JP2010283601A - 解像度変換装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細線部分等に対して高品質な解像度変換を行うことのできる解像度変換装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の解像度変換装置は、補間画素の周辺領域が含むエッジ又は細線の方向を表す補間方向に応じた第1の2次元係数を算出する。第1の2次元係数と等方的な分布を示す補間関数を用いて算出される第2の2次元係数とを、周辺領域が補間方向のエッジまたは細線を含むことの確からしさ(補間方向の信頼度z)に応じた重みで合成し、第3の2次元係数を算出する。第3の2次元係数と、補間画素の周辺画素の画素値とを積和演算し、補間画素の画素値を得る。周辺領域が含むエッジの方向の信頼度z1と、周辺領域が含む細線の方向の信頼度z2のうち、大きい方の信頼度が補間方向の信頼度zとして選択され、選択された信頼度に対応する方向が補間方向とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、解像度変換装置及びその制御方法に関する。
従来、最近傍法、線形補間法、3次畳み込み内挿法(Bi−Cubic法)などの補間法により補間画素を生成してデジタル画像データの解像度変換を行う技術がある。しかし、これらの方法では、画像中の斜め線などのエッジ部分に補間画素を生成した際に、斜め線のぎざぎざ(ジャギー)が発生する場合がある。
このような課題を解決するための従来技術として、エッジ部分に補間画素を生成する場合に、エッジの方向に応じた補間係数を用いて、補間画素の画素値を決定する方法がある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2000−182039号公報 特開2000−242774号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献2に開示の技術では、エッジ検出器を用いて補間画素の生成位置がエッジ部分であるか否かを判断するため、例えば1画素幅の線のような細線部分を正確に検出できない(例えば、誤検出、検出漏れなど)。その結果、細線部分のジャギーを解消することができず、画質の劣化を招いてしまう。
また、特許文献1及び特許文献2に開示の技術では、ノイズの多い部分や斜め線が交差しているような複雑なパターンを含む画像部分で、不適切な方向がエッジの方向として検出される虞がある。
それらのように誤った方向が検出されると、時間的又は空間的に補間係数が頻繁に切り替わるため、妨害感として認識される可能性がある。
そこで、本発明は、細線部分等に対して高品質な解像度変換を行うことのできる解像度変換装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の解像度変換装置は、入力画像の解像度を補間画素を生成することにより変換する解像度変換装置であって、前記補間画素の周囲の領域である周辺領域が含むエッジまたは細線の方向を表す補間方向と、前記周辺領域が前記補間方向のエッジまたは細線を含むことの確からしさを表す、補間方向の信頼度とを算出する補間画素方向算出手段と、前記補間方向に応じた補間関数を用いて第1の2次元係数を算出する第1係数算出手段と、前記第1の2次元係数と等方的な分布を示す補間関数を用いて算出される第2の2次元係数とを前記補間方向の信頼度に応じた重みで合成することにより、第3の2次元係数を算出する第3係数算出手段と、前記第3の2次元係数と、前記補間画素の周囲に存在する複数の画素である周辺画素の画素値とを積和演算し、その演算結果を前記補間画素の画素値とする補間画素値算出手段と、を有し、前記補間画素方向算出手段は、エッジを検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記周辺領域がエッジを含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域がエッジを含む場合に、そのエッジの方向とその方向の信頼度である第1信頼度を算出し、細線を検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記周辺領域が細線を含むか否かを判断すると共
に、前記周辺領域が細線を含む場合に、その細線の方向とその方向の信頼度である第2信頼度を算出し、前記第1信頼度と前記第2信頼度のうち、より高い信頼度とそれに対応する方向を、それぞれ、前記補間方向の信頼度、前記補間方向とすることを特徴とする。
本発明の解像度変換装置の制御方法は、入力画像の解像度を補間画素を生成することにより変換する解像度変換装置の制御方法であって、エッジを検出するための複数の2次元フィルタと、前記補間画素の周囲に存在する複数の画素である周辺画素の画素値とを用いて、前記補間画素の周囲の領域である周辺領域がエッジを含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域がエッジを含む場合に、そのエッジの方向とその方向の信頼度である第1信頼度を算出するステップと、細線を検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記周辺領域が細線を含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域が細線を含む場合に、その細線の方向とその方向の信頼度である第2信頼度を算出するステップと、前記第1信頼度と前記第2信頼度のうち、より高い信頼度に対応する方向に応じた補間関数を用いて第1の2次元係数を算出するステップと、前記第1の2次元係数と等方的な分布を示す補間関数を用いて算出される第2の2次元係数とを、前記第1信頼度と前記第2信頼度のうち、より高い信頼度に応じた重みで合成することにより、第3の2次元係数を算出するステップと、前記第3の2次元係数と、前記複数の周辺画素の画素値とを積和演算し、その演算結果を前記補間画素の画素値とするステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、細線部分等に対して高品質な解像度変換を行うことのできる解像度変換装置及びその制御方法を提供することができる。
実施例1に係る解像度変換装置の機能構成の一例を示すブロック図。 補間画素と周辺画素の一例を示す図。 第1の2次元係数の算出方法を説明する図。 実施例1に係る角度算出部の機能構成の一例を示すブロック図。 エッジ角度算出部の処理の一例を示すフローチャート。 細線角度算出部の処理の一例を示すフローチャート。 エッジや細線を検出するための2次元フィルタの一例を示す図。 式5の変換特性を示す図。 式6の変換特性を示す図。 周辺画素の一例を示す図。 実施例2に係る角度算出部の機能構成の一例を示すブロック図。 複雑パターン検出部の処理の一例を示すフローチャート。 複雑パターンを検出するための2次元フィルタの一例を示す図。 式8の変換特性を示す図。 周辺画素の一例を示す図。
<実施例1>
以下、図面を参照しながら本発明の実施例1に係る解像度変換装置及びその制御方法について説明する。本実施例に係る解像度変換装置は、入力される画像(入力画像)の解像度を補間画素を生成することにより変換する。
図1は、本実施例に係る解像度変換装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。解像度変換装置100は、メモリ201、座標計算部202、画像切り出し部203、角度算出部204、係数計算部205、係数ブレンド部206、畳込み演算部207、
画像書き込み部208、メモリ209などを有する。
メモリ201には、画像データ(動画像が対象である場合には、ある時刻のフレームの画像データ)が格納されているものとする。メモリ201、(後述する)メモリ209としては、ハードディスクなどの磁気記録媒体、不揮発性メモリなどの誘電体メモリなどを適用すればよい。また、1つのメモリがメモリ201とメモリ209の両方を兼ねていてもよい。
画像切り出し部203は、メモリ201にアクセスして、補間画素(具体的には、これから生成しようとする補間画素の生成位置)の周囲に存在する複数の画素(周辺画素)を参照する。本実施例では周辺画素として、補間画素の周囲に存在する16画素((縦)4×(横)4の画素;4×4tap画素)を参照する。補間画素とは、解像度変換のために生成される画素のことである。本実施例では、補間画素は、図2に示すように、16画素の内側の4画素(座標(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)の画素)に囲まれる位置に生成されるものとする。なお、周辺画素は4×4tap画素に限らない。例えば、2×2や8×8の画素であってもよいし、2×4の画素などであってもよい。
角度算出部204は、補間方向(補間角度r)とその補間方向の信頼度zを算出する(補間画素方向算出手段)。補間方向とは、補間画素の周囲の領域(周辺領域)が含むエッジまたは細線の方向であり、信頼度zとは周辺領域が補間方向のエッジまたは細線を含むことの確からしさを表す値である。本実施例では、複数の2次元フィルタと画像切り出し部203で切り出された(参照された)4×4tap画素の画素値(輝度信号やR,G,Bなどの色信号)とを用いて補間角度rの算出を行う。補間角度rと信頼度zの詳細な算出方法は、後述する。
係数計算部205は、補間方向(補間角度r)に応じた補間関数を用いて第1の2次元係数w[j][i]を算出する(第1係数算出手段)。また、本実施例では、係数計算部205は、等方的な分布を示す補間関数(例えば、Bi−Cubic法などで用いられる補間関数)を用いて第2の2次元係数u[j][i]を算出する。jは縦方向、iは横方向の座標を表す。なお、第2の2次元係数は、予め定められていてもよい。第1の2次元係数w[j][i]は、例えば、図3(a)(b)のような3次元の補間関数を用いて算出される。第1の2次元係数w[j][i]を用いることにより、補間方向(エッジ方向)にある画素の重みが大きくなるため、ジャギーの発生を抑えることができる。具体的には、図3(a)は、45度の斜め線を含む領域内に補間画素を生成する際に用いられる補間関数であり、各等高線は、それぞれ、同じ大きさの係数を繋いだ線である。図3(a)の補間関数から得られる2次元係数を用いることによって、45度の斜め線を含む領域内に適切な画素値の補間画素を生成することができる。図3(b)は、135度の斜め線を含む領域内に補間画素を生成する際に用いられる補間関数である。図3(b)の補間関数から得られる2次元係数を用いることによって、135度の斜め線を含む領域内に適切な画素値の補間画素を生成することができる。
例えば、図3(a)に示す補間関数から第1の2次元係数w[j][i]を算出する場合には、図3(c)に示すように補間画素の位置(iy,ix)を補間関数の原点と一致させる。そして、各入力画素(入力された画像の画素)の位置[j][i]での関数の値を第1の2次元係数w[j][i]とする。
なお、座標値(iy,ix)は、補間画素を入力座標系へ写像した際の入力座標系での座標値であり、座標計算部202により算出される。入力座標系とは、入力画像が構成されている空間の座標系である。
係数ブレンド部206は、第1の2次元係数w[j][i]と第2の2次元係数u[j
][i]とを、角度算出部204で算出された補間方向の信頼度zに応じた重みで合成することにより、第3の2次元係数t[j][i]を算出する(第3係数算出手段)。
例えば、重みをα(0≦α≦1)とすると、t[j][i]は、

t[j][i]=w[j][i]×α+u[j][i]×(1−α) (式1)

のように書ける。なお、本実施例では周辺画素が(縦)4×(横)4の画素であるため、0≦j<4、0≦i<4である。
本実施例では、補間方向の信頼度zを256階調(8bits精度)で表現する。その場合には、式1は、例えば、以下の式2によって実現することができる。なお、補間方向の信頼度zは、8bits精度に限るものではない。

t[j][i]={w[j][i]×z
+u[j][i]×(256−z)+128}>>8 (式2)

なお、式2の“>>8”は8ビットシフト、即ち256で除算することを意味する。
畳み込み演算部207は、係数ブレンド部206から出力された第3の2次元係数t[j][i]と周辺画素(入力画素)の画素値x[j][i]とを積和演算する。そして、その演算結果を補間画素の画素値(補間画素値y)とする(補間画素値算出手段)。畳み込み演算部207の処理は、例えば、式3のように表せる。

y=Σ(t[j][i]×x[j][i]) (式3)
画像書き込み部208は、補間画素値yをメモリ209に記録する。なお、補間画素値yは出力座標系の座標値(ly,lx)が関連付けられてメモリ209に記録される。出力座標系とは、解像度変換後の画像が構成されている空間の座標系であり、出力座標系の座標値(ly,lx)は座標計算部202により計算される。出力座標系の座標値でメモリ201から入力画素を、メモリ209から補間画素を出力する(読み出す)ことにより解像度変換後の画像を表示装置などで表示することができる。入力画素の出力座標系での座標値は座標計算部202により計算され、メモリ201に入力画素と関連付けて記憶される。
図4は、角度算出部204の機能構成の一例を示すブロック図である。角度算出部204は、エッジ角度算出部501、細線角度算出部502、信頼度比較部503、角度選択部504を有する。
エッジ角度算出部501は、エッジを検出するための複数の2次元フィルタと、上述した周辺画素の画素値とを用いて、周辺領域がエッジを含むか否かを判断する。更に、周辺領域がエッジを含む場合には、そのエッジの方向(角度r1)とその方向の信頼度である第1信頼度z1を算出する。本実施例では、エッジ角度算出部501は、複数の2次元フィルタとして、図7に示すF1フィルタ及びF2フィルタを用いる。エッジとは、領域間で画素値に大きな差がある部分のことである。
細線角度算出部502は、細線を検出するための複数の2次元フィルタと、上述した周辺画素の画素値とを用いて、周辺領域が細線を含むか否かを判断する。更に、周辺領域が細線を含む場合には、その細線の方向(角度r2)とその方向の信頼度である第2信頼度z2を算出する。本実施例では、細線角度算出部502は、複数の2次元フィルタとして
、図7に示すF3フィルタ、F4フィルタ、F5フィルタ、F6フィルタを用いる。
なお、エッジ角度算出部501や細線角度算出部502で使用する2次元フィルタは図7に示す構成に限らない。例えば、本実施例では、エッジ角度算出部501は横方向と縦方向のエッジを検出するための2つの2次元フィルタを使用しているが、斜め方向のエッジを検出するための2次元フィルタを用いてもよい。
信頼度比較部503は、エッジ角度算出部501と細線角度算出部502から出力されたエッジの方向の信頼度(第1信頼度z1)と細線の方向の信頼度(第2信頼度z2)を比較する。具体的には、z1>z2の場合に、信頼度比較部503は、補間方向の信頼度zとして、第1信頼度z1を出力すると共に、補間角度選択信号mとして、1を出力する。z1≦z2の場合に、信頼度比較部503は、補間方向の信頼度zとして、第2信頼度z2を出力すると共に、補間角度選択信号mとして、0を出力する。
角度選択部504は、信頼度比較部503から出力される補間角度選択信号mに応じて補間方向を決定する。具体的には、補間角度選択信号mが1の場合に、角度選択部504は、補間方向(補間角度r)として、エッジの方向(角度r1)を選択する。補間角度選択信号mが0の場合に、角度選択部504は、補間方向として、細線の方向(角度r2)を選択する。
即ち、本実施例では、第1信頼度z1と第2信頼度z2のうち、より高い信頼度とそれに対応する方向が、それぞれ、補間方向の信頼度、補間方向とされる。なお、本実施例では、z1=z2の場合に、第2信頼度z2を補間方向の信頼度とし、それに対応する方向を補間方向とするものとしたが、そのような場合には、第1信頼度z1と第2信頼度z2のどちらを補間方向の信頼度としてもよい。エッジの方向と細線の方向のどちらを補間方向としてもよい。
以下、エッジ角度算出部501の処理の流れについて詳しく説明する。図5はエッジ角度算出部501の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、エッジ角度算出部501は、周辺画素(4×4tap画素)の画素値とF1フィルタの積和演算、及び、周辺画素の画素値とF2フィルタの積和演算を行う(ステップS600,S601)。
F1フィルタは横方向のエッジを検出するための2次元フィルタである。周辺領域が横方向のエッジを含む場合には、周辺画素の画素値とF1フィルタのマッチングの度合い、即ち、周辺画素の画素値とF1フィルタとの積和演算の演算結果(F1out)の絶対値は大きな値となる。F2フィルタは縦方向のエッジを検出するための2次元フィルタであり、周辺領域が縦方向のエッジを含む場合には、周辺画素の画素値とF2フィルタの積和演算の演算結果(F2out)の絶対値は大きな値となる。また、周辺領域が斜めのエッジを含む場合には、|F1out|と|F2out|はいずれも中間的な値となり、周辺領域がエッジを含まない場合には、|F1out|と|F2out|はいずれも小さい値となる。そのため、周辺領域がエッジを含む場合には、|F1out|と|F2out|の和は大きな値となり、周辺領域がエッジを含まない場合には|F1out|と|F2out|の和は小さな値となる。そこで、ステップS601の次に、エッジ角度算出部501は、ステップS600,S601での演算結果の絶対値の和を算出し(ステップS602)、その算出された値と閾値aを比較する(ステップS603)。閾値aは、例えば、周辺領域がエッジを含むと認めることのできる最小の値である。
ステップS602で算出された値が閾値a以下の場合には(ステップS604:NO)、エッジ角度算出部501は、周辺領域はエッジを含まないと判断する(ステップS60
5)。ステップS602で算出された値が閾値aより大きい場合には(ステップS604:YES)、エッジ角度算出部501は、周辺領域がエッジを含むと判断し、エッジの方向(角度)を算出する(ステップS606)。F1フィルタは横方向のエッジを検出するための2次元フィルタであり、F2フィルタは縦方向のエッジを検出するための2次元フィルタであるため、F1outとF2outはそれぞれ、エッジの横方向の成分、縦方向の成分と解釈できる。そのため、エッジの方向は、以下の式4により求めることができる。なお、用いる2次元フィルタの構成が異なればエッジの方向の算出方法も当然異なる。また、本実施例では、以下の式から得られる角度θをエッジの方向とはせず、角度θの値に応じて、0,45,90,135度の中からエッジの方向(角度r1)を選択する。

θ=tan−1(F2out/F1out) (式4)
具体的には、角度θが26度より大きく63度より小さい場合には(ステップS607:YES)、エッジ角度算出部501はエッジの方向(角度r1)を45度と判断する(ステップS608)。角度θが116度より大きく153度より小さい場合には(ステップS609:YES)、エッジ角度算出部501はエッジの方向(角度r1)を135度と判断する(ステップS610)。角度θが上記範囲外(ステップS607,ステップS609で検討される範囲外)である場合には、エッジ角度算出部501はエッジの方向(角度r1)を0度または90度と判断する。具体的には、角度θが63度以上116度以下の場合に角度r1は90度、角度θが26度以下または153度以上の場合に角度r1は0度と判断される。
また、|F1out|と|F2out|の和が算出された後(即ち、ステップS602の処理以降に)、エッジ角度算出部501は上記処理とは別に、ステップS612の処理を行う。ステップS612では、エッジ角度算出部501が、エッジの方向の信頼度(第1信頼度z1)を算出する。|F1out|と|F2out|の和の下限の閾値を閾値a(ステップS603で用いた閾値)、上限の閾値を閾値dとすると、第1信頼度z1は、

z1=256×(|F1out|+|F2out|−a)/(d−a) (式5)

と表すことができる。閾値dは、例えば、周辺領域が確実にエッジを含むと認められる最小の値である。
図8に式5の変換特性(第1信頼度z1(縦軸)と|F1out|と|F2out|の和(横軸)の関係)を示す。|F1out|と|F2out|の和が大きいほど、2次元フィルタと周辺画素の画素値とのマッチングの度合いが大きく、周辺領域がエッジを含む可能性が高い。そのため、式5のように第1信頼度z1を算出することにより、図8に示すように|F1out|と|F2out|の和が大きいほど高い第1信頼度z1を得ることができる。
次に、細線角度算出部502の処理の流れについて詳しく説明する。図6は細線角度算出部502の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、細線角度算出部502は、周辺画素の画素値とF3フィルタの積和演算、及び、周辺画素の画素値とF4フィルタの積和演算を行う(ステップS700,S701)。同様に、周辺画素の画素値とF5フィルタの積和演算、及び、周辺画素の画素値とF6フィルタの積和演算を行う(ステップS702,S703)。
F3フィルタは45度の方向の細線を検出するための2次元フィルタである。周辺領域が45度方向の細線を含む場合には、周辺画素の画素値とF3フィルタの積和演算の演算
結果(F3out)の絶対値は大きな値となる。F4フィルタは135度の方向の細線を検出するための2次元フィルタであり、周辺画素の画素値とF4フィルタの積和演算の演算結果をF4outとする。F5フィルタは90度の方向の細線を検出するための2次元フィルタであり、周辺画素の画素値とF5フィルタの積和演算の演算結果をF5outとする。F6フィルタは0度の方向の細線を検出するための2次元フィルタであり、周辺画素の画素値とF6フィルタの積和演算の演算結果をF6outとする。
ステップS703の次に、細線角度算出部502は、|F3out|、|F4out|、|F5out|、|F6out|と、閾値bとをそれぞれ比較する(ステップS704)。閾値bは、例えば、周辺領域が細線を含むと認めることのできる最小の値である。全ての絶対値(|F3out|、|F4out|、|F5out|、|F6out|の全て)が閾値b以下の場合には(ステップS705:NO)、ステップS706へ進む。ステップS706では、細線角度算出部502は、周辺領域は細線を含まないと判断する。|F3out|、|F4out|、|F5out|、|F6out|のうち、少なくとも1つが閾値bより大きい場合には、細線角度算出部502は、周辺領域が細線を含むと判断し、ステップS707へ進む。なお、本実施例では、全ての絶対値を1つの閾値と比較したが、絶対値毎(用いた2次元フィルタ毎)に異なる閾値と比較してもよい。
ステップS707では、細線角度算出部502が、閾値bより大きい絶対値(周辺画素の画素値と2次元フィルタの積和演算の演算結果の絶対値)のうち、最も値の大きい絶対値を検出する。|F3out|が最大であった場合には(ステップS708:YES)、細線角度算出部502が、|F3out|を用いて細線の方向の信頼度(第2信頼度z2)を算出する(ステップS709)。そして、細線の方向(角度r2)を45度と判断する(ステップS710)。|F4out|が最大であった場合には(ステップS711:YES)、細線角度算出部502が、|F4out|を用いて第2信頼度z2を算出し(ステップS712)、細線の方向(角度r2)を135度と判断する(ステップS713)。|F5out|が最大であった場合には(ステップS714:YES)、細線角度算出部502が、|F5out|を用いて第2信頼度z2を算出し(ステップS715)、細線の方向(角度r2)を90度と判断する(ステップS716)。|F6out|が最大であった場合には(ステップS714:NO)、細線角度算出部502が、|F6out|を用いて第2信頼度z2を算出し(ステップS717)、細線の方向(角度r2)を0度と判断する(ステップS718)。
ステップS709,S712,S715,S717での第2信頼度の算出方法の一例について具体的に説明する。絶対値の最大値(ステップS707で検出される絶対値)を|F3−6|、下限の閾値を閾値b(ステップS704で用いた閾値)、上限の閾値を閾値eとすると、第2信頼度z2は、

z2=256×(|F3−6|−b)/(e−b) (式6)

と表すことができる。閾値eは、例えば、周辺領域が確実に細線を含むと認められる最小の値である。
図9に式6の変換特性(第2信頼度z2(縦軸)と絶対値の最大値|F3−6|(横軸)の関係)を示す。絶対値が大きいほど、2次元フィルタと周辺画素の画素値とのマッチングの度合いが大きく、周辺画素がその方向の細線を構成している可能性が高い。そのため、式6のように第2信頼度z2を算出することにより、図9に示すように|F3−6|が大きいほど高い第2信頼度z2を得ることができる。
補間方向(補間角度r)と補間方向の信頼度zの算出処理の具体例について、図10を
用いて説明する。図10は、周辺画素(4×4tap画素)の一例を示す図である。図10において、枠内に記載されている数値は、それぞれ、各周辺画素の画素値を表す。以下では、閾値a,bを0、閾値dを8184、閾値eを12276として説明する。
図10(a)の例では、周辺画素の画素値と2次元フィルタの積和演算の演算結果から、エッジの方向(角度r1)は0度と判断され、細線の方向(角度r2)は0度と判断される。また、|F1out|+|F2out|=8184となるため、式5から、第1信頼度z1(エッジの方向の信頼度)=256となる。そして、最大値|F3−6|=12276となるため、式6から、第2信頼度z2(細線の方向の信頼度)=256となる。よって図10(a)の例では、補間方向(補間角度r)は0度となり、補間方向の信頼度zは256となる。
図10(b)の例では、角度r1及び角度r2はどちらも45度と判断される。また、|F1out|+|F2out|=8184となるため、式5から、第1信頼度z1=256となる。そして、最大値|F3−6|=6138となるため、式6から、第2信頼度z2=128となる。よって図10(b)の例では、補間角度rは45度となり、補間方向の信頼度zは256となる。
図10(c)の例では、角度r1及び角度r2はどちらも45度と判断される。また、|F1out|+|F2out|=2046となるため、式5から、第1信頼度z1=64となる。そして、最大値|F3−6|=6138となるため、式6から、第2信頼度z2=128となる。よって図10(c)の例では、補間角度rは45度となり、補間方向の信頼度zは128となる。
図10(d)の例では、周辺領域がエッジを含まないものと判断され、角度r2は45度と判断される。また、|F1out|+|F2out|=0となるため、式5から、第1信頼度z1=0となる。そして、最大値|F3−6|=12276となるため、式6から、第2信頼度z2=256となる。よって図10(d)の例では、補間角度rは45度となり、補間方向の信頼度zは256となる。
以上述べたように、本実施例によれば、補間方向に応じた補間関数から得られる第1の2次元係数と、Bi−Cubic法などで用いられる補間関数から得られる第2の2次元係数とが、補間方向の信頼度に応じた重みで合成される。そして、得られた第3の2次元係数を用いて、補間画素の画素値が算出される。それにより、ジャギーを抑制することができる。更に、本実施例によれば、周辺領域がエッジを含むか否かだけでなく、細線を含むか否かも判断され、それらの判断結果から補間方向及びその信頼度が決定される。そのため、細線部分のジャギーを好適に抑制することができ、方向の誤検出による妨害間の無い高品質な解像度変換を行うことができる。
<実施例2>
以下、図面を参照しながら本発明の実施例2に係る解像度変換装置及びその制御方法について説明する。従来の方法や実施例1の方法で補間画素を生成する際に、ノイズの多い部分や斜め線が交差しているような複雑なパターン(複雑パターン)を含む領域では、誤った方向が補間方向とされる虞がある。そのような補間方向の誤算出は、画質の劣化の原因となる。そこで、本実施例では、周辺領域が複雑パターンを含む場合を考慮して補間画素の画素値を決定する構成について説明する。
本実施例に係る解像度変換装置の構成は実施例1と同様であり、角度算出部の構成のみが異なる(実施例1と区別するため、本実施例に係る角度算出部には符号304を付す)。そこで、以下では、角度算出部304について詳しく説明し、他の構成については説明
を省略する。
図11は角度算出部304の機能構成の一例を示すブロック図である。角度算出部304は、エッジ角度算出部501、細線角度算出部502、信頼度比較部503、角度選択部504、複雑パターン検出部1201、信頼度補正部1202を有する。なお、実施例1と同じ機能については同じ符号を付し、説明は省略する。
複雑パターン検出部1201は、複雑パターンを検出するための複数の2次元フィルタと、周辺画素の画素値とを用いて、周辺領域が複雑パターンを含むか否かを判断する。更に、周辺領域が複雑パターンを含む場合には、周辺領域が複雑パターンを含むことの確からしさである第3信頼度z3を算出する。本実施例では、複雑パターン検出部1201は、複数の2次元フィルタとして、図13に示すF7フィルタ、F8フィルタ、F9フィルタ、F10フィルタ、F11フィルタを用いる。なお、F7フィルタ〜F11フィルタで検出できる複雑パターンはそれぞれ異なる。また、使用する2次元フィルタの構成はこれらに限らない。
そして、それらの2次元フィルタと周辺画素の画素値とのマッチングの度合いに応じて、周辺領域が複雑パターンを含むか否かを表す複雑有無信号nと第3信頼度z3を出力する。
信頼度補正部1202は、信頼度比較部503から出力された信頼度zを補正する。具体的には、信頼度補正部1202は、複雑パターン検出部1201が出力する複雑有無信号nにより周辺領域が複雑パターンを含むか否かを判断する。複雑パターンを含まない場合には、補正後の信頼度(補間方向の信頼度)zhとして、信頼度比較部503から出力された信頼度zをそのまま出力する。複雑パターンを含む場合には、補正後の信頼度zhとして第3信頼度z3に応じた信頼度z4を出力する。また、その場合には、周辺領域が複雑パターンを含む可能性が高いほど、補間方向は信頼できないものとなるため、第3信頼度z3が大きいほど補正後の信頼度zhを低くすることが好ましい。例えば、信頼度のとり得る最大値から第3信頼度z3を減じた値を信頼度z4とすればよい(式7)。

z4=256−z3 (式7)
以下、複雑パターン検出部1201の処理の流れについて詳しく説明する。図12は、複雑パターン検出部1201の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、複雑パターン検出部1201は、周辺画素の画素値とF7フィルタの積和演算、及び、周辺画素の画素値とF8フィルタの積和演算を行う(ステップS1300,S1301)。同様に、周辺画素の画素値とF9フィルタの積和演算、周辺画素の画素値とF10フィルタの積和演算、周辺画素の画素値とF11フィルタの積和演算を行う(ステップS1302,S1303,S1304)。
複雑パターンを検出するための2次元フィルタ(F7フィルタ〜F11フィルタ)と周辺画素の画素値との積和演算の演算結果の絶対値が大きいことは、その2次元フィルタで検出できる複雑パターンを周辺領域が含んでいる可能性が高いことを意味する。
そこで、ステップS1304の次に、複雑パターン検出部1201は、ステップS1300〜S1304での演算結果の絶対値と閾値cとをそれぞれ比較する(ステップS1305)。閾値cは、例えば、周辺領域が複雑パターンを含むと認めることのできる最小の値である。なお、本実施例では、全ての絶対値を1つの閾値と比較したが、絶対値毎(用いた2次元フィルタ毎)に異なる閾値と比較してもよい。
そして、全ての絶対値(|F7out|、|F8out|、|F9out|、|F10
out|、|F11out|の全て)が閾値c以下の場合には(ステップS1306:NO)、ステップS1307へ進む。ステップS1307では、複雑パターン検出部1201が、周辺領域が複雑パターンを含まないと判断し、複雑有無信号nを0とする。|F7out|、|F8out|、|F9out|、|F10out|、|F11out|のうち、少なくとも1つが閾値cより大きい場合には、ステップS1308へ進む。
ステップ1308では、複雑パターン検出部1201が、最も値の大きい絶対値を検出する。|F7out|が最大であった場合には(ステップS1309:YES)、複雑パターン検出部1201が、|F7out|を用いて周辺領域が複雑パターンを含むことの信頼度(第3信頼度z3)を算出する(ステップS1310)。|F8out|が最大であった場合には(ステップS1312:YES)、|F8out|から第3信頼度z3が算出される(ステップS1313)。|F9out|が最大であった場合には(ステップS1314:YES)、|F9out|から第3信頼度z3が算出される(ステップS1315)。|F10out|が最大であった場合には(ステップS1316:YES)、|F10out|から第3信頼度z3が算出される(ステップS1317)。|F11out|が最大であった場合には(ステップS1316:NO)、|F11out|から第3信頼度z3が算出される(ステップS1318)。第3信頼度z3の算出後、ステップS1311へ進む。
ステップS1311では、複雑パターン検出部1201が、周辺領域が複雑パターンを含むと判断し、複雑有無信号nを1とする。
ステップS1310,S1313,S1315,S1317,S1318での第3信頼度の算出方法の一例について具体的に説明する。絶対値の最大値(ステップS1308で検出される絶対値)を|F7−11|、下限の閾値を閾値c(ステップS1305で用いた閾値)、上限の閾値を閾値gとすると、第3信頼度z3は、

z3=256×(|F7−11|−c)/(g−c) (式8)

と表すことができる。閾値gは、例えば、周辺領域が確実に複雑パターンを含むと認められる最小の値である。
図14に式8の変換特性(第3信頼度(縦軸)と絶対値の最大値|F7−11|(横軸)の関係)を示す。絶対値が大きいほど、2次元フィルタと周辺画素の画素値のマッチング度合いが大きく、周辺領域が複雑パターンを含む可能性が高い。そのため、式8のように第3信頼度z3を算出することにより、図14に示すように|F7−11|が大きいほど高い第3信頼度z3を得ることができる。
補間方向(補間角度r)と補正後の信頼度zhの算出処理の具体例について図15を用いて説明する。図15は、周辺画素(4×4tap画素)の一例を示す図である。図15において、枠内に記載されている数値は、それぞれ、各周辺画素の画素値を表す。以下では、閾値a,b,cを0、閾値d,gを8184、閾値eを12276として説明する。なお、図15(a)〜(d)は、図10(a)〜(d)と同じであるため、補間角度rの算出処理についての説明は省略する。
図15(a)の例では、|F7out|、|F8out|、|F9out|、|F10out|、|F11out|の全てが閾値c以下となるため、複雑有無信号nは0となる。よって、図15(a)の例では、実施例1と同様に、補間角度rは0度となり、補間方向の信頼度は256となる。
図15(b)の例では、最大値|F7−11|=2046となるため、複雑有無信号n
は1となり、式8から第3信頼度z3=64となる。よって、図15(b)の例では、補間角度rは実施例1と同様に45度となり、補間方向の信頼度zは256−64=192となる。
図15(c)の例では、最大値|F7−11|=1023となるため、複雑有無信号nは1となり、式8から第3信頼度z3=32となる。よって、図15(c)の例では、補間角度rは実施例1と同様に45度となり、補間方向の信頼度zは256−32=224となる。
図15(d)の例では、最大値|F7−11|=4092となるため、複雑有無信号nは1となり、式8から第3信頼度z3=128となる。よって、図15(d)の例では、補間角度rは実施例1と同様に45度となり、補間方向の信頼度zは256−128=128となる。
図15(e)の例では、周辺領域はエッジを含まないものと判断される。また、|F3out|と|F4out|が共に最大値|F3−6|となるため、角度r2は45度または135度と判断される。角度r2が45度とされるか135度とされるかは、図6のステップS708とステップS711の処理の順番に依存する(図6の例では、ステップS708の処理がステップS711の処理より先に行われるため、角度r2は45度とされる)。そして、|F1out|+|F2out|=0となるため、式5から、第1信頼度z1=0となる。最大値|F3−6|=12276となるため、式6から、第2信頼度z2=256となる。その結果、信頼度比較部503からは、補間角度rとして45度または135度が出力され、補間方向の信頼度zとして256が出力される。
図15(e)の例では、周辺領域が複雑パターンを含んでおり、そのような信頼度zをそのまま用いると、補間画素の画素値として誤った値が算出されてしまう。ところが、図15(e)の例では、最大値|F7−11|=8184となるため、複雑有無信号nは1となり、式8から第3信頼度z3はz3=256となる。そして、補間方向の信頼度zの値は補正される。具体的には、第3信頼度z3に応じた信頼度z4の値(256−256=0)が補正後の信頼度zhとされる。その結果、補間画素の画素値を算出するために用いる第3の2次元係数t[j][i]において、補間角度rに応じた補間関数を用いて算出された第1の2次元係数w[j][i]は考慮されなくなり、上述したような誤算出を抑制することができる。
図15(f)の例では、周辺領域はエッジを含まないものと判断され、角度r2は135度と判断される。そして、|F1out|+|F2out|=0となるため、式5から、第1信頼度z1=0となる。最大値|F3−6|=12276となるため、式6から、第2信頼度z2=256となる。その結果、信頼度比較部503からは、補間角度rとして135度が出力され、補間方向の信頼度zとして256が出力される。
図15(f)の例では、周辺領域が複雑パターンを含んでおり、そのような信頼度zをそのまま用いると、補間画素の画素値として誤った値が算出されてしまう。ところが、図15(f)の例では、最大値|F7−11|=6138となるため、複雑有無信号nは1となり、式8から第3信頼度z3はz3=192となる。そして、第3信頼度z3に応じた信頼度z4の値(256−192=64)が補正後の信頼度zhとされる。その結果、2次元係数w[j][i]と2次元係数u[j][i]が1:3の重みで合成された第3の2次元係数t[j][i]が得られ、上述したような誤算出を抑制することができる。
以上述べたように、本実施例によれば、周辺領域が複雑パターンを含むか否かを検討した上で、最終的な補間方向の信頼度が決定される。それにより、実施例1で述べた効果に
加え、複雑パターン部分に対してもジャギーを好適に抑制することができ、方向の誤検出による妨害感の無い高品質な解像度変換を行うことができる。
100 解像度変換装置
204 角度算出部
205 係数計算部
206 係数ブレンド部
207 畳込み演算部
501 エッジ角度算出部
502 細線角度算出部
503 信頼度比較部
504 角度選択部

Claims (5)

  1. 入力画像の解像度を補間画素を生成することにより変換する解像度変換装置であって、
    前記補間画素の周囲の領域である周辺領域が含むエッジまたは細線の方向を表す補間方向と、前記周辺領域が前記補間方向のエッジまたは細線を含むことの確からしさを表す、補間方向の信頼度とを算出する補間画素方向算出手段と、
    前記補間方向に応じた補間関数を用いて第1の2次元係数を算出する第1係数算出手段と、
    前記第1の2次元係数と等方的な分布を示す補間関数を用いて算出される第2の2次元係数とを前記補間方向の信頼度に応じた重みで合成することにより、第3の2次元係数を算出する第3係数算出手段と、
    前記第3の2次元係数と、前記補間画素の周囲に存在する複数の画素である周辺画素の画素値とを積和演算し、その演算結果を前記補間画素の画素値とする補間画素値算出手段と、
    を有し、
    前記補間画素方向算出手段は、
    エッジを検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記周辺領域がエッジを含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域がエッジを含む場合に、そのエッジの方向とその方向の信頼度である第1信頼度を算出し、
    細線を検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記周辺領域が細線を含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域が細線を含む場合に、その細線の方向とその方向の信頼度である第2信頼度を算出し、
    前記第1信頼度と前記第2信頼度のうち、より高い信頼度とそれに対応する方向を、それぞれ、前記補間方向の信頼度、前記補間方向とする
    ことを特徴とする解像度変換装置。
  2. 前記補間画素方向算出手段は、
    複雑なパターンを検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記周辺領域が複雑なパターンを含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域が複雑なパターンを含む場合に、前記周辺領域が複雑なパターンを含むことの確からしさである第3信頼度を算出し、
    前記周辺領域が複雑なパターンを含む場合に、前記第3信頼度に応じた信頼度を、前記補間方向の信頼度とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の解像度変換装置。
  3. 前記第3信頼度に応じた信頼度は、信頼度のとり得る最大値から前記第3信頼度を減じた値である
    ことを特徴とする請求項2に記載の解像度変換装置。
  4. 第2の2次元係数は、Bi−Cubic法で用いられる補間関数を用いて算出される2次元係数である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の解像度変換装置。
  5. 入力画像の解像度を補間画素を生成することにより変換する解像度変換装置の制御方法であって、
    エッジを検出するための複数の2次元フィルタと、前記補間画素の周囲に存在する複数の画素である周辺画素の画素値とを用いて、前記補間画素の周囲の領域である周辺領域がエッジを含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域がエッジを含む場合に、そのエッジの方向とその方向の信頼度である第1信頼度を算出するステップと、
    細線を検出するための複数の2次元フィルタと、前記周辺画素の画素値とを用いて前記
    周辺領域が細線を含むか否かを判断すると共に、前記周辺領域が細線を含む場合に、その細線の方向とその方向の信頼度である第2信頼度を算出するステップと、
    前記第1信頼度と前記第2信頼度のうち、より高い信頼度に対応する方向に応じた補間関数を用いて第1の2次元係数を算出するステップと、
    前記第1の2次元係数と等方的な分布を示す補間関数を用いて算出される第2の2次元係数とを、前記第1信頼度と前記第2信頼度のうち、より高い信頼度に応じた重みで合成することにより、第3の2次元係数を算出するステップと、
    前記第3の2次元係数と、前記複数の周辺画素の画素値とを積和演算し、その演算結果を前記補間画素の画素値とするステップと、
    を有することを特徴とする解像度変換装置の制御方法。
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