JP2010286445A - 電池状態推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の非線形な特性を考慮して電池状態の推定を高精度に行うとともに、電池状態の推定に必要な装置を保護することが可能な電池状態推定装置を提供する。
【解決手段】蓄電器2の端子間電圧を検出する電圧検出部102と、蓄電器2の充放電電流を検出する電流検出部101と、実電圧の微分値dVと実電流の微分値dIとを算出するdV/dI算出部103と、実電圧変化量及び実電流変化量が所定の棄却領域に所在するか否かを判定するdV/dI選択処理部104と、棄却領域外に所在すると判定された場合、実電圧変化量及び実電流変化量に基づいて、逐次最小二乗法により、蓄電器2の仮内部抵抗rを推定し、その仮内部抵抗rを実電圧変化量及び実電流変化量に基づいて一次補正することにより、蓄電器2の一次内部抵抗Rを推定する同定部105と、棄却領域に所在すると判定された状態が所定時間継続された場合、電圧検出部102及び電流検出部101の少なくとも一方が故障していると判定する故障判定部115を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池の状態を推定する電池状態推定装置に関する。
EV(Electric Vehicle:電気自動車)やHEV(Hybrid Electrical Vehicle:ハイブリッド電気自動車)等の車両には、モータ等に電力を供給する蓄電器が搭載される。車両に搭載される蓄電器には、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの蓄電池が搭載される。
蓄電器の状態を正確に検知するためには、蓄電器の充電状態(SOC:State of charge、満充電時と完全放電時をそれぞれ100(%)と0(%)とし、蓄電器の残容量を規格化した値である。ここでは充電率ともいう)や蓄電器の内部抵抗値を正確に推定することが必要である。
例えば、充電率を推定する充電率推定装置として、二次電池(蓄電器)の電流Iと端子電圧Vとを計測し、適応デジタルフィルタを用いて、電流Iと端子電圧Vの計測値から開路電圧Voを推定し、予め求めた開路電圧Voと充電率SOCとの関係に基づいて充電率を推定する充電率推定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この充電率推定装置では、一括推定するパラメータの成分の1つとして、内部抵抗値Kを推定することができる。
また、一定電流放電時や大電流放電時のように、適用デジタルフィルタによる推定演算が困難な場合であっても、内部抵抗を精度良く推定できる二次電池の内部抵抗推定装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−178848号公報 特開2007−057234号公報
ところで、蓄電器の電圧及び電流の計測値から内部抵抗とSOCを求める場合には、以下の関係式(式1)が成り立つことを前提としている。
V(電圧計測値)=OCV(開路電圧)−K(内部抵抗)×I(電流計測値)・・・(式1)
従来、内部抵抗Kを求めるために、(式1)の一次式を蓄電器の簡易モデルとして内部抵抗のパラメータを含むパラメータ推定を行っている。しかしながら、一次式の近似手法としては逐次最小二乗法が知られているが、この手法のみでは蓄電器の内部抵抗推定を正確に行うことはできない。
蓄電器の特性は、完全に線形性を有するものではなく、図22に示すように、非線形性を有する部分を含む。図22は、蓄電器に電流を入力したときの蓄電器の充放電電流の計測値と蓄電器の電圧の計測値である。図22では、時刻t1において電流の入力が開始された後、電圧は電流に遅れて徐々に上昇している。そして、時刻t2において電流の入力が終了された後、電圧は電流に遅れて徐々に下降している。このように電圧が電流に遅れて変動するのは、図23に示すように、蓄電器にはコンデンサ成分(C成分、図23ではC1の成分)が含まれているためである。図23は、蓄電器の等価回路モデルの一例を示す図である。
さらに、実際には、図24に示すように、蓄電器への電流の入力停止後には、電圧の遅れとして一次的な遅れと二次的な遅れが発生している。一次的な遅れのみであれば、電圧の計測値はOCVに早期に収束可能であるが、二次的な遅れが発生することで、OCVに収束するまでに長時間を要する。図24及び図25は、蓄電器への電流の入力停止後の蓄電器の電圧収束性を示す図である。図24は電流の入力停止後20秒の様子を示しており、図25は電流の入力停止後6000秒の様子を示している。このように二次的な遅れにより蓄電器の電圧がOCVに収束するまでに長時間要することは、図22において時刻t3になっても電圧計測値がOCVと同値にならないことによっても理解される。
このように、一次的な遅れだけでなく二次的な遅れも発生するのは、図26に示すように、蓄電器のコンデンサ成分が一次成分のみで示せるものではなく、二次成分、三次成分、・・・のようにコンデンサ成分が多段に連なっているためである。図26は蓄電器の等価回路モデルの一例を示す図であり、コンデンサ成分として三次成分まで示している。なお、図24及び図25では、簡単に説明するため、二次成分までを示したが、二次成分以降のコンデンサ成分も含まれるものとする。
内部抵抗の推定等の電池状態の推定を行う場合には、このような遅れ成分を考慮することが好ましい。さらに、一次的な遅れ又は二次的な遅れを考慮して電池状態の推定を行う際には、電池状態を推定する装置内の故障判定も併せて行い、当該装置を保護することが望ましい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、電池の非線形な特性を考慮して電池状態の推定を高精度に行うとともに、電池状態の推定に必要な装置を保護することが可能な電池状態推定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明の電池状態推定装置は、電池(例えば、実施形態での蓄電器2又はセル22)の端子間電圧を検出する電圧検出部(例えば、実施形態での電圧検出部102、セル電圧検出回路CV)と、前記電池の充放電電流を検出する電流検出部(例えば、実施形態での電流検出部101、セル電流検出回路CA)と、前記電圧検出部により検出された前記電池の実電圧の所定時間当たりの変化量である実電圧変化量(例えば、実施形態での実電圧の微分値dV)と、前記電流検出部により検出された前記電池の実電流の所定時間当たりの変化量である実電流変化量(例えば、実施形態での実電流の微分値dI)と、を算出する変化量算出部(例えば、実施形態でのdV/dI算出部103)と、前記実電圧変化量及び前記実電流変化量が所定の棄却領域に所在するか否かを判定する棄却領域所在判定部(例えば、実施形態でのdV・dI選択処理部104)と、前記棄却領域所在判定部により前記所定の棄却領域外に所在すると判定された場合、前記実電圧変化量及び前記実電流変化量に基づいて、逐次最小二乗法により、前記電池の内部抵抗の仮値である仮内部抵抗(例えば、実施形態での電仮内部抵抗r)を推定する仮内部抵抗推定部(例えば、実施形態での同定部105)と、前記仮内部抵抗推定部により推定された前記電池の仮内部抵抗を、前記実電圧変化量及び前記実電流変化量に基づいて一次補正することにより、前記電池の一次内部抵抗(例えば、実施形態での一次内部抵抗R)を推定する一次内部抵抗推定部(例えば、実施形態での同定部105)と、前記棄却領域所在判定部により前記所定の棄却領域に所在すると判定された状態が所定時間継続された場合、前記電圧検出部及び前記電流検出部の少なくとも一方が故障していると判定するセンサ故障判定部(例えば、実施形態での故障判定部115)と、を備えることを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明の電池状態推定装置は、前記一次内部抵抗推定部により推定された前記電池の一次内部抵抗を二次補正することにより、前記電池の二次内部抵抗(例えば、実施形態での二次内部抵抗R2)を推定する二次内部抵抗推定部(例えば、実施形態での抵抗補正部106)と、前記電池の実電圧及び前記二次内部抵抗推定部により推定された前記電池の二次内部抵抗に基づいて、前記電池の充放電電流の推定値である推定電流を算出する推定電流算出部(例えば、実施形態での電流推定演算部110)と、前記推定電流及び前記電池の実電流に基づいて、逐次最小二乗法により、前記電池の一次内部抵抗を補正するための補正係数を推定する補正係数推定部(例えば、実施形態での抵抗補正係数演算部111)と、前記推定電流と前記電池の実電流との差が所定範囲外である場合、当該電池状態推定装置(例えば、実施形態での電池状態推定装置1)が故障していると判定するシステム故障判定部(例えば、実施形態での故障判定部115)と、を備え、前記二次内部抵抗推定部が、前記一次内部抵抗推定部により推定された一次内部抵抗及び前記補正係数推定部により推定された補正係数に基づいて、前記電池の二次内部抵抗を推定することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明の電池状態推定装置は、前記電圧検出部が、前記電池が複数備える電池セル(例えば、実施形態でのセル22)の各セル電圧を検出し、前記電流検出部が、前記電池が複数備える電池セルの各セル電流を検出することを特徴としている。
さらに、請求項4に記載の発明の電池状態推定装置は、前記電圧検出部により検出された各セル電圧及び前記電流検出部により検出された各セル電流に基づいて、各電池セルの充電率(例えば、実施形態でのSOC)を検出する充電率推定部(例えば、実施形態でのSOC変換処理部112、SOC演算部114)と、前記充電率推定部により推定された各電池セルの充電率のばらつきに基づいて、前記電池セルが充電又は放電を行うことで充電率が均等化するよう均等化回路を制御する均等化制御部(例えば、実施形態での均等化制御部116)と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明の電池状態推定装置によれば、電池の非線形な特性を考慮して内部抵抗推定等の電池状態の推定を高精度に行うとともに、電池状態推定装置内(例えば電圧検出部、電流検出部)の故障判定も併せて行い、電池状態の推定に必要な装置を保護することが可能である。
請求項2に記載の発明の電池状態推定装置によれば、通常は推定電流と実電流との差が減少するように抵抗補正係数が決定され、内部抵抗推定が反復して行われるが、推定電流と実電流との差が所定範囲外の場合には、電池状態推定装置に故障が発生していると判断し、電池状態の推定に必要な装置を保護することが可能である。
請求項3に記載の発明の電池状態推定装置によれば、蓄電器内の複数の電池セルのセル電圧及びセル電流を用いて、故障判定及び内部抵抗推定を行うことが可能である。さらに、セル電圧及びセル電流を用いて、OCV推定、SOC推定などを行うことも可能である。
請求項4に記載の発明の電池状態推定装置によれば、セル電圧及びセル電流を用いて推定されるSOC(例えば推定OCVに基づく推定SOC、電流積算に基づく推定SOC)に基づいて、各電池セルのSOCの均等化を高精度に行うことができる。
本発明の実施形態における電池状態推定装置の構成の一例を示すブロック図。 本発明の実施形態における棄却領域の一例を示す図。 本発明の実施形態における逐次最小二乗法による仮内部抵抗の推定のイメージ図。 本発明の実施形態における実電流とOCV推定用電流との関係の一例を示す図。 本発明の実施形態における実電流と実内部抵抗との関係の一例を示す図。 本発明の実施形態における実電流と推定電流との関係の一例を示す図。 本発明の実施形態における実電流と推定電流との差の一例を示す図。 本発明の実施形態におけるSOC−OCVマップの一例を示す図。 本発明の実施形態における蓄電器の内部構成及び蓄電器の均等化制御に関する構成の一例を示す図。 本発明の実施形態におけるOCV推定用電流の算出方法の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態におけるSOC推定方法、故障判定方法、及び蓄電器内のセルのSOC均等化方法の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態におけるSOC推定方法、故障判定方法、及び蓄電器内のセルのSOC均等化方法の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態におけるSOC推定方法、故障判定方法、及び蓄電器内のセルのSOC均等化方法の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態における仮想電流フィルタ処理電流、基本フィルタ処理電流、及び実電流の時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における実SOC及び推定SOCの時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における実電圧及び推定OCVの時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における実電流及びOCV推定用電流の時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における抵抗補正係数の時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における推定電流及び実電流の時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における実SOC、推定SOC、積算併用SOC、電流積算フラグの時間推移の一例を示す図。 本発明の実施形態における推定電流と実電流との差の絶対値の時間推移の一例を示す図。 蓄電器に電流を入力したときの蓄電器の充放電電流の計測値と蓄電器の電圧の計測値を示す図。 蓄電器の等価回路モデル(コンデンサ成分は一次成分のみ図示)の一例を示す図。 蓄電器への電流の入力停止後の蓄電器の電圧収束性の一例を示す図。 蓄電器への電流の入力停止後の蓄電器の電圧収束性の一例を示す図。 蓄電器の等価回路モデル(コンデンサ成分は三次成分まで図示)の一例を示す図。
本発明の実施形態における電池状態推定装置について、図面を参照しながら以下に説明する。
本実施形態の電池状態推定装置は、当該電池状態推定装置が電池状態を推定する蓄電器とともに、EV(Electric Vehicle:電気自動車)やHEV(Hybrid Electrical Vehicle:ハイブリッド電気自動車)等の車両に搭載され、バッテリECUとして機能する。
図1は本発明の実施形態における電池状態推定装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す電池状態推定装置1は、電流検出部101、電圧検出部102、dV/dI算出部103、dV/dI選択処理部104、同定部105、抵抗補正部106、第1フィルタ処理部107、第2フィルタ処理部108、OCV推定部109、電流推定演算部110、抵抗補正係数演算部111、SOC変換処理部112、電流積算処理部113、SOC演算部114、故障判定部115、均等化制御部116を備える。電池状態推定装置1は、蓄電器2の電池状態(内部抵抗、SOC、その他のパラメータなど)を推定する。
電流検出部101は、蓄電器2への充電電流及び蓄電器2からの放電電流の少なくとも一方(以下、充放電電流ともいう)を検出する。なお、詳細については後述するが、この充放電電流は、蓄電器2の全体又は蓄電器2のセル22単位で検出される。
電圧検出部102は、蓄電器2の端子間電圧を検出する。なお、詳細については後述するが、この端子間電圧は、蓄電器2の全体又は蓄電器2のセル22単位で検出される。
dV/dI算出部103は、電流検出部101により検出された電流(以下、実電流ともいう)の微分値dIを算出する。また、電圧検出部102により検出された電圧(以下、実電圧ともいう)の微分値dVを算出する。また、このような微分値は、所定時間当たりの変化量に相当する。
dV/dI選択処理部104は、dV/dI算出部103により算出された実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが、蓄電器2が充電を行う充電領域に存在するか、充電器2が放電を行う放電領域に存在するか、を判定する。また、dV/dI選択処理部104は、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが、棄却領域に存在するか否かを判定する。ここで、図2は、棄却領域の一例を示す図である。充電領域は、図2では第2象限の領域である。また、放電領域は、図2では第4象限の領域である。また、棄却領域は、図2では斜線で示されており、あらかじめ設定されている。図2に示す例では、第1象限の領域及び第3象限の領域が、棄却領域に設定されている。
同定部105は、dV/dI算出部103により算出された実電流の微分値dI及びdVに基づいて、dVとdIの傾きすなわち内部抵抗(仮内部抵抗r)を推定する。
ここで、同定部105が行う仮内部抵抗rの同定方法について説明する。
図23に示した等価回路モデルの合成インピーダンスは(式2)のようになる。(式2)において、ω→0となるような領域を考えると、合成インピーダンスは、抵抗成分であるR0及びR1により表現することができる。つまり、ω>0の場合にのみC成分を補正させることで、内部抵抗を高精度に推定する。
同定部105は、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVから、逐次最小二乗法を用いて一次式の傾き、すなわち仮内部抵抗rを推定する。実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが一次直線に近似されるとすると、(式3)のように表される。
y(t)=a・x(t)+b・・・(式3)
なお、x:実電流の微分値dI、y(t):時刻tにおける実電圧の微分値dV、a:一次直線の傾き、b:一次直線の切片、である。
また、tや後述するt−1は、時刻を示す値であり、以下の説明でも同様である。
そして、推定されるパラメータにより同定される近似直線の式は、(式4)のように表される。
y’(t)=a’・x(t)+b’・・・(式4)
なお、y’(t):(式4)の右辺の演算により算出される実電圧の微分値dVの値(モデル値)、である。
(式3)、(式4)から誤差の方程式を導くと(式5)になり、同定部105は、この誤差を最小にするようにパラメータを同定する。
そして、同定部105は、(式6)のような逐次最小二乗法によりパラメータの同定を行う。
このような演算を入力データ(実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dV)に対して逐次行うことで、パラメータの1つである仮内部抵抗r(式5におけるθ’のa’)の同定を行う。
逐次最小二乗法による仮内部抵抗rの推定のイメージを図3に示す。図3は、実電流の微分値dIと実電圧の微分値dVとの関係の一例を示す図である。同定部105は、逐次求められた実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVをサンプルとして複数取得する。そして、実電流の微分値dIと実電圧の微分値dVとの関係を示した複数のサンプルから、逐次最小二乗法により、仮内部抵抗rを求める。図3において、一次直線の傾きが仮内部抵抗rに相当する。
なお、仮内部抵抗rを推定する際には、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に存在するか、充電領域に存在するか、つまり、蓄電器2が放電状態であるか充電状態であるかに基づいて、放電領域における(放電側の)仮内部抵抗rと充電領域における(充電側の)仮内部抵抗rとして、個別に求めてもよい。この場合、複数のサンプルを放電領域と充電領域とで別に用意し、逐次最小二乗法により仮内部抵抗rを推定する。
また、同定部105は、推定した仮内部抵抗rに対して一次補正を行い、一次内部抵抗Rを推定する。一次補正では、同定部105は、同定された仮内部抵抗rと実電流の微分値dIの積により電圧の微分値の推定値dV’を算出する。そして、(式7)において、実電圧の微分値dVと電圧の微分値の推定値dV’との差分が収束するように一次内部抵抗Rを算出する。
R(t)=r(t)+Ga1・[dv(t−1)−r(t−1)・di(t−1)]・・・(式7)
なお、dv:実電圧微分値、di:実電流微分値、r:仮内部抵抗、R:周波数応答補正された内部抵抗推定値(一次内部抵抗)、Ga1:抵抗補正ゲイン、である。
抵抗補正部106は、同定器105により推定された一次内部抵抗Rに対して二次補正を行い、二次内部抵抗R2を推定する。具体的には、同定器105により推定された一次内部抵抗Rに抵抗補正係数演算部111からの抵抗補正係数(RHOSEI)を乗じることで二次補正を行い、二次内部抵抗R2を算出する。つまり、
R2=R×RHOSEI
の演算を行う。
なお、初期状態としては、抵抗補正係数は「1」である。
第1フィルタ処理部107は、実電流に対して基本フィルタによるフィルタ処理を行う。基本フィルタは、移動平均処理を行うLPF(Low Pass Filter)であり、IIRフィルタである。基本フィルタの特性は、(式8)により表される。
y(t)=α×u(t)+(1―α)×y(t−1)・・・(式8)
なお、y(t):フィルタ処理値、y(t−1):フィルタ処理前回値、u(t):フィルタへの入力電流、α:時定数、である。
また、基本フィルタでは、α=dt/5(sec)に設定されている。このような時定数が設定されることで、基本フィルタは、入力電流が大電流である場合や入力電流の変動が大きい場合を考慮したフィルタとして機能する。
第2フィルタ処理部108は、実電流に対して仮想電流フィルタによるフィルタ処理を行う。仮想電流フィルタは、(式8)におけるαの値以外は、基本フィルタと同様である。
ただし、仮想電流フィルタでは、α=dt/400に設定されている。このような時定数が設定されることで、仮想電流フィルタは、図24に示した一次的な遅れを考慮した残留電流発生用のフィルタとして機能する。仮想電流フィルタによりフィルタ処理されたフィルタ処理値は、仮想残留電流値としてOCV推定部109へ送られる。
OCV推定部109は、基本フィルタによりフィルタ処理されたフィルタ処理値と、仮想電流フィルタによりフィルタ処理されたフィルタ処理値と、に基づいて、OCV推定用電流を算出する。
また、図4は、実電流とOCV推定用電流との関係の一例を示す図である。実電流及びOCV推定用電流は、両者の値が等しいときには、図4において点線で示す一次直線で示される関係になる。図4において特徴的な部分は、実電流が小さい領域の部分と、実電流が大きい領域の部分である。
実電流が小さい領域の部分では、図22において示した0A付近の電圧の遅れを考慮し、実際にはほぼ0Aの状態であるが、実際よりも電流が残留していると想定して、OCV推定用電流が実電流よりも大きく設定されている。
実電流が大きい領域の部分では、図5に示すように、この領域では実際の内部抵抗(以下、実内部抵抗ともいう)が急激に増大する。図5は実電流と実内部抵抗との関係の一例を示す図である。このように実内部抵抗が急激に増大すると、周波数応答補正(一次補正)では所望の値に補正することができないことがあるため、内部抵抗を推定する際の精度低下を防ぐために、OCV推定用電流が実際の実電流よりも小さく設定されている。また、実電流が増大するほど、OCV推定用電流と実電流との差が増大するように設定されている。
また、OCV推定部109は、抵抗補正部106により算出された二次内部抵抗R2に基づいて、(式9)を用いてOCVを推定する。
Vo(t)=Vo(t−1)+Ga2・[R2・I(t−1)−V(t−1)]・・・(式9)
なお、Ga2:開路電圧推定ゲイン、I:OCV推定用電流(IOCV)、V:実電圧、Vo:開路電圧(OCV)、である。
また、OCV推定部109は、他のOCV推定方法として、(式10)を用いても良い。
OCV=V+IOCV×R2・・・(式10)
なお、OCV:開路電圧、Vは実電圧、IOCV:OCV推定用電流、R2:二次内部抵抗、である。
電流推定演算部110は、二次内部抵抗R2に基づいて、蓄電器2の充放電電流の推定値である推定電流を算出する。具体的には、OCV推定部109により推定されたOCV(以下、推定OCVともいう)から電圧検出部102により検出された電圧を減じた値を、抵抗補正部106により算出された二次内部抵抗R2により除した値を、推定電流として算出する。つまり、
推定電流=(推定OCV−実電圧)/二次内部抵抗R2
の演算を行う。
抵抗補正係数演算部111は、推定電流及び実電流に基づいて、抵抗補正係数を推定する。具体的には、逐次求められた推定電流及び実電流をサンプルとして複数取得する。そして、推定電流と実電流との関係を示した複数のサンプルから、逐次最小二乗法により、抵抗補正係数を求める。図6は、実電流と推定電流との関係の一例を示す図である。図6において、一次直線の傾きが抵抗補正係数に相当する。
なお、抵抗補正係数を推定する際には、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に存在するか、充電領域に存在するか、つまり、蓄電器2が放電状態であるか充電状態であるかに基づいて、放電側の抵抗補正係数と充電側の抵抗補正係数として、個別に求めてもよい。この場合、複数のサンプルを放電領域と充電領域とで別に用意し、逐次最小二乗法により抵抗補正係数を推定する。
電池状態推定装置1は、抵抗補正部106、OCV推定部109、電流推定演算部110、抵抗補正係数演算部111による処理を順次繰り返して行う。これにより、推定される二次内部抵抗R2と実内部抵抗との差が小さくなり、収束する。図7は、実電流と推定電流との差の一例を示す図である。図7に示す例では、実電流と推定電流とが不一致であるが、これは二次内部抵抗R2と実内部抵抗とが一致していないことに起因する。抵抗補正部106、OCV推定部109、電流推定演算部110、抵抗補正係数演算部111による処理が順次繰り返して行われることで、実電流及び推定電流の差が小さくなり、二次内部抵抗R2と実内部抵抗とがほぼ一致するようになる。
SOC変換処理部112、電流推定演算部110により算出された推定電流と実電流との差が第1規定値未満であるか否かを判定する。推定電流と実電流との差が第1規定値未満である場合には、SOC変換処理部112は、図示しない記憶部に記憶された図8に示すSOC−OCVマップを参照し、OCV推定部109により推定されたOCVに応じて、SOCを推定する。図8は、SOC−OCVマップの一例を示す図である。なお、図示しない記憶部は、蓄電器2の温度毎に異なるSOC−OCVマップを記憶するようにしてもよい。この場合、SOC変換処理部112は、図示しない温度検出部により検出された温度に基づいて、所望のSOC−OCVマップを指定することができる。
一方、推定電流と実電流との差が第1規定値以上かつ第2規定値未満である場合には、SOC変換処理部112は、SOC演算部114に対して電流積算によりSOCを推定するよう指示する。なお、第1規定値<第2規定値である。
また、SOC変換処理部112は、推定電流と実電流との差が第1規定値以上かつ第2規定値未満である場合には、電流積算フラグを1とし、推定電流と実電流との差が第1規定値未満である場合には、電流積算フラグを0とする。この第1規定値は、SOC−OCVマップを用いたSOC推定と電流積算によるSOC推定とを切り替える切替閾値として機能する。SOC変換処理部112は、電流積算フラグを故障判定部115へ送る。
電流積算処理部113は、実電流を所定期間積算して、蓄電器2への充電量及び蓄電器2からの放電量の少なくとも一方(以下、電流量ともいう)を算出する。この算出方法は、電流積算法と呼ばれるものである。
SOC演算部114は、SOC変換処理部112からの電流積算フラグが1のとき、SOC変換処理部112から電流積算によりSOCを推定するよう指示されてから所定期間、電流積算処理部113により算出された電流量に基づいて、SOCを推定する。例えば、蓄電器2の全SOCを電流積算により推定してもよいし、電流積算処理部113により電流積算を開始するまでのSOCを把握し、このSOCと電流量との和により全SOCを推定してもよい。なお、上記の所定期間は、推定電流と実電流との差が第1規定値以上かつ第2規定値未満である期間に相当する。
故障判定部115は、電池状態推定装置1内の各構成部が故障しているか否かを判定する。例えば、抵抗補正係数演算部111により演算された抵抗補正係数が所定範囲にある場合、つまり推定電流と実電流との差が第2規定値以上である場合、故障判定部115は、電池状態推定装置1が故障(システム故障)していると判定する。また、故障判定部115は、dV/dI選択処理部104により実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが棄却領域に存在すると判定され、その判定状態が所定期間継続された場合には、電流検出部101及び電圧検出部102の少なくとも一方が故障(センサ故障)していると判定する。そして、故障判定部115は、図示しない報知部により、これらの故障が発生していることを表示や音声出力により報知する。
均等化制御部116は、SOC演算部114により推定されたSOC又はSOC変換処理部112により推定されたSOC(以下、推定SOCという)に基づいて、蓄電器2に含まれる複数の蓄電器2内のセルのSOCを均等化する均等化制御を行う。
ここで、本実施形態における蓄電器2及び均等化制御の詳細について説明する。
図9に示すように、蓄電器2は、複数の電池モジュール21を直列に接続したものであり、電池モジュール21は、複数のセル22を直列に接続したものであり、セル22は、1個以上の単電池23を直列又は並列に接続したものである。蓄電器2には、電動モータなどの負荷及びオルタネータなどの充電機構が接続されている(図示せず)。なお、電池モジュール21の個数、セル22の個数、単電池23の個数は、図9に示す例に限られない。
また、セル22には、それぞれ、セル放電回路CD、セル充電回路CC、セル電圧検出回路CVが並列に接続されている。また、セル22には、セル電流検出回路CAが直列に接続されている。また、電池モジュール21には、それぞれ、モジュール放電回路MD及びモジュール充電回路MCが並列に接続されている。また、セル放電回路CD,セル充電回路CC、セル電圧検出回路CV、セル電流検出回路CAに均等化制御部116が接続されている。また、セル放電回路CD、セル充電回路CC、モジュール放電回路MD、モジュール充電回路MCから構成される回路部分を均等化回路ECという。
なお、セル電圧検出回路CVは電圧検出部102に含まれており、セル電流検出回路CAは電流検出部101に含まれている。したがって、図9ではセル電圧検出回路CV及びセル電流検出回路CAから均等化制御部116へ電圧検出信号及び電流検出信号が入力されることを示しているが、電圧検出信号は電圧検出部102による検出結果として、電流検出信号は電圧検出部101による検出結果として、図1の後段の各構成部103〜114により順次処理が行われる。そして、SOC変換処理部110又はSOC演算部114により出力されるSOC、つまり、セル電圧検出回路CV及びセル電流検出回路CAにより検出されたセル22の電圧及び電流に基づく推定SOCが、均等化制御部116に入力される。したがって、均等化制御部116には、セル22毎の推定SOCが入力されることになる。均等化制御部116は、この推定SOCに基づいて、特に各セル22の推定SOCのばらつきに基づいて、セル放電回路CD、セル充電回路CC、モジュール放電回路MD、モジュール充電回路MC、つまり均等化回路ECを制御し、目的となるセル22又は電池モジュール21の充放電を行い、各セル22のSOCを均等化する。
各セル22又は電池モジュール21の充放電制御では、例えば、均等化制御部116は、充電量が多いつまり推定SOCが高いセル22を、セル放電回路CDによって放電させる。また、均等化制御部116は、充電量が少ないつまり推定SOCが低いセル22を、セル充電回路CCによって充電させる。このとき、均等化制御部116は、各セル22の推定SOCから電池モジュール21単位での充電量つまりSOCを推定し、モジュール充電回路MCとモジュール放電回路MDのそれぞれによって電池モジュール21の充放電を行い、蓄電器2内のセルの全体を均等化する。このように、均等化制御部116は、各セル22の推定SOCのばらつきに基づいて、セル22が充電又は放電を行うことでSOCが均等化するよう均等化回路ECを制御する。
なお、図9では各セル22が直列に接続された場合を想定したためにセル電流検出回路CAは1つのみであることを示したが、各セル22が並列に接続されて構成された場合には、各セル22に1つずつセル電流検出回路CAが配置される。
次に、電池状態推定装置1の動作について説明する。
なお、以下の説明では、「蓄電器2」として説明する場合には、均等化制御に関する説明を除き、蓄電器2の全体又はセル22単位としての説明を示すものとする。
まず、電池状態推定装置1が行うOCV推定用電流の算出方法について説明する。
図10は、OCV推定用電流の算出方法の一例を示すフローチャートである。
まず、電流検出部101が、蓄電器2の充放電電流Iを検出する(ステップS101)。続いて、第1フィルタ処理部107が、基本フィルタによるフィルタ処理を行い、フィルタ処理値IFを得る(ステップS102)。続いて、第2フィルタ処理部108が、仮想電流フィルタによるフィルタ処理を行い、フィルタ処理値IFVを得る(ステップS103)。続いて、OCV推定部109が、基本フィルタによるフィルタ処理値IFと仮想電流フィルタによるフィルタ処理値IFVとの和を、OCV推定用電流IOCVとして算出する(ステップS104)。
このようなOCV推定用電流の算出方法によれば、蓄電器2の充放電電流が大電流のときに発生する急激な内部抵抗の変化や、0A付近のときに発生する長期的な電圧の反応遅れを考慮し、OCV推定誤差が低減するべく実電流とは異なる仮想残留電流に基づいて推定するため、蓄電器2の非線形な特性を考慮することができ、精度良くOCVを推定することが可能である。
次に、電池状態推定装置1が行うSOC推定方法、故障判定方法、及び蓄電器2のセル22のSOC均等化方法について説明する。図11〜図13は、SOC推定方法、故障判定方法、及びセル22のSOC均等化方法の一例を示すフローチャートである。
まず、各種センサにより蓄電器2の各種情報を取得する(ステップS201)。具体的には、電流検出部101が、蓄電器2の充放電電流を検出する。また、電圧検出部102が、蓄電器2の端子間電圧を検出する。
続いて、dV/dI算出部103が、実電流の微分値dIと実電圧の微分値dVを算出する(ステップS202)。続いて、dV/dI選択処理部104が、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが図2において棄却領域外に存在するか否かを判定する(ステップS203)。実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが棄却領域外でない場合、つまり棄却領域内に存在する場合、故障判定部115が、棄却領域内に存在する継続時間を監視し、この継続時間が規定時間を超過したか否かを判定する(ステップS204)。この継続時間が規定時間を超過した場合、故障判定部115が、電流検出部101(セル22単位での処理の場合にはセル電流検出回路CA)及び電圧検出部102(セル22単位での処理の場合にはセル電圧検出回路CV)の少なくとも一方が故障(センサ故障)していると判定し、図示しない報知部によりその旨報知する(ステップS205)。
一方、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが棄却領域外に存在する場合、dV/dI選択処理部104が、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に含まれるか否かを判定する(ステップS206)。
実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に含まれる場合、同定部105が、逐次最小二乗法により、放電側の仮内部抵抗rを推定する(ステップS207)。そして、同定部105が、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVに基づいて一次補正を行い、放電側の一次内部抵抗R(Rdischarge)を推定する(ステップS208)。
一方、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に含まれない場合、つまり充電領域に含まれる場合、同定部105が、逐次最小二乗法により、充電側の仮内部抵抗rを推定する(ステップS209)。そして、同定部105が、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVに基づいて一次補正を行い、充電側の一次内部抵抗R(Rcharge)を推定する(ステップS210)。
ステップS208又はS210の一次内部抵抗Rの推定後、電流推定演算部110が、推定電流を算出する(ステップS211)。続いて、抵抗補正係数演算部111が、実電流値及び推定電流を用いて、逐次最小二乗法により抵抗補正係数(RHOSEI)を算出する(ステップS212)。続いて、dV/dI選択処理部104が、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが図2において放電領域に含まれるか否かを判定する(ステップS213)。ステップS213の判定結果は、ステップS206の判定結果と同じである。
実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に含まれる場合、抵抗補正部106が、放電側の一次内部抵抗R(Rdischarge)及び抵抗補正係数(RHOSEI)に基づいて、放電側の二次内部抵抗R2(R2DIS)を算出する(ステップS214)。例えば、抵抗補正部106が、放電側の一次内部抵抗R(Rdischarge)に抵抗補正係数(RHOSEI)を乗じることで、放電側の二次内部抵抗R2(R2DIS)を算出する。
そして、OCV推定部109が、放電側の二次内部抵抗R2(R2DIS)に基づいて、OCVを推定する(ステップS215)。例えば、OCV推定部109が、実電圧と、OCV推定用電流IOCVに放電側の二次内部抵抗R2(R2DIS)を乗じた値と、の和をOCVとして算出する。
一方、実電流の微分値dI及び実電圧の微分値dVが放電領域に含まれない場合、つまり充電領域に含まれる場合、抵抗補正部106が、充電側の一次内部抵抗R(Rcharge)及び抵抗補正係数(RHOSEI)に基づいて、充電側の二次内部抵抗R2(R2CHA)を算出する(ステップS216)。例えば、抵抗補正部106が、充電側の一次内部抵抗R(Rcharge)に抵抗補正係数(RHOSEI)を乗じることで、充電側の二次内部抵抗R2(R2CHA)を算出する。
そして、OCV推定部109が、充電側の二次内部抵抗R2(R2CHA)に基づいて、OCVを推定する(ステップS217)。例えば、OCV推定部109が、実電圧と、OCV推定用電流IOCVに充電側の二次内部抵抗R2(R2CHA)を乗じた値と、の和をOCVとして算出する。
ステップS215又はS217のOCV推定後、SOC変換処理部112が、推定電流と実電流との差が第1規定値未満であるか否かを判定する(ステップS218)。推定電流と実電流との差が第1規定値未満である場合には、SOC変換処理部112が、SOC−OCVマップを参照し、推定OCVに基づいてSOCを推定する(ステップS219)。一方、推定電流と実電流との差が第1規定値未満でない、つまり第1規定値外である場合には、SOC変換処理部112が、推定電流と実電流との差が第1規定値以上かつ第2規定値未満であるか否かを判定する(ステップS220)推定電流と実電流との差が第1規定値以上かつ第2規定値未満である場合には、SOC演算部114が、電流積算処理部113により算出された電流量に基づいてSOCを推定する(ステップS221)。
続いて、均等化制御部116は、この推定SOCに基づいて、蓄電器2内のセル22のSOCの均等化制御を行う(ステップS222)。ここでは、推定SOCとして蓄電器2の全体のSOCは用いられず、蓄電器2のセル22単位のSOCが用いられる。
続いて、故障判定部115は、推定電流と実電流との差が第2規定値未満であるか否かを判定する(ステップS223)。推定電流と実電流との差は、抵抗補正係数RHOSEIを参照することで把握可能である。推定電流と実電流との差が第2規定値未満でない場合、つまり第2規定値以上である場合には、故障判定部115は、予定される推定電流と実電流との差よりも大きいものとして、電池状態推定装置1が故障(システム故障)していると判定し、図示しない報知部によりその旨報知する(ステップS224)。
このようなSOC推定方法によれば、より正確な内部抵抗の推定値である二次内部抵抗R2及びOCV推定用電流を用いてOCVを推定するため、OCVを高精度に推定することができる。また、推定電流と実電流との差、つまり二次内部抵抗R2と実内部抵抗の誤差の大小に応じてSOCの推定方法を変更することにより、SOCを高精度に推定することができる。また、充電時と放電時とで内部抵抗推定を個別に行うことで、特に充電時と放電時とで内部抵抗の特性が大きく異なる蓄電器であってもSOCの推定精度を向上させることが可能である。
また、このような故障判定方法によれば、dV/dI選択処理部104により判定される棄却領域の情報や抵抗補正係数演算部111により演算される抵抗補正係数RHOSEIの情報を用いて、電流検出部101、電圧検出部102のようなセンサ故障や電池状態推定装置1のシステム全体の故障を認識することができる。
また、このような蓄電器2のセル22のSOC均等化方法によれば、通電時にセル22の電圧の大小が入れ替わる場合であっても均等化を正確に行うことができる。特に、セル22の温度によってSOC−OCV特性が変化する場合であっても、電圧に代わりSOCを用いて均等化制御を行うため、処理精度が向上する。
次に、上述した電池状態推定装置1の動作により得られる各値のイメージについて説明する。
図14は、仮想電流フィルタによるフィルタ処理値(仮想電流フィルタ処理電流)、基本フィルタによるフィルタ処理値(基本フィルタ処理電流)、及び実電流の時間推移の一例を示す図である。図14を参照すると、基本フィルタ処理電流は実電流を振幅減少方向に所定倍されており、仮想電流フィルタ処理電流は0A近辺を推移していることが理解される。図14に示す例では、仮想電流フィルタ処理電流はおよそ−5(A)〜0(A)で推移し、基本フィルタ処理電流はおよそ−60(A)〜70(A)で推移し、実電流はおよそ−75(A)〜110(A)で推移している。
図15は、実SOC及び推定SOCの時間推移の一例を示す図である。図15を参照すると、本グラフにおける初期段階では推定SOCよりも実SOCが若干大きくなっているが、時間経過とともに実SOCと推定SOCとの差異が小さくなっていることが理解される。なお、実SOCとは、電池状態推定装置1が、蓄電器2の特性を事前に把握して電流積算と誤差補正などを行い、算出したSOCである。図15に示す例では、実SOC及び推定SOCは、ともに、およそ40(%)〜60(%)で推移している。
図16は、実電圧及び推定OCVの時間推移の一例を示す図である。図16を参照すると、実電圧の推移に伴って、推定OCVが滑らかに推移していることが理解される。図16に示す例では、実電圧はおよそ3.4(V)〜4(V)で推移し、推定OCVはおよそ3.6(V)〜3.9(V)で推移している。
図17は、実電流及びOCV推定用電流の時間推移の一例を示す図である。図17を参照すると、実電流の推移に伴って、OCV推定用電流が滑らかに推移していることが理解される。図17に示す例では、実電流はおよそ−75(A)〜100(A)で、OCV推定用電流はおよそ−25(A)〜25(A)で推移している。
図18は、抵抗補正係数の時間推移の一例を示す図である。図18を参照すると、およそ450(sec)までは1.025でほぼ一定であり、その後およそ500(sec)ではおよそ1.07に上昇し、その後徐々に下降し、600(sec)ではおよそ1.05になっていることが理解される。
図19は、推定電流及び実電流の時間推移の一例を示す図である。図19を参照すると、実電流の推移に伴って、推定電流が推移していることが理解される。図19の例では、実電流はおよそ−80(A)〜100(A)で、推定電流はおよそ−75(A)〜90(A)で推移している。
図20は、実SOC、推定SOC、積算併用SOC、電流積算フラグの時間推移の一例を示す図である。図20に示す例では、実SOC、推定SOC、積算併用SOCはいずれもおよそ38(%)〜55(%)で推移している。また、積算併用SOCは、実SOC及び推定SOCと比較すると滑らかに推移していることが理解される。なお、図20では、特定区間で図13のステップS221のような電流積算により推定されたSOCを積算併用SOC、電流積算を一切行わずに推定されたSOCを推定SOCとしている。積算併用SOCによれば、電流積算も用いることで精度が高くなる。また、電流積算フラグは2値(High、Low)で表現され、Highは電流積算フラグが1の状態、Lowは電流積算フラグが0の状態を示している。
図21は、推定電流と実電流との差の絶対値(|推定電流−実電流|)の時間推移の一例を示す図である。図21に示す例では、推定電流と実電流との差の絶対値はおよそ0〜40で推移している。また、図21に示す例では、SOC−OCVマップを用いたSOC推定と電流積算によるSOC推定とを切り替える切替閾値の一例として、およそ20に設定されている。
このような本実施形態の電池状態推定装置1によれば、電池の非線形な特性を考慮して電池状態の推定を高精度に行うことができ、図24に示した一次的な遅れだけでなく、多段に連なるC成分も考慮して正確な電池状態の推定を行うことができる。したがって、正確に推定された電池状態に基づいて、電流検出部101、電圧検出部102の故障判定や電池状態推定装置1全体の故障判定を高精度に行うことができる。さらに、正確に推定された蓄電器2のセル22の電池状態に基づいて、セル22のSOC均等化、センサ故障やシステム故障の検出を行うことが可能である。
本発明は、電池の非線形な特性を考慮して電池状態の推定を高精度に行うとともに、電池状態の推定に必要な装置を保護することが可能な電池状態推定装置等に有用である。
1 電池状態推定装置
2 蓄電器
21 電池モジュール
22 セル
23 単電池
101 電流検出部
102 電圧検出部
103 dV/dI算出部
104 dV/dI選択処理部
105 同定部
106 抵抗補正部
107 第1フィルタ処理部
108 第2フィルタ処理部
109 OCV推定部
110 電流推定演算部
111 抵抗補正係数演算部
112 SOC変換処理部
113 電流積算処理部
114 SOC演算部
115 故障判定部
116 均等化制御部
CD セル放電回路
CC セル充電回路
CV セル電圧検出回路
CA セル電流検出回路
MD モジュール放電回路
MC モジュール充電回路

Claims (4)

  1. 電池の端子間電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電池の充放電電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧検出部により検出された前記電池の実電圧の所定時間当たりの変化量である実電圧変化量と、前記電流検出部により検出された前記電池の実電流の所定時間当たりの変化量である実電流変化量と、を算出する変化量算出部と、
    前記実電圧変化量及び前記実電流変化量が所定の棄却領域に所在するか否かを判定する棄却領域所在判定部と、
    前記棄却領域所在判定部により前記所定の棄却領域外に所在すると判定された場合、前記実電圧変化量及び前記実電流変化量に基づいて、逐次最小二乗法により、前記電池の内部抵抗の仮値である仮内部抵抗を推定する仮内部抵抗推定部と、
    前記仮内部抵抗推定部により推定された前記電池の仮内部抵抗を、前記実電圧変化量及び前記実電流変化量に基づいて一次補正することにより、前記電池の一次内部抵抗を推定する一次内部抵抗推定部と、
    前記棄却領域所在判定部により前記所定の棄却領域に所在すると判定された状態が所定時間継続された場合、前記電圧検出部及び前記電流検出部の少なくとも一方が故障していると判定するセンサ故障判定部と、
    を備える電池状態推定装置。
  2. 請求項1に記載の電池状態推定装置であって、更に、
    前記一次内部抵抗推定部により推定された前記電池の一次内部抵抗を二次補正することにより、前記電池の二次内部抵抗を推定する二次内部抵抗推定部と、
    前記電池の実電圧及び前記二次内部抵抗推定部により推定された前記電池の二次内部抵抗に基づいて、前記電池の充放電電流の推定値である推定電流を算出する推定電流算出部と、
    前記推定電流及び前記電池の実電流に基づいて、逐次最小二乗法により、前記電池の一次内部抵抗を補正するための補正係数を推定する補正係数推定部と、
    前記推定電流と前記電池の実電流との差が所定範囲外である場合、当該電池状態推定装置が故障していると判定するシステム故障判定部と、
    を備え、
    前記二次内部抵抗推定部は、前記一次内部抵抗推定部により推定された一次内部抵抗及び前記補正係数推定部により推定された補正係数に基づいて、前記電池の二次内部抵抗を推定する電池状態推定装置。
  3. 請求項1または2に記載の電池状態推定装置であって、
    前記電圧検出部は、前記電池が複数備える電池セルの各セル電圧を検出し、
    前記電流検出部は、前記電池が複数備える電池セルの各セル電流を検出する電池状態推定装置。
  4. 請求項3に記載の電池状態推定装置であって、更に、
    前記電圧検出部により検出された各セル電圧及び前記電流検出部により検出された各セル電流に基づいて、各電池セルの充電率を検出する充電率推定部と、
    前記充電率推定部により推定された各電池セルの充電率のばらつきに基づいて、前記電池セルが充電又は放電を行うことで充電率が均等化するよう均等化回路を制御する均等化制御部と、
    を備える電池状態推定装置。
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