JP2010286831A - ネガ型パターン形成方法、これに用いられる組成物及びレジスト膜 - Google Patents

ネガ型パターン形成方法、これに用いられる組成物及びレジスト膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高集積かつ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンをより安定的に形成するために、フォーカス余裕度(DOF)が広く、線幅バラツキ(LWR)が小さく、更にはブリッジ欠陥が低減されたパターンを形成できるパターン形成方法及びこれに用いるネガ型化学増幅レジスト組成物及びレジスト膜を提供する
【解決手段】(ア)架橋反応によりネガ化する化学増幅型レジスト組成物により膜を形成する工程、(イ)該膜を露光する工程、(ウ)有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程、を含むパターン形成方法であり、前記レジスト組成物が、(A)ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を含有しない樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により、酸を発生する化合物、(C)架橋剤、(D)溶剤、を含有することを特徴とするパターン形成方法、該方法に用いるネガ型化学増幅レジスト組成物及びレジスト膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、更にはその他のフォトファブリケーションのリソグラフィ工程に適用可能なネガ型パターン形成方法、該パターン形成方法に用いられるネガ型レジスト組成物及びレジスト膜、並びに該パターン形成方法に用いられる現像液及び該パターン形成方法に用いられるリンス液に関する。特に、波長が300nm以下の遠紫外線光を光源とするArF露光装置、ArF液浸式投影露光装置及びEUV露光装置での露光に好適な、ネガ型パターン形成方法、該パターン形成方法に用いられるネガ型レジスト組成物及びレジスト膜、並びに該パターン形成方法に用いられる現像液及び該パターン形成方法に用いられるリンス液に関する。
KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うためにレジストの画像形成方法として化学増幅という画像形成方法が用いられている。ポジ型の化学増幅の画像形成方法を例に挙げ説明すると、エキシマレーザー、電子線、極紫外光などの露光により、露光部の酸発生剤が分解し酸を生成させ、露光後のベーク(PEB:Post Exposure Bake)でその発生酸を反応触媒として利用してアルカリ不溶の基をアルカリ可溶基に変化させ、アルカリ現像液により露光部を除去する画像形成方法である。
上記方法において、アルカリ現像液としては、種々のものが提案されているが、2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の水系アルカリ現像液が汎用的に用いられている。
また、半導体素子の微細化の為に露光光源の短波長化と投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では193nm波長を有するArFエキシマレーザーを光源とする露光機が開発されている。また、更に解像力を高める技術として、従来から投影レンズと試料の間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)で満たす、所謂、液浸法、また、更に短波長(13.5nm)の紫外光で露光を行なうEUVリソグラフィなどが提唱されている。
しかしながら、性能が総合的に良好なパターンを形成するために必要な、レジスト組成物、現像液、リンス液等の適切な組み合わせを見い出すことが極めて困難であるのが実情であり、更なる改良が求められている。特に、レジストの解像線幅が微細化するにつれて、ラインパターンのラインエッジラフネス性能の改良やパターン寸法の面内均一性の改良が求められている。
一方、現在主流のポジ型だけではなく、アルカリ現像によるパターン形成におけるネガ型化学増幅レジスト組成物の開発も行われている(例えば、特許文献1〜4参照)。これは、半導体素子等の製造にあたってはライン、トレンチ、ホール、など種々のパターン形成の要請がある一方、現状のポジ型レジストでは難しいパターンが存在するためである。
しかしながら、従来のネガ型レジストを用いたアルカリ現像によるパターン形成においては、現像時の膨潤が主要因と推測される、線幅バラツキ(LWR)、フォーカス余裕度(DOF)、その他諸性能の更なる改善が求められている。
特開2006−317803号公報 特開2006−259582号公報 特開2006−195050号公報 特開2000−206694号公報
本発明は、上記課題を解決し、フォーカス余裕度(DOF)が広く、線幅バラツキ(LWR)が小さく、更にはブリッジ欠陥が低減されたパターンを形成できるパターン形成方法、並びにこれに用いられる組成物及びレジスト膜を提供することを課題としている。
本発明は、下記の構成であり、これにより本発明の上記課題が解決される。
<1>(ア)架橋反応によりネガ化する化学増幅型レジスト組成物により膜を形成する工程、
(イ)該膜を露光する工程、及び
(ウ)有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程
を含むパターン形成方法であって、前記レジスト組成物が、
(A)ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を含有しない樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)架橋剤、及び
(D)溶剤を含有することを特徴とするパターン形成方法。
<2>前記現像液に対する前記有機溶剤の含有量が、現像液の全量に対して、90質量%以上100質量%以下であることを特徴とする上記<1>に記載のパターン形成方法。
<3>前記樹脂(A)が、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を含む繰り返し単位(a1)を有することを特徴とする、上記<1>又は<2>に記載のパターン形成方法。
<4>前記繰り返し単位(a1)が、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を有する脂環式基を含む繰り返し単位であることを特徴とする、上記<3>に記載のパターン形成方法。
<5>前記繰り返し単位(a1)中の脂環式基が、樹脂(A)の主鎖に含まれることを特徴とする、上記<4>に記載のパターン形成方法。
<6>前記樹脂(A)が、フッ素原子を有さず、水酸基を有する繰り返し単位(a2)を含有することを特徴とする、上記<1>〜上記<5>ののいずれか1項に記載のパターン形成方法。
<7>前記繰り返し単位(a2)が、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位であることを特徴とする、上記<6>に記載のパターン形成方法。
<8>前記架橋剤(C)が、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤、及びグリコールウリル系架橋剤のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする、上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
<9>前記現像工程(ウ)が、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有する現像液を用いて行う工程であることを特徴とする、上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
<10>さらに、(エ)リンス工程を含む、上記<1>〜<9>のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
<11>前記リンス工程(エ)が、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いて行う工程であることを特徴とする、上記<10>に記載のパターン形成方法。
<12>上記<1>〜<11>のいずれか1項に記載のパターン形成方法に供せられる化学増幅型レジスト組成物。
<13>上記<12>に記載の化学増幅型レジスト組成物により形成されるレジスト膜。
本発明は、更に、下記の構成であることが好ましい。
<14>前記レジスト組成物が、疎水性樹脂を更に含有することを特徴とする、上記<1>〜<11>のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
<15>前記活性光線又は放射線がArFエキシマレーザーであることを特徴とする上記<1>〜<11>及び<14>のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
<16>露光が、液浸露光であることを特徴とする上記<1>〜<11>、<14>及び<15>のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
本発明により、フォーカス余裕度(DOF)が広く、線幅バラツキ(LWR)が小さく、ブリッジ欠陥が低減されたパターンを形成できるパターン形成方法、並びにこれに用いられる組成物及びレジスト膜を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明のパターン形成方法は、
(ア)架橋反応によりネガ化する化学増幅型レジスト組成物により膜を形成する工程、
(イ)該膜を露光する工程、及び
(ウ)有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程
を含み、前記レジスト組成物が、
(A)ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を含有しない樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)架橋剤、及び
(D)溶剤を含有する。
まず、本発明に用いる前記化学増幅型レジスト組成物の各成分について説明する。
(A)樹脂
本発明のネガ型レジスト組成物は、特に好ましくはArF露光によるパターニングを行うため、ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を含有しない樹脂(A)を含有する。
ここで、「ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を含有しない樹脂(A)」とは、樹脂(A)がヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を実質的に含有しないことをいい、具体的には、樹脂(A)中、ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位の比率が5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましく、理想的には0モル%、すなわち、ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を有さないことがさらに好ましい。
該樹脂は、レジスト組成物を用いて膜を形成した時に該膜が、有機溶剤を含む現像液に対して溶解すればよく、必ずしも樹脂単独で現像液に対して溶解性を持つものでなくても良く、例えば、レジスト組成物中に含まれる他成分の性質や含有量によっては該レジスト組成物を用いて形成した膜が現像液に対して溶解する場合であってもよい。
樹脂(A)は、一般的に、重合する部分構造を有するモノマーをラジカル重合などにより重合することで合成され、重合する部分構造を有するモノマーに由来する繰り返し単位を有する。重合する部分構造としては例えばエチレン性重合性部分構造を挙げることができる。
(a1)フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を含む繰り返し単位
本発明に用いられる樹脂(A)は、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を含む繰り返し単位(a1)を有することが好ましい。
フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基とは、置換基として、フッ素原子及びヒドロキシ基をそれぞれ少なくとも一つ有するアルキル基もしくはシクロアルキル基の意である。
フッ素化されたヒドロキシアルキル基におけるアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基、直鎖又は分岐ヘキシル基などが挙げられる。
フッ素化されたヒドロキシシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、単環であっても多環であってもよく、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基などが挙げられる。
フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基におけるヒドロキシ基の数は、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましい。
フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基におけるフッ素原子数は、特に限定されないが、1〜10が好ましく、3〜8がより好ましい。
フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を有する基(以降、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基自体も含める意である)としては、例えば、下記一般式で表される基を挙げることができる。なお、ヘキサフルオロイソプロパノール基が好ましい。
Figure 2010286831
上記式において、RAS1及びRAS2は、各々独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素置換されたアルキル基を表し、RAS1とRAS2の少なくとも一方はフッ素原子又はフッ素置換されたアルキル基である。RAS1とRAS2とは同一でも異なっていても良い。RAS0は単結合又は2価の連結基を表し、2価の連結基としては、例えば、後述のLとしての2価の基を挙げることができる。RAS1、RAS2及びRAS0は互いに結合して環構造を形成していてもよい。このようなフッ素置換アルコール構造を含む有機基として、例えば下記に示す例示を挙げることができる。下記の例示において、*は樹脂の主鎖への結合手を表し、より具体的には、後記一般式(ASM−1)又は(ASM−2)に結合する結合手を表す。
Figure 2010286831
繰り返し単位(a1)は、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を2つ以上有していてもよく、好ましくは1〜3個、より好ましくは1又は2個である。
フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基は、主鎖に直結していてもよいし、連結基を介して結合していてもよい。
主鎖への連結基としては、例えば、エステル結合、エーテル結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又は、これらの2つ以上の組み合わせなどが挙げられ、好ましくは炭素数1〜12である。
該連結基は、シクロアルキレン(脂環構造)を含んでいることが好ましく、脂環構造とフッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基が直結していることがより好ましい。
また、繰り返し単位(a1)は、主鎖中に脂環構造を有することが好ましい。
繰り返し単位(a1)として、下記一般式(ASM−1)又は(ASM−2)で表される、エチレン性重合性部分構造を持つモノマー由来の繰り返し単位から選択される少なくとも1種類が用いられることが好ましい。一般式(ASM−1)又は(ASM−2)における*で、上記のようなフッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を有する基と結合する。
Figure 2010286831
一般式(ASM−1)中、RM11、RM12は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は有機基を表す。複数のRM12は互いに同じでも異なっていても良い。*で結合される構造は、樹脂の側鎖に結合する結合手を表す。
Figure 2010286831
式(ASM−2)中、RM13は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は有機基を表す。Z’は、式(ASM−2)中に示されている2つの炭素原子とともに脂環式構造を形成するための原子団を表す。*で結合される構造は、樹脂の側鎖に結合する結合手を表す。
M11〜RM13における有機基として好ましくは、例えば、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、カルボキシル基、又はシアノ基等が挙げられ、これらは更に置換基を有していてもよい。該有機基が更に有していてもよい置換基としては例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミド基等が挙げられる。
M11はより好ましくは水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、ヒドロキシル基で置換されたアルキル基、アルコキシ基で置換されたアルキル基、アルキルカルボニルオキシ基で置換されたアルキル基、カルボキシル基又はハロゲン化アルキル基、である。RM12は、より好ましくは、各々独立して、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、カルボキシル基又はハロゲン化アルキル基である。
M13として好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、カルボキシル基(好ましくは炭素数1〜6)、置換基を有していても良いアルキル基、ハロゲン化アルキル基又は置換基を有していても良いアルコキシ基等が挙げられる。
Z’が式(ASM−2)中に示されている2つの炭素原子とともに形成する脂環式構造はハロゲン原子又は有機基により置換されていてもよい。該脂環式構造に置換していてもよい有機基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、単環式若しくは多環式シクロアルキル基(炭素数3〜20が好ましい)、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホン基、アルキルアミド基、等を挙げることができる。Z’が式(ASM−2)中に示されている2つの炭素原子とともに脂環式構造を形成する場合、該脂環式構造としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等が挙げられる。
式(ASM−1)で表される部分構造を含む繰り返し単位は、具体的には下記一般式(ASM−11)で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2010286831
式(ASM−11)中、RM11、RM12は、式(ASM−1)におけるものと同義である。Xheは、酸素原子、硫黄原子、又は−N(Rhe)−、を表す。Rheは水素原子若しくはアルキル基を表す。*で結合される構造は、樹脂の側鎖に結合する結合手を表す。
式(ASM−11)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸、トリフルオロメチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びこれらのエステル、アミド、酸無水物、などが挙げられる。
一般式(ASM−2)で表される繰り返し単位は、下式(ASM−2a)〜(ASM−2c)のいずれかで表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2010286831
式(ASM−2a)〜(ASM−2c)中、RM13は、上記一般式(ASM−2)におけるRM13と同義である。RM15は、複数ある場合は各々独立に有機基を表す。mは0以上の整数を表す。0〜2が好ましく、より好ましくは0又は1である。nM1は0以上の整数を表す。好ましくは0〜3である。*で結合される構造は、樹脂の側鎖に結合する結合手を表す。
M15における有機基としては、置換基を有していてもよい、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、単環式若しくは多環式シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホン基、アルキルアミド基、などを挙げることができる。*で結合される構造は、樹脂の側鎖に結合する結合手を表す。
後述するこれら樹脂の側鎖となる様々な構造は、前記一般式(ASM−1)及び(ASM−2)で表される重合する部分構造に直接結合していても良いし、連結基(たとえば直鎖若しくは分岐状の脂肪族構造及び/又は単環若しくは多環式炭化水素構造)を介して前記一般式(ASM−1)又は(ASM−2)で表される重合する部分構造に結合していてもよい。特に、単環若しくは多環式炭化水素構造を有する連結基を介して(ASM−1)又は(ASM−2)に結合することが好ましい。連結基を介する例として、たとえば下記一般式(ASS−1)〜(ASS−3)で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2010286831
式(ASS−1)〜(ASS−3)中、RM11、RM12、RM13は上記一般式(ASM−1)及び(ASM−2)中のRM11、RM12、RM13と同義である。Xheは上記一般式(ASM−11)中のXheと同義である。*で結合される構造は、樹脂の側鎖に結合する結合手を表す。Lは単結合又はn+1価の連結基を表す。mは0以上の整数を表す。好ましくは0又は1である。nは1以上の整数を表す。好ましくは1である。
のn+1価の連結基としては、酸素原子、窒素原子、−N(R)−、−C(=O)−、−S(=O)−、又は下記連結基群、及びそれらの組み合わせにより構成されるものがあげられる。Rは水素原子又はアルキル基を表す。
連結基群としては、直鎖若しくは分岐状脂肪族構造、又は単環式若しくは多環式炭化水素構造を有する基からなることが好ましい。直鎖若しくは分岐状脂肪族構造としては、好ましくは炭素数1〜30個、更に好ましくは1〜10個である。単環若しくは多環式炭化水素構造としては、好ましくは炭素数5〜30個、更に好ましくは6〜25個である。連結基群としては、例えば、下記(SP1)及び(SP2)で表される構造が挙げられる。
連結基群(SP1)
Figure 2010286831
連結基群(SP2)
Figure 2010286831
これらの構造は更に置換基を有していてもよく、これらの炭化水素構造から任意の個数の水素原子を除いた多価の構造も同様に連結構造に含まれる。該置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミノ基、アルキルアミド基、アルキルアミノカルボニル基、アルキルチオ基、アルキルスルホン基、アルキルスルホニル基、アルキルスルホニルアミド基、などが挙げられる。
以下に繰り返し単位(a1)の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。構造式中、Rは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
Figure 2010286831
なお、樹脂(A)は、繰り返し単位(a1)を有する態様が好ましいが、繰り返し単位
(a1)を有さない場合であっても、本願発明の目的を達成することができる。
この場合、繰り返し単位(a1)の代わりとして、カルボン酸構造を含む有機基、スルホンアミド構造を含む有機基、フルフリルアルコール構造を含む有機基、カルバメート構造を含む有機基、互変異性アルコール構造を含む有機基、チオール構造を含む有機基、ケトンオキシム構造を含む有機基、ジカルボニルメチレン構造を含む有機基、N−ヒドロキシサクシンイミド構造を含む有機基、トリアジン骨格を持つ有機基、アミック酸構造を含む有機基、スルホン酸構造を含む有機基、の少なくともいずれかを有する繰り返し単位等が挙げられる。(なお、以下では、これらに該当する繰り返し単位を「繰り返し単位(a1’)」とする。)
繰り返し単位(a1’)が有する官能基としては、例えば下記に表される基を挙げることができる。なお、前記繰り返し単位(a1)が、更に下記に表される基を有していてもよいし、また、前記繰り返し単位(a1)と繰り返し単位(a1’)が同一樹脂中に並存していてもよい。
Figure 2010286831
*は樹脂(A)の主鎖に結合する結合手を表す。上記官能基は、前記一般式(ASM−1)及び(ASM−2)で表される重合する部分構造に直接結合していてもよいし、前記一般式(ASS−1)〜(ASS−3)で表されるように、有機基を介して、前記重合する部分構造に結合していても良い。
前記基の例示において、RAS3はアルキル基(直鎖若しくは分岐状)、シクロアルキル基(単環式若しくは多環式)、アリール基、アルキルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、又はシクロアルキルスルホニル基を表す。これらの基は更に置換基を有していても良い。これらの置換基は置換基にはヒドロキシル基、エーテル構造やエステル構造、アミド構造、スルホン構造、スルホニル構造を含んでもよい。またRAS3における水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。エーテルやエステル構造を含んでもよい直鎖若しくは分岐状のアルキル基が好ましく、RAS3は水素原子がフッ素原子で置換された基であることが更に好ましい。RAS3としては例えば、メチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−t−ブトキシカルボニルエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル基、等を挙げることができる。
AS4は置換基を有していても良いアルキル基(直鎖若しくは分岐状)、シクロアルキル基(単環式若しくは多環式)、又はアリール基を表す。置換基にはヒドロキシル基、エーテル構造やエステル構造、アミド構造、スルホン構造、スルホニル構造を含んでもよい。これらの置換基は、エーテルやエステル構造を含んでもよい直鎖若しくは分岐状のアルキル基が好ましい。RAS4としては例えば、メチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−メトキシエチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−t−ブトキシカルボニルエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基等を挙げることができる。スルホンアミド構造を含む有機基において、スルホンアミド構造には更に、カルボニル基、アミド基、スルホン基、エステル基等が結合していてもよい。
スルホンアミド構造を含む有機基として、例えば下記に示す基を例示することができる。下記の例示において、*は上記一般式(ASM−1)又は(ASM−2)に結合する結合手を表す。
Figure 2010286831
AS5、RAS6は、各々独立して水素原子、置換基を有していても良いアルキル基
(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜7)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数1〜6)、アルキルスルホン基(好ましくは炭素数1〜6)、アルキルアミド基(好ましくは炭素数1〜6)を表し、nAS6は0〜5の整数を表し、好ましくはnAS6は0〜2である。RAS6は複数ある場合は互いに異なっていてもよい。
AS7は水素原子、置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)を表す。
AS8〜RAS14は各々水素原子、又は置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)を表す。
AS15は水素原子、置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、又は置換基を有していても良いアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)を表す。
AS16は水素原子、又は置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)を表す。
AS17は水素原子、置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜6)、を表す。RAS17が複数ある場合は互いに異なっていてもよい。
AS17は0〜2の整数である。
AS18は置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは炭素数1〜6)を表し、QASは単結合又はアルキレン基(炭素数1〜2が好ましい)、を表す。
以下に繰り返し単位(a1’)の例を示すが、これらに限定されるものではない。構造式中、Rは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
(a2) フッ素原子を有さず、水酸基を有する繰り返し単位
本発明に用いられる樹脂(A)は、更に、フッ素原子を有さず、水酸基を有する繰り返し単位(a2)を有することが好ましい。水酸基が酸の作用によって架橋剤と反応し、該レジスト膜が有機溶剤を含む現像液に対して不溶となるほか、基板密着性の向上が期待できる。
繰り返し単位(a2)は、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位であることが好ましい。また、単位中に脂環式基を有することが好ましい。脂環式基としては、単環又は多環式の構造が考えられるが、エッチング耐性の観点から多環式の構造が好ましい。
脂環式基として具体的には、単環式構造としては、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、多環式構造としては、ノルボルニル、イソボルニル、トリシクロデカニル、テトラシクロドデカニル、ヘキサシクロヘプタデカニル、アダマンチル、ジアマンチル、スピロデカニル、スピロウンデカニルなどが挙げられる。これらのうち、アダマンチル、ジアマンチル、ノルボルニル構造が好ましい。
以下に繰り返し単位(a2)を例示するが、本発明は、これらに限定されない。Rは、水素原子、メチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
Figure 2010286831
(a3)脂肪族基を有する繰り返し単位
本発明に用いられる樹脂(A)は、(a3)脂肪族基を有する繰り返し単位を含有していてもよい。
脂肪族基とは、置換又は非置換の直鎖、分岐、単環式又は多環式脂肪族基を有する基を表す。該脂肪族基は、炭素原子と水素原子からなる基であることが好ましく、エッチング耐性の観点などから多環式脂肪族基が好ましい。
直鎖又は分岐状脂肪族基としては、炭素数1〜20のものが挙げられる。単環式脂肪族基としては、炭素数3〜8のものが挙げられる。多環式アルキル基としては、炭素数7〜20のものが挙げられる。
また該脂肪族基は、置換されていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホン基、シアノ基、ヒドロキシル基、等種々の置換基が挙げられる。これらの置換基は、レジスト膜のエッチング耐性や親疎水性等の性能を上げるためにふさわしいものを選択して用いることができる。
以下脂肪族基を有する繰り返し単位を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。構造式中Rは、水素原子、メチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
Figure 2010286831
樹脂(A)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる
本発明において、各繰り返し単位の含有量は以下のとおりである。
繰り返し単位(a1)の含有量は、樹脂(A)を構成する全繰り返し単位に対して、一般的に20〜80モル%、好ましくは30〜60モル%である。
繰り返し単位(a2)の含有量は、樹脂(A)を構成する全繰り返し単位に対して、一般的に5〜70モル%、好ましくは10〜30モル%である。
繰り返し単位(a3)の含有量は、樹脂(A)を構成する全繰り返し単位に対して、一般的に5〜70モル%、好ましくは10〜50モル%である。
なお、樹脂(A)において、各繰り返し単位の含有モル比は、レジストのドライエッチング耐性や現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定することができる。
樹脂(A)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種及び開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。詳細な合成方法、そして精製方法などは、丸善株式会社発行「第5版 実験化学講座26 高分子化学」の第2章「高分子合成」などに記載の方法を用いることができる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、より好ましくは2,000〜20,000、更により好ましくは3,000〜15,000、特に好ましくは3,000〜10,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化することを防ぐことができる。
分散度(分子量分布)は、通常1〜3であり、好ましくは1〜2.6、更に好ましくは1〜2、特に好ましくは1.4〜1.7の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明のレジスト組成物において、樹脂(A)の組成物全体中の含有量は、全固形分中65〜97質量%が好ましく、より好ましくは78〜95質量%である。
また、本発明において、樹脂(A)は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のレジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
酸発生剤の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2010286831
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。Zは、非求核性アニオンを表す。
としての非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基を挙げることができる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基
(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
また、好ましいスルホン酸アニオンとして、下記一般式(I)で表される酸を生じるアニオンも挙げることができる。
Figure 2010286831
式中、Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Lは、単結合又は二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。Aは、環状構造を有する基を表す。xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
一般式(I)について、更に詳細に説明する。
Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜4である。また、Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
Xfとして好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。具体的にはフッ素原子、CFが好ましい。
、Rのアルキル基、並びに、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、炭素数1〜4のものが好ましい。更に好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。具体的には、CFが好ましい。
、Rとしては、好ましくはフッ素原子又はCFである。
yは0〜4が好ましく、0がより好ましい。xは1〜8が好ましく、中でも1〜4が好ましい。zは0〜8が好ましく、中でも0〜4が好ましい。
Lの2価の連結基としては特に限定されず、―COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S―、−SO―、―SO−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はこれらの複数が連結した連結基を挙げることができ、総炭素数12以下の連結基が好ましい。このなかでも―COO−、−OCO−、−CO−、−O―、―SO−が好ましく、―COO−、−OCO−、―SO−がより好ましい。
Aの環状構造を有する基としては、環状構造を有するものであれば特に限定されず、脂環基、アリール基、複素環構造を有する基(芳香族性を有するものだけでなく、芳香族性を有さないものも含む)等が挙げられる。
脂環基としては、単環でも多環でもよく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基の炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が、PEB(露光後加熱)工程での膜中拡散性を抑制でき、マスクエラーエンハンスメントファクター(MEEF)向上の観点から好ましい。MEEFとはマスク寸法のエラーに対するパターンサイズの変化量を示し、この値が大きいとMask製造に非常にコストがかかるとともに、デバイス製造の歩留まりを落とすこととなる。
アリール基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環が挙げられる。中でも193nmにおける光吸光度の観点から低吸光度のナフタレンが好ましい。
複素環構造を有する基としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環などが挙げられる。中でもフラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環が好ましい。
上記環状構造を有する基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル基(直鎖、分岐、環状のいずれであっても良く、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環、スピロ環のいずれであっても良く、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、アルキルチオ基、スルホンアミド基、アルキルスルホン酸エステル基等が挙げられる。なお、環状構造を有する基を構成する炭素(環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であっても良い。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位としては、脂肪族スルホン酸アニオンおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のアリール基を挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルブチル基等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
特に、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンとしては、下記一般式(A3)又は(A4)で表されるアニオンを挙げることができる。
Figure 2010286831
一般式(A3)及び(A4)中、
Yは少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキレン基であり、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。アルキレン鎖中に酸素原子を含有していてもよい。更に好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基であり、最も好ましくはテトラフロロエチレン基、ヘキサフロロプロピレン基、オクタフロロブチレン基である。
式(A4)におけるRは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。なお、アルキル基又はシクロアルキル基中のアルキレン鎖中に酸素原子を含有していてもよい。
一般式(A3)又は(A4)で表されるアニオンを有する化合物としては、特開2005−221721号公報に記載されている具体例などを挙げることができる。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐(例えば、PF )、弗素化硼素(例えば、BF )、弗素化アンチモン(例えば、SbF )等を挙げることができる。
の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくは炭素数4〜8のパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
一般式(ZI)におけるR201、R202及びR203としての有機基としては、例えば、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
なお、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも一つと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2010286831
一般式(ZI−3)に於いて、R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、フェニルチオ基、又はハロゲン原子を表す。R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。R及びRは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRとRは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRとRが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
上記環構造としては、芳香族若しくは非芳香族の炭化水素環、芳香族若しくは非芳香族の複素環、又は、これらの環が2つ以上組み合わされてなる多環縮合環を挙げることができる。環構造としては、3〜10員環を挙げることができ、4〜8員環であることが好ましく、5又は6員環であることがより好ましい。
Zcは、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZと同様の非求核性アニオンを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができ、シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。R6c及びR7cとしてのアリール基としては、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。
6cとR7cとが結合して環を形成する場合に、R6cとR7cとが結合して形成する基としては、炭素数2〜10のアルキレン基が好ましく、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などを挙げることができる。また、R6cとR7cとが結合して形成する環は、環内に酸素原子等のヘテロ原子を有していてもよい。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
及びRとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R7cおけるものと同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルアルキル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができ、アルキル基については、例えば、炭素数1〜12のアルキル基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基)を挙げることができる。
アリル基としては、特に制限は無いが、無置換若しくは単環又は多環のシクロアルキル基で置換されたアリル基であることが好ましい。
ビニル基としては特に制限は無いが、無置換若しくは単環又は多環のシクロアルキル基で置換されたビニル基であることが好ましい。
及びRが互いに結合して形成してもよい環構造としては、2価のR及びR(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等)が一般式(ZI−3)中の硫黄原子と共に形成する5員又は6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)が挙げられる。
及びRは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
一般式(ZII)、(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等を挙げることができる。
204〜R207におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を挙げることができる。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZの非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
酸発生剤として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2010286831
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、Ar及びArは、各々独立に、アリール基を表す。R208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
Ar、Ar、R208、R209及びR210のアリール基の具体例としては、上記一般式(ZI)におけるR201〜R203としてのアリール基と同様のものを挙げることができる。
208、R209及びR210のアルキル基及びシクロアルキル基の具体例としては、それぞれ、上記一般式(ZI)におけるR201〜R203としてのアルキル基及びシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。
Aのアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基など)を、Aのアルケニレン基としては、炭素数2〜12のアルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基など)を、Aのアリーレン基としては、炭素数6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基など)を、それぞれ挙げることができる。
酸発生剤の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。また、酸発生剤として、スルホン酸基又はイミド基を1つ有する酸を発生する化合物が好ましく、更に好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、又は1価のフッ素原子又はフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物、又は1価のフッ素原子又はフッ素原子を含有する基で置換されたイミド酸を発生する化合物であり、更により好ましくは、フッ化置換アルカンスルホン酸、フッ素置換ベンゼンスルホン酸、フッ素置換イミド酸又はフッ素置換メチド酸のスルホニウム塩である。使用可能な酸発生剤は、発生した酸のpKaが−1以下のフッ化置換アルカンスルホン酸、フッ化置換ベンゼンスルホン酸、フッ化置換イミド酸であることが特に好ましく、感度が向上する。
酸発生剤の中で、特に好ましい例を以下に挙げる。
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。酸発生剤のポジ型レジスト組成物中の含有率は、ポジ型レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
(C)架橋剤
本発明においては、(A)樹脂とともに、酸の作用により樹脂(A)を架橋する化合物
(以下、架橋剤と称する)を使用する。ここでは公知の架橋剤を有効に使用することができる。
架橋剤(C)は、樹脂(A)を架橋しうる架橋性基を有している化合物であり、好ましくは、メラミン系化合物、尿素(ウレア)系化合物、アルキレン尿素(ウレア)系化合物、又はグリコールウリル系化合物を含む架橋剤である。
好ましい架橋剤の例として、N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物を挙げることができる。
N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物としては、下記一般式(CLNM−1)で表される部分構造を2個以上
(より好ましくは2〜8個)有する化合物が好ましい。
Figure 2010286831
一般式(CLNM−1)に於いて、RNM1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はオキソアルキル基を表す。一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1のアルキル基は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。RNM1のシクロアルキル基は、炭素数5〜6のシクロアルキル基が好ましい。RNM1のオキソアルキル基は、炭素数3〜6のオキソアルキル基が好ましく、例えば、β‐オキソプロピル基、β‐オキソブチル基、β‐オキソペンチル基、β‐オキソへキシル基等を挙げることができる。
一般式(CLNM−1)で表される部分構造を2個以上有する化合物のより好ましい態様として、下記一般式(CLNM−2)で表されるウレア系架橋剤、下記一般式(CLNM−3)で表されるアルキレンウレア系架橋剤、下記一般式(CLNM−4)で表されるグリコールウリル系架橋剤、下記一般式(CLNM−5)で表されるメラミン系架橋剤が挙げられる。
Figure 2010286831
一般式(CLNM−2)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。 RNM2は、各々独立に、水素原子、アルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、又はシクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)を表す。
一般式(CLNM−2)で表されるウレア系架橋剤の具体例としては、例えば、N,N−ジ(メトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(エトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(プロポキシメチル)ウレア、N,N−ジ(イソプロポキシメチル)ウレア、N,N−ジ(ブトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(t−ブトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(シクロヘキシルオキシメチル)ウレア、N,N−ジ(シクロペンチルオキシメチル)ウレア、N,N−ジ(アダマンチルオキシメチル)ウレア、N,N−ジ(ノルボルニルオキシメチル)ウレア等が挙げられる。
Figure 2010286831
一般式(CLNM−3)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM3は、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、直鎖又は分岐のアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)、オキソアルキル基(炭素数3〜6が好ましい)、アルコキシ基(炭素数1〜6が好ましい)又はオキソアルコキシ基(炭素数2〜6が好ましい)を表す。
Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基(炭素数1〜3が好ましい)又はカルボニル基を表す。より具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、1−メチルエチレン基、ヒドロキシメチレン基、シアノメチレン基等が挙げられる。
一般式(CLNM−3)で表されるアルキレンウレア系架橋剤の具体例としては、例えば、N,N−ジ(メトキシメチル)‐4,5−ジ(メトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(エトキシメチル)‐4,5−ジ(エトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(プロポキシメチル)‐4,5−ジ(プロポキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ
(イソプロポキシメチル)‐4,5−ジ(イソプロポキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(ブトキシメチル)‐4,5−ジ(ブトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ
(t−ブトキシメチル)‐4,5−ジ(t−ブトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(シクロヘキシルオキシメチル)‐4,5−ジ(シクロヘキシルオキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(シクロペンチルオキシメチル)‐4,5−ジ(シクロペンチルオキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(アダマンチルオキシメチル)‐4,5−ジ(アダマンチルオキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(ノルボルニルオキシメチル)‐4,5−ジ(ノルボルニルオキシメチル)エチレンウレア等が挙げられる。
Figure 2010286831
一般式(CLNM−4)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM4は、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基又はアルコキシ基を表す。
NM4のアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)、アルコキシ基(炭素数1〜6が好ましい)として、より具体的には、メチル基、エチル基、ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
一般式(CLNM−4)で表されるグリコールウリル系架橋剤の具体例としては、例えば、N,N,N,N−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(エトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(プロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(イソプロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(ブトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(t−ブトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(シクロヘキシルオキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(シクロペンチルオキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(アダマンチルオキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(ノルボルニルオキシメチル)グリコールウリル等が挙げられる。
Figure 2010286831
一般式(CLNM−5)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM5は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は下記一般式(CLNM−5´)で表される原子団を表す。
NM6は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は下記一般式
(CLNM−5´´)で表される原子団を表す。
Figure 2010286831
一般式(CLNM−5´)において、
NM1は、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
一般式(CLNM−5´´)において、
NM1は、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものであり、RNM5は、一般式(CLNM−5)に於けるRNM5と同様のものである。
NM5及びRNM6のアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)、アリール基(炭素数6〜10が好ましい)として、より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t‐ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(CLNM−5)で表されるメラミン系架橋剤としては、例えば、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(メトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(エトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(プロポキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(イソプロポキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ブトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(t−ブトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(シクロヘキシルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(シクロペンチルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(アダマンチルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ノルボルニルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(メトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ
(エトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(プロポキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(イソプロポキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ブトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(t−ブトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(メトキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(エトキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(プロポキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(イソプロポキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ブトキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(t−ブトキシメチル)ベンゾグアナミン、等が挙げられる。
一般式(CLNM−1)〜(CLNM−5)に於ける、RNM1〜RNM6で表される基は、更に置換基を有してもよい。RNM1〜RNM6が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルコキシ基(好ましくは炭素数4〜20)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20)等を挙げることができる。
架橋剤(C)は、分子内にエポキシ基を有するエポキシ化合物であってもよい。
エポキシ化合物としては、下記一般式(EP2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010286831
式(EP2)中、
EP1〜REP3は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、該アルキル基及びシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。またREP1とREP2、REP2とREP3は、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
アルキル基及びシクロアルキル基が有していてもよい置換基としては例えば、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホン基、アルキルスルホニル基、アルキルアミノ基、アルキルアミド基などが挙げられる。
EPは単結合若しくはnEP価の有機基を表す。REP1〜REP3は、これら同士だけでなくQEPとも結合して環構造を形成していても良い。
EPは2以上の整数を表し、好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6である。但しQEPが単結合の場合、nEPは2である。
EPがnEP価の有機基の場合、鎖状若しくは環状の飽和炭化水素構造(炭素数2〜20が好ましい)若しくは芳香環構造(炭素数6〜30が好ましい)、又はこれらがエーテル、エステル、アミド、スルホンアミド等の構造で連結された構造などが好ましい。
以下にエポキシ構造を有する化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2010286831
本発明において、架橋剤は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
架橋剤のレジスト組成物中の含有率は、レジスト組成物の全固形分を基準として、3〜15質量%が好ましく、より好ましくは4〜12質量%、更に好ましくは5〜10質量%である。
(D)溶剤
本発明におけるレジスト組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を含有しても良いモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA;別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME;別名1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
乳酸アルキルエステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
環状ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンが好ましく挙げられる。
環を含有しても良いモノケトン化合物としては、例えば、2−ブタノン、3−メチルブタノン、ピナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、5−ヘキセン−2−オン、3−ペンテン−2−オン、シクロペンタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルキレンカーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、有機溶剤として構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。水酸基を含有する溶剤、水酸基を含有しない溶剤としては前述の例示化合物が適宜選択可能であるが、水酸基を含有する溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルがより好ましい。また、水酸基を含有しない溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、アルキルアルコキシプロピオネート、環を含有しても良いモノケトン化合物、環状ラクトン、酢酸アルキルなどが好ましく、これらの内でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤であることが好ましい。
(E)疎水性樹脂
本発明のレジスト組成物を、後述する液浸露光に適用する場合、更に、樹脂(A)以外の成分として、樹脂フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する疎水性樹脂を含有してもよい。これにより、膜表層に疎水性樹脂(E)が偏在化し、液浸媒体が水の場合、水に対するレジスト膜表面の静的/動的な接触角を向上させ、液浸水追随性を向上させることができる。疎水性樹脂(E)は前述のように界面に偏在するものであるが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくても良い。
疎水性樹脂(E)に於けるフッ素原子又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
疎水性樹脂(E)は、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010286831
一般式(F2)〜(F4)中、
57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F2)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CFOH、−C(COH、−C(CF)(CH)OH、−CH(CF)OH等が挙げられ、−C(CFOHが好ましい。
以下にフッ素原子を有する繰り返し単位を例示するが、本発明は、これに限定されるものではない。例中、Xは、水素原子、−CH、−F又は−CFを表す。Xは、−F又は−CFを表す。なお、具体例としては後掲の樹脂(HR−1)〜(HR−65)中に含まれている、フッ素原子を有する繰り返し単位も挙げられる。
Figure 2010286831
疎水性樹脂(E)の珪素原子を有する部分構造としては、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、又は環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
Figure 2010286831
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
〜Lは、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。nは、2〜4の整数であることが好ましい。
以下、一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。なお、具体例としては後掲の樹脂(HR−1)〜(HR−65)中に含まれている、珪素原子を有する繰り返し単位も挙げられる。
具体例中、Xは、水素原子、−CH、−F又は−CFを表す。
Figure 2010286831
疎水性樹脂(E)は、更に、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
Figure 2010286831
一般式(III)に於いて、
Rc31は、水素原子、アルキル基、又はフッ素で置換されていても良いアルキル基、シアノ基又は−CH−O−Rac基を表す。式中、Racは、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。Rc31は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。
Rc32は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を有する基を表す。これら基はフッ素原子、珪素原子を含む基等で置換されていても良い。
c3は、単結合又は2価の連結基を表す。
一般式(III)に於ける、Rc32についてのアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
c32についてのシクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
c32についてのアルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
c32についてのシクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
c32についてのアリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
c32は無置換のアルキル基又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
c3の2価の連結基は、エステル結合、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基、フェニレン基が好ましい。
疎水性樹脂(E)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、疎水性樹脂(E)の重量平均分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、疎水性樹脂(E)の全繰り返し単位中10〜100モル%であることが好ましく、30〜100質量%であることがより好ましい。また、疎水性樹脂(E)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(E)の重量平均分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(E)の全繰り返し単位中10〜100モル%であることが好ましく、20〜100モル%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(E)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000である。
疎水性樹脂(E)の組成物中の含有率は、本発明の組成物中の全固形分に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜8質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましい。
疎水性樹脂(E)は、樹脂(A)同様、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が限りなく0に近い方が好ましい。具体的には0〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0〜5質量%、0〜1質量%が更により好ましい。それにより、液中異物や感度等の経時変化のないレジストが得られる。また、解像度、レジスト形状、レジストパターンの側壁、ラフネスなどの点から、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、1〜5の範囲が好ましく、より好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲である。
疎水性樹脂(E)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って(例えばラジカル重合)合成・精製することができる。詳細な合成・精製方法は、前述のレジストのメイン樹脂で説明した方法や、丸善株式会社発行「第5版 実験化学講座26 高分子化学」の2章「高分子合成」の記載などを参照されたい。
以下に疎水性樹脂(E)の具体例を示す。
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
(F)塩基性化合物
本発明のレジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 2010286831
一般式(A)及び(E)中、
200、R201及びR202は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。R203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール等が挙げられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エン等が挙げられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシド等が挙げられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等が挙げられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。
前記フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合していることが好ましい。また、前記アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でも−CHCHO−、−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−の構造が好ましい。
前記フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物の具体例としては、米国特許出願公開2007/0224539号明細書の[0066]に例示されている化合物(C1−1)〜(C3−3)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
塩基性化合物の使用量は、レジスト組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの細りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
(G)界面活性剤
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、更に界面活性剤を含有してもよく、含有する場合、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することがより好ましい。
本発明の組成物が上記界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0276]に記載の界面活性剤が挙げられ、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、EF352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D、222D((株)ネオス製)等である。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
また、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体等を挙げることができる。
また、本発明では、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0280]に記載の、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。
これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また、いくつかの組み合わせで使用してもよい。
本発明において、界面活性剤を使用してもしなくてもよいが、界面活性剤を使用する場合には、界面活性剤の使用量は、レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。
一方、界面活性剤の添加量を、レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、10ppm以下とすることで、疎水性樹脂の表面偏在性があがり、それにより、レジスト膜表面をより疎水的にすることができ、液浸露光時の水追随性を向上させることが出来る。
(H)その他の添加剤
本発明におけるレジスト組成物には、必要に応じて更に、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、溶解阻止剤及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等従来のアルカリ現像用レジストに用いられている添加剤を含有させることができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明のレジスト組成物の固形分濃度は、通常1.0〜10質量%であり、好ましくは、2.0〜5.7質量%、更に好ましくは2.0〜5.3質量%である。
固形分濃度を前記範囲とすることが、レジスト溶液を基板上に均一に塗布すること、更にはラインエッジラフネスに優れたレジストパターンを形成することについて有効である。その理由は明らかではないが、恐らく、固形分濃度を10質量%以下、好ましくは5.7質量%以下とすることで、レジスト溶液中での素材、特には光酸発生剤の凝集が抑制され、その結果として、均一なレジスト膜が形成できたものと考えられる。
固形分濃度とは、レジスト組成物の総質量に対する、溶剤を除く他のレジスト成分の質量の質量百分率である。
本発明のパターン形成方法に於いて、活性光線又は放射線の照射により現像液に対する溶解度が減少する樹脂組成物による膜を基板上に形成する工程、膜(レジスト膜)を露光する工程、加熱工程及び現像工程は、一般的に知られている方法により行うことができる。本発明のパターン形成方法における環境温度は、一般的に室温(例えば、20〜28℃)であり、露光後加熱など加熱工程においては、100℃など適宜所定の温度での処理が行われる。
本発明における露光装置に用いられる光源波長に制限は無いが、KrFエキシマレーザー波長(248nm)、ArFエキシマレーザー波長(193nm)、Fエキシマレーザー波長(157nm)等を適用でき、ArFエキシマレーザー波長(193nm)であることが好ましい。
本発明においては、活性光線又は放射線の照射時に膜とレンズの間に、空気よりも屈折率の高い液体(液浸媒体)を満たして露光(液浸露光)を行ってもよい。これにより解像性を高めることができる。用いる液浸媒体としては、空気よりも屈折率の高い液体であればいずれのものでも用いることができるが、好ましくは純水である。
液浸露光工程に於いては、露光ヘッドが高速でウェハ上をスキャンし露光パターンを形成していく動きに追随して、液浸液がウェハ上を動く必要があるので、動的な状態に於けるレジスト膜に対する液浸液の接触角が重要になり、液滴が残存することなく、露光ヘッドの高速なスキャンに追随する性能がレジストには求められる。
液浸露光の際には、膜を直接、液浸液に接触させないために、液浸液難溶性膜(以下、「トップコート」ともいう)を設けてもよい。
トップコートに求められる性能、その使用法などについては、シーエムシー出版「液浸リソグラフィのプロセスと材料」の第7章に解説されている。
トップコートは、193nm透明性という観点からは、芳香族を豊富に含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。前述の疎水性樹脂(E)はトップコートとしても好適なものである。また、市販のトップコート材料も適宜使用可能である。トップコートから液浸液へ不純物が溶出すると光学レンズを汚染するという観点からは、トップコートに含まれるポリマーの残留モノマー成分は少ない方が好ましい。
トップコートを剥離する際は、現像液を使用してもよいし、別途剥離剤を使用してもよい。剥離剤としては、膜への浸透が小さい溶剤が好ましい。剥離工程が膜の現像処理工程と同時にできるという点では、現像液により剥離できることが好ましい。
トップコートと液浸液との間には屈折率の差がない方が、解像力が向上する。ArFエキシマレーザー(波長:193nm)において、液浸液として水を用いる場合には、ArF液浸露光用トップコートは、液浸液の屈折率に近いことが好ましい。屈折率を液浸液に近くするという観点からは、トップコート中にフッ素原子を有することが好ましい。また、透明性・屈折率の観点から薄膜の方が好ましい。
トップコートは、膜と混合せず、更に液浸液とも混合しないことが好ましい。この観点から、液浸液が水の場合には、トップコートに使用される溶剤は、本発明のレジスト組成物に使用される溶媒に難溶で、かつ非水溶性の媒体であることが好ましい。さらに、液浸液が有機溶剤である場合には、トップコートは水溶性であっても非水溶性であってもよい。
本発明において膜を形成する基板は特に限定されるものではなく、シリコン、SiN、SiOやSiN等の無機基板、SOG等の塗布系無機基板等、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造工程、更にはその他のフォトファブリケーションのリソグラフィ工程で一般的に用いられる基板を用いることができる。更に、必要に応じて有機反射防止膜を膜と基板の間に形成させても良い。
現像を行う際に使用し得る有機系現像液としては、樹脂に対して溶解度パラメーター(SP値)の近い溶剤を選択することが好ましく、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤を用いることができる。
ケトン系溶剤としては、例えば、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルー3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等を挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、4−メチルー2−ペンタノール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デカノール等のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等を挙げることができる。
エーテル系溶剤としては、例えば、上記グリコールエーテル系溶剤の他、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用できる。
炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、性能を有する範囲内で、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。但し、本発明の効果を十二分に奏するためには、現像液全体としての含水率が10質量%未満であることが好ましく、実質的に水分を含有しないことがより好ましい。
すなわち、現像液に対する有機溶剤の含有量は、現像液の全量に対して、90質量%以上100質量%以下であることが好ましく、95質量%以上100質量%以下であることがより好ましい。
特に、現像液は、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の溶剤を含有する現像液であるのが好ましい。
現像液の蒸気圧は、20℃に於いて、5kPa以下が好ましく、3kPa以下が更に好ましく、2kPa以下が特に好ましい。現像液の蒸気圧を5kPa以下にすることにより、現像液の基板上あるいは現像カップ内での蒸発が抑制され、ウェハ面内の温度均一性が向上し、結果としてウェハ面内の寸法均一性が良化する。
5kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、4−メチルー2−ペンタノール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
特に好ましい範囲である2kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、4−メチルー2−ペンタノール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
現像液には、必要に応じて界面活性剤を適当量添加することができる。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、好ましくは、非イオン性の界面活性剤である。非イオン性の界面活性剤としては特に限定されないが、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を用いることが更に好ましい。
界面活性剤の使用量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法
(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。パターンの現像を行なう時間には特に制限はないが、好ましくは10秒〜90秒である。
また、現像を行う工程の後に、他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
現像の後には、有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄する工程を含むことが好ましい。
現像後のリンス工程に用いるリンス液としては、架橋により硬化したレジストパターンを溶解しなければ特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができる。前記リンス液としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いることが好ましい。より好ましくは、現像の後に、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。更により好ましくは、現像の後に、アルコール系溶剤又はエステル系溶剤を含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。更により好ましくは、現像の後に、1価アルコールを含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。特に好ましくは、現像の後に、炭素数5以上の1価アルコールを含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。パターンのリンスを行なう時間には特に制限はないが、好ましくは10秒〜90秒である。
ここで、現像後のリンス工程で用いられる1価アルコールとしては、直鎖状、分岐状、環状の1価アルコールが挙げられ、具体的には、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、tert―ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、4−メチルー2−ペンタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−ヘキサノール、シクロペンタノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノールなどを用いることができ、特に好ましい炭素数5以上の1価アルコールとしては、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、4−メチルー2−ペンタノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノールなどを用いることができる。
前記各成分は、複数混合してもよいし、上記以外の有機溶剤と混合し使用してもよい。
リンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下、特に好ましくは3質量%以下である。含水率を10質量%以下にすることで、より良好な現像特性を得ることができる。
現像後に用いるリンス液の蒸気圧は、20℃に於いて0.05kPa以上、5kPa以下が好ましく、0.1kPa以上、5kPa以下が更に好ましく、0.12kPa以上、3kPa以下が最も好ましい。リンス液の蒸気圧を0.05kPa以上、5kPa以下にすることにより、ウェハ面内の温度均一性がより向上し、更にはリンス液の浸透に起因した膨潤がより抑制され、ウェハ面内の寸法均一性がより良化する。
リンス液には、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
リンス工程においては、現像を行ったウェハを前記の有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄処理する。洗浄処理の方法は特に限定されないが、たとえば、一定速度で回転している基板上にリンス液を塗出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)、などを適用することができ、この中でも回転塗布方法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2000rpm〜4000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
合成例1(樹脂(P−1)の合成)
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤40gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した(溶剤1)。下記繰り返し単位に対応するモノマーをそれぞれモル比50/40/10の割合でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤に溶解し、22質量%のモノマー溶液(400g)を調製した。更に、重合開始剤V−601(和光純薬工業製)をモノマーに対し8mol%を加え、溶解させた溶液を、上記溶剤1に対して6時間かけて滴下した。滴下終了後、更に80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン3600ml/酢酸エチル400mlに注ぎ、析出した粉体をろ取、乾燥すると、樹脂(P−1)が74g得られた。得られた樹脂(P−1)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で10000、分散度(Mw/Mn)は、1.4であった。
Figure 2010286831
各繰り返し単位に対応するモノマーを、所望の組成比(モル比)となるように使用した以外は、上記合成例1と同様にして、樹脂(P−2)〜(P−9)及び疎水性樹脂(1b)〜(4b)を合成した。ここで、疎水性樹脂(1b)〜(4b)は、上記樹脂(E)に対応する。
以下、樹脂(P−2)〜(P−9)及び疎水性樹脂(1b)〜(4b)の構造を示す。また、上記した樹脂(P−1)も含めて、樹脂(P−2)〜(P−9)及び疎水性樹脂(1b)〜(4b)の組成比(モル比)、重量平均分子量、分散度を、表1に示す。
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
Figure 2010286831
合成例2(トリフェニルスルホニウムアセテートの合成)
トリフェニルスルホニウムヨージド5.07g(13mmol)、酢酸銀2.25g(13.5mmol)、アセトニトリル120mL、水60mLを加え室温で1時間攪拌した。反応溶液を濾過し、トリフェニルスルホニウムアセテート溶液を得た。
合成例3(化合物PAG−1の合成)
窒素気流下1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルジフロリド 28.0g(88.55mmol)、トリエチルアミン17.92g(177.1mmol)、ジイソプロピルエーテル210mLを氷冷し、これにピペリジン7.56g(88.2mmol)とジイソプロピルエーテル105mLの混合溶液を30分かけて滴下した。氷冷下1時間攪拌し、更に室温で1時間攪拌した。有機層を水、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で順次洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムによって乾燥した。溶媒を除去し、エタノール140mL、水酸化ナトリウム1400mgを加え室温で2時間攪拌した。希塩酸を加え反応溶液を中和し、スルホン酸エタノール溶液を得た。
上記スルホン酸溶液にトリフェニルスルホニウムアセテート溶液を加え室温で2時間攪拌した。クロロホルム2100mLを加え、有機層を水、飽和塩化アンモニウム水溶液、水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(SiO、クロロホルム/メタノール=5/1)により精製して下式(PAG−1)21.0g(32.76mmol)を白色固体として得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ1.64(bs,6H),3.29(bs,2H),3.64(bs,2H),7.70(m,15H)
19F−NMR(300MHz,CDCl)δ−111.1(t,2F),−114.3(t,2F),−119.4(m,2F)
Figure 2010286831
各(B)成分に対応する化合物を用いて、上記合成例2及び3と同様にして下式の光酸発生剤(PAG−2)〜(PAG−7)を合成した。
Figure 2010286831
<レジスト組成物の調製>
下記表2に示す成分を表2に示す溶剤に溶解させ全固形分濃度3.5質量%とし、それぞれを0.03μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターでろ過してレジスト組成物Ar−1〜Ar−18を調製した。
Figure 2010286831
表2における略号は、次の通りである。
B−1〜B−6:各々下記化合物を示す。
Figure 2010286831
X−1〜X−3、CL−1:各々下記化合物を示す。
Figure 2010286831
W−1: メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
A1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
A2: γ−ブチロラクトン
A3: シクロヘキサノン
B1: プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
B2: 乳酸エチル
調製したレジスト組成物を用い、下記の方法でレジストパターンを形成した。
実施例1(露光→ベーク→現像→リンス:略号E−B−D−R)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚86nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ar−1を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーをArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製PAS5500/1100、NA0.75、Dipole、σo/σi=0.89/0.65)を用い、露光マスク(ライン/スペース=1/1)を使用して、パターン露光を行った。その後100℃で、60秒間加熱した後、表3に示す現像液を30秒間パドルして現像し、表3に示すリンス液で30秒間パドルしてリンスした後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させることにより、100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例2〜15、18、比較例1〜3
表3に記載のレジスト及び条件を採用した以外は、実施例1の方法と同様にして、100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例16(液浸露光→ベーク→現像→リンス:略号iE−B−D−R)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚86nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ar−16を塗布し90℃で、60秒間ベークを行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製 XT1700i、NA1.20、C−Quad、アウターシグマ0.981、インナーシグマ0.895、XY偏向)を用い、露光マスク(ライン/スペース=1/1)を介して、パターン露光を行った。液浸液としては超純水を使用した。その後100℃で、60秒間加熱した後、表3に示す現像液を30秒間パドルして現像し、表3に示すリンス液で30秒間パドルしてリンスした後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させることにより、100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
比較例4
表3に記載のレジスト及び条件を採用した以外は、実施例16の方法と同様にして、100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例17(露光→ベーク→現像:略号E−B−D)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚86nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ar−17を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーをArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75、Dipole、σo/σi=0.89/0.65)を用い、露光マスク(ライン/スペース=1/1)を使用して、パターン露光を行った。その後100℃で、60秒間加熱した後、表3に示す現像液を30秒間パドルして現像し、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させることにより、100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
Figure 2010286831
表3において、PBは露光前の加熱を、PEBは露光後の加熱を意味する。また、PB、PEBの欄において、例えば“100℃60s”は、100℃,60秒間の加熱を意味する。現像液のB1は、前記した溶剤を表す。
比較例1〜4では、現像液として2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液を用いた。
<評価方法>
解像度の評価
〔ラインウィズスラフネス(LWR)〕
100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを測長走査型電子顕微鏡(SEM(株)日立製作所S−9380II)を使用して観察し、スペースパターンの長手方向2μmの範囲を等間隔で50点について線幅を測定し、その標準偏差から3σ(nm)を算出することで測定した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
〔デフォーカス余裕度(DOF)〕
100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを形成する露光量、フォーカスをそれぞれ最適露光量、最適フォーカスとし、露光量を最適露光量としたまま、フォーカスを変化(デフォーカス)させた際に、パターンサイズが100nm±10%を許容するフォーカスの幅を求めた。値が大きいほどフォーカス変化による性能変化が小さく、デフォーカス余裕度(DOF)が良好である。
〔ブリッジ欠陥〕
最適露光量、最適フォーカスにおける100nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンのブリッジ欠陥性能を観察した。
ブリッジ欠陥が見られなかった水準を○、ブリッジ欠陥は見られないがややT−top形状となった水準を△、ブリッジ欠陥が見られた水準を×とした。
Figure 2010286831
表4から、本発明のレジスト組成物を有機溶剤を含む現像液で現像することにより、ラインウィズスラフネス、デフォーカス余裕度及び欠陥性能に関して優れた、高精度な微細パターンを安定的に形成できることは明らかである。

Claims (13)

  1. (ア)架橋反応によりネガ化する化学増幅型レジスト組成物により膜を形成する工程、
    (イ)該膜を露光する工程、及び
    (ウ)有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程
    を含むパターン形成方法であって、前記レジスト組成物が、
    (A)ヒドロキシスチレンに由来する繰り返し単位を含有しない樹脂、
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
    (C)架橋剤、及び
    (D)溶剤
    を含有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記現像液に対する前記有機溶剤の含有量が、現像液の全量に対して、90質量%以上100質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記樹脂(A)が、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を含む繰り返し単位(a1)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のパターン形成方法
  4. 前記繰り返し単位(a1)が、フッ素化された、ヒドロキシアルキル基もしくはヒドロキシシクロアルキル基を有する脂環式基を含む繰り返し単位であることを特徴とする、請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記繰り返し単位(a1)中の脂環式基が、樹脂(A)の主鎖に含まれることを特徴とする、請求項4に記載のパターン形成方法。
  6. 前記樹脂(A)が、フッ素原子を有さず、水酸基を有する繰り返し単位(a2)を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  7. 前記繰り返し単位(a2)が、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項6に記載のパターン形成方法。
  8. 前記架橋剤(C)が、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤、及びグリコールウリル系架橋剤のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  9. 前記現像工程(ウ)が、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有する現像液を用いて行う工程であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  10. さらに、(エ)リンス工程を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  11. 前記リンス工程(エ)が、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いて行う工程であることを特徴とする、請求項10に記載のパターン形成方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のパターン形成方法に供せられる化学増幅型レジスト組成物。
  13. 請求項12に記載の化学増幅型レジスト組成物により形成されるレジスト膜。
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