JP2010274468A - タイヤの製造方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カッター27への切除片35やゴムの付着を抑制することで作業能率を向上させる。
【解決手段】カッター27によりトレッド14から切除片35を切り出した直後に、拡開手段38によりカッター27の基端側31を互いに離隔させることで、該カッター27の先端側28を拡開させるようにしたので、該先端側28は切除片35との密着面40にほぼ直交する方向に変位して切除片35から引き剥がされ、これにより、カッター27の先端側28内面に切除片35や薄膜状にゴムが付着する事態を効果的に抑制することができる。
【選択図】図4
【解決手段】カッター27によりトレッド14から切除片35を切り出した直後に、拡開手段38によりカッター27の基端側31を互いに離隔させることで、該カッター27の先端側28を拡開させるようにしたので、該先端側28は切除片35との密着面40にほぼ直交する方向に変位して切除片35から引き剥がされ、これにより、カッター27の先端側28内面に切除片35や薄膜状にゴムが付着する事態を効果的に抑制することができる。
【選択図】図4
Description
この発明は、タイヤトレッドに複数の切除溝を形成することでタイヤを製造するようにしたタイヤの製造方法および装置に関する。
従来のタイヤの製造方法および装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
このものは、帯板を折り返すことで構成したカッターの屈曲した先端側を生タイヤのトレッドに喰い込ませながら、該トレッドの幅方向にカッターを移動させて、トレッドから切除片を切り出す工程を繰り返すことにより、生タイヤのトレッド踏面に複数の切除溝を形成し、次に、該生タイヤを加硫金型に収納した後、加硫金型の型付け面に形成された骨を前記切除溝に合致させながら加硫することで加硫済みの空気入りタイヤを製造するようにしたものである。
しかしながら、このような従来のタイヤの製造方法および装置にあっては、カッターによって切除片を切り出したとき、生ゴムからなる切除片がカッターの内面に粘着力により付着することがあるが、このような場合には切除片をカッターから取り除く必要があるため、切除作業が中断して作業能率が低下してしまうという課題があった。また、カッターによって切除片を多数回切り出すと、生ゴムがカッター表面に薄膜状に付着して切れ味が低下するため、このように付着した生ゴムを除去する作業が必要となり、この結果、さらに作業能率が低下してしまうという課題があった。
この発明は、カッターへの切除片やゴムの付着を抑制することで作業能率を向上させることができるタイヤの製造方法および装置を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、帯板を折り返すことで構成したカッターの屈曲した先端側をタイヤトレッドに喰い込ませながら、該タイヤトレッドの幅方向にカッターを移動させて、タイヤトレッドから切除片を切り出す工程を繰り返すことにより、タイヤトレッドの踏面に複数の切除溝を形成するようにしたタイヤの製造方法において、前記タイヤトレッドからカッターによって切除片を切り出した直後に、該カッターの対をなす基端側を互いに離隔させることにより、該カッターの先端側を拡開させて、切除片からカッターの先端側を引き剥がすようにしたタイヤの製造方法により、達成することができる。
第2に、帯板を折り返すことで構成したカッターと、該カッターの屈曲した先端側をタイヤトレッドに喰い込ませながら、該タイヤトレッドの幅方向にカッターを移動させて、タイヤトレッドから切除片を切り出す駆動手段とを備え、前記切除片の切り出しを繰り返することでタイヤトレッドの踏面に複数の切除溝を形成するようにしたタイヤの製造装置において、前記タイヤトレッドからカッターによって切除片を切り出した直後に、該カッターの対をなす基端側を互いに離隔させることにより、該カッターの先端側を拡開させる拡開手段を設け、該先端側の拡開により切除片からカッターの先端側を引き剥がすようにしたタイヤの製造装置により、達成することができる。
この発明においては、タイヤトレッドからカッターによって切除片を切り出した直後に、拡開手段によりカッターの対をなす基端側を互いに離隔させることで、タイヤトレッドを切断するカッターの先端側を拡開させるようにしたので、該先端側は切除片との密着面にほぼ直交する方向に変位して切除片から引き剥がされる。これにより、切除片が粘着力を有していても、カッターの先端側内面に切除片が付着、あるいは、ゴムが薄膜状に付着する事態を効果的に抑制することができる。この結果、カッターから切除片を取り除いたり、薄膜状のゴムを除去する作業の回数が減少し、作業能率を向上させることができる。
また、請求項2に記載のように構成すれば、拡開の繰り返しによるカッターの疲労破壊を確実に防止しながら、切除片、ゴムがカッターに付着する事態を強力に抑制することができる。そして、本願発明は請求項3に記載のような生タイヤのトレッドゴムに切除溝を形成する場合に好適である。さらに、請求項5に記載のように構成すれば、構造簡単で安価でありながら、カッターの先端側を確実に拡開させることができ、また、請求項6に記載のように構成すれば、カッターと接触した部位のゴムが加熱されてさらに可塑化され、切除片の切り出し作業が容易となる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2、3において、11は建設・鉱山車両用空気入りラジアルタイヤの生タイヤであり、この生タイヤ11は図示していない支持装置により支持されるとともに、駆動モータから駆動力を受けて水平軸回りに間欠的に回転することができる。この生タイヤ11は子午線断面が略トロイダル状をしたカーカス層12と、該カーカス層12の半径方向外側に配置されたベルト層13と、カーカス層12、ベルト層13の半径方向外側に配置された生ゴムからなるタイヤトレッドとしてのトレッド14とを有する。
図1、2、3において、11は建設・鉱山車両用空気入りラジアルタイヤの生タイヤであり、この生タイヤ11は図示していない支持装置により支持されるとともに、駆動モータから駆動力を受けて水平軸回りに間欠的に回転することができる。この生タイヤ11は子午線断面が略トロイダル状をしたカーカス層12と、該カーカス層12の半径方向外側に配置されたベルト層13と、カーカス層12、ベルト層13の半径方向外側に配置された生ゴムからなるタイヤトレッドとしてのトレッド14とを有する。
そして、加硫時におけるラグ溝の成形を容易とするため、加硫前に前記トレッド14の踏面15に対し複数の幅方向に延びる切除溝16がタイヤ赤道17の両側にそれぞれ形成されるが、これらの切除溝16は幅方向内端がタイヤ赤道17の近傍に位置し、幅方向外端がトレッド端18を越えて延びている。ここで、前述の幅方向とは、周方向側でなく幅方向側という意味であり、タイヤ回転軸に対して±45度の範囲内のことである。
21は駆動手段としての垂直多関節型ロボットであり、このロボット21のフィンガー22は図示していない制御装置により三次元方向に自由に移動することができるとともに、フィンガー22の中心軸の延在方向も自由に制御することができる。なお、この発明においては、移動手段として、極座標型ロボットや直交座標型ロボット等を用いるようにしてもよい。前記フィンガー22の先端には一対の四角柱状をしたガイドブロック23が周方向に 180度離れて固定され、これらガイドブロック23には同一半径方向線上に断面矩形のガイドスリット24がそれぞれ形成されている。
図1、2、4において、27は導電性材料、例えばステンレススチールからなる帯板をその長手方向中央を中心に逆方向に( 180度)折り返して構成したカッターであり、このカッター27はその屈曲した先端側28に、円弧状の弧状部29、および、該弧状部29の両端から基端に向かってほぼV字状に拡開しながら直線的に延びる一対のV字部30が設けられている。そして、このカッター27の先端側28、即ち、弧状部29、V字部30の少なくとも幅方向片側端には生タイヤ11のトレッド14を切除する切刃が形成されている。
一方、前記カッター27はその基端側31にV字部30から基端に向かってほぼ平行に延びる一対の平行部32を有し、これら平行部32は前記ガイドブロック23のガイドスリット24にそれぞれ摺動可能に挿入されている。33は前記ガイドブロック23に固定されガイドスリット24内において半径方向に延びる一対の同軸であるガイドロッドであり、これらのガイドロッド33は前記平行部32に形成されたガイド孔34に摺動可能に挿入され、平行部32がガイドスリット24内において半径方向に移動する際、ガイドする。
そして、このようなロボット21、カッター27を用いて、生タイヤ11の一部を構成している生ゴムからなるトレッド14に切除溝16を形成する場合には、前記制御装置によりロボット21を制御してカッター27の先端側28をトレッド端18より若干幅方向外側のトレッド14に喰い込ませた後、この喰い込んだ状態のまま所定の軌跡に沿ってカッター27を幅方向、ここでは幅方向内側に移動させ、タイヤ赤道17の近傍に到達した時点でカッター27を揺動させながらトレッド14から抜き出す。
これにより、断面形状が先端側28と同一形状で長手方向形状がカッター27の移動軌跡に沿った形状の切除片35がトレッド14から切り出されるが、このように切除片35が切り出された後のトレッド14(踏面15)には切除片35と補完関係にある前記切除溝16が形成される。そして、このような切除片35の切り出し(切除)を、生タイヤ11を一定角度間欠的に回転させながら複数回繰り返し行うことで、トレッド14の踏面15に周方向に等距離離れた複数の切除溝16を形成する。
ここで、この発明においては、生タイヤ11の幅方向中央部においてカッター27による切り出しを開始し、幅方向外側に向かってトレッド端18を越えるまで切り進めることで、切除片35を切り出すようにしてもよく、あるいは、生タイヤ11の幅方向中央部においてカッター27によりある程度切り込んだ後、トレッド端18側から幅方向内側に切り進んだり、さらには、トレッド端18近傍を最初に切除した後、生タイヤ11の幅方向中央部から幅方向外側に向かって切り進むことで、切除片35を切り出すようにしてもよい。
また、この実施形態においては、前述の切り出し(切除)作業時、カッター27に図示していない電源コードを通じて通電し、これにより、カッター27をジュール熱により加熱するようにしている。このようにカッター27を導電性材料から構成するとともに、切除作業時、該カッター27に通電し該カッター27を加熱するようにすれば、カッター27と接触した部位のトレッド14が加熱されてさらに可塑化され、これにより、切除片35の切り出し作業が容易となる。そして、切除作業を容易とするにはカッター27の温度を 200度C以上まで加熱することが好ましい。
ここで、前述のようにカッター27を用いてトレッド14から切除片35を切り出すと、生ゴムからなる切除片35がカッター27の内面に粘着力により付着することがあり、特に、前述のようにカッター27を加熱している場合には、強力な粘着力で付着するようになるが、このように切除片35がカッター27に付着しカッター27に追従して移動するようになると、次の切除作業の邪魔となるため、該切除片35をカッター27から取り除く必要がある。また、カッター27によって切除片35を多数回切り出すと、生ゴムがカッター27の表面に薄膜状に付着して切れ味が低下するため、このような薄膜状の生ゴムを除去する必要がある。
このような事態を効果的に回避するため、この実施形態においては、トレッド14からカッター27によって切除片35を切り出した直後に、該カッター27の対をなす基端側31を互いに離隔させることにより、トレッド14を切断するカッター27の先端側28、特にV字部30を折り返し点Pを中心として、該先端側28の基端同士が離隔するよう拡開させる拡開手段38を設けたのである。この結果、前記拡開手段38が作動すると、カッター27の先端側28は切除片35との密着面40にほぼ直交する方向に変位して切除片35から引き剥がされる。これにより、切除片35が粘着力を有していても、カッター27の先端側28内面に切除片35が付着したり、あるいは、ゴムが薄膜状に付着する事態を効果的に抑制することができる。
これにより、カッター27から付着した切除片35を取り除いたり、薄膜状のゴムを除去する作業の回数が減少して作業能率が向上し、例えば、5%程度作業能率を向上させることができる。ここで、前記カッター27の先端側28(V字部30)における拡開前の交差角度Aと拡開後の交差角度Bとの角度差は、10〜30度の範囲内とすることが好ましい。その理由は、前記角度差が30度を超えると、拡開の繰り返しによりカッター27の弧状部29が疲労破壊するおそれがあり、一方、10度未満であると、ゴムの種類により切除片35、ゴムがカッター27に付着することがあるが、前述の範囲内とすれば、拡開の繰り返しによるカッター27の疲労破壊を確実に防止しながら、切除片35、ゴムがカッター27に付着する事態を強力に抑制することができるからである。
なお、カッター27が疲労破壊により破損した場合には、該カッター27の交換作業が必要となって作業能率が大きく低下するとともに、コストアップ要因となるため、前記角度差は10度に近い小さな角度とすることがさらに好ましい。そして、前述のような疲労破壊を防止することができれば、カッター27にゴムが薄膜状に付着しても、このようなゴムを研磨により除去することでカッター27を半永久的に使用することができる。
ここで、前記拡開手段38はカッター27の基端側31(平行部32)の互いに対向する内面32aにそれぞれ外端が連結され、対をなす平行部32の中間点、即ち、内側に向かって直線状に延びる一対のラック41を有し、これらのラック41には一対のピニオン42がそれぞれ噛み合っている。43は前記フィンガー22の先端にブラケット44を介して取り付けられ、前記ピニオン42に回転力を付与する一対のモータであり、これらのモータ43の出力軸には前記ピニオン42がそれぞれ固定されている。
なお、45は前記ブラケット44に固定されラック41を摺動可能に支持するガイド体である。この結果、前記モータ43が作動してピニオン42が回転し、ラック41が互いに離隔するよう外側に移動すると、対をなす基端側31が互いに離隔し、カッター27の先端側28が拡開する。このように拡開手段38をラック41、ピニオン42、モータ43から構成すれば、構造簡単で安価でありながら、カッター27の先端側28を確実に拡開させることができる。
なお、この発明においては、カッター全体を、弧状部29を除く先端側28および基端側31の双方が互いに平行で直線状に延びるU字形、あるいは、弧状部29を除く先端側28および基端側31の双方が基端に向かって拡開しながら直線状に延びるV字形としてもよい。この場合には、拡開手段により先端側28および基端側31の双方が拡開される。また、この発明においては、前述の拡開手段として、基端側31に連結されたリンク機構やねじ機構を用いるようにしてもよい。
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
前述のようなロボット21、カッター27を用いて生タイヤ11のトレッド14に複数の切除溝16を形成する場合には、制御装置によりロボット21のフィンガー22を移動してカッター27の先端側28をトレッド端18より若干幅方向外側のトレッド14に喰い込ませた後、この喰い込んだ状態のまま所定の軌跡に沿ってカッター27を幅方向内側に移動させ、タイヤ赤道17の近傍に到達した時点でカッター27を揺動させながらトレッド14から抜き出す。これにより、断面形状が先端側28と同一形状で長手方向形状が前記移動軌跡に沿った形状の切除片35がトレッド14から切り出されるが、このように切除片35が切り出された後のトレッド14(踏面15)には切除片35と補完関係にある切除溝16が形成される。
前述のようなロボット21、カッター27を用いて生タイヤ11のトレッド14に複数の切除溝16を形成する場合には、制御装置によりロボット21のフィンガー22を移動してカッター27の先端側28をトレッド端18より若干幅方向外側のトレッド14に喰い込ませた後、この喰い込んだ状態のまま所定の軌跡に沿ってカッター27を幅方向内側に移動させ、タイヤ赤道17の近傍に到達した時点でカッター27を揺動させながらトレッド14から抜き出す。これにより、断面形状が先端側28と同一形状で長手方向形状が前記移動軌跡に沿った形状の切除片35がトレッド14から切り出されるが、このように切除片35が切り出された後のトレッド14(踏面15)には切除片35と補完関係にある切除溝16が形成される。
その後、生タイヤ11を駆動モータにより水平軸回りに所定角度だけ回転させ、再び、前述と同様にしてカッター27により切除片35をトレッド14から切り出し、トレッド14に切除溝16を形成する。このような作業を繰り返し行い、トレッド14の踏面15に複数の切除溝16を形成する。ここで、前述のような切除作業時、切除片35が粘着力によりカッター27に付着したり、あるいは、生ゴムがカッター27に薄膜状に付着することがあるため、この実施形態では、トレッド14から切除片35をカッター27によって切り出した直後に、拡開手段38のモータ43を作動してラック41を互いに離隔するよう外側に移動させ、カッター27の対をなす基端側31を互いに離隔させる。
これにより、トレッド14を切断するカッター27の先端側28、特にV字部30は折り返し点Pを中心として拡開し、これにより、カッター27の先端側28は切除片35との密着面40にほぼ直交する方向に変位して切除片35から引き剥がされる。この結果、切除片35が粘着力を有していても、カッター27の先端側28内面に切除片35が付着したり、あるいは、ゴムが薄膜状に付着する事態を効果的に抑制することができる。その後、前述の生タイヤ11を加硫金型に収納した後、加硫金型の型付け面に形成された骨を前記切除溝16に合致させながら高温、高圧下で加硫して加硫済みの空気入りタイヤとする。
次に、第1試験例について説明する。この試験に当たっては、以下の表1に示すように、切除作業直後の拡開時におけるカッターの先端側の角度がB、角度Aと角度Bとの角度差がCである従来例1および実施例1〜5とを準備した。ここで、各カッターはいずれも図4に示すような形状で、切除作業前における先端側の角度Aは20度であり、また、前述の切除作業時、各カッターは通電により約 200度Cまで加熱した。
次に、このようなカッターを用いて2ヶ月に亘り生タイヤのトレッドに切除溝を形成し、切除作業直後に切除片がカッターに付着したままとなっているか否かを調査した。その結果を以下の表1に剥がし効果として示すが、この表1において×は時々切除片がカッターに付着したことを、△は稀に切除片がカッターに付着したことを、さらに、○は全数の切除片がカッターから引き剥がされ付着したケースのないことを示す。この表1から、角度Aと角度Bとの角度差Cが10度以上であると、切除片のカッターへの付着を強力に抑制することができるが理解できる。
また、前述のようにカッターを2ヶ月に亘って繰り返し拡開させると、折り返し点P近傍に疲労破壊が生じてカッターが破損することがあるが、このような破損が生じたか否かを前記表1に耐久性として示す。この表1において、○は破損のないことを、△は一部のカッターに破損が生じたことを示す。このように角度Aと角度Bとの角度差Cが30度以下であると、カッターの疲労破壊を容易に防止することができる。
次に、第2試験例について説明する。この試験に当たっては、前記第1試験例と同様に従来例2、実施例6〜10を準備したが、これらカッターの角度Bおよび角度差Cを以下の表2に示す。ここで、この第2試験例は角度Aが20度ではなく40度である点でのみ前記第1試験例と相違している。次に、このようなカッターを用いて前記第1試験例と同様に切除作業を行い、その剥がし効果および耐久性を求めた。その結果を表2に示すが、この第2試練例においても、第1試験例と同様の結果であった。
なお、前述の実施形態においては、生タイヤ11のトレッド14がタイヤトレッドであったが、この発明においては、押出し機による押出し直後、あるいは、カレンダー装置による成形直後の生ゴムからなる平坦な帯状ゴム(空気入りタイヤ用あるいは更生タイヤ用のいずれでもよい)をタイヤトレッドとしてもよく、あるいは、台タイヤの半径方向外側に貼付けられた生ゴムからなる更生タイヤ用トレッドをタイヤトレッドとしてもよい。
この発明は、タイヤトレッドに複数の切除溝を形成することでタイヤを製造する産業分野に適用できる。
11…生タイヤ 14…タイヤトレッド
16…切除溝 21…駆動手段
27…カッター 28…先端側
31…基端側 35…切除片
38…拡開手段 41…ラック
42…ピニオン 43…モータ
16…切除溝 21…駆動手段
27…カッター 28…先端側
31…基端側 35…切除片
38…拡開手段 41…ラック
42…ピニオン 43…モータ
Claims (6)
- 帯板を折り返すことで構成したカッターの屈曲した先端側をタイヤトレッドに喰い込ませながら、該タイヤトレッドの幅方向にカッターを移動させて、タイヤトレッドから切除片を切り出す工程を繰り返すことにより、タイヤトレッドの踏面に複数の切除溝を形成するようにしたタイヤの製造方法において、前記タイヤトレッドからカッターによって切除片を切り出した直後に、該カッターの対をなす基端側を互いに離隔させることにより、該カッターの先端側を拡開させて、切除片からカッターの先端側を引き剥がすようにしたことを特徴とするタイヤの製造方法。
- 前記カッターの先端側における拡開前後の角度差は10〜30度の範囲内である請求項1記載のタイヤの製造方法。
- 前記タイヤトレッドは、生タイヤの一部を構成する生ゴムからなるタイヤトレッドである請求項1記載のタイヤの製造方法。
- 帯板を折り返すことで構成したカッターと、該カッターの屈曲した先端側をタイヤトレッドに喰い込ませながら、該タイヤトレッドの幅方向にカッターを移動させて、タイヤトレッドから切除片を切り出す駆動手段とを備え、前記切除片の切り出しを繰り返することでタイヤトレッドの踏面に複数の切除溝を形成するようにしたタイヤの製造装置において、前記タイヤトレッドからカッターによって切除片を切り出した直後に、該カッターの対をなす基端側を互いに離隔させることにより、該カッターの先端側を拡開させる拡開手段を設け、該先端側の拡開により切除片からカッターの先端側を引き剥がすようにしたことを特徴とするタイヤの製造装置。
- 前記拡開手段を、カッターの基端側内面にそれぞれ連結され内側に向かって延びる一対のラックと、これらラックにそれぞれ噛み合う一対のピニオンと、これらピニオンに回転力を付与するモータとから構成した請求項4記載のタイヤの製造装置。
- 前記カッターを導電性材料から構成するとともに、切除作業時、カッターに通電してジュール熱によりカッターを加熱するようにした請求項4または5記載のタイヤの製造装置。
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