JP2010276377A - 直流回路の地絡事故検出システム - Google Patents

直流回路の地絡事故検出システム Download PDF

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崇 元治
Shigeo Matsuoka
樹生 松岡
Shu Nakamura
脩 中村
Masanori Ota
正徳 太田
Takao Omori
隆雄 大森
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Abstract

【課題】交流配電系統に接続された直流回路に用いることができ、従来よりも簡単かつ低コストな構成の地絡事故検出システムを提供する。
【解決手段】直流回路30の地絡事故検出システム40は、非接地の三相交流方式の母線13に接続された接地形計器用変圧器(EVT)41と、直流回路30に設けられた交流用の零相変流器(ZCT)51とを備える。直流回路30の地絡事故時には、EVT41の鉄心の磁化特性の非線形性に起因して、3n調波(nは1以上の奇数)の励磁電流がEVT41と事故点Fdとの間を大地を介して環流する。ZCT51は、この3n調波電流を検出する。また、EVT41の1次巻線の中性点44と接地極59との間にはコンデンサ50が設けられる。
【選択図】図1

Description

この発明は、交流の配電線路に整流装置を介して接続された直流回路における地絡事故の検出システムに関する。
従来、交流配電系統に接続された直流回路の地絡を検出する場合、地絡抵抗の変化による各相電圧の不平衡を信号として検出する方法が多く用いられている。しかし、この方法は、直流回路の母線単位での地絡検出しかできない。
これに対して、交流母線に接続された複数の回線のうちいずれの回線の直流回路で地絡事故が発生したか、さらには、各回線内の直流線路において事故区間の検出が可能なシステムの実現が望まれている。このようなシステムに適用可能な技術として、たとえば、以下の文献に記載の地絡検出装置が知られている。
特開2005−189005号公報(特許文献1)に記載の地絡検出装置は、非接地直流電源の正側電源端子と接地極との間に接続された正側地絡検出回路と、負側電源端子と接地極との間に接続された負側地絡検出回路と、制御部とを備える。各地絡検出回路は、電源端子および接地極間に直列接続された検出抵抗および保護抵抗と、検出抵抗および保護抵抗と並列接続された電流源とを含む。制御部は、電流源から出力される複数の電流値に対してそれぞれ測定された検出抵抗の電圧値に基づいて、正側および負側の電源ラインと接地極との間の地絡抵抗を算出する。
また、特開2003−315374号公報(特許文献2)に記載の地絡検出装置は、2つのリング状コアと、第1および第2の励磁巻線と、検出巻線と、積分回路と、漏電判定回路とを備える。2つのリング状コアには、直流電源から負荷機器に電源を供給する直流電路が貫通する。第1の励磁巻線は、このリング状コアの一方に巻回され、交流電源が供給されて磁束を生成させる。第2の励磁巻線は、この第1の励磁巻線に逆相並列に接続されるとともに、リング状コアの他方に巻回され、交流電源が供給されて第1の励磁巻線で生成する磁束と逆位相の磁束を発生させる。検出巻線は、2つのリング状コアに跨って一括して巻回され誘導電流を生成する。積分回路は、この検出巻線で検出した誘導電流を積分する。漏電判定回路は、この積分回路の積分値と基準値との比較結果に基いて、漏電信号を出力する。
特開2005−189005号公報 特開2003−315374号公報
上記の先行技術文献に記載された地絡検出装置は、個々に複雑かつ高価な電子装置になっている。したがって、上記の地絡検出装置を、交流母線に接続された複数の回線の直流回路ごとに設けた場合や、さらには事故区間の検出のために各回線内の直流線路に複数設けた場合には、全体として高価なシステムとなってしまう。
この発明の目的は、交流配電系統に接続された直流回路に用いることができ、従来よりも簡単かつ低コストな構成の地絡事故検出システムを提供することである。
この発明は一局面において、三相交流方式の配電線路に整流装置を介して接続された直流回路の地絡事故検出システムであって、接地形計器用変圧器と検出器とを備える。ここで、配電線路は、中性点が非接地である三相の電力用変圧器の2次側に接続される。接地形計器用変圧器は、配電線路に接続される。検出器は、接地形計器用変圧器用の接地極から配電線路を介して直流回路に至る電流経路に設けられ、直流回路の地絡事故時に事故点と接地形計器用変圧器との間を大地を介して環流する交流信号を検出する。
好ましくは、上記の地絡事故検出システムは、接地形計器用変圧器の1次巻線の中性点と接地極との間の電流経路に設けられたコンデンサをさらに備える。
この発明は他の局面において、単相交流方式の配電線路に整流装置を介して接続された直流回路の地絡事故検出システムであって、接地形計器用変圧器と検出器とを備える。ここで、配電線路は、非接地の単相の電力用変圧器の2次側に接続される。接地形計器用変圧器の1次巻線は、電力用変圧器の2次巻線の中性点と接地極との間の電流経路に設けられる。検出器は、接地極から配電線路を介して直流回路に至る電流経路に設けられ、直流回路の地絡事故時に事故点と接地形計器用変圧器との間を大地を介して環流する交流信号を検出する。
好ましくは、上記の地絡事故検出システムは、接地形計器用変圧器の1次巻線と接地極との間の電流経路に設けられたコンデンサをさらに備える。
好ましくは、上記の一局面において、交流信号は、接地形計器用変圧器の1次巻線に流れる励磁電流のうちの3n調波電流(nは1以上の奇数)である。
また、好ましくは、上記の他の局面において、交流信号は、接地形計器用変圧器の1次巻線に流れる励磁電流の高調波成分である。
また、好ましくは、上記の一局面および他の局面において、接地形計器用変圧器の1次巻線には可飽和リアクトルが用いられる。
また、好ましくは、上記の一局面および他の局面において、地絡事故検出システムは、接地形計器用変圧器の2次巻線と接続され、配電線路を流れる交流の周波数の整数倍と異なる周波数の信号を出力する信号源をさらに備える。この場合、検出器は、信号源の出力信号を交流信号として検出する。
また、上記の一局面および他の局面における好ましい実施の一形態として、検出器は、直流回路に設けられた交流用の零相変流器を含む。
また、上記の一局面および他の局面における好ましい実施の他の形態として、検出器は、直流回路の正極線および負極線にそれぞれ設けられた交流用の変流器を含む。
好ましくは、上記の実施の各形態において、直流回路は、整流装置に接続された直流幹線と、直流幹線から分岐された複数の直流分岐線とを含む。この場合、検出器は、直流幹線および複数の直流分岐線の各々に少なくとも1箇所ずつ設けられる。
また、上記の一局面および他の局面における好ましい実施のさらに他の形態として、直流回路は、整流装置の直流回路側に設けられた平滑用のリアクトルを含む。この場合、検出器は、平滑用のリアクトルに生じる交流電圧を検出する交流電圧計を含む。
好ましくは、上記の実施の各形態において、検出器は、検出すべき交流信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路をさらに含む。
また、上記の一局面および他の局面における好ましい実施のさらに他の形態として、検出器は、接地形計器用変圧器と整流装置との間の配電線路に設けられた零相変流器と、零相変流器の出力のうち検出すべき交流信号の周波数成分を通過させる第1のフィルタ回路とを含む。
特に上記の実施の形態において、好ましくは、配電線路は、電力用変圧器に接続された交流母線と、交流母線に接続された複数の交流回線とを含む。この場合、整流装置および直流回路は、複数の交流回線ごとに1または複数設けられる。検出器は、交流母線と複数の交流回線の各々との接続点付近に設けられる。もしくは、検出器は、複数の交流回線の各々に対して1または複数の整流回路の接続点付近に設けられる。
さらにまた、上記の一局面および他の局面における好ましい実施の形態として、検出器は、接地形計器用変圧器の1次巻線と接地極との間の電流経路に設けられた零相変流器と、零相変流器の出力のうち検出すべき交流信号の周波数成分を通過させる第1のフィルタ回路とを含む。
検出器が交流回路に設けられる場合には、好ましくは、検出器は、零相変流器の出力のうち電力用変圧器の1次側から供給される交流の基本波の周波数成分を通過させる第2のフィルタ回路をさらに含む。この場合、直流回路の地絡事故検出システムは、さらに、第1のフィルタ回路の出力が第1の閾値を超え、かつ、第2のフィルタ回路の出力が第2の閾値以下の場合に直流回路において地絡事故が発生したと判定する判定部を備える。
この発明によれば、直流回路に地絡事故時に事故点と接地形計器用変圧器との間で大地を介して環流する交流信号が検出器によって検出される。この場合、配電線路の地絡事故の検出のために従来から用いられている接地形計器用変圧器に、安価な交流用の変流器を上記の検出器として付加することによって地絡事故検出システムを構成することができる。したがって、従来よりも簡単かつ低コストな構成の地絡事故検出システムを提供することができる。
この発明の実施の形態1による直流回路30の地絡事故検出システム40の構成を示す図である。 図1の比較例としての地絡事故検出システムの構成を示す図である。 図1の直流回路30の地絡事故検出システム40の動作を説明するための図である。 図1の検出器73の他の構成例を示す図である。 各検出器71,72,73の設置位置の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2による直流回路30の地絡事故検出システム140の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による直流回路30の地絡事故検出システム240の構成を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による直流回路30の地絡事故検出システム40の構成を示す図である。地絡事故検出システム40は、非接地の三相配電系統10(交流回路10とも称する。)に整流装置20を介して接続された直流回路30における地絡事故を検出する。
図1を参照して、三相配電系統10は、電力系統11から送電された三相電圧を降圧するための電力用の三相変圧器12と、三相変圧器12に接続された配電線路とを含む。ここで、配電線路は、母線13(13a,13b,13c)と、母線13に遮断器14(14a,14b,14c)を介して接続された交流回線15(15a,15b,15c)とを含む。各相の電線路15a,15b,15cには、対地静電容量16a,16b,16cが存在する。参照符号の末尾のa,b,cの文字はa相、b相、c相をそれぞれ表す。
三相変圧器12は、Δ−Δ結線とすることによって中性点が非接地となっている。
整流装置20は、三相全波整流を行なうブリッジ回路である。図1に示すように整流装置20は、3相の各電線路15a,15b,15cと正極側出力ノード23pとの間に個別に接続された整流素子(ダイオードまたはサイリスタなど)21a,21b,21cと、3相の各電線路と負極側出力ノード23nとの間に個別に接続された整流素子22a,22b,22cとを含む。
直流回路30は、整流装置20の直流回路30側に設けられた平滑用のリアクトル24およびコンデンサ25を含む。リアクトル24の一端は正極側出力ノード23pに接続される。コンデンサ25は、リアクトル24の他端と負極側出力ノード23nとの間に接続される。
直流回路30は、さらに、コンデンサ25の両端に接続された直流線路31(正極線31p、負極線31n)と、直流負荷33とを含む。直流負荷33は、直流線路31の末端の正極側ノード32pと負極側ノード32nとの間に接続される。
地絡事故検出システム40は、上記の構成の配電線路(母線13および母線13に接続された電線路15)および直流回路30における地絡事故の検出を行なう。図1に示すように、地絡事故検出システム40は、母線13に接続された接地形計器用変圧器(EVT:Earthing Voltage Transformer)41と、EVT41の1次巻線の中性点44と接地極59(大地GND)との間に設けられた交流用の変流器(CT:Current Transformer)48およびコンデンサ50と、直流線路31に設けられた検出器73とを含む。
EVT41は、Y結線された1次巻線42a,42b,42cと、オープンΔ結線された2次巻線45a,45b,45cとを含む。1次巻線42a,42b,42cとa相〜c相の母線13a,13b,13cとの間には、ヒューズ43a,43b,43cが設けられる。1次巻線42a,42b,42cの中性点44は、コンデンサ50を介して接地極59に接続される。また、2次巻線45a,45b,45cの開放端には、電流制限抵抗46および交流電圧計47が接続される。
CT48は、EVT41の1次巻線の中性点44と接地極59との間に、コンデンサ50と直列に設けられる。一般にCTは、コイルが巻かれたリング状の磁性体コア(鉄心など)を有する。中性点44とコンデンサ50とを接続する電線路はこのリング状コアを貫通して配線される。リング状コアに巻かれたコイルの出力ノードには交流電流計49が接続される。
検出器73は、交流用の零相変流器(ZCT:Zero-phase Current Transformer)51と、ZCT51の出力に接続された交流電流計52とを含む。ZCT51では、直流線路31を構成する正極線および負極線の両方がリング状コアを貫通する。地絡事故時に直流回路30を流れる事故電流によってZCT51のリング状コアが飽和しないように、リング状コアの材料には飽和磁束密度の大きな磁性体が用いられる。あるいは、リング状コアを用いずに空芯のコイルによってZCT51を構成してもよい。
さらに、地絡事故検出システム40は制御部53を含む。制御部53は、電気計器47,49,52の出力に基づいて地絡事故を検知するとともに、地絡事故を検知した場合には遮断器14を停止したり、警報を発したりする。配電系統10に設けられた開閉器や遮断器を制御する配電自動化システムを利用して地絡事故検出システム40の制御部53を構成することができる。
次に、上記の構成の地絡事故検出システム40の動作について説明する。まず、三相交流の配電線路における地絡事故の検出に用いられる従来の地絡事故検出システムの動作について説明する。
図2は、図1の比較例としての地絡事故検出システムの構成を示す図である。図2の地絡事故検出システムは、図1の地絡事故検出システム40からコンデンサ50および検出器73を削除したものである。なお、図2では、図1の制御部53の図示が省略されている。
図2において、c相の電線路15cの事故点Faにおいて地絡事故が発生したとする(地絡抵抗をRagとする)。このとき、大地を介して事故点FaとEVT41の1次巻線との間を事故電流が環流するが、EVT41を流れる事故電流は1次側に換算された電流制限抵抗46の効果によって制限される。EVT41を流れる事故電流は、CT48によって検出される。また、対地電圧の3倍に比例した電圧を交流電圧計47で検出することによっても、地絡事故の発生を検知することができる。
直流回路30において地絡事故が発生した場合には、直流回路30のコンデンサ25に蓄積された電荷が放出されることによって大地を介した直流の事故電流が流れる。この場合、整流装置20については、複数の整流素子21,22のうち交流電圧の位相に応じて導通状態にある整流素子のいずれかを介して事故電流が流れる。
たとえば、図2に示すように、負極線31nの事故点Fdにおいて地絡事故が発生し、このとき整流素子21a,22b,22cが導通状態であったとする。この場合、事故電流Idgは、コンデンサ25の正極、整流素子21a、a相の電線路15a、a相の交流母線13a、EVT41の1次巻線42a、大地、事故点Fd(地絡抵抗Rdg)、コンデンサ25の負極の順に流れる。
この場合の事故電流Idgは直流であるので、CT48によって事故電流Idgを検出することができない。また、交流電圧計47によっても地絡事故の発生を検知することができない。さらに、EVT41を流れる直流の事故電流Idgは電流制限抵抗46によって制限されることはなく、またEVT41を偏磁してその励磁電流を過大化するので、ヒューズ43が溶断したり、過電流のためにEVT41の1次巻線42が破損したりする可能性もある。
そこで、図1の地絡事故検出システム40では、直流の事故電流を測定するのでなく、検出器73を用いて3n調波電流(nは正の奇数)を検出することによって、直流回路の地絡事故を検知する。以下に示すように、直流回路30の地絡事故時には、EVT41の鉄心の磁化特性の非線形性に起因した3n調波(nは正の奇数)電流が、事故点FdとEVT41との間で大地を介して環流する。さらに、好ましくは、直流の事故電流を阻止するために大容量のコンデンサ50が設けられる。
図3は、図1の直流回路30の地絡事故検出システム40の動作を説明するための図である。以下では、まず、地絡事故時に流れる3n調波電流について説明する。
EVT41の1次巻線42a,42b,42cを流れる励磁電流の瞬時値をそれぞれia,ib,icとする。励磁電流の瞬時値ia,ib,icは、鉄心の磁化特性の非線形性のために以下の式(1)に示すような奇数調波を伴なう。
ia=I1 sin(ωt+θ)+I3 sin 3(ωt+θ)+I5 sin 3(ωt+θ)+…
ib=I1 sin(ωt+θ+2π/3)+I3 sin 3(ωt+θ+2π/3)+I5 sin 5(ωt+θ+2π/3)+…
ic=I1 sin(ωt+θ-2π/3)+I3 sin 3(ωt+θ-2π/3)+I5 sin 5(ωt+θ-2π/3)+…
…(1)
ただし、上式(1)においてωは基本波の角周波数であり、θは基本波のa相の位相であり、πは180°である。各相の基本波には互いに2π/3だけの位相のずれがある。また、I1,I3,I5…は、基本波および各奇数調波の振幅である。
直流回路30が健全な状態の場合、励磁電流の瞬時値ia,ib,icはY結線の三相平衡回路に流れるので、キルヒホッフの法則から、
ia+ib+ic=0 …(2)
のように励磁電流の瞬時値ia,ib,icの和は0となる。
ここで、上式(1)を参照して、上式(2)の関係を基本波および高調波ごとに分解する。まず、三相の基本波電流の和は、
I1 sin(ωt+θ)+I1 sin(ωt+θ+2π/3)+I1 sin(ωt+θ-2π/3)=0 …(3)
のように常に0となる。すなわち、基本波電流は正相としてEVT41の1次巻線を流れる。
次に、三相の第3調波電流の和は、
I3 sin 3(ωt+θ)+I3 sin 3(ωt+θ+2π/3)+I3 sin 3(ωt+θ-2π/3)
=3×I3 sin 3(ωt+θ) …(4)
のように0とならない。したがって、式(2)のキルヒホッフの法則を満足するためにI3=0である必要がある。
次に、三相の第5調波電流の和は、
I5 sin 3(ωt+θ)+I5 sin 5(ωt+θ+2π/3)+I5 sin 5(ωt+θ-2π/3)=0 …(5)
のように常に0となる。すわなち、第5調波電流は逆相としてEVT41の1次巻線を流れる。
以下同様にして、基本波および7次、11次、…の高調波電流は正相電流になり、5次、13次、…の高調波電流は逆相電流になる。一方、3次、9次、…の高調波電流(3n調波電流)は三相平衡回路を流れることができない。
上述のように、EVT41に1次巻線に三相交流の正弦波が印加されると、鉄心の磁化特性の非線形性から3n調波(nは1以上の奇数)電流が流れることが要請されるが、キルヒホッフの法則を満足するために3n調波電流は流れることができない。言替えると、この状態は、各相と中性点44との間には3n調波を流すための対地電圧は印加されているが、3n調波が流れる回路(零相回路)が形成されていない状態である。ここで、直流回路30に地絡事故が発生すると、図3の事故点FdとEVT41の1次巻線との間で零相回路が形成される。3n調波電流は、上記鉄心の磁化特性の非線形性の要請に従い、この零相回路だけを零相電流として流れることになる。
具体的に図3の場合、整流装置20を構成する複数の整流素子のうち、交流電圧の位相に応じて導通状態にある整流素子(図3の場合、22b、22c)を介して3n調波電流ieb,iecが流れる。この結果、3n調波電流は、事故点FdとEVT41との間を大地を介して環流する。直流回路30に設けられた検出器73はこの3n調波電流を検出する。これによって、検出器73の設置位置よりも直流負荷33側で地絡事故が発生したことが検知される。
ここで、健全時には直流回路30には直流電流のみが流れる。地絡事故発生時には、交流信号としての3n調波電流が流れ、3n調波電流以外の交流は直流回路30をほとんど流れない。したがって、直流回路30の地絡事故の検出のために高価な直流用のCTを用いる必要がないばかりか、3n調波を特定して検出する必要もない。この結果、より安価な交流CTを用いて地絡事故検出システム40を構成されることができる。
また、EVT41の各1次巻線42a,42b,42cは、可飽和リアクトルを用いて構成することが好ましい。可飽和リアクトルを用いて励磁電流が大きくなるように設定することによって、直流回路30の地絡事故の検出感度を高めることができる。
また、上記の地絡事故検出システム40によれば、地絡抵抗Rdgの大きさに応じて検出器73によって検出される3n調波電流の大きさが変化する。したがって、3n調波電流の大きさを監視することによって、直流回路30の絶縁状態の劣化度を監視することが可能になる。
なお、図1、図3において三相変圧器12の2次側の配電線路は、母線13と母線13に接続された電線路15とによって構成されていた。言うまでもないことであるが、配電線路に母線13がない場合、すなわち、三相変圧器12の2次側に電線路15が直接接続されるような場合にも、上記の地絡事故検出システム40を適用できる。この場合、図1、図3のEVT41は電線路15に接続される。
図4は、図1の検出器73の他の構成例を示す図である。図1の検出器73に代えて、下記のいずれの構成の検出器74,72,71,75によっても直流回路30の地絡事故時における3n調波電流を検出することができる。この場合、検出器73の場合と同様に、各検出器74,72,71の設置位置よりも負荷側で地絡事故が発生したときに3n調波電流が検出される。
図4の検出器74は、直流回路30の正極線31pおよび負極線31nにそれぞれ設けられた交流用のCT61,63と、CT61,63の出力をそれぞれ計測する交流電流計62,64とを含む。図1のZCT73に代えて一対のCT61,63を用いることによって正極線31pおよび負極線31nのどちらで地絡事故が発生したかを検知することが可能になる。
また、平滑用のリアクトル24に生じる電圧を検出器としての交流電圧計72で測定することによっても、3n調波電流を検出することができる。直流回路30が健全な状態のときはリアクトル24に生じる電圧にはわずかなリップルが含まれるのみである。3n調波電流が流れることによってリアクトル24に発生した交流電圧を交流電圧計72によって検出する。
また、図4の検出器71は、交流用のZCT66と、バンドパスフィルタ67と、交流電流計68とを含む。ここで、バンドパスフィルタ67は、ZCT66の出力のうち3n調波の周波数成分を通過させる第1のバンドパスフィルタ67aと、ZCT66の出力のうち電力系統11から送電された基本波の周波数成分を通過させる第2のバンドパスフィルタ67bと含む。バンドパスフィルタ67a,67bから出力された3n調波および基本波の信号強度は交流電流計68によって検出される。
上記の構成の検出器71は、EVT41と整流装置20との間の交流線路15のいずれの位置にも設置することができる。この場合、電力系統11から送電された三相交流に歪がないとすると、交流線路15(たとえば、図4の事故点Fa)で地絡事故が生じたときには、検出器71によって零相基本波電流およびEVT41の励磁電流に起因した3n調波電流の両方が検出される。一方、直流回路30(たとえば、図4の事故点Fd)で地絡事故が生じたときには、検出器71によってEVT41の励磁電流に起因した3n調波電流は検出されるが、零相基本波電流は検出されない。
そこで、図1の制御部53(判定部)は、検出器71によって検出された3n調波電流の強度が第1の閾値を超え、かつ、検出された零相基本波電流の強度が第2の閾値以下の場合に直流回路30で地絡事故が生じたと判定する。一方、検出器71によって検出された3n調波電流の強度が上記の第1の閾値を超え、かつ、検出された零相基本波電流の強度が上記の第2の閾値を超えた場合に、制御部53(判定部)は交流線路15で地絡事故が生じたと判定する。なお、電力系統11から送電された三相交流に歪がある場合、交流線路15の地絡事故時には、零相基本波電流以外にその送電された三相交流の歪に起因した3n調波電流も検出器71によって検出される。
また、EVT41の1次巻線の中性点44と接地極59との間に設けられたCT48および交流電流計49を用いても、直流回路30の地絡事故時に流れる3n調波電流を検出することができる。この場合も、検出器75は、CT48および交流電流計49に加えてバンドパルフィルタ69(69a,69b)を含む。第1のバンドパスフィルタ69aは3n調波電流の周波数成分のみを通過させ、第2のバンドパスフィルタ69bは基本波の周波数成分のみを通過させる。これによって、交流線路15の地絡事故と直流回路30の地絡事故とを区別して検出することができる。
なお、図1の検出器73および図4の検出器74,72の場合にも、ノイズを除去するために、3n調波電流のみを通過させるバンドパスフィルタをさらに設けてもよい。
図5は、各検出器71,72,73の設置位置の例を示す図である。図5のように検出器71,72,73を複数設けることによって、複数の回線15I,15II,15IIIのうちのどの回線に接続された直流回路で地絡事故が生じたかを検知することができ、さらに、直流回路30のいずれの区間で地絡事故が発生したかを検知することができる。
図5の例では、三相交流方式の配電系統10は、中性点が非接地の三相変圧器12に接続された母線13と、母線13に接続された3本の回線15I,15II,15IIIとを含む。各回線15I,15II,15IIIは、対応の遮断器(14I、14II、または14III)を介して母線13に接続される。
各回線15I,15II,15IIIには、図4の検出器71に相当する検出器71_1,71_4,71_5が母線13との接続点付近に設けられる。これによって、複数の回線15I,15II,15IIIのうちのどの回線に接続された直流回路において地絡事故が発生したかを検知することができる。
図5に示すように、第1の回線15Iは途中で2本に分岐する。分岐した回線15Iの一方の末端には整流装置20_1および直流負荷33_1が接続され、他方の末端には整流装置20_2および直流負荷33_2が接続される。整流装置20_1,20_2の接続点付近には、図4の検出器71に相当する検出器71_2,71_3が設けられる。これによって、直流負荷33_1側の直流回路と直流負荷33_2側の直流回路のうち、いずれの直流回路で地絡事故が生じたかを検知することができる。
第2の回線15IIも途中で2本に分岐する。分岐した回線15IIの一方の末端には整流装置20_3および直流負荷33_3が接続され、他方の末端には整流装置20_4および直流負荷33_4が接続される。第2の回線15IIの場合、整流装置20_3,20_4の負荷側に設けられた平滑用のリアクトルと並列に、検出器としての交流電圧計72_1,72_2が設けられる。これによって、直流負荷33_3側の直流回路と直流負荷33_3側の直流回路のうち、いずれの直流回路で地絡事故が生じたかを検知することができる。
第3の回線15IIIの末端には整流装置20_5を介して直流回路30_5が接続される。直流回路30_5は、直流幹線35と、直流幹線35から分岐する分岐線36_2,36_4とを含む。直流回路30_5は、さらに、直流幹線35の末端に接続された直流負荷33_5と、分岐線36_2の末端に接続された直流負荷33_6と、分岐線36_4の末端に接続された直流負荷33_7とを含む。直流幹線35に含まれる区間36_1,36_3には、図1の検出器73に相当する検出器73_1,73_3がそれぞれ設けられる。さらに、分岐線36_2,36_4にも、図1の検出器73に相当する検出器73_2,73_4が設けられる。これによって、直流幹線35の複数の区間36_1,36_3および複数の分岐線36_2,36_4のうちいずれで地絡事故が生じたかを検知することができる。
[実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2による直流回路30の地絡事故検出システム140の構成を示す図である。図6の地絡事故検出システム140は、非接地の単相配電系統110に整流装置120を介して接続された直流回路30における地絡事故を検出する。以下の説明では、図1の三相配電系統の場合と異なる単相配電系統に特有な点について主に説明し、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰返さない場合がある。
図6の単相配電系統110は、三相配電線111のうちの2相に1次巻線112hが接続された電力用の単相変圧器112と、単相変圧器112の2次巻線112u,112vに接続された配電線路115(115u,115v)とを含む。配電線路115のu相、v相には遮断器114u,114vがそれぞれ設けられる。なお、単相交流のu相、v相を区別するために、参照符号の末尾に符号u,vが付される。各相の電線路115u,115vには、対地静電容量116u,116vが存在する。
整流装置120は、単相全波整流を行なうブリッジ回路である。図6に示すように整流装置120は、単相の各電線路115u,115vと正極側出力ノード23pとの間に個別に接続された整流素子(ダイオードまたはサイリスタなど)121u,121vと、単相の各電線路115u,115vと負極側出力ノード23nとの間に個別に接続された整流素子122u,122vとを含む。
直流回路30は、図1の場合と同様に、整流装置120の直流回路30側に設けられた平滑用のリアクトル24およびコンデンサ25と、直流線路31(正極線31p、負極線31n)と、直流負荷33とを含む。
地絡事故検出システム140は、上記の構成の配電線路115および直流回路30における地絡事故の検出を行なう。図6に示すように、地絡事故検出システム140は、単相用のEVT141と、EVT141の1次巻線142と接地極59との間に設けられたCT48およびコンデンサ50と、検出器73と、制御部53とを含む。CT48、コンデンサ50、検出部73、および制御部53は、図1の場合と同様であるので説明を繰返さない。
単相用のEVT141の1次巻線の一端は、ヒューズ143を介在して単相変圧器112の2次巻線の112u,112vの中性点112nに接続される。EVT141の1次巻線の他端はコンデンサ50を介して接地極59に接続される。巻数の等しい2次巻線112uおよび112vの接続ノードが中性点112nに相当する。EVT141の2次巻線145には、電流制限抵抗46および交流電圧計47が接続される。
次に、上記の構成の地絡事故検出システム140の動作について説明する。
直流回路30が健全な場合には、u相の電圧とv相の電圧とは大きさが等しく、位相が互いに180°ずれている。この結果、単相変圧器112の2次側の中性点112nの電位は接地極59の電位に常に等しくなるので、EVT141の1次巻線142には電流が流れない。
これに対して直流回路30の事故点Fdにおいて地絡事故が発生した場合には、EVT141を構成する鉄心の磁化特性の非線形性に起因して生じる励磁電流が、EVT141の1次巻線142と事故点Fdとの間で大地を介して環流する。この結果、直流回路30に設けられた検出器73によって、事故時に流れる励磁電流の高調波成分を検出することができる。
なお、図4に示すように、ZCT51によって構成される図6の検出器73に代えて、一対のCT61,63によって検出器を構成してもよい。また、平滑用のリアクトル24と並列に交流電圧計72を設けることによって検出器を構成してもよい。さらに、単相交流の配電線路115にZCTを設けることによって励磁電流の高調波成分の検出器を構成することもできる。
また、図5に示すように、配電線路115および直流回路30に複数の検出器を設けることによって、地絡事故の事故区間を特定することもできる。
[実施の形態3]
図7は、この発明の実施の形態3による直流回路30の地絡事故検出システム240の構成を示す図である。
図7に示す地絡事故検出システム240は、電流制限抵抗46および交流電圧計47に代えて信号源80が設けられている点で、図1の地絡事故検出システム40と異なる。信号源80は、基本波の周波数(電力系統11の周波数)の整数倍(1以上の整数倍)と異なる周波数の交流信号を出力する。このような周波数の交流信号は、直流回路30または交流回路10に地絡事故が発生することによって零相回路が形成されない限り、EVT41を流れることができない。
また、図7の検出器76は、信号源80の出力信号の周波数を通過するバンドパスフィルタ82をさらに含む点で図1の検出器73と異なる。その他の点については、図7の地絡事故検出システム240は図1の地絡事故検出システム40と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰返さない。
図1に示す地絡事故検出システム40では、EVT41の1次巻線42に生じる励磁電流のうちの3n調波電流(nは1以上の奇数)を利用して、直流回路30における地絡事故の発生を検知していた。3n調波電流は、配電系統10に接続される負荷が非対称であれば、直流回路30に地絡事故が生じていなくても流れる場合があり、この場合の3n調波電流は測定上のノイズとなって地絡事故の検知を困難にする。
そこで、実施の形態3の地絡事故検出システム240では、基本波およびその高調波のいずれの周波数とも異なる周波数の交流信号を用いて地絡事故の判定を行なう。これによって、実施の形態1の場合に比べてさらに精度よく地絡事故の検出を行なうことができる。なお、信号源80の出力信号の一部は電線路15の対地静電容量16にも流れるので、信号源80の出力をできるだけ小さくするためには、信号源80の周波数は基本波の周波数よりも小さいことが望ましい。
実施の形態3の地絡事故検出システム240のおいても、実施の形態1の図4、図5の場合と同様に、交流線路15および直流回路30の複数の場所に信号源80の出力信号を検出するための検出器を設置することができる。
また、実施の形態2のような単相配電系統110に接続された直流回路30に対しても、上記と同様に信号源80を用いた地絡事故の検出方法を適用することができる。この場合、図6のEVT141の2次巻線145には、電流制限抵抗46および交流電圧計47に代えて信号源80が接続される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 三相配電系統、12 三相変圧器、13 母線(配電線路)、14 遮断器、15 交流回線(配電線路)、20 整流装置、21,22 整流素子、24 リアクトル、25 コンデンサ、30 直流回路、31 直流線路、31p 正極線、31n 負極線、33 直流負荷、35 直流幹線、36_2,36_4 直流分岐線、40 地絡事故検出システム、41 接地形計器用変圧器(EVT)、42 1次巻線、44 中性点、45 2次巻線、46 電流制限抵抗、47 交流電圧計、48,61,63 変流器(CT)、49,62,64,68 交流電流計、50 コンデンサ、51,66 零相変流器(ZCT)、52 交流電流計、67,69,82 バンドパスフィルタ、71,73,74,75,76 検出器、72 交流電圧計(検出器)、80 信号源、110 単相配電系統、112 単相変圧器、112n 中性点、112u,112v 2次巻線、115 単相配電線路、120 整流装置、140 地絡事故検出システム、141 接地形計器用変圧器(EVT)、142 1次巻線、145 2次巻線、240 地絡事故検出システム、Fd 事故点、GND 大地、59 接地極。

Claims (18)

  1. 三相交流方式の配電線路に整流装置を介して接続された直流回路の地絡事故検出システムであって、
    前記配電線路は、中性点が非接地である三相の電力用変圧器の2次側に接続され、
    前記配電線路に接続された接地形計器用変圧器と、
    前記接地形計器用変圧器用の接地極から前記配電線路を介して前記直流回路に至る電流経路に設けられ、前記直流回路の地絡事故時に事故点と前記接地形計器用変圧器との間を大地を介して環流する交流信号を検出するための検出器とを備える、直流回路の地絡事故検出システム。
  2. 前記接地形計器用変圧器の1次巻線の中性点と前記接地極との間の電流経路に設けられたコンデンサをさらに備える、請求項1に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  3. 単相交流方式の配電線路に整流装置を介して接続された直流回路の地絡事故検出システムであって、
    前記配電線路は、非接地の単相の電力用変圧器の2次側に接続され、
    1次巻線が前記電力用変圧器の2次巻線の中性点と接地極との間の電流経路に設けられた接地形計器用変圧器と、
    前記接地極から前記配電線路を介して前記直流回路に至る電流経路に設けられ、前記直流回路の地絡事故時に事故点と前記接地形計器用変圧器との間を大地を介して環流する交流信号を検出するための検出器とを備える、直流回路の地絡事故検出システム。
  4. 前記接地形計器用変圧器の1次巻線と前記接地極との間の電流経路に設けられたコンデンサをさらに備える、請求項3に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  5. 前記交流信号は、前記接地形計器用変圧器の1次巻線に流れる励磁電流のうちの3n調波電流(nは1以上の奇数)である、請求項1または2に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  6. 前記交流信号は、前記接地形計器用変圧器の1次巻線に流れる励磁電流の高調波成分である、請求項3または4に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  7. 前記接地形計器用変圧器の1次巻線には可飽和リアクトルが用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  8. 前記直流回路の地絡事故検出システムは、前記接地形計器用変圧器の2次巻線と接続され、前記配電線路を流れる交流の周波数の整数倍と異なる周波数の信号を出力する信号源をさらに備え、
    前記検出器は、前記信号源の出力信号を前記交流信号として検出する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  9. 前記検出器は、前記直流回路に設けられた交流用の零相変流器を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  10. 前記検出器は、前記直流回路の正極線および負極線にそれぞれ設けられた交流用の変流器を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  11. 前記直流回路は、
    前記整流装置に接続された直流幹線と、
    前記直流幹線から分岐された複数の直流分岐線とを含み、
    前記検出器は、前記直流幹線および前記複数の直流分岐線の各々に少なくとも1箇所ずつ設けられる、請求項9または10に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  12. 前記直流回路は、前記整流装置の前記直流回路側に設けられた平滑用のリアクトルを含み、
    前記検出器は、前記平滑用のリアクトルに生じる交流電圧を検出する交流電圧計を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  13. 前記検出器は、検出すべき前記交流信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路をさらに含む、請求項9〜12のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  14. 前記検出器は、
    前記接地形計器用変圧器と前記整流装置との間の前記配電線路に設けられた零相変流器と、
    前記零相変流器の出力のうち検出すべき前記交流信号の周波数成分を通過させる第1のフィルタ回路とを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  15. 前記配電線路は、
    前記電力用変圧器に接続された交流母線と、
    前記交流母線に接続された複数の交流回線とを含み、
    前記整流装置および直流回路は、前記複数の交流回線ごとに1または複数設けられ、
    前記検出器は、前記交流母線と前記複数の交流回線の各々との接続点付近に設けられる、請求項14に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  16. 前記配電線路は、
    前記電力用変圧器に接続された交流母線と、
    前記交流母線に接続された複数の交流回線とを含み、
    前記整流装置および直流回路は、前記複数の交流回線ごとに1または複数設けられ、
    前記検出器は、前記複数の交流回線の各々に対して1または複数の前記整流回路の接続点付近に設けられる、請求項14に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  17. 前記検出器は、
    前記接地形計器用変圧器の1次巻線と前記接地極との間の電流経路に設けられた零相変流器と、
    前記零相変流器の出力のうち検出すべき前記交流信号の周波数成分を通過させる第1のフィルタ回路とを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
  18. 前記検出器は、前記零相変流器の出力のうち前記電力用変圧器の1次側から供給される交流の基本波の周波数成分を通過させる第2のフィルタ回路をさらに含み、
    前記直流回路の地絡事故検出システムは、さらに、前記第1のフィルタ回路の出力が第1の閾値を超え、かつ、前記第2のフィルタ回路の出力が第2の閾値以下の場合に前記直流回路において地絡事故が発生したと判定する判定部を備える、請求項14または17に記載の直流回路の地絡事故検出システム。
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