JP2010280102A - カートリッジ利用装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カートリッジの装置内での位置決め構造や保持構造をできるだけ維持したまま、カートリッジの取り出し性を向上させる。
【解決手段】 本発明は、カートリッジが取り付けられるカートリッジ取付部と、このカートリッジ取付部を覆う蓋体とを有するカートリッジ利用装置に関する。そして、カートリッジ取付部にカートリッジが取り付けられた状態で蓋体が閉鎖して、カートリッジを支持・保持し得る姿勢となり、蓋体の開放時に、カートリッジを支持・保持してカートリッジ取付部からカートリッジを取り外すカートリッジ支持・保持機構を、蓋体が有することを特徴とする。
【選択図】 図7
【解決手段】 本発明は、カートリッジが取り付けられるカートリッジ取付部と、このカートリッジ取付部を覆う蓋体とを有するカートリッジ利用装置に関する。そして、カートリッジ取付部にカートリッジが取り付けられた状態で蓋体が閉鎖して、カートリッジを支持・保持し得る姿勢となり、蓋体の開放時に、カートリッジを支持・保持してカートリッジ取付部からカートリッジを取り外すカートリッジ支持・保持機構を、蓋体が有することを特徴とする。
【選択図】 図7
Description
本発明はカートリッジ利用装置に関し、特に、リボンや流体などを収容している、カートリッジやカセットと呼ばれている収容媒体(以下、カートリッジと呼ぶ)を、装置本体に対して装着して利用する装置に関するものである。
テープ印刷装置は、リボン状のインクリボンや、印刷対象であるリボン状のテープを収容したカートリッジが着脱自在に装着され、このカートリッジを利用して印刷を実行するもの(カートリッジ利用装置)である。テープ印刷装置は、インクリボンを用いて無地のテープに所望の文字を印刷すると共に、これを切断してラベルを作成するものである。消耗品であるテープ及びインクリボンは、それぞれリールに巻回されてカートリッジに収容され、この状態でテープ印刷装置本体に装着される。テープ印刷装置本体には、特許文献1に記載のように、カートリッジが上側から着脱自在に装着されるポケットが形成されており、ポケットに装着されたカートリッジに臨んで、テープ及びインクリボンを走行させる各種の駆動軸や、テープに印字を行う印字ヘッドが設けられている。
カートリッジは、テープの色、インクの色、テープの幅などが異なる種々のものが収められるが、カートリッジは、いずれもポケットの底面に着座するように装着されると共に、その装着状態を安定するように、カートリッジに底面側に向かう力を付与するフックが設けられている。ポケットの両側部には指を挿入するためのカートリッジ取出し溝が形成されており、利用者は、この溝を利用して指をカートリッジに引っ掛けてカートリッジを取り出す。
また、カートリッジを使用する装置として、オーディオカセットテープに対する記録、再生を行う、カートリッジ利用装置としてのオーディオカセットテープレコーダがある。このようなレコーダの中には、特許文献2に記載のように、蓋体に、その両側及び基端側からオーディオカセットテープを浅く収容して位置決めする構造が設けられている。そして、オーディオカセットテープを収容した蓋体を閉じることにより、オーディオカセットテープがレコーダ本体のポケットに装着され、蓋体を開けることにより、オーディオカセットテープを蓋体と共にポケットから離脱させるようになされている。
特許文献1に記載のテープ印刷装置において、カートリッジを収容するポケットの周囲には、テープ及びインクリボンを走行させる各種の駆動軸や、テープに印字を行う印字ヘッドを設けなければならず、しかも、テープ印刷装置は安価、小型が望まれている装置であるため、ポケットの周囲に無駄な空間は押さえなければならず、また、ポケットの両側部に設ける指を挿入するためのカートリッジ取出し溝は浅く、小さなものとなる。このような状況で、フックによって下方への力が付与されているカートリッジを、指で抓んでポケットから引き出す操作は容易でなく、使い勝手が悪いものであった。
一方、特許文献2に記載のようなオーディオカセットテープレコーダでは、オーディオカセットテープが蓋体と連動するので、オーディオカセットテープの装着及び離脱は容易である。オーディオカセットテープは、薄型で概ね直方体形状であるので、蓋体にカセットテープを収容する構造を設けることが容易である。
しかしながら、テープ印刷装置用のカートリッジは、オーディオカセットテープよりかなり厚く、しかも、丸みを帯びている部分を有するなど、蓋体に収容構造を設け難いものである。また、蓋体に収容構造を設けてテープ印刷装置用のカートリッジを収容し、ポケットにカートリッジを装着したり、ポケットからカートリッジを離脱させたりする場合には、その収容構造を考慮し、ポケットの構造(位置決め構造や保持構造)を新たに設計し直さなければならない。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、カートリッジの装置内での位置決め構造や保持構造をできるだけ維持したまま、カートリッジの取り出し性を向上させることができるカートリッジ利用装置を提供しようとしたものである。
第1の本発明は、カートリッジが取り付けられるカートリッジ取付部と、このカートリッジ取付部を覆う蓋体とを有するカートリッジ利用装置において、上記カートリッジ取付部に上記カートリッジが取り付けられた状態で、上記蓋体が閉鎖して、上記カートリッジを支持・保持し得る姿勢となり、上記蓋体の開放時に、上記カートリッジを支持・保持して上記カートリッジ取付部から上記カートリッジを取り外すカートリッジ支持・保持機構を、上記蓋体が有することを特徴とする。
第2の本発明は、カートリッジが取り付けられるカートリッジ取付部と、このカートリッジ取付部を覆う蓋体とを有するカートリッジ利用装置において、上記カートリッジ取付部は、上記蓋体の開放時に、上記カートリッジを押圧して上記カートリッジを取り出し方向に所定量だけ移動させる取出し補助機構を有することを特徴とする。
ここで、当該カートリッジ利用装置が印刷装置であることは好ましい態様である。
本発明によれば、カートリッジの装置内での位置決め構造や保持構造をできるだけ維持したまま、カートリッジの取り出し性を向上させることができるようになる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明によるカートリッジ利用装置をテープ印刷装置に適用した第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明によるカートリッジ利用装置をテープ印刷装置に適用した第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
テープ印刷装置は、無地のテープ(印刷データに基づく印刷がなされていないテープであって、地紋等が形成されたテープを含む)から文字を印刷したラベルを作成するものであり、消耗品となる無地のテープ及びインクリボンはテープカートリッジ(以下、単にカートリッジと呼ぶ)に収容されており、カートリッジを介して装置本体に供給される。
第1の実施形態のテープ印刷装置1は、図2に示すように、上下2分割の装置ケース3によりその装置本体2の外殻が形成され、前部にキー入力部4が設けられ、後部に窓付きの開閉蓋8が設けられている。窓付きの開閉蓋8の右部にディプレイ5が配設され、窓付きの開閉蓋8の左部の下方の装置本体2には、カートリッジ6を装着するためのポケット7が設けられており、窓を介して、カートリッジ6を視認し得るようになされている。開閉蓋8は、後述する上下動するヒンジ部を介して装置本体2に開閉自在に取り付けられている。
カートリッジ6がセットされていない状態から、テープ印刷装置1によりラベルを作成する場合には、先ず、開閉蓋8の手前中央部の近傍に位置する開放ボタン10を押して開閉蓋8を開放させる。次に、ポケット7に上側からカートリッジ6をセットし、さらにカートリッジ6を押し込んで完全に装着する。カートリッジ6を装着したら、開閉蓋8を閉塞し、テープ印刷装置1を印字待機状態にする。次に、ディプレイ5を見ながらキー入力部4を操作して、所望の入力を行う。ディプレイ5で所望の入力が確認できたら、さらにキー入力部4を操作して印字動作を指令する。
印字動作が指令されると、カートリッジ6のテープTとインクリボンRが同時に走行を開始し、熱転写による印字が行われる(図2も参照)。この印字の進行と共に、インクリボンRはカートリッジ6内で巻き取られるが、印字が行われたテープTは、装置ケース3の側面に形成したテープ排出スリット11から送り出されてゆく。印字が完了すると、余白部分用の送りが行われた後、テープT及びインクリボンRの走行が停止する。続いて、装置本体2のオートカット機構が働いて、テープ排出スリット11の部分に収容したカッタ(図示省略)が作動し、テープTが切断される。
また、カートリッジ6を取り出す場合には、開放ボタン10を押して開閉蓋8を開放させる。この開放動作時には、ポケット7に収容されていたカートリッジ6は、開放された開閉蓋8の内面に係止されており、一方の手で開閉蓋8を押さえた状態で、他方の手でカートリッジ6を引っ張ることにより、開閉蓋8からカートリッジ6を取り外すことができる。
なお、カートリッジ6を装置本体2のポケット7に装着した状態では、装置本体2側から、例えば、印字ヘッド、ローラ駆動軸、リール駆動軸等の各種のアクセス部材がカートリッジ6に臨む。
カートリッジ6は、図2に示すように、上ケース21aと下ケース21bとからなるケース21を有し、ケース21内には、テープTを巻回したテープリール22と、インクリボンRを巻回したリボン巻出しリール23と、使用後のインクリボンRを巻き取るリボン巻取りリール24とが、それぞれ回転自在に収容されている。また、ケース21内には、後述する印字ヘッドに対峙するプラテンローラ25が、回転自在に収容されている。このプラテンローラ25とリボン巻取りリール24とが同期して回転すると、テープT及びインクリボンRは同時に走行し、プラテンローラ25の位置で重ね合わされて、印字が行われる。印字後、インクリボンRはリボン巻取りリール24に巻き取られ、またテープTは、上述したテープ排出スリット11に連なるテープ排出口26から送り出される。また、カートリッジ6がポケット7に収容されたときに、印字ヘッドを逃がす方形の貫通開口27が形成されている。
さらに、カートリッジ6の左右の同じ高さの側面位置には、一対の突片28a及び28bが設けられている。なお、従来のテープ印刷装置であれば、ポケット(7)の底面に植立されている一対のフック(係合爪片)の先端がそれぞれ、これら突片28a及び28bに掛かってカートリッジ6に下方への力を付与することにより、カートリッジ6の上下方向の位置を規制するようになされている。
図3〜図5はそれぞれ、第1の実施形態のテープ印刷装置1における開閉蓋8の、完全開放状態から閉鎖状態への変化を示す概略斜視図である。図5〜図7はそれぞれ、第1の実施形態のテープ印刷装置1における開閉蓋8の、閉鎖状態から完全開放状態への変化を示す概略斜視図である。
開閉蓋8の内面には、図3に示すように、一対のフック(係合爪片)30a及び30bと、押圧機構31と、閉鎖係止部材32とが設けられている。
閉鎖係止部材32は、装置本体2の対応位置に設けられている対向閉鎖係止部材(図示せず)と、開閉蓋8が閉鎖状態で係止するものである。閉鎖係止部材32が係止用の孔であって対向閉鎖係止部材が爪部材であっても良く、また、閉鎖係止部材32が爪部材であって対向閉鎖係止部材が係止用の孔であっても良く、その係止機構は任意で良い。但し、開放ボタン10の押下によって、閉鎖係止部材32と対向閉鎖係止部材との係止状態が解放される機構であることを要する。
一対のフック30a及び30bは、開閉蓋8の内面に垂設されたものであり、例えば、開閉蓋8と一体的に形成されている。一対のフック30a及び30bは、その先端が、開閉蓋8が開放時に上動及び回動するときに、ポケット7に収容されていたカートリッジ6の対応する突片28a及び28bと係止するものである。一対のフック30a及び30bは、その先端が、開閉蓋8が閉鎖のために下動するときに、ポケット7に収容されていたカートリッジ6の対応する突片28a及び28bとの接触により、外方に開き、突片28a及び28bの位置を先端が通過し、通過した後では外方への逃げ力が除外される。なお、開閉蓋8の閉鎖状態では、フック30a及び30bの先端が対応する突片28a及び28bに接触(係止)していても良く、また、フック30a及び30bの先端が対応する突片28a及び28bより下方に位置していても良い。
押圧機構31は、図8の概略断面図(カートリッジの内部構成は省略している)に示すように、例えば、カートリッジ6の上面と接触する板状部材33と、板状部材33を、開閉蓋8の内面から離れる方向に付勢するバネ部材34とを有する。開閉蓋8が開放時に上動及び回動するときに、板状部材33によるカートリッジ6の上面への押圧力と、フック30a及び30bの先端が突片28a及び28bに引っ掛かることによる、それに抗した力とによって、カートリッジ6が開閉蓋8の内面側に係止された状態となる。このような係止状態は、フック30a及び30bと、突片28a及び28bとの係止を解除することで終了させることができ、カートリッジ6を取り外すことができる。板状部材33は、開閉蓋8の閉鎖状態では、カートリッジ6をポケット7の底面7aに押し付けることにより、カートリッジ6の上下方向の位置を規制するものである。ここで、板状部材33の外形や位置は任意であるが、例えば、図2に仮想線で示すように、カートリッジ6の上面の中央部付近を、しかも、カートリッジ7の回動部材や印字ヘッド等のアクセス部材の位置に重ならないような外形や位置であることが好ましい。
図8では、バネ部材34が弦巻状バネ的なものを示したが、上述した付勢力を付与できるものであれば、その形状は任意である。弦巻状バネに代え、例えば、図9に示すような、パンタグラフで利用されているバネ部材を適用することができる。
この第1の実施形態の場合、開閉蓋8を開放したり閉鎖したりする構造は、単に、回動するものではなく、上下動と回動とを行うものである。例えば、図6に示すように、テープ印刷装置1の左右の奥部に開閉蓋案内部材40(左奥部の図示は省略)が設けられている。図示は省略しているが、開閉蓋8を上方に押し上げる上動バネ部材が設けられており、開閉蓋8の上動はこの上動バネ部材の付勢力によりなされ、開閉蓋8の下動は、上動バネ部材の付勢力を超えた利用者の押圧力によってなされるものである。
開閉蓋案内部材40は、開閉蓋8の上下動及び回動を案内するものであり、例えば、図10に示すような構成を適用することができる。図10において、開閉蓋案内部材40は、上下方向に延びると共に、上端でほぼ直角に少しだけ曲がっている案内溝41を有し、この案内溝41を貫通し案内されるピン部材42とを有する。なお、このピン部材42は、左右の開閉蓋案内部材40の案内溝41を共に貫通するように延長しているものであっても良い。また、案内溝41の上下方向の長さは、例えば、カートリッジ6の厚みと同程度に選定されている。案内溝41から外方にでているピン部材42の部分には、回動を担当する板部材43が固着されている。板部材43における、ピン部材42の隣接位置には切欠部43aが設けられており、この切欠部43aの形状は、案内溝41の曲がり部分の近傍に垂設されている軸部材44の外形とマッチするようになされている。
上動バネ部材の付勢力により、開閉蓋8が上動しているときには、開閉蓋8に取り付けられているピン部材42は、図10(A)に示すように、案内溝41に案内されながら、固着している板部材43と一体的に上動する。この上動により、図10(B)に示すように、やがて、板部材43の切欠部43aが軸部材44に接触する。接触以降にも上動バネ部材の付勢力が付与されているので、ピン部材42が上動しようとするが、板部材43の切欠部43aが軸部材44と接触しているため、図10(C)に示すように、板部材43は軸部材44を中心として回動し、これにより、ピン部材42(従って、開閉蓋8)も回動する。ピン部材42が案内溝41の先端に接することにより、ピン部材42(従って、開閉蓋8)の回動が停止する。
上記では、開閉蓋8を開放させる際の開閉蓋案内部材40の変化を説明したが、開閉蓋8を閉鎖させる際の開閉蓋案内部材40の変化は、上述した変化と対称的な変化であり、その詳細説明は省略する。
上述したように、カートリッジ6には、印字ヘッドを逃がす方形の貫通開口27が形成されている。印字ヘッドは、ポケット7に設けられている図11に示すようなヘッドカバー50で覆われている。カートリッジ6をポケット7に装着したときには、ヘッドカバー50が貫通開口27を貫通する。この第1の実施形態の場合、ヘッドカバー50における印字ヘッドが機能しない面には、カートリッジ6の上動(若しくは下動)を容易にすべく、1又は複数のころ51が設けられている。なお、このようなころをポケット7の内側面に設けるようにしても良い。
この第1の実施形態の場合、カートリッジ6は、開閉蓋8の内面に係止されている状態でポケット7から取り出されるため、ポケットの両側部に、指を挿入するためのカートリッジ取出し溝は設けられていない。
利用者が任意のカートリッジ6をセットする際には、図3に示すように、開閉蓋8が全開放状態で、ポケット7にカートリッジ6を収容させる。そして、開閉蓋8を、図4に示すように、閉鎖方向に回動した後、押し込んで、開閉蓋8の内面の閉鎖係止部材32と装置本体2の対応位置に設けられている対向閉鎖係止部材(図示せず)とを係止させ、図5に示すような閉鎖状態にする。
開閉蓋8の押し込みにより、一対のフック30a及び30bの先端が下方に移動し、閉鎖状態では、一対のフック30a及び30bの先端は、カートリッジ6の突片28a及び28bの下側に位置する。また、閉鎖状態では、押圧機構31が、カートリッジ6をポケット7の底面に押し付け、カートリッジ6の上下方向の位置を規制する。これにより、テープの上下方向の印字位置を適切なものとし得る。
図5に示すような開閉蓋8の閉鎖状態において、利用者が開放ボタン10が押下すると、開閉蓋8の内面の閉鎖係止部材32と装置本体2の対応位置に設けられている対向閉鎖係止部材(図示せず)との係止が開放され、上動バネ部材(図示せず)の付勢力によって、図6に示すように、開閉蓋8が上動する。この上動時には、押圧機構31によるカートリッジ6の上面への押圧力と、フック30a及び30bの先端が突片28a及び28bに引っ掛かることによる、それに抗した力とによって、カートリッジ6が開閉蓋8の内面側に係止された状態となる。このような上動時には、ヘッドカバー50のころ51が転動し、上動時の抵抗を弱めるように機能する。
上動が進み、開閉蓋8の内面に係止されているカートリッジ6がポケット7から離脱した程度になると、開閉蓋案内部材40の作用により、開閉蓋8が開放方向に回動して、図7に示すような全開放状態となる。全開放状態になったときにも、カートリッジ6は、開閉蓋8の内面に係止されている。利用者は、フック30a、30bの先端と、カートリッジ6の突片28a、28bとの係止状態を解くことで、カートリッジ6を、開閉蓋8の内面から取り外すことができる。
以上のように、第1の実施形態のテープ印刷装置1によれば、開閉蓋8を開放させた際に、カートリッジ6がポケット7内に位置するのではなく、開閉蓋8の内面に係止されているので、利用者は容易にカートリッジ6を取り出すことができ、カートリッジの取り出し性を向上させることができる。
一方、カートリッジ6の装着は、直接、ポケット7に行えば良く、開閉蓋8の内面にカートリッジ6を取り付けるような細かい作業は不要である。
取り出し性を向上させるにつき、カートリッジ6の構造の変更は不要である。カートリッジ6は、規格化若しくは標準化されており、変更が不要であることは、既に流通している多くのカートリッジ6を対象とすることができる。
また、ポケット7の周囲構成の変更もほとんど不要であり、主に、開閉蓋8の変更で対応でき、設計、開発を見直す箇所を少なく押さえることができる。カートリッジ6は、規格化若しくは標準化されているため、そのアクセス構成も概ね標準化されている。そのような標準化されている部分の変更は不要であるので、カートリッジ6の係止構成などを後付けして、上記実施形態の構成とすることもできる。また、ポケット7の周囲構成の変更がほとんど不要であるため、テープ印刷装置1を大型化することもない。
カートリッジ6を開閉蓋8の内面に係止するため、カートリッジ6の突片28a、28bを、先端を引っ掛けて下方に引っ張るフックが省略されたが、押圧機構31によって、パケット7内のカートリッジ6の上下方向の位置を規制するようにしたので、テープの印字行の幅方向の位置が不適切になることを防止することができる。因みに、ポケット7の形状は、従来と同様に、カートリッジ6の外形形状とマッチしており、上下方向の位置を規制することにより、印字ヘッドとの相対位置を所望する位置とでき、十分な印刷精度を達成することができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明によるカートリッジ利用装置をテープ印刷装置に適用した第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
次に、本発明によるカートリッジ利用装置をテープ印刷装置に適用した第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態のテープ印刷装置1における開閉蓋8は、装置本体2から離脱することができないものであったが、第2の実施形態のテープ印刷装置における開閉蓋は、装置本体から離脱できるものである。
図12は、第2の実施形態のテープ印刷装置1Aにおける開閉蓋8Aの内面構成を示す概略斜視図である。
第2の実施形態の開閉蓋8Aの内面にも、第1の実施形態と同様に、カートリッジ6の突片28a、28bを引っ掛けて、開閉蓋8Aの内面にカートリッジ6を係止させるためのフック30a及び30bが設けられており、また、カートリッジ6を、それを収容するポケットの底面の方向に押圧する押圧機構31が設けられている。さらに、位置決め及び案内機能を発揮する位置決めピン60a、60bが設けられている。
また、開閉蓋8Aを、第2の実施形態のテープ印刷装置1Aの装置本体2A(図13参照)に係止させるために開閉用フック61a、61bが、開閉蓋8Aに設けられている。
ポケットにカートリッジ6をセットした後、開閉蓋8Aを把持して、装置本体2Aに向かって移動させると、位置決めピン60a、60bの案内により、開閉蓋8Aが装置本体2Aに近付くに従い、開閉蓋8Aと装置本体2Aとの相対位置が適切になって、開閉蓋8Aが装置本体2Aの上部開口を覆う。さらに、下方に力を加えると、開閉用フック61a、61bが、装置本体2Aにおけるフックの受け部材と係合する。例えば、係合すると「パチン」と音を発し、これにより、利用者は閉鎖操作を終了する。
開閉蓋8Aの押し込みにより、一対のフック30a及び30bの先端が下方に移動し、閉鎖状態では、一対のフック30a及び30bの先端は、カートリッジ6の突片28a及び28bの下側に位置する。また、閉鎖状態では、押圧機構31が、カートリッジ6をポケットの底面に押し付け、カートリッジ6の上下方向の位置を規制する。このようなことは、第1の実施形態と同様である。
図13に示すような開閉蓋8Aの閉鎖状態において、利用者が開閉蓋8Aを開ける際には、まず、開閉用フック61a、61bと、装置本体2Aにおけるフックの受け部材との係合を解除する。例えば、装置本体2Aの内方に向けて、開閉用フック61a、61bを押圧することにより、開閉用フック61a、61bと、フック受け部材との係合を解除する。
その後、利用者は、開閉蓋8Aを、図14に示すように上方に持ち上げる。この上動時には、押圧機構31によるカートリッジ6の上面への押圧力と、フック30a及び30bの先端がカートリッジ6の突片28a及び28bに引っ掛かることによる、それに抗した力とによって、カートリッジ6が開閉蓋8Aの内面に係止された状態となる。図15は、カートリッジ6が内面に係止された状態の開閉蓋8Aを裏返した場合を示している。利用者は、フック30a、30bの先端と、カートリッジ6の突片28a、28bとの係止状態を解くことで、カートリッジ6を、開閉蓋8Aの内面から取り外すことができる。
開閉蓋が装置本体から離脱可能なものか否かの相違はあるが、カートリッジ6の取り出し面について、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明によるカートリッジ利用装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
次に、本発明によるカートリッジ利用装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図16は、第3の実施形態のカートリッジ利用装置80における特徴構成を説明するための概略図である。カートリッジ70を収容したポケットの底面は、上下動可能な底板71で形成されており、この底板71が下動したときに弾発力が蓄積されるバネ部材72が、底板71に関連して設けられている。また、底板71を、上下方向の所定位置で係止する係止部材73が設けられている。この係止部材73は回動し得るものであり、回動中心近傍にバネ要素を有し、外力で回動しても所定の姿勢に復帰するようになされている。係止部材73は、外力を受ける片部分73aを有する。開閉蓋74には、この開閉蓋74の回動に連動して、回動や直動などの運動を行うリンク部材などでなる運動伝達部材75が取り付けられており、運動伝達部材75の突起や先端などは、開閉蓋74の開放時に、係止部材73の片部分73aに外力を付与し、底板71と係止部材73との係止状態を解放させる。
底板71と係止部材73との係止状態が解放されると、バネ部材72の蓄積された弾発力により、底板71、従って、カートリッジ70が押し上げられる。バネ部材72による上方への力と、底板71及びカートリッジ70の重量などによる下方への力とのバランスが取れる位置まで、若しくは、上動の上限を規制するストッパの位置まで、カートリッジ70は押し上げられる。
利用者は、以上のようにして、ポケットからかなりの部分が出たカートリッジ70を容易に取り出すことができる。
以上では、バネ部材72が底板71に作用するものを示したが、バネ部材72がカートリッジ70(の下面)に直接作用するようにしても良い。
第3の実施形態によれば、開閉蓋74を開放させた際に、カートリッジ70のかなりの部分がポケットから出るようにしたので、利用者は容易にカートリッジ70を取り出すことができ、カートリッジの取り出し性を向上させることができる。
取り出し性を向上させるにつき、カートリッジ6の構造の変更は不要である。
また、ポケットの周辺構成の変更もほとんど不要であり、主に、ポケットの下方の構成だけの変更で対応することができ、装置の厚さ方向を除けば、装置を大型化することもない。
(D)他の実施形態
上記各実施形態の説明においても、種々変形実施形態を示したが、さらに以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記各実施形態の説明においても、種々変形実施形態を示したが、さらに以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記第3の実施形態では、ポケット内でカートリッジを単に押し上げるものを示したが、開閉蓋の内面にカートリッジを係止する第1の実施形態や第2の実施形態の技術思想に対し、第3の実施形態で説明した技術思想を適用することができる。すなわち、開閉蓋が開放された際に、開閉蓋の内面に係止されたカートリッジをバネ部材の付勢力によって押し上げ、ポケットからの離脱を容易にするようにしても良い。
上記第1及び第2の実施形態では、カートリッジ6に既にある突片28a及び28bを利用して開閉蓋の内面にカートリッジを軽く係止するものを示したが、係止方法はこれに限定されるものではない。
例えば、突片の数を3以上に増やし、係止を安定化されるようにしても良い。また例えば、突片に代えて、小孔を利用するようにしても良い。カートリッジは側面に小孔を有し、突片28a及び28bと係止していたフック30a及び30bが、その小孔を貫通することで、開閉蓋の内面にカートリッジを係止するものであっても良い。
また例えば、押圧機構31の板状部材33の表面の全面又は一部に、半永久的な弱粘着層や磁力層を設け、粘着や磁力によって開閉蓋の内面にカートリッジを係止するものであっても良い。なお、磁力を利用する場合、カートリッジにも磁力層を設けることを要する。
上記第1の実施形態では、開閉蓋8がポケット7だけでなく、装置本体2の後部を覆うものを示したが、後部の左方若しくは右方に位置するポケットだけを覆う開閉蓋を有するテープ印刷装置に対しても、本発明を適用することができる。
上記第1及び第2の実施形態では、テープ印刷装置に、本発明のカートリッジ利用装置を適用したものを示したが、本発明の用途はこれに限定されず、カートリッジ(カセットを含む)を利用する装置に広く適用することができる。例えば、インクカートリッジを利用するプリンタに本発明を適用することができる。
1、1A…テープ印刷装置、6、70…カートリッジ、7…ポケット、8、8A…開閉蓋、28a、28b…カートリッジの突片、30a、30b…開閉蓋内面のフック(係合爪片)、31…押圧機構、40…開閉蓋案内部材、51…ころ、71…ポケットの底板、72…バネ部材、73…係止部材、74…開閉蓋、75…運動伝達部材。
Claims (6)
- カートリッジが取り付けられるカートリッジ取付部と、このカートリッジ取付部を覆う蓋体とを有するカートリッジ利用装置において、
上記カートリッジ取付部に上記カートリッジが取り付けられた状態で、上記蓋体が閉鎖して、上記カートリッジを支持・保持し得る姿勢となり、上記蓋体の開放時に、上記カートリッジを支持・保持して上記カートリッジ取付部から上記カートリッジを取り外すカートリッジ支持・保持機構を、上記蓋体が有することを特徴とするカートリッジ利用装置。 - 上記カートリッジ支持・保持機構は、上記カートリッジが有する突片若しくは小孔と係合するフックを複数有し、当該フックが上記突片若しくは小孔と係合することで上記カートリッジを支持・保持することを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ利用装置。
- 上記カートリッジを押圧し、上記カートリッジ取付部内におけるカートリッジの上記蓋体に略直交する方向の位置を規制する押圧機構を、上記蓋体がさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカートリッジ利用装置。
- 上記カートリッジ取付部は、上記カートリッジの取出し時に上記カートリッジと摺接する面にころ部材を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカートリッジ利用装置。
- 上記カートリッジ取付部は、上記蓋体の開放時に、上記カートリッジを取り出し方向に押圧して取り出しを容易にする取出し補助機構を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカートリッジ利用装置。
- カートリッジが取り付けられるカートリッジ取付部と、このカートリッジ取付部を覆う蓋体とを有するカートリッジ利用装置において、
上記カートリッジ取付部は、上記蓋体の開放時に、上記カートリッジを押圧して上記カートリッジを取り出し方向に所定量だけ移動させる取出し補助機構を有することを特徴とするカートリッジ利用装置。
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Cited By (1)
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2009
- 2009-06-03 JP JP2009134368A patent/JP2010280102A/ja active Pending
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CN106132717A (zh) * | 2014-03-24 | 2016-11-16 | 精工爱普生株式会社 | 带打印装置和带打印系统 |
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