトリエステル、ホスホロアミダート、ボラノホスフェート、メチルホスホナート、キラル-メチルホスホナート、2-O-メチルリボヌクレオチド、ペプチド-核酸(PNAs)及び同様のものを含む。このようなポリヌクレオチドは、例えば自動化されたDNA合成装置を使用して合成することができる。「核酸」という用語は、典型的には大きなポリヌクレオチドをいう。「オリゴヌクレオチド」という用語は、典型的には短いポリヌクレオチド、一般に約50以下のヌクレオチドをいう。ヌクレオチド配列がDNA配列(すなわちA、T、G、C)によって表されるときに、これには、また「U」が「T」に置き換わるRNA配列(すなわちA、U、G、C)を含むことが理解されるであろう。
本明細書においてポリヌクレオチド配列を記述するために、通常の表示法が使用される:一本鎖ポリヌクレオチド配列の左手末端は、5'-末端であり;二本鎖ポリヌクレオチド配列の左手方向は、5'方向と呼ばれる。
新生RNA転写物に対するヌクレオチドの5'から3'付加の方向は、転写方向と呼ばれる。mRNAと同じ配列を有するDNA鎖は、「コード鎖」と呼ばれ;そのDNAから転写されたmRNAと同じ配列を有し、かつRNA転写物の5'末端に対して5'に位置するDNA鎖上の配列は、「上流配列」と呼ばれ;RNAと同じ配列を有し、かつコードするRNA転写物の3'末端に対して3'にあるDNA鎖上の配列は、「下流配列」と呼ばれる。
「相補的」は、2つのポリヌクレオチドの相互作用表面の形態上の一致又は共に対応することをいう。従って、2つの分子は、相補的と記述することができ、更に、接触面の特徴は、互いに対して相補的である。第1のポリヌクレオチドは、第1のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が第2のポリヌクレオチドのポリヌクレオチド結合パートナーのヌクレオチド配列と実質的に同一である場合、又は第1のポリヌクレオチドがストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で第2のポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができる場合、第2のポリヌクレオチドに対して相補的である。従って、配列が5'-TATAC-3'であるポリヌクレオチドは、配列が5'-GTATA-3'であるポリヌクレオチドに対して相補的である。
「%配列同一性」という用語は、本明細書において「%同一性」という用語と同義的に使用され、かつ配列整列プログラムを使用して整列させたときの、2つ以上のペプチド配列間のアミノ酸配列同一性のレベル又は2つ以上のヌクレオチド配列間のヌクレオチド配列同一性のレベルをいう。例えば、本明細書に使用するように、80%の同一性は、定義されたアルゴリズムによって決定される80%の配列同一性と同じものを意味し、かつ所与の配列が別の長さの別の配列と少なくとも80%同一であることを意味する。配列同一性の例示的なレベルには、所与の配列に対する60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%以上の配列同一性を含むが、限定されない。
「%配列相同性」という用語は、本明細書において「%相同性」という用語と同義的に使用され、かつ配列整列プログラムを使用して整列させたときの、2つ以上のペプチド配列間のアミノ酸配列相同性のレベル又は2つ以上のヌクレオチド配列間のヌクレオチド配列相同性のレベルをいう。例えば、本明細書に使用するように、80%の相同性は、定義されたアルゴリズムによって決定される80%の配列相同性と同じものを意味し、従って、所与の配列の相同体は、所与の配列の長さにわたって80%を超える配列相同性を有する。配列相同性の例示的なレベルには、所与の配列に対する60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%以上の配列相同性を含むが、限定されない。
2つの配列間の同一性を決定するために使用することができる例示的なコンピュータプログラムには、NCBIウェブサイトにてインターネット上で一般公開されているBLASTプログラムのセット、例えばBLASTN、BLASTX及びTBLASTX、BLASTP及びTBLASTNを含むが、限定されない。また、Altschulらの論文、1990、J. Mol. Biol. 215:403-10(公開されたデフォルト設定、すなわちパラメーターw=4、t=17に対し特別な言及がある)及びAltschulらの論文、1997、Nucleic Acids Res., 25:3389-3402を参照されたい。所与のアミノ酸配列をGenBank Protein Sequences及びその他の公共のデータベースのアミノ酸配列と比較して評価するときに、配列検索は、典型的にはBLASTPプログラム使用することにより実施される。BLASTXプログラムは、全てのリーディングフレームで翻訳された核酸配列をGenBank Protein Sequences及びその他の公共のデータベースのアミノ酸配列に対して検索するために好ましい。BLASTP及びBLASTXの両方は、11.0のオープンギャップペナルティのデフォルトパラメーター及び1.0の拡張ギャップペナルティ(extended gap penalty)を使用して実行され、BLOSUM-62マトリックスを利用する。同文献を参照されたい。
2つ以上配列間の「%同一性」を決定するための、選択した配列の好ましい整列は、例えば10.0のオープンギャップペナルティ、0.1の拡張ギャップペナルティ、及びBLOSUM 30相似マトリックスを含むデフォルトパラメーターで操作されるMacVectorバージョン6.5のCLUSTAL-Wプログラムを使用して行われる。
「極性アミノ酸」は、生理学的pHにて無電荷であるが、2つの原子によって共通して共有される電子対が該原子の1つによってよりしっかりと保持される少なくとも1つ結合を有する側鎖を有する親水性アミノ酸をいう。遺伝的にコードされる極性アミノ酸には、Asn(N)、Gln(Q)、Ser(S)及びThr(T)を含む。
「無極性アミノ酸」は、生理学的pHにて無電荷であり、かつ2つの原子によって共通して共有される電子対が一般に2つの原子のそれぞれによって同程度に保持される結合を有する側鎖を有する(すなわち、側鎖は、極性でない)疎水性アミノ酸をいう。遺伝的にコードされる無極性アミノ酸には、Ala(A)、Gly(G)、Ile(I)、Leu(L)、Met(M)及びVal(V)を含む。
「親水性アミノ酸」は、Eisenbergらの論文1984、J. Mol. Biol. 179:125-142の規準化されたコンセンサス疎水性スケールに従ってゼロ未満の疎水性を示すアミノ酸をいう。遺伝的にコードされる親水性アミノ酸には、Arg(R)、Asn(N)、Asp(D)、Glu(E)、Gln(Q)、His(H)、Lys(K)、Ser(S)及びThr(T)を含む。
「疎水性アミノ酸」は、Eisenbergらの論文1984、J. Mol. Biol. 179:125-142の規準化されたコンセンサス疎水性スケールに従ってゼロを超える疎水性を示すアミノ酸をいう。遺伝的にコードされる疎水性アミノ酸には、Ala(A)、Gly(G)、Ile(I)、Leu(L)、Met(M)、Phe(F)、Pro(P)、Trp(W)、Tyr(Y)及びVal(V)を含む。
「酸性アミノ酸」は、7未満の側鎖pK値を有する親水性アミノ酸をいう。酸性アミノ酸は、典型的には水素イオンの喪失のために生理学的pHにて負に荷電した側鎖を有する。遺伝的にコードされる酸性アミノ酸には、Asp(D)及びGlu(E)を含む。
「塩基性アミノ酸」は、7を超える側鎖pK値を有する親水性アミノ酸をいう。塩基性アミノ酸は、典型的には水素イオンとの会合により生理学的pHにて正に荷電した側鎖を有する。遺伝的にコードされる塩基性アミノ酸には、Arg(R)、His(H)及びLys(K)を含む。
「コードする」とは、定義されたヌクレオチドの配列(すなわち、rRNA、tRNA及びmRNA)か、又は定義されたアミノ酸の配列のいずれかを有する生物学的過程において、他の重合体及び粒子の合成のための鋳型として役立つ遺伝子、cDNA又はmRNAなどのポリヌクレオチドにおけるヌクレオチドの特異的配列の固有の特性、並びにそこから生じる生物学的性質をいう。従って、遺伝子は、その遺伝子によって産生されるmRNAの転写及び翻訳により、細胞又はその他の生物系においてタンパク質を産生する場合、タンパク質をコードする。mRNA配列と同一であり、通常配列リストで提供されるヌクレオチド配列であるコード鎖、及び遺伝子又はcDNAの転写のための鋳型として使用される非コード鎖の両者は、その遺伝子若しくはcDNAのタンパク質又はその他の産物をコードするということができる。特に明記しない限り、「アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列」は、互いの縮重バージョンであり、かつ同じアミノ酸配列をコードする全てのヌクレオチド配列を含む。タンパク質及びRNAをコードするヌクレオチド配列は、イントロンを含んでいてもよい。
「増幅」とは、例えば逆転写、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応及び同様のものにより、ポリヌクレオチド配列が複製され、従ってより多数のポリヌクレオチド分子に増大される任意の手段をいう。
「プライマー」は、指定されたポリヌクレオチド鋳型に特異的にハイブリダイズして、相補的ポリヌクレオチドの合成のための開始位置を提供することができるポリヌクレオチドをいう。このような合成は、ポリヌクレオチドプライマーが、合成が誘導される条件下に、すなわちヌクレオチド、相補的ポリヌクレオチド鋳型、及びDNAポリメラーゼなどの重合のための薬剤の存在下に置かれたときに、生じる。プライマーは、典型的には一本鎖であるが、二本鎖であってもよい。プライマーは、典型的にはデオキシリボ核酸であるが、多種多様な合成プライマー及び天然に存在するプライマーも、多くの適用のために有用である。プライマーは、それがハイブリダイズして合成の開始のための部位として役立つようにデザインされる鋳型に対して相補的であるが、鋳型の正確な配列を反映する必要はない。このような場合、鋳型に対するプライマーの特異的ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに依存する。プライマーは、例えば色素生産性、放射性、又は蛍光性の部分で標識することができ、検出可能な部分として使用される。
「プローブ」は、ポリヌクレオチドに関して使用されるときは、別のポリヌクレオチドの指定された配列に特異的にハイブリダイズすることができるポリヌクレオチドをいう。プローブは、標的相補的ポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするが、鋳型の正確な相補配列を反映する必要はない。このような場合、標的に対するプローブの特異的ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに依存する。プローブは、例えば色素生産性、放射性、又は蛍光性の部分で標識することができ、検出可能な部分として使用される。プローブが相補的ポリヌクレオチドの合成のための開始位置を提供する例では、プローブはプライマーであることもできる。
「特異的にハイブリダイズする」又は「特異的ハイブリダイゼーション」又は「選択的にハイブリダイズする」とは、ストリンジェントな条件下で特定のヌクレオチド配列に対して優先して核酸分子が結合すること、二本鎖形成すること(duplexing)又はハイブリダイズすることをいう。配列は、DNA若しくはRNA又はこれらの組み合わせの複合混合物(例えば、総細胞)中に存在することができる。
「ストリンジェントな条件」という用語は、プローブがその標的部分列に対して優先してハイブリダイズし、かつその他の配列に対してより少ない程度で、又は全くハイブリダイズしないであろう条件をいう。サザンハイブリダイゼーション及びノーザンハイブリダイゼーションなどの核酸ハイブリダイゼーション実験の状況における「ストリンジェントなハイブリダイゼーション」及び「ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件」は、配列依存的であり、かつ異なる環境パラメーター下で異なる。核酸のハイブリダイゼーションに対する広範な手引きは、Tijssenの文献、1993、生化学及び分子生物学における実験室技術−核酸プローブとのハイブリダイゼーション(Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology-Hybridization with Nucleic Acid Probes)、第I部、第2章「ハイブリダイゼーションの原理の概要及び核酸プローブアッセイのストラテジー」Elsevier、NY;Sambrookらの文献、2001、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual), Cold Spring Harbor Laboratory、第3版、NY;及びAusubel らの文献、編、現在の版、分子生物学の現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology), Greene Publishing Associates and Wiley Interscience, NYにおいて見出すことができる。
一般に、高度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件は、定義されたイオン強度及びpHにて具体的配列に対して、約5℃未満の熱融点(Tm)であるように選択される。Tmは、(定義されたイオン強度及びpH下で)標的配列の50%が完全にマッチしたプローブに対してハイブリダイズする温度である。非常にストリンジェントな条件は、特定のプローブに対してTmと同じであるように選択される。
サザンブロット又はノーザンブロットのフィルター上に約100を超える相補的残基を有する相補的核酸のハイブリダイゼーションのためのストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の1つの例は、42℃にて1mgのヘパリンを含む50%のホルマリンであり、一晩ハイブリダイゼーションが実施される。高度にストリンジェントな洗浄条件の例は、72℃にて0.15M NaClで約15分間である。ストリンジェントな洗浄条件の例は、65℃にて0.2X SSC洗浄液で15分間である。SSC緩衝液の記述については、Sambrookらの文献を参照されたい。バックグランドプローブシグナルを除去するために、高ストリンジェンシー洗浄を低ストリンジェンシー洗浄の前に行うことができる。例えば約100を超えるヌクレオチドの二重鎖のための例示的な中程度のストリンジェンシー洗浄は、45℃にて1×SSCで15分間である。例えば、約100を超えるヌクレオチドの二重鎖のための例示的な低ストリンジェンシー洗浄は、40℃にて4-6×SSCで15分間である。一般に、特定のハイブリダイゼーションアッセイにおける無関係なプローブについて観察されるものよりも2×(又はより高い)シグナル対ノイズ比は、特異的なハイブリダイゼーションの検出を示す。
「ポリペプチド」は、ペプチド結合、関連した天然に存在する構造変異種、及び合成のその天然に存在しない類似体を介して連結されたアミノ酸残基、関連した天然に存在する構造変異種、及び合成のその天然に存在しない類似体で構成される重合体をいう。合成ポリペプチドは、例えば自動化されたポリペプチドシンセサイザーを使用して合成することができる。従来の表示法を使用して、本明細書においてポリペプチド配列を描写してあり;ポリペプチド配列の開始は、アミノ末端であり、一方、ポリペプチド配列の末端は、カルボキシル末端である。
「タンパク質」という用語は、典型的には大きなポリペプチド、例えば約50を超えるアミノ酸を含むポリペプチドをいう。また、「タンパク質」という用語は、複数のポリペプチドを含む二量体、三量体及び多量体をいうことができる。
「保存的置換」は、機能的に同等のアミノ酸によるアミノ酸のポリペプチドの置換をいう。以下の6つの基は、それぞれ互いに対して保存的置換であるアミノ酸を含む:
アラニン(A)、セリン(S)及びスレオニン(T)
アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸(E)
アスパラギン(N)及びグルタミン(Q)
アルギニン(R)及びリジン(K)
イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)及びバリン(V)
フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)及びトリプトファン(W)。
本明細書に使用される「約」という用語は、特に明記しない限り、本用語によって修飾される値の10%より上又はより下を超えない値をいう。例えば、「約5μg/kg」という用語は、4.5μg/kg〜5.5μg/kgの範囲を意味する。別の例として、「約1時間」は、48分〜72分の範囲を意味する。
(6.2. 送達構築物)
一般に、本発明の送達構築物は、PEのドメインIa及びIIに対応する構造ドメインを含むポリペプチドを含む。これらの構造ドメインは、PEのドメインの機能に対応する細胞認識及び経細胞輸送を含むが、限定されない特定の機能を行う。
PE機能的ドメインに対応する分子の部分に加えて、本発明の送達構築物は、対象の生物学的区画への送達のための粒子を更に含む。粒子は、送達構築物の任意の部分に導入すること、又は核部分と連結することができ、細胞結合又は経細胞輸送活性を崩壊させない。任意に、粒子は、切断可能リンカーで送達構築物の残部と連結することができる。
従って、本発明の送達構築物は、一般に以下の構造エレメントを含み、それぞれのエレメントが送達構築物に特定の機能を与える:(1)細胞表面受容体のためのリガンドとして機能し、かつ細胞に対する構築物の結合を媒介する「受容体結合ドメイン」;(2)粘膜の頂端面に接する内腔から粘膜の基底側面への経細胞輸送を媒介する「経細胞輸送ドメイン」;及び(3)粒子。任意に、送達構築物は、粒子を送達構築物の残部に連結する切断可能リンカーを含むこともできる。
本発明の送達構築物は、粒子の局部的又は全身性送達のための従来技術を上回るいくつかの利点を対象に提供する。このような利点のうち最も優れているのは、対象の皮膚を穿刺する針を使用することなく粒子を送達する能力である。多くの対象は、繰り返し規則的な粒子の投薬が必要である。例えば、対象は、白金に基づいた癌治療剤を、このような療法中に繰り返し注射されなければならない。粒子の送達を、注射を伴わずに達成することができる場合、これに伴う関連した疼痛又は潜在的な合併症を回避することによって、このような対象の生活の質は、非常に改善されるであろう。
加えて、粒子が切断可能リンカーで送達構築物の残部と連結される実施態様では、上皮膜を超える経細胞輸送後に粒子を送達構築物から遊離させて、送達構築物の残部から放出することができる。このような遊離は、粒子に対する免疫応答の誘導の確率を減少させる。また、これにより、粒子を、送達構築物の残部がないその標的と相互作用させることもできる。
本発明の送達構築物のその他の利点は、当業者には明らかであろう。
従って、特定の実施態様において、本発明は、受容体結合ドメイン、経細胞輸送ドメイン、対象に送達される粒子を含む送達構築物を提供する。任意に、粒子は、切断可能リンカーで送達構築物の残部と連結することができる。随意の切断可能リンカーにおける切断により、粒子を構築物の残部から分離することができる。切断可能リンカーは、例えば対象の分極した上皮細胞の基底側膜に、又は対象の血漿に存在する酵素によって切断可能であり得る。
特定の実施態様において、粒子は、金属粒子、リポスフィア、多孔質粒子、細胞、ペプチド若しくはポリペプチド凝集体、ペプチド若しくはポリペプチド結晶、又はハイコントラスト粒子である。
特定の実施態様において、送達構築物は、第2の切断可能リンカーを更に含む。特定の実施態様において、第1及び/又は第2の切断可能リンカーは:Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。特定の実施態様において、第1及び/又は第2の切断可能リンカーは:Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、かつ分極した上皮細胞の基底側上で、それが分極した上皮細胞の尖端側上で行うよりも高い活性を示す酵素によって切断可能である。特定の実施態様において、第1及び/又は第2の切断可能リンカーはAla-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、かつ血漿において、それが分極した上皮細胞の尖端側で行うよりも高い活性を示す酵素によって切断可能である。
特定の実施態様において、分極した上皮細胞の基底側膜に存在する酵素は、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI及びウロキナーゼIからなる群から選択される。
特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、シュードモナス属外毒素A、コレラ毒素、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、志賀毒素又は志賀様毒素;モノクローナル抗体;ポリクローナル抗体;単鎖抗体;TGFα;EGF;IGF-I;IGF-II;IGF-III;IL-1;IL-2;IL-3;IL-6;MIP-1a;MIP-1b;MCAF;及びIL-8由来の受容体結合ドメインからなる群から選択される。特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、α2-マクログロブリン受容体、上皮成長因子受容体、トランスフェリン受容体、ケモカイン受容体、CD25、CD11B、CD11C、CD80、CD86、TNFα受容体、TOLL受容体、M-CSF受容体、GM-CSF受容体、スカベンジャー受容体及びVEGF受容体からなる群から選択される細胞表面受容体に結合する。さらなる実施態様において、シュードモナス属外毒素Aの受容体結合ドメインは、シュードモナス属外毒素AのドメインIaである。更に他の実施態様において、シュードモナス属外毒素Aの受容体結合ドメインは、配列番号1であるアミノ酸配列を有する。
特定の実施態様において、経細胞輸送ドメインは、シュードモナス属外毒素A、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素、熱不安定性大腸菌エンテロトキシン、志賀毒素及び志賀様毒素由来の経細胞輸送ドメインからなる群から選択される。さらなる実施態様において、経細胞輸送ドメインは、シュードモナス属外毒素A経細胞輸送ドメインである。さらなる実施態様において、シュードモナス属外毒素A経細胞輸送ドメインは、配列番号2であるアミノ酸配列を有する。
(6.2.1. 受容体結合ドメイン)
本発明の送達構築物は、一般に受容体結合ドメインを含む。受容体結合ドメインは、限定されないが、上皮細胞の頂端膜上に存在する細胞表面受容体に結合する、当業者に公知の任意の受容体結合ドメインであることができる。好ましくは、受容体結合ドメインは、細胞表面受容体に特異的に結合する。受容体結合ドメインは、送達構築物のエンドサイトーシスをさせるのに十分な親和性で細胞表面受容体に結合するべきである。
特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、脂質、炭水化物若しくは小有機分子又はこれらの組み合わせを含むことができる。上皮細胞の頂端膜上に存在する細胞表面受容体に結合するこれらの分子のそれぞれの例は、当業者に周知である。適切なペプチド又はポリペプチドには、以下を含むが、限定されない:PE、コレラ毒素、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、志賀毒素、志賀様毒素、その他由来の受容体結合ドメインなどの細菌毒素受容体結合ドメイン;モノクローナル、ポリクローナル及び単鎖抗体を含む抗体又はその誘導体、EGF、IGF-I、IGF-II、IGF-IIIその他などの成長因子;IL-1、IL-2、IL-3、IL-6、その他などのサイトカイン;MIP-1a、MIP-1b、MCAF、IL-8、その他などのケモカイン;並びにCD4、免疫グロブリンスーパーファミリー由来の細胞接着分子、インテグリン、IgA受容体に対して特異的なリガンド、その他などのその他のリガンド。例えば、Pastanらの論文、1992、Annu. Rev. Biochem. 61:331-54;及び米国特許第5,668,255号、第5,696,237号、第5,863,745号、第5,965,406号、第6,022,950号、第6,051,405号、第6,251,392号、第6,440,419号及び第6,488,926号を参照されたい。当業者であれば、受容体結合ドメインが結合する受容体の発現パターンに基づいて適切な受容体結合ドメインを選択することができる。
受容体結合ドメインのために適した脂質は、スフィンゴシン-1-ホスフェート、リゾホスファチジン酸、スフィンゴシルホスホリルコリン、レチノイン酸、その他などのそれ自体細胞表面受容体に結合する脂質;アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質A、その他などのリポタンパク質、及びリポ多糖、その他などの糖脂質;グロボトリアオシルセラミド及びガラビオシルセラミドなどのスフィンゴ糖脂質;その他を含むが、限定されない。受容体結合ドメインのために適した炭水化物は、グルコース、フルクトース、ガラクトース、その他などの単糖を含む単糖、二糖及び多糖;及びムチン、セレクチン、その他などの糖タンパク質;を含むが、限定されない。受容体結合ドメインのために適した小有機分子には、ビタミンA、B1、B2、B3、B6、B9、B12、C、D、E及びKなどのビタミン、アミノ酸、並びに上皮細胞の頂端面に存在する受容体によって認識され、及び/又は取り込まれるその他の小分子を含むが、限定されない。米国特許第5,807,832号は、このような小有機分子受容体結合ドメインの例であるビタミンB12を提供する。
特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、上皮細胞上に見いだされる受容体に結合することができる。さらなる実施態様において、受容体結合ドメインは、上皮細胞の頂端膜上で見いだされる受容体に結合することができる。受容体結合ドメインは、限定されないが、上皮細胞の頂端膜上に存在することが当業者に公知の任意の受容体に結合することができる。例えば、受容体結合ドメインは、α2-MR、EGFR又はIGFRに結合することができる。α2-MRに結合することができる受容体結合ドメインの例は、PEのドメインIaである。従って、特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、PEのドメインIaである。その他の実施態様において、受容体結合ドメインは、α2-MRに結合することができるPEのドメインIaの一部である。EGFRに結合することができる例示的な受容体結合ドメインには、EGF及びTGFαを含むが、限定されない。IGFRに結合することができる受容体結合ドメインの例には、IGF-I、IGF-II又はIGF-IIIを含むが、限定されない。従って、特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、EGF、IGF-I、IGF-II又はIGF-IIIである。その他の実施態様において、受容体結合ドメインは、EGF又はIGF受容体に結合することができるEGF、IGF-I、IGF-II又はIGF-IIIの一部である。
特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、分極した上皮細胞の頂端膜上に高度に発現されるが、例えば樹状細胞などの抗原提示細胞上に発現されないか、又は低レベルにて発現される受容体に結合する。この種の発現パターンを有する例示的な受容体結合ドメインは、TGFα、EGF、IGF-I、IGF-II及びIGF-IIIを含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本発明の送達構築物は、受容体結合ドメインとして機能することができる複数のドメインを含む。例えば、送達構築物は、別の受容体結合ドメインに加えて、PEドメインIaを含むことができる。
受容体結合ドメインは、限定されないが、このような分子を付着するために有用なことが当業者に公知の任意の方法又は手段によって送達構築物の残部に付着させることができる。特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、融合タンパク質として送達構築物の残部と共に発現される。このような実施態様は、受容体結合ドメイン及び構築物の残部がペプチド又はポリペプチドから形成されるときに、特に有用である。
その他の実施態様において、受容体結合ドメインは、リンカーで送達構築物の残部と連結される。更にその他の実施態様において、受容体結合ドメインは、リンカーを伴わずに送達構築物の残部と連結される。これらの実施態様のいずれも、受容体結合ドメインがペプチド、ポリペプチド、タンパク質、脂質、炭水化物、核酸又は小有機分子を含むときに、有用である。
特定の実施態様において、リンカーは、受容体結合ドメインと送達構築物の残部との間に共有結合を形成することができる。特定の実施態様において、共有結合は、ペプチド結合であることができる。その他の実施態様において、リンカーは、1つ以上の十分な親和性の非共有結合性相互作用で、受容体結合ドメインを送達構築物の残部に連結することができる。当業者であれば、本発明の送達構築物に有用であるように十分な親和性で互いに相互作用するリンカーを容易に認識することができる。例えば、ビオチンを受容体結合ドメインに付着させることができ、かつストレプトアビジンを分子の残部に付着させることができる。特定の実施態様において、リンカーは、受容体結合ドメインを分子の残部に直接連結することができる。その他の実施態様において、リンカーは、それ自体が、受容体結合ドメインを分子の残部に連結するために関連した2つ以上の分子を含む。例示的なリンカーには、直鎖状又は分枝鎖炭素リンカー、複素環式炭素リンカー、置換された炭素リンカー、不飽和炭素リンカー、芳香族炭素リンカー、ペプチドリンカー、その他を含むが、限定されない。
受容体結合ドメインを送達構築物の残部に連結するためにリンカーが使用される実施態様において、リンカーは、限定されないが、当業者に公知の任意の手段又は方法によって、受容体結合ドメイン及び/又は送達構築物の残部に付着させることができる。例えば、リンカーは、エーテル、エステル、チオエーテル、チオエステル、アミド、イミド、ジスルフィド、ペプチド又はその他の適切な部分で受容体結合ドメイン及び/又は送達構築物の残部に付着させることができる。当業者であれば、選んだ受容体結合ドメイン及びリンカーの物理的及び化学的特性に基づいて、リンカーを付着するために適したリンカー及び方法を選択することができる。リンカーは、受容体結合ドメイン又は分子の残部上の任意の適切な官能基に付着させることができる。例えば、リンカーは、リンカー上の適切な官能基との反応のために利用できるスルフヒドリル(-S)、カルボン酸(COOH)又は遊離アミン(-NH2)基に付着させることができる。また、これらの基は、リンカーの非存在下で分子の残部と直接連結された受容体結合ドメインを連結するためにも使用することができる。
更に、受容体結合ドメイン及び/又は送達構築物の残部は、これらの部分に対するリンカーの付着を促進するように誘導体化することができる。例えば、このような誘導体化は、Pierce Chemical Company, Rockford, Illinoisから入手可能なものなどの適切な誘導体を付着することによって達成することができる。或いは、誘導体化には、受容体結合ドメイン及び/又は分子の残部の化学的処理を含んでいてもよい。例えば、過ヨウ素酸での炭水化物又は糖タンパク質受容体結合ドメインの糖残基のグリコール切断により、遊離アルデヒド基を生じる。これらの遊離アルデヒド基を、分子のこれらの部分を連結するために、分子の残部上の遊離アミン又はヒドラジン基と反応させてもよい。例えば、米国特許第4,671,958号を参照されたい。更に、当業者であれば、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、その他の連結を作製するための反応性部分を提供するために、タンパク質上に遊離スルフヒドリル基を作製することができる。例えば、米国特許第4,659,839を参照されたい。
また、リンカーを受容体結合ドメイン及び/又は送達構築物の残部に付着させるための任意のこれらの方法を使用して、リンカーの非存在下で受容体結合ドメインを送達構築物の残部と連結することができる。このような例では、受容体結合ドメインは、特定の受容体結合ドメインのために適した方法を使用して構築物の残部と連結される。従って、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、核酸、炭水化物、脂質又は小有機分子を、限定されないが、当業者に公知の送達構築物の残部に連結するために適した任意の方法を使用して、受容体結合ドメインを構築物の残部に連結することができる。受容体結合ドメイン又は送達構築物の残部にリンカーを付着するための方法に加えて、上記の通りに、受容体結合ドメインは、例えば米国特許第6,673,905号;第6,585,973号;第6,596,475号;第5,856,090号;第5,663,312号;第5,391,723号;第6,171,614号;第5,366,958号及び第5,614,503号に記述したように構築物の残部と結合することができる。
特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、モノクローナル抗体であることができる。いくつかのこれらの実施態様において、キメラ免疫原は、キメラ免疫原が結合することが意図される細胞上の受容体に対して特異的な免疫グロブリン由来の免疫グロブリン重鎖を含む融合タンパクとして発現される。次いで、免疫グロブリンの軽鎖をキメラ免疫原と共に同時発現させ、これにより軽鎖-重鎖二量体を形成することができる。その他の実施態様において、抗体は、キメラ免疫原の残部から別々に発現させ、及び構築して、それに対して化学的に連結することができる。
(6.2.2. 経細胞輸送ドメイン)
また、本発明の送達構築物は、経細胞輸送ドメインを含む。経細胞輸送ドメインは、上皮細胞の頂端膜に存在する細胞表面受容体に結合したキメラタンパク質の経細胞輸送を行うことが当業者に公知の任意の経細胞輸送ドメインであることができる。特定の実施態様において、経細胞輸送ドメインは、PE、ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素、熱不安定性大腸菌エンテロトキシン、志賀毒素又は志賀様毒素由来の経細胞輸送ドメインである。例えば、米国特許第5,965,406号及び第6,022,950号を参照されたい。好ましい実施態様において、経細胞輸送ドメインは、PEのドメインIIである。
経細胞輸送ドメインは、PEの残基253〜364にわたる天然のPEのドメインIIの全てのアミノ酸配列を含んでいてもよいが、含む必要はない。例えば、経細胞輸送ドメインには、PEのドメインIIの残基280〜344にわたるPEの一部を含むことができる。位置339及び343のアミノ酸は、経細胞輸送のために必要なようである。Siegallらの論文、1991、Biochemistry 30:7154-59を参照されたい。更に、経細胞輸送活性が実質的になくならない限り、保存的又は非保存的置換を経細胞輸送ドメインのアミノ酸配列に作製することができる。経細胞輸送ドメインが経細胞輸送活性を有するかどうかを決定するための当業者がルーチンで使用することができる代表的なアッセイは、下記に記述してある。
任意の特定の理論又は作用機序に限定されることは意図しないが、経細胞輸送ドメインは、構築物が分極した上皮細胞の頂端面上に存在する受容体に結合した後に、分極した上皮細胞を介して送達構築物の輸送を可能にすると考えられる。このような分極した上皮細胞を介した輸送は、本明細書において「経細胞輸送」と称される。この輸送により、分極した上皮細胞の基底側膜からの送達構築物の放出が可能になる。
(6.2.3. 送達のための粒子)
また、本発明の送達構築物は、対象に送達させるための粒子を含む。粒子は、限定されないが、当業者に公知の任意の方法によって送達構築物の残部に付着することができる。更に、粒子は、付着がその他のドメインの細胞結合活性及び経細胞輸送活性を崩壊させない限り、限定されないが、送達構築物の任意のその他の部分にも連結することができる。
特定の実施態様において、粒子は、送達構築物のポリペプチド部分のN末端又はC末端と連結することができる。このような例では、連結の方法は、受容体結合又は経細胞輸送などの送達構築物のその他の機能を妨げてしまうのを回避するようにデザインされるべきである。更にその他の実施態様において、粒子は、送達構築物のアミノ酸の側鎖と連結することができる。粒子は、後述するように、切断可能リンカーで送達構築物の残部と連結することができる。このような例では、送達させる粒子は、切断可能リンカー(群)の切断により、粒子を送達構築物の残部から分離するように、1つ以上の切断可能リンカーで送達構築物の残部と連結することができる。特定の実施態様において、関心対象の粒子は、また、切断可能リンカーの切断後に粒子に付着されたままである関心対象の粒子に加えて、短い(1〜50アミノ酸、好ましくは1〜20アミノ酸、より好ましくは1〜10アミノ酸及び更により好ましくは1〜5アミノ酸)リーダーペプチドを含むことができることに注意すべきである。好ましくは、このリーダーペプチドは、粒子の活性又は免疫原性に影響を及ぼさない。
粒子は、対象に導入されることが望まれる任意の粒子であることができる。従って、粒子は、金属、リポスフィア、多孔質粒子、細胞(生きているか、又は死滅したもののいずれか)、ハイコントラスト粒子、被覆粒子、ペプチド若しくはポリペプチド凝集体、ペプチド若しくはポリペプチド結晶又は任意のこれらの組み合わせであることができる。特定の実施態様において、粒子は、リポスフィアである。特定の実施態様において、粒子は、多孔質粒子である。特定の実施態様において、粒子は、細胞である。特定の実施態様において、細胞は、哺乳動物細胞である。特定の実施態様において、細胞は、ヒト、ラット、マウス、イヌ、ハムスター、ニワトリ又はサルの細胞である。特定の実施態様において、粒子は、ハイコントラスト粒子である。特定の実施態様において、粒子は、ペプチド又はポリペプチド凝集体である。特定の実施態様において、粒子は、ペプチド又はポリペプチド結晶である。
特定の実施態様において、粒子は、金属を含む。特定の実施態様において、粒子は、金属粒子である。特定の実施態様において、粒子は、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Al、Ga、In、Sb、Pb、Te、Bi、ランタニド金属、アクチニド金属及びこれらの合金を構成する群から選択される金属であるか、又は含む。特定の実施態様において、粒子は、白金又は金粒子である。金属粒子を作製する際の手引きは、例えば米国特許第6,755,886号及び第6,689,192号において見いだされるであろう。
特定の実施態様において、粒子は、ハイコントラスト粒子であることができる。従って、粒子には、空気及びバリウムを含む放射線不透過性化合物、並びに帯磁化合物などの検出可能な化合物を含むことができる。特定の実施態様において、粒子は、水溶性又は水に不溶性であることができる。例えば、診断用途のために適した実施態様において、粒子は、インジウム及びテクネチウムを含むが、限定されない医薬として許容し得るγ放射部分、磁性粒子、空気又はバリウムなどの放射線不透過性材料、及び1つ以上の蛍光性化合物(群)に抱合させることができ、又はそれ自体を含むことができる。例えばハイコントラスト粒子及び検出可能に標識された粒子などの、診断又はイメージング用途に使用するために適した粒子の構築及び使用に関するさらなる手引きは、米国特許第6,964,747号、第6,919,068号、第6,916,661号、第6,800,765号、第6,773,812号、第6,540,981号及び第6,159,445号において見出すことができる。
特定の実施態様において、粒子は、細胞であることができる。特定の実施態様において、細胞は、限定されないが、血液、瞳孔、虹彩、指先、歯、皮膚の一部、毛、粘膜、膀胱、乳房、雄/雌生殖系構成要素、筋肉、血管成分、中枢神経系成分、肝臓、骨、結腸、膵臓若しくは任意のその他の生物構造又は当業者に公知の器官から得られる。特定の実施態様において、細胞は、ヒト細胞、非ヒト動物細胞、植物細胞、及び合成/研究細胞であることができる。特定の実施態様において、細胞は、原核生物又は真核生物の細胞であることができる。特定の実施態様において、細胞は、健康であり、癌性であり、変異され、損傷を受け、病気にかかり、又は死滅していることができる。
限定されないが、当業者に公知の任意のヒト細胞を、本発明の送達構築物と共に送達することができる。例示的なヒト細胞には、線維芽細胞、骨格筋細胞、好中球白血球、リンパ球白血球、赤芽球赤血球、骨芽細胞骨細胞、軟骨細胞軟骨細胞、好塩基性白血球、好酸性白血球、脂肪細胞(adipocyte)脂肪細胞、ニューロン、副腎髄質細胞、メラニン形成細胞、上皮細胞、内皮細胞、心筋細胞、内皮細胞、上皮細胞、リンパ球(T細胞及びB細胞)、肥満細胞、好酸球、血管内膜細胞、肝細胞、単核白血球を含む白血球、造血幹細胞、神経幹細胞、皮膚幹細胞、肺幹細胞、腎臓幹細胞、肝臓幹細胞及び筋細胞幹細胞を含む任意のタイプの幹細胞、破骨細胞、軟骨細胞及びその他の結合組織細胞、ケラチノサイト、メラニン形成細胞、肝細胞、腎臓細胞、並びに脂肪細胞を含むが、限定されない。研究細胞の例には、形質転換細胞、Jurkat T細胞、NIH3T3細胞、CHO、COS、その他を含む。特定の実施態様において、細胞は、通常このような細胞において見いだされない遺伝子を含むことができ、例えば、細胞は、対象に対する投与の前に細胞に導入された1つ以上の外来性遺伝子を有することができる。或いは、細胞は、細胞ゲノムにおいて見いだされる遺伝子の発現を変化させる1つ以上の外来性遺伝因子を含むことができる。例えば、細胞は、通常細胞のゲノムに存在する遺伝子の過剰発現、調節可能発現、過小発現、構成的発現、その他を生じさせる遺伝因子を含むことができる。
株化細胞及びその他の生物材料の有用な供与源は、これらの全てが本明細書に参照により組み込まれる、ATCC株化細胞及びハイブリドーマ、細菌及びバクテリオファージ、酵母、菌類及び植物類、並びに原生生物:American Type Culture社(Rockville, Md.)から入手可能な藻類及び原生動物、並びにその他において見いだしてもよい。
特定の実施態様において、粒子は、対象の血流に導入されたときに、望ましい生物活性を発揮することができる粒子であることができる。例えば、粒子は、受容体結合活性、酵素活性、メッセンジャー活性(すなわち、ホルモン、サイトカイン、神経伝達物質又はその他のシグナリング分子として作用する)、発光若しくはその他の検出可能な活性、若しくは調節活性、又は任意のこれらの組み合わせを有することができる。その他の実施態様において、送達される粒子は、対象の血液以外の対象の生物学的区画にその効果を及ぼすことができる。例えば、特定の実施態様において、粒子は、リンパ系にその効果を及ぼすことができる。その他の実施態様において、粒子は、例えば対象の肝臓、心臓、肺、膵臓、腎臓、脳、骨髄、その他などの器官又は組織にその効果を及ぼすことができる。このような実施態様において、粒子は、検出可能な濃度にて血液、リンパ又はその他の体液に存在しても、又は存在しなくてもよく、更に、その作用点にて生物学的効果を及ぼすために十分な濃度で蓄積してもよい。一部の実施態様において、粒子は、上記の通りに望ましい生物活性を有するペプチド又はポリペプチドの凝集体であることができる。例えば、粒子は、インスリン、成長ホルモン、インターロイキン、その他の凝集体であることができる。このような実施態様に使用することができる例示的なペプチド、タンパク質、サイトカイン、成長因子、ホルモン、酵素、その他は、下記に広範に記述してある。その他の実施態様において、粒子は、規則的な結晶格子構造に構築されたペプチド又はポリペプチドを含む結晶であることができる。例えば、結晶は、規則的な構造に構築された複数のインシュリン分子を含むインスリン結晶であることができる。このような実施態様に使用することができる例示的なペプチド、タンパク質、サイトカイン、成長因子、ホルモン、酵素、その他は、下記に広範に記述してある。
特定の実施態様において、粒子は、リポスフィア又は多孔質粒子であることができる。特定の実施態様において、リポスフィアは、少なくとも1つの連続膜によって囲まれた少なくとも1つの固体又は液体のコアを含む約0.1〜約5mmの直径をもつ球面凝集体であることができる。別の態様において、リポスフィアは、皮膜形成重合体で被覆された細かく分散された液体又は固体相であることができ、その生成において、重合体は、乳化及びコアセルベーション又は界面重合法の後にカプセル化するための材料の上へ沈着される。多孔質粒子は、マトリックスの液体活性成分を吸収することによって作製することができ、任意に皮膜形成重合体で被覆されていてもよい。多孔質粒子及びリポスフィアは、同様に粉末として乾燥させることができる。また、粒子は、連続膜材料に分配された2つ以上のコアを含むことができる。加えて、単一のコア又は複数コアの粒子を、さらなる第2の、第3の、その他の膜によって囲んでもよい。
第1の、第2の、又はさらなる膜は、それぞれ個々に天然の、半合成の、又は合成の材料を含むことができる。天然の膜材料には、例えばアラビアゴム、寒天、アガロース、マルトデキストリン、アルギン酸及びその塩、例えばアルギン酸ナトリウム又はアルギン酸カルシウム、脂肪及び脂肪酸、セチルアルコール、コラーゲン、キトサン、レシチン、ゼラチン、アルブミン、セラック、デンプン又はデキストランなどの多糖体、ポリペプチド、タンパク質加水分解物、リン脂質、例えばホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、リゾリン脂質、卵若しくは大豆リン脂質又は任意のこれらの組み合わせ、スクロース及び蝋を含む。半合成の膜材料には、例えば化学修飾されたセルロース、例えば酢酸セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースなどの例えばセルロースエステル及びエーテル、デンプン誘導体、例えばスターチエーテル及びエステル、キチン誘導体、例えばキトサン及び化学修飾されたリン脂質を含む。合成膜材料には、例えばポリアクリラート、ポリアミド、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンなどの重合体、及び合成リン脂質を含む。
また、リポスフィア及び/又は多孔質粒子には、以下を含むことができる:例えばカゼイン、ゼラチン、トラガカンタ、蝋、腸溶樹脂、パラフィン、アカシア、ゼラチン、コレステロールエステル及びトリグリセリドなどの天然の界面活性物質などの界面活性物質、(b)ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、グリセロールモノステアレート、ポリエチレングリコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ポロキサマー、ポラキサミン(polaxamines)、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、非晶質セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及び合成リン脂質などの非イオン性界面活性剤、(c)ラウリン酸カリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、硫酸アルキルポリオキシエチレン、アルギン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、負に荷電したリン脂質(ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸及びこれらの塩)及び負に荷電したグリセリルエステル、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、並びにカルシウムカルボキシメチルセルロースなどの陰イオン性界面活性物質、(d)4級アンモニウム化合物、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、キトサン及び嚥下ラウリルジメチルベンジルアンモニウムなどの陽イオン性界面活性物質、(e)ベントナイト及びビーガム(veegum)などのコロイド性粘土。その他の適切な界面活性物質には、以下の1つ又は組み合わせを含むが、限定されない:BASFから入手可能なエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドのブロック共重合体であるPluronic(商標)F68、F108及びF127などのポラキソマー(polaxomers)、並びにBASFから入手可能なエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドのエチレンジアミンに対する連続付加に由来する四官能基性ブロック共重合体であるTetronic(商標)908(T908)などのポロキサミン、Rohm and Haasから入手可能なアルキルアリルポリエーテルスルホナートであるTriton(商標)X-200、ICI Speciality Chemicalsから入手可能なポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであるTween 20、40、60及び80、Union Carbideから入手可能なポリエチレングリコールであるCarbowax(商標)3550及び934、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩、ドデシル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム及び臭化セチルトリメチルアンモニウムである。
市販のリポスフィア及び多孔質粒子には、ホールクレストマイクロカプセル(Hallcrest Inc., Glenview, IL);タラスフィア(Engelhard Corp., Iselin, NJ);リポテックミリカプセル(Lipotec SA, Barcelona, Spain);インジュケムユニスフィア(Induchem SA, Volketswil, Switzerland);グリコスフィア(Kobo Products Inc., South Plainfield, NJ)及びソフトスフィア(Kobo Products Inc., South Plainfield, NJ)を含む。
本発明の送達構築物に使用するためのリポスフィア及び/又は多孔質粒子の構築、並びに使用に関するさらなる手引きは、例えば米国特許第6,979,467号;第6,974,593号;第6,969,531号;第6,969,530号;第6,967,028号;第6,953,593号;第6,951,655号;第6,949,239号;第6,916,490号;第6,884,432号;第6,867,181号;第6,862,890号;第6,824,791号;第6,794,364号;第6,780,434号;第6,790,460号;第6,713,087号;第6,685,960号;第6,753,015号;第6,749,866号;第6,746,635号;第6,682,761号;第6,676,972号;第6,416,740号;第6,395,302号;第6,245,349号;第6,197,349号;第5,885,486号;第5,858,398号;第5,672,358号;第5,393,527号;第5,246,707号;第5,188,837号;第5,091,188号;第5,091,187号;第4,725,442号及び第4,622,219号において見いだされるであろう。特に、米国特許第5,393,527号は、例えば受容体結合ドメイン及び転位ドメインを含む送達構築物の部分をリポスフィアに結合するための方法を記述する。
特定の実施態様において、粒子は、被覆粒子であることができる。例えば、水性/溶媒(湿/ゾル)技術を使用して、微粒子材料に対して重合体コーティングを付着することができる。適切なコーティングには、例えば生体分解性及び生体適合性の重合体、多糖体、並びにタンパク質を含むが、限定されない。適切な生体分解性重合体には、例えばポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、これらの共重合体のポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)、並びにその他のポリ乳酸重合体及び共重合体、ポリオルトエステル、並びにポリカプロラクトン、その他を含む。適切な生体適合性重合体には、例えばポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコール、その他を含む。適切な多糖体には、例えばデキストラン、セルロース、キサンタン、キチン及びキトサン、その他を含む。適切なタンパク質には、例えばポリリジン及びその他のポリアミン、コラーゲン、アルブミン、その他を含む。
更に、被覆粒子には、限定されないが、当業者に公知の任意の固体の物質を含むことができる。例えば、粒子には、例えば対象に投与するための1つ以上の生物学的に活性な薬剤、金属粒子、ガラス粒子、その他を含むことができる。被覆粒子の構築及び使用のためのさらなる手引きは、例えば米国特許第6,984,404号、第6,908,626号及び第6,638,621号において、並びにZengらの論文、1995、Int. J. Pharm., 124:149-64において見いだされるであろう。
特定の実施態様において、粒子には、対象に投与される送達のための生物学的に活性な薬剤を含むことができる。このような薬剤は、例えば多孔質粒子、被覆粒子又はリポスフィアと共に送達することができる。限定されないが、当業者に公知の任意の生物学的に活性な薬剤を粒子と共に送達することができる。本発明に従った粒子と共に送達することができるこのような生物学的に活性な薬剤の例には、以下を含むが、限定されない:ニトロソ尿素、例えばカルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプゾトシンなどの抗新生物性化合物;メチルヒドラジン、例えばプロカルバジン、ダカルバジン;ステロイドホルモン、例えば糖質コルチコイド、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、テトラヒドロデスオキシカリコステロン;免疫抑制薬、例えばピリメタミン、トリメトプテリン、ペニシラミン、シクロスポリン、アザチオプリンなどの免疫活性化合物;並びに免疫賦活薬、例えばレバミゾール、ジエチルジチオカルバマート、エンケファリン、エンドルフィン;抗生物質、例えばβ-ラクタム、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペニム及びモノバクタム、β-ラクタマーゼ阻害剤、アミノ配糖体、マクロライド、テトラサイクリン、スペクチノマイシンなどの抗菌性化合物;抗マラリア薬、抗アメーバ薬;抗原虫薬;抗真菌薬、例えばアンホテリシンβ、抗ウイルス薬、例えばアシクロビル、イドクスウリジン、リバビリン、トリフルリジン、ビダルビン(vidarbine)、ガンシクロビル;殺寄生虫薬;抗寄生虫薬(antihalmintics);放射性療法薬;胃腸剤;血液学的化合物;免疫グロブリン;血液凝固タンパク質、例えば抗血友病因子、第IX因子複合体;抗凝血物質、例えばジクマロール、ヘパリンNa;繊維溶解素阻害剤、例えばトラネキサム酸;心臓血管薬;末梢抗アドレナリン作動薬;中枢作用降圧剤、例えばメチルドパ、メチルドパHCl;降圧性の直接的血管拡張薬、例えばジアゾキシド、ヒドララジンHCl;レニン-アンジオテンシン系に影響を及ぼす薬物;末梢血管拡張薬、例えばフェントラミン;抗狭心症薬;強心配糖体;強心性血管拡張薬、例えばアムリノン、ミルリノン、エノキシモン、フェノキシモン、イマゾダン、スルマゾール;抗リズム障害薬;カルシウム流入遮断薬;血液脂質に影響を及ぼす薬物、例えばラニチジン、ボセンタン、レズリン;呼吸器薬;交感神経模倣薬、例えばアルブテロール、ビトルテロールメシレート、ドブタミンHCl、ドーパミンHCl、エフェドリンSo、エピネフリン、フェンフルラミンHCl、イソプロテレノールHCl、メトキサミンHCl、酒石酸水素ノルエピネフリン、フェニルエフリンHCl、リトドリンHCl;コリン様薬物、例えばアセチルコリンCl;抗コリンエステラーゼ、例えばエドロフォニウムCl;コリンエステラーゼ再賦活化薬;アドレナリン遮断剤、例えばアセブトロールHCl、アテノロール、エスモロールHCl、ラベタロールHCl、メトプロロール、ナドロール、フェントラミンメシレート、プロパノロールHCl;抗ムスカリン様作用薬、例えばメチル臭化アニソトロピン、アトロピンSO4、クリニジウムBr、グリコピロレート、イプラトロピウムBr、スコポラミンHBr;神経筋遮断剤;脱分極薬、例えばベシル酸アトラクリウム、ヘキサフルオレニウムBr、ヨウ化メトクリン、スクシニルコリンCl、ツボクラリンCl、ベクロニウムBr;中枢性筋弛緩薬、例えばバクロフェン;神経伝達物質及び神経伝達物質薬剤、例えばアセチルコリン、アデノシン、アデノシン三リン酸;アミノ酸神経伝達物質、例えば興奮性アミノ酸、GABA、グリシン;生体アミン神経伝達物質、例えばドーパミン、エピネフリン、ヒスタミン、ノルエピネフリン、オクトパミン、セロトニン、チラミン;神経ペプチド、一酸化窒素、カリウムチャネル毒素;抗パーキンソン病薬、例えばアマルチジンHCl、ベンズトロピンメシレート、カルビドパ;利尿剤、例えばジクロロフェナミド、メタゾラミド、ベンドロフルメチアジド、ポリチアジド;抗片頭痛薬物、例えばカルボプロストトロメタミンメシレート(carboprost tromethamine mesylate)、マレイン酸メチセルジド。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更に他の例には、以下を含むが、限定されない:下垂体ホルモン、例えば絨毛膜ゴナドトロピン、コシントロピン、メノトロピンス、ソマトトロピン、イオルチコトロピン(iorticotropin)、プロチレリン、チロトロピン、バソプレッシン、リプレッシンなどのホルモン;副腎ホルモン、例えばベクロメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾン、デキサメサゾン、トリアムシノロン;膵臓ホルモン、例えばグルカゴン、インスリン;副甲状腺ホルモン、例えばジヒドロキステロール(dihydrochysterol);甲状腺ホルモン、例えばカルシトニンエチドロン酸二ナトリウム、レボチロキシンNa、リオチロニンNa、リオトリックス、チログロブリン、酢酸テリパラチド;抗甲状腺薬;発情ホルモン;プロゲスチン及びアンタゴニスト;ホルモン性避妊薬;精巣ホルモン;消化管ホルモン、例えばコレシストキニン、エンテログリカン、ガラニン、胃抑制ポリペプチド、上皮細胞成長因子-ウロガストロン、胃抑制ポリペプチド、ガストリン放出ペプチド、ガストリン、ペンタガストリン、テトラガストリン、モチリン、ペプチドYY、セクレチン、血管作用性小腸ペプチド、シンカリド。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更に他の例には、以下を含むが、限定されない:ヒアルロニダーゼ、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノゲンアクチベータ、ウロキナーゼ、PGE-アデノシンデアミナーゼなどの酵素;ドロペリドール、エトミデート、フェタニルシトラート/ドロペリドール、ヘキソバルビタール、ケタミンHCl、メトヘキシタールNa、チアミラールNa、チオペンタールNaなどの静脈麻酔薬;抗癲癇薬、例えばカルバマゼピン、クロナゼパム、ジバルプロエクスNa、エトサクシミド、メフェニトイン、パラメタジオン、フェニトイン、プリミドン。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更に他の例には、以下を含むが、限定されない:ヘパリン、アンキリン、アレスチン、細菌膜タンパク質、クラスリン、コネキシン、ジストロフィン、エンドセリン受容体、スペクトリン、セレクチン、サイトカインなどのペプチド及びタンパク質;ケモカイン;成長因子、インスリン、エリスロポエチン(EPO)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経ペプチド、ニューロペプチドY、ニューロテンシン、トランスフォーミング成長因子α、トランスフォーミング成長因子β、インターフェロン(IFN);ホルモン、成長抑制物質、例えばゲニステイン、ステロイド、その他;糖タンパク質、例えばABC輸送体、血小板糖蛋白、GPIb-IX複合体、GPIIb-IIIa複合体、ビトロネクチン、トロンボモジュリン、CD4、CD55、CD58、CD59、CD44、リンパ球機能関連抗原、細胞接着分子、血管細胞接着分子、Thy-1、対向輸送体、CA-15-3抗原、フィブロネクチン、ラミニン、ミエリン関連糖タンパク質、GAP、GAP-43。
本発明に従った粒子と共に送達することができる更に生物学的に活性な薬剤のその他の例には、以下を含むが、限定されない:インターロイキン1(IL-1)、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18、IL-1受容体、IL-2受容体、IL-3受容体、IL-4受容体、IL-5受容体、IL-6受容体、IL-7受容体、IL-8受容体、IL-9受容体、IL-10受容体、IL-11受容体、IL-12受容体、IL-13受容体、IL-14受容体、IL-15受容体、IL-16受容体、IL-17受容体、IL-18受容体、リンホカイン阻害因子、マクロファージコロニー刺激因子、血小板由来成長因子、幹細胞因子、腫瘍増殖因子β、腫瘍壊死因子、リンホトキシン、Fas、顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、インターフェロンα、インターフェロンβ及びインターフェロンγなどのサイトカイン並びにサイトカイン受容体。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更に他の例には、以下を含むが、限定されない:エリスロポエチン、アンジオゲニン、肝細胞増殖因子、線維芽細胞成長因子、ケラチノサイト成長因子、神経成長因子、腫瘍増殖因子α、トロンボポエチン、甲状腺刺激因子、甲状腺放出ホルモン、ニューロトロフィン、上皮細胞成長因子、VEGF、毛様体神経栄養因子、LDL、ソマトメジン、インスリン成長因子、インスリン様増殖因子I及びIIなどの成長因子及びタンパク質ホルモン; ENA-78、ELC、GRO-α、GRO-β、GRO-γ、HRG、LIF、IP-1O、MCP-I、MCP-2、MCP-3、MCP-4、MIP-1α、MIP-1β、MIG、MDC、NT-3、NT-4、SCF、LIF、レプチン、RANTES、リンホタクチン、エオタキシン-1、エオタキシン-2、TARC、TECK、WAP-1、WAP-2、GCP-1、GCP-2などのケモカイン;α-ケモカイン受容体、例えばCXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5、CXCR6、CXCR7;及びβ-ケモカイン受容体、例えばCCR1、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更にその他の例は、以下を含むが、限定されない:例えばドキソルビシン、マイトマイシン、シスプラチン、ダウノルビシン、ブレオマイシン、アクチノマイシンD及びネオカルチノスタチンなどの、白血病、リンパ腫、癌腫、肉腫、骨髄腫、その他などの種々のタイプのヒト癌に対して有効な化学療法又は抗腫瘍薬などの化学療法薬。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更に他の例には、以下を含むが、限定されない:分化抗原CD-1〜CD-166及びこれらの分子のためのリガンド又はカウンター受容体の抗クラスターなどの抗体;抗サイトカイン抗体、例えば抗IL-1〜抗IL-18及びこれらの分子のための受容体;抗免疫受容体抗体;T細胞受容体、主組織適合複合体I及びII、B細胞受容体、セレクチンキラー阻害性受容体、キラー活性化受容体、OX-40、MadCAM-1、Gly-CAM1、インテグリン、カドヘレン(cadherens)、シアロアドヘレン(sialoadherens)、Fas、CTLA-4、Fcγ-受容体、Fcα-受容体、Fcε-受容体、Fcμ-受容体及びこれらのリガンドに対する抗体;抗メタロプロテイナーゼ抗体、例えばコラゲナーゼ、MMP-1〜MMP-8、TIMP-1、TIMP-2に対して特異的な抗体;抗細胞溶解/炎症誘発性分子、例えばパーフォリン、補体成分、プロスタノイド、ニトロンオキシド、トロンボキサン;並びに抗接着分子、例えば癌胎児性抗原、ラミン、フィブロネクチン。
本発明に従った粒子と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の更にその他の例には、以下を含むが、限定されない:逆転写酵素阻害剤及びヌクレオシド類似体、例えばddI、ddC、3TC、ddA、AZT;プロテアーゼ阻害剤、例えばインビラーゼ、ABT-538;並びにRNAプロセシングの阻害剤、例えばリバビリンなどの抗ウイルス薬。
更に、本発明の送達構築物と共に送達することができる生物学的に活性な薬剤の具体例には、以下を含む:カポテン、モノプリル、プラバコール、アバプロ、プラビックス、セフジル、デュリセフ/ウルトラセフ、アザクタム、ビデックス、ゼリット、マキシピメ、ヴェペシド、パラプラチン、プラチノール、タキソール、UFT、バスパー、セルゾン、スタドールNS、エストラセ、グルコファージ(Bristol-Myers Squibb);セクロール、ロラビド、ダイナバク、プロザック、ダルボン、ペルマクス、ジプレクサ、ヒュマログ、アクシド、ゲムザル、エビスタ(Eli Lily);バソテク/バセレチク、メバコール、ゾコール、プリニビル/プリニジド、プレンジル、コザール/ハイザール、ペプシド、プリロセク、プリマキシン、ノロキシン、レコムビバクスHB、バリバクス、チモプチク/XE、トルソプト、プロスカー、フォスマクス、シネメット、クリキシバン、プロペシア、ビオックス、シングライル、マキサルト、イベルメクチン(Merck社);ジフルカン、ウナシン、スルペラゾン、ジトロマクス、トロバン、プロカルディアXL、カルジュラ、ノルバスク、ドフェチライド、フェルデン、ゾロフト、ゼルドクス、グルコトロールXL、ジルテク、エレトリプタン、バイアグラ、ドロロキシフェン、アリセプト、リピトール(Pfizer);バンチン、レスクリプター、ビスチド、ゲノトロピン、マイクロナーゼ/Glyn./Glyb.、フラグミン、トータルメドロール、キサナクス/アルプラゾラム、セルミオン、ハルオシン/トリアゾラム、フリードクス、ドスチネクス、エドロナクス、ミラペクス、ファルモルビシン、アドリアマイシン、カムプトサル、レミサー、デポプロベラ、カベルジェクト、デトルシトール、エストリング、ヒーロン、キサラタン、ロガイン(Pharmacia & Upjohn);ロピッド、アクルピル、ディランチン、コグネクス、ニューロンチン、ロエストリン、ジルゼム、フェムパッチ、エストロステップ、レズリン、リピトール、オムニセフ、FemHRT、スラミン及びクリナフロキサシン(Warner Lambert)。
本発明の送達構築物によって粒子と共に送達してもよい生物学的に活性な薬剤のなおさらなる例には、遺伝子療法に使用するための遺伝子産物をコードする核酸を含む。このような粒子の例示的な記述は、米国特許第6,743,444号;第6,696,423号;第6,677,313号;及び第6,667,294号において見いだすことができる。
特定の実施態様において、粒子は、ポリペプチドを含まない。特定の実施態様において、粒子は、ポリペプチドでない。特定の実施態様において、粒子は、ポリペプチドの複合体を含まない。特定の実施態様において、粒子は、ポリペプチドの複合体でない。
本発明の送達構築物によって粒子と共に送達してもよい生物学的に活性な薬剤の更に他の例はその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Goodman及びGilmanの薬物療法学の薬理学的基礎(Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics)、第1l版、マグローヒル2005において見いだされるであろう。
以下の解説には、本発明の送達構築物に使用するための適切な粒子のサイズを記述してある。粒子の直径に関するサイズの記述は、決して粒子がおよそ又は完全に球形であることを強制しない。実際に、粒子は、限定されないが、任意の形状であることができることが想定される。粒子のサイズは、単に便宜のために直径に関して記述してあるだけである。その他の形状の粒子の場合において、粒子の最長寸法は、以下の考察において直径として表示した距離の代わりに使用されるはずである。従って、およそ立方体の粒子については、粒子の最も長い縁が「直径」と見なされるべきである。
特定の実施態様において、粒子は、直径約約0.1nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約10nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約25nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約50nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約75nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約100nm〜約150nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約125nm〜約150nmの間である。
特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約125nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約125nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約10nm〜約125nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約25nm〜約125nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約50nm〜約125nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約75nm〜約125nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約100nm〜約125nmの間である。
特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約100nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約100nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約10nm〜約100nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約25nm〜約100nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約50nm〜約100nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約75nm〜約100nmの間である。
特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約75nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約75nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約10nm〜約75nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約25nm〜約75nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約50nm〜約75nmの間である。
特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約50nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約50nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約10nm〜約50nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約25nm〜約50nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約25nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約25nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約10nm〜約25nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約10nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約1nm〜約10nmの間である。特定の実施態様において、粒子は、直径約0.1nm〜約1nmの間である。
特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約10%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約15%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約20%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約25%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約30%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約35%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約40%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約45%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約50%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約55%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約60%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約65%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約70%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約75%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約80%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約85%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約90%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約95%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約98%小さい。特定の実施態様において、粒子は、分極した上皮細胞よりも約99%小さい。特定の実施態様において、分極した上皮細胞は、哺乳動物上皮細胞である。特定の実施態様において、分極した上皮細胞は、霊長類上皮細胞である。特定の実施態様において、分極した上皮細胞は、ヒト、マウス又はラット上皮細胞である。特定の実施態様において、分極した上皮細胞は、ヒト上皮細胞である。
特定の実施態様において、粒子は、投与されるときに不活性又はあまり活性でない形態であることができ、次いで対象において活性化される。例えば、粒子は、マスクされた活性部位をもつペプチド又はポリペプチドを含むことができる。ペプチド又はポリペプチドは、マスキング部分を除去することによって活性化することができる。このような除去は、ペプチド又はポリペプチドマスキング剤の場合、ペプチダーゼ又はプロテアーゼによって達成することができる。或いは、マスキング剤は、被検体に存在する酵素によって除去される化学物質部分であることができる。このストラテジーは、粒子が限られた環境で活性されることが望ましいときに、使用することができる。例えば、これは、対象の肝臓のみにおいて、例えば受容体結合などの活性を有する粒子にとって有用であろう。このような場合、粒子には、肝臓に存在するがその他の器官又は組織に存在しない酵素によって除去することができるマスキング部分を有する結合剤を含むことができる。粒子に使用するためのこのようなマスクされた結合剤をマスクし、及び使用するための例示的な方法、並びに組成物は、米国特許第6,080,575号、第6,265,540号及び第6,670,147号において見出すことができる。
上で議論したように、限定されないが、当業者に公知の任意の適切な方法を使用して、送達される粒子を送達構築物の残部に連結することができる。一般に、選択される方法は、送達される粒子の性質に依存するであろう。選択される方法は、好ましくは受容体結合ドメイン及び経細胞輸送ドメインがこれらの機能を遂行するのを妨げない様式で、粒子を送達構築物の残部と連結するであろう。更に、切断可能リンカーが粒子を送達構築物の残部と連結するために使用される実施態様において、粒子を結合するために使用される方法は、好ましくは受容体結合及び/又は経細胞輸送ドメインと比較して、切断可能リンカーに対して遠位の位置にて、粒子を送達構築物の残部と特異的に連結する。
送達構築物の残部に粒子を結合するために有用な多くの適切な方法が当業者に公知である。例えば、粒子は、2つのエレメント間のイオン性又は疎水性相互作用を介して、送達構築物の残部と結合することができる。このような実施態様において、送達構築物のポリペプチド部分の十分な量を粒子に吸収させて、粒子が活性かつ利用可能な受容体結合ドメイン(群)及び経細胞輸送を可能にするようにそれに対して付着された経細胞輸送ドメイン(群)を有することを確実にすることができる。このようなドメインの機能を試験するための方法は、下記の広範に記述してある。加えて、送達構築物の残部に対する粒子の非共有結合性の結合は、また、非共有結合性の、非特異的相互作用に関与するであろうタンパク質、ペプチド及び糖などの材料で粒子をコーティングすること(又は粒子表面における曝露によって粒子に組み込むこと)によって達成することができる。これらの修飾は、粒子に対してだけでなく、送達構築物の残部にも行うことができる。或いは、同族結合パートナーを特異的に結合するタンパク質、ペプチド、及び/又は糖を使用することができる。例えば、粒子は、ビオチンに化学的に結合させることができ、送達構築物の残部は、それに付着するストレプトアビジンを有することができ、かつビオチン-ストレプトアビジン結合により、粒子を送達構築物の残部と連結することができる。
更に、粒子及び担体構築物の化学結合は、例えば還元脱アミド反応において一級アミン及びカルボン酸部分によって形成されるシッフ塩基構造を還元させるものなど、リンカー化学によってランダムに行うことができる。また、粒子の分子又は送達構築物の残部、特に糖残基を含むものである場合その他の化学を使用することができる。例えば、その全体が参照により本明細書に具体的に組み込まれる、米国特許第5,889,155号に記述された方法を使用することができる。これらの方法では、求核ヒドラジド残基を求電子性マレイミド残基と反応させて、1つの例では、アルデヒドを遊離チオールに対して結合させる。架橋試薬を修飾して、種々の官能基を架橋することができ、従ってポリペプチド及び糖を架橋するために有用である。
粒子を送達構築物の残部に連結するために適したさらなる例示的な方法は、米国特許第5,603,872号及び米国特許第5,401,511号において記述されており、それぞれ、その全体が具体的に参照により本明細書に組み込まれる。従って、種々のリガンドを、アミン残基の架橋を介して粒子表面に共有結合させることができる。粒子がリポスフィアである実施態様において、例えば、それぞれホスファチジルエタノールアミンを含む、多層状小胞、マイクロエマルジョン化されたリポスフィアなどの単層小胞、及び大きな単層リポスフィアは、確立された手順によって調製することができる。リポスフィアにホスファチジルエタノールアミンを包含することにより、架橋目的のために、リポスフィア表面上に活性な官能性残基である一級アミンを提供する。リガンドは、共有結合性にリポスフィア表面上の別々の部位に結合させることができる。これらの部位の数及び面密度は、リポスフィア製剤及びリポスフィア型に従うであろう。また、リポスフィア表面は、非共有結合性の結合のための部位を有していてもよい。リガンド及びリポスフィアの共有抱合体を形成するためには、例えばグルタルアルデヒド、二機能性オキシラン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなどの水溶性カルボジイミドなどの架橋試薬。架橋を介して、送達構築物のポリペプチド部分のアミン残基を粒子に連結することができる。また、これらの方法は、粒子表面上に遊離一級アミンも含むリポスフィアではない粒子と共に使用するためにルーチンで適応することができる。
(6.2.4. 切断可能リンカー)
本発明の送達構築物の特定の実施態様において、対象に送達される粒子は、1つ以上の切断可能リンカーで送達構築物の残部と任意に連結することができる。粒子が単一のリンカーにおける切断により送達構築物の残部から分離することができるときは、送達構築物には、単一の切断可能リンカーを含むことができる。或いは、粒子は、2つ以上切断可能リンカーで送達構築物の残部と連結することができる。
特定の実施態様において、切断可能リンカーは、上皮細胞の基底側膜に、又はその近くに存在する切断酵素によって切断可能であり得る。このような酵素によって切断されるように切断可能リンカーを選択することにより、粒子は、粘膜を超える経細胞輸送後に構築物の残部から遊離して、上皮細胞から膜の基底側上の細胞マトリックスへ放出することができる。更に、送達構築物が分極した上皮細胞の輸送経路に入って細胞の基底側膜から送達構築物及び粒子の放出を生じる前に、切断酵素が送達構築物を切断しない限り、切断可能リンカーが基底側膜から送達構築物の放出の前に切断されるように、上皮細胞内部に存在する切断酵素を使用することができる。
特定の実施態様において、切断酵素は、ペプチダーゼである。その他の実施態様において、切断酵素は、RNAseである。更にその他の実施態様において、切断酵素は、炭水化物を切断することができる。好ましいペプチダーゼは、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI及びウロキナーゼIを含むが、限定されない。表1は、これらの酵素を、特定のペプチダーゼによって認識されて切断されるアミノ酸配列と共に示す。
Figure 2010500359
特定の実施態様において、送達構築物は、複数の切断可能リンカーを含むことができ、いずれの切断可能リンカーにおける切断も、送達構築物から送達されるように粒子を分離することができる。特定の実施態様において、切断可能リンカーは、ペプチド、ポリペプチド又はタンパク質を含む粒子の場合、送達される粒子に存在する配列を含む切断可能リンカーの使用を回避するように、配列に基づいて選択することができる。例えば、粒子がAALを含む場合、切断可能リンカーは、この配列を認識しない酵素によって切断されるように選択することができる。
更に、切断可能リンカーは、好ましくは送達構築物の残部よりも切断に対して大きな性向を示す。当業者が認識するように、多くのペプチド及びポリペプチド配列は、ペプチダーゼ及びプロテアーゼによって切断することができる。特定の実施態様において、切断可能リンカーは、送達構築物の投与の間に、送達構築物に存在するその他のアミノ酸配列と比べて優先して切断されるように選択される。特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、対象の血流への送達構築物の送達後に、実質的に(例えば約99%、約95%、約90%、約85%、約80又は約75%)無傷である。特定の実施態様において、転位置ドメインは、対象の血流にへの送達構築物の送達後に、実質的に(例えば約99%、約95%、約90%、約85%、約80又は約75%)無傷である。特定の実施態様において、粒子は、対象の血流への送達構築物の送達後に、実質的に(例えば約99%、約95%、約90%、約85%、約80又は約75%)無傷である。特定の実施態様において、切断可能リンカーは、対象の血流への送達構築物の送達後に、実質的に(例えば約99%、約95%、約90%、約85%、約80又は約75%)切断される。
その他の実施態様において、切断可能リンカーは、対象の血漿において見いだされる切断酵素によって切断される。対象の血漿に存在する当業者に公知の任意の切断酵素を使用して切断可能リンカーを切断することができる。より効率的な切断が基底側膜の近くで生じるであろうと考えられるので、切断可能リンカーを切断するためのこのような酵素の使用は、分極した上皮細胞の基底側膜の近くで見いだされる切断酵素の使用よりもあまり好ましくない。しかし、当業者が、血漿酵素によって媒介されるその切断が送達構築物の十分な画分を切断させて有害作用を回避するのに十分に効率的であることを決定する場合、このような血漿切断酵素を使用して送達構築物を切断することができる。従って、特定の実施態様において、切断可能リンカーは、カスパーゼ-1、カスパーゼ-3、プロタンパク質コンバターゼ1、プロタンパク質コンバターゼ2、プロタンパク質コンバターゼ4、プロタンパク質コンバターゼ4 PACE 4、プロリルオリゴペプチダーゼ、エンドセリン切断酵素、ジペプチジル-ペプチダーゼIV、シグナルペプチターゼ、ネプリライシン、レニン及びエステラーゼからなる群から選択される酵素で切断することができる。例えば、米国特許第6,673,574号を参照されたい。表2は、これらの酵素を、特定のペプチダーゼによって認識されるアミノ酸配列(群)と共に示す。ペプチダーゼは、アステリスクで同定されるアミノ酸のN末端側にてこれらの配列を含むペプチドを切断する。
Figure 2010500359
従って、特定のより好ましい実施態様において、切断可能リンカーは、上皮細胞の基底側膜に存在する酵素によって切断可能であることが当業者に公知の任意の切断可能リンカーであることができる。特定の実施態様において、切断可能リンカーには、ペプチドを含む。その他の実施態様において、切断可能リンカーには、RNA又はDNAなどの核酸を含む。更に他の実施態様において、切断可能リンカーには、二糖又は三糖などの炭水化物を含む。特定の実施態様において、切断可能リンカーは、Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチドである。
或いは、より好ましくない実施態様において、切断可能リンカーは、送達構築物が投与される対象の血漿に存在する酵素によって切断可能であることが当業者に公知の任意の切断可能リンカーであることができる。特定の実施態様において、切断可能リンカーには、ペプチドを含む。その他の実施態様において、切断可能リンカーには、RNA又はDNAなどの核酸を含む。更に他の実施態様において、切断可能リンカーには、二糖又は三糖などの炭水化物を含む。特定の実施態様において、切断可能リンカーには、表2に示したアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチドである。
特定の実施態様において、送達構築物は、複数の切断可能リンカーを含む。特定の実施態様において、切断可能リンカーのいずれにおける切断も、送達される粒子を送達構築物の残部から分離するであろう。特定の実施態様において、送達構築物には、分極した上皮膜の基底側に存在する酵素によって切断可能な切断可能リンカー、及び送達構築物が投与される対象の血漿に存在する酵素によって切断可能な切断可能リンカーを含む。
本発明の送達構築物に使用することができる切断可能リンカー、並びにこのようなリンカーを同定し、及び試験するためのアッセイに関するさらなる手引きは、その全体が参照として本明細書に組み込まれる、2005年10月4日に出願の米国特許出願第11/244,349号において見いだすことができる。
(6.3. 粒子を送達するための方法)
別の態様において、本発明は、対象に対する粒子の局部的又は全身性送達のための方法を提供する。これらの方法は、一般に本発明の送達構築物を、粒子が送達される対象の粘膜に投与することを含む。送達構築物は、後述するように、典型的には医薬組成物の形態で投与される。
従って、特定の態様において、本発明は、対象に粒子を送達するための方法を提供する。本方法には、対象の分極した上皮細胞の頂端面を送達構築物と接触させることを含む。特定の実施態様において、送達構築物には、受容体結合ドメイン、経細胞輸送ドメイン、送達される粒子及び任意に切断可能リンカーを含む。経細胞輸送ドメインは、上皮細胞の基底側膜に、及び基底側膜を介して粒子を経細胞輸送することができる。
特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、シュードモナス属外毒素A、コレラ毒素、ジフテリア毒素、志賀毒素又は志賀様毒素;モノクローナル抗体;ポリクローナル抗体;単鎖抗体;TGFα;EGF;IGF-I;IGF-II;IGF-III;IL-1;IL-2;IL-3;IL-6;MIP-1a;MIP-1b;MCAF;及びIL-8;に由来の受容体結合ドメインからなる群から選択される。特定の実施態様において、受容体結合ドメインは、α2-マクログロブリン受容体、EGFR、IGFR、トランスフェリン受容体、ケモカイン受容体、CD25、CD11B、CD11C、CD80、CD86、TNFα受容体、TOLL受容体、M-CSF受容体、GM-CSF受容体、スカベンジャー受容体及びVEGF受容体からなる群から選択される細胞表面受容体に結合する。
特定の実施態様において、経細胞輸送ドメインは、シュードモナス属外毒素A、ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素、熱不安定性大腸菌エンテロトキシン、志賀毒素及び志賀様毒素由来の経細胞輸送ドメインからなる群から選択される。
特定の実施態様において、粒子は、金属、リポスフィア、多孔質粒子、細胞(生きているか、又は死滅したもののいずれか)、ハイコントラスト粒子、ペプチド若しくはポリペプチド凝集体、ペプチド若しくはポリペプチド結晶又は任意のこれらの組み合わせであることができる。特定の実施態様において、粒子は、白金又は金粒子である。特定の実施態様において、粒子は、リポスフィアである。特定の実施態様において、粒子は、多孔質粒子である。特定の実施態様において、粒子は、細胞である。特定の実施態様において、細胞は、哺乳動物細胞である。特定の実施態様において、細胞は、ヒト、ラット、マウス、イヌ、ハムスター、ニワトリ又はサルの細胞である。特定の実施態様において、粒子は、ハイコントラスト粒子である。特定の実施態様において、粒子は、ペプチド又はポリペプチド凝集体である。特定の実施態様において、粒子は、ペプチド又はポリペプチド結晶である。
随意の切断可能リンカーを、対象の分極した上皮細胞の基底側膜に、又は対象の血漿に存在する酵素によって切断することができる。随意の切断可能リンカーにおける切断により、粒子を送達構築物の残部から分離して、これにより粒子を対象に送達する。
特定の実施態様において、分極した上皮細胞の基底側膜に、又はその近くに存在する酵素は、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI及びウロキナーゼIからなる群から選択される。特定の実施態様において、切断可能リンカーには、Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
特定の実施態様において、上皮細胞は、鼻上皮細胞、口上皮細胞、腸管上皮細胞、直腸上皮細胞、膣上皮細胞及び肺上皮細胞からなる群から選択される。
特定の実施態様において、対象は、哺乳類である。さらなる実施態様において、対象は、齧歯類、兎目又は霊長類である。更に他の実施態様において、齧歯類は、マウス又はラットである。その他の実施態様において、兎目は、ウサギである。更に他の実施態様において、霊長類は、ヒト、サル又は類人猿である。好ましい実施態様において、対象は、ヒトである。
特定の実施態様において、本発明は、粒子の少なくとも約30%の生物学的利用能を生じる、対象の血流に粒子を送達するための方法であって、粒子を含む送達構築物を対象に投与することを含み、これにより対象の血液に投与される総粒子の少なくとも約30%を生物利用可能な粒子の形態で送達する、前記方法を提供する。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約10%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約15%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約20%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約25%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約35%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約40%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約45%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約50%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約55%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約60%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約65%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約70%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約75%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約80%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約85%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約90%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、投与される総粒子の少なくとも約95%は、対象に生物利用可能である。特定の実施態様において、粒子の生物学的利用能の割合は、粒子を含む送達構築物の投与後の対象の血液に存在する粒子の量を、別の投与経路を介した粒子の投与後の対象の血液に存在する粒子の量と比較することによって決定される。特定の実施態様においてその他の投与の経路は、注射、例えば皮下注射、静脈内注射、動脈内注射、その他である。その他の実施態様において、粒子の生物学的利用能の割合は、粒子を含む送達構築物の投与後の対象の血液に存在する粒子の量を、送達構築物の一部として投与された粒子の総量と比較することによって決定される。更にその他の実施態様において、粒子の生物学的利用能の割合は、生物学的に活性な薬剤(群)を含む粒子を含む送達構築物の投与後の対象の血液に存在する生物学的に活性な薬剤の量を、別の投与の経路を介した生物学的に活性な薬剤の投与後の対象の血液に存在する生物学的に活性な薬剤の量と比較することによって決定される。更にその他の実施態様において、粒子の生物学的利用能の割合は、生物学的に活性な薬剤(群)を含む粒子を含む送達構築物の投与後の対象の血液に存在する生物学的に活性な薬剤の量を、送達構築物の一部として投与される生物学的に活性な薬剤の総量と比較することによって決定される。
特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約10分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約15分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約5分達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約20分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約25分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約30分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約35分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約40分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約45分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約50分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約55分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約60分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約90分に達成される。特定の実施態様において、対象における送達された粒子のピーク血漿濃度は、投与後約120分に達成される。粒子が1つ以上の生物学的に活性な薬剤(群)を含む実施態様において、粒子のピーク血漿濃度は、送達構築物の一部として送達される粒子又は1つ以上の生物学的に活性な薬剤(群)の濃度を決定することによって測定することができる。
特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約0.01ng/ml血漿〜約10μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約0.01ng/ml血漿〜約1μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約0.01ng/ml血漿〜約0.1μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約0.01ng/ml血漿〜約10ng/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約1ng/ml血漿〜約10μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約1ng/ml血漿〜約1μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約1ng/ml血漿〜約0.5μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約1ng/ml血漿〜約.1μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約10ng/ml血漿〜約1μg/ml血漿の間である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、約10ng/ml血漿〜約0.5μg/ml血漿の間である。
特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約10μg/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約5μg/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約1μg/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約500ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約250ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約100ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約50ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約10ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約5ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約1ng/ml血漿である。特定の実施態様において、送達された粒子のピーク血漿濃度は、少なくとも約0.1ng/ml血漿である。
その上、任意の特定の理論又は作用機序に拘束されることは意図しないが、送達構築物の経口投与により、対象の血漿において観察されるよりも高い、対象の肝臓に送達される粒子の(又は粒子の一部として送達される生物学的に活性な薬剤の)有効濃度を送達することができると考えられる。「有効濃度」とは、この文脈において、粒子又は生物学的に活性な薬剤の標的によって受ける粒子の一部として送達される粒子又は生物学的に活性な薬剤の濃度をいい、粒子-標的相互作用の下流の効果をモニターすること、及び/又は定量化することによって決定することができる。更に任意の特定の理論に拘束されないが、送達構築物の経口投与により、消化粘膜、例えば腸管粘膜の分極した上皮細胞を介して送達構築物の吸収を生じ、続いて粘膜の基底膜側における構築物の切断及び粒子の放出があると考えられる。当業者が認識するであろうとおり、このような消化粘膜の基底膜の血液は、門脈静脈系を介してこの位置から肝臓へ運搬される。従って、粒子が、例えば成長ホルモン、インスリン、IGF-I、その他がそれらの同族受容体に結合することによって媒介される活性などの生物活性を肝臓において発揮するときに、粒子は、対象において観察される血漿濃度に基づいて予想されるであろうものを上回る効果を発揮すると考えられる。従って、特定の実施態様において、本発明は、対象に粒子を投与する方法であって、対象に粒子を含む送達構築物を経口投与することを含み、粒子は、対象の血漿において観察されるよりも高い有効濃度にて対象の肝臓に送達される、前記方法を提供する。
別の態様において、本発明は、粒子に対してその他の投与経路よりも低い抗体力価を誘導する、対象の血流に粒子を送達するための方法を提供する。任意の特定の理論又は作用機序によって拘束されることは意図しないが、粘膜を介した、例えば腸管粘膜を介した粒子の侵入は、粒子が、例えば注射された場合よりも優れた粒子の寛容を免疫系に生じさせると考えられる。従って、粒子を、例えば皮下に、静脈内に、動脈内に、腹腔内に、又はその他に注射するよりも、粘膜を介して本発明の送達構築物と共に粒子を送達することによって、対象において粒子に対してより低い抗体の力価を生じさせることができる。一般に、代わりの投与経路について検出されるより低い抗体の力価が検出される時間は、おおよそ同等であるはずであり;例えば、抗体の力価は、送達構築物で、又は注射による粒子の投与後、約1週にて、約2週にて、約3週にて、約4週にて、約2月にて、又は約6月にて決定することができる。
従って、特定の実施態様において、本発明は、対象の血流に粒子を送達するための方法であって、粒子が対象の血流に投与されるように、送達させる粒子を含む本発明の送達構築物を、対象の分極した上皮細胞の頂端面に接触させることを含み、対象に対して送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導されるよりも、粒子に対して特異的な抗体のより低い力価が対象の血清において誘導される、前記方法を提供する。特定の実施態様において、対象において誘導される抗体は、粒子の一部として送達される生物学的に活性な薬剤に対して特異的であり、粒子の非存在下で生物学的に活性な薬剤を皮下投与することによって誘導されるよりも、生物学的に活性な薬剤に対して特異的な抗体のより低い力価が対象の血清において誘導される。特定の実施態様において、対象において誘導される抗体は、粒子の一部として送達される生物学的に活性な薬剤に対して特異的であり、生物学的に活性な薬剤を含む粒子を皮下投与することによって誘導されるよりも、生物学的に活性な薬剤に対して特異的な抗体のより低い力価が対象の血清において誘導される。
特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約95%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約90%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約85%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約80%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約75%未満である。
特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約70%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約65%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約60%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約55%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約55%未満である。
特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約50%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約45%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約40%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約35%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約30%未満である。
特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約25%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の20%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約15%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約10%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約5%未満である。特定の実施態様において、送達構築物によって送達される粒子によって対象の血清において誘導される粒子に対して特異的な抗体の力価は、送達構築物の残部とは別々に粒子を皮下投与することによって誘導される抗体の力価の約1%未満である。
(6.3.1. 投与の方法)
本発明の送達構築物は、当業者に公知の任意の方法によって対象に投与することができる。特定の実施態様において、送達構築物は、対象の粘膜に接触される。例えば、粘膜は、対象の眼、鼻、口、気管、肺、食道、胃、小腸、大腸、直腸、肛門、汗腺、陰門、膣又は陰茎に存在することができる。好ましくは、粘膜は、対象の口、食道、胃、小腸、大腸又は直腸の粘膜などの、対象の消化管に存在する粘膜である。
このような実施態様において、送達構築物は、好ましくは対象に経口的に投与される。従って、送達構築物は、必要に応じて、送達構築物を胃の酸環境における分解から保護するように製剤化することができる。例えば、本発明の送達構築物の多くの実施態様は、定義された活性をもつポリペプチドドメインを含む。このような送達構築物が胃における酸及び/又は酵素加水分解から保護される限り、構築物は、一般に、送達させる粒子の実質量の送達前に消化されるであろう。従って、送達構築物を分解から保護する組成物製剤を、これらの送達構築物の投与に使用することができる。このような組成物の例は、下記に提供してある。
(6.3.2. 投薬量)
一般に、本発明の送達構築物の医薬として有効な量が対象に投与される。当業者であれば、後述するように、送達構築物の投薬量が粒子の有効量を送達するために十分かどうかを容易に決定することができる。特定の実施態様において、約1μg〜約1gの間の送達構築物が投与される。その他の実施態様において、約10μg〜約500mgの間の送達構築物が投与される。更に他の実施態様において、約10μg〜約100mgの間の送達構築物が投与される。更にその他の実施態様において、約10μg〜約1000μgの間の送達構築物が投与される。更に他の実施態様において、約10μg〜約250μgの間の送達構築物が投与される。更にその他の実施態様において、約10μg〜約100μgの間の送達構築物が投与される。好ましくは、約10μg〜約50μgの間の送達構築物が投与される。
投与される送達構築物を含む組成物の容積は、一般に送達構築物の濃度及び組成物の製剤に依存するであろう。特定の実施態様において、送達構築物組成物の単位投与量は、約0.05ml〜約1mlの間、好ましくは約0.5mlである。送達構築物組成物は、1〜50用量(例えば、0.5ml〜25ml)の間、より通常には1〜10用量(例えば、0.5ml〜5ml)の間を含む剤形に調製することができる。
本発明の送達構築物組成物は、一回用量で、又は多回用量で投与することができる。用量は、約1〜約6時間まで、約6〜約12時間まで、約12〜約24時間まで、約1日〜約3日まで、約1日〜約1週まで、約1週〜約2週まで、約2週〜約1月まで、約4〜約8週まで、約1〜約3月まで、又は約1〜約6月まで間隔を置いて一回又は多回用量で行うことができる。
送達される粒子は、一般に、投薬量、投与の頻度及び対象における有効濃度を評価するための方法に関する大量の知識が蓄積された粒子である。このような知識は、送達の効率、対象における粒子の有効濃度、及び投与の頻度を評価するために使用することができる。従って、当業者の知識を使用して、例えば対象に送達される粒子の量が有効量であるかどうか、投薬量が増減されるべきであるかどうか、対象には、より多い又はより少ない頻繁で送達構築物が投与されるべきであるかどうか、及び同様のものを決定することができる。
(6.3.3. 送達される粒子の量の決定)
本発明の方法は、局所的又は全身性のいずれかで、粒子の医薬として有効な量を対象に送達するために使用することができる。当業者であれば、本方法により、このような粒子の薬学的に有効な量の送達を生じるかどうかを決定することができる。正確な方法は、送達される粒子に依存するであろうが、一般には、粒子の濃度を、対象の血液において、又は粒子がその効果を発揮する対象の生物学的区画においてのいずれかで決定することに依存するであろう。或いは、又は加えて、対象に対する粒子の効果をモニターすることができる。液体における粒子の濃度を決定するための1つの例示的な方法は、ELISAアッセイを行うことによるが、当業者に公知の他の任意の適切なアッセイを使用することができる。
限定されないが、当業者に公知の投与される粒子の任意の効果は、粒子の有効量が投与されたかどうかを決定する際に評価することができる。例示的な効果には、受容体結合、受容体活性化、受容体結合の下流の効果、受容体活性化の下流の効果、化合物の調整、有効な血液凝固、骨成長、創傷治癒、細胞増殖、イメージングの際の対比、疾患治療、その他を含むが、限定されない。評価される正確な効果は、送達される粒子に依存するであろう。
(6.4. 送達構築物を含む組成物)
本発明の送達構築物は、組成物として製剤化することができる。組成物は、一般に送達構築物について意図される即時使用のために適宜製剤化される。例えば、送達構築物が即座に投与されない場合、送達構築物は、貯蔵のために適した組成物に製剤化することができる。1つのこのような組成物は、適切な安定剤と共に凍結乾燥された送達構築物の製剤である。或いは、送達構築物組成物は、1つ以上の適切な安定剤と共に溶液における貯蔵のために製剤化することができる。限定されないが、当業者に公知のこのような安定剤を使用することができる。例えば、凍結乾燥された製剤のために適した安定剤には、糖、塩、界面活性物質、タンパク質、カオトロピック試薬、脂質及びアミノ酸を含むが、限定されない。液状製剤のために適した安定剤には、糖、塩、界面活性物質、タンパク質、カオトロピック試薬、脂質及びアミノ酸を含むが、限定されない。本組成物に使用することができる具体的な安定剤には、トレハロース、血清アルブミン、ホスファチジルコリン、レシチン及びアルギニンを含むが、限定されない。送達構築物の凍結乾燥された製剤又は液状製剤を安定化するためのその他の化合物、組成物及び方法は、例えば米国特許第6,573,237号、第6,525,102号、第6,391,296号、第6,255,284号、第6,133,229号、第6,007,791号、第5,997,856号及び第5,917,021号において見いだされるであろう。
更に、本発明の送達構築物組成物は、対象に投与するために製剤化することができる。このような組成物には、一般に本発明の1つ以上の送達構築物及び医薬として許容し得る賦形剤、希釈剤、担体又は媒体を含む。限定されないが、当業者に公知のこのような医薬として許容し得る賦形剤、希釈剤、担体又は媒体を使用することができる。適切な賦形剤、希釈剤、担体又は媒体の例は、レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)、第21版、2005、Mack Publishing社、Eastonににおいて見いだすことができる。
特定の実施態様において、送達構築物組成物は、経鼻投与のために製剤化される。
特定の実施態様において、送達構築物組成物は、経口投与のために製剤化される。このような実施態様において、組成物は、送達構築物を胃における酸及び/又は酵素的分解から保護するように製剤化することができる。十二指腸の中性からアルカリ性の環境に通過することにより、次いで送達構築物は、粘膜に接触して、分極した上皮膜を超えて運搬される。送達構築物は、限定されないが、当業者に公知の任意の方法によって、このような組成物に製剤化してもよい。
特定の実施態様において、経口製剤は、送達構築物及びそれが胃にある間に送達構築物を保護することができる1つ以上の化合物を含む。例えば、保護化合物は、送達構築物の酸及び/又は酵素加水分解を妨げることができるべきである。特定の実施態様において、経口製剤は、送達構築物、及び胃から小腸への構築物の輸送を促進することができる1つ以上の化合物を含む。特定の実施態様において、送達構築物を胃における分解から保護することができる1つ以上の化合物は、また、胃から小腸への構築物の輸送を促進することもできる。好ましくは、経口製剤には、送達構築物を胃における分解から保護することができ、かつ胃から小腸への構築物の輸送を促進することができる1つ以上の化合物を含む。例えば、炭酸水素ナトリウムの包含は、Mrsnyらの論文、1999、Vaccine 17:1425-1433に記載されているように、胃から十二指腸への胃内送達される材料の迅速な移動を促進するのに有用であり得る。
送達構築物が胃を通過して、小腸の分極化された上皮膜に接触することができるように組成物を製剤化するためのその他の方法は、DeYoungの論文、1989、Int J Pancreatol. 5 Suppl:31-6に記載されているような腸溶コーティング技術、並びに米国特許第6,613,332号、第6,174,529号、第6,086,918号、第5,922,680号及び第5,807,832号に提供される方法を含むが、限定されない。
(6.4.1. 組成物を含むキット)
更に別の態様において、本発明は、本発明の組成物を含むキットを提供する。特定の実施態様において、キットには、組成物が投与される対象の粘膜に対する組成物の投与を指示する説明書を更に含む。特定の実施態様において、キットは、組成物が投与される対象に対する組成物の経口投与を指示する説明書を更に含む。
特定の実施態様において、キットには、より多くの容器中に本発明の組成物を含む。特定の実施態様において、組成物は、単位剤形、例えば錠剤、ロゼンジ、カプセル、その他であることができる。特定の実施態様において、組成物は、例えば組成物の一回単位投与量を投与するように構成された装置、例えば吸入器などの、組成物を投与するための装置中に、又はそれと共に提供することができる。
(6.5. 送達構築物の作製及び試験)
本発明の送達構築物は、好ましくは後述するように、組換えで産生される。しかし、送達構築物は、また、当業者に公知の化学合成を使用する方法によって産生してもよい。
(6.5.1. 送達構築物の製造)
本発明の送達構築物を発現し、及び精製するための方法は、下記の実施例に広範に記述してある。一般に、本方法は、送達構築物の受容体結合ドメイン及び転位置ドメイン、並びに任意に切断可能リンカーをコードする発現ベクターの、送達構築物のこの部分をベクターから発現することができる細胞への導入に依存する。次いで、送達構築物のこの部分を、当業者に公知の任意の適切な技術を使用して粒子と連結することができる。次いで、送達構築物を対象に対する投与のために精製することができる。
(6.5.2. 送達構築物の試験)
送達構築物のドメインを選択したことにより、これらのドメインの、及び送達構築物の全体としての機能をルーチンで試験して、構築物が構築物の残部がなくても対象の粘膜を超えて粒子を送達することができることを保証することができる。例えば、送達構築物は、ルーチンアッセイを使用して細胞認識、経細胞輸送及び切断について試験することができる。キメラタンパク質全体を試験することができ、又は種々のドメインの機能を、これらを野生型毒素の天然のドメインに置き換えることによって試験することができる。
(6.5.2.1. 受容体結合/細胞認識)
受容体結合ドメイン機能は、送達構築物の標的受容体に結合する能力をモニターすることによって試験することができる。このような試験は、細胞表面上に存在する標的受容体での細胞に基づいたアッセイを使用して、又は無細胞アッセイで達成することができる。例えば、標的に対して結合する送達構築物は、アフィニティークロマトグラフィで評価することができる。構築物をアフィニティーカラムのマトリックスに付着させて、検出されるマトリックスに対する受容体を結合することができ、又はその逆も同じである。或いは、抗体が受容体結合ドメイン又はその同族受容体のいずれかに結合することが同定された場合、抗体は、例えば免疫アッセイによって、又は同族受容体に対する競合アッセイで、送達構築物における受容体結合ドメインを検出するために使用することができる。細胞上の受容体に対して結合する送達構築物を検出する例示的な細胞に基づいたアッセイには、構築物を標識すること、及び例えば蛍光細胞選別、オートラジオグラフィー、その他によって細胞に対するその結合を検出することを含む。
(6.5.2.2. 経細胞輸送)
経細胞輸送ドメインの機能は、送達構築物が上皮膜を通過する能力の機能として試験することができる。経細胞輸送は、最初に細胞に結合する必要があるので、これらのアッセイは、細胞認識ドメインの機能を評価するためにも使用することができる。
送達構築物の経細胞輸送活性は、限定されないが、当業者に公知の任意の方法によって試験することができる。特定の実施態様において、経細胞輸送活性は、送達構築物が、それが結合する分極していない細胞に入る能力を評価することによって試験することができる。任意の特定の理論又は作用機序に拘束されることは意図しないが、経細胞輸送ドメインは、分極した上皮細胞を通過することができるという同じ特性により、経細胞輸送ドメインを有する分子も分極していない上胞に入ることができると考えられる。従って、送達構築物が細胞に入る能力は、例えば細胞の内部における構築物の物理的存在を検出することによって評価することができる。例えば、送達構築物を、例えば蛍光マーカーで標識して、送達構築物を細胞に曝露させることができる。次いで、細胞を洗浄して、細胞に入らなかったあらゆる送達構築物を除去し、残っているマーカーの量を決定することができる。この細胞画分におけるマーカーの検出は、送達構築物が細胞に入ったことを示す。
その他の実施態様において、送達構築物の経細胞輸送能力は、送達構築物が分極した上皮細胞を通過する能力を評価することによって試験することができる。例えば、送達構築物を、例えば蛍光マーカーで標識して、上皮細胞の層の頂端膜に接触させることができる。上皮細胞によって形成される膜の基底側で検出される蛍光は、経細胞輸送ドメインが適切に機能することを示す。
(6.5.2.3. 切断可能リンカー切断)
随意の切断可能リンカーの機能を、一般に切断アッセイで試験することができる。限定されないが、当業者に公知の任意の適切な切断アッセイを使用して、切断可能リンカーを試験することができる。細胞に基づいたアッセイ及び無細胞アッセイの両方を使用して、酵素が切断可能リンカーを切断する能力を試験することができる。
切断可能リンカーの試験切断のための例示的な無細胞アッセイには、分極した上皮細胞の抽出物を調製すること、及び切断可能リンカーを有する標識された送達構築物を、膜結合酵素に対応する抽出物の画分に曝露することを含む。このようなアッセイにおいて、標識は、送達させる粒子又は送達構築物の残部のいずれにも付着させることができる。上記のように、これらの酵素のなかには、分極した上皮細胞の基底側膜の近くで見いだされる切断酵素がある。切断は、例えば、送達構築物を、例えば抗体と結合すること、及び結合していない分子を洗い流すことによって検出することができる。標識が送達される粒子に付着している場合、標識は、抗体に結合した分子上でほとんど又は全く観察されないはずである。或いは、アッセイに使用される結合剤は、粒子に対して特異的であることができ、構築物の残部を標識することができる。いずれの場合でも、切断を評価することができる。
また、切断は、膜内に構築された分極した上皮細胞による切断を試験する細胞に基づいたアッセイを使用して試験することができる。例えば、標識された送達構築物、又は切断可能リンカーを含む送達構築物の一部を、リンカーの切断を可能にする条件下で、例えばCaco-2細胞などの適切な上皮細胞の単層の頂端又は側底側のいずれかに接触させることができる。切断は、送達構築物又はその一部を特異的に結合する試薬を使用して標識の有無を検出することによって検出することができる。例えば、送達構築物に特異的な抗体を使用して、抗体が結合する送達構築物の一部と比べて切断可能リンカーに対して遠位の標識を含む送達構築物を結合することができる。次いで、切断は、抗体に結合した分子上の標識の存在を検出することによって評価することができる。切断が生じた場合、標識は、抗体に結合した分子上でほとんど又は全く観察されないはずである。このような実験を行うことにより、頂端膜よりむしろ基底膜にて優先して切断する酵素を同定することができ、更に、このような酵素が送達構築物の切断可能リンカーを切断する能力を確認することができる。
更に、切断は、また米国特許第6,759,207号に記載されているような蛍光リポーターアッセイを使用して試験することができる。簡潔には、このようなアッセイでは、蛍光リポーターを、切断酵素がリポーターを切断することができる条件下で、適切な上皮細胞の単層の基底側に接触させる。リポーターの切断により、蛍光リポーターの構造が変化し、それを非蛍光配置から蛍光配置に変化させる。観察される蛍光の量は、基底膜に存在する切断酵素の活性を示す。
更に、切断は、また米国特許第6,592,847号に記述されたものなどの、分子内でクエンチされた分子プローブを使用して試験することができる。このようなプローブは、一般に、適切な波長の光で励起されたときに光子を放射する蛍光部分、及び蛍光部分の非常に近くのときにこのような光子を吸収する消光剤部分を含む。プローブの切断により、蛍光部分から消光部分が離れ、その結果、蛍光を検出することができ、これにより切断が生じたことを示す。従って、このようなプローブは、切断酵素がプローブを切断することができる条件下で、適切な上皮細胞の単層の基底側をプローブと接触させることによって、特定の切断酵素による切断を同定し、及び評価するために使用することができる。観察される蛍光の量は、試験される切断酵素の活性を示す。
(7. 実施例)
以下の実施例は、単に本発明を例証するだけであり、いかなる形であれ本発明を限定することは意図されない。
(7.1. 送達構築物の構築)
本実施例は、例示的な粒子送達構築物の受容体結合ドメイン及び転位置ドメインを発現するための2つのプラスミドの構築を記述する。従来技術を使用して、位置553(ΔE553PE又はntPE)におけるグルタミン酸の欠失によって非毒性にされており、かつそのC末端に位置する緑色蛍光タンパク質(GFP)を有する緑膿菌外毒素A(PE)の変異形態をコードする、1つの構築物を調製した。位置57のアルギニンのグルタミン酸での置換(K57ntPE-GFP)によって、細胞表面受容体CD91に対して減少した親和性を有するであろう別のntPE-GFPプラスミド構築物も同様に調製した。
タンパク質は、ntPE-GFP又はK57ntPE-GFPプラスミドで形質転換後の大腸菌DH5α細胞(Invitrogen, Carlsbad, CA)において、熱ショック(42℃にて1分)によって発現させた。抗生物質含有培地で選択した形質転換細胞を単離して、Luria-Bertaniブロス(Difco)中で培養した。タンパク質発現は、1mMイソプロピル-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)の添加によって誘導した。IPTG誘導の2時間後に、細胞を5,000×gにて10分間の4℃での遠心分離によって収集した。細胞溶解後に封入体を単離して、タンパク質を6MグアニジンHCl及び2mM EDTA(pH 8.0)プラス65mMジチオスレイトール中に可溶化した。Hertleらの論文、2001、Infect. Immun. 69:6962-69において前述されているようにリフォールディング及び精製後に、タンパク質を〜5mg/mlのCa2+及びMg2+を欠いたPBS(pH 7.4)中に-80℃にて貯蔵した。ntPE-GFP及びK57ntPE-GFPの適当なフォールディングは、この蛍光タンパク質と関連した蛍光サインの取得及び保持によって評価した。比較のための参照緑色蛍光タンパク質(GFP)は、Upstate(Charlottesville, VA)から購入した。
(7.2. 送達構築物の特性付け)
以下の手順は、送達構築物の適当なリフォールディングを評価するために使用することができる。タンパク質をリフォールディング過程は、例えば製造業者の説明書に従ってBiacore SPR機器(Biacore, Sweden)で、ntPE結合受容体及びCD91受容体との例示的な送達構築物の結合活性を測定することによってモニターされる。例示的な構築物におけるこのようなリフォールディングを必要とするエレメントを含む送達構築物及び粒子の適切なリフォールディングは、適切な結合剤を用いる同様の結合アッセイで試験することができる。このような結合親和性を試験することにより、当業者であれば、送達構築物のそれぞれの部分の適切なフォールディングを評価することができる。
(7.3. 粒子コーティング)
本実施例は、例示的送達構築物の受容体結合ドメイン及び転位置ドメインの、送達される例示的粒子との結合を記述する。この例示的な送達構築物は、切断可能リンカーを含まないことに留意すべきである;しかし、このような切断可能リンカーの有無は、送達構築物の結合及び/又は経細胞輸送に影響を及ぼすことは予想されない。
468/508nmの励起/発光特性をもつ共有結合で組み込んだ赤色蛍光色素を含み、かつアルデヒド表面官能基(XPR-582)を有するポリスチレンビーズ(直径100nm)は、Duke Scientifc(Palo Alto, Ca)から購入した。この実施例に使用したように、ビーズは、例示的な粒子を表す。100μlのXPR-582ビーズ(2%固体として)を、200μlの最終容積の中性(pH 7.0)リン酸緩衝食塩水(PBS)中で、およそ2.5nmolesのGFP、ntPE-GFP又はK57ntPE-GFP(上記の通りに調製した)と混合した。室温にて2時間穏やかに振盪後、20μlの2mg/mlウシ血清アルブミン(BSA;Sigma, St. Louis, MO)のPBS溶液を添加した。次いで、標品を3サイクルのPBSでの希釈によって透析して、Millipore(Bedford, MA)からの100,000分子量カットオフMicroconフィルター装置を使用して濃縮した。被覆されたビーズの最終標品は、1%固体であった。
粒子に対するntPE-GFP結合の存在を、共焦点顕微鏡観察を使用するGFP及び固有の粒子蛍光エネルギーの共局在によって検証した。図2A-Cを参照されたい。ウシ血清アルブミンを表面アクセス可能なアルデヒド残基を結合するために使用した場合と同様に調製した粒子の同様の解析により、二重シグナル蛍光が被覆GFPを含むタンパク質に対して特異的なことが検証された。図2D-Fを参照されたい。この蛍光顕微鏡分析の改善された視覚的明瞭性のために、粒子の凝集体が図2A-Fにおいて存在する。これらの共局在により、粒子が所望の材料で被覆されていたことを検証することができるが、これらは、粒子表面におけるタンパク質の組織化に対応しなかった。従って、図3に示すように、種々の潜在的な抱合結果が生じた。それにもかかわらず、粒子の有効な経細胞輸送を可能にする十分な数の抱合イベントが、下記の実施例4に示したように生じた。従って、粒子表面におけるタンパク質の正確な配置は、送達構築物の適当な機能にとって重要でなかった。
(7.4. 例示的な粒子の送達)
本実施例は、分極した上皮細胞単層全体の例示的な送達構築物の経細胞輸送を記述する。Caco-2細胞は、コラーゲン被覆した0.4μm孔径ポリカーボネート膜トランスウェル支持体(Corning-Costar, Cambridge, MA)上にコンフルエントな単層に培養して、チョップスティックMillicell-ERS(登録商標)電圧計(Millipore)を使用して測定すると>250Ω・cm2の経上皮電気抵抗の到達の18〜25日後に使用した。実施例6.3に従って調製したntPE-GFP、K57ntPE-GFP又はGFP(培地に1:10希釈される)で被覆した粒子をコンフルエントな単層の頂端面に添加し、次いで細胞培養インキュベーターに戻した。
6又は24時間後、単層をCaco-2細胞で洗浄し、培地を無水エタノール(20分、-20℃)中で固定して、5%の通常のヤギ血清中で室温にて1時間ブロックした。JAM-Aに対する一次抗体(C. A. Parkos, Emory University, Atlanta, GA)と共に1時間湿度チャンバー中でインキュベーション後、細胞フィルタを洗浄し、Alexa 488抱合ヤギ抗マウス/ウサギIgG(1hr、RT;Molecular Probes, Eugene, OR)でプローブし、抗フェード試薬と共にスライド上に乗せた後、LSM510共焦点顕微鏡(Zeiss Microimaging, Thornwood, NY)で可視化した。示したイメージは、スライドあたりに得た複数のイメージで、少なくとも3回の実験を代表する。
ntPE-GFPで被覆された粒子は、頂端適用の6時間後までに、インビトロにおける分極したCaco-2細胞のコンフルエントな単層を超えて輸送されることが見いだされた。図4Aを参照されたい。これと同時に、K57ntPE-GFP(図4B)又はGFP(図4C)単独で被覆された粒子は、細胞に対する頂端適用後にCaco-2単層への有意な取り込み又は輸送を示さなかった。時折、ntPE-GFP粒子の凝集体が、頂端面に会合して観察され得るし、並びにCaco-2細胞によって内在化された。図4Aを参照されたい。同様の散発性の会合は、頂端適用の6時間後にK57ntPE-GFP及びGFP標品に存在する粒子凝集体でも観察された。図4B及び4Cを参照されたい。一般に、これらの凝集体は、単層の頂端面に、又はその近くに残っており、かつ原形質膜にてICAM/JAM-cの細胞分布をマークするために使用した抗体と共に共局在した。図4B及び4Cを参照されたい。
粒子標品の頂端曝露の24時間後の単層の検査は、ntPEの取り込み及び輸送可能性をさらに支持した。図5を参照されたい。従って、これらの実験は、100nm直径の例示的粒子に抱合されたntPEが、このような細胞の頂端面への適用後に、分極した上皮細胞を超えて粒子を輸送するのに機能することを証明する。
(7.5. インビボ系における例示的粒子の送達)
本実施例は、例示的な送達構築物を用いての例示的モデル生物体に対する粒子の送達を記述する。本実施例では、送達される例示的粒子は、凝集性インスリンである。
最初に、2ml緩衝液中の100単位のレギュラーインスリン(Novo Nordisk)をMES緩衝液でpH 5.0に調整して、塩化亜鉛を1mMの終濃度に添加した。次いで、インスリンを室温で10分間インキュベートし、インシュリン分子を凝集させた。
次に、2mg(1x)又は4mg(2×)のいずれかのntPEを50単位の凝集性インスリンに添加し、粒子に対するポリペプチドの異なる比率の効果を試験した。次いで、100mgのエチレンジイミンカルボジイミドを反応混合物に添加して、インスリン凝集体及びnt-PE5を架橋して、次いで反応を30分間氷上でインキュベートした。次いで、こうして作製した送達構築物を、pH 7リン酸塩緩衝食塩水に対して一晩透析した。
送達構築物の活性を評価するために、1×送達構築物、2×送達構築物若しくは負の対照としてのPBSの皮下注射による100μl又は経口強制栄養による250μlを絶食された雌STZ BALB/cマウスに投与した。血清血糖を最初の1時間の間15分毎にモニターし、次いでその後に30分毎に送達構築物で送達されたインスリン凝集体の効果を評価した。実験は、三回行って、結果は、3回の実験の平均として示してある。実験の結果は、図6として示してある。
図6に示したように、皮下投与した1×送達構築物は、血糖濃度の最も大きな減少を生じた。同様に、1×送達構築物の経口投与でも、血糖濃度の実質的減少を生じた。従って、1×送達構築物は、試験した動物に対して生物活性な形態で凝集性インスリンを効率的に送達した。2×送達構築物は、1×送達構築物と同様に機能せず、粒子に対するポリペプチド担体の比率のルーチンの最適化により粒子送達の効率を増加すること、又は最適化することができることを示唆した。最後に、PBS負の対照は、マウスの経口強制栄養(及びより小さい範囲で、皮下注射)のストレスにより、エネルギー貯蔵からのグルコースの放出を生じることを示す。従って、2×送達構築物の経口投与後に観察されるグルコース濃度の増加は、この効果に起因し得る。2×送達構築物の経口投与により観察される増大は、適切な負の対照について観察されるものよりも少なく、2×送達構築物も、試験動物に生物活性なインスリン凝集体を送達することができたことを示唆することに留意すべきである。従って、これらの結果は、本発明の構築物を使用して、生物活性分子の凝集体を含む粒子を代表的な試験動物の血清に送達することができること、及びこのようなその凝集体が、一旦を送達されたならば動物において生物学的効果を及ぼすことができることを示す。
本発明は、とりわけ、対象に粒子を送達する送達構築物及び方法を提供する。多くの具体例を提供したが、上記記述は、本発明を限定するよりはむしろ、例証することが意図される。本発明の多くのバリエーションが、本明細書を見ることにより当業者に明らかになるであろう。従って、本発明の範囲は、上記の記述に関して決定されるべきではなく、その代わりにこれらの均等物の完全な範囲とともに、添付の特許請求の範囲に関して決定されるべきである。
本出願において引用した全ての刊行物及び特許文献は、あたかも個々の刊行物又は特許文献が同じように個々に表示されたのと同程度に、全ての目的のためにこれらの全体が参照により組み込まれる。これらの文書の引用は、任意の特定の参照文献が本発明に対する「従来技術」であることを認めない。

Claims (56)

  1. a) 受容体結合ドメイン、
    b) 経細胞輸送ドメイン、及び
    c)粒子、
    を含む送達構築物。
  2. 前記粒子が、金属粒子、リポスフィア、多孔質粒子、細胞、ペプチド若しくはポリペプチド凝集体、ペプチド若しくはポリペプチド結晶、又はハイコントラストである、請求項1記載の送達構築物。
  3. 前記粒子が白金又は金粒子である、請求項1記載の送達構築物。
  4. 前記粒子がリポスフィアである、請求項1記載の送達構築物。
  5. 前記粒子が多孔質粒子である、請求項1記載の送達構築物。
  6. 前記粒子が細胞である、請求項1記載の送達構築物。
  7. 前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項6記載の送達構築物。
  8. 前記細胞がヒト、ラット、マウス、イヌ、ハムスター、ニワトリ又はサルの細胞である、請求項6記載の送達構築物。
  9. 前記粒子がハイコントラスト粒子である、請求項1記載の送達構築物。
  10. 前記粒子がペプチド又はポリペプチド凝集体である、請求項1記載の送達構築物。
  11. 前記粒子がペプチド又はポリペプチド結晶である、請求項1記載の送達構築物。
  12. 切断可能リンカーを更に含み、該切断可能リンカーでの切断が、該粒子を該送達構築物の残部から分離する、請求項1記載の送達構築物。
  13. 第2の切断可能リンカーを更に含む、請求項12記載の送達構築物。
  14. 前記切断可能リンカーが:Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項12記載の送達構築物。
  15. 前記切断可能リンカーが、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI及びウロキナーゼIからなる群から選択される酵素で切断可能である、請求項12記載の送達構築物。
  16. 前記受容体結合ドメインが、シュードモナス属外毒素A、コレラ毒素、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、志賀毒素又は志賀様毒素;モノクローナル抗体;ポリクローナル抗体;単鎖抗体;TGFα;EGF;IGF-I;IGF-II;IGF-III;IL-1;IL-2;IL-3;IL-6;MIP-1a;MIP-1b;MCAF;及びIL-8;由来の受容体結合ドメインからなる群から選択される、請求項1記載の送達構築物。
  17. 前記受容体結合ドメインが、α2-マクログロブリン受容体、上皮成長因子受容体、トランスフェリン受容体、ケモカイン受容体、CD25、CD11B、CD11C、CD80、CD86、TNFα受容体、TOLL受容体、M-CSF受容体、GM-CSF受容体、スカベンジャー受容体及びVEGF受容体からなる群から選択される細胞表面受容体に結合する、請求項1記載の送達構築物。
  18. 前記シュードモナス属外毒素Aの受容体結合ドメインがシュードモナス属外毒素AのドメインIaである、請求項16記載の送達構築物。
  19. 前記シュードモナス属外毒素Aの受容体結合ドメインが配列番号1であるアミノ酸配列を有する、請求項18記載の送達構築物。
  20. 前記経細胞輸送ドメインが、シュードモナス属外毒素A、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素、熱不安定性大腸菌エンテロトキシン、志賀毒素、及び志賀様毒素由来の経細胞輸送ドメインからなる群から選択される、請求項1記載の送達構築物。
  21. 前記経細胞輸送ドメインがシュードモナス属外毒素A経細胞輸送ドメインである、請求項20記載の送達構築物。
  22. 前記シュードモナス属外毒素A経細胞輸送ドメインが配列番号2であるアミノ酸配列を有する、請求項21記載の送達構築物。
  23. 送達構築物を含む組成物であって、該送達構築物が:
    a) 受容体結合ドメイン、
    b) 経細胞輸送ドメイン、及び
    c)粒子、
    を含む、前記組成物。
  24. 前記組成物が、医薬として許容し得る希釈剤、賦形剤、媒体又は担体を更に含む、請求項23記載の組成物。
  25. 前記組成物が経鼻又は経口投与のために製剤化される、請求項23記載の組成物。
  26. 対象に粒子を送達するための方法であって、該対象の分極した上皮細胞の頂端面を送達構築物と接触させることを含み、該送達構築物は、受容体結合ドメイン、経細胞輸送ドメイン及び粒子を含み、該経細胞輸送ドメインは、巨大分子を該上皮細胞の基底側膜に、及び基底側膜を介して経細胞輸送する、前記方法。
  27. 前記粒子が、金属粒子、リポスフィア、多孔質粒子、細胞又はハイコントラスト粒子である、請求項26記載の方法。
  28. 前記粒子が白金又は金粒子である、請求項26記載の方法。
  29. 前記粒子がリポスフィアである、請求項26記載の方法。
  30. 前記粒子が多孔質粒子である、請求項26記載の方法。
  31. 前記粒子が細胞である、請求項26記載の方法。
  32. 前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項26記載の方法。
  33. 前記細胞がヒト、ラット、マウス、イヌ、ハムスター、ニワトリ又はサルの細胞である、請求項26記載の方法。
  34. 前記粒子がハイコントラスト粒子である、請求項26記載の方法。
  35. 前記粒子がペプチド又はポリペプチド凝集体である、請求項26記載の方法。
  36. 前記粒子がペプチド又はポリペプチド結晶である、請求項26記載の方法。
  37. 切断可能リンカーを更に含み、該切断可能リンカーでの切断が、該粒子を該送達構築物の残部から分離する、請求項26記載の方法。
  38. 第2の切断可能リンカーを更に含む、請求項26記載の方法。
  39. 前記切断可能リンカーが:Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項26記載の方法。
  40. 前記切断可能リンカーが、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI及びウロキナーゼIからなる群から選択される酵素で切断可能である、請求項26記載の方法。
  41. 前記受容体結合ドメインが、シュードモナス属外毒素A、コレラ毒素、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、志賀毒素又は志賀様毒素;モノクローナル抗体;ポリクローナル抗体;単鎖抗体;TGFα;EGF;IGF-I;IGF-II;IGF-III;IL-1;IL-2;IL-3;IL-6;MIP-1a;MIP-1b;MCAF;及びIL-8;由来の受容体結合ドメインからなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  42. 前記受容体結合ドメインが、α2-マクログロブリン受容体、上皮成長因子受容体、トランスフェリン受容体、ケモカイン受容体、CD25、CD11B、CD11C、CD80、CD86、TNFα受容体、TOLL受容体、M-CSF受容体、GM-CSF受容体、スカベンジャー受容体及びVEGF受容体からなる群から選択される細胞表面受容体に結合する、請求項26記載の方法。
  43. 前記シュードモナス属外毒素Aの受容体結合ドメインがシュードモナス属外毒素AのドメインIaである、請求項26記載の方法。
  44. 前記シュードモナス属外毒素Aの受容体結合ドメインが、配列番号1であるアミノ酸配列を有する、請求項26記載の方法。
  45. 前記経細胞輸送ドメインが、シュードモナス属外毒素A、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素、熱不安定性大腸菌エンテロトキシン、志賀毒素及び志賀様毒素由来の経細胞輸送ドメインからなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  46. 前記経細胞輸送ドメインがシュードモナス属外毒素A経細胞輸送ドメインである、請求項26記載の方法。
  47. 前記シュードモナス属外毒素A経細胞輸送ドメインが、配列番号2であるアミノ酸配列を有する、請求項26記載の方法。
  48. 前記受容体結合ドメインが、シュードモナス属外毒素A、コレラ毒素、ジフテリア毒素、志賀毒素又は志賀様毒素;モノクローナル抗体;ポリクローナル抗体;単鎖抗体;TGFα;EGF;IGF-I;IGF-II;IGF-III;IL-1;IL-2;IL-3;IL-6;MIP-1a;MIP-1b;MCAF;及びIL-8;由来の受容体結合ドメインからなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  49. 前記受容体結合ドメインが、α2-マクログロブリン受容体、EGFR、IGFR、トランスフェリン受容体、ケモカイン受容体、CD25、CD11B、CD11C、CD80、CD86、TNFα受容体、TOLL受容体、M-CSF受容体、GM-CSF受容体、スカベンジャー受容体及びVEGF受容体からなる群から選択される細胞表面受容体に結合する、請求項26記載の方法。
  50. 前記経細胞輸送ドメインが、シュードモナス属外毒素A、ボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素、熱不安定性大腸菌エンテロトキシン、志賀毒素及び志賀様毒素由来の経細胞輸送ドメインからなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  51. 前記巨大分子が、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、核酸及び脂質からなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  52. 分極した上皮細胞の基底側膜に存在する酵素が、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI及びウロキナーゼIからなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  53. 前記切断可能リンカーが:Ala-Ala-Pro-Phe(配列番号4)、Gly-Gly-Phe(配列番号5)、Ala-Ala-Pro-Val(配列番号6)、Gly-Gly-Leu(配列番号7)、Ala-Ala-Leu(配列番号8)、Phe-Val-Arg(配列番号9)、Val-Gly-Arg(配列番号10)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項26記載の方法。
  54. 前記上皮細胞が、鼻上皮細胞、口上皮細胞、腸管上皮細胞、直腸上皮細胞、膣上皮細胞、及び肺上皮細胞からなる群から選択される、請求項26記載の方法。
  55. 前記哺乳類がヒトである、請求項26記載の方法。
  56. 前記送達構築物を、前記上皮細胞の頂端膜に接触させる、請求項26記載の方法。
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