JP2010287712A - 半導体の特性測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】室温でも非破壊にて半導体の特性を測定する方法を提供する。
【解決手段】半導体試料52にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で半導体試料52にプローブ光を照射し、半導体試料52から反射されたプローブ光を時間分解測定して生成された光学フォノンの減衰定数および周波数を測定し(ステップS100)、測定した減衰定数と、半導体試料52と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数とを比較して半導体試料52のキャリア極性を判定し(ステップS110)、測定した光学フォノンの周波数を、半導体試料52と同じ元素からなると共に同じキャリア極性を有する半導体における光学フォノンの周波数とキャリア濃度との関係を定めた検量線に適用することにより、半導体試料52のキャリア濃度を導出する(ステップS120)。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体の特性測定方法に関する。
半導体のウェハーからLSIなどのデバイスを製造するプロセスにおいて、半導体に不純物を加えることにより半導体の特性を制御する。しかしながら、半導体における不純物の濃度は通常一定ではなく、半導体の特性にもばらつきが生じる。このため、所望の特性を有するLSIやデバイスを製造するためには、半導体の特性を厳密に測定することが重要な課題となる。
まず、半導体の特性を測定する方法の一つとして、ホール測定を挙げることができる。ホール測定では、ホール効果により生じる起電力を測定することにより、キャリア濃度やキャリア移動度という半導体における重要な物理量を求めることができる。
しかしながら、上述したホール測定では、ホール効果により生じる起電力を測定するために、試料となる半導体の表面に電極を付着させる必要がある。このため、半導体の表面を破壊するおそれがあり、同じ半導体を用いて他の実験を行なったり他の物理量を測定することができない場合がある。また、半導体中でキャリア濃度が一様でない場合や、異方性が大きい場合には、精度良くキャリア濃度や移動度を測定できないという場合もある。
そこで、試料となる半導体を破壊することなく、その特性を測定する方法として、分光学的手法が広く用いられている。
たとえば、分光学的手法の一つフォトルミネセンス法では、半導体に向かってバンドギャップ以上のエネルギーをもつ光を照射することにより半導体中に電子−正孔対を生成し、この電子−正孔対が再び結合する際に放出される光(すなわち、フォトルミネセンス。)を検出し、これをスペクトル分光することにより、半導体中の不純物の濃度を求めることができる。具体的には、スペクトルにおけるピーク部分の周波数から不純物を同定し、さらにピーク部分の相対強度から検量線を用いて不純物の濃度を求めることができる(たとえば、非特許文献1参照)。
フォトルミネッセンスによるシリコン結晶中の不純物濃度測定法(JIS H0615)(1996)(http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html) F. Cerdeira and M. Cardona, Phys. Rev. B. vol.5, 1440-1454 (1972).
しかしながら、上述したフォトルミネセンス法では、試料となる半導体を破壊するおそれはないものの、室温における半導体の特性を測定するのには向かない。これは、電子−正孔対における束縛エネルギーは弱いので、試料となる半導体を液体ヘリウムや液体窒素で極低温まで冷却しなければ、電子−正孔対は熱エネルギーにより簡単に破壊されてしまうからである。
なお、出願人が、室温でも非破壊にて半導体の特性を厳密に測定する方法について調査したところ、少なくとも出願の時点では発見に至らなかった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、室温でも非破壊にて半導体の特性を測定する方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる半導体の特性測定方法は、半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記半導体にプローブ光を照射し、前記半導体から反射された又は前記半導体を透過したプローブ光を時間分解測定して前記生成された光学フォノンの減衰定数および周波数を測定する第1工程と、前記測定した減衰定数と、前記半導体と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数とを比較して前記半導体のキャリア極性を判定する第2工程とを少なくとも備えることを特徴とする。
このような本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記測定した光学フォノンの周波数を、前記半導体と同じ元素からなると共に同じキャリア極性を有する半導体における光学フォノンの周波数とキャリア濃度との関係を定めた検量線に適用することにより、前記半導体のキャリア濃度を導出する第3工程をさらに備えるものとしてもよい。
また、本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記検量線は、キャリア極性およびキャリア濃度が既知の半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記半導体にプローブ光を照射し、前記半導体から反射された又は前記半導体を透過したプローブ光を時間分解測定して前記生成された光学フォノンの周波数を測定することにより得られたものとしてもよい。
さらに、本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記半導体は間接遷移型半導体であるものとしてもよい。
また、本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記ポンプ光および前記プローブ光の1光子は、前記半導体の直接バンドギャップよりも小さいエネルギーをもつものとしてもよい。
さらに、本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記ポンプ光およびプローブ光は、前記生成された光学フォノンの振動周期より短い時間幅をもつパルスレーザー光であるものとしてもよい。
また、本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記第2工程は、前記測定した減衰定数が前記半導体と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数より大きいときには前記半導体のキャリア極性はp型であると判定し、前記測定した減衰定数が前記真性半導体の光学フォノンの減衰定数より小さいときには前記半導体のキャリア極性はn型であると判定するものとしてもよい。
さらに、本発明にかかる半導体の特性測定方法において、前記真性半導体の光学フォノンの前記減衰定数は、前記真性半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記真性半導体にプローブ光を照射し、前記真性半導体から反射された又は前記真性半導体を透過したプローブ光を時間分解測定することにより得られたものとしてもよい。
本発明にかかる半導体の特性測定方法によれば、半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記半導体にプローブ光を照射し、前記半導体から反射された又は前記半導体を透過したプローブ光を時間分解測定して前記生成された光学フォノンの減衰定数および周波数を測定し、前記測定した減衰定数と、前記半導体と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数とを比較して前記半導体のキャリア極性を判定し、前記測定した光学フォノンの周波数を、前記半導体と同じ元素からなると共に同じキャリア極性を有する半導体における光学フォノンの周波数とキャリア濃度との関係を定めた検量線に適用することにより、前記半導体のキャリア濃度を導出することができるので、室温かつ非破壊にて半導体の特性を測定できる。
本発明の実施の形態にかかる半導体の特性測定方法の手順を示すフローチャートである。 ポンプ・プローブ分光法による時間分解測定を行なう装置の一構成図である。 ポンプ・プローブ分光法により測定したシリコンの時間分解反射率を示す図である。 ポンプ・プローブ分光法により測定したシリコンの時間分解反射率のフーリエスペクトルを示す図である。 n型シリコンのキャリア濃度と光学フォノンの周波数との関係を示す検量線の一例を示す図である。
発明者らは、1光子分のエネルギーがシリコンの直接バンドギャップより小さいパルスレーザー光をポンプ光・プローブ光として用いて、ポンプ・プローブ分光法による時間分解測定によってシリコンの光学フォノンを観測したところ、以下の二つの知見を得た。
第1に、p型キャリアの光学フォノンの減衰定数は不純物を含まないシリコンの減衰定数より大きくなり、逆に、n型キャリアの光学フォノンの減衰定数は不純物を含まないシリコンの減衰定数より小さくなること。
第2に、キャリア濃度と光学フォノンの振動数との間に相関関係があること、具体的には、光学フォノンの振動数はキャリア濃度に比例して低周波数側へシフトするということ。
本発明は、上述した二つの知見に基づいたものであり、ポンプ・プローブ分光法による時間分解測定によって得られる半導体の光学フォノンの減衰定数および光学フォノンの周波数から、半導体のキャリア極性やキャリア濃度を求めるものである。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
本発明にかかる半導体の特性測定方法は、図1に示すように、大きく分けて、ポンプ・プローブ分光法により半導体の時間分解測定を行なう工程(ステップS100)、時間分解測定の結果から半導体中のキャリア特性を求める工程(ステップS110)、検量線を用いて半導体のキャリア濃度を求める工程(ステップS120)、という三つの工程から構成されている。以下、各工程を順番に説明する。
[半導体の時間分解測定を行なう工程]
まず、ポンプ・プローブ分光法により、半導体の時間分解測定を行ない、光学フォノンの減衰定数および周波数を求める。
図2に、ポンプ・プローブ分光法による時間分解測定で用いる装置の一構成例を示す。
パルスレーザー光発生装置10が発生させたパルスレーザー光はビームスプリッタ20により任意の偏光をもつポンプ光と、水平方向に対して45°の傾きをもつプローブ光とに分割される。ポンプ光を半導体試料52に照射することにより半導体試料52中にコヒーレントな光学フォノンが生成される。プローブ光も半導体試料52に照射されるが、プローブ光の光路に設けられた時間遅延回路44の作用により半導体試料52に照射されるタイミングがポンプ光に対して時間tだけ遅延する。この遅延時間tをスキャンすると同時に、半導体試料52から反射されたプローブ光を偏光ビームスプリッタ60により縦偏光と横偏光とに分離して、縦偏光と横偏光の強度の差を反射率ΔR/RとしてA/D変換ボード66に記録する。ここで、プローブ光は水平方向に対して45°の傾きをもって半導体試料52に入射されたものであるから、ポンプ光が照射されなければ、反射率ΔR/Rの値はゼロである。しかしながら、半導体試料52中に生成された光学フォノンの影響により、反射率ΔR/Rが変化するようになり、この反射率ΔR/Rを遅延時間tの関数として計測することによって、生成された光学フォノンが減衰していく現象を観測することができる。
パルスレーザー光発生装置10としては、たとえば、チタン・サファイアレーザーを用い、波長780nm程度、時間幅は10fs程度のパルスレーザー光を繰り返し周波数80MHz程度で発生させるものを用いる。
ここで、パルスレーザー光の波長約780nmに対応する1光子のエネルギーは約1.6eVである。半導体試料52としては、後述する理由により、直接バンドギャップがこの1.6eVよりも大きいものを用いる必要がある。たとえば、シリコンの直接バンドギャップは約3.3eVであるから、半導体試料52として適当であると言える。
パルスレーザー光の時間幅は約10fsであり、半導体試料52の格子振動の周期に比べて十分に短いため、半導体試料52にポンプ光として照射されたときには、半導体試料52中にコヒーレントな光学フォノンを生成することができる。こうして生成されたコヒーレントな光学フォノンは、通常、数ps程度で減衰していく。
時間遅延発生回路44は、内部にあるレトロリフレクタがピエゾモーターによって20Hz程度の周波数で前後に数百μmの幅で繰り返し駆動され、ポンプ光に対するプローブ光の光路差が周期的に変化する。これにより、プローブ光はポンプ光に対してゼロ〜数psの遅れを生じ、後述するように、光学フォノンの減衰定数を精度よく測定することが可能となる。
半導体試料52から反射されたプローブ光は偏光ビームスプリッタ60により縦偏光と横偏光とに分けられた後、二つの光検出器62a,62bによって光電流出力としてそれれぞれ検出され、光検出器62a,62bにより検出された光電流の差分を電流増幅器64で増幅し、アナログからデジタルのデータに変換されて反射率ΔR/RとしてA/D変換ボード66に取り込まれる。
A/D変換ボード66は、時間遅延回路44から遅延時間tも同時に取り込んでいるので、半導体試料52の反射率ΔR/Rを遅延時間tの関数として記録することができる。
図3は、このような構成の測定装置によって、不純物を含まないシリコンの(0,0,1)単結晶面に対し、中心波長780nm、時間幅10fsのパルスレーザー光を照射して得られた時間分解反射率ΔR/Rを示す図である。図3に現れている周期的な振動は、シリコンの光学フォノンに由来するものである。
以上のようにしてA/D変換ボード66に記録された反射率ΔR/Rと遅延時間tとの関係から光学フォノンの振る舞いを解析する方法には、例えば次の二つがある。
第1の方法は、時間分解反射率ΔR/Rのデータに対して、時間領域でのフィッティングを行なうものである。具体的には、上述した測定装置により得られた時間分解反射率ΔR/Rのデータに対して、下記の式(1)を用いて、時間領域でのフィッティングを行なう。これにより、光学フォノンの減衰定数や周波数を求めることができる。
ここで、式(1)で示した、Aは光学フォノンの振動の振幅、Γは光学フォノンの減衰定数、tはポンプ光とプローブ光との間の遅延時間、ω0は物質に固有な光学フォノンの周波数、φは光学フォノンの振動の初期位相である。
Figure 2010287712
第2の方法は、時間分解反射率ΔR/Rのデータに対して、周波数領域でのフィッティングを行なうものである。具体的には、上述した測定装置により得られた時間分解反射率ΔR/Rのデータに対してフーリエ変換を行なうことによって、図4に示すようなフーリエスペクトルが得られるので、このフーリエスペクトルに対して下記の式(2)を用いて周波数領域でのフィッテングを行なう。これにより、光学フォノンの減衰定数や周波数を求めることができる。
ここで、式(2)で示した、Bはフーリエスペクトルの強度、Γは光学フォノンの減衰定数、ωは周波数、ω0は物質に固有な光学フォノンの周波数、qは非対称パラメータである。
Figure 2010287712
[半導体のキャリア特性を求める工程]
次に、時間分解測定の結果から、半導体中のキャリア特性を求める工程を説明する。
上述した手順にしたがって、半導体試料52に対してポンプ・プローブ分光法による測定を行ない、半導体試料52の光学フォノンの減衰定数Γや周波数ω0を求めた後、半導体試料52の光学フォノンの減衰定数Γと、予め求めておいた真性半導体における光学フォノンの減衰定数Γnとを比較する。
既に説明したように、半導体のキャリア特性と光学フォノンの減衰定数Γとの間には次のような関係がある。
Figure 2010287712
したがって、半導体試料52における減衰定数Γが真性半導体における光学フォノンの減衰定数Γnに比べて大きい場合にはp型半導体と判定し、逆に、半導体試料52における減衰定数Γが真性半導体における光学フォノンの減衰定数Γnに比べて小さい場合にはn型半導体と判定する。
ここで、真性半導体の光学フォノンの減衰定数Γnは、他の文献に記載された値を使用することもできるが、半導体試料52のキャリア極性を精度よく判定するためには、半導体試料52と同じ環境・手順で測定したものを用いることが望ましい。
なお、表1に示した半導体のキャリア特性と光学フォノンの減衰定数との間の相関関係は、パルスレーザー光の1光子のエネルギーが試料の直接バンドギャップよりも小さい場合、すなわち直接遷移を引き起こさない場合に成立することが本発明者の実験により確認されている。
[半導体のキャリア濃度を求める工程]
次に、半導体のキャリア濃度を求める工程について説明する。
半導体のキャリア濃度は、上述した半導体の時間分解測定を行なう工程(図1のステップS100)にて求めた半導体試料52の光学フォノンの周波数ω0を、予め用意した、同じ半導体材料で同一のキャリア極性を有する半導体のキャリア濃度と光学フォノンの周波数との関係を示す検量線と照らし合わせることにより求めることができる。
図5に、例としてn型のシリコンにおけるキャリア濃度とシリコンの光学フォノンの周波数との関係を示す検量線を示す。図5で示したような検量線は、上述したポンプ・プローブ分光法による測定を、キャリア極性およびキャリア濃度が既知の複数の半導体試料に対して行なうことにより作成することができる。つまり、上述したポンプ・プローブ分光法により求めた光学フォノンの周波数を既知のキャリア極性および既知のキャリア濃度と関連づけることにより検量線を作成することができる。
なお、表1に示したキャリア濃度と光学フォノンの周波数との間の相関関係は、不純物の種類によってはほとんど変わらないことが、他の実験により確認されている(たとえば、非特許文献2参照)。
以上説明した本発明の実施の形態にかかる半導体の特性測定方法によれば、半導体試料52にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で半導体試料52にプローブ光を照射し、半導体試料52から反射されたプローブ光を時間分解測定して生成された光学フォノンの減衰定数Γおよび周波数ω0を測定し、測定した減衰定数Γと、半導体試料52と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数Γnとを比較して半導体試料52のキャリア極性を判定し、測定した光学フォノンの周波数ω0を、半導体試料52と同じ元素からなると共に同じキャリア極性を有する半導体における光学フォノンの周波数とキャリア濃度との関係を定めた検量線に適用することにより、半導体試料52のキャリア濃度を導出することができるので、室温かつ非破壊にて半導体試料52の特性を測定できる。
[変形例]
なお、本実施の形態では、半導体試料52からの反射率を測定するものとしたが、半導体試料52が十分な透過率を有するときには、半導体試料52を透過した光を検出し、透過率の時間的変化を測定してもよい。
また、上述した実施の形態では、半導体試料52としてシリコンを用いて説明したが、半導体試料52はシリコンに限定されるものではなく、ゲルマニウムなど、他のIV族半導体や、ガリウム・ヒ素のような化合物半導体であってもよい。ただし、いずれの場合も、ポンプ光およびプローブ光の1光子のエネルギーは試料の直接バンドギャップよりも小さくする。
さらに、上述した実施の形態では、水平方向に対して45°の傾きをもつプローブ光を抽出して用いているが、プローブ光の偏光を任意に選んでもよい。この場合、半導体試料52に照射する前のプローブ光と半導体試料52から反射されたプローブ光とを二つの光検出器によって光電流出力として検出し、二つの光電流の差分に基づいて反射率ΔR/Rを計測することができる。
また、パルスレーザー光発生装置10により発生されるパルスレーザー光の繰り返し周波数が十分に大きくない場合には、ポンプ光を光変調器によって変調した後、ポンプ光に時間遅延を設けた状態で半導体試料52に照射し、ポンプ光と同じ周波数で変調されたプローブ光の信号成分のみを抽出して時間分解測定を行なうこともできる。
本発明は、半導体の製造産業などに利用可能である。
10…パルスレーザー光発生装置、20…ビームスプリッタ、30…レトロリフレクタ、32…ミラー、34…偏光板、36…波長子、40…偏光板、42…波長子、44…時間遅延発生回路、46…ミラー、50…凹面鏡、52…半導体試料、60…偏光ビームスプリッタ、62a…光検出器、62b…光検出器、64…電流増幅器、66…A/D変換ボード。

Claims (8)

  1. 半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記半導体にプローブ光を照射し、前記半導体から反射された又は前記半導体を透過したプローブ光を時間分解測定して前記生成された光学フォノンの減衰定数および周波数を測定する第1工程と、
    前記測定した減衰定数と、前記半導体と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数とを比較して前記半導体のキャリア極性を判定する第2工程と
    を少なくとも備えることを特徴とする半導体の特性測定方法。
  2. 請求項1に記載の半導体の特性測定方法において、
    前記測定した光学フォノンの周波数を、前記半導体と同じ元素からなると共に同じキャリア極性を有する半導体における光学フォノンの周波数とキャリア濃度との関係を定めた検量線に適用することにより、前記半導体のキャリア濃度を導出する第3工程
    をさらに備えることを特徴とする半導体の特性測定方法。
  3. 請求項2に記載の半導体の特性測定方法において、
    前記検量線は、キャリア極性およびキャリア濃度が既知の半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記半導体にプローブ光を照射し、前記半導体から反射された又は前記半導体を透過したプローブ光を時間分解測定して前記生成された光学フォノンの周波数を測定することにより得られたものである
    ことを特徴とする半導体の特性測定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体の特性測定方法において、
    前記半導体は間接遷移型半導体である
    ことを特徴とする半導体の特性測定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の半導体の特性測定方法において、
    前記ポンプ光および前記プローブ光の1光子は、前記半導体の直接バンドギャップよりも小さいエネルギーをもつ
    ことを特徴とする半導体の特性測定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体の特性測定方法において、
    前記ポンプ光およびプローブ光は、前記生成された光学フォノンの振動周期より短い時間幅をもつパルスレーザー光である
    ことを特徴とする半導体の特性測定方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体の特性測定方法において、
    前記第2工程は、前記測定した減衰定数が前記半導体と同じ元素からなる真性半導体の光学フォノンの減衰定数より大きいときには前記半導体のキャリア極性はp型であると判定し、前記測定した減衰定数が前記真性半導体の光学フォノンの減衰定数より小さいときには前記半導体のキャリア極性はn型であると判定する
    ことを特徴とする半導体の特性測定方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体の特性測定方法において、
    前記真性半導体の光学フォノンの前記減衰定数は、前記真性半導体にポンプ光を照射して光学フォノンを生成させた状態で前記真性半導体にプローブ光を照射し、前記真性半導体から反射された又は前記真性半導体を透過したプローブ光を時間分解測定することにより得られたものである
    ことを特徴とする半導体の特性測定方法。
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