前記(1)に記載の発明によれば、第2乱数発生手段は、通常状態と確変状態とのいずれかの状態を抽選するための第2乱数を発生させる。第2乱数記憶手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、第2乱数発生手段で発生させた第2乱数のうちの一の第2乱数を記憶する。第2決定手段は、第2乱数記憶手段に記憶された第2乱数と確変確率指示手段の指示で選択された確変状態用判定テーブルとに基づいて通常状態と確変状態とのいずれかを決定する。したがって、第2決定手段は、第2乱数と確変確率指示手段の指示で選択された確変状態用判定テーブルとに基づいて通常状態と確変状態とのいずれかを決定することができるので、単に第2乱数の値だけで決定されるものでなく、確変確率指示手段の指示で選択された確変状態用判定テーブルに基づいた決定をすることができ、第2抽選手段は、通常状態と確変状態とのいずれかとすることを決定する。つまり、第2抽選手段を好適に実現できる。
前記(2)に記載の発明によれば、第1抽選手段の複数個の特定遊技状態判定テーブルは、第1抽選手段で特定遊技状態が発生する確率がそれぞれ異なる。特定遊技状態確率指示手段は、複数個の特定遊技状態用判定テーブルのうち、いずれか一つを用いて第1抽選手段で抽選を行うように指示する。したがって、特定遊技状態確率指示手段の指示により、第1抽選手段で特定遊技状態が発生する確率が替わり、例えば、特定遊技状態が発生する確率が高くなった場合は、結果として特定遊技状態が発生することが多くなり、遊技者が得ることができる利益が多くなる。つまり、第1抽選手段で特定遊技状態が発生する確率を替えることにより、遊技者が得ることができる利益が変わることになる。その結果、遊技をより面白く感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
前記(3)に記載の発明によれば、識別情報変動表示手段は、識別情報の変動表示を行う。第3抽選手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、識別情報変動表示手段に表示される識別情報の変動表示時間を抽選する。さらに、第3抽選手段は、第3乱数発生手段と第3乱数記憶手段と第3決定手段とを備え、第3乱数発生手段は、識別情報を表示する時間を抽選するための第3乱数を発生させる。第3乱数記憶手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、第3乱数発生手段で発生させた第3乱数のうちの一の第3乱数を記憶する。第3決定手段は、第3乱数記憶手段に記憶された第3乱数に基づいて識別情報の変動表示時間を決定する。したがって、識別情報変動表示手段に変動表示される識別情報の変動表示時間を抽選することを好適に実現できる。
前記(4)に記載の発明によれば、発光表示手段は、第1抽選手段での抽選結果である特定遊技状態が発生するか否かと、第2抽選手段の抽選結果である通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするかを発光手段の点灯または消灯により表示する。したがって、発光手段の点灯または消灯により、第1抽選手段での抽選結果および第2抽選手段の抽選結果を容易に認識することができる。
前記(5)に記載の発明によれば、モード判定用テーブルは、第1抽選手段での抽選が通常状態で行われ、かつ、第2抽選手段での抽選が所定の確率で確変状態当選となる状態である第1モードと、第1抽選手段での抽選が確変状態で行われ、かつ、第2抽選手段での抽選が第1モードよりも高い確率で確変状態当選となる状態である第2モードと、第1抽選手段での抽選が確変状態で行われ、かつ、第2抽選手段での抽選が第2モードよりも低い確率で確変状態当選となる状態である第3モードと、を判別するためのものである。モード特定手段は、各モードのうちで現状のモードを特定する。モード移行手段は、第2抽選手段での抽選に用いる情報と、モード特定手段で特定された現状のモードとに基づいて、次のモードに移行する。したがって、第2抽選手段での確変状態当選確率や第1抽選手段での当選確率が異なる各モードのうちの一のモードに移行でき、当該遊技機の状態についてのバリエーションをさらに増加させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
前記(6)に記載の発明によれば、モード移行テーブルは、第2抽選手段での抽選に用いる情報と、モード特定手段で特定された現状のモードとから次のモードに移行するモードが決められている。移行モード決定手段は、第2抽選手段での抽選に用いる情報と、モード特定手段で特定された現状のモードとモード移行テーブルに基づいて、次に移行するモードが決定される。したがって、第2抽選手段での確変状態当選確率や第1抽選手段での当選確率がモード移行テーブルに基づいて、異なる各モードのうちの一のモードに移行でき、当該遊技機の状態についてのバリエーションをさらに増加させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
前記(7)に記載の発明によれば、第2抽選手段での抽選に用いる情報は、通常状態と確変状態とのいずれかの状態を抽選するための第2乱数としている。モード移行手段は、第2抽選手段での第2乱数と、モード特定手段で特定された現状のモードとに基づいて、次のモードに移行する。したがって、第2抽選手段での確変状態当選確率や第1抽選手段での当選確率が異なる各モードのうちの一のモードに移行でき、当該遊技機の状態についてのバリエーションをさらに増加させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
前記(8)に記載の発明によれば、識別情報変動表示手段は、識別情報の変動表示を行う。確変当選確率上昇示唆手段は、第2抽選手段での確変状態当選確率を高めた状態であることを、識別情報変動表示手段を用いて示唆する。したがって、遊技者は、第2抽選手段での確変状態当選確率を高めた状態であることが識別情報変動表示手段に示唆されたことを見ることで、第2抽選手段での確変状態当選確率を高めた状態であることを知ることができ、遊技者は、第2抽選に当選して特定遊技状態になるという期待感をもって第2抽選手段での抽選についての表示を見ることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
前記(9)に記載の発明によれば、識別情報としては、通常用識別情報と確変用識別情報と特別確変用識別情報の3種類の識別情報のものが挙げられる。識別情報変動表示手段での変動表示結果が特別確変用識別情報で揃うと第2抽選手段での当選確率を高めた状態となり、識別情報変動表示手段での変動表示結果が通常用識別情報または確変用識別情報で揃うと第2抽選手段での当選確率を高めていない状態となる。識別情報変化表示制御手段は、識別情報変動表示手段での変動表示結果が特別確変用識別情報で揃うと、識別情報変動表示手段での識別情報の変動表示演出中に表示される複数個の通常用識別情報のうちの所定の通常用識別情報を、確変用識別情報に変化させる。したがって、識別情報変動表示手段での変動表示結果が特別確変用識別情報で揃うと、遊技者は、通常用識別情報の表示態様が確変用識別情報の表示態様に変化している、つまり、確変用識別情報が増加していること見ることで、第2抽選での当選確率を高めた状態であることを知ることができ、しかも確変用識別情報の増加によって確変用識別情報で揃うことをより期待でき、面白味を感じることができ、遊技者は、第2抽選に当選して特定遊技状態になるという期待感をもって第2抽選手段での抽選の表示を見ることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
前記(10)に記載の発明によれば、特定手段は、識別情報変動表示手段で所定の識別情報で揃った場合の変動表示結果時にその画面内に表示されている通常用識別情報を特定する。選択手段は、特定手段で特定された通常用識別情報の中から所定の通常用識別情報を選択する。表示中変化表示制御手段は、選択手段で選択された通常用識別情報をそれが表示されている状態で確変用識別情報に変化させる。したがって、遊技者は、変動表示結果時の識別情報変動表示手段の画面を注目しているので、変動表示結果時の識別情報変動表示手段の画面内に表示されている所定の通常用識別情報が確変用識別情報に変化することを見逃すことなく見ることができる。つまり、どの通常用識別情報が確変用識別情報に変化したかを判り易く知らせることができる。
前記(11)に記載の発明によれば、一覧表示制御手段は、識別情報変化表示制御手段で確変用識別情報に変化されたものも含めて、確変用識別情報を一覧表示する。したがって、遊技者は、現在の確変用識別情報が如何なるものかが一目でわかるし、確変用識別情報が増加していることがわかり易い。
前記(12)に記載の発明によれば、遊技球検出手段は遊技球の入球または通過を検出する。第1制御手段は、遊技機を主として制御するものであって、遊技者にとって有利な特定遊技状態の発生の有無を示すための識別情報の変動表示演出の起点となるものである。この第1制御手段は、第1抽選手段と第2抽選手段とを備えている。第1抽選手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、多くの賞球を得ることができる特定遊技状態が発生するか否かを抽選する。第2抽選手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、所定の確率で特定遊技状態が発生する通常状態と、当該通常状態よりも特定遊技状態が発生する確率が高い確変状態とのいずれかの状態とするかを抽選する。さらに、この第1制御手段は、第1抽選手段と第2抽選手段とのそれぞれで抽選された結果に基づいて、それらの抽選に関する情報を単一の制御信号として出力する。第2制御手段は、第1制御手段からの単一の制御信号に基づいて、識別情報変動表示手段に表示すべき識別情報の変動表示演出を抽選決定し、この抽選決定された変動表示演出を当該識別情報変動表示手段に表示するよう制御する。したがって、第1抽選手段と第2抽選手段とのそれぞれで抽選された結果を単一の制御信号として出力し、第1制御手段から出力する処理を減らすことができるので、第1抽選手段と第2抽選手段とのそれぞれで抽選された結果をそれぞれ別に出力する場合と比べて、第1制御手段でされる出力処理の負担を軽減させることができる。また、第1抽選手段と第2抽選手段とのそれぞれで抽選された結果をそれぞれ別に制御信号として出力する必要が無いので、制御信号を出力する毎に生じる可能性がある不具合(例えば、制御信号の未受信や制御信号の組み合わせ異常など)を低減させることができる。つまり、遊技機での処理負担を減らし、信頼性の高い制御処理を行う遊技機を提供することができる。
前記(13)に記載の発明によれば、第3抽選手段は、遊技球検出手段で遊技球が検出されたことに基づいて、識別情報を変動表示する識別情報変動表示手段に表示される識別情報の変動表示時間を抽選する。さらに、この第1制御手段は、第1抽選手段と第2抽選手段と第3抽選手段とのそれぞれで抽選された結果に基づいて、それらの抽選に関する情報を単一の制御信号として出力する。第2制御手段は、第1制御手段からの単一の制御信号に基づいて、識別情報変動表示手段に表示すべき識別情報の変動表示演出を抽選決定し、この抽選決定された変動表示演出を当該識別情報変動表示手段に表示するよう制御する。したがって、第1抽選手段と第2抽選手段と第3抽選手段とのそれぞれで抽選された結果を単一の制御信号として出力し、第1制御手段から出力する処理を減らすことができるので、第1抽選手段と第2抽選手段と第3抽選手段とのそれぞれで抽選された結果をそれぞれ別に出力する場合と比べて、第1制御手段でされる出力処理の負担を軽減させることができる。また、第1抽選手段と第2抽選手段と第3抽選手段とのそれぞれで抽選された結果をそれぞれ別に制御信号として出力する必要が無いので、制御信号を出力する毎に生じる可能性がある不具合(例えば、制御信号の未受信や制御信号の組み合わせ異常など)を低減させることができる。つまり、遊技機での処理負担を減らし、信頼性の高い制御処理を行う遊技機を提供することができる。
前記(14)に記載の遊技機によれば、遊技の興趣性を向上させることができるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
なお、本明細書中の「識別情報」とは、数字,英字,漢字などの文字を示す図柄、その他の図、模様、絵(キャラクタなどを含む)またはそれらを組み合わせたもの、またはその他のものであって、遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態など)への移行の成立・不成立を遊技者に視覚を通じて認識させるための表示情報のことである。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。但し、図2では便宜上、下皿ユニット13が内枠12から取り外された状態を示している。
図1,2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。
内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。
内枠12の構成を図3も用いて詳細に説明する。図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図3では便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している)。
内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、後述する樹脂ベース20と、この樹脂ベース20の後側に取り付けられる遊技盤30とを備えている。
下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18とセットハンドルと発射モータなどで構成されている。なお、上述した遊技球発射装置38が本発明における遊技球発射手段に相当する。音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。
また、前面枠セット14は、図2に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。しかも前面枠セット14は内枠12の外側壁(リブ)12b(図3参照)内に嵌まり込むようにして取り付けられている。つまり、この前面枠セット14の側面の少なくとも一部が内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられているので、内枠12と前面枠セット14との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のもの)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方に内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。
図3に示すように、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。また、窓穴21には、2枚のガラス137(図2参照)が前後に所定間隔を隔てて取着されている。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通孔にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ(図示省略)、カウントスイッチ(図示省略)、作動口スイッチ224等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33への入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置42と、第2の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41とを備えている。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用の表示部43と保留ランプ44とを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部43による表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に第1の始動口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。なお、表示部43は、複数のランプの点灯を切り換えることにより変動表示される構成の他、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)の一部で変動表示される構成等であっても良い。保留ランプ44も同様に、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。なお、上述した第2図柄表示装置41が本発明における普通識別情報変動表示手段に相当する。
第1図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第1図柄表示装置42には、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして第1図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、第1図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。なお、上述した第1図柄表示装置42が本発明における識別情報変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、第1の始動口33に対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置42で図柄が変動表示され、その停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなったことを必要条件に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32の大入賞口が所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
内レール51及び外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)に導くための役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図4のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図4のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
なお、可変表示装置ユニット35の両側に位置する第2の始動口34は、該第2の始動口34を通過した遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の第1の始動口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞しにくくなることによる興趣の低下が抑制されるようになっている。さらには、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、風車37、第2の始動口34、複数の釘(遊技球を中央に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、可変表示装置ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができるようになっている。また、遊技領域が上下方向にも拡張されていることから、さらに風車37、第2の始動口34、複数の釘、他の役物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置38より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されており、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないことから、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くするとともに発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、さらに発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置38から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合特に、発射レール61を、遊技球発射装置38の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置38から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。因みに、本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール52に沿って流れ、外レール52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内されるようになる。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材65,66を設置した。これにより、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置38には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなるという効果がある。
なお、図3中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタ68が取り付けられている。前面枠セット14を内枠12から開放した状態(図3の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が略水平状態から略垂直状態となり、排出口67から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口67を閉鎖する。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられて略水平状態になり、排出口67の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋69を通って上皿19に排出されるようになる。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機10外にこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部に張られた証紙などのシール(図4のS1)は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
また、図3に示すように、内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
図3に示すように、内枠12の上側には、前面枠セット14が内枠12に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ90が設けられている。前面枠セット14が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ90からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されるようになっている。
前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ(図示省略)が設けられ、可変入賞装置32には、特定領域スイッチ(図示省略)とカウントスイッチ(図示省略)とが設けられている。特定領域スイッチ(図示省略)は、大当たり状態で可変入賞装置32に入賞した遊技球が特定領域(大当たり状態継続を判定するための領域)に入ったことを判定するスイッチであり、カウントスイッチ(図示省略)は入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33に対応する位置には作動口スイッチ224が設けられ、第2の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチ(図示省略)が設けられている。なお、上述した作動口スイッチ224が本発明における入賞検出手段に相当する。
入賞口スイッチ(図示省略)及びゲートスイッチ(図示省略)は、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面中継基板(図示省略)が後述する主基板(主制御装置261)に接続されている。また、特定領域スイッチ(図示省略)及びカウントスイッチ(図示省略)は大入賞口中継基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継基板(図示省略)がやはり主基板に接続されている。これに対し、作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主基板に接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域に導くための入賞球振分板ソレノイドが設けられ、第1の始動口33には、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図5を用いて説明する。図5は、本パチンコ機10の電気的構成を示したブロック図である。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備している。
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261(主基板)又は表示制御装置45からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備している。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して表示制御装置45及び音声ランプ制御装置262に出力されるようになっている。
払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ(図示省略)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ(図示省略)が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチを押しながら電源を投入することとしている。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI割込み処理(図15参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、図15の停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路643、払出制御装置311、表示制御装置45や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。
また、払出制御装置311は、払出モータにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理(図15参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ(図示省略)による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータは、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータが駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、第1図柄表示装置42における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力には主制御装置261の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して一方の出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力には第2図柄表示装置41(表示部43)や、音声ランプ制御装置262が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第1図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261から送信される表示コマンドに基づいて第1図柄表示装置42及び第2図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第1図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第1図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第1図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第1図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ(図示省略)に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆部するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMl端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流5ボルトの電圧を監視し、この電圧が5ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(図15のNMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流5ボルトが5ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ(図示省略)のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチの状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチが押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチが押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,613のデータがクリアされる。
ところで、第1図柄表示装置(液晶表示装置)42には、図6に示すように、上・中・下の3つの図柄列U,M,Dが設定されており、図柄列U,M,D毎に左図柄、中図柄、右図柄の3個ずつの図柄(第1図柄:例えば特別図柄)が横方向に変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した、海中生物などの絵柄からなる主図柄SZと、貝型形状の絵図柄からなる副図柄FZとにより構成されており、数字の昇順に主図柄SZが表示されると共に各主図柄SZの間に副図柄FZが配されて一連の図柄列U,M,Dが構成されている。そして、周期性を持って主図柄SZと副図柄FZが右から左へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、上図柄列Uおよび中図柄列Mにおいて、上記一連の図柄が昇順(すなわち、主図柄SZの番号が増える順)に表示され、下図柄列Dにおいて、上記一連の図柄が降順(すなわち、主図柄SZの番号が減る順)に表示される。そして、第1の始動口33への入賞に基づいて一連の図柄列U,M,Dの変動表示が開始され、そして、上図柄列U→下図柄列D→中図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第1図柄表示襲置42上の5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特定遊技動画(特別遊技動画)が表示されるようになっている。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて第1図柄表示装置42の抽選(大当たり抽選)や図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、第1図柄表示装置42の大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置42の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、第1図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1図柄表示装置42の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。上述した各カウンタは、CPU501で実行されるプログラムにより構成されている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度、前回値に「1」が加算され(以下、「更新」という)、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。また、RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1の始動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「676」の範囲内で順に「1」ずつ加算され、最大値(つまり「676」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で綴り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は2で、その値は「337,673」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は10で、その値は 「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」である。なお、高確率時とは、予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる「確変」の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、第1図柄表示装置42の変動停止時の図柄を決定するものであり、本実施の形態では、第1図柄表示装置42において有効ラインが5ラインであり、特定図柄(主図柄)が9通り設定されていることから、基本的に45個(0〜44)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり図柄カウンタC2は、0〜44の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり44)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽通は、第1図柄表示装置42の抽選確率の状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、第1図柄表示装置42の大当たり抽選が外れとなった時に左列第1図柄、中列第1図柄、右列第1図柄の停止図柄(外れ図柄)を決定するためのものであり、各列では主図柄及び副図柄の合わせて20の第1図柄の何れかが表示されることから、各々に20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の上・中・下段の各図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算給果が最大値を超えた場合に20減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また図示は省略するが、第2図柄表示装置41の抽選には第2図柄乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの第2の始動口34を通過した時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」である。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図8〜図19のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMl端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を税明する。
図13は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図13において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチを除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,49,238)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS604では、第1の始動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図14のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が第1の始動口33に入賞したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が第1の始動口33に入賞したと判別されると、続くステップS702では、第1図柄表示装置42の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。第1の始動口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。
また、続くステップS704では、第1図柄の当落に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。このように始動入賞処理をした後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図15は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図15のNMI割込み処理を開始する。図15のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号S1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図15のNMI割込み処理において、先ずステップS801では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し、続くステップS802では、スタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する。さらに、ステップS803では、電源断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し、ステップS804では、電源が速断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。
ステップS805ではRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS806では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号S1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMl端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図15のNMI割込み処理を開始する。その内容は図15で説明した通りである(但し、この払出制御装置311のNMI割込み処理ではステップS804の電源断通知コマンドの送信はない)。
次に、メイン処理について説明する。
図8は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウエイト処理を実行する。また、ステップS102では、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS103では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチが押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS105では、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチがONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS114等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114等)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期化処理を実行する。また、ステップS116では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS109では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS110では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に複帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。さらに、ステップS112,S113では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻り、それから後述する通常処理(図9参照)に移行する。例えば、通常処理のステップS202まで実行されて電源断となった場合には、電源断前の番地へ戻り、通常処理のステップS203から実行されることになる。
次に、通常処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図9において、先ずステップS201では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示に際して停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等を表示制御装置45に送信する。なお、第1図柄の変動開始後において、変動パ夕ーンコマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで確定コマンドが送出されるようになっている。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS203では、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新を実行する。
各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明すると、図10に示すように、ステップS301では、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS302では、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。そして、左図柄列の更新時期(ステップS301がYES)であればステップS303に進み、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS302がYES)であればステップS304に進み、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄列の更新時期(ステップS301,S302が共にNO)であればステップS305に進み、右図柄例の外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS303〜S305の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS306では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせがリーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、リーチ図柄の組み合わせである場合、さらにステップS307では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチの組み合わせである場合、ステップS306に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カタンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせである場合には、ステップS309に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。
また、リーチ図柄以外の組み合わせである場合、ステップS310では、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが外れ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、外れ図柄の組み合わせになっていれば、ステップS311に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の外れ図柄バッファに格納する。なお、ステップS306,S310が共にNOの場合は、左・中・右で図柄が揃っている、すなわち大当たりの状態に相当するが、かかる場合、外れ図柄カウンタCL,CM,CRをバッファに格納することなくそのまま本処理を終了する。
外れ図柄カウンタの更新処理の後、図9のステップS204では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS205では、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
その後、ステップS206では、大当たり状態である場合において可変入賞装置35の大入賞口を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。このとき、遊技球が特定領域を通過したことを条件に大入賞口の連続開放を許容し、これを所定ラウンド数繰り返し実行する。
また、ステップS207では、第2図柄表示装置41による第2図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が第2の始動口34を通過したことを条件に、その都度の第2図柄乱数カウンタC4が取得されると共に第2図柄表示装置41の表示部43にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2図柄乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると第1の始動口33が所定時間開放される。なお説明は省略したが、第2図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図13に示すタイマ割込処理にて更新されるようになっている。
その後、ステップS208では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS209,S210)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
また、ステップS210では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
次に、前記ステップS205の第1図柄変動処理を図11のフローチャートを参照して説明する。
図11において、ステップS401では、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に第1図柄表示装置42で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続くステップS402では、第1図柄表示装置42による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合、ステップS403に進み、第1図柄表示装置42の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが0である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、作動保留球数Nを1減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2ユリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、変動開始処理を実行する。ここで、図12のフローチャートを用いて変動開始処理の詳細を説明すると、ステップS501では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々のモードとの関係に基づいて判別され、前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値0〜676のうち「337,673」が当たり値であり、高確率時には「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合、ステップS502では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、すなわち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜44は、全5つの有効ライン上における45通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち予め定められた特定図柄で揃った場合には以後確変状態に移行するが、特定図柄でない図柄(非特定図柄〉で揃った場合には確変状態に移行しない。
次に、ステップS503では、大当たり時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄〉が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。
一方、ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504で、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し、リーチ発生の場合、さらにステップS505で、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
前後外れリーチ発生の場合、ステップS506に進み、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS507では、前後外れリーチ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、前記ステップS503と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
また、前後外れ以外リーチ発生の場合、ステップS508に進み、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS509では、前後外れ以外リーチ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS503等と同様である。
大当たりでなくリーチでもない場合、ステップS510に進み、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS511では、完全外れ時における変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、リーチ発生しないことで、遊技者の興味は薄れ、多様な図柄変動態様は要求されない。そこで本実施の形態では、ステップS511において、第1変動種別カウンタCS1だけを用いて(すなわち第2変動種別カウンタCS2を使わずに)図柄変動種別を決定する。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のそれぞれで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
図11の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、ステップS407に進み、変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。そして、ステップS408では、変動の停止命令を確定コマンドとして設定し、その後本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図16は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。また、ステップS902では、主制御装置261から送信される払出許可コマンドを受信するまで待機する。そして、払出許可コマンドを受信した時点でステップS903に進んでRAMアクセスを許可すると共に、ステップS904で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS905では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチが押下(ON)されているか否かを判別し、続くステップS906では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS907ではRAM判定値を算出し、続くステップS908では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ523がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS915等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS915等)に移行する。つまり、ステップS915ではRAM513の全領域を0にクリアし、続くステップS916ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS917ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS918では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS909では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS910では、電源断の発生情報をクリアする。また、ステップS911では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS912では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS913,S914では、割込み許可/不許可を電源断前の状態に復帰させた後、電源断前の番地へ戻る。
次に、払出制御処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。
図17において、ステップS1001では、主制御装置261からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する。ステップS1002では、発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う。また、ステップS1003では、状態復帰スイッチ(図示省略)をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS1005では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が0でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図18)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図19)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
ステップS1013では、状態復帰スイッチ(図示省略)をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS1014では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図18に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図17の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図17の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図17の払出制御処理に戻る。
また、図19に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図17の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図17の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図17の払出制御処理に戻る。
次に、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分の構成について、図20を用いて説明する。図20は主制御装置261と表示制御装置45との要部構成を示すブロック図である。
パチンコ機10は、図20に示すように、主制御装置261,表示制御装置45,第1図柄表示装置42などを備えている。
主制御装置261は、第1の始動口33内の第1作動口スイッチ224で遊技球が入球(通過)検出されたことに基づいて、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、多くの賞球を得ることができる大当たり状態)が発生するか否かを抽選する第1抽選部400と、第1作動口スイッチ224で遊技球が入球(通過)検出されたことに基づいて、所定の確率で特定遊技状態が発生する通常状態と、当該通常状態よりも特定遊技状態が発生する確率が高い確変状態とのいずれかの状態とするかを抽選する第2抽選部410とを備えている。なお、上述した第1作動口スイッチ224は、本発明における遊技球検出手段に相当する。
主制御装置261は、第1抽選部400での抽選結果が特定遊技状態を発生するとする場合に、第1図柄表示装置42での第1図柄の変動表示結果を予め設定した特定の図柄の組合せ(大当り図柄)で表示して特別遊技状態を発生させる機能を有する。要するに、主制御装置261は、始動入賞(第1作動口スイッチ224での遊技球の入球検出)の際に取得した、0〜676までの値をとり得る大当たり乱数カウンタC1(特別遊技状態となるか否かを決定するための第1乱数群)の値(第1乱数)に基づいて、特別遊技状態を発生させているのである。
具体的には、主制御装置261のCPU501の一機能である第1抽選部400は、図20に示すように、大当たり乱数カウンタC1を発生させる第1乱数発生部401(第1乱数群発生機能)を有している。また、主制御装置261は、第1作動口スイッチ224で遊技球が入球検出されることに基づいて、RAM503の保留球格納エリアのうちの大当たり乱数カウンタC1の値を記憶するエリア(第1乱数記憶部402)を備えている。また、主制御装置261のROM502は、第1抽選部400で特定遊技状態が発生する確率がそれぞれ異なるように設けられた複数個の特定遊技状態用判定テーブル404を備えている。さらに、第1抽選部400は、後述する特定遊技状態確率指示部423の指示で選択された特定遊技状態用判定テーブル404に基づいて、CPU501でこの保留球格納エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値(第1乱数)が当り値であるか否かを決定する第1決定部403(決定機能)を有している。なお、上述の第1乱数発生部401,第1決定部403は、CPU501に所定のプログラムを実行させることで実現されている。
特定遊技状態用判定テーブル404は、複数個(例えば、2個)備えられ、一方の特定遊技状態用判定テーブル404は、第1決定部403で特定遊技状態とするか否かを決定する際に、所定の確率で特定遊技状態が発生する通常状態(低確率)とするための特定遊技状態用判定テーブル404である。例えば、この特定遊技状態用判定テーブル404は、第1乱数発生部401で発生した値(第1乱数)である「0〜676」のうち2個の値「337,673」であれば第1決定部403で大当り(大当たり確率1/338.5)と決定し、そうでなければ外れと決定するために用いられるものである。他方の特定遊技状態用判定テーブル404は、第1決定部403で特定遊技状態とするか否かを決定する際に、通常状態よりも特定遊技状態が発生する確率が高い確変状態(高確率)とするための特定遊技状態用判定テーブル404である。例えば、この特定遊技状態用判定テーブル404は、第1乱数発生部401で発生した値(第1乱数)である「0〜676」のうち10個の値「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」であれば第1決定部403で大当り(大当たり確率1/67.7)と決定し、そうでなければ外れと決定するために用いられるものである。
具体的には、主制御装置261のCPU501の一機能である第2抽選部410は、大当たり図柄カウンタC2(通常状態と確変状態とのいずれかの状態を抽選するための第2乱数)を発生させる第2乱数発生部411(第2乱数群発生機能)を有している。また、主制御装置261は、第1作動口スイッチ224で遊技球が入球検出されたことに基づいて、第2乱数発生部411で発生させた第2乱数のうちの一の第2乱数を記憶するRAM503の保留球格納エリア(第2乱数記憶部412)を有している。また、主制御装置261のROM502は、第2抽選部410での抽選についての当落を判定するために用いられるものであって、確変状態に当選する当選確率がそれぞれ異なるように設けられた複数個の確変状態用判定テーブル414を備えている。さらに、確変確率指示部424の指示で選択された確変状態用判定テーブル414とに基づいて通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするのかを決定する第2決定部413(決定機能)とを備えている。なお、上述の第2乱数発生部411,第2決定部413は、CPU501に所定のプログラムを実行させることで実現されている。
確変状態用判定テーブル414は、複数個(例えば、2個)備えられ、一方の確変状態用判定テーブル414は、第2決定部413で通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするかを決定する際に、所定の確率で確変状態当選とするための確変状態用判定テーブル414である。例えば、この確変状態用判定テーブル414は、第2乱数発生部411で発生した値(第2乱数)である「0〜49」のうち「0〜24」を確変状態ではない通常状態とし、「25〜49」を確変状態当選(確変確率5/10)とするように第2決定部413で決定するために用いられるものである。他方の確変状態用判定テーブル414は、第2決定部413で通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするかを決定する際に、所定の確率よりも高い確率で確変状態当選とするための確変状態用判定テーブル414である。例えば、この確変状態用判定テーブル414は、第2乱数発生部411で発生した値(第2乱数)である「0〜49」のうち「0〜9」を確変状態ではない通常状態とし、「10〜49」を確変状態当選(確変確率8/10)とするように第2決定部413で決定するために用いられるものである。
なお、上述した第1抽選部400は、本発明における第1抽選手段に相当する。上述した第2抽選部410は、本発明における第2抽選手段に相当する。上述した第2乱数発生部411は、本発明における第2乱数発生手段に相当する。上述した第2乱数記憶部412は、本発明における第2乱数記憶手段に相当する。上述した第2決定部413は、本発明における第2決定手段に相当する。
次に、第1抽選部400で抽選される状態と第2抽選部410で抽選される状態とを示すモードが、次の第1抽選部400で抽選される状態と第2抽選部410で抽選される状態とを示す次のモードに移行する構成について、図21,図22を用いて説明する。図21は、モード判定用テーブル431を示す説明図である。図22は、モード移行テーブル422を示す説明図である。
主制御装置261のROM502は、第1抽選部400で抽選される状態と第2抽選部410で抽選される状態とを示す複数のモードを判別するためのモード判定用テーブル431を有している。さらに、主制御装置261のCPU501は、第1決定部403での決定に用いられた特定遊技状態用判定テーブル404を示す信号と、第2決定部413での決定に用いられた確変状態用判定テーブル414を示す信号とが入力され、これらの信号とモード判定用テーブル431とに基づいて、複数のモードのうちで現状のモードを特定するモード特定部430を備えている。また、主制御装置261のROM502は、第2抽選部410での抽選に用いる情報(第2乱数)と、モード特定部430で特定された現状のモードとに基づいて、次のモードに移行するモードが決められたモード移行テーブル422を有している。さらに、主制御装置261のCPU501は、モード移行テーブル422に基づいて、次のモードに移行するモード移行部420を備えている。なお、モード特定部430とモード移行部420とは、主制御装置261のCPU501の一機能により実現する。
具体的には、モード判定用テーブル431は、第1抽選部400での抽選が通常状態で行われ、かつ、第2抽選部410での抽選が所定の確率で確変状態当選となる状態である第1モードと、第1抽選部400での抽選が確変状態で行われ、かつ、第2抽選部410での抽選が第1モードよりも高い確率で確変状態当選となる状態である第2モードと、第1抽選部400での抽選が確変状態で行われ、かつ、第2抽選部410での抽選が第2モードよりも低い確率で確変状態当選となる状態である第3モードとがある。
さらに、モード判定用テーブル431が示す第1〜3モードと大当たり確率と確変確率との関係について、図21を用いて説明する。第1抽選部400での抽選が通常状態であることを示す大当たり確率が1/338.5で、第2抽選部410での抽選が所定の確率で確変状態当選することを示す確変確率が5/10である場合を第1モードとする。また、第1抽選部400での抽選が確変状態であることを示す大当たり確率が1/67.7で、第2抽選部410での抽選が第1モードよりも高い確率で確変状態当選することを示す確変確率が8/10である場合を第2モードとする。また、第1抽選部400での抽選が確変状態であることを示す大当たり確率が1/67.7であり、第2抽選部410での抽選が第2モードよりも低い確率で確変状態当選することを示す確変確率が5/10である場合を第3モードとする。
また、モード移行部420は、モード移行テーブル422を備えている。さらに、第2抽選部410での抽選に用いる情報とモード特定部430で特定された現状のモードとモード移行テーブル422に基づいて、次に移行するモードが決定される移行モード決定部421とを備えている。第1抽選部400の複数個の特定遊技状態用判定テーブル404のうち、いずれか一つを用いて第1抽選部400で抽選を行うように指示する特定遊技状態確率指示部423と、第2抽選部410の複数個の確変状態用判定テーブル414のうち、いずれか一つを用いて第2抽選部410で抽選を行うように指示する確変確率指示部424とを備えている。
モード移行テーブル422について、図22を用いて詳細に説明する。図22の左端側の列方向には、モード移行部420に入力される「0〜49」までの第2乱数を示す数字が「0〜4」,「5〜9」,・・・,「40〜49」のように5個の数字ごとに区切られて表示されている。また、上部側の行方向には、モード移行部420に入力されるモード特定部430で特定された現状のモード(モード1〜3)を示す表示がされている。ここで、モード移行部420に入力される第2乱数が記載された行方向と現状のモードが記載された列方向とが交わる部分に記載されたモードが次に移行するモードを示すようになっている。例えば、現状のモードが「モード1」で、第2乱数の値が「30」である場合は「モード2」に移行することを示す。また、現状のモードが「モード2」で、第2乱数の値が「5」である場合は「モード3」に移行することを示す。このように、モード移行テーブル422は、現状のモードと第2乱数とにより、次のモードに移行されることを示すものである。なお、例えば、現状のモードが「モード3」で第2乱数の値が「0」である場合は、次のモードは「モード3」となり、モードは移行せず、同じモードの状態となることを示すものである。
なお、上述したモード移行部420は、本発明におけるモード移行手段に相当する。移行モード決定部421は、本発明における移行モード決定手段に相当する。特定遊技状態確率指示部423は、本発明における特定遊技状態確率指示手段に相当する。確変確率指示部424は、本発明における確変確率指示手段に相当する。モード特定部430は、本発明におけるモード特定手段に相当する。
次に、主制御装置261は、第1抽選部400での抽選結果である特定遊技状態が発生するか否かと、第2抽選部410の抽選結果である通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするかを、発光ダイオード433a,433bの点灯または消灯により表示する発光表示部434とを備えている。
主制御装置261の発光表示部434は、第1抽選部400での抽選結果を示す信号と第2抽選部410の抽選結果を示す信号とを入力し、発光ダイオード433a,433bを所定の点灯または消灯を表示するように制御する。
図4に示すように、遊技盤30の左側に備えられた第2の始動口34の下側には、2個の発光ダイオード433a,433b(左側の発光ダイオード433a,右側の発光ダイオード433b)が配設されている。左側の発光ダイオード433aは、第1抽選部400での抽選結果が特定遊技状態(大当たり状態)である場合に点灯し、抽選結果が特定遊技状態とならない場合は、消灯した状態となる。右側の発光ダイオード433bは、第2抽選部410の抽選結果が確変状態である場合に点灯し、抽選結果が通常状態である場合は、消灯した状態となる。なお、上述した発光ダイオード433a,433bは、本発明における発光手段に相当する。上述した発光表示部434は、本発明における発光表示手段に相当する。
次に、表示制御装置45について図20を用いて説明する。表示制御装置45は、主制御装置261で抽選された結果に基づく各種コマンド(変動パターンコマンド,停止図柄コマンド,確定コマンド等)を受信し、この各種コマンドに基づいて、第1図柄表示制御装置42で識別情報を変動表示させるようになっている。
さらに、表示制御装置45は、第2抽選部410での確変状態当選確率を高めた状態であることを、第1図柄表示装置42を用いて表示(示唆)する確変当選確率上昇示唆部440を備えている。
第1図柄表示装置42で変動表示される第1図柄(識別情報)について、図23を用いて説明する。図23は通常用第1図柄,確変用第1図柄,特別確変用第1図柄を示す説明図である。図23は、通常用第1図柄(通常用識別情報)と確変用第1図柄(確変用識別情報)と特別確変用第1図柄(特別確変用識別情報)の3種類の第1図柄を備えており、通常用第1図柄としては、図柄(数字)を丸で囲ったものであり、確変用第1図柄としては、図柄(数字)を四角で囲ったものであり、特別確変用第1図柄としては図柄(数字)を三角で囲ったものである。
ここで、第1図柄表示装置42での変動表示結果が特別確変用第1図柄で揃うと第2抽選部410での当選確率を高めた状態となり、また、第1図柄表示装置42での変動表示結果が通常用第1図柄または確変用第1図柄で揃うと第2抽選部410での当選確率を高めていない状態となる。
確変当選確率上昇示唆部440は、第1図柄表示装置42での変動表示結果が特別確変用第1図柄で揃うと、第1図柄表示装置42での第1図柄の変動表示演出中に表示される複数個の通常用第1図柄のうちの所定の通常用第1図柄を、確変用第1図柄に変化させる識別情報変化表示制御部441を備えている。
また、確変当選確率上昇示唆部440は、識別情報変化表示制御部441で確変用第1図柄に変化されたものも含めて、確変用識別情報を一覧表示する一覧表示制御部442を備えている。一覧表示制御部442は、特別遊技状態(大当たり状態)終了した後に、第1図柄表示装置42で確変用第1図柄および特別確変用第1図柄を一覧表示させるように制御を行う。
なお、上述した確変当選確率上昇示唆部440が本発明における確変当選確率上昇示唆手段に相当し、上述した識別情報変化表示制御部441が本発明における識別情報変化表示制御手段に相当し、上述した一覧表示制御部442が本発明における一覧表示制御手段に相当する。
次に、第1図柄表示部42について説明する。第1図柄表示部42は、第1の始動口33内の第1作動口スイッチ224で遊技球が入球(通過)検出されたことに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態とするか否かを示す所定の変動表示演出(変動パターン)を表示するものである。具体的には、主制御装置261からのコマンドを表示制御装置45が受信し、表示制御装置45から第1図柄表示装置42での第1図柄の変動表示を開始させる指示を受けた場合に、遊技者にとって有利な遊技状態とするか否かを示す所定の変動表示演出を表示する。さらに、表示制御装置45の一覧表示制御部442からの制御に基づいて、第1図柄表示装置42で確変用第1図柄だけを一覧表示させる構成となっている。なお、上述した第1図柄表示部414は、本発明における識別情報変動表示手段に相当する。
ここで、上述した構成に基づいて、主制御装置で現在のモードが次のモードに移行する流れについて、図20を用いて説明する。
まず、主制御装置261の初期設定として、遊技開始時の現在のモードが「モード1」となっており、この「モード1」に基づいて、第1抽選部400の第1決定部403では、通常状態(低確率)の特定遊技状態用判定テーブル404を用い、第2抽選部410の第2決定部413では、所定の確率で確変状態当選とするための確変状態用判定テーブル414を用いて抽選が行われる。
次に、遊技開始時の現在のモードが「モード1」である状態において、遊技盤30に打ち込まれた遊技球が第1の始動口33内の第1作動口スイッチ224で遊技球が入球(通過)検出された場合、この検出タイミングに基づいて、第1抽選部400の第1乱数発生部401で発生した第1乱数(例えば、「0〜676」の値)の一つの値が第1乱数記憶部402で記憶される。例えば、第1乱数記憶部402で記憶された値が「337」の場合は、第1決定部403の特定遊技状態用判定テーブル404に基づいて、特定遊技状態(大当たり状態)と決定される。さらに、第1抽選部400は、第1決定部403で特定遊技状態であると決定された場合においてのみ、第1決定部403で決定処理された後に、モード特定部430に特定遊技状態用判定テーブル404を示す信号を出力する。
また、第2抽選部410は、第1作動口スイッチ224で遊技球が入球(通過)検出された検出タイミングに基づいて、第2抽選部410の第2乱数発生部411で発生した第2乱数(例えば、「0〜49」の値)の一つの値が第2乱数記憶部412で記憶される。例えば、第2乱数記憶部412で記憶された値が「30」の場合は、第2決定部413の確変状態用判定テーブル414に基づいて、確変状態と決定される。また、第2抽選部410は、第2乱数記憶部412で記憶された値「30」を示す第2乱数信号がモード移行部420に出力する。さらに、第2抽選部410は、第2決定部413で決定処理された後に、第2決定部413での決定に用いられた確変状態用判定テーブル414を示す信号を出力する。
モード特定部430は、第1抽選部400からの特定遊技状態用判定テーブル404(通常状態)を示す信号および第2抽選部410からの確変状態用判定テーブル414(所定の確率で確変状態当選)を示す信号が入力され、これらの信号とモード判定用テーブル431とに基づいて、現モードが特定され、モード移行部420に現モードを示す信号を出力する。
モード移行部420には、第2抽選部410からの第2乱数信号(第2乱数「30」を示す)とモード特定部430で特定された現モード(モード1)を示す信号が入力され、また、モード移行テーブル422に基づいて、移行モード決定部421で次に移行するモードが決定される。この場合、モード2移行することが決定されることになる。
さらに、移行モード決定部421で決定されたモード(モード2)に基づいて、特定遊技状態確率指示部423により第1抽選部400の複数個の特定遊技状態用判定テーブル404のうち、確変状態(高確率)の特定遊技状態用判定テーブル404を用いて第1抽選部400で抽選を行うように指示され、確変確率指示部424により第2抽選部410の複数個の確変状態用判定テーブル414のうち、所定の確率よりも高い確率で確変状態当選とするための確変状態用判定テーブル414を用いて第2抽選部410で抽選を行うように指示する。
なお、第1抽選部400での決定結果が特定遊技状態ではない場合は、モード特定部430に特定遊技状態用判定テーブル404を示す信号は入力されず、モード移行部420に現モードを示す信号は出力されず、さらにモード移行部420では、モード移行はされない。
したがって、上述したような流れで主制御装置のモード移行部420で現在のモードが次のモードに移行し、第1抽選部400での抽選において、特定遊技状態が発生する確率がそれぞれ異なり、第2抽選部410での抽選において、確変状態に当選する当選確率がそれぞれ異なるようになる。
続いて、主制御装置の第2抽選部410での確変状態当選確率を高めた状態であることが第1図柄表示装置42で表示されることについて、図20および図24を用いて説明する。図24(a)は、第2抽選部410での確変状態当選確率を高めていない状態を示す図である。図24(b)は、第2抽選部410での確変状態当選確率を高めた状態を示す図である。
図20に示すように、特別遊技状態(大当たり状態)が発生し、この特別遊技状態が終了した後に、表示制御装置45の一覧表示制御部442は、第2抽選部410からの確変状態に当選する当選確率を示す信号の入力に基づいて、識別情報変化表示制御部441で通常用第1図柄が確変用第1図柄に変化されたものも含めた、確変用第1図柄と特別確変用第1図柄を一覧表示するように、第1図柄表示装置42を制御する。
つまり、第2抽選部410からの確変状態に当選する当選確率を示す信号が、所定の確率で確変状態当選(例えば、確変確率5/10)である場合は、図24(a)に示すように、第1図柄表示装置42の画面の全領域を使用して、確変用第1図柄である「1」,「3」,「5」,「9」の図柄(数字)部分を四角で囲ったものと、特別確変用第1図柄である「7」の図柄(数字)部分を三角で囲ったものとが一覧表示される。また、第2抽選部410からの確変状態に当選する当選確率を示す信号が、所定の確率よりも高い確率で確変状態当選(例えば、確変確率8/10)である場合は、図24(b)に示すように、識別情報変化表示制御部441で通常用第1図柄が確変用第1図柄に変化された「2」,「6」,「8」を含めた確変用第1図柄である「1」,「2」,「3」,「5」,「6」,「8」,「9」の図柄(数字)部分を四角で囲ったものと、特別確変用第1図柄である「7」の図柄(数字)部分を三角で囲ったものとが一覧表示される。
上述したように本実施例によれば、遊技球の入球または通過を検出する第1作動口スイッチ224と、第1作動口スイッチ224で遊技球が検出されたことに基づいて、多くの賞球を得ることができる特定遊技状態が発生するか否かを抽選する第1抽選部400と、第1作動口スイッチ224で遊技球が検出されたことに基づいて、所定の確率で特定遊技状態が発生する通常状態と、当該通常状態よりも特定遊技状態が発生する確率が高い確変状態とのいずれかの状態とするかを抽選する第2抽選部410と、第2抽選部410での抽選についての当落を判定するために用いられるものであって、確変状態に当選する当選確率がそれぞれ異なるように設けられた複数個の確変状態用判定テーブル414と、複数個の確変状態用判定テーブル414のうち、いずれか一つを用いて第2抽選部410で抽選を行うように指示する確変確率指示部424とを備えているので、確変確率指示部424の指示により、第2抽選部410で確変状態が当選する当選確率が替わり、例えば、確変状態に当選する当選確率が高くなった場合は、結果として特定遊技状態が発生する確率が高くなる確変状態となることが多くなり、遊技者が得ることができる利益が多くなる。つまり、第2抽選部410で確変状態が当選する当選確率を替えることにより、遊技者が得ることができる利益が変わることになる。その結果、遊技をより面白く感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、第2抽選部410は、通常状態と確変状態とのいずれかの状態を抽選するための第2乱数を発生させる第2乱数発生部411と、第1作動口スイッチ224で遊技球が検出されたことに基づいて、第2乱数発生部411で発生させた第2乱数のうちの一の第2乱数を記憶する第2乱数記憶部412と第2乱数記憶部412に記憶された第2乱数と確変確率指示部424の指示で選択された確変状態用判定テーブル414とに基づいて通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするのかを決定する第2決定部413とを備えているので、第2決定部413は、第2乱数と確変確率指示部424の指示で選択された確変状態用判定テーブル414とに基づいて通常状態と確変状態とのいずれかを決定することができるので、単に第2乱数の値だけで決定されるものでなく、確変確率指示部424の指示で選択された確変状態用判定テーブル414に基づいた決定をすることができ、第2抽選部410は、通常状態と確変状態とのいずれかとすることを決定する。つまり、第2抽選部410を好適に実現できる。
また、第1抽選部400は、当該第1抽選部400で特定遊技状態が発生する確率がそれぞれ異なるように設けられた複数個の特定遊技状態用判定テーブル404を備え、複数個の特定遊技状態用判定テーブル404のうち、いずれか一つを用いて第1抽選部400で抽選を行うように指示する特定遊技状態確率指示部423を備えているので、特定遊技状態確率指示部423の指示により、第1抽選部400で特定遊技状態が発生する確率が替わり、例えば、特定遊技状態が発生する確率が高くなった場合は、結果として特定遊技状態が発生することが多くなり、遊技者が得ることができる利益が多くなる。つまり、第1抽選部400で特定遊技状態が発生する確率を替えることにより、遊技者が得ることができる利益が変わることになる。その結果、遊技をより面白く感じることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、第1抽選部400での抽選結果である特定遊技状態が発生するか否かと、第2抽選部410の抽選結果である通常状態と確変状態とのいずれかの状態とするかを、発光ダイオード433a,433bの点灯または消灯により表示する発光表示部434を備えているので、発光ダイオード433a,433bの点灯または消灯により、第1抽選部400での抽選結果および第2抽選部410の抽選結果を容易に認識することができる。
また、第1抽選部400での抽選が通常状態で行われ、かつ、第2抽選部410での抽選が所定の確率で確変状態当選となる状態である第1モードと、第1抽選部400での抽選が確変状態で行われ、かつ、第2抽選部410での抽選が第1モードよりも高い確率で確変状態当選となる状態である第2モードと、第1抽選部400での抽選が確変状態で行われ、かつ、第2抽選部410での抽選が第2モードよりも低い確率で確変状態当選となる状態である第3モードと、を判別するためのモード判定用テーブル431と、各モードのうちで現状のモードを特定するモード特定部430と、第2抽選部410での抽選に用いる情報と、モード特定部430で特定された現状のモードとに基づいて、次のモードに移行するモード移行部420と、を備えているので、第2抽選部410での確変状態当選確率や第1抽選部400での当選確率が異なる各モードのうちの一のモードに移行でき、当該遊技機の状態についてのバリエーションをさらに増加させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
また、モード移行部420は、第2抽選部410での抽選に用いる情報と、モード特定部430で特定された現状のモードとから次のモードに移行するモードが決められたモード移行テーブル422と、第2抽選部410での抽選に用いる情報と、モード特定部430で特定された現状のモードとモード移行テーブル422に基づいて、次に移行するモードが決定される移行モード決定部421と、を備えているので、第2抽選部410での確変状態当選確率や第1抽選部400での当選確率がモード移行テーブル422に基づいて、異なる各モードのうちの一のモードに移行でき、当該遊技機の状態についてのバリエーションをさらに増加させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
また、第2抽選部410での抽選に用いる情報は、通常状態と確変状態とのいずれかの状態を抽選するための第2乱数である。
また、識別情報の変動表示を行う第1図柄表示装置42と、第2抽選部410での確変状態当選確率を高めた状態であることを、第1図柄表示装置42を用いて示唆する確変当選確率上昇示唆部440を備えているので、遊技者は、第2抽選部410での確変状態当選確率を高めた状態であることが第1図柄表示装置42に示唆されたことを見ることで、第2抽選部410での確変状態当選確率を高めた状態であることを知ることができ、遊技者は、第2抽選に当選して特定遊技状態になるという期待感をもって第2抽選部410での抽選についての表示を見ることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、識別情報としては、通常用第1図柄(通常用識別情報)と確変用第1図柄(確変用識別情報)と特別確変用第1図柄(特別確変用識別情報)を備えており、第1図柄表示装置42での変動表示結果が特別確変用第1図柄で揃うと第2抽選部410での当選確率を高めた状態となり、第1図柄表示装置42での変動表示結果が通常用第1図柄または確変用第1図柄で揃うと第2抽選部410での当選確率を高めていない状態となり、確変当選確率上昇示唆部440は、第1図柄表示装置42での変動表示結果が特別確変用第1図柄で揃うと、第1図柄表示装置42での識別情報の変動表示演出中に表示される複数個の通常用第1図柄のうちの所定の通常用第1図柄を、確変用第1図柄に変化させる識別情報変化表示制御部441を備えているので、第1図柄表示装置42での変動表示結果が特別確変用第1図柄で揃うと、遊技者は、通常用第1図柄の表示態様が確変用第1図柄の表示態様に変化している、つまり、確変用第1図柄が増加していること見ることで、第2抽選での当選確率を高めた状態であることを知ることができ、しかも確変用第1図柄の増加によって確変用第1図柄で揃うことをより期待でき、面白味を感じることができ、遊技者は、第2抽選に当選して特定遊技状態になるという期待感をもって第2抽選部410での抽選の表示を見ることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、確変当選確率上昇示唆部440は、識別情報変化表示制御部441で確変用第1図柄に変化されたものも含めて、確変用第1図柄および特別確変用第1図柄を一覧表示する一覧表示制御部442を備えているので、遊技者は、現在の確変用第1図柄と特別確変用第1図柄が如何なるものかが一目でわかるし、確変用第1図柄が増加していることがわかり易い。