JP2010278550A - Ofdm受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】品質判定に用いるパイロット信号の種類を再検討し、例えばFFT窓を最適位置に制御し、良好な受信品質を得るようにしたOFDM受信装置を提供することである。
【解決手段】OFDM受信装置100は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する信号受信部1と、信号受信部の出力である時間波形信号に所定の演算を施す時間波形演算部20と、時間波形演算部の出力に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換部16と、フーリエ変換部の出力から特定の周波数成分だけを抽出する周波数成分抽出部30と、周波数成分抽出部によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部34と、逆フーリエ変換部の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する受信品質測定部5と、受信品質データに基づいて時間波形演算部を制御する時間波形制御部21と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】OFDM受信装置100は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する信号受信部1と、信号受信部の出力である時間波形信号に所定の演算を施す時間波形演算部20と、時間波形演算部の出力に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換部16と、フーリエ変換部の出力から特定の周波数成分だけを抽出する周波数成分抽出部30と、周波数成分抽出部によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部34と、逆フーリエ変換部の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する受信品質測定部5と、受信品質データに基づいて時間波形演算部を制御する時間波形制御部21と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、直交周波数分割多重(以下、OFDMという)受信装置に係り、特にOFDM復調における受信品質測定技術を用いたOFDM受信装置に関する。
OFDM信号を劣化させる要因として白色雑音、位相雑音、マルチパスによるシンボル間干渉や符号間干渉、高速移動によるフェージング現象、スプリアス妨害、同一チャンネル妨害などがあり、これらに対する受信装置での対策が各分野で研究されている。
この劣化要因への対策には、高速フーリエ変換(以下、FFTという)前の時間領域での対策と、FFT後の周波数領域での対策とに二分されるが、いずれの場合もその効果の判定基準となる受信品質の測定が必要である。
この劣化要因への対策には、高速フーリエ変換(以下、FFTという)前の時間領域での対策と、FFT後の周波数領域での対策とに二分されるが、いずれの場合もその効果の判定基準となる受信品質の測定が必要である。
従来のOFDM受信装置には、FFT前後での受信データのS/N(信号対雑音比)又はビット誤り率を受信品質判定に用いて、FFT窓を最適位置に制御し、良好な受信品質を得るようにした装置又は方法が開示されている(例えば特許文献1及び2参照)。
受信品質の測定には、受信信号の例えばS/Nを測定することが行われており、受信装置では復調された個々のデータに対して本来の基準点から分散を算出することでS/Nデータを測定する場合もある。
受信品質の測定には、受信信号の例えばS/Nを測定することが行われており、受信装置では復調された個々のデータに対して本来の基準点から分散を算出することでS/Nデータを測定する場合もある。
ここで、受信品質を示すデータは送信側で設定された本来の基準点からの分散を算出して求めるため、キャリア選択回路では64QAMのような変調度の高い変調方式で変調されたサブキャリアよりも、BPSKあるいは無変調のような変調度の低いサブキャリアを選択することが一般的である。
ところが、変調度が低いキャリアはパイロット信号(AC,TMCC信号及びSP信号)に限定されることが多い。しかし、パイロット信号はデータ伝送効率の観点からOFDM信号全体に占める割合が少なく、取得できる信号の割合も少ないため、品質判定に用いて受信品質を高い精度で測定することは難しい。
ところが、変調度が低いキャリアはパイロット信号(AC,TMCC信号及びSP信号)に限定されることが多い。しかし、パイロット信号はデータ伝送効率の観点からOFDM信号全体に占める割合が少なく、取得できる信号の割合も少ないため、品質判定に用いて受信品質を高い精度で測定することは難しい。
また、バッファメモリで遅延させるシンボル数を増加すれば、より多くのパイロット信号を取得して活用できる場合もあるが、この場合には受信するOFDM信号の時間変動に対する追従性の悪化が問題になる。
そこで、本発明は上記の問題に鑑み、品質判定に用いるパイロット信号の種類を再検討し、受信信号に対して各種の劣化要因への対策となる所定の演算を施し、例えばFFT窓を最適位置に制御し、良好な受信品質を得るようにしたOFDM受信装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様によれば、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する信号受信部と、前記信号受信部の出力である時間波形信号に所定の演算を施す時間波形演算部と、前記時間波形演算部の出力に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、前記フーリエ変換部の出力から特定の周波数成分だけを抽出する周波数成分抽出部と、前記周波数成分抽出部によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換部の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する受信品質測定部と、前記受信品質データに基づいて前記時間波形演算部を制御する時間波形制御部と、を具備することを特徴とするOFDM受信装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する信号受信部と、前記信号受信部の出力に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、前記フーリエ変換部の出力である周波数波形信号に所定の演算を施す周波数波形演算部と、前記周波数波形演算部の出力から特定の周波数成分だけを抽出する周波数成分抽出部と、前記周波数成分抽出部によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換部の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する受信品質測定部と、前記受信品質データに基づいて前記周波数波形演算部を制御する周波数波形制御部と、を具備することを特徴とするOFDM受信装置が提供される。
本発明によれば、品質判定に用いるパイロット信号の種類を再検討し、受信信号に対して各種の劣化要因への対策となる所定の演算を施し、例えばFFT窓を最適位置に制御し、良好な受信品質を得るようにしたOFDM受信装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
OFDM信号を劣化させる要因として白色雑音、位相雑音、マルチパスによるシンボル間干渉や符号間干渉、高速移動によるフェージング現象、スプリアス妨害、同一チャンネル妨害などがあり、これらに対する受信装置での対策が研究されている。
この劣化要因への対策には、その効果の判定基準となる受信品質の測定が必要である。
OFDM信号を劣化させる要因として白色雑音、位相雑音、マルチパスによるシンボル間干渉や符号間干渉、高速移動によるフェージング現象、スプリアス妨害、同一チャンネル妨害などがあり、これらに対する受信装置での対策が研究されている。
この劣化要因への対策には、その効果の判定基準となる受信品質の測定が必要である。
受信品質の測定には、受信信号の例えばS/Nを測定することが行われており、受信装置では復調された個々のデータに対して本来の基準点から分散を算出することでS/Nデータを測定する。
図8は従来の受信品質測定技術が時間領域での劣化対策に活用されたOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。
図8のOFDM受信装置は、信号受信部1と、時間波形処理部2と、FFT部16と、データ復調部17と、受信品質処理部3Dとを備えている。
図8のOFDM受信装置は、信号受信部1と、時間波形処理部2と、FFT部16と、データ復調部17と、受信品質処理部3Dとを備えている。
信号受信部1は、アンテナ11と、チューナ12と、自動利得制御(以下、AGC)回路13と、A/D変換部14と、直交検波回路15と、を備えている。また、時間波形処理部2は、時間波形演算部20と、時間波形制御部21とを備えている。さらに、受信品質処理部3Dは、キャリア選択回路30と、バッファメモリ31と、遅延検波回路32と、S/N算出回路33と、を備えている。
まず、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯から中間周波数(以下、IF)帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
時間波形演算部20は、直交検波回路15で変換されたベースバンドのOFDM信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は時間波形制御部21によって制御される。
各種の劣化要因への対策となる所定の演算とは、フーリエ変換処理(FFT)を行う際の誤差を少なくし受信性能劣化を軽減するために、例えばFFT前の時間領域のOFDM信号に対してFFT窓位置を設定するためのFFTウインドウサーチが行われるが、その際に最適なFFT窓位置を検出するための演算などが該当する。
各種の劣化要因への対策となる所定の演算とは、フーリエ変換処理(FFT)を行う際の誤差を少なくし受信性能劣化を軽減するために、例えばFFT前の時間領域のOFDM信号に対してFFT窓位置を設定するためのFFTウインドウサーチが行われるが、その際に最適なFFT窓位置を検出するための演算などが該当する。
時間波形制御部21は受信品質処理部3Dからの出力される受信品質データに応じて時間波形演算部20での演算を制御する。時間波形演算部20の出力はFFT部16に供給される。
FFT部16は、FFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。データ復調部17は入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
受信品質処理部3では、まずFFT部16の出力である周波数領域のOFDM信号がキャリア選択回路30に供給される。キャリア選択回路30では受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、バッファメモリ31と遅延検波回路32に出力する。
バッファメモリ31ではキャリア選択回路30で選択されたサブキャリアを保持し、所定のシンボル期間遅延させて遅延検波回路32に出力する。遅延検波回路32では現在のシンボルのサブキャリアと所定のシンボル期間遅延したサブキャリアを複素除算する。これにより周波数領域のOFDM信号に残る位相回転が補正され、本来の基準点から分散が算出可能になる。なお、遅延検波に適したパイロット信号としてAC,TMCC信号がある。このAC,TMCC信号は、1シンボル毎に周波数軸上の同じ周波数位置に存在しているので、シンボル間で遅延検波してS/N検出するのに好都合である。これに対して、もう1つのパイロット信号としてのSP信号は、4シンボル毎に周波数軸上の同じ周波数位置に存在しているので、4つ前のシンボルと遅延検波してS/N検出すると時間変動への追従性が低いという問題を生じる。
S/N算出回路33では、遅延検波回路32の出力に対して、本来の基準点から分散を算出し、キャリア選択回路30で選択されたキャリアの分散値を積分する。積分して得られたデータは受信品質を示しており、時間波形制御部21に供給される。
ここで、本発明の実施形態を説明する前に、上述したFFTウインドウサーチについて図9〜図12を参照して説明する。
図9は、主波(直接波)と、主波に対して主波の径路とは別の径路で反射物に当たって受信側に到達する遅延波(反射波)と、FFTウインドウとを示している。このときの遅延波は、その遅延時間τが主波のガード期間tg内に存在する場合の遅延波を示している。
図9は、主波(直接波)と、主波に対して主波の径路とは別の径路で反射物に当たって受信側に到達する遅延波(反射波)と、FFTウインドウとを示している。このときの遅延波は、その遅延時間τが主波のガード期間tg内に存在する場合の遅延波を示している。
FFTウインドウを時間軸方向に移動させ、FFTウインドウサーチを行うことによってFFT出力のS/Nが最良となる復調タイミング(FFTウインドウ位置)をサーチによって求めることができる。FFTウインドウ設定が範囲NGに入るときは受信性能の劣化が大きく、範囲OKに入るときは受信性能の劣化が小さい。
図10は、主波に対する遅延波の関係が性能劣化となる遅延プロファイルの例を示している。このときの受信環境は、モード3、ガード1/8(ガード期間126μs)、かつ主波の信号振幅ピークに対してD/U=30dBの強さを持った遅延波が23波存在し、これらの23波の遅延時間が150μsから5μsごとに等間隔に現れた場合を示している。この環境は実際に観測された実例に基づいている。
FFTウインドウサーチのサーチ範囲は主波のガード期間の範囲とされ、この範囲で最適なウインドウ位置をサーチに基づいて検出することが必要となる。ウインドウ内に含まれる干渉成分量(隣りの別のシンボル成分量)が最小であれば、最適なFFTウインドウ位置である。最適なウインドウ位置以外は性能劣化に直結する。
図9及び図10の各場合とも、最適なFFTウインドウ位置を見つけるためには、受信したOFDM信号をサーチし、各サーチごとに受信信号のS/Nを測定し、S/Nの最大のときが最良のウインドウ位置であるとして受信設定することが行われる。
図11はS/N検出のために用いる信号としてはどのような信号が適当であるかを検討した結果を示している。地上デジタル伝送信号として13セグメントのOFDM信号を考えた場合、対象となるのがパイロット信号(AC信号,TMCC信号及びSP信号)とデータ信号である。信号本数の観点からはデータ信号とSP信号が候補となるが、データ信号は変調度が高いため、S/N検出精度の確保が困難である。従って、無変調のSP信号によるS/N検出方法が良いと考えられる。但し、SP信号は周波数軸上で一定間隔(12キャリア毎)に配置されているが、時間軸上では4シンボル間隔で同一周波数のキャリアが繰り返されている。従って、SP信号をS/N検出に用いるには工夫が必要である。図11にあるように、SP信号については、挿入間隔が4シンボル毎であっても、信号本数が468本と多いので、OFDM信号に干渉成分があった場合でも、干渉成分に対する検出精度を他のパイロット信号(AC,TMCC信号)に比べて上げることができる利点がある。
図12はSP信号の配置を示している。12キャリア毎に一定の間隔で存在しているために、SP信号をOFDM信号から1/12にサブサンプルすることにより、SP信号を抽出することができ、しかも無変調信号であるからマルチパスの干渉成分の情報の存在も見つけやすいと推定される。また、SP信号から直接S/Nを求めなくても、FFTウインドウ毎の相対評価ができればよいので、SP信号は干渉成分の検出に最適であると考えられる。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図8の従来例と同一部分には同一符号を付してある。
図1のOFDM受信装置100は、信号受信部1と、時間波形処理部2と、FFT部16と、データ復調部17と、受信品質処理部3とを備える。
図1は本発明の第1の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図8の従来例と同一部分には同一符号を付してある。
図1のOFDM受信装置100は、信号受信部1と、時間波形処理部2と、FFT部16と、データ復調部17と、受信品質処理部3とを備える。
信号受信部1は、アンテナ11と、チューナ12と、AGC回路13と、A/D変換部14と、直交検波回路15と、を備える。また、時間波形処理部2は、時間波形演算部20と、時間波形制御部21とを備える。さらに、受信品質処理部3は、キャリア選択回路30と、逆フーリエ変換部(以下、IFFT部)34と、受信品質測定部5と、を備える。受信品質測定部5は、振幅制限回路35と、電力積分回路36と、を備える。
信号受信部1は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する機能を有する。
信号受信部1においては、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯からIF帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
信号受信部1においては、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯からIF帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
時間波形演算部20は、信号受信部1の出力である時間波形信号に所定の演算を施す機能を有する。具体的には、時間波形演算部20は、直交検波回路15で変換されたベースバンドのOFDM信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は時間波形制御部21によって制御される。
各種の劣化要因への対策となる所定の演算とは、フーリエ変換処理(FFT)を行う際の誤差を少なくし受信性能劣化を軽減するために、例えばFFT前の時間領域のOFDM信号に対してFFT窓位置を設定するためのFFTウインドウサーチが行われるが、その際に最適なFFT窓位置を検出するための演算などが該当する。
時間波形制御部21は、受信品質処理部3からの出力される受信品質データに応じて時間波形演算部20での演算を制御する。時間波形演算部20の出力はFFT部16に供給される。
FFT部16は、時間波形演算部20の出力に対しFFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。
FFT部16は、時間波形演算部20の出力に対しFFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
受信品質処理部3では、まずFFT部16の出力である周波数領域のOFDM信号が周波数成分抽出部としてのキャリア選択回路30に供給される。
キャリア選択回路30では、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、特定の周波数成分として例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
キャリア選択回路30では、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、特定の周波数成分として例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
IFFT部34は、キャリア選択回路30によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う。
受信品質測定部5は、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。振幅制限回路35は、IFFT部34の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限する。これによって鋭く立った信号振幅ピークについては切り取り、干渉成分の多い信号レベルのみを残す。
受信品質測定部5は、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。振幅制限回路35は、IFFT部34の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限する。これによって鋭く立った信号振幅ピークについては切り取り、干渉成分の多い信号レベルのみを残す。
電力積分回路36は、振幅制限回路35で振幅制限した信号の電力和を算出する。積分して得られたデータは受信品質を示しており、時間波形制御部21に供給される。振幅制限した信号が干渉成分の場合は、積分して得られたデータは雑音成分を積分したものとなり、積分値が大きいほど受信品質が悪いことを表している。
図2はFFTウインドウサーチによるSP信号抽出を行い、干渉成分なしの場合と干渉成分ありの場合について、周波数成分に対する信号振幅の分布を観測した状態を示している。
図2(a)は、主波とそのガード期間内での遅延波とが存在する場合における、ウインドウサーチによるFFTウインドウが干渉成分を含まない良好な範囲にある場合Aと、ウインドウサーチによるFFTウインドウが干渉成分を含んだNGの範囲にある場合Bとを示している。図2(b)及び(c)はウインドウサーチAとウインドウサーチBの各場合における、SP信号抽出後のSP信号の周波数成分(横軸)に対する信号振幅の分布(縦軸)を観測した状態を示している。
図2(a)は、主波とそのガード期間内での遅延波とが存在する場合における、ウインドウサーチによるFFTウインドウが干渉成分を含まない良好な範囲にある場合Aと、ウインドウサーチによるFFTウインドウが干渉成分を含んだNGの範囲にある場合Bとを示している。図2(b)及び(c)はウインドウサーチAとウインドウサーチBの各場合における、SP信号抽出後のSP信号の周波数成分(横軸)に対する信号振幅の分布(縦軸)を観測した状態を示している。
図2(b)はウインドウサーチAに対応した干渉成分がない場合の周波数成分に対する信号振幅の分布であって、主波と遅延波の2つの正弦波が重ね合わされており規則性のある分布となっている。これに対して、 図2(c)はウインドウサーチBに対応した干渉成分がある場合の周波数成分に対する信号振幅の分布であって、主波と遅延波の重ね合わせのほかにさらに干渉成分が重ね合わされており図2(b)の場合と比べてランダムな分布となっている。
図3は図2(b)及び(c)のウインドウサーチAとウインドウサーチBの各場合における、SP信号の逆フーリエ変換(IFFT)後に得られる遅延プロファイルを示している。図3(a)はウインドウサーチAの干渉成分なしの場合、図3(b)はウインドウサーチBの干渉成分ありの場合を示している。
ウインドウサーチAとウインドウサーチBの各場合とも、それらの遅延プロファイルには鋭い信号振幅ピークとして主波及び遅延波並びに折り返しの各成分が含まれている。なお、折り返しは、図12に示したように、SP信号を抽出するために、OFDM信号のサブキャリアを1/12にサブサンプルしたときに発生した折り返しである。
鋭い信号振幅ピークを持った主波及び遅延波並びに折り返しの各成分については、ウインドウサーチAとウインドウサーチBの各場合ともほぼ同様であるが、信号ピークが立たない区間にはウインドウサーチAとウインドウサーチBとでは干渉成分の多少に違いが生じる。
そこで、SP信号をIFFTした後に得られる遅延プロファイルの干渉成分の多少を検出するために、SP信号のIFFT後に得られる遅延プロファイルに対して振幅制限をかける。これによって、IFFT後の出力信号の振幅が振幅制限回路35で所定の大きさまでに振幅制限され(信号振幅ピーク部分を切り取られ)、主として干渉成分が残る。そして、この干渉成分信号の電力和を電力積分回路36で算出する。干渉成分のあるウインドウサーチBの方が、干渉成分のないウインドウサーチAに比べて電力が大きくなる。従って、電力和が小さい方が干渉成分が少なく、S/Nが大きく良好な受信状態であると判定することが可能となる。逆に、電力和が大きい方が干渉成分が多く、S/Nが小さく悪い受信状態であると判定することができる。
第1の実施形態によれば、品質判定に用いるパイロット信号の種類を例えばSP信号とし、SP信号のIFFT後の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限した信号の電力和検出結果に基づいて時間波形信号に各種の劣化要因への対策となる所定の演算を施し、例えばFFT窓を最適位置に制御し、良好な受信品質を得ることができるOFDM受信装置を提供できる。
[第2の実施形態]
図4は本発明の第2の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図1と同一部分には同一符号を付してある。
図4のOFDM受信装置100Aは、信号受信部1と、FFT部16と、周波数波形処理部4と、データ復調部17と、受信品質処理部3とを備える。
図4は本発明の第2の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図1と同一部分には同一符号を付してある。
図4のOFDM受信装置100Aは、信号受信部1と、FFT部16と、周波数波形処理部4と、データ復調部17と、受信品質処理部3とを備える。
信号受信部1は、アンテナ11と、チューナ12と、AGC(自動利得制御)回路13と、A/D変換部14と、直交検波回路15と、を備える。また、周波数波形処理部4は、周波数波形演算部40と、周波数波形制御部41とを備える。さらに、受信品質処理部3は、キャリア選択回路30と、IFFT部34と、受信品質測定部5と、を備える。受信品質測定部5は、振幅制限回路35と、電力積分回路36と、を備える。
図4で図1と異なる点は、FFT部16が直交検波回路15の後段に配設されていることである。FFT部16は時間軸波形から周波数軸波形への変換処理であるから、FFT部16の後段に配置する処理は周波数変換処理となる。従って、FFT部16の後段に周波数波形処理部4が配設されている。それ以外の構成は図1と同様である。
信号受信部1は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する機能を有する。
信号受信部1においては、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯からIF(中間周波数)帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
信号受信部1においては、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯からIF(中間周波数)帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
FFT部16は、直交検波回路15の出力に対しFFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。
周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に所定の演算を施す機能を有する。具体的には、周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は周波数波形制御部41によって制御される。
周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に所定の演算を施す機能を有する。具体的には、周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は周波数波形制御部41によって制御される。
周波数波形制御部41は、受信品質処理部3からの出力される受信品質データに応じて周波数波形演算部40での演算を制御する。周波数波形演算部40の出力はデータ復調部17に供給される。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
受信品質処理部3では、まず周波数波形演算部40の出力である周波数領域のOFDM信号が周波数成分抽出部としてのキャリア選択回路30に供給される。
キャリア選択回路30では、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、特定の周波数成分として例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
キャリア選択回路30では、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、特定の周波数成分として例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
IFFT部34は、キャリア選択回路30によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う。
受信品質測定部5は、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。振幅制限回路35は、IFFT部34の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限する。これによって鋭く立った信号振幅ピークについては切り取り、干渉成分の多い信号レベルのみを残す。
受信品質測定部5は、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。振幅制限回路35は、IFFT部34の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限する。これによって鋭く立った信号振幅ピークについては切り取り、干渉成分の多い信号レベルのみを残す。
電力積分回路36は、振幅制限回路35で振幅制限した信号の電力和を算出する。積分して得られたデータは受信品質を示しており、周波数波形制御部41に供給される。振幅制限した信号が干渉成分の場合は、積分して得られたデータは雑音成分を積分したものとなり、積分値が大きいほど受信品質が悪いことを表している。
第2の実施形態によれば、品質判定に用いるパイロット信号の種類を例えばSP信号とし、SP信号のIFFT後の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限した信号の電力和検出結果に基づいて周波数波形信号に各種の劣化要因への対策となる所定の演算を施し、良好な受信品質を得ることができるOFDM受信装置を提供できる。
[第3の実施形態]
図5は本発明の第3の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図1と同一部分には同一符号を付してある。
図5のOFDM受信装置100Bは、信号受信部1と、時間波形処理部2と、FFT部16と、データ復調部17と、受信品質処理部3Aとを備える。
図5は本発明の第3の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図1と同一部分には同一符号を付してある。
図5のOFDM受信装置100Bは、信号受信部1と、時間波形処理部2と、FFT部16と、データ復調部17と、受信品質処理部3Aとを備える。
信号受信部1は、アンテナ11と、チューナ12と、AGC(自動利得制御)回路13と、A/D変換部14と、直交検波回路15と、を備える。また、時間波形処理部2は、時間波形演算部20と、時間波形制御部21とを備える。さらに、受信品質処理部3Aは、キャリア選択回路30と、IFFT部34と、受信品質測定部5Aと、を備える。受信品質測定部5Aは、電力算出回路37と、最大値検出回路38と、を備える。
図5で図1と異なる点は、受信品質処理部3A内の受信品質測定部5Aの構成が異なっていることである。それ以外の構成は図1と同様である。
信号受信部1は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する機能を有する。
信号受信部1は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する機能を有する。
信号受信部1においては、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯からIF(中間周波数)帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
時間波形演算部20は、信号受信部1の出力である時間波形信号に所定の演算を施す機能を有する。具体的には、時間波形演算部20は、直交検波回路15で変換されたベースバンドのOFDM信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は時間波形制御部21によって制御される。
各種の劣化要因への対策となる所定の演算とは、フーリエ変換処理(FFT)を行う際の誤差を少なくし受信性能劣化を軽減するために、例えばFFT前の時間領域のOFDM信号に対してFFT窓位置を設定するためのFFTウインドウサーチが行われるが、その際に適切なFFT切り出し窓位置を検出するための演算などが該当する。
時間波形制御部21は、受信品質処理部3からの出力される受信品質データに応じて時間波形演算部20での演算を制御する。時間波形演算部20の出力はFFT部16に供給される。
FFT部16は、時間波形演算部20の出力に対しFFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
FFT部16は、時間波形演算部20の出力に対しFFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
受信品質処理部3Aでは、まずFFT部16の出力である周波数領域のOFDM信号が周波数成分抽出部としてのキャリア選択回路30に供給される。
キャリア選択回路30は、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
キャリア選択回路30は、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
IFFT部34は、キャリア選択回路30によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う。
受信品質測定部5Aは、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。電力算出回路37は、IFFT部34の出力信号の電力を算出する。
受信品質測定部5Aは、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。電力算出回路37は、IFFT部34の出力信号の電力を算出する。
最大値検出回路38は、電力算出回路37で算出した信号の最大値を検出する。検出された最大電力は受信品質を示しており、時間波形制御部21に供給される。算出された最大電力は、主波及び遅延波を含む最大電力であり、最大電力値が大きいほど受信品質が良好なことを表している。
第3の実施形態によれば、品質判定に用いるパイロット信号の種類を例えばSP信号とし、SP信号のIFFT後の出力信号の最大電力検出結果に基づいて時間波形信号に各種の劣化要因への対策となる所定の演算を施し、例えばFFT窓を最適位置に制御し、良好な受信品質を得ることができるOFDM受信装置を提供できる。
[第4の実施形態]
図6は本発明の第4の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図5と同一部分には同一符号を付してある。
図6のOFDM受信装置100Cは、信号受信部1と、FFT部16と、周波数波形処理部4と、データ復調部17と、受信品質処理部3Aとを備える。
図6は本発明の第4の実施形態のOFDM受信装置の構成を示すブロック図である。図5と同一部分には同一符号を付してある。
図6のOFDM受信装置100Cは、信号受信部1と、FFT部16と、周波数波形処理部4と、データ復調部17と、受信品質処理部3Aとを備える。
信号受信部1は、アンテナ11と、チューナ12と、AGC(自動利得制御)回路13と、A/D変換部14と、直交検波回路15と、を備える。また、周波数波形処理部4は、周波数波形演算部40と、周波数波形制御部41とを備える。さらに、受信品質処理部3Aは、キャリア選択回路30と、IFFT部34と、受信品質測定部5Aと、を備える。受信品質測定部5Aは、電力算出回路37と、最大値検出回路38と、を備える。
図6で図5と異なる点は、FFT部16が直交検波回路15の後段に配設されていることである。従って、FFT部16の後段に周波数波形処理部4が配設されている。それ以外の構成は図5と同様である。
信号受信部1は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する機能を有する。
信号受信部1は、OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する機能を有する。
信号受信部1においては、アンテナ11で受信されたOFDM信号はチューナ12へ入力され、チューナ12において無線周波数帯からIF(中間周波数)帯へ周波数変換される。チューナ12の出力信号は、AGC回路13にて出力信号レベルが一定になるよう制御され、A/D変換部14に入力される。A/D変換部14でデジタル信号に変換された信号は直交検波回路15に入力され、直交検波回路15においてベースバンドのOFDM信号に変換される。
FFT部16は、直交検波回路15の出力に対しFFT演算を行ってOFDM信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、データ復調部17に供給する。
周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に所定の演算を施す機能を有する。具体的には、周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は周波数波形制御部41によって制御される。
周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に所定の演算を施す機能を有する。具体的には、周波数波形演算部40は、FFT部16の出力である周波数波形信号に対し、各種の劣化要因への対策となる所定の演算を行う。この演算は周波数波形制御部41によって制御される。
周波数波形制御部41は、受信品質処理部3からの出力される受信品質データに応じて周波数波形演算部40での演算を制御する。周波数波形演算部40の出力はデータ復調部17に供給される。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
データ復調部17は、入力された信号に対して、送信側において施された変調処理の逆処理を行って、元のデータを復元する。例えば、OFDM信号の各サブキャリアはPSK変調やQAM変調等の変調方式によって変調されており、データ復調部17はこれらの変調方式に対応した復調処理によって元のデータを復元する。
受信品質処理部3では、まず周波数波形演算部40の出力である周波数領域のOFDM信号が周波数成分抽出部としてのキャリア選択回路30に供給される。
キャリア選択回路30では、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
キャリア選択回路30では、FFT部16の出力から特定の周波数成分だけを抽出するもので、受信品質を測定するサブキャリアを周波数領域のOFDM信号から選択し、IFFT部34に出力する。このとき、特定の周波数成分を例えば等間隔で抜き出す。キャリア選択回路30では、例えばSP信号を抽出する場合には、SP信号は周波数軸上で12キャリア毎に存在しているので、1/12にサブサンプルすることによって抽出できる。
IFFT部34は、キャリア選択回路30によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う。
受信品質測定部5Aは、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。電力算出回路37は、IFFT部34の出力信号の電力を算出する。
受信品質測定部5Aは、IFFT部34の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する機能を有する。電力算出回路37は、IFFT部34の出力信号の電力を算出する。
最大値検出回路38は、電力算出回路37で算出した信号の最大値を検出する。検出された最大電力は受信品質を示しており、周波数波形制御部41に供給される。算出された最大電力は、主波及び遅延波を含む最大電力であり、最大電力値が大きいほど受信品質が良好なことを表している。
第4の実施形態によれば、品質判定に用いるパイロット信号の種類を例えばSP信号とし、SP信号のIFFT後の出力信号の最大電力検出結果に基づいて周波数波形信号に各種の劣化要因への対策となる所定の演算を施し、良好な受信品質を得ることができるOFDM受信装置を提供できる。
なお、本発明の第1乃至第4の実施形態のSP信号使用の新規方式と図8に示したAC,TMCC使用が好ましいとされる従来方式とを、OFDM受信装置の置かれた受信環境に応じて受信装置内で切り替えて使用できるようにしてもよい。例えば、図1に示したOFDM受信装置内に、受信品質処理部3のほかに、図8に示した受信品質処理部3Dを配設し、受信品質処理部3と受信品質処理部3DをOFDM受信装置の外部又は内部で操作可能なスイッチにて切り替える構成とすることによって容易に実現することができる。
なお、本発明の第1乃至第4の実施形態のSP信号使用の新規方式と図8に示したAC,TMCC使用が好ましいとされる従来方式とを、OFDM受信装置の置かれた受信環境に応じて受信装置内で切り替えて使用できるようにしてもよい。例えば、図1に示したOFDM受信装置内に、受信品質処理部3のほかに、図8に示した受信品質処理部3Dを配設し、受信品質処理部3と受信品質処理部3DをOFDM受信装置の外部又は内部で操作可能なスイッチにて切り替える構成とすることによって容易に実現することができる。
図7は、本発明の実施形態による新規方式と従来方式とを切替え可能に構成したOFDM受信装置の動作を説明するフローチャートを示している。
ステップS1〜S5、ステップS13〜S17が新旧両方の方式に共通な動作ステップであり、ステップS6で新旧方式を切り替えて、ステップS6で新規方式を選択すると、ステップS7〜S10におけるSP信号抽出,遅延プロファイル算出,振幅制限及び電力和算出及びその保存といったステップを経て共通ステップS13〜S17へ移行し、ステップS6で従来方式を選択すると、ステップS11〜S12における遅延検波,S/N検出及びその保存といったステップを経て共通ステップS13〜S17へ移行する動作となる。
ステップS1〜S5、ステップS13〜S17が新旧両方の方式に共通な動作ステップであり、ステップS6で新旧方式を切り替えて、ステップS6で新規方式を選択すると、ステップS7〜S10におけるSP信号抽出,遅延プロファイル算出,振幅制限及び電力和算出及びその保存といったステップを経て共通ステップS13〜S17へ移行し、ステップS6で従来方式を選択すると、ステップS11〜S12における遅延検波,S/N検出及びその保存といったステップを経て共通ステップS13〜S17へ移行する動作となる。
ステップS1〜S17における各ステップの動作は、1シンボル当たりの復調キャリア本数の設定(ステップS1)、13セグメント信号保存(ステップS2)、窓位置初期設定(ステップS3)、13セグメント復調(ステップS4)、S/N検出方式選択(ステップS5)、新規方式(ステップS6)と進む。ステップS6でイエスを選択すると、SP信号抽出(ステップS7)、遅延プロファイル算出(ステップS8)、振幅制限(ステップS9)、電力和算出&保存(ステップS10)と進む。ステップS6でノーを選択すると、遅延検波(ステップS11)、S/N検出&保存(ステップS12)と進む。ステップS10又はステップS12に至ると、方式選択終了(ステップS13)へ進み、ステップS13でノーならばステップS5へリターンし、ステップS13でイエスならば窓位置終了(ステップS14)と進む。ステップS14でノーならば窓位置変更(ステップS15)へ進んで後、ステップS4へリターンする。ステップS14でイエスならば復調キャリア本数終了(ステップS16)へ進み、ステップS16でノーならばステップS2へリターンし、ステップS16でイエスならば窓位置選択(ステップS17)へ進み、終了する。
1…信号受信部
5,5A…受信品質測定部
16…フーリエ変換部
20…時間波形演算部
21…時間波形制御部
30…キャリア選択回路(周波数成分抽出部)
34…逆フーリエ変換部
35…振幅制限回路
36…電力積分回路
37…電力算出回路
38…最大値検出回路
40…周波数波形演算部
41…周波数波形制御部
100,100A,100B,100C…OFDM受信装置
5,5A…受信品質測定部
16…フーリエ変換部
20…時間波形演算部
21…時間波形制御部
30…キャリア選択回路(周波数成分抽出部)
34…逆フーリエ変換部
35…振幅制限回路
36…電力積分回路
37…電力算出回路
38…最大値検出回路
40…周波数波形演算部
41…周波数波形制御部
100,100A,100B,100C…OFDM受信装置
Claims (5)
- OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する信号受信部と、
前記信号受信部の出力である時間波形信号に所定の演算を施す時間波形演算部と、
前記時間波形演算部の出力に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、
前記フーリエ変換部の出力から特定の周波数成分だけを抽出する周波数成分抽出部と、
前記周波数成分抽出部によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、
前記逆フーリエ変換部の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する受信品質測定部と、
前記受信品質データに基づいて前記時間波形演算部を制御する時間波形制御部と、
を具備することを特徴とするOFDM受信装置。 - OFDM信号を受信してベースバンドのOFDM信号へ変換する信号受信部と、
前記信号受信部の出力に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、
前記フーリエ変換部の出力である周波数波形信号に所定の演算を施す周波数波形演算部と、
前記周波数波形演算部の出力から特定の周波数成分だけを抽出する周波数成分抽出部と、
前記周波数成分抽出部によって抽出された周波数成分に対して逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、
前記逆フーリエ変換部の出力信号の品質を測定して受信品質データを生成する受信品質測定部と、
前記受信品質データに基づいて前記周波数波形演算部を制御する周波数波形制御部と、 を具備することを特徴とするOFDM受信装置。 - 前記受信品質測定部は、前記逆フーリエ変換部の出力信号の振幅を所定の大きさまでに振幅制限した信号の電力和を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のOFDM受信装置。
- 前記受信品質測定部は、前記逆フーリエ変換部の出力信号の最大電力を算出することを特徴とする請求1又は2に記載のOFDM受信装置。
- 前記周波数成分抽出部は、周波数成分を等間隔で抜き出すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のOFDM受信装置。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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