JP2010276159A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ニュートラル制御復帰時や、ガレージシフトの際に生じる車両の搭乗者に対するショックを低減することができる無段変速機を提供する。
【解決手段】第1の軸51および第2の軸61と、第1の軸51に設けられたプライマリプーリ50と、第2の軸61に設けられたセカンダリプーリ60と、各プーリ50、60との間に巻き掛けられた伝動ベルト80と、エンジン10から出力された駆動トルクの回転方向を切り換え可能な前後進切換機構40と、前後進切換機構40からの駆動トルクを増幅して第1の軸51に出力するロックアップクラッチ34付きのトルクコンバータ30と、トルクコンバータ30を内部に収容するとともに、エンジン10から出力された駆動トルクを前後進切換機構40に伝達するインプットドラム13と、を備え、第1の軸51の軸線上でトルクコンバータ30とプライマリプーリ50との間に前後進切換機構40を配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、無段変速機に関する。
従来、車両の走行状態に応じて最適な条件でエンジンを運転するために、変速比を無段階、すなわち連続的に制御することができる無段変速機がある。このような無段変速機には、トロイダル式無段変速機に加えて、以下の特許文献1に示すベルト式無段変速機が知られている。
このベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)は、平行に配置された2本の回転軸と、これら各回転軸に別個に取り付けられたプライマリプーリおよびセカンダリプーリと、このプライマリプーリおよびセカンダリプーリのそれぞれのV字形状の溝に巻き掛けられたベルトとを備えている。また、プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、それぞれ、回転軸(プライマリシャフトおよびセカンダリシャフト)に固定された垂体状の固定シーブと、その回転軸上でその軸線方向に摺動する垂体状の可動シーブとを有しており、対向する固定シーブの傾斜部分と可動シーブの傾斜部分とで上記V字形状の溝を形成している。
そして、ベルト式無段変速機においては、上記可動シーブを回転軸の軸線方向に摺動させてV字形状の溝幅を変化させることで、ベルトとプライマリプーリとの接触半径、およびベルトとセカンダリプーリとの接触半径をそれぞれ無段階に変化させ、これにより変速比を無段階に変えることができる。すなわち、プライマリプーリ側の接触半径とセカンダリプーリ側の接触半径との比がベルト式無段変速機の変速比になるため、このベルト式無段変速機は、プライマリプーリの溝幅を制御することによって変速比を無段階に変化させることができる。
このように、従来のベルト式無段変速機は、エンジンから出力された駆動トルクがトルクコンバータを介して前後進切換機構に入力され、切換スリーブの位置に応じてインプットシャフトから入力された駆動トルクを前進用ギヤ対に入力するか、当該駆動トルクを後進用ギヤ対に入力するか選択的に切り換えられるようになっている。このため、インプットシャフトから入力された駆動トルクが前進用ギヤ対に入力された場合には、駆動トルクがプライマリシャフトを介してプライマリプーリに入力されて、さらにセカンダリプーリを介してドライブシャフトに伝達されるようになっている。一方、インプットシャフトから入力された駆動トルクが後進用ギヤ対に入力された場合には、駆動トルクがプライマリプーリおよびセカンダリプーリを介さずに、後進用ギヤ対を介してドライブシャフトに伝達されるようになっている。
また、前後進切換機構は、噛み合いクラッチにより構成され、噛み合いクラッチが係合状態および解放状態の間で切り換わることによって、インプットシャフトと前進用ギヤ対との連結状態および遮断状態や、インプットシャフトと後進用ギヤ対との連結状態および遮断状態を容易に設定することができる。これにより、エンジンから出力された出力トルクをその方向を反転せずにドライブシャフトに伝達する前進状態と、当該出力トルクを回転方向を反転してドライブシャフトに伝達する後進状態と、当該出力トルクをドライブシャフトに伝達しない中立状態とを選択的に切り換えるようになっている。
さらに、このような噛み合いクラッチにより構成された前後進切換機構を搭載したベルト式無段変速機の他に特許文献2にもベルト式無段変速機が開示されている。
この特許文献2に開示されたベルト式無段変速機にあっては、遊星歯車機構と、フォワードクラッチと、リバースブレーキとを有する前後進切換機構が搭載されており、フォワードクラッチおよびリバースクラッチの作動状態を係合状態と解放状態との間で切り換えて、エンジンのクランクシャフトの回転方向と同一方向にプライマリシャフトを回転させる前進状態と、クランクシャフトの回転方向と逆方向にプライマリシャフトを回転させる後進状態と、クランクシャフトの回転をプライマリシャフトに伝達しない中立状態と、を選択的に切り換えるようになっている。
つまり、特許文献2に開示された前後進切換機構は、フォワードクラッチが係合状態でリバースクラッチが解放状態であると、クランクシャフトの回転方向と同一方向にドライブシャフトが回転し、リバースクラッチが係合状態でフォワードクラッチが解放状態であるとクランクシャフトの回転方向と逆方向にドライブシャフトが回転し、フォワードクラッチおよびリバースクラッチが解放状態であると、クランクシャフトの回転がドライブシャフトに伝達されない状態となる。このように、摩擦係合要素の作動状態を切り換えて、前後進の切り換えが可能になっている。
特開2008−51213号公報 特開2005−3035号公報
しかしながら、上述のような従来の無段変速機にあっては、エンジンから出力された駆動トルクがトルクコンバータを介して前後進切換機構に入力されるため、前後進切換機構を構成する噛み合いクラッチの係合時や、フォワードクラッチおよびリバースクラッチの係合時に車両の搭乗者に対してショックを与えてしまうという問題があった。
特に従来の無段変速機にあっては、ニュートラル制御復帰時やガレージシフトの際、噛み合いクラッチや、フォワードクラッチおよびリバースクラッチの係合時に、車両の搭乗者に対してショックを与えてしまうという問題があった。これは、摩擦係合要素の掴み換えにより変速を行う自動変速機の場合、一旦高速段を形成した後に所望の変速段を形成するといったスコート制御を行うことによって、車両の搭乗者に対するショックを軽減することができるが、従来の無段変速機にあっては、このようなスコート制御を実現できないので問題となる。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、ニュートラル制御復帰時や、ガレージシフトの際に生じる車両の搭乗者に対するショックを低減することができる無段変速機を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、上記目的達成のため、(1)ケースに回転可能に支持された第1の軸および第2の軸と、前記第1の軸に設けられたプライマリプーリと、前記第2の軸に設けられたセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの間に巻き掛けられたベルトと、を備え、前記第1の軸に入力された駆動源からの駆動トルクを変化させて第2の回転軸に出力する無段変速機であって、前記駆動源から出力された駆動トルクの回転方向を切り換え可能な回転方向切換機構と、前記回転方向切換機構からの駆動トルクを増幅して前記第1の軸に出力するロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、前記トルクコンバータを内部に収容するとともに、前記駆動源から出力された駆動トルクを前記回転方向切換機構に伝達する伝達部材と、を備え、前記第1の軸の軸線上で前記トルクコンバータと前記プライマリプーリとの間に前記回転方向切換機構を配置するよう構成している。
この構成により、駆動源からの駆動トルクが伝達部材を介して回転方向切換機構に入力された後にトルクコンバータに入力されるので、回転方向切換機構における動力伝達状態の切り換えに伴う伝達トルクの急激な立ち上がりをトルクコンバータにおいてなますことができる。この結果、動力伝達状態の切り換え時における第1の軸の回転変動を従来と比較して低減することができる。このため、例えばニュートラル制御復帰時や、ガレージシフトの際に生じる車両の搭乗者に対するショックを低減することができる。
また、ロックアップクラッチより駆動源側の慣性質量が従来と比較して増加するので、従来と比較してロックアップクラッチより駆動源側のイナーシャを増加させることができロックアップクラッチの係合時に駆動源の回転変動に伴う異音・振動を低減することができる。
さらに、伝達部材の内部にトルクコンバータを収容することができるので、第1の軸の線上でトルクコンバータとプライマリプーリの間に回転方向切換機構を配置することができ、主要部品の配置を従来と変えることなく構成することができる。
本発明によれば、ニュートラル制御復帰時や、ガレージシフトの際に生じる車両の搭乗者に対するショックを低減することができる無段変速機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る無段変速機を備えた車両の一部を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る無段変速機の一部を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る無段変速機2が適用される車両は、所謂、FF車(フロントエンジンフロントドライブ:エンジン前置き前輪駆動車両)として構成されており、駆動源としてエンジン10を備えている。
エンジン10としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジン、水素エンジン、あるいは、バイフューエルエンジン等を採用することができるが、本実施の形態では、エンジン10としてガソリンエンジンが用いられているものとして説明する。
無段変速機2は、トルクコンバータ30と、前後進切換機構40と、無段変速部3と、差動装置70とを含んで構成されている。さらに、無段変速機2は、横置きに設置されたエンジン10の側方に設置され、エンジン10のクランクシャフト11に連結されるトランスアクスル20を備えており、トランスアクスル20は、トランスアクスルハウジング21、トランスアクスルケース22およびトランスアクスルリヤカバー23を含んで構成されている。これらは、無段変速機2のケースを構成している。
トランスアクスルハウジング21は、エンジン10の側方に配置されており、トランスアクスルケース22は、トランスアクスルハウジング21のエンジン10とは反対側の開口端に固定されている。
また、トランスアクスルリヤカバー23は、トランスアクスルケース22のトランスアクスルハウジング21とは反対側の開口端に固定されている。そして、トランスアクスルハウジング21の内部には、トルクコンバータ30が配置されており、トランスアクスルケース22およびトランスアクスルリヤカバー23の内部には、本発明に係る回転方向切換機構を構成する前後進切換機構40、無段変速部3、差動装置70が配置されている。
前後進切換機構40は、インプットドラム13を介して入力されたエンジン10の駆動トルクをトルクコンバータ30に伝達するものであり、遊星歯車機構41と、フォワードクラッチ42と、リバースブレーキ43と、入力軸14および出力軸49と、から構成されている。なお、本実施の形態のインプットドラム13は、本発明に係る伝達部材を構成している。
遊星歯車機構41は、シングルピニオン形式を採用しており、エンジン10から出力された駆動トルクを入力するサンギヤ44と、サンギヤ44の外周側に同心状に配置されたリングギヤ46と、サンギヤ44およびリングギヤ46の双方と噛み合う複数のピニオンギヤ45と、各ピニオンギヤ45を自転可能に保持し、各ピニオンギヤ45をサンギヤ44の周囲で一体的に公転可能な状態に保持するキャリア48とを備えている。
さらに、トルクコンバータ30は、インプットドラム13の内部で回転可能に取り付けられるフロントカバー37を備えており、フロントカバー37にはポンプインペラ31が取り付けられている。
また、トルクコンバータ30は、ポンプインペラ31と対向する状態で回転可能なタービンランナ32を備えており、タービンランナ32は、クランクシャフト11と略同軸に延びるプライマリシャフト51に固定されている。
ポンプインペラ31およびタービンランナ32の内側にはステータ33が配置されており、ステータ33の回転方向は、ワンウェイクラッチ39により一方向のみに設定されている。
ステータ33には、ワンウェイクラッチ39を介して中空軸36が接続されており、この中空軸36の内部にプライマリシャフト51が挿通されている。そして、プライマリシャフト51のフロントカバー37側の端部には、ダンパ装置35を介してロックアップクラッチ34が取り付けられている。
ポンプインペラ31、タービンランナ32およびステータ33は、作動油室を画成しており、この作動油室には、トルクコンバータ30と前後進切換機構40との間に配置されたオイルポンプ26からの作動液が供給されるようになっている。
また、エンジン10が作動し、前後進切換機構40を介してエンジン10の駆動トルクがポンプインペラ31に入力され、ポンプインペラ31が回転すると、作動液の流れによりタービンランナ32が引きずられるようにして、回転し始めるようになっており、ステータ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32との回転速度差が大きいときに、作動液の流れをポンプインペラ31の回転を助ける方向に変換するようになっている。
この動作により、トルクコンバータ30は、ポンプインペラ31とタービンランナ32の回転速度差が大きいときには、トルク増幅機として作動し、両者の回転速度差が小さくなると流体継手として作動する。そして、車両1の発進後、車速が所定速度に達すると、ロックアップクラッチ34が作動させられ、フロントカバー37に伝達された駆動トルクがプライマリシャフト51に機械的、かつ直接に伝達される。
また、オイルポンプ26は、そのロータ27により円筒形状のハブ28を介して入力軸14に接続されており、また、そのボデー29がトランスアクスルケース22側に固定されている。さらに、ハブ28は、入力軸14にスプライン嵌合されている。このため、エンジン10の動力が入力軸14を介してロータ27に伝達されるので、オイルポンプ26を駆動することができるようになっている。この結果、エンジン10の動力が入力軸14を介してロータ27に伝達されるので、オイルポンプ26を駆動することができる。
次に、ベルト式の無段変速部3の概略構成について説明する。
この無段変速部3は、インプットドラム13と中間軸49と同心上に配置された第1の軸としてのプライマリシャフト51と、このプライマリシャフト51に対して所定の間隔を設けて平行に配置された第2の軸としてのセカンダリシャフト61とを備えている。
プライマリシャフト51は、第1の軸受部材としての軸受81および第2の軸受部材としての軸受82によって回転自在に支持されており、セカンダリシャフト61は第3の軸受部材としての軸受83および第4の軸受部材としての軸受84によって回転自在に支持されている。そして、プライマリシャフト51にはプライマリプーリ50が設けられており、セカンダリシャフト61にはセカンダリプーリ60が設けられている。なお、本実施の形態の軸受81〜84はボールジョイントから構成されている。
プライマリプーリ50は、プライマリシャフト51の外周部に一体に形成された第1の固定シーブとしての固定シーブ52およびプライマリシャフト51の外周部に摺動自在に装着された第1の可動シーブとしての可動シーブ53によって構成されており、固定シーブ52と可動シーブ53とは互いに対向し、固定シーブ52および可動シーブ53の間には第1のプーリ溝としての略V字形状のプーリ溝80aが形成されている。
また、可動シーブ53は、固定シーブ52に対してプライマリシャフト51の軸方向に移動自在となっており、無段変速部3は、可動シーブ53をプライマリシャフト51の軸方向に移動させて可動シーブ53および固定シーブ52を接近・離間させる第1のシリンダ部材としてのシリンダ部材55を備えている。
また、セカンダリプーリ60は、セカンダリシャフト61の外周部に一体に形成された第2の固定シーブとしての固定シーブ62およびセカンダリシャフト61の外周部に摺動自在に装着された第2の可動シーブとしての可動シーブ63を備えており、固定シーブ62と可動シーブ63とは互いに対向し、固定シーブ62および可動シーブ63の間には第2のプーリ溝としての略V字形状のプーリ溝80bが形成されている。
また、可動シーブ63は固定シーブ62に対してセカンダリシャフト61の軸方向に移動自在となっており、無段変速部3は可動シーブ63をセカンダリシャフト61の軸方向に移動させて可動シーブ63および固定シーブ62を接近・離間させる第2のシリンダ部材としてのシリンダ部材65を備えている。
また、プライマリプーリ50のプーリ溝80aおよびセカンダリプーリ60のプーリ溝80bには、多数の金属製の駒および複数本のスチールリングにより構成される伝動ベルト(ベルト)80が巻き掛けられており、シリンダ部材55、65による油圧が別個に制御されることにより、プライマリプーリ50およびセカンダリプーリ60の溝幅が変更され、伝動ベルト80の巻き掛け半径が変化する。この結果、無段変速部3による変速比が所望の値に設定されるとともに、伝動ベルト80の張力が調整される。
なお、セカンダリシャフト61を支持する軸受83はトランスアクスルリヤカバー23に固定されており、軸受83とセカンダリプーリ60との間には、パーキングギヤ89が設けられている。
また、無段変速部3のセカンダリシャフト61の外周部にはスプライン嵌合によってカウンタドライブギヤ92が固定されており、このカウンタドライブギヤ92を介して、無段変速部3から差動装置70に動力が伝達されるようになっている。
差動装置70は、セカンダリシャフト61と平行に配置されたインターミディエートシャフト91を備えており、インターミディエートシャフト91は軸受85、86によって支持され、インターミディエートシャフト91にはセカンダリシャフト61のカウンタドライブギヤ92と噛み合うカウンタドリブンギヤ93およびファイナルドライブギヤ94が固定されている。
また、差動装置70は、中空のデフケース71を備えており、デフケース71は軸受77、78によって回転自在に支持されており、デフケース71の外周部にはリングギヤ79が形成されている。
このリングギヤ79は、インターミディエートシャフト91のファイナルドライブギヤ94と噛み合っている。また、デフケース71は内部にはピニオンシャフト72が支持されており、ピニオンシャフト72には2体のピニオンギヤ73が固定されている。
各ピニオンギヤ73には、2体のサイドギヤ75が噛合しており、各サイドギヤ75にはフロントドライブシャフト101がそれぞれ別個に接続され、各フロントドライブシャフト101には、車輪(前輪)100が固定されている。
また、プライマリシャフト51の内部には軸線方向に図示しない軸線方向の油路が形成されており、この油路は図示しない油圧制御装置の油圧回路に連通されている。また、プライマリシャフト51にはプライマリシャフト51の外周面に向けて放射方向に貫通し、かつ、軸線方向の油路に連通された放射方向の油路が形成されている。
可動シーブ53の内筒部とプライマリシャフト51はスプライン嵌合されており、プライマリシャフト51と可動シーブ53とは軸方向に滑らかに相対移動自在であるが、プライマリシャフト51と可動シーブ53とが円周方向には相対移動しないようにプライマリシャフト51と可動シーブ53とが接続されている。
また、シリンダ部材55と可動シーブ53の背面との間で油圧シリンダ室を画成している。この油圧シリンダ室には、プライマリシャフト51における軸線方向の油路および放射方向の油路を介して油圧制御装置によって調圧された作動油が供給されるようになっている。
このように、プライマリプーリ50では、油圧制御装置の油圧回路から油路を介して油圧シリンダ室内に作動油を供給して油圧シリンダ室内の作動油圧を制御することにより、可動シーブ53を固定シーブ52に対して移動させて、伝動ベルト80の巻き掛け半径を変化させることにより、所望の変速比を得ることができる。
一方、セカンダリシャフト61の内部には軸線方向に図示しない油路が形成されており、この軸線方向の油路は図示しない伝動ベルト80の挟圧力を制御する挟圧力制御装置の油圧回路に連通されている。また、セカンダリシャフト61にはセカンダリシャフト61の放射方向外方に延在する図示しない油路が形成されており、この放射方向外方に延在する油路は軸線方向の油路に連通している。
また、可動シーブ63の内筒部とセカンダリシャフト61とはスプライン嵌合されており、セカンダリシャフト61と可動シーブ63とは軸方向に滑らかに相対移動自在であるが、セカンダリシャフト61と可動シーブ63とが円周方向には相対移動しないようにセカンダリシャフト61と可動シーブ63とが接続されている。
また、シリンダ部材65と可動シーブ63の背面との間で油圧シリンダ室を画成している。この油圧シリンダ室には、セカンダリシャフト61における軸線方向の油路および放射方向の油路を介して挟圧力制御装置によって制御された作動油が供給されるようになっている。
このように、セカンダリプーリ60では、挟圧力制御装置の油圧回路から油路を介して油圧シリンダ室内に作動油を供給して油圧シリンダ室内の作動油圧を制御することにより、可動シーブ63を固定シーブ62に対して移動させて、伝動ベルト80の巻き掛け半径を変化させることにより、所望の変速比を得ることができる。この結果、プライマリシャフト51に入力された駆動トルクを変化させてセカンダリシャフト61に出力することができる。
図2に示すように、無段変速機2は、トルクコンバータ30を内部に収容するとともに、エンジン10から出力された駆動トルクを前後進切換機構40に伝達する伝達部材としてのインプットドラム13を備えている。
このインプットドラム13は、エンジン10側の端部Aとプライマリプーリ50側の端部Bとの間で、ドライブプレート12の固定によりその内部にトルクコンバータ30が収容可能となるようにドラム状に形成されている。
さらに、インプットドラム13は、エンジン10側の端部Aがクランクシャフト11に取り付けられたドライブプレート12にボルト締めにより固定され、一方、プライマリプーリ50側の端部Bが、前後進切換機構40の入力軸14にスプライン嵌合により固定されている。このため、エンジン10からの駆動トルクが、インプットドラム13を介して入力軸14に伝達されるようになっている。ここで、トルクコンバータ30のフロントカバー37は、ドライブプレート12がインプットドラム13に固定されている状態で、インプットドラム13およびドライブプレート12に対して相対回転可能にインプットドラム13およびドライブプレート12によって画成されたその内部に配置されている。
入力軸14は、中空軸でその内部に出力軸49およびプライマリシャフト51が挿通され、入力軸14と出力軸49とプライマリシャフト51とが相互に独立して回転可能になっている。入力軸14および出力軸49は、フォワードクラッチ42にそれぞれ連結されており、フォワードクラッチ42は、係合状態で入力軸14からの駆動トルクを出力軸49に伝達するようになっている。したがって、前後進切換機構40は、フォワードクラッチ42が係合状態かつリバースブレーキが非係合状態で、入力軸14の回転方向を反転せずにエンジン10からの駆動トルクを出力軸49に伝達するようになっている。
また、入力軸14は、サンギヤ44に連結され、一方出力軸49は、リングギヤ46に連結されており、遊星歯車機構41は、リバースブレーキ43が係合状態で入力軸14からの駆動トルクを出力軸49に伝達するようになっている。したがって、前後進切換機構40は、フォワードクラッチ42が非係合状態かつリバースブレーキ43が係合状態で、エンジン10からの駆動トルクを入力軸14の回転方向に対して反転して出力軸49に伝達するようになっている。
フォワードクラッチ42およびリバースブレーキ43は、作動油により係合状態と非係合状態との間でその作動状態が制御されるもので、これらを制御するためには、図示しないブレーキピストンおよびクラッチピストンが用いられる。
フォワードクラッチ42およびリバースブレーキ43は、その作動状態を切り換えることによって、動力伝達状態、すなわち動力伝達経路が切り換えられて、前後進の切り換えが可能になっている。
具体的には、フォワードクラッチ42が係合状態で、リバースブレーキ43が非係合状態にされると、前後進切換機構40が前進状態となり、車両1は前進走行可能となる。一方、フォワードクラッチ42が非係合状態で、リバースブレーキ43が係合状態にされると、前後進切換機構40が後進状態となり、車両1は後進走行可能となる。さらに、フォワードクラッチ42が非係合状態、リバースブレーキ43が非係合状態にされると、前後進切換機構40が中立状態(ニュートラル)となり、エンジン10からの駆動トルクが車輪に伝達されない状態となる。
ここで、無段変速機2は、図示しないシフトレバーの操作によって、パーキングレンジP、後進走行レンジR、ニュートラルレンジN、前進走行レンジDを含む各シフトレンジを選択可能になっており、各シフトレンジに対応した動力伝達状態を形成することが可能になっている。このため、シフトレバーの操作に応じて、フォワードクラッチ42およびリバースブレーキ43の作動状態が油圧制御装置によって制御されるようになっている。したがって、所謂ガレージシフト、すなわちシフトレバーの操作によって、前進走行レンジDと後進走行レンジRとの相互間でシフトレンジの切り換えが行われた場合も、対応した動力伝達状態が形成されるように前後進切換機構40が油圧制御装置によって制御されるようになっている。
また、無段変速機2は、車両停止時に燃費向上を図るため、所謂ニュートラル制御の実行条件が成立した場合には、油圧制御装置は、前後進切換機構40を中立状態に切り換えるように制御するようになっている。なお、ニュートラル制御の実行条件は、前進走行レンジDでかつ車両停止中であってフットブレーキが操作されていることが条件とされる。
また、出力軸49は、中空軸で構成されプライマリシャフト51を挿通しており、プライマリプーリ50側の端部がフォワードクラッチ42とリングギヤ46とにそれぞれ連結され、エンジン10側の端部がトルクコンバータ30のポンプインペラ31に連結されている。
なお、前後進切換機構40が前進状態であるときは、従来と同様にトルクコンバータ30のトルク増幅を期待することができるので、車輪に伝達される駆動力が低下することがないが、前後進切換機構40が後進状態であるときは、トルクコンバータ30におけるトルク増幅を期待することができないので、前後進切換機構40のリバースギヤ比を2.00以上確保し、かつロックアップクラッチを半係合状態で車輪に伝達される駆動力を確保するようになっている。
ここで、従来の無段変速機にあっては登坂性能を確保するため、例えばトルクコンバータによるトルク増幅(最大)を1.8で、前後進切換機構のリバースギヤ比を1.05に設定したとすると、従来の無段変速機のリバースギヤ比は1.89となる。
一方、本実施の形態における無段変速機にあっては、前後進切換機構40が後進状態の場合、トルクコンバータ30が逆回転するためトルク増幅を見込めない。このため、トルクコンバータによるトルク増幅(最大)が1とすると、前後進切換機構40のリバースギヤ比2.00以上を確保することが必要となる。
また、無段変速機2は、前後進切換機構40にインプットドラム13を組み付けた後に、トルクコンバータ30をインプットドラム13の内部に取り付けて、インプットドラム13にドライブプレート12を結合することにより、組み付けを行う。なお、インプットドラム13にトルクコンバータ30を組み付けた状態で前後進切換機構40に組み付けてドライブプレート12をインプットドラム13に結合するようにしてもよい。また、インプットドラム13とドライブプレート12は、ボルト締めによる固定方法を採用しているが、これに限らず、溶接による固定方法を採用してもよい。
また、無段変速機2は、トルクコンバータ30とプライマリプーリ50の間に前後進切換機構40を配置し、それぞれの構成部品が、プライマリシャフト51の軸線上に配置される。
次に、再び図1に戻り無段変速機2の動力伝達経路について説明する。
エンジン10の駆動トルクは、まずクランクシャフト11からドライブプレート12を介してインプットドラム13に伝達される。インプットドラム13に入力されたトルクは、前後進切換機構40を介してトルクコンバータ30に入力される。ここで、ロックアップクラッチ34が解放されている場合には、前後進切換機構40を介して伝達された駆動トルクがポンプインペラ31に伝達され、このポンプインペラ31とタービンランナ32との間を循環する作動油を介して、タービンランナ32にトルクが伝達される。
そして、このタービンランナ32に伝達されたトルクは、プライマリシャフト51に伝達される。一方、ロックアップクラッチ34が係合されている場合には、前後進切換機構40を介して伝達された駆動トルクがポンプインペラ31に伝達され、この伝達された駆動トルクが、クラッチカバー37およびロックアップクラッチ34を介してプライマリシャフト51に伝達される。
さらに、プライマリシャフト51に伝達された駆動トルクは、図1に示すように無段変速部3および差動装置70を介して各フロントドライブシャフト101に伝達されることとなる。
このように本実施の形態では、エンジン10からの駆動トルクがインプットドラム13を介して前後進切換機構40に入力された後にトルクコンバータ30に入力されるので、前後進切換機構40における動力伝達状態の切り換えに伴う伝達トルクの急激な立ち上がりをトルクコンバータ30においてなますことができ、抑制することができる。この結果、動力伝達状態の切り換え時におけるプライマリシャフト51の回転変動を従来と比較して低減することができる。このため、例えばニュートラル制御復帰時や、ガレージシフトの際に生じる車両の搭乗者に対するショックを低減することができる。
また、従来の無段変速機は、エンジンからの駆動トルクがロックアップクラッチを有するトルクコンバータに入力された後に、前後進切換機構を介してプライマリプーリに伝達されるようになっているが、本実施の形態における無段変速機2は、エンジン10からの駆動トルクがインプットドラム13を介して前後進切換機構40に入力された後に、ロックアップクラッチ34を有するトルクコンバータ30を介してプライマリプーリ50に伝達されるようになっている。このように、本実施の形態の無段変速機2は、動力伝達経路が従来の無段変速機と異なるため、ロックアップクラッチ34よりエンジン10側の慣性質量が従来と比較して増加する。この結果、従来と比較してロックアップクラッチ34よりエンジン10側のイナーシャを増加させることができロックアップクラッチ34の係合時にエンジン10の回転変動に伴う異音・振動を低減することができる。
さらに、インプットドラム13の内部にトルクコンバータ30を収容することができるので、プライマリシャフト51の軸線上でトルクコンバータ30とプライマリプーリ50の間に前後進切換機構40を配置することができ、トルクコンバータ30、前後進切換機構40、無段変速部3および差動装置70を含む主要部品の配置を従来と変えることなく構成することができる。
したがって、上述したような動力伝達経路を確保するため前後進切換機構40の後方にトルクコンバータ30を配置する場合と比較して、無段変速機2が大型化することがないため、車両の搭載性を向上することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両の制御装置は、ニュートラル制御復帰時や、ガレージシフトの際に生じる車両の搭乗者に対するショックを低減することができ、無段変速機全般に有用である。
1 車両
2 無段変速機
3 無段変速部
10 エンジン(駆動源)
11 クランクシャフト
12 ドライブプレート
13 インプットドラム(伝達部材)
20 トランスアクスル(ケース)
30 トルクコンバータ
34 ロックアップクラッチ
40 前後進切換機構(回転方向切換機構)
41 遊星歯車機構
42 フォワードクラッチ
43 リバースブレーキ
50 プライマリプーリ
51 プライマリシャフト(第1の軸)
60 セカンダリプーリ
61 セカンダリシャフト(第2の軸)
70 差動装置
80 伝動ベルト(ベルト)
100 車輪

Claims (1)

  1. ケースに回転可能に支持された第1の軸および第2の軸と、前記第1の軸に設けられたプライマリプーリと、前記第2の軸に設けられたセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの間に巻き掛けられたベルトと、を備え、前記第1の軸に入力された駆動源からの駆動トルクを変化させて第2の回転軸に出力する無段変速機であって、
    前記駆動源から出力された駆動トルクの回転方向を切り換え可能な回転方向切換機構と、
    前記回転方向切換機構からの駆動トルクを増幅して前記第1の軸に出力するロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、
    前記トルクコンバータを内部に収容するとともに、前記駆動源から出力された駆動トルクを前記回転方向切換機構に伝達する伝達部材と、を備え、
    前記第1の軸の軸線上で前記トルクコンバータと前記プライマリプーリとの間に前記回転方向切換機構を配置したことを特徴とする無段変速機。
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