JP2010277260A - 電子カルテ入力支援システム及び電子カルテ入力支援システム用プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子カルテの入力時に、適切な入力候補が提示されるシステムを提供する。
【解決手段】カルテに含まれる選択入力欄のそれぞれに対応する値として入力候補を保存しておく(入力候補保存部23)。また、カルテに含まれる、例えば入力日付、患者の性別、患者の年齢などの特徴項目の取り得る値である特徴値と、選択入力欄の各入力候補との使用度数の関係を各選択入力欄ごとに保存しておく(使用度数保存部24)。ある選択入力欄に関して入力候補提示指示が与えられると、選択入力欄の入力候補に関し、カルテに入力されている特徴値とその特徴値について前記使用度数保存部に保存されている使用度数とに基づき、積算使用度数を算出し、その積算使用度数の高い順に入力候補を配置し、ユーザに対して選択可能に提示する(入力候補提示部31)。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子カルテの入力を支援するためのシステムおよびプログラムに関する。
医療施設において電子カルテの導入が進んでいる。電子カルテを用いたシステムによって病院等における医療業務の処理を電子化することで、従来は手作業で行っていたために手間と労力が求められていた各種の作業を簡素化し、統合的に管理することができる。
電子カルテに語句や数字などを入力する際には、入力の煩雑さを軽減させるとともに入力ミスを防止するために、入力する語句や数字の候補リストをモニタに表示し、ユーザに選択させることが行われている(このような技術の従来例として特許文献1参照)。
図7に、このような従来の電子カルテの入力画面例を示す。ここでは、ユーザ(医師)が診断を入力する段階において、感冒性症候群、急性気管支炎、急性扁桃腺炎、肺炎、狭心症、心筋梗塞、不整脈、胃潰瘍が入力候補としてリスト表示されている。ユーザがマウスを操作し、何れかの入力候補を選択することで、キーボードによる文字入力を行うことなく、項目の入力を行うことができる。
特開2008−250378号公報
入力する語句や数字(これらを本発明ではまとめて「値」と呼ぶことにする)が候補リストとして提示されることで、上述したようにユーザの負担を軽減し、入力ミスの可能性を減らすことが可能である。しかし、カルテに入力される項目の中には診療を行った日付、患者の年齢、性別などに依存しているものが少なくないにもかかわらず、従来の電子カルテ入力システムでは、これらに関わりなく候補リストが作成されて提示されていた。よって、例えば、冬にしか発生しない病名が夏の時期においても候補リストの上位に表示されるというようなことがあった。
本発明は上記のような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、電子カルテにおける入力作業において、ユーザが目的とする値を効率的に選択することができるようなシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る電子カルテ入力支援システムは、電子カルテの入力を支援するためのシステムであって、
a)カルテに含まれる選択入力欄のそれぞれに対応する値である一又は複数の入力候補を保存する入力候補保存部と、
b)カルテに含まれる、予め定められた一又は複数の特徴項目が取り得る値である特徴値と、該特徴項目と関連付けられた選択入力欄の各入力候補との使用度数の関係を前記各選択入力欄ごとに保存する使用度数保存部と、
c)ある選択入力欄に関して入力候補提示指示が与えられたことを契機として、該選択入力欄の入力候補に関し、カルテに入力されている特徴値と該特徴値について前記使用度数保存部に保存されている使用度数とに基づき、積算使用度数を算出し、該積算使用度数の高い順に入力候補を配置し、ユーザに対して選択可能に提示する入力候補提示部と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る電子カルテ入力支援システム用プログラムは、電子カルテの入力を支援するためのシステムに利用されるプログラムであって、
カルテに含まれる選択入力欄のそれぞれに対応する値である一又は複数の入力候補を保存する入力候補保存部と、
カルテに含まれる、予め定められた一又は複数の特徴項目が取り得る値である特徴値と、該特徴項目と関連付けられた選択入力欄の各入力候補との使用度数の関係を前記各選択入力欄ごとに保存する使用度数保存部と、を備えたコンピュータを、
ある選択入力欄に関して入力候補提示指示が与えられたことを契機として、該選択入力欄の入力候補に関し、前記特徴値取得部によって取得された特徴値と該特徴値について前記使用度数保存部に保存されている使用度数とに基づき、積算使用度数を算出し、該積算使用度数の高い順に入力候補を配置し、ユーザに対して選択可能に提示する入力候補提示部と、
して動作させることを特徴とする。
電子カルテには通常、様々な入力項目が存在している。ユーザがキーボード等を介して文字を自由に入力する自由入力項目や、該当する項目にチェックを入れるチェックボックス、また、プルダウンメニューなどによって一又は複数の入力候補の中から適切なものをユーザに選択させる選択入力欄などがある。
本発明においては、入力候補保存部に、電子カルテに含まれる選択入力欄のそれぞれに対応する値(即ち、語句や数字)である一又は複数の入力候補を保存しておく。
使用度数保存部には、カルテに含まれる予め定められた一又は複数の特徴項目が取り得る値である特徴値と、その特徴項目と関連付けられた選択入力欄の各入力候補との使用度数の関係が、例えば表形式で以て、各選択入力欄ごとに保存されている。
「特徴項目」とは、カルテに含まれる項目であって、例えば診療科名、診察日、患者の性別、年齢などといった、その値がカルテの他の入力項目の内容に影響を与える(又は与える可能性がある)項目のことである。
本発明では、予め、各選択入力欄について、関連がある特徴項目を一又は複数定めておき、その特徴項目の特徴値のそれぞれに関し、選択入力欄の各入力候補の使用度数を定めておき、これを使用度数保存部に保存しておく。
もちろん、本発明においてはカルテに含まれている全ての選択入力欄に対して入力候補の使用度数を定める必要はない。例えば曜日を選択する欄では、常時「月」、「火」、「水」、「木」、「金」、「土」、「日」の順に候補が表示されるようにすることができる。
なお、本発明におけるユーザは、カルテに記入を行う医師であることが多い。しかし、電子カルテの入力項目によっては、医師に限らず入力することが可能であるため、本発明ではユーザを特に限定しないものとする。
本発明に係る電子カルテ入力支援システムによれば、カルテに含まれる特徴項目の値を参照しつつ、入力候補の使用度数が決定されるから、ユーザが選択する可能性の高い順に入力候補が提示される。従って、電子カルテの入力作業の効率を高めることができる。
本発明に係る電子カルテ入力支援システムの構成例。 入力候補保存部に保存されている選択入力欄と入力候補の関係を示す図。 各特徴値および各入力候補の使用度数の表の例。 表示部における入力候補の提示例。 表示部における入力候補の別の提示例。 更新された、特徴値および各入力候補の使用度数の表の例。 従来の電子カルテの入力画面例。
本発明に係る電子カルテ入力支援システム1(以下、適宜「システム1」と略述する。)の実施形態について、図1を参照しつつ説明する。
本システム1においては、中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)10にメモリ12、LCD(Liquid Crystal Display)等から成る表示部14、キーボードやマウスなどの入力部16、ハードディスク等の大容量記憶装置から成る記憶部20が互いに接続されている。そして記憶部20には、OS(Operating System)21、電子カルテ入力支援システム用プログラム22が記憶されている。また、記憶部20にはさらに入力候補保存部23及び使用度数保存部24が設けられている。
図1に描かれているように、本発明におけるシステム1の実体はコンピュータである。即ち、本発明の電子カルテ入力支援システム1は、いかなる形態のコンピュータにも実装することが可能である。
本発明に係る電子カルテ入力支援システム1において、入力候補提示部31、使用度数更新部32、使用度数逐次更新部33、順位固定部34はいずれも、CPU10が電子カルテ入力支援システム用プログラム22を実行することによりソフトウェア的に具現化される。
本実施例では簡単のために、選択入力欄として「診断」のみが設定されており、特徴項目として「診療月」のみが設定されている場合を考える。
入力候補保存部23には、図2に示すように、選択入力欄である「診断」に関する入力候補として「病名A」、「病名B」、「病名C」が保存されている。
使用度数保存部24には、図3に示すように、特徴項目の特徴値である「1月」〜「12月」の各月に関して、選択入力欄「診断」の入力候補である「病名A」、「病名B」、「病名C」のそれぞれの使用度数が規定されて保存されている。また、図3に示す表の例では、表に含まれる全ての値の合計が1となるように使用度数が設定されている。
図3から理解されるように、病名Aは12〜2月頃、病名Bは7〜10月頃、病名Cは3〜6月頃に多く使用されることが示されている。
ユーザがカルテ上で入力部16を適宜に操作する(例えば「診断」の文字をクリックする)ことにより、「診断」という選択入力欄に関して入力候補提示指示を入力すると、入力候補提示部31はまず、作成中のカルテから、特徴項目である「診断月」の特徴値が(例として)「9月」であることを取得する。次に入力候補提示部31は、使用度数保存部24を参照して、特徴項目「診断月」の特徴値「9月」について、選択入力欄「診断」の入力候補「病名A」、「病名B」、「病名C」の使用度数としてそれぞれ0.00、0.05、0.01を取得する。
本実施例では選択入力欄「診断」に関して、「診断月」という一つの特徴項目しか関連付けられていないから、上記の値である0.00、0.05、0.01が積算使用度数となる。言うまでもなく、複数の特徴項目が関連付けられている場合には、全ての特徴項目の使用度数を対象として積算したり総和を求めたり平均値を求めたりすることで、積算使用度数を算出する。
入力候補提示部31は、取得した積算使用度数が高い順番、即ち、「病名B」、「病名C」、「病名A」の順に入力候補を配置し、図4に示すように、これを表示部14上でユーザに対して選択可能に提示する。
提示された入力候補に対し、ユーザが入力部16を適宜操作する(例えば「病名B」上にマウスポインタを合わせた状態でクリック操作を行う)ことにより、選択された入力候補が選択入力欄「診断」の値として入力される。
また、「診断月」が「10月」である場合には、入力候補提示部31は入力候補「病名A」、「病名B」、「病名C」の使用度数(この場合は積算使用度数)として、それぞれ0.01、0.03、0.00を取得し、これらの値に基づき、「病名B」、「病名A」、「病名C」の順に入力候補を配置し、図5に示すように、表示部14上でこれらをユーザに対して選択可能に提示する。
このように、入力候補提示部31によって表示部14に提示されている入力候補は常に、選択する可能性が高い順に配置されて提示されるから、ユーザは提示されている入力候補を上から順番に確認することで素早く目的とする候補を特定することができる。
上記実施例では、使用度数保存部24において使用度数が予め定められていた。これは、例えば本システム1を初めて使用する際などに利用することができる。しかし、本システムを暫く使用した結果、多数のカルテが作成されてそのデータが蓄積されてきた場合には、それらの過去のカルテにおいて入力された特徴値および各選択入力欄に入力された値に基づき、使用度数保存部24に保存されている入力候補の使用度数を更新設定すると良い(使用度数更新部32による処理)。この処理の結果、使用度数保存部24において保存されている、入力候補の使用度数の表の例を図6に示す。例えば特徴値「9月」に注目すると、入力候補「病名A」、「病名B」、「病名C」の順に使用度数が高くなっており、図3に示した例における表とは値が異なっていることがわかる。一方、図6の表においても全ての値の合計は1となっている。
このようにして過去のカルテの値を活用することで、入力候補提示部31は、ユーザに対してより精度の高い順で入力候補を提示することができる。
また、ユーザがカルテにおいて選択入力欄の値を新たに入力した際に、その値と、そのカルテの特徴値とに基づき、使用度数保存部24に保存されている入力候補の使用度数を直ちに更新設定することもできる(使用度数逐次更新部33による処理)。
この更新設定は、例えば、新たに入力された入力候補の使用度数の値に所定の値を掛け合わせたり一定の値を与えたりし、次いでこの変更に合わせて他の使用度数の値を調整する(例えば表に含まれる値の総和が1となるようにする)ことによって行うことができる。
このように使用度数逐次更新部33が、入力候補の使用度数を最新の情報が反映されるように逐次更新することで、入力候補提示部31は、ユーザに対してさらに精度の高い順で以て入力候補を提示することができる。
また、使用度数逐次更新部33による処理が実行されるのは、選択入力欄の値が新たに入力されたタイミングに限らず、例えばあるカルテの入力が完了した(例えば「OK」ボタンが押下される)タイミングであっても良い。
また、予め指定された入力候補が、常に所定の順位で提示されるように入力候補を配置するようにすることもできる(順位固定部34による処理)。これは、例えば他の入力候補の使用度数の値に関わりなく、入力候補提示部31がその順位固定入力候補を所定の順位で提示するようにしたり、使用度数保存部24において、その順位固定入力候補の使用度数が常に所定の順位となるように調整したりすることで実現可能であるが、もちろんこれらの方法に限定されない。
以上、本発明に係る電子カルテ入力支援システムについて、具体的な例を挙げつつ説明を行ったが、上記実施例は本発明の一例にすぎないから、本発明の趣旨の範囲で適宜変更、修正、追加などを行ったとしても本願請求の範囲に包含されることは明らかである。
例えば、特徴項目として、患者の氏名や病歴などを含めることもできる。これによって、特定の患者にみられる傾向を反映させた順で入力候補を提示することができる。
1…電子カルテ入力支援システム
10…CPU
12…メモリ
14…表示部
16…入力部
20…記憶部
21…OS
22…電子カルテ入力支援システム用プログラム
23…入力候補保存部
24…使用度数保存部
31…入力候補提示部
32…使用度数更新部
33…使用度数逐次更新部
34…順位固定部

Claims (8)

  1. 電子カルテの入力を支援するためのシステムであって、
    a)カルテに含まれる選択入力欄のそれぞれに対応する値である一又は複数の入力候補を保存する入力候補保存部と、
    b)カルテに含まれる、予め定められた一又は複数の特徴項目が取り得る値である特徴値と、該特徴項目と関連付けられた選択入力欄の各入力候補との使用度数の関係を前記各選択入力欄ごとに保存する使用度数保存部と、
    c)ある選択入力欄に関して入力候補提示指示が与えられたことを契機として、該選択入力欄の入力候補に関し、カルテに入力されている特徴値と該特徴値について前記使用度数保存部に保存されている使用度数とに基づき、積算使用度数を算出し、該積算使用度数の高い順に入力候補を配置し、ユーザに対して選択可能に提示する入力候補提示部と、
    を備えることを特徴とする電子カルテ入力支援システム。
  2. 更に、
    過去に作成された複数のカルテにおける特徴値および各選択入力欄に入力された値に基づき、前記使用度数保存部に保存されている入力候補の使用度数を設定する使用度数更新部
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子カルテ入力支援システム。
  3. 更に、
    カルテに新たに指定された入力候補の値および該カルテの特徴値に基づき、前記使用度数保存部に保存されている入力候補の使用度数を設定する使用度数逐次更新部
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子カルテ入力支援システム。
  4. 更に、
    予め指定された入力候補が、常に所定の順位で提示されるように入力候補を配置する順位固定部
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子カルテ入力支援システム。
  5. 電子カルテの入力を支援するためのシステムに利用されるプログラムであって、
    カルテに含まれる選択入力欄のそれぞれに対応する値である一又は複数の入力候補を保存する入力候補保存部と、
    カルテに含まれる、予め定められた一又は複数の特徴項目が取り得る値である特徴値と、該特徴項目と関連付けられた選択入力欄の各入力候補との使用度数の関係を前記各選択入力欄ごとに保存する使用度数保存部と、を備えたコンピュータを、
    ある選択入力欄に関して入力候補提示指示が与えられたことを契機として、該選択入力欄の入力候補に関し、前記特徴値取得部によって取得された特徴値と該特徴値について前記使用度数保存部に保存されている使用度数とに基づき、積算使用度数を算出し、該積算使用度数の高い順に入力候補を配置し、ユーザに対して選択可能に提示する入力候補提示部
    として動作させることを特徴とする電子カルテ入力支援システム用プログラム。
  6. コンピュータを更に、
    過去に作成された複数のカルテにおける特徴値および各選択入力欄に入力された値に基づき、前記使用度数保存部に保存されている入力候補の使用度数を設定する使用度数更新部
    として動作させることを特徴とする請求項5に記載の電子カルテ入力支援システム用プログラム。
  7. コンピュータを更に、
    カルテに新たに指定された入力候補の値および該カルテの特徴値に基づき、前記使用度数保存部に保存されている入力候補の使用度数を設定する使用度数逐次更新部
    として動作させることを特徴とする請求項5又は6に記載の電子カルテ入力支援システム用プログラム。
  8. コンピュータを更に、
    予め指定された入力候補が、常に所定の順位で提示されるように入力候補を配置する順位固定部
    として動作させることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の電子カルテ入力支援システム用プログラム。
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