JP2010278192A - 太陽電池評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池をより正確に評価することができる太陽電池評価装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様に係る太陽電池の評価装置は、青系の波長領域の光を照射する光源11と、光源11からの光を太陽電池に導く光学系と、光源11から出射された光を太陽電池に照射したときの短絡電流を測定する検出部と、光源の代わりに配置され、光学系を用いて太陽電池に電流を流したときに発生するエレクトロルミネッセンス光の強度を測定する測定部と、短絡電流の分布及び前記エレクトロルミネッセンス光の強度分布に基づいて、太陽電池の評価を行う処理部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池の評価装置に関する。
太陽電池において、光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率は最も重要な性能の一つである。太陽電池の生産規模は発電電力の総量で評価されることが多く、生産規模を向上させるためには、変換効率の高い太陽電池を実現することが不可欠である。
この変換効率に影響を与えるパラメータの1つとして、短絡光電流がある。これは、短絡状態に接続した太陽電池に光を照射した際に発生する電流をいう。照射された光の全てが電流に変換されることが望ましいが、実際には様々な損失の過程があり、照射された光の全てが電流に変換されるわけではない。
そこで、従来から、太陽電池の変換効率の波長依存性を評価することが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、太陽電池に負荷を接続した状態及び接続しない状態のそれぞれにおいて、選択された波長の光を太陽電池に照射して変換効率を求めている。また、太陽電池に照射する光の波長を選択する選択器としては、それぞれ異なる通過帯域を有する複数個のバンドパスフィルタが用いられている。
また、太陽電池を評価する他の方法として、太陽電池を順方向にバイアスすることでエレクトロルミネッセンス光(EL光)を生じさせる方法がある。EL光を観察することにより、電流密度分布の不均一性の評価や、pn接合をリークさせる欠陥の評価等を行うことができる。
特開昭60−83381号公報
しかしながら、EL光を観察する方法では、発生するEL光の波長を変化させることはできないため単一の情報しか得られない。このため、EL光の観察のみでは、太陽電池の評価が正確になされているとは言い難い。
本発明は、このような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は、太陽電池をより正確に評価することができる太陽電池評価装置を提供することである。
本発明の第1の態様に係る太陽電池評価装置は、青系の波長領域の光を照射する光源と、前記光源からの光を太陽電池に導く光学系と、前記光源から出射された光を太陽電池に照射したときの短絡電流を測定する検出部と、前記光源の代わりに配置され、前記光学系を用いて前記太陽電池に電流を流したときに発生するエレクトロルミネッセンス光の強度を測定する測定部と、前記短絡電流の分布及び前記エレクトロルミネッセンス光の強度分布に基づいて、前記太陽電池の評価を行う処理部とを備えるものである。これにより、太陽電池をより正確に評価することが可能となる。
本発明の第2の態様に係る太陽電池評価装置は、上記の装置において、前記光源は線状の光を照射するものであり、前記光学系は、前記光源から出射された線状の光を太陽電池の照射領域へ反射する円筒鏡であって、前記照射領域を焦点とする略楕円の一部である反射面を有する円筒鏡とを備えるものである。これにより、太陽電池に照射する光の強度を向上させることができる。
本発明の第3の態様に係る太陽電池評価装置は、上記の装置において、前記光源からの光を反射し、前記円筒鏡へと導く平面鏡をさらに備えることを特徴とするものである。これにより、装置の大型化を防ぐことができる。
本発明の第4の態様に係る太陽電池評価装置は、上記の装置において、前記光源からの光の波長を選択する波長選択部をさらに備えるものである。このように、線状の光のうちの所定の青系の波長を選択することができる。光源からの照明強度を向上させているため、狭い透過波長帯域の波長選択部を用いたとしても、十分な照明強度を得ることができる。このため、効率分布をより詳細に測定することが可能となる。
本発明の第5の態様に係る太陽電池評価装置は、上記の装置において、前記円筒鏡に入射する光の光軸と、前記円筒鏡から前記太陽電池の照射領域へ向かう光の光軸とのなす角は、45°以下であることを特徴とする請求項2、3又は4に記載の太陽電池評価装置。これにより、収差を抑制することができ、正確に短絡電流分布を測定することができる。
本発明の第6の態様に係る太陽電池評価装置は、上記の装置において、前記太陽電池の有効面積を測定する面積測定手段をさらに備えるものである。これにより、より正確に太陽電池の効率分布を求めることができる。
本発明の第7の態様に係る太陽電離評価装置は、上記の装置において、前記太陽電池に対する線状の光の方向を変化させる手段をさらに有し、前記処理部は、前記変化手段によって線状の光を異なる方向とした時の検出結果に基づいて、前記太陽電池の短絡電流分布を算出するものである。これにより、より正確に太陽電池の効率分布を求めることが可能となる。
本発明の第8の態様に係る太陽電池評価装置は、上記の装置において、前記青系の波長域の光の波長は、400〜440nmであることを特徴とするものである。本発明は、このような場合に特に有効である。
前記光源は、複数本の光ファイバからなるバンドルファイバを有し、前記光ファイバの出射面はライン状に並ぶように配置されていることを特徴とするものである。これにより、略均一な光を太陽電池に照射することができる。
本発明によれば、太陽電池をより正確に評価することができる太陽電池評価装置を提供することができる。
実施の形態に係る太陽電池の評価装置の構成を模式的に示す図である。 太陽電池のカメライメージ、ELイメージ、白系、青系の波長域の光をそれぞれ太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージの例を示す図である。 実施の形態に係る太陽電池評価装置において得られるフィルファクタについて説明するための図である。 太陽電池のELイメージ、白系、青系の波長域の光をそれぞれ太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージ、フィルファクタイメージの例を示す図である。 太陽電池のELイメージ、白系、青系の波長域の光をそれぞれ太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージ、フィルファクタイメージの例を示す図である。
発明者が鋭意検討を行った結果、太陽電池セル20に電流を流すことにより発生する光(エレクトロルミネッセンス光:以下、EL光とする)発光強度分布と、太陽電池セル20に青系の照明光を照射した場合の短絡電流分布とは相関が大きいことが分かった。そこで、本発明者は、EL光による太陽電池の評価と、青系の照明光を照射した場合に発生する短絡電流分布とを組み合わせて、太陽電池の評価を行うことを考えた。
また、特許文献1に記載のように、バンドパスフィルタを用いて光の波長を選択すると、太陽電池に照射される照明強度が低下し、ほとんど電流に変換されない事態が発生するという問題があった。本発明者は、この問題に鑑みて、高効率の照明光学系をさらに組み合わせることを考えた。
本発明の実施の形態1に係る太陽電池評価装置について、図1(a)、(b)を参照して説明する。図1(a)、(b)は、本実施の形態に係る太陽電池評価装置10の構成を模式的に示す図である。太陽電池評価装置10は、太陽電池セル20に光を照射したときの電流を測定する機能と、太陽電池セル20に電流を流したときに発生する光を測定する機能とを有する。
図1(a)は、太陽電池セル20に光を照射したときの電流を測定する場合の太陽電池評価装置10の構成を示している。図1(b)は、太陽電池セル20に電流を流したときに発生する光を測定する場合の太陽電池評価装置10の構成を示している。
図1(a)、(b)に示すように、太陽電池評価装置10は、光源11、平面鏡15、円筒鏡16、光電子増倍管(Photomultiplier Tube:以下PMTとする)17を備えている。まず、図1(a)を参照して説明する。図1(a)に示すように、太陽電池セル20に光を照射したときの電流を測定する場合、光源11、平面鏡15、円筒鏡16が用いられる。
図1(a)に示す太陽電池評価装置10は、太陽電池セル20に所定の波長の照明光を照射して電気変換させ、短絡電流分布を測定するものである。光源11は、太陽電池セル20に光を照射する。光源11としては、ソーラーシミュレータ等の太陽光と同様のスペクトルの光を出射するものを用いることができる。なお、光源11については、ソーラーシミュレータに限られるものではない。光源11から出射される光のスペクトルは、太陽光と同様のスペクトルでなくてもよい。
本実施の形態においては、光源11は、ランプハウス12、バンドパスフィルタ13、バンドルファイバ14を有する。ランプハウス12としては、キセノンランプハウスや、メタルハライドランプ等を用いることができる。
光源11には、バンドパスフィルタ13が設けられている。バンドパスフィルタ13は、太陽電池セル20に照射する光の波長を選択するものである。バンドパスフィルタ13は、それぞれ異なる通過帯域を有する複数個のフィルタを有している。バンドパスフィルタ13により、光源14からの波長を可変させて、太陽電池セル20の効率の測定を行うことができる。すなわち、太陽電池セル20からの出力電流の波長依存性を測定することができる。
なお、図1(a)においては、太陽電池セル20への照明光学系のみを示している。太陽電池セル20の出力端子には、太陽電池セル20の出力電流を検出するための検出器(不図示)が接続されている。検出器は、照明光に対応するライン状の領域での出力電流の積算値をデジタル信号に変換して出力する。検出器からのデジタル信号は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等の記憶領域を備える処理部に入力され、効率分布を算出するために必要な処理が実行される。
ランプハウス12には、1本のバンドルファイバ14が接続されている。バンドルファイバ14は、光ファイバを複数本束ねられたものである。バンドルファイバ14を構成する複数の光ファイバの出射側端面は、図1の紙面に対して奥に向かって一列のライン上に並ぶように配置される。従って、光源11は、太陽電池セル20に線状の光を出射する線状光源である。光源11から出射される光は、長辺方向に略均一なライン状の光となる。
光源11からの光は、その光軸を中心として立体角状に広がっている。光源11からの光のうちの大部分が、光軸を中心とした所定範囲の立体角(有効発光角)内に放射される。この光軸を中心とした有効発光角に含まれる光を有効光として利用する。図1においては、光源11から出射される光の光軸、すなわち、光の強度分布の中心を一点鎖線で示しており、有効光を実線で示している。
なお、光源11としては、この例に限られるものではない。例えば、複数のLEDが一列のライン上に所定の間隔を隔てて並ぶように配置したものを用いることも可能である。LEDとしては、発光体が樹脂やガラスなどの透明体でモールドされたものを用いることができる。
本実施の形態では、光源11からの有効光の全てが平面鏡15に導かれる。バンドルファイバ14から出射された光は、平面鏡15で反射される。平面鏡15は、入射する光をその入射角と反射角が同じ角度となるように反射する。
平面鏡15で反射された光は、円筒鏡16に入射する。円筒鏡16は、その断面が楕円の一部である凹面状の反射面を有している。この反射面は、光源11からのライン状の光が全て入射するように、図1の紙面に対して奥に向かって延在している。すなわち、円筒鏡16の反射面は、楕円柱体の側面の一部を長手方向に切り出した形状を有している。
平面鏡15で反射された有効光は全て、円筒鏡16の反射面に導かれる。なお、円筒鏡16の断面は、正確な楕円の一部でなくてもよく、複数の円弧を互いに接続した近似楕円の一部や、円の一部であっても構わない。ここでは、円筒鏡16の断面が楕円、近似楕円、円をまとめて略楕円という。
円筒鏡16の反射面は、例えばミラーシートを貼着したり、金属蒸着等を行うことにより、鏡面性が付与されている。平面鏡15からの光は、円筒鏡16の反射面で反射される。ここで、図1に示すように、平面鏡15から円筒鏡16に向かう光の光軸をbとし、円筒鏡16から太陽電池セル20に向かう光の光軸をaとする。光軸aとbとのなす角は、45°以下であることが好ましい。これにより、収差を少なくすることができる。
また、光軸aが太陽電池セル20の表面と交わる点をAとし、平面鏡15がない場合に、平面鏡15から円筒鏡16に向かう光の有効光が交わる光軸b上の仮想の点をBとする。円筒鏡16上で光軸aとbとが交わる点をCとする。円筒鏡16の反射面に沿って規定される楕円の焦点に、点A、Bが配置される。点A−C間の距離は、点B−C間の距離と略等しくなっている。すなわち、円筒鏡16は、入射光を太陽電池セル20面に集光するように単位共役比デザインとなっている。
円筒鏡16で反射された光は、太陽電池セル20上の照射領域に集光される。すなわち、ライン状の光が、太陽電池セル20に照射される。ライン状の光は、太陽電池セル20の大きさに比べて充分長くなっている。従って、太陽電池セル20の一端から他端にわたってライン状の光が照射される。
このように、本実施の形態によれば、光軸を中心として有効光の全てを平面鏡15、円筒鏡16により太陽電池セル20に導くことができる。これは、楕円の一方の焦点から発した全ての光は、楕円の内側で反射して他方の焦点に集束するという楕円の性質を利用したものである。もちろん、近似楕円、円の場合であっても同様の効果を得ることができる。これにより、光源11からの有効光を太陽電池セル20に効率よく光を照射することができ、照射する光の照明強度を上げることができる。
例えば、ランプハウス12として250Wのキセノンランプハウスを用い、円筒鏡16として半径100mmの円筒状のものにミラーシートを貼着したものを用い、光軸aとbとのなす角度を45°とした場合、1Sun(100mW/cm)以上の照明強度を得ることができる。従って、例えば、太陽電池セル20上での照明範囲が0.5mm×10mmの長方形状であるとすると、この範囲内の照明強度は5mWとなる。
従って、バンドパスフィルタ13として例えば10nm程度のバンド幅を有するものを用いても、充分に太陽電池セル20からの出力が得られる。このように、バンドパスフィルタ13のバンド幅を狭くすることによって、太陽電池セル20からの出力電流の波長依存性を正確に測定することができる。
このライン状の照明光を太陽電池セル20上で移動させることにより、太陽電池セル20の異なる位置での出力電流を測定することができる。例えば、太陽電池セル20の一辺に合わせてライン照明を照射した状態で、対向する辺に向かって照明位置を移動させることができる。これにより、太陽電池セル20の全面をライン照明によって、スキャンすることができる。
太陽電池セル20に対してライン状の光をスキャンさせている間、検出器からの検出データが処理部に記憶される。照明光の照射位置の制御は、例えば上述した処理部が行うことができる。これにより、処理部は、ライン状の光が太陽電池セル20のどの位置に入射したときに、どの程度の出力があるかを測定することできる。
そして、太陽電池セル20を所望の角度だけ回転させて、様々な角度から、同様にライン状の光で太陽電池セル20全体をスキャンする。複数回ライン状の光をスキャンして、これらの検出結果を処理部に記憶させる。このように、太陽電池12に対するライン状の光を異なる方向とした時の検出結果によって、短絡電流分布を測定することができる。すなわち、太陽電池12に対するライン状の光の角度を変えて、2以上の方向にする。そして、2以上の方向を照明した時の検出結果を記憶する。
処理部は、記憶された検出結果に基づいて変換効率の空間分布を求めることができる。例えば、コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)により、二次元に広がる効率分布を得ることができる。すなわち、1次元の検出データを2次元の変換効率分布に変換して、画像化することができる。
この時、X線CTにおけるX線の透過強度が、検出器の出力に対応する。すなわち、X線CTにおける測定対象の線吸収係数がライン状の光による出力電流値に相当する。1ライン分の電流積算値が投影データとなる。X線CTにおける吸収係数の2次元空間分布が変換効率の2次元空間分布に対応する。
このように、X線CTにおいて投影データから断層画像を得る処理と同様の処理を出力電流の測定データに対して行うことで、変換効率の空間分布を算出することができる。すなわち、コリメートされたX線を照射するX線CTと同じ処理によって、変換効率の2次元分布を算出することができる。
なお、太陽電池評価装置10には、必要に応じてリニアエンコーダを取り付けてもよい。これにより、太陽電池セル20上の照射位置をより正確に把握することができる。
また、本実施の形態においては、光源11からのライン状の光は、平面鏡15及び円筒鏡16での反射のみで、太陽電池セル20に照射される。すなわち、本実施の形態に係る光学系は、反射光学系のみで構成されている。このため、本実施に係る光学系では色収差が発生しない。これにより、バンドパスフィルタ13によって、異なる波長の光を選択した場合に、焦点位置がずれるのを防止することができる。
また、微小な点状のスポット光で太陽電池セル20を2次元走査する場合、太陽電池セル20全面を走査する時間が長くなってしまう。本実施の形態に示すように、ライン状の光を走査することで、測定時間を大幅に短縮することができる。なお、上記の説明では、一方向にスキャンされる際に、太陽電池12からの出力を測定したが、双方向にスキャンされる際に太陽電池セル20からの出力を測定してもよい。
以上説明したように、ライン状の光を高い照明強度で太陽電池セル20に照射することができる。このため、狭いバンド幅のバンドパスフィルタ13を用いて、効率分布の波長依存性を正確に求めることができる。この結果を用いて、太陽電池セル20の部分的に変換効率が低下している箇所や、波長に応じた特性の変化を把握することができる。これに基づいて、製造プロセスなどを最適化し、太陽電池セル20を製造することにより、太陽電池12の生産性を向上することができる。
本実施の形態では、後述するEL光の発光強度分布と比較するため、青系の波長域の光を照射する。青系の波長域は、例えば、波長400〜440nmが好ましい。発明者が光源11から出射する光の波長域を変化させて、EL光の発光強度分布と比較する実験を行った結果、上記の波長400〜440nmの範囲において、太陽電池の短絡電流分布とEL光の発光強度分布とがよく一致することが分かった。
青系の波長域の光は、太陽電池セル20の表面にあるPNジャンクションのみに当たると言われている。青系の波長域の光を照射した場合の太陽電池セル20の出力電流を測定することにより、PNジャンクションの性能を評価することができる。
次に、図1(b)を参照して説明する。図1(b)に示すように、太陽電池セル20に電流を供給したときに発生するEL光の強度を測定する場合、PMT17、平面鏡15、円筒鏡16が用いられる。図1(a)の場合と比較して、光源11の代わりにPMT17が用いられている。すなわち、EL光の強度を測定する場合、平面鏡15、円筒鏡16を含む反射光学系をそのまま使用している。
PMT17は、光電効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電管を有し、変換した電流を増幅する機能を有するものである。ここでは、太陽電池セル20は電流を供給することにより、微弱な赤外光を発生するものとする。本実施の形態では、PMT17として、例えば赤外用冷却PMTを用いることができる。PMT17には、電圧と電子を冷却するための電流が供給されている。電子を冷却することにより、高いS/N比での計測が可能となる。
通常、太陽電池セル20のEL光の測定には、冷却型シリコンCCDイメージセンサが用いられるが、シリコンのバンドギャップに相当する1.1μmよりも短い波長の光しか捉えることができない。一方で、太陽電池セル20内には、不純物が含有されていることがある。不純物によって、作られる中間的なエネルギー順位からのEL発光は、例えば1.6μm程度のより長い波長となる。本発明によれば、このような長い波長の光でも検出することができる。
PMT17からは、EL光の強度信号が出力される。なお、ここでは図示していないが、PMT17からの強度信号は上述した処理部に入力され、EL光の強度分布が算出される。太陽電池セル20上の位置を変化させて、それぞれの領域で発生するEL光の強度分布を測定することができる。上述した効率分布の測定原理と同じように、太陽電池セル20の全面をスキャンする間、PMT17からの強度信号が処理部に記憶される。
そして、太陽電池セル20を所望の角度だけ回転させて、様々な角度から、同様に太陽電池セル20全体をスキャンする。複数回スキャンして、これらの検出結果を処理部に記憶させる。このように、異なる方向から太陽電池12で発生したEL光の検出結果によって、EL光の強度分布を測定することができる。処理部は、例えばCTにより、記憶された検出結果に基づいて戻り光の強度分布を求めることができる。これに基づいて、太陽電池セル20でのEL光の強度分布を求めることが可能となる。
上述したように、青系の光を照射した場合の短絡電流分布は、EL光の発光強度分布と相関がある。このため、これらから得られるイメージを処理部で比較することにより、EL光の観察のみでは分からなかった欠陥等を発見することができ、太陽電池をより正確に評価することができる。また、EL光の強度分布、短絡電流分布をCTにより画像化しているため、ピクセルごとに比較をすることができる。これにより、太陽電池をより詳細に評価することが可能となる。
図2に、太陽電池セル20の各イメージカメライメージ、ELイメージ、白系、青系の波長域の光をそれぞれ太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージの例を示す。図2(a)は可視光カメラで撮影した画像を示す。カメラで撮影した場合、太陽電池セル20の周辺部が歪み、正確なサイズで撮影することができない。また、図2(a)に示すように、太陽電池セル20の欠陥は、検出することができない。
図2(b)に、白系の波長域の光を太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージを示す。図2(b)に示すように、この場合においても太陽電池セル20の欠陥を発見することは難しい。図2(c)に、EL光の強度分布を測定した結果(ELイメージ)を示す。図2(c)に示すように、太陽電池セル20のひび割れや部分的に変換効率が低下している箇所を検出することができる。
図2(d)に、青系の波長域の光を太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージを示す。図2(d)に示すように、この場合においても図2(c)と同様に、太陽電池セル20のひび割れや部分的に変換効率が低下している箇所を検出することができる。また、図2(d)によれば、図2(c)では検出されなかった太陽電池セル20の中央部における変換効率が低下している箇所を発見できる。このように、本発明によれば、EL光の強度分布と青系の波長域の光を照射したときの短絡電流分布に基づいて、より正確に太陽電池セル20の評価を行うことが可能となる。
ここで、変換効率ηは、短絡電流密度JSC、開放電圧Vo、FF(フィルファクタ:曲線因子)のパラメータで、以下のように表される。
η=JSC×Vo×FF
なお、短絡電流密度JSCは、短絡電流を有効面積で除算したものである。短絡電流は、図1(a)に示す構成で測定することが可能である。また、開放電圧Voは、図1(b)に示す構成で測定することが可能である。このため、本発明によれば、太陽電池セル20の変換効率を算出することが可能となる。
このように、本実施の形態によれば、短絡電流分布とEL光の強度分布とを比較して、より正確に太陽電池の評価を行うことができる。また、有効面積の測定をさらに加えることで、変換効率を算出することが可能となる。
また、本実施の形態に係る太陽電池評価装置10では、太陽電池セル20におけるFFの分布も測定することができる。図3に、太陽電池セル20のI−Vカーブを示す。なお、図3に示すI−Vカーブは、EL光の強度分布又は青系の波長域の光を照射したときの短絡電流マップから得られるものである。図3に示すグラフにおいて、横軸が印加電圧、縦軸が電流である。0Vを印加したときに流れる短絡電流と、0Vよりも高いバイアス電圧V1又はV2を印加したときの短絡電流布の差を取ることにより、FFを求めることができる。
図4及び図5に、太陽電池セル20のELイメージ、白系、青系の波長域の光をそれぞれ太陽電池セルに照射したときに得られる短絡電流イメージ、FFイメージの例を示す図である。各図において、(a)がELイメージであり、(b)青系、(c)が白系の波長域の光をそれぞれ照射したときの短絡電流分布であり、(d)がFFイメージである。
図4では、破線で囲んだ領域にシャント抵抗が存在する。太陽電池で発生した電流はシャント抵抗に流れ、電流が正確に測定できない。図4(a)及びこれに相関がある図4(b)では、ごくわずかにシャント抵抗を確認することができるものの、他の部分の変換効率は低下している部分と識別することはできない。また、図4(c)に示すように、白系の波長域の光で短絡電流を測定した場合には、シャント抵抗の存在は確認できない。
一方、図4(d)に示すように、FFイメージを確認すると、破線で囲んだ領域内に、黒くなっている部分が存在する。これは、FFが低下している部分であり、これがシャント抵抗であるということが確認できる。
また、ELイメージ(図5(a))、青系の波長域の光を照射したときの短絡電流分布(図5(b))で、破線で示す部分より外側は暗くなっており、変換効率が低下していることが分かる。このような太陽電池セルは、ELイメージのみを用いて良否判断を行った場合には、不良品と判定されるものである。
しかしながら、図5(c)に示すように白系の波長域の光で短絡電流を測定した場合、には短絡電流分布は略均一である。太陽電池セル20は、太陽光(白色光)で使用されるものであるため、本太陽電池セルは良品であると判定できる。また、図5(d)に示すようにFFイメージでも、FFが低下している部分がなく、良品であると判定できる。
このように本発明によれば、短絡電流分布やEL光の強度分布、FF等を総合的に判断して、太陽電池セルの評価を正確に行うことができる。なお、以上の説明においては、EL光と青系の波長域の光を照射したときの短絡電流分布とを比較した場合について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、EL光に限定されず、PL(Photo-Luminescence)光を用いて、太陽電池セルを評価してもよい。なお、PL光とは、励起光の照射に伴い、電子−正孔対が過剰に生成され、これらが再結合する際に発生する光をいう。また、EL光の測定はPMTに限定されるものではない。例えば、赤外領域に感度を有するInGaAsカメラを用いることも可能である。
なお、太陽電池セル20セルの有効面積測定機能を取り付けることが好ましい。薄膜型の太陽電池セル20の場合、外周部には絶縁体が設けられており、発光部内においてもグリッドラインやバスラインといわれる表面電極が設けられている。太陽電池セル20の有効面積とは、全体の面積から、これらの絶縁体、グリッドライン、バスラインの面積を除いた面積である。
上述したようにCTで効率分布を測定する機能は、測定結果の位置精度が高い。従って、CTを用いて得られた結果を用いて、太陽電池セル20の有効面積を算出することができる。特に、リニアエンコーダを搭載したライン照明ヘッドを使えば、1mを越すストロークでも、10μm単位の精度を得ることができる。これにより、さらに正確に太陽電池セル20の有効面積を算出することが可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 太陽電池評価装置
11 光源
12 ランプハウス
13 バンドパスフィルタ
14 バンドルファイバ
15 平面鏡
16 円筒鏡
17 PMT
20 太陽電池セル

Claims (10)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を太陽電池に導く光学系と、
    前記光源から出射された光を太陽電池に照射したときの電流を測定する検出部と、
    前記光源の代わりに配置され、前記太陽電池に電流を流したとき、又は励起光を照射したときに発生するルミネッセンス光の強度を、記光学系を用いて測定する測定部と、
    前記電流の分布及び前記ルミネッセンス光の強度分布の少なくともいずれか一方に基づいて前記太陽電池の評価を行う処理部と、
    を備える太陽電池評価装置。
  2. 前記光源は線状の光を照射するものであり、
    前記光学系は、
    前記光源から出射された線状の光を太陽電池の照射領域へ反射する円筒鏡であって、前記照射領域を焦点とする略楕円の一部である反射面を有する円筒鏡を備える太陽電池評価装置。
  3. 前記光源からの光を反射し、前記円筒鏡へと導く平面鏡をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池評価装置。
  4. 前記光源からの光の波長を選択する波長選択部をさらに備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池評価装置。
  5. 前記円筒鏡に入射する光の光軸と、前記円筒鏡から前記太陽電池の照射領域へ向かう光の光軸とのなす角は、45°以下であることを特徴とする請求項2、3又は4に記載の太陽電池評価装置。
  6. 前記太陽電池の有効面積を測定する面積測定手段をさらに備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池評価装置。
  7. 前記太陽電池に対する線状の光の方向を変化させる手段をさらに有し、
    前記処理部は、前記変化手段によって線状の光を異なる方向とした時の検出結果に基づいて、前記太陽電池の短絡電流の分布を算出する請求項2〜6のいずれか1項に記載の太陽電池評価装置。
  8. 前記光源は、青系の波長領域の光を照射するものであり、
    前記処理部は、前記青系の波長域の光を照射したときの電流の分布及び前記太陽電池に電流を流したときに発生するエレクトロルミネッセンス光の強度分布に基づいて太陽電池の評価を行うことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池評価装置。
  9. 前記青系の波長域の光の波長は、400〜440nmであることを特徴とする請求項8に記載の太陽電池評価装置。
  10. 前記光源は、複数本の光ファイバからなるバンドルファイバを有し、
    前記光ファイバの出射面はライン状に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池評価装置。
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