JP2010285651A - 金属・セラミックス複合構造及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属基材にダメージを与えることなくその金属基材の表面に本来の優れた特性を有する結晶化セラミック皮膜を形成した構造及びその製造方法を提供する。
【解決手段】金属基材1上に、金属基材1の金属粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する金属基材1の溶融・固化層2を介して結晶化セラミックス皮膜3を形成する。結晶化セラミックス皮膜3として、炭化ケイ素、窒化ケイ素、α−アルミナ、ルチル、マグネシウムアルミニウムスピネル、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)、ムライト、チタン酸ジルコニウムが用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】金属基材1上に、金属基材1の金属粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する金属基材1の溶融・固化層2を介して結晶化セラミックス皮膜3を形成する。結晶化セラミックス皮膜3として、炭化ケイ素、窒化ケイ素、α−アルミナ、ルチル、マグネシウムアルミニウムスピネル、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)、ムライト、チタン酸ジルコニウムが用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属・セラミックス複合構造及びその製造方法に係り、更に詳しくは、鋼材等の金属基材上に密着性が高く優れた特性を有する結晶化セラミックス皮膜を形成した構造及びその構造を簡便で安価に提供できる製造方法に関する。
近年、パルス電子ビームを用いた金属表面処理に関する技術が進歩しつつある(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。このパルス電子ビーム処理は電子ビームを1ms以下のパルスで金属表面に照射する方法で、表面を瞬間的に溶融することで、金型の表面仕上げを対象とした鏡面処理等をターゲットに開発が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
また、金属基材上に金属基材とは異なる金属微粒子を配置した後に、電子ビーム等の高エネルギービームを照射して金属微粒子の一部を溶融・急冷することにより、金属基材上に改質層を形成する方法も提案されている(特許文献2)。
更に、合金化母材の表面に粉末状合金を配置し、さらにその上を合金化母材と同一あるいは類似の薄板で覆い、電子線ビーム照射により合金化層を形成する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
岡田晃、外4名「大面積パルス電子ビームによる金型加工面の高性能仕上げに関する研究(第1報)」精密工学会誌、Vol.69,No.10,1464(2003).
岡田晃、外5名、「大面積パルス電子ビームによる金型加工面の高性能仕上げに関する研究(第2報)」精密工学会誌、Vol.71,No.11,1399(2005).
しかしながら、非特許文献1、非特許文献2、及び特許文献1記載の方法は、前述したように、金属表面にパルス電子ビームを照射して金属表面を瞬間的に溶融させることで、金型の表面仕上げを行うものである。
また、特許文献2及び特許文献3記載の方法は、いずれも金属基材上に金属粉末を配置し、これを電子ビーム等の高エネルギービーム照射により溶融させることによって金属基材上に金属による改質層を形成するものである。
従って、これらの文献記載の方法は、セラミックスの優れた特性を生かして金属の表面を改質すべく、金属基材上にセラミックス皮膜を形成したものではない。
金属基材上にセラミックスのコーティング皮膜を形成する方法には、スパッタリングやイオンプレーティング等のPVD法(物理蒸着法)あるいはCVD法(化学蒸着法)などが考えられる。しかし、これらの方法は密着強度の高いコーティング皮膜が形成できる一方、コーティングするものを真空チャンバー中に保持する必要があるため、適用できる形状や施工範囲に制限があり、またコスト的にも高くなってしまう。
金属基材上にセラミックスのコーティング皮膜を形成する他の方法として、金属基材表面にセラミックス前駆体溶液を塗布した後、加熱処理することにより、セラミックス前駆体を熱分解してコーティング皮膜を形成するいわゆる化学溶液法を用いることが考えられる。この方法は、簡便で安価であると同時に大型・複雑形状物にも適用でき、きわめて実用性の高いコーティング施工方法である。
しかしながら、特殊なものを除くとほとんどの金属材料は加熱した場合、比較的低温で微細組織に変化が生じ、疲労強度やクリープ強度等の機械的特性や耐食性等が低下してしまう。従って、化学溶液法で金属基材上にセラミックスの皮膜を形成する場合、金属基材にダメージを与えさせないために、セラミックスが十分に結晶化する温度にまで加熱することができず、そのためにほとんどの場合、形成されるセラミックスの皮膜はアモルファス(非晶質)相となってしまう。コーティング皮膜に要求される特性や使用環境により、アモルファスでも良い場合もあるが、結晶化することによりアモルファス相では得られない高硬度や高耐食性等が得られる場合も多い。
しかしながら、コーティング皮膜を結晶化させようとして電気炉等による通常の加熱方法で温度を上げると、金属基材が全体的に溶融しダメージを受けてしまうことがあった。
本発明はかかる従来の課題に鑑みてなされたもので、金属基材にダメージを与えることなく、その金属基材の表面に本来の優れた特性を有する結晶化セラミック皮膜を形成した構造及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、金属基材の表面にセラミックス前駆体を塗布した後、その塗布面を電子ビームやレーザ等の高密度エネルギービームで照射することにより、金属基材にダメージを与えることなく結晶化したセラミックスのコーティング皮膜を金属基材と高い密着度をもって形成することが可能であることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の金属・セラミックス複合構造の一態様は、金属基材上に、該金属基材の金属粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する溶融・固化層を介して、結晶化セラミックス皮膜が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の金属・セラミックス複合構造の製造方法の一態様は、金属基材の表面にセラミック前駆体を塗布する工程と、前記セラミック前駆体を塗布した金属基材に、高密度エネルギービームを照射することにより、前記セラミック前駆体を結晶化温度以上に加熱するとともに、前記金属基材の一部を溶融する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、金属基材にダメージを与えることなくその金属基材の表面に本来の優れた特性を有する結晶化セラミック皮膜を形成した構造を簡易で安価に提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の金属・セラミックス複合構造の一実施形態を模式的に示すものである。
図1に示すように、この複合構造は、金属基材1上に、金属基材1の金属粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する金属基材1の溶融・固化層2を介して、結晶化セラミックス皮膜3が形成された構造をなしている。
(金属基材1)
金属基材1は、一般にはステンレス鋼を用いることができるが、用途に応じて各種金属又は合金を用いることができる。また、単一の金属だけでなく、複数の金属を組み合わせて構成しても良い。金属基材1の形状も板状、矩形状、円板状、円錐状、金型状、環状、筒状、管状、球状、多角形状、羽根状等、種々の形状物であっても良い。
金属基材1は、一般にはステンレス鋼を用いることができるが、用途に応じて各種金属又は合金を用いることができる。また、単一の金属だけでなく、複数の金属を組み合わせて構成しても良い。金属基材1の形状も板状、矩形状、円板状、円錐状、金型状、環状、筒状、管状、球状、多角形状、羽根状等、種々の形状物であっても良い。
(溶融・固化層2)
溶融・固化層2は、金属基材1が溶融・固化されて形成された層であり、後述する高密度エネルギービームによる照射によって、金属基材1の表面部分が瞬間的に加熱溶融された後、急冷固化されることにより組織が微細化する。即ち、溶融・固化層2は、金属基材1と同一組成で、かつ金属基材1を構成する金属の平均粒径よりも小さい金属粒子から構成されている。この層は、金属基材1と結晶化セラミックス皮膜3との間に位置して、両者を強固に接合する役割を果たしている。
溶融・固化層2は、金属基材1が溶融・固化されて形成された層であり、後述する高密度エネルギービームによる照射によって、金属基材1の表面部分が瞬間的に加熱溶融された後、急冷固化されることにより組織が微細化する。即ち、溶融・固化層2は、金属基材1と同一組成で、かつ金属基材1を構成する金属の平均粒径よりも小さい金属粒子から構成されている。この層は、金属基材1と結晶化セラミックス皮膜3との間に位置して、両者を強固に接合する役割を果たしている。
(結晶化セラミックス皮膜3)
結晶化セラミックス皮膜3の組成は、炭化物セラミックス、または窒化物セラミックスが好ましい。炭化物セラミックスとしては特に炭化ケイ素(SiC)が好ましい。これは、炭化ケイ素が高い耐食性を有すると同時に高硬度を有し磨耗特性や耐エロージョン性に優れているからである。また、窒化物セラミックスとしては窒化ケイ素(Si3N4)が好ましい。これは、窒化ケイ素が高い耐食性を有すると同時に高硬度を有し磨耗特性や耐エロージョン性に優れているからである。
結晶化セラミックス皮膜3の組成は、炭化物セラミックス、または窒化物セラミックスが好ましい。炭化物セラミックスとしては特に炭化ケイ素(SiC)が好ましい。これは、炭化ケイ素が高い耐食性を有すると同時に高硬度を有し磨耗特性や耐エロージョン性に優れているからである。また、窒化物セラミックスとしては窒化ケイ素(Si3N4)が好ましい。これは、窒化ケイ素が高い耐食性を有すると同時に高硬度を有し磨耗特性や耐エロージョン性に優れているからである。
また、結晶化セラミックス皮膜3の組成は、酸化物セラミックス、特に複合酸化物が好ましい。酸化物セラミックスとしては、α−アルミナ(α−Al2O3)、ルチル(TiO2)等が挙げられる。一方、複合酸化物としては、マグネシウムアルミニウムスピネル(MgO・Al2O3)が挙げられる。これは、マグネシウムアルミニウムスピネルが高い耐食性を有するからである。また、他の複合酸化物としては、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット:Y3Al5O12)が挙げられる。これは、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)が高い耐食性を有するからである。また、他の複合酸化物としては、ムライト(3Al2O3・2SiO2〜2Al2O3・SiO2)が挙げられる。これは、ムライトが高い耐食性を有するからである。また、他の複合酸化物としては、チタン酸ジルコニウム(ZrTiO4)が挙げられる。これは、チタン酸ジルコニウムが高い耐食性を有するからである。
(セラミックス前駆体)
ここで、炭化ケイ素セラミックスを形成するためのセラミックス前駆体としては、ポリカルボシラン[(−SiH(CH3)−CH2−)n]等が挙げられる。ポリカルボシランを有機溶剤等に溶かしたコーティング液を金属基材に塗布後、真空中にて電子線ビーム等により表面を熱処理することによって炭化ケイ素の結晶化皮膜を得ることができる。
ここで、炭化ケイ素セラミックスを形成するためのセラミックス前駆体としては、ポリカルボシラン[(−SiH(CH3)−CH2−)n]等が挙げられる。ポリカルボシランを有機溶剤等に溶かしたコーティング液を金属基材に塗布後、真空中にて電子線ビーム等により表面を熱処理することによって炭化ケイ素の結晶化皮膜を得ることができる。
また、窒化ケイ素セラミックスを形成するためのセラミックス前駆体としては、ポリシラザン[(−SiH2NH−)n]等が挙げられる。ポリシラザンを有機溶剤等に溶かしたコーティング液を金属基材に塗布後、真空中にて電子線ビーム等により表面を熱処理することによって窒化ケイ素の結晶化皮膜を得ることができる。
また、マグネシウムアルミニウムスピネルを形成するためのセラミックス前駆体としては、例えばマグネシウムアルコキシド[Mg(OCH3)2]とアルミニウムアルコキシド[Al(OCH3)3]の混合イソプロピルアルコール溶液等を用いることができる。このコーティング液を金属基材に塗布後、大気中にてレーザ等により表面を熱処理することによってマグネシウムアルミニウムスピネルの結晶化皮膜を得ることができる。
また、イットリウム・アルミニウム・ガーネットを形成するためのセラミックス前駆体としては、例えばイットリウムアルコキシド[Y(OCH3)3]とアルミニウムアルコキシド[Al(OCH3)3]の混合イソプロピルアルコール溶液等を用いることができる。このコーティング液を金属基材に塗布後、大気中にてレーザ等により表面を熱処理することによってイットリウム・アルミニウム・ガーネットの結晶化皮膜を得ることができる。
また、ムライトを形成するためのセラミックス前駆体としては、例えばアルミニウムアルコキシド[Al(OCH3)3]とシリコンアルコキシド[Si(OCH3)4]の混合イソプロピルアルコール溶液等を用いることができる。このコーティング液を金属基材に塗布後、大気中にてレーザ等により表面を熱処理することによってムライトの結晶化皮膜を得ることができる。
また、チタン酸ジルコニウムを形成するためのセラミックス前駆体としては、例えばチタンアルコキシド[Ti(OCH3)4]とジルコニウムアルコキシド[Zr(OCH3)4]の混合イソプロピルアルコール溶液等を用いることができる。このコーティング液を金属基材に塗布後、大気中にてレーザ等により表面を熱処理することによってチタン酸ジルコニウムの結晶化皮膜を得ることができる。
また、ここでセラミックス前駆体とは、金属錯体、金属アルコキシド、金属塩等であり、皮膜を形成するための具体的な塗布方法としては、ディッピング、スプレー、スピンコーティング、ロールコーティング、バーコート等の方法が例示される。
(製造方法)
金属基材1上に結晶化セラミックス皮膜3を有する複合構造は、例えば、金属基材1の表面にセラミックス前駆体を塗布した後、このセラミックス前駆体を塗布した金属基材1に高密度エネルギービームを照射することにより、セラミックス前駆体を結晶化温度以上に加熱し、かつ金属基材1の一部を溶融することによって形成することができる。
金属基材1上に結晶化セラミックス皮膜3を有する複合構造は、例えば、金属基材1の表面にセラミックス前駆体を塗布した後、このセラミックス前駆体を塗布した金属基材1に高密度エネルギービームを照射することにより、セラミックス前駆体を結晶化温度以上に加熱し、かつ金属基材1の一部を溶融することによって形成することができる。
ここで、高密度エネルギービームとしては、電子ビームまたはレーザを挙げることができる。特に、パルス型電子ビームまたはパルス型レーザの場合、金属基材1表面近傍のみに高いエネルギーを与えるとともに進入深さを制御しやすい点で好適である。
高密度エネルギービーム照射により、金属基材1上のセラミックス前駆体を瞬間的に結晶化温度以上に上げて結晶化セラミックス皮膜3を形成すると同時に、金属基材1の表面層の一部についても瞬間的に溶融・固化させて溶融・固化層2を形成することにより、結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1の界面に隙間等が生じず、密着性の高い結晶化セラミックス皮膜3を形成することが可能となる。
(実施例1)
金属基材1として、ステンレス鋼SUS304試験体(形状:50×50×3mmの板状)を用い、これをポリカルボシランの1モル/リットルのトルエン溶液中に浸漬し、ディッピング法によりポリカルボシランの皮膜を形成した。これを常温で約30分乾燥した後、大気中100℃で10分間加熱処理した。この試験体を真空チャンバー中に保持した後、50×50mmの面に対し垂直にパルス電子ビームを照射した。このときの電子ビーム照射条件は、ビーム径:0.1mm、ビーム電流:1.0mA、クロック周波数:50kHz、照射ピッチ:0.02mmとした。
金属基材1として、ステンレス鋼SUS304試験体(形状:50×50×3mmの板状)を用い、これをポリカルボシランの1モル/リットルのトルエン溶液中に浸漬し、ディッピング法によりポリカルボシランの皮膜を形成した。これを常温で約30分乾燥した後、大気中100℃で10分間加熱処理した。この試験体を真空チャンバー中に保持した後、50×50mmの面に対し垂直にパルス電子ビームを照射した。このときの電子ビーム照射条件は、ビーム径:0.1mm、ビーム電流:1.0mA、クロック周波数:50kHz、照射ピッチ:0.02mmとした。
電子ビーム照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質の炭化ケイ素であることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、炭化ケイ素である結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.3μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約10μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。炭化ケイ素である結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例2)
実施例2として、コーティング液としてサリチル酸とチタンアルコキシドの2−メトキシエタノール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、実施例1と同じ条件で電子線照射を行った。
実施例2として、コーティング液としてサリチル酸とチタンアルコキシドの2−メトキシエタノール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、実施例1と同じ条件で電子線照射を行った。
電子ビーム照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質の炭化チタンであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、炭化チタンである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.4μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約20μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。炭化チタンである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例3)
実施例3として、コーティング液としてポリシラザンのトルエン溶液(1.5モル/リットル)を用い、また皮膜形成方法としてスプレー法を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、実施例1と同じ条件で電子線照射を行った。
実施例3として、コーティング液としてポリシラザンのトルエン溶液(1.5モル/リットル)を用い、また皮膜形成方法としてスプレー法を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、実施例1と同じ条件で電子線照射を行った。
電子ビーム照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質の窒化ケイ素であることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、窒化ケイ素である結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.2μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約15μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。窒化ケイ素である結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例4)
実施例4として、コーティング液としてチタンアルコキシドのイソプロピルアルコール溶液(1.5モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、窒素雰囲気中にてパルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:窒素雰囲気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
実施例4として、コーティング液としてチタンアルコキシドのイソプロピルアルコール溶液(1.5モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、窒素雰囲気中にてパルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:窒素雰囲気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質の窒化チタンであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、窒化チタンである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.3μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約10μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。窒化チタンである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例5)
実施例5として、コーティング液としてアルミニウムアルコキシドのイソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、パルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:大気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
実施例5として、コーティング液としてアルミニウムアルコキシドのイソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、パルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:大気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質のα−アルミナであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、α−アルミナである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.5μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約10μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。α−アルミナである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例6)
実施例6として、コーティング液としてチタンアルコキシドのイソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、パルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:大気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
実施例6として、コーティング液としてチタンアルコキシドのイソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、パルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:大気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質のルチルであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、ルチルである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.5μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約10μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。ルチルである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例7)
実施例7として、コーティング液としてマグネシウムアルコキシドとアルミニウムアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1.5モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、パルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:大気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
実施例7として、コーティング液としてマグネシウムアルコキシドとアルミニウムアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1.5モル/リットル)を用いた他は実施例1と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、パルスレーザを照射した。このときのレーザ照射条件は、雰囲気:大気中、出力:500W、スポット径:0.5mm、速度:0.01m/sとした。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質のアルミニウムマグネシウムスピネルであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、アルミニウムマグネシウムスピネルである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.5μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約10μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。アルミニウムマグネシウムスピネルである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例8)
実施例8として、コーティング液としてイットリウムアルコキシドとアルミニウムアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1.5モル/リットル)を用いた他は実施例7と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、同じ条件でパルスレーザを照射した。
実施例8として、コーティング液としてイットリウムアルコキシドとアルミニウムアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1.5モル/リットル)を用いた他は実施例7と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、同じ条件でパルスレーザを照射した。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質のイットリウム・アルミニウム・ガーネットであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、イットリウム・アルミニウム・ガーネットである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.4μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約15μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。イットリウム・アルミニウム・ガーネットである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例9)
実施例9として、コーティング液としてアルミニウムアルコキシドとシリコンアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例7と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、同じ条件でパルスレーザを照射した。
実施例9として、コーティング液としてアルミニウムアルコキシドとシリコンアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例7と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、同じ条件でパルスレーザを照射した。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質のムライトであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、ムライトである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.5μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約12μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。ムライトである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
(実施例10)
実施例10として、コーティング液としてチタンアルコキシドとジルコニウムアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例7と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、同じ条件でパルスレーザを照射した。
実施例10として、コーティング液としてチタンアルコキシドとジルコニウムアルコキシドの混合イソプロピルアルコール溶液(濃度1モル/リットル)を用いた他は実施例7と全く同じ方法でコーティング皮膜を形成し、同じ条件でパルスレーザを照射した。
レーザ照射後にX線回折により最外層のコーティング皮膜の結晶構造を調べた結果、結晶質のチタン酸ジルコニウムであることが分かった。この試験体の断面観察を行った結果、チタン酸ジルコニウムである結晶化セラミックス皮膜3の膜厚は約0.6μmで、この結晶化セラミックス皮膜3と金属基材1であるステンレス鋼SUS304基材の中間に、約20μmの溶融・固化層2が観察された。また、金属基材1の金属の平均粒径は、60μm、溶融・固化層2の金属の平均粒径は、15μmであった。チタン酸ジルコニウムである結晶化セラミックス皮膜3と溶融・固化層2の界面には隙間や亀裂は観察されず密着した構造を有していた。
以上説明したとおり、上記の実施例によれば、金属基材1上に密着性の高い結晶化セラミックス皮膜3を形成することができ、従って、金属材料の耐食性等を著しく向上させることができる。また、製造工程が簡易で、かつ製造コストを安価なものとすることができる。
1:金属基材、2:溶融・固化層、3:結晶化セラミックス皮膜
Claims (7)
- 金属基材上に、該金属基材の金属粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径を有する溶融・固化層を介して、結晶化セラミックス皮膜が形成されていることを特徴とする金属・セラミックス複合構造。
- 前記溶融・固化層は前記金属基材と同一組成で構成されることを特徴とする請求項1記載の金属・セラミックス複合構造。
- 前記結晶化セラミックス皮膜は、炭化物セラミックス、窒化物セラミックス、酸化物セラミックスおよび複合酸化物セラミックスからなる群から選択された一部材であることを特徴とする請求項1記載の金属・セラミックス複合構造。
- 前記結晶化セラミックス皮膜は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、α−アルミナおよびルチルからなる群から選択された一部材であることを特徴とする請求項1記載の金属・セラミックス複合構造。
- 前記結晶化セラミックス皮膜は、マグネシウムアルミニウムスピネル、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、ムライトおよびチタン酸ジルコニウムからなる複合酸化物セラミックス群から選択された一部材であることを特徴とする請求項1記載の金属・セラミックス複合構造。
- 金属基材の表面にセラミック前駆体を塗布する工程と、
前記セラミック前駆体を塗布した金属基材に、高密度エネルギービームを照射することにより、前記セラミック前駆体を結晶化温度以上に加熱するとともに、前記金属基材の一部を溶融する工程と、
を備えることを特徴とする金属・セラミックス複合構造の製造方法。 - 前記高密度エネルギービームは、電子ビームまたはレーザであることを特徴とする請求項6記載の金属・セラミックス複合構造の製造方法。
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US20130137569A1 (en) * | 2010-12-10 | 2013-05-30 | Zhongtao Zhang | Method for Preparing Catalyst Coating on Metal Base Plate |
JP2017536297A (ja) * | 2014-07-01 | 2017-12-07 | クローズ ジョイント ストック カンパニー“サイエンティフィカリー アンド プロダクション カンパニー“ヴズリヴォベソパスノスト”Close Joint Stock Company‘‘Scientifically And Production Company‘‘Vzryvobesopasnost’’ | 石油製品貯蔵用タンク及び前記タンクのための浮遊要素 |
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