JP2010277717A - 燃料電池製品及び電子機器製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間にわたって安定した出力特性を維持することが可能な燃料電池製品及び電子機器製品を提供することを目的とする。
【解決手段】 アノード13とカソード16との間に電解質膜17を挟持した構造の膜電極接合体2を含み膜電極接合体のカソード側に形成された通気孔を有する燃料電池本体1と、燃料電池本体1を密閉梱包する梱包材100と、燃料電池本体1とともに梱包材100によって梱包される活性炭200と、を備えたことを特徴とする燃料電池製品。
【選択図】 図1

Description

この発明は、燃料電池本体が梱包された燃料電池製品、燃料電池本体を電源として搭載した携帯用電子機器や充電器などの電子機器製品に関する。
近年、ノートパソコンや携帯電話等の各種携帯用電子機器を長時間充電なしで使用可能とするために、これら携帯用電子機器の電源に燃料電池を用いる試みがなされている。燃料電池は燃料と酸化剤(特に空気に含まれる酸素)を供給するだけで発電することができ、燃料を補給することによって連続して長時間発電することが可能であるという特徴を有している。このため、燃料電池は、小型化することによって携帯用電子機器の電源として極めて有利なシステムとなりえる。
特に、直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell、以下DMFCと称する)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料として用いており、また、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能であり、さらに燃料の取り扱いも容易である。このため、DMFCは、携帯用電子機器に最適な電源として有望視されている。
このような燃料電池を製品として出荷する前には、燃料電池の構成部品に残存している劣化物質の量を所定量以下にすることが望まれしい。例えば、特許文献1によれば、溶媒を含む触媒インクにて生成された触媒層を有し、燃料ガスとして水素をアノードに供給し、酸化ガスとして酸素(通常は空気)をカソードに供給して発電を行う燃料電池において、出荷前に燃料電池の構成部品に負荷を付与し(つまり発電させ)て、溶媒の残留物またはこの残留物が変質した劣化物質を所定量以下にする手法が開示されている。
特開2006−294388号公報
この発明の目的は、長期間にわたって安定した出力特性を維持することが可能な燃料電池製品及び電子機器製品を提供することにある。
この発明の一態様によれば、
アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構造の膜電極接合体を含み、前記膜電極接合体の前記カソード側に形成された通気孔を有する燃料電池本体と、
前記燃料電池本体を密閉梱包する梱包材と、
前記燃料電池本体とともに前記梱包材によって梱包される活性炭と、
を備えたことを特徴とする燃料電池製品が提供される。
また、この発明の一態様によれば、
アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構造の膜電極接合体を含み、前記膜電極接合体の前記カソード側に形成された第1通気孔を有する燃料電池本体と、
前記燃料電池本体を搭載し、前記燃料電池本体の前記第1通気孔に連通した第2通気孔を有する電子機器と、
前記電子機器を密閉梱包する梱包材と、
前記電子機器とともに前記梱包材によって梱包される活性炭と、
を備えたことを特徴とする電子機器製品が提供される。
この発明によれば、長期間にわたって安定した出力特性を維持することが可能な燃料電池製品及び電子機器製品を提供することができる。
図1は、この発明の一実施の形態における燃料電池本体を梱包した燃料電池製品の構造を概略的に示す断面図である。 図2は、この発明の一実施の形態における燃料電池製品の他の構造を概略的に示す断面図である。 図3は、この発明の一実施の形態における燃料電池製品の他の構造を概略的に示す断面図である。 図4は、この発明の一実施の形態における電子機器を梱包した電子機器製品の構造を概略的に示す断面図である。 図5は、この発明の一実施の形態における電子機器製品の他の構造を概略的に示す断面図である。 図6は、実施例及び比較例の測定結果を示す図である。
以下、この発明の一実施の形態に係る燃料電池製品及び電子機器製品について図面を参照して説明する。
ここでは、まず、燃料電池本体の構成の一例について説明する。
図1に示すように、燃料電池本体1は、起電部を構成する膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly)2と、膜電極接合体2に燃料を供給する燃料供給機構3と、から主として構成されている。
すなわち、燃料電池本体1において、膜電極接合体2は、アノード触媒層11とアノードガス拡散層12とを有するアノード(燃料極)13と、カソード触媒層14とカソードガス拡散層15とを有するカソード(空気極あるいは酸化剤極)16と、アノード触媒層11とカソード触媒層14とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜17と、を備えて構成されている。
膜電極接合体2は、例えば複数のセルを備えた構成であり、各セルを電気的に接続する集電体18によって挟持されている。このような膜電極接合体2は、単一の電解質膜17の一方の面に複数のアノード13を備えるとともに同一の電解質膜17の他方の面に複数のカソード16を備えている。複数のセルは、電解質膜17を挟んで向かい合う各アノード13と各カソード16とによって構成されている。集電体18は、各アノード13に接触するアノード集電体18Aと、各カソード16に接触するカソード集電体18Cと、を備えている。
膜電極接合体2は、電解質膜17のアノード側及びカソード側にそれぞれ配置されたゴム製のOリング等のシール部材19によってシールされており、これにより、膜電極接合体2からの燃料漏れや酸化剤漏れが防止されている。
膜電極接合体2のカソード16側には、絶縁材料によって形成された板状体20が配置されている。この板状体20は、主に保湿層として機能する。すなわち、この板状体20は、カソード触媒層14で生成された水の一部が含浸されて水の蒸散を抑制するとともに、カソード触媒層14への空気の取入れ量を調整し且つ空気の均一拡散を促進するものである。
上述した膜電極接合体2は、燃料供給機構3とカバープレート21との間に配置されている。カバープレート21は、主として酸化剤である空気(特に酸素)を取入れるための複数の開口部(すなわち通気孔あるいは第1通気孔)21Aを有している。このカバープレート21は、膜電極接合体2のカソード16の側に配置されている。開口部21Aは、カソード16に連通している。
燃料供給機構3は、膜電極接合体2のアノード13に対して燃料を供給するように構成されているが、特に、特定の構成に限定されるものではない。以下に、燃料供給機構3の一例について説明する。
燃料供給機構3は、例えば、箱状に形成された容器30を備えている。この燃料供給機構3は、液体燃料を収容する燃料収容部4に接続されている。燃料供給機構3と燃料収容部4との間には、流路5が設置されている。容器30は、燃料導入口30Aを有しており、この燃料導入口30Aと流路5とが接続されている。
燃料供給機構3は、膜電極接合体2のアノード13の面方向に燃料を分散並びに拡散させつつ供給する燃料供給部31を備えている。すなわち、燃料供給部31は、1つの燃料注入口32と、複数の燃料排出口33とを有しており、細管34のような燃料通路を介して燃料注入口32と燃料排出口33とが接続されている。
膜電極接合体2は、そのアノード13が上述したような燃料供給部31の燃料排出口33に対向するように配置されている。カバープレート21は、燃料供給機構3との間に膜電極接合体2を保持した状態で容器30に対してカシメあるいはネジ止めなどの手法により固定されている。これにより、燃料電池(DMFC)1の発電ユニットが構成されている。
燃料収容部4には、膜電極接合体2に応じた液体燃料が収容されている。液体燃料としては、各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が挙げられる。なお、液体燃料は、必ずしもメタノール燃料に限られるものではない。液体燃料は、例えば、エタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料収容部4には、膜電極接合体2に応じた液体燃料が収容される。
さらに、流路5には、ポンプ6が介在していても良い。また、燃料導入口30Aと燃料注入口32との間にポンプ6が介在していても良い。ここで適用可能なポンプ6は、燃料を循環させる循環ポンプではなく、あくまでも燃料収容部4から燃料供給部31に液体燃料を送液する燃料供給ポンプである。燃料供給部31から膜電極接合体2に供給された燃料は、発電反応に使用され、その後に燃料収容部4に戻されることはない。
この実施の形態の燃料電池本体1は、燃料を循環しないことから、従来のアクティブ方式とは異なるものであり、装置の小型化等を損なうものではない。また、液体燃料の供給にポンプ6を使用しており、従来の内部気化型のような純パッシブ方式とも異なる。図1に示す燃料電池本体1は、例えばセミパッシブ型と呼称される方式を適用したものである。
上述したように、燃料供給部31から放出された燃料は、膜電極接合体2のアノード13に供給される。膜電極接合体2内において、燃料は、アノードガス拡散層12を拡散してアノード触媒層11に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層11で下記の(1)式に示すメタノールの内部改質反応が生じる。なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、カソード触媒層14で生成した水や電解質膜17中の水をメタノールと反応させて(1)式の内部改質反応を生起させる。あるいは、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1)
この反応で生成した電子(e-)は、集電体18を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、集電体18を経由してカソード16に導かれる。(1)式の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は、電解質膜17を経てカソード16に導かれる。カソード16には、酸化剤として空気が供給される。カソード16に到達した電子(e-)とプロトン(H+)は、カソード触媒層14で空気中の酸素と下記の(2)式にしたがって反応し、この反応に伴って水が生成する。
6e-+6H++(3/2)O2 → 3H2O …(2)
上述した燃料電池本体1の発電反応において、発電する電力を増大させるためには触媒反応を円滑に行わせるとともに、膜電極接合体2の電極全体に均一に燃料を供給し、電極全体をより有効に発電に寄与させることが重要となる。
上述したような燃料電池本体1は、製品として出荷される前には、燃料(MeOH)が供給されて出力特性の評価などの検査を受ける。このように燃料電池本体1を作動させた後に、燃料(MeOH)や反応生成物(水や蟻酸、蟻酸メチルなど)を多量に含有した状態で密閉梱包を行うと、反応生成物により構成材料が腐食する現象が起きて製品の劣化を促進させてしまうおそれがある。また、酸素が不足した状態で残留していた燃料の反応が進行し、蟻酸等の反応生成物による同様の腐食が起きて製品の劣化を招くおそれがある。
このため、本実施の形態では、密閉梱包する前に、燃料電池本体1に存在する燃料や反応生成物などの残留物の含有量を十分に低減している。そして、燃料電池本体1は、真空脱気した状態で梱包材100により密閉梱包されている。このとき、梱包材100によって梱包される前の燃料電池本体1が含有する残留物の質量は、燃料電池本体1に組み込まれる前の膜電極接合体2(つまり、燃料供給機構3などと一体化される前の膜電極接合体2)の温度25℃、相対湿度50%の雰囲気内での質量に対して10%以下であることが望ましい。
また、本実施の形態では、燃料電池本体1とともに活性炭200が梱包材100によって梱包されている。つまり、燃料電池本体1及び活性炭200は、梱包材100によって梱包された同一の気密空間内に封じ込められている。活性炭200は、炭素を主成分とする1〜10万オングストローム程度の径の細孔を有する有多孔質であり、細孔の占める容積が0.6〜0.8cm/gにも及ぶ。また、活性炭200は、表面積が極めて大きく、非表面積が500〜1500m/gにも及び、その微細な孔の表面に有機物などを選択的に吸着する性質を有している。このような活性炭200は、物理的にも化学的にも安定であり、また、耐酸性及び耐アルカリ性であり、各種溶剤にも不溶である。『活性』は賦活と呼ばれる活性化反応によって、炭素質原料を多孔質材料に変えることにより行われる。
このような活性炭200特有の性質を利用することにより、たとえ燃料電池本体1に僅かに残留物が存在した場合であっても、これらの残留物は速やかに活性炭200によって吸着される。
このように、燃料電池本体1は、燃料や反応性生物などの残留物の含有量を規制した状態で活性炭200とともに梱包材100によって密閉梱包されている。このため、このような燃料電池本体1を梱包材100によって密閉梱包した燃料電池製品によれば、たとえ蟻酸などの反応生成物が生成されたとしても、その量は微量であって、しかも、活性炭200によって吸着されるため、燃料電池本体1が梱包されている気密空間内における反応性生物を減少させることができる。したがって、燃料電池本体1を構成する各構成材料への影響(腐食など)を軽減することができ、密閉梱包された状態で保管されている際に製品の劣化を抑制することが可能となる。また、長期間保管後に、梱包材100から取り出した燃料電池本体1については、劣化が抑制されるため、安定した出力特性を維持することができる。
燃料電池本体1とともに梱包材100によって密閉梱包される活性炭200は、如何なる形態であっても良い。例えば、活性炭200を通気性のある袋に詰めて燃料電池本体1とともに梱包しても良い。
また、活性炭200によって形成されたシート体を適用しても良い。このようなシート体としては、活性炭素繊維を用いてシート状に加工したものが好適である。シート体自身は、通気性を有しており、シート体に含まれる活性炭が通過する気体から燃料や反応性生物などを吸着する。
図2に示した例では、シート体210は、梱包材100によって密閉梱包された燃料電池本体1の通気孔例えばカバープレート21の開口部21Aを覆うように配置されている。つまり、シート体210は、膜電極接合体2のカソード16の側に配置されており、燃料電池本体1の内部に残留していた残留物のうち、開口部21Aを経て燃料電池本体1の外部に排出された残留物が排出直後にシート体210の活性炭に吸着される。
図3に示した例では、シート体210は、燃料電池本体1の全体を包囲するように配置されている。つまり、燃料電池本体1は、シート体210及び梱包材100により、2重に梱包されている。このような例においても、シート体210は、燃料電池本体1の通気孔であるカバープレート21の開口部21Aを覆っているため、燃料電池本体1の外部に排出された残留物が排出直後にシート体210の活性炭に吸着される。なお、図2及び図3においては、説明に必要な主要部のみ簡略化して図示している。
このようなシート体210は、同じ活性炭でも粒状の活性炭よりも取り扱いが容易であり、燃料電池本体1の通気孔を覆うように設置したり、燃料電池本体1を包囲するように設置したりする際に、効率良く作業を行うことができる。更には、シート体210は、通気孔の形状や燃料電池本体1の形状に合わせて自由な形状に裁断可能であるため、製品の形状にかかわらず容易に採用可能である。
図1乃至図3に示した梱包材100は、気体及び液体を遮断する機能を有するものが望ましく、例えばアルミラミネート材であることが望ましい。これは、気体でも特に酸素が透過する材質の梱包材を適用した場合には、梱包した状態で保管期間が長期間にわたると、燃料電池本体1の構成材料の酸化による劣化を引き起こすおそれがあり、出力特性の低下に繋がるためである。また、水蒸気や水を透過してしまう材質の梱包材を適用した場合には、外気の湿度変化により、特に冬場では膜電極接合体2が乾燥状態になりやすく、電解質膜17や触媒層中のバインダー成分の劣化が進行するおそれがあるためである。
梱包材100の一例としては、水分や酸素などを遮断する機能を有する遮断層と、遮断層の両面に配置された保護層とが一体化された多層シートが挙げられる。
遮断層としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅、ニッケルなどの金属層を挙げることができる。中でも、軽量で、水分を遮断する機能が高いアルミニウムが好ましい。金属層は、1種類の金属から形成しても良いが、2種類以上の金属層を一体化させたものから形成しても良い。
2つの保護層のうち、外部と接する保護層は、金属層の損傷を防止する役割を有している。この外部保護層は、ポリエチレンやポリプロピレンなどから選ばれる1種類以上の樹脂から形成されることが望ましい。一方内部保護層は、金属層が非水電解質により腐食されるのを防止する役割を担う。このような内部保護層は、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂などによって形成されることが望ましい。
このようなアルミラミネート材からなる梱包材100を適用したことにより、膜電極接合体2に対して適度な水分を保持し、しかも、劣化を促進する物質の生成を抑制した状態で燃料電池本体1を密閉梱包することができ、製品の長期にわたる信頼性を確立することができる。
なお、上述した本実施の形態では、燃料電池本体1を梱包材100によって密閉梱包した燃料電池製品について説明したが、燃料電池本体1を搭載した電子機器についても同様に、燃料や反応性生物などの残留物の含有量を規制した状態で活性炭200とともに梱包材100によって密閉梱包した電子機器製品については、同様の効果が得られる。このとき、電子機器と同封される活性炭200は、図1乃至図3を参照して説明した例と同様の形態が適用可能である。
図4に示した例では、電子機器300は、筐体310を備えている。この筐体310は、電子機器300の最外面を構成しており、通気孔(あるいは第2通気孔)として形成された開口部310Aを有している。この開口部310Aは、燃料電池本体1の通気孔(あるいは第1通気孔)として、例えばカバープレート21に形成された開口部21Aに連通している。
活性炭素繊維によって形成されたシート体210は、梱包材100によって密閉梱包された電子機器300の通気孔である筐体310の開口部310Aを覆うように配置されている。これにより、シート体210は、燃料電池本体1の内部に残留していた残留物のうち、開口部310Aを経て電子機器300の外部に排出された残留物が排出直後にシート体210の活性炭に吸着される。
図5に示した例では、シート体210は、電子機器300の全体を包囲するように配置されている。つまり、電子機器300は、シート体210及び梱包材100により、2重に梱包されている。このような例においても、シート体210は、電子機器300の通気孔である筐体310の開口部310Aを覆っているため、電子機器300の外部に排出された残留物が排出直後にシート体210の活性炭に吸着される。なお、図4及び図5においては、説明に必要な主要部のみ簡略化して図示している。
このような電子機器300を梱包材100によって密閉梱包した電子機器製品においても、上述した燃料電池製品と同様の効果が得られる。
次に、効果を検証するための実施例について述べる。
《実施例》
アノード13とカソード16との間に電解質膜17を挟持した構造の膜電極接合体2をそれぞれ組み込んだ3個の燃料電池本体1を用意し、燃料電池本体1に燃料を供給して作動させ、出力特性を評価する。ここでは、特に、燃料電池本体1に燃料としてメタノールを供給し、温度25℃で相対湿度50%の環境下で5時間作動させた。そして、出力特性の評価終了後、燃料を除去し、温度25℃で相対湿度50%の環境下で24時間以上放置して、燃料電池本体1の内部の残留物を十分に除去する。その後、燃料電池本体1の通気孔である開口部21Aの前面を覆うようにシート体210を貼り付ける。このシート体210は、活性炭素繊維を用いて形成したもので、ここでは、活性炭素繊維シート(東洋紡社製CFF1500)を適用した。このようなシート体210によって覆われた燃料電池本体をアルミラミネート材質の梱包材100の中に入れ、真空脱気した状態で封入した。このようにして、3個の燃料電池本体1を個別に梱包した。
温度45℃の環境下で保管し、1ヵ月後に1個の梱包材100を開封し、中から燃料電池本体1を取り出し、シート体210を除去し、燃料を供給して作動させ、出力特性を評価する。封入前と同一条件で作動させたところ、封入前の平均出力を100%としたときに、封入1ヵ月後に平均出力は97.2%であった。
同様に、温度45℃の環境下で保管し続け、2ヵ月後に1個の梱包材100を開封し、中から燃料電池本体1を取り出し、シート体210を除去し、燃料を供給して作動させ、出力特性を評価したところ、封入前の平均出力を100%としたときに、封入2ヵ月後の平均出力は96%であった。
同様に、温度45℃の環境下で保管し続け、3ヵ月後に1個の梱包材100を開封し、中から燃料電池本体1を取り出し、シート体210を除去し、燃料を供給して作動させ、出力特性を評価したところ、封入前の平均出力を100%としたときに、封入3ヵ月後の平均出力は95.2%であった。
上記の結果を図6に実線Aで示す。
《比較例》
この比較例では、シート体によって燃料電池本体1を覆うことなくアルミラミネート材質の梱包材100によって封入する以外は、実施例と同様とした。
温度45℃の環境下で保管し、1ヵ月後に1個の梱包材100を開封し、中から燃料電池本体1を取り出し、燃料を供給して作動させ、出力特性を評価する。封入前と同一条件で作動させたところ、封入前の平均出力を100%としたときに、封入1ヶ月後の平均出力は94.4%であった。
同様に、温度45℃の環境下で保管し続け、2ヵ月後に1個の梱包材100を開封し、中から燃料電池本体1を取り出し、燃料を供給して作動させ、出力特性を評価したところ、封入前の平均出力を100%としたときに、封入2ヵ月後の平均出力は91.7%であった。
同様に、温度45℃の環境下で保管し続け、3ヵ月後に1個の梱包材100を開封し、中から燃料電池本体1を取り出し、燃料を供給して作動させ、出力特性を評価したところ、封入前の平均出力を100%としたときに、封入3ヵ月後の平均出力は89.5%であった。
上記の結果を図6に実線Bで示す。
上述した通り、実施例のように、燃料電池本体1をシート体210で覆った場合には、保管後の平均出力として95%以上を維持することができたのに対して、比較例のように、シート体210で覆わなかった場合には、保管後の平均出力が軒並み低下し、3ヵ月後には90%を下回ってしまった。
これは、燃料電池本体1に残留した物質の中に蟻酸が存在することによって、蟻酸のために膜電極接合体2の構成物質が酸化して劣化するためと考えられる。また、当初はメタノールとして残留していた燃料が、保管中に化学変化を起こして蟻酸等に変化し、やはり膜電極接合体2の構成物質にダメージを与えてしまうことも考えられる。
実施例の各燃料電池本体1には、開封直後に劣化している様子は見られず、残留物として劣化の要因となる蟻酸などはほとんど存在しなかった。一方、比較例の各燃料電池本体1には、開封直後に残留物として蟻酸が存在しており、この影響と見られる劣化が確認された。
このように、シート体210が燃料電池本体1とともに密閉梱包されている場合には、シート体210が燃料電池本体1から揮発した残留物を吸着し、再度、燃料電池本体1に戻ることが防止されるため、保管時でも燃料電池本体1の劣化が抑制でき、良好な状態で保管することが可能である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、長期間にわたって安定した出力特性を維持することが可能となる。
上述した実施形態の燃料電池本体1は、各種の液体燃料を使用した場合に効果を発揮し、液体燃料の種類や濃度は限定されるものではない。ただし、燃料を面方向に分散させつつ供給する燃料供給部31は、特に燃料濃度が濃い場合に有効である。このため、実施形態の燃料電池本体1は、濃度が80wt%以上のメタノールを液体燃料として用いた場合に、その性能や効果を特に発揮することができる。したがって、実施形態は、メタノール濃度が80wt%以上のメタノール水溶液や純メタノールを液体燃料として用いた燃料電池本体1に好適である。
さらに、上述した実施形態は、本発明をセミパッシブ型の燃料電池本体1に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、内部気化型の純パッシブ型の燃料電池に対しても適用可能である。
なお、本発明は液体燃料を使用した各種の燃料電池に適用することができる。また、燃料電池の具体的な構成や燃料の供給状態等も特に限定されるものではなく、膜電極接合体に供給される燃料の全てが液体燃料の蒸気、全てが液体燃料、または一部が液体状態で供給される液体燃料の蒸気等、種々形態に本発明を適用することができる。実施段階では本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。さらに、上記実施形態に示される複数の構成要素を適宜に組み合わせたり、また実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除したりする等、種々の変形が可能である。本発明の実施形態は本発明の技術的思想の範囲内で拡張もしくは変更することができ、この拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…燃料電池本体 2…膜電極接合体 3…燃料供給機構
13…アノード 16…カソード 17…電解質膜
21…カバープレート 21A…開口部(通気孔、第1通気孔)
100…梱包材
200…活性炭 210…シート体
300…電子機器 310…筐体 310A…開口部(通気孔、第2通気孔)

Claims (8)

  1. アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構造の膜電極接合体を含み、前記膜電極接合体の前記カソード側に形成された通気孔を有する燃料電池本体と、
    前記燃料電池本体を密閉梱包する梱包材と、
    前記燃料電池本体とともに前記梱包材によって梱包される活性炭と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池製品。
  2. 前記活性炭によって形成されたシート体が前記燃料電池本体の前記通気孔を覆うように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池製品。
  3. 前記活性炭によって形成されたシート体が前記燃料電池本体を包囲するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池製品。
  4. 前記梱包材は、アルミラミネート材であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池製品。
  5. アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構造の膜電極接合体を含み、前記膜電極接合体の前記カソード側に形成された第1通気孔を有する燃料電池本体と、
    前記燃料電池本体を搭載し、前記燃料電池本体の前記第1通気孔に連通した第2通気孔を有する電子機器と、
    前記電子機器を密閉梱包する梱包材と、
    前記電子機器とともに前記梱包材によって梱包される活性炭と、
    を備えたことを特徴とする電子機器製品。
  6. 前記活性炭によって形成されたシート体が前記電子機器の第2通気孔を覆うように配置されたことを特徴とする請求項5に記載の電子機器製品。
  7. 前記活性炭によって形成されたシート体が前記電子機器を包囲するように配置されたことを特徴とする請求項5に記載の電子機器製品。
  8. 前記梱包材は、アルミラミネート材であることを特徴とする請求項5に記載の電子機器製品。
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