JP2010283274A - 異常原因解析装置、異常原因解析方法、異常原因解析プログラム、及び、プログラム記録媒体 - Google Patents

異常原因解析装置、異常原因解析方法、異常原因解析プログラム、及び、プログラム記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】JITモデリングによる予測特性に異常が発生した場合でも異常原因を特定できる。
【解決手段】異常過去データ抽出部5は、記憶部4の過去データに関して、異常製造品の運転データとの距離が設定距離以下の過去データを、異常過去データとして抽出する。正常過去データ抽出部6は、上記異常過去データが処理装置9で処理された時刻から所定の時間範囲内に処理された運転データと良品と判定された特性データとの対を、正常過去データとして抽出する。モデル作成部7は、上記正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成する。解析部8は、異常特性と判定された製造品について、異常原因を、上記原因解析用モデルに基づく変数毎の寄与率によって特定する。こうすることにより、JITモデリングによる特性予測の場合でも、正常過去データをよく説明できる原因解析用モデルに基づいて、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、素材を処理して製造品を得る処理装置からの運転データのうちの異常の原因となっている運転データを特定する異常原因解析装置、異常原因解析方法、異常原因解析プログラム、および、プログラム記録媒体に関する。
半導体等の製造品は、基板に対して処理装置により順次処理を行うことによって製造される。また、検査装置によって上記製造品の特性を測定し、良品あるいは不良品の何れかに分類している。そして、不良品に分類される製造品が発生した場合には、上記基板に行われた処理から異常原因となる処理を究明して、不良品が発生しないように対策を行うことが重要である。そのため、上記基板を処理している上記処理装置から運転データを収集し、収集した運転データを解析して異常原因を特定することが行われる。ところが、膨大な量の運転データから異常原因を特定するには困難であり、技術者の経験やノウハウに依存するところが大きい。
そこで、収集した運転データから異常原因を特定する異常分析装置が提案されている。このような異常分析装置として、特開2007‐250748号公報(特許文献1)に開示された「プロセス異常分析装置」がある。
上記特許文献1に開示されたプロセス異常分析装置においては、先ず部分最小二乗(PLS:Partial Least Squares)法によって、下式のような製造品の特性の回帰予測式を予め求めておく。
y=b0+b1×x1+b2×x2+…+bk×xk+…+bn×xn
上記回帰予測式において、yは特性予測値、xkは第k変数、bkは第k変数に対する第k係数である。ここで、k=1,2,…,nであり、nは上記回帰予測式に用いた変数の総数である。尚、変数は、運転データを表している。そして、上記回帰予測式を異常判定式として用い、製造品毎に、上記異常判定式の変数に収集した運転データを与えて特性予測値yを求め、特性予測値yの値が閾値を超えた場合に、その製造品になされた処理を異常処理であると判定する。
次に、上記閾値を超えた特性予測値yを呈する上記異常判定式に関して、変数毎に寄与率を求め、寄与率の大きな変数を異常原因として特定する。ここで、変数毎の寄与率ckは、
ck=bk×(xk−xmk)
で計算される。ここで、k=1,2,…,nである。また、xkは当該異常判定式(回帰予測式)の第k変数であり、異常と判定された製造品に成された処理における第k運転データである。また、xmkは第k変数の全製造品に関する平均値である。したがって、変数xkと平均値xmkとの差が大きく、係数bkが大きい程、寄与率ckは大きくなる。
上記特許文献1に開示されたプロセス異常分析装置において、PLS法によって求めた特性の回帰予測式には、次のような問題点がある。
(1)上記回帰予測式は線形予測式であるため、非線形のような複雑な処理を精度よく予測することができない。
(2)製造品の特性向上あるいは特性均一化を目的として、処理内容を最適化することがある。その場合には、処理内容を最適化する毎に、予測精度を維持するために上記回帰予測式を校正する必要がある。
(3)処理装置の経時変化,部材交換およびメンテナンス等によって、上記回帰予測式の精度が悪化する場合がある。その場合には、上記回帰予測式を校正する必要がある。
(4)多品種の製造品を製造する場合、品種毎に処理内容が異なるため、品種毎に上記回帰予測式を作成する必要がある。また、新品種を追加した場合は、新たに新品種用の上記回帰予測式を追加する必要がある。
したがって、上記特許文献1に開示されたプロセス異常分析装置においては、技術者が上記回帰予測式を適宜修正または追加する作業が必要であり、プロセス異常分析装置の維持管理に時間と工数が掛かるという問題がある。
近年、怠惰学習あるいはJust-In-Timeモデリングと呼ばれるモデリング手法(以下、JITモデリングと云う)が注目を集めている。JITモデリングでは、上記特許文献1のように回帰予測式を予め定めておくのではなく、過去のデータをデータベースとして記憶しておき、予測の必要が生ずる度に、データベースから類似している過去データを抽出して回帰予測式を生成して予測するのである。
このようなJITモデリングを用いた予測装置として、特開平2007‐140965号公報(特許文献2)に開示された「操業結果予測システム」が提案されている。
上記特許文献2に開示された操業結果予測システムにおいては、先ず、運転データをn次元変数ベクトルXとする。
X=[x1 x2 … xn]'
ここで、「'」は転置を表す。また、予測を行いたい現在の処理の運転データをX0とする。
X0=[x01 x02 … x0n]'
そして、運転データX0に類似した運転データを、過去の運転データから抽出する。運転データXと運転データX0との類似度として、例えばX0とXとのユークリッド距離を用いる。つまり、ユークリッド距離が所定値よりも小さい運転データXは、類似していると判断するのである。そして、運転データX0に類似している運転データと特性実測値との組み合わせを{Xi,yi}とする。ここで、i=1,2,…,Nである。但し、Nは抽出した過去データの数である。
次に、上記類似運転データと特性実測値との組み合わせ{Xi,yi}から、下式で表されるyの線形回帰式を求める。
y=w0+w1×x1+w2×x2+…+wn×xn
ここで、w1,w2,…,wnは回帰係数であり、w0は定数項である。以下においては、定数項w0を含めてw0,w1,w2,…,wnを回帰係数と言うことにする。この線形回帰式を用いて、運転データX0に対応する特性値yは、次式によって予測できるのである。
y=w0+w1×x10+w2×x20+…+wn×xn0
以下、上記JITモデルが、上述したPLS法によって求めた特性の回帰予測式の問題点(1)〜(4)を解消できる理由について説明する。
上記JITモデルにおいては、現処理の運転データX0に類似している過去の運転データに基づいて回帰式を求めている。n次元特徴空間全体でみれば運転データXと特性値yとは非線形のような複雑な回帰曲線を呈していても、一部の近傍空間だけに限定すれば線形近似が成り立つ。すなわち、Xとyとの真の関係を
y=f(X)
とする。ところが、X0の近傍でテイラー展開すれば、下式のごとく線形近似式となる。
y≒f(X0)+▽f(X0)・(X−X0)
=w0+w1×x1+w2×x2+…+wn×xn
ここで、「∇」はナブラ(勾配演算子)を表し、「・」は内積を表す。したがって、上式の線形近似式が成り立つ範囲内では、十分精度よく特性値yを予測することができるのである。
このように、上記JITモデルにおいては、予め回帰予測式を求めておく必要がない。そのため、校正等を行う必要がない。また、新品種を追加した場合でも、新品種に関する過去の運転データがある程度蓄積されていれば、JITモデルによって特性予測を行うことができるのである。
しかしながら、上記従来の特許文献2に開示された操業結果予測システムにおいては、以下のような問題がある。すなわち、上記特許文献2において用いられる上記JITモデリングにおいては、特性に異常があった場合、その異常原因を運転データの中から特定することが困難であるという問題点がある。以下、この問題点について詳細に説明する。
説明を簡単にするため、運転データは2変数x1,x2であるとする。最初に、特性yと2変数x1,x2とに下記の線形予測式(1)が成立する場合を考える。
y=ym+b1×(x1−xm1)+b2×(x2−xm2) …(1)
ここで、ym,xm1,xm2は、特性y,変数x1,変数x2の全製造品に関する平均値である。
異常と判定された運転データをxd1,xd2とする。そうすると、変数毎の寄与率は、
cd1=b1×(xd1−xm1),cd2=b2×(xd2−xm2)
のごとく計算できる。図9に、変数x1と寄与率c1との関係を示す。横軸は変数x1、縦軸は寄与率c1を示す。右上がりの直線は両者の関係を示し、傾きはb1である。変数x1の運転データがxd1の時、寄与率はcd1になる。尚、変数x1がxm1の場合に、寄与率c1は0になる。また、上記線形予測式(1)に、cd1とcd2とを代入すると、下式(2)が得られる。
yd−ym=cd1+cd2 …(2)
ここで、ydは運転データxd1,xd2から予測した特性値である。また、上記式(2)の左辺は、特性予測値ydと特性平均値ymとの差分を表している。
ここで、特性予測値ydが特性平均値ymよりも大きい異常が発生したとすると、この特性平均値ymからの差で表される特性の異常は、各変数x1,x2の寄与率cd1,cd2に分解される。そして、寄与率が大きい順に異常原因であると推測するのである。例えば、cd1≫cd2であれば、異常原因は変数x1であると推測できる。またcd1≪cd2であれば、異常原因は変数x2であると推測できる。cd1≒cd2であれば、異常原因は変数x1および変数x2の両方であると推測できる。
次に、特性yと2変数x1,x2との間には線形予測式が成り立たず、非線形である場合について考える。特性yと2変数x1,x2とに次式(3)の関係が成り立つとする。
y=f1(x1)+f2(x2) …(3)
図10に、上記関数f1の一例を示す。横軸は変数x1であり、縦軸はf1(x1)である。関数f1は、屈曲点E1を境にして、傾きが大きく異なっている。すなわち、x1<xe1の範囲では、x1は関数f1に大きく影響しており、x1の変動は特性f1(x1)の変動に大きく寄与している。一方、xe1<x1の範囲では、x1は関数f1にあまり影響しておらず、x1の変動は特性f1(x1)の変動にあまり寄与していない。
図11は、上記関数f2の一例を示す。横軸は変数x2であり、縦軸はf2(x2)である。関数f2は、屈曲点E2を境にして傾きが大きく異なっている。すなわち、x2<xe2の範囲では、x2は関数f2にあまり影響しておらず、x2の変動は特性f2(x2)の変動にあまり寄与していない。一方、xe2<x2の範囲では、x2は関数f2に大きく影響しており、x2の変動は特性f2(x2)の変動に大きく寄与している。
図10と図11とにおいて、上記屈曲点E1,E2よりも右側の範囲、すなわちx1>xe1,x2>xe2の範囲では、特性yが異常であったとする。また、屈曲点E1,E2よりも左側の範囲、すなわちx1≦xe1,x2≦xe2の範囲では、特性yが正常であったとする。この場合、運転データ(x1,x2)=(xd1,xd2)の特性yは異常と判定される。もし、関数f1および関数f2を知ることができるならば、変数x1をxd1からxe1に低下させれば、変数x1による特性f1(x1)をdy1だけ低下させることができる。同様に、変数x2をxd2からxe2に低下させれば、x2による特性f2(x2)をdy2だけ低下させることができる。この場合、dy1<dy2であるから、特性に大きく寄与している変数x2が特性異常の主原因となっていることが容易に分かる。この場合をケース1とする。
これに対し、図10と図11とにおいて、原点(x1=0,x2=0)よりも右側の範囲、すなわちx1>0,x2>0の範囲では、特性yが異常であったとする。また、原点(x1=0,x2=0)よりも左側の範囲、すなわちx1≦0,x2≦0の範囲では、特性yが正常であったとする。この場合、運転データ(x1,x2)=(xd1,xd2)の特性は異常と判定される。もし、関数f1および関数f2を知ることができるならば、変数x1をxd1から0に低下させれば、変数x1によって特性f1(x1)をey1だけ低下させることができる。同様に、変数x2をxd2から0に低下させれば、x2によって特性f2(x2)をey2だけ低下させることができる。この場合、ey1>ey2であるから、特性に大きく寄与している変数x1が特性異常の主原因となっていることが容易に分かる。この場合をケース2とする。
このように、運転データと特性との関係が非線形である場合には、この非線形関係が同一であったとしても、上記ケース1の場合と上記ケース2の場合とのごとく特性の異常範囲と正常範囲とが異なると、特性異常の主原因が異なってしまう。
さて、上述したように、上記JITモデリングは、過去のデータを用いて特性の予測式を求める方法である。そして、運転データ(xd1,xd2)の特性yを予測する場合には、この運転データ(xd1,xd2)に類似した運転データと特性実測値との組み合わせ{Xi,yi}を過去のデータから抽出して、yの線形回帰式(4)を求める。
y=w0+w1×x1+w2×x2
=(ww1+w1×x1)+(ww2+w2×x2)
=g1(x1)+g2(x2) …(4)
ここで、w0=ww1+ww2であり、関数g1,g2は一次式である。
図12は、類似過去データ{Xi,yi}から関数gを求めた結果の説明図である。図12において、「×」点は、類似過去データ{x1,yi}を表し、実線でなる直線は、関数g1を表す。また、図13は、類似過去データ{Xi,yi}から関数g2を求めた結果の説明図である。「×」点は、類似過去データ{x2,yi}を表し、実線でなる直線は、関数g2を表す。運転データ(xd1,xd2)の特性予測値ydは、次式(5)で計算できる。
yd=g1(xd1)+g2(xd2) …(5)
上記ケース1および上記ケース2の何れの場合でも、運転データ(xd1,xd2)および類似過去データ{Xi,yi}は特性異常を呈する。したがって、正常な運転データを用いることなく、異常な運転データだけでは、正常と異常との違いに影響している原因を見つけ出すことは困難なのである。
次に、特性値が下がれば正常に近づくということを経験的に知っている場合を考えてみる。図12および図13において、関数g1の傾きw1と関数g2の傾きw2とには、w1<w2なる関係がある。したがって、単位変動当たりの特性予測値の変動が大きい変数x2の方が、異常原因であると推測することができる。しかしながら、この推測は、上記ケース1の場合は正しい推測となるが、上記ケース2の場合には誤った推測となってしまう。このように、上記JITモデルでは、異常原因を正しく特定することができないという問題がある。
特開2007‐250748号公報 特開2007‐140965号公報
そこで、この発明の課題は、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合に、その異常原因を特定することができる異常原因解析装置、異常原因解析方法、異常原因解析プログラム、及び、プログラム記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の異常原因解析装置は、
素材に処理を施して製造品を製造する処理装置による処理条件、および、上記処理装置によって測定された上記処理に関する測定値を、運転データとして収集する運転データ収集部と、
上記処理装置によって製造された製造品の特性を表す特性値を、特性データとして収集する特性データ収集部と、
複数の製造品に関する上記運転データと上記特性データとの組み合わせを、過去データとして記憶する記憶部と、
上記収集された特性データが異常値を呈した場合に、上記記憶部から、予め設定された設定異常運転データとの距離が予め設定された設定距離以下である運転データを含む過去データを、異常過去データとして抽出する異常過去データ抽出部と、
上記記憶部から、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に処理された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出する正常過去データ抽出部と、
上記正常過去データ抽出部によって抽出された正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成するモデル作成部と、
異常特性であると判定された異常製造品に関して、上記モデル作成部によって作成された原因解析用モデルに基づいて、特性が異常となった異常原因を、当該異常製造品の運転データの中から特定する解析部と
を備えたことを特徴としている。
ここで、上記「設定異常運転データ」とは、「予め設定された特性が異常である異常製造品」の運転データのことである。また、上記運転データ収集部によって収集される上記測定値は、実際の計測値の時系列データ、上記時系列データの最大値,最小値,平均値および分散等の統計量、上記時系列データに微分,積分,離散フーリエ変換およびウェーブレット変換等の処理を施した特徴量を含む概念である。
上記構成によれば、上記正常過去データ抽出部は、上記記憶部に記憶された複数の製造品に関する上記過去データを用いて、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に収集された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出する。また、上記モデル作成部は、上記正常過去データに基づいて原因解析用モデルを作成するようにしている。したがって、この作成された原因解析用モデルによれば、正常過去データに該当する製造品のスコアと異常過去データに該当する製造品のスコアとを分離することができ、正常過去データをよく説明することができる。そのため、この原因解析用モデルに異常過去データをプロットすれば、正常過去データと異常過去データとの相違もよく説明することができる。
すなわち、この発明によれば、上記解析部によって、正常過去データをよく説明できる原因解析用モデルに基づいて、異常製造品に関する異常原因を特定することができる。したがって、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合であっても、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定することができる。
また、この発明の異常原因解析方法は、
運転データ収集部によって、素材に処理を施して製造品を製造する処理装置による処理条件、および、上記処理装置で測定された上記処理に関する測定値を、運転データとして収集して、記憶部に記憶する運転データ収集ステップと、
特性データ収集部によって、上記処理装置で製造された製造品の特性を表す特性値を、特性データとして収集すると共に、当該製造品に関する上記運転データと組み合わせて、過去データとして上記記憶部に記憶する特性データ収集ステップと、
異常過去データ抽出部によって、上記特性データ収集ステップで収集された特性データが異常値を呈した場合に、上記記憶部から、予め設定された設定異常運転データとの距離が予め設定された設定距離以下である運転データを含む過去データを、異常過去データとして抽出する異常過去データ抽出ステップと、
正常過去データ抽出部によって、上記記憶部から、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に処理された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出する正常過去データ抽出ステップと、
モデル作成部によって、上記正常過去データ抽出部で抽出された正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成するモデル作成ステップと、
解析部によって、異常特性であると判定された異常製造品に関して、上記モデル作成部で作成された原因解析用モデルに基づいて、特性が異常となった異常原因を、当該異常製造品の運転データの中から特定する異常原因特定ステップと
を備えたことを特徴としている。
ここで、上記「設定異常運転データ」とは、「予め設定された特性が異常である異常製造品」の運転データのことである。また、上記運転データ収集部によって収集される上記測定値は、実際の計測値の時系列データ、上記時系列データの最大値,最小値,平均値および分散等の統計量、上記時系列データに微分,積分,離散フーリエ変換およびウェーブレット変換等の処理を施した特徴量を含む概念である。
上記構成によれば、上記正常過去データ抽出ステップにおいて、上記記憶部に記憶された複数の製造品に関する上記過去データを用いて、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に収集された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出する。また、上記モデル作成ステップにおいて、上記正常過去データに基づいて原因解析用モデルを作成するようにしている。したがって、この作成された原因解析用モデルによれば、正常過去データに該当する製造品のスコアと異常過去データに該当する製造品のスコアとを分離することができ、正常過去データをよく説明することができる。そのため、この原因解析用モデルに異常過去データをプロットすれば、正常過去データと異常過去データとの相違もよく説明することができる。
すなわち、この発明によれば、上記異常原因特定ステップによって、正常過去データをよく説明できる原因解析用モデルに基づいて、異常製造品に関する異常原因を特定することができる。したがって、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合であっても、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定することができる。
また、1実施の形態の異常原因解析方法では、
上記正常過去データ抽出ステップで抽出される上記正常過去データは、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内であって、且つ上記時刻よりも過去に処理された運転データのみを含んでいる。
この実施の形態によれば、上記正常過去データは、上記設定時間内であって、且つ上記時刻よりも過去に処理された運転データのみを含んでいる。したがって、上記時刻に上記処理装置で処理された異常製造品に関する異常原因に基づいて上記処理装置に対して対策が施された場合であっても、上記抽出された正常過去データから、上記処理装置に対する上記対策の影響が含まれた正常過去データを除外することができる。
したがって、上記モデル作成ステップにおいて、正常過去データと異常過去データとの違いをさらに良く説明することができる原因解析用モデルを作成することができる。
また、1実施の形態の異常原因解析方法では、
上記正常過去データ抽出ステップで抽出される上記正常過去データは、上記処理装置に対する保守作業が行われる以前に処理された運転データのみを含んでいる。
この実施の形態によれば、上記正常過去データは、上記設定時間内であって、上記処理装置に対する保守作業が行われる以前に処理された運転データのみを含んでいる。したがって、上記時刻に上記処理装置で処理された異常製造品に関する異常原因に基づいて上記処理装置に対して保守作業が行われた場合であっても、上記抽出された正常過去データから、上記処理装置に対する保守作業の影響が含まれた正常過去データを除外することができる。
したがって、上記モデル作成ステップにおいて、正常過去データをさらに良く説明することができる原因解析用モデルを作成することができる。
また、1実施の形態の異常原因解析方法では、
上記正常過去データ抽出ステップで上記正常過去データを抽出する際における上記設定時間は、上記設定時間内に予め設定された設定数を超える数の上記正常過去データを抽出可能なように、予め設定されている。
この実施の形態によれば、上記設定時間は、設定数を超える数の上記正常過去データを抽出可能なように設定されている。したがって、常に、上記設定数を超える数の上記正常過去データを抽出することができ、上記正常過去データに基づいて作成される上記原因解析用モデルに対する上記正常過去データに含まれる外乱の影響を無くすことができる。
また、1実施の形態の異常原因解析方法では、
上記モデル作成ステップでは、上記正常過去データに加えて上記異常過去データも含めて、上記正常過去データと上記異常過去データとに基づいて、上記原因解析用モデルを作成する。
この実施の形態によれば、上記正常過去データと上記異常過去データとに基づいて上記原因解析用モデルを作成するので、正常過去データと異常過去データとの相違も含めて、正常過去データと異常過去データとをよく説明できる原因解析用モデルを作成することができる。したがって、正常過去データと異常過去データとの相違もよく説明することができ、運転データの中から異常の原因となった運転データをより正確に特定することができる。
また、1実施の形態の異常原因解析方法では、
特性予測部によって、上記運転データ収集ステップにおいて上記記憶部に記憶された上記運転データに基づいて上記製造品の特性を予測すると共に、特性予測データが異常である異常製造品を上記異常過去データ抽出部に通知する特性予測ステップを備え、
上記異常過去データ抽出ステップでは、上記特性データ収集ステップで収集された特性データが異常値を呈した場合に換えて、上記特性予測ステップにおいて上記異常製造品の通知があった場合に、上記異常過去データの抽出を行うようになっている。
この実施の形態によれば、上記運転データに基づいて製造品の特性を予測するので、上記運転データを用いたJITモデリングによって特性を予測することができる。さらに、データ処理のみで製造品の特性を予測できるため、上記検査装置による測定あるいは官能検査による検査によって製造品の特性データを得る場合に比して、時間的に早く当該製造品の特性の予測データを得ることができる。したがって、異常製造品の発生をいち早く検知することができ、上記異常過去データの抽出をいち早く行うことが可能になる。その場合に、上記特性予測ステップにおいて上記予測に用いる運転データを含む過去データと、上記異常原因特定ステップにおいて異常原因を特定するために用いる過去データとを共用することができる。したがって、特性予測専用の記憶部を必要とはせず、記憶部の記憶容量を削減することができる。
また、この発明の異常原因解析プログラムは、
コンピュータを
この発明の異常原因解析装置における運転データ収集部,特性データ収集部,記憶部,異常過去データ抽出部,正常過去データ抽出部,モデル作成部および解析部
として機能させることを特徴としている。
上記構成によれば、この発明の異常原因解析装置の場合と同様に、正常過去データに該当する製造品のスコアと異常過去データに該当する製造品のスコアとを分離することができ、正常過去データをよく説明することができる原因解析用モデルを作成することができる。したがって、この原因解析用モデルに基づいて異常製造品に関する異常原因を特定することにより、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合であっても、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定することができる。
また、この発明のプログラム記録媒体は、
この発明の異常原因解析プログラムが記録されたことを特徴としている。
上記構成によれば、本プログラム記録媒体をコンピュータで読み出して実行することによって、この発明の異常原因解析装置の場合と同様に、正常過去データに該当する製造品のスコアと異常過去データに該当する製造品のスコアとを分離することができ、正常過去データをよく説明することができる原因解析用モデルを作成することができる。したがって、この原因解析用モデルに基づいて異常製造品に関する異常原因を特定することによって、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合であっても、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定することができる。
以上より明らかなように、この発明によれば、記憶部に記憶された複数の製造品に関する運転データと特性データとの組み合わせでなる過去データを用いて、異常過去データを呈する製造品の何れかが処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に収集された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出し、上記正常過去データに基づいて原因解析用モデルを作成するので、この作成された原因解析用モデルによれば、正常過去データに該当する製造品のスコアと異常過去データに該当する製造品のスコアとを分離することができ、上記正常過去データをよく説明することができる。
したがって、この発明によれば、上記正常過去データをよく説明できる原因解析用モデルに基づいて異常製造品に関する異常原因を特定することができ、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合であっても、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定することができる。
この発明の異常原因解析装置における第1実施の形態の構成を示すブロック図である。 図1における検査装置で測定された特性値を時系列に配列した図である。 主成分分析あるいは上記PLSを用いて作成された原因解析モデルのスコアの一例を示す図である。 図1におけるモデル作成部で作成された原因解析モデルによる正常過去データに該当する製造品のスコアの一例を示す図である。 この発明の異常原因解析装置における第2実施の形態の構成を示すブロック図である。 図5におけるモデル作成部で作成された原因解析用モデルによる正常過去データに該当する製造品のスコア図の一例を示す図である。 この発明の異常原因解析装置における第3実施の形態の構成を示すブロック図である。 この発明の異常原因解析装置における第4実施の形態の構成を示すブロック図である。 従来のJITモデルによる線形予測式において変数と寄与率との関係を示す図である。 特性yと2変数x1,x2とにy=f1(x1)+f2(x2)の関係が成り立つ場合の関数f1の一例を示す図である。 特性yと2変数x1,x2とにy=f1(x1)+f2(x2)の関係が成り立つ場合の関数f2の一例を示す図である。 特性と2つの変数との関係式において、類似過去データから1つ目の関数を求める場合の説明図である。 特性と2つの変数との関係式において、類似過去データから2つ目の関数を求める場合の説明図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の異常原因解析装置1における構成を示すブロック図である。
本異常原因解析装置1において、運転データ収集部2は、処理装置9が素材に処理を施して製造品を製造する際の処理条件、および、上記処理中の処理装置9において測定された一種類以上の測定値を、運転データとして収集して記憶部4に記憶する。尚、上記処理条件とは、処理設定時間,処理設定温度,処理設定圧力,原料ガスの設定流量および原料ガスのバルブ設定開度等である。また、上記測定値とは、例えば、実際に計測された処理時間,処理温度,処理圧力および原料ガスの流量等である。ここで、上記測定値は、処理時間中に標本化された時系列データ、あるいは、上記時系列データの最大値,最小値,平均値および分散等の統計量、あるいは、上記時系列データに微分,積分,離散フーリエ変換およびウェーブレット変換等の処理を施した特徴量であってもよい。すなわち、上記運転データは、上記処理条件,上記測定値,上記統計量および上記特徴量であればよいのである。
特性データ収集部3は、上記処理装置9で製造された製造品の特性を測定する検査装置10によって測定された特性値を、特性データとして収集すると共に、当該製造品に関する上記運転データと組み合わせて、過去データとして記憶部4に記憶する。ここで、上記特性とは、上記製造品の外形寸法,物理特性,化学特性,欠陥数,ムラおよび色味等である。また、上記収集される特性は、検査装置10で測定された値に限定されるものではなく、人による官能検査によって得られた値であってもよい。官能検査とは、人の五感に代表される感覚によって行われる検査である。
その結果、上記記憶部4には、複数の製造品に関する上記運転データおよび上記特性データの組み合わせが、過去データとして記憶される。すなわち、上記過去データは、製造品毎に、その製造品の上記運転データと上記特性データとを一組にしたものである。
異常過去データ抽出部5は、上記収集された特性データが異常値を呈した場合に、記憶部4に記憶された上記過去データに関して、上記運転データと、予め設定された異常製造品(特性が異常である製造品)の運転データ(設定異常運転データ)との距離を算出し、この算出された距離が予め設定された距離以下である運転データを含む過去データを、異常過去データとして抽出する。ここで、上記「異常」とは、特性が良品として許容できる範囲から外れていることを表す。また、上記「距離」とは、異常製造品の運転データと抽出の対象となる過去データの運転データとの類似度を表しており、ユークリッド距離がよく用いられる。
ここで、上記異常製造品の運転データをX0、抽出の対象となる過去データの運転データをXとすれば、ユークリッド距離は次式で計算される。
Figure 2010283274
また、上記距離として、マハラノビス距離を用いても良く、その場合には次式で計算される。
Figure 2010283274
ここで、行列Mは、運転データの精度行列である。尚、上記精度行列は、分散共分散行列の逆行列である。
ここで、上記距離としては、上記運転データ間の類似度を表す指標であれば、上記ユークリッド距離および上記マハラノビス距離以外の距離、例えば「絶対値の重み付き平均」を用いても差し支えない。尚、絶対値の重み付き平均は次式で計算される。
Figure 2010283274
ここで、miは第i変数に対する重みであり、m1+m2+…+mn=1である。
正常過去データ抽出部6は、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが処理装置9で処理された時刻から所定の時間範囲内に処理された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって、検査装置10によって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして記憶部4から抽出する。
ここで、上記所定の時間範囲について説明する。図2は、検査装置10によって測定された特性値を時系列に配列した図である。横軸は処理装置9が素材に処理を施した処理時刻であり、縦軸は検査装置10によって測定された特性値である。図2に示す例では、特性値が破線で示す値よりも大きい場合に検査装置10によって異常であると判定される。図2において、●印は異常製造品、×印は異常過去データに該当する製造品、■印は異常過去データに該当しないが異常特性を呈する製造品、△印は正常過去データに該当する製造品、○印はそれ以外の正常製造品の特性値である。
この状態で、上記所定の時間範囲を±T時間とする。そうすると、×で示される異常過去データに該当する製造品の処理時刻から±T時間の範囲内に処理されて収集された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって、検査装置10によって良品と判定された特性データ(△印)との、組み合わせが正常過去データに該当する。この正常過去データは、正常特性ではあるが、異常過去データの処理時刻に時間的に近い製造品の過去データである。一般的に、処理装置9の運転状態は徐々に経時変化していく。したがって、処理装置9からの運転データを時系列に並べた場合、急激に変化せず、連続的に変化すると考えられる。そのため、上記正常過去データは、上記異常過去データとの距離(類似度)が比較的近いと考えられる。この正常過去データと異常過去データとの差は、特性が正常であることと異常であることとの原因であると考えることができる。
図3は、上記主成分分析または上記PLSを用いて作成された従来の原因解析モデルによるスコアの一例を示す。横軸t1は第一スコアであり、縦軸t2は第二スコアである。そして、図3における各プロットは、図2における各プロットに夫々対応している。図2において最初に処理された○印11は、図3における○印12に対応している。●と×とで示された異常過去データは上述したように距離(類似度)が近く、図3のスコア図においてもプロット位置が近傍に偏っている。また、■で示された異常過去データに該当しないが特性異常を呈する製造品は、×で示される異常過去データに該当する製造品とは処理時刻が離れており、図3のスコア図においてもプロット位置が離れている。また、△で示された正常過去データに該当する製造品は、●および×から±T時間の範囲内に処理されている。そのため、●および×で示された異常過去データとの処理時刻が比較的近くなっており、図3のスコア図においてもプロット位置が近傍にある。
したがって、上記正常過去データに該当する製造品のスコアと上記異常過去データに該当する製造品のスコアとは分離されず、従来の原因解析用モデルでは、上記正常過去データをよく説明することができない。その結果、正常過去データと異常過去データとの相違もよく説明することができないのである。
ところで、仮に、×で示された異常過去データに該当する製造品の処理時刻から処理時刻が大きく隔たれた運転データと、この運転データと対をなす特性データであって検査装置10によって良品と判定された特性データとの組み合わせを、正常過去データとして採用する場合を考える。この場合、正常過去データと異常過去データとの差は、特性が正常であることと異常であることとの原因だけでなく、それに加えて正常過去データ間の違いの原因をも含んでいる。したがって、上述のような正常過去データの採用方法では、誤った異常原因を特定してしまう。
したがって、本実施の形態のように、●および×で示された異常過去データに該当する製造品の何れかが処理装置9によって処理された時刻から所定の時間範囲内に処理された製造品の運転データと、この運転データと対をなす特性データであって検査装置10によって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとすることが望ましいのである。
モデル作成部7は、上記正常過去データ抽出部6によって抽出された正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成する。その場合のモデリングとしては、主成分分析あるいはPLSを用いればよい。上記主成分分析では、多変量の運転データを、より少ない主成分スコアにまとめることができる。すなわち、n次元の運転データを、nよりも少ない数の主成分スコアに要約することができる。一方、上記PLSでは、多変量の運転データを、より少ない潜在変数にまとめることができ、さらに特性データから潜在変数にまとめることができる。
以下、上記モデル作成部7によって、正常過去データ抽出部6によって抽出された正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成することの有効性について説明する。図4は、モデル作成部7によって、正常過去データ抽出部6によって抽出された正常過去データに基づいて、主成分分析あるいはPLSを用いて作成された原因解析用モデルによる図2あるいは図3に示された正常過去データに該当する製造品のスコア図の一例を示す。図4において、△は、図2あるいは図3に示された正常過去データに該当する製造品のスコアである。さらに、図2あるいは図3において●および×で示された異常過去データに該当する製造品のスコアもプロットしている。図4より、正常過去データのプロットは一塊りになっており、当該原因解析用モデルは、正常過去データをよく説明していることが分かる。また、正常過去データに該当する製造品のスコアと異常過去データに該当する製造品のスコアとは分離されており、正常過去データと異常過去データの相違をよく説明していることが分かる。
解析部8は、上記検査装置10によって異常特性であると判定された製造品について、上記モデル作成部7によって作成された原因解析用モデルに基づいて、特性が異常となった異常原因を、運転データの中から特定する。その場合、モデル作成部7がPLSを用いて上記原因解析用モデルを作成した場合には、運転データから異常特性値を予測する予測式を算出できる。したがって、この予測式に基づいて変数毎に寄与率を求め、寄与率の絶対値が大きな変数を異常原因として特定する。尚、PLSを用いた上記原因解析用モデルの寄与率は、上記「背景技術」の欄で述べた計算式に限らず、その他の計算式を用いてもよい。
次に、上記モデル作成部7が主成分分析を用いて原因解析用モデルを作成した場合における寄与率の算出法ついて説明する。
上記主成分分析における変数毎の寄与率は、
ck=pk×(xk−xmk)
で計算される。ここで、pkは第一スコアの第k要素であり、k=1,2,…,nである。また、xmkは、第k変数の全製造品に関する平均値である。したがって、変数xkと平均値xmkとの差が大きく、pkが大きい程、寄与率ckの絶対値は大きくなる。
そこで、上記解析部8は、上記式によって、変数毎に寄与率ckを求め、寄与率ckの絶対値が大きな変数を異常原因として特定するのである。尚、主成分分析を用いた上記原因解析用モデルの寄与率は、上記式に限らず、その他の計算式を用いてもよい。
以上のごとく、本実施の形態によれば、上記異常過去データ抽出部5によって、上記記憶部4に記憶されている複数の製造品に関する運転データと特性データとの対でなる過去データに関して、上記運転データと異常製造品の運転データとの距離が予め設定された距離以下である運転データを含む過去データを、異常過去データとして抽出する。また、正常過去データ抽出部6によって、上記異常過去データの何れかが処理装置9で処理された時刻から所定の時間範囲内に処理された運転データと、この運転データと対をなし且つ検査装置10によって良品と判定された特性データとを、正常過去データとして記憶部4から抽出する。
そして、モデル作成部7は、上記正常過去データ抽出部6によって抽出された正常過去データに基づいて、主成分分析あるいはPLSを用いて、原因解析用モデルを作成する。さらに、解析部8によって、上記検査装置10によって異常特性であると判定された製造品について、上記モデル作成部7によって作成された原因解析用モデルに基づいて、特性が異常となった異常原因を、変数毎の寄与率によって運転データの中から特定するようにしている。
したがって、図4に示すように正常過去データをよく説明できる上記原因解析用モデルに基づいて、JITモデリングによって特性予測した際に予測特性に異常が発生した場合であっても、運転データの中から異常の原因となった運転データを特定することができるのである。
尚、上記実施の形態における異常原因解析装置1においては、上記解析部8によって異常製造品の異常原因が特定されると、それに基づいて処理装置9に対して対策が施されることになる。そのため、図2において、×で示された時点で収集された各異常過去データよりも時間的に後の時点で処理が行われた正常過去データが、上記対策が施された後に処理された正常過去データである可能性がある。したがって、各異常過去データよりも時間的に後の時点で収集された正常過去データは、異常原因を特定するための正常過去データとしては、対策による運転データの変化を含んでいるため、相応しくない。つまり、特定された異常原因は、対策の内容自体をも特定してしまっているためである。
そこで、上記正常過去データ抽出部6による正常過去データの抽出を、上記異常過去データの何れかが処理装置9で処理された時刻から所定の時間範囲内であって、且つ上記時刻よりも過去に処理された運転データを含む過去データに対して行うようにすれば、上述の問題を解消することができる。
また、上記実施の形態における異常原因解析装置1においては、上記解析部8によって異常製造品の異常原因が特定されると、それに基づいて処理装置9に対して対策が施される。この場合における上記対策とは、処理装置9に対する改造,部品交換,清掃,クリーニングおよび処理条件の変更等の保守作業である。そのために、図2において、×で示された時点で収集された各異常過去データよりも時間的に後の時点で処理が行われた正常過去データが、上記対策が施された後に処理された正常過去データである場合がある。したがって、各異常過去データよりも時間的に後の時点で処理された正常過去データは、異常原因を特定するための正常過去データとしては、対策による運転データの変化を含んでいるため、相応しくない。つまり、特定された異常原因は、上記保守作業の内容自体をも特定してしまっているためである。
そこで、上記正常過去データ抽出部6による正常過去データの抽出を、上記異常過去データの何れかが処理装置9で処理された時刻から所定の時間範囲内であって、且つ処理装置9に対する上記保守作業が行われる以前に処理された運転データを含む過去データに対して行うようにすれば、上述の問題を解消することができる。
また、上記実施の形態における異常原因解析装置1においては、上記正常過去データ抽出部6による上記正常過去データの抽出は、上記異常過去データの何れかが処理装置9で処理された時刻から所定の時間範囲内に処理された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって、検査装置10によって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出するようにしている。
そのため、場合によっては、抽出される正常過去データが少ないことも考えられる。上記正常過去データの抽出数が少ない場合には、この正常過去データに基づいて作成される原因解析用モデルは、上記抽出された正常過去データに含まれる外乱に大きく影響を受けてしまう。その場合には、解析部8によって特定された異常原因は、真の異常原因ではなく、正常過去データに含まれる外乱であるという不具合が生じる。
そこで、上記正常過去データ抽出部6によって正常過去データを抽出するための時間であって、上記異常過去データの何れかが処理装置9で処理された時刻からの「所定の時間範囲」を、予め定められた基準数を超える数の正常過去データが抽出可能なように、予め設定することが望ましい。
また、上記実施の形態における異常原因解析装置1においては、上記異常過去データ抽出部5は、異常製造品の運転データとの距離が予め設定された距離以下である運転データとこの運転データの特性データとでなる過去データを、異常過去データとして抽出するようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、正常過去データ数が予め定められた基準数を超えるまで、上記異常過去データの何れかが処理装置9で処理された時刻からの「時間範囲」を、0から大きくしていく調整を行ってもよい。その場合には、外乱の影響を受けずに異常原因を特定することが可能になる。
・第2実施の形態
図5は、本実施の形態の異常原因解析装置21における構成を示すブロック図である。
本異常原因解析装置21において、運転データ収集部22,特性データ収集部23,記憶部24,異常過去データ抽出部25,正常過去データ抽出部26および解析部28は、上記第1実施の形態における異常原因解析装置1の運転データ収集部2,特性データ収集部3,記憶部4,異常過去データ抽出部5,正常過去データ抽出部6および解析部8と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。また、処理装置29および検査装置30も上記第1実施の形態における処理装置9および検査装置10と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。
本実施の形態におけるモデル作成部27は、上記第1実施の形態におけるモデル作成部7が、正常過去データ抽出部6によって抽出された正常過去データのみに基づいて原因解析用モデルを作成するのに対し、正常過去データ抽出部26によって抽出された上記正常過去データと、異常過去データ抽出部25によって抽出された上記異常過去データとに基づいて、原因解析用モデルを作成する点において異なる。尚、本実施の形態の場合にも、原因解析用モデルを作成する場合のモデリングとしては、主成分分析あるいはPLSを用いる。
図6は、上記モデル作成部27によって、上記正常過去データと上記異常過去データとに基づいて作成された原因解析用モデルによる図2あるいは図3に示された正常過去データに該当する製造品のスコア図の一例を示す。図6において、△は、図2あるいは図3に示された正常過去データに該当する製造品のスコアである。さらに、図2あるいは図3において●および×で示された異常過去データに該当する製造品のスコアもプロットしている。図6より、各スコアは、正常過去データと異常過去データとの相違も含めて、正常過去データと異常過去データとを最もよく説明していることが分かる。
・第3実施の形態
図7は、本実施の形態の異常原因解析装置31における構成を示すブロック図である。
本異常原因解析装置31において、運転データ収集部32,特性データ収集部33,記憶部34,異常過去データ抽出部35,正常過去データ抽出部36,モデル作成部37および解析部38は、上記第1実施の形態における異常原因解析装置1の運転データ収集部2,特性データ収集部3,記憶部4,異常過去データ抽出部5,正常過去データ抽出部6,モデル作成部7および解析部8と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。また、処理装置39および検査装置40も上記第1実施の形態における処理装置9および検査装置10と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。
特性予測部41は、上記記憶部34に直前に記憶された上記運転データに基づいて、処理装置39で製造された製造品の特性を予測する。すなわち、特性予測部41は、検査装置40によって測定される特性値を予測するのである。このような特性値の予測は、ソフトセンサ(Soft Sensor)あるいはバーチャル・メトロロジ(Virtual Metrology)として知られており、PLSまたはJITモデリングによって行われる。
そして、上記特性予測部41は、上記処理装置39で製造された製造品の特性予測値が異常値を呈した場合に、その製造品を異常製造品として異常過去データ抽出部35に通知する。そうすると、異常過去データ抽出部35は、上記第1実施の形態での「上記収集された特性データが異常値を呈した場合」に換えて、「特性予測部41から上記異常製造品の通知があった場合」に、上記第1実施の形態の場合と同様にして、異常過去データを抽出するのである。
・第4実施の形態
図8は、本実施の形態の異常原因解析装置51における構成を示すブロック図である。
本異常原因解析装置51において、運転データ収集部52,特性データ収集部53,記憶部54,異常過去データ抽出部55,正常過去データ抽出部56および解析部58は、上記第1実施の形態における異常原因解析装置1の運転データ収集部2,特性データ収集部3,記憶部4,異常過去データ抽出部5,正常過去データ抽出部6および解析部8と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。また、処理装置59および検査装置60も上記第1実施の形態における処理装置9および検査装置10と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。また、モデル作成部57も上記第2実施の形態におけるモデル作成部27と同じ機能を有しており、詳細な説明を省略する。
特性予測部61は、上記記憶部54に直前に記憶された上記運転データに基づいて、処理装置59で製造された製造品の特性を予測する。すなわち、特性予測部61は、検査装置60によって測定される特性値を予測するのである。そして、処理装置59で製造された製造品の特性予測値が異常値を呈した場合に、その製造品を異常製造品として異常過去データ抽出部55に通知する。そうすると、異常過去データ抽出部55は、上記第1実施の形態での「上記収集された特性データが異常値を呈した場合」に換えて、「特性予測部61から上記異常製造品の通知があった場合」に、上記第1実施の形態の場合と同様にして、異常過去データを抽出するのである。
上記検査装置10あるいは検査装置30によって測定された特性値が異常値を呈した場合に異常過去データ抽出部5,25で異常過去データの抽出を行う上記第1実施の形態あるいは上記第2実施の形態と、特性予測部41あるいは特性予測部61によって予測された特性値が異常値を呈した場合に異常過去データ抽出部35,55で異常過去データの抽出を行う上記第3実施の形態あるいは上記第4実施の形態との違いを、以下に説明する。
上記第1実施の形態あるいは上記第2実施の形態においては、上記処理装置9,29で処理された製造品を処理装置9,29から取り出すには時間を要する。また、処理装置9,29から検査装置10,30まで製造品を搬送するのにも時間を要する。さらに、検査装置10,30による測定にも時間を要する。したがって、処理装置9,29で処理を終えてから検査装置10,30で異常を発見するまでには、数十分から数時間程度の長時間が必要となる。
もし、処理装置9,29自体に不具合が発生した場合には、連続して異常製造品が発生されることになり、検査装置10,30で最初の異常製造品を検知した時には、既に異常製造品が連続して製造されている。すなわち、多数の異常製造品の流出が生み出されることになる。
さらに、上記検査装置10,30による検査が、製造品の全数検査ではなく抜き取り検査である場合には、検査した製造品のみしか異常か否かを判定することができない。
これに対して、上記第3実施の形態あるいは上記第4実施の形態の場合には、特性予測部41,61によって、処理装置39,59から運転データ収集部32,52で収集された運転データに基づいて製造品の特性を予測することができる。したがって、処理装置39,59によって製造品が処理された時点から特性予測部41,61によって特性予測が行われるまでの時間は、データ転送やデータ処理等の情報処理のみであり、数秒から数分程度の短時間である。したがって、異常製造品を早期発見して異常過去データ抽出部35,55による異常過去データの抽出を開始できるという利点がある。さらに、特性予測部41,61は、製造品全数の特性を予測することができるという利点もある。
尚、上記各実施の形態における異常原因解析装置1,21,31,51は、基板を処理して製造品を得る半導体の製造システムに適用すれば有用である。しかしながら、この発明は、半導体の製造システムのみに適用されるものではなく、他の製造システムにも適用することが可能である。例えば、液晶パネル,プラズマ(Plasma)ディスプレイ,有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ,SED(Surface-conduction Electron-emitter Display:表面電界ディスプレイ)等のフラットディスプレイパネル、固体撮像素子、太陽電池、ハードディスク磁気ヘッドを含む、様々な製造品等の製造システムにも適用することができる。
1,21,31,51…異常原因解析装置、
2,22,32,52…運転データ収集部、
3,23,33,53…特性データ収集部、
4,24,34,54…記憶部、
5,25,35,55…異常過去データ抽出部、
6,26,36,56…正常過去データ抽出部、
7,27,37,57…モデル作成部、
8,28,38,58…解析部、
9,29,39,59…処理装置、
10,30,40,60…検査装置、
41,61…特性予測部。

Claims (9)

  1. 素材に処理を施して製造品を製造する処理装置による処理条件、および、上記処理装置によって測定された上記処理に関する測定値を、運転データとして収集する運転データ収集部と、
    上記処理装置によって製造された製造品の特性を表す特性値を、特性データとして収集する特性データ収集部と、
    複数の製造品に関する上記運転データと上記特性データとの組み合わせを、過去データとして記憶する記憶部と、
    上記収集された特性データが異常値を呈した場合に、上記記憶部から、予め設定された設定異常運転データとの距離が予め設定された設定距離以下である運転データを含む過去データを、異常過去データとして抽出する異常過去データ抽出部と、
    上記記憶部から、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に処理された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出する正常過去データ抽出部と、
    上記正常過去データ抽出部によって抽出された正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成するモデル作成部と、
    異常特性であると判定された異常製造品に関して、上記モデル作成部によって作成された原因解析用モデルに基づいて、特性が異常となった異常原因を、当該異常製造品の運転データの中から特定する解析部と
    を備えたことを特徴とする異常原因解析装置。
  2. 運転データ収集部によって、素材に処理を施して製造品を製造する処理装置による処理条件、および、上記処理装置で測定された上記処理に関する測定値を、運転データとして収集して、記憶部に記憶する運転データ収集ステップと、
    特性データ収集部によって、上記処理装置で製造された製造品の特性を表す特性値を、特性データとして収集すると共に、当該製造品に関する上記運転データと組み合わせて、過去データとして上記記憶部に記憶する特性データ収集ステップと、
    異常過去データ抽出部によって、上記特性データ収集ステップで収集された特性データが異常値を呈した場合に、上記記憶部から、予め設定された設定異常運転データとの距離が予め設定された設定距離以下である運転データを含む過去データを、異常過去データとして抽出する異常過去データ抽出ステップと、
    正常過去データ抽出部によって、上記記憶部から、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内に処理された運転データと、この運転データと対をなす特性データであって良品と判定された特性データとの、組み合わせである過去データを、正常過去データとして抽出する正常過去データ抽出ステップと、
    モデル作成部によって、上記正常過去データ抽出部で抽出された正常過去データに基づいて、原因解析用モデルを作成するモデル作成ステップと、
    解析部によって、異常特性であると判定された異常製造品に関して、上記モデル作成部で作成された原因解析用モデルに基づいて、特性が異常となった異常原因を、当該異常製造品の運転データの中から特定する異常原因特定ステップと
    を備えたことを特徴とする異常原因解析方法。
  3. 請求項2に記載の異常原因解析方法において、
    上記正常過去データ抽出ステップで抽出される上記正常過去データは、上記異常過去データを呈する製造品の何れかが上記処理装置で処理された時刻から予め設定された設定時間内であって、且つ上記時刻よりも過去に処理された運転データのみを含む
    ことを特徴とする異常原因解析方法。
  4. 請求項2に記載の異常原因解析方法において、
    上記正常過去データ抽出ステップで抽出される上記正常過去データは、上記処理装置に対する保守作業が行われる以前に処理された運転データのみを含む
    ことを特徴とする異常原因解析方法。
  5. 請求項2から請求項4までの何れか一つに記載の異常原因解析方法において、
    上記正常過去データ抽出ステップで上記正常過去データを抽出する際における上記設定時間は、上記設定時間内に予め設定された設定数を超える数の上記正常過去データを抽出可能なように、予め設定されている
    ことを特徴とする異常原因解析方法。
  6. 請求項2から請求項5までの何れか一つに記載の異常原因解析方法において、
    上記モデル作成ステップでは、上記正常過去データに加えて上記異常過去データも含めて、上記正常過去データと上記異常過去データとに基づいて、上記原因解析用モデルを作成する
    ことを特徴とする異常原因解析方法。
  7. 請求項2から請求項6までの何れか一つに記載の異常原因解析方法において、
    特性予測部によって、上記運転データ収集ステップにおいて上記記憶部に記憶された上記運転データに基づいて上記製造品の特性を予測すると共に、特性予測データが異常である異常製造品を上記異常過去データ抽出部に通知する特性予測ステップを備え、
    上記異常過去データ抽出ステップでは、上記特性データ収集ステップで収集された特性データが異常値を呈した場合に換えて、上記特性予測ステップにおいて上記異常製造品の通知があった場合に、上記異常過去データの抽出を行うようになっている
    ことを特徴とする異常原因解析方法。
  8. コンピュータを
    請求項1における運転データ収集部,特性データ収集部,記憶部,異常過去データ抽出部,正常過去データ抽出部,モデル作成部および解析部
    として機能させることを特徴とする異常原因解析プログラム。
  9. 請求項8に記載の異常原因解析プログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読出し可能なプログラム記録媒体。
JP2009137283A 2009-06-08 2009-06-08 異常原因解析装置、異常原因解析方法、異常原因解析プログラム、及び、プログラム記録媒体 Pending JP2010283274A (ja)

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