JP2010274310A - 難加工材の強ひずみ加工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型の破損を生じさせることなく、難加工材の強ひずみ加工を行うことができるようにする。
【解決手段】穴空け加工を施した易加工材21に難加工材22を挿入して複合体を形成し、それをECAP用の金型1の貫通穴を通して押し出し加工することにより、難加工材22に巨大ひずみを導入する。
【選択図】図4

Description

本発明は、難加工材の強ひずみ加工法に関するものである。
塑性加工の目的は、材料の形状変化(加工)と材料の鍛錬、すなわち組織制御とにある。材料の組織制御を目的とした場合、ひずみ量が増大するほど効果が高いが、従来の塑性加工法では、塑性加工に伴い試料形状が変化してしまうため、導入できるひずみ量には自ずと限界があった。例えば、圧延の場合、圧延に伴い材料厚さが減少してしまう。引き抜き加工の場合は材料断面積が加工に伴い減少する。
これに対し、近年、材料形状を変化させずに塑性加工を施す手法、形状不変変形が注目され、強ひずみ加工法として多くの研究開発がなされている。ここで、強ひずみ加工は巨大ひずみ加工ともよばれ、超微細化粒を有する材料の製造など、材料組織制御の有効な手法として知られている。この強ひずみ加工法としては、高圧ねじりせん断変形 (High Pressure Torsion: HPT)法、繰返し重ね圧延 (Accumulative Roll-Bonding: ARB)法、繰返し押出し加工(Equal-Channel Angular Pressing: ECAP)法、多軸鍛造 (Multi Directional Forging: MDF) 法などが考案されている。
ここで、ECAP(繰り返し押し出し加工)は、図1に示すように、同じ断面積を保ちながら屈曲して上部から側部へ貫通する穴、すなわちチャネルを設けた金型1を用いて加工を行う。上部から試料2を入れてプランジャー(押し棒)3で強制的に押し出すことにより、屈曲部(金型1中で上部からの穴と側部からの穴が交差する部分)で試料2内にせん断ひずみが導入されることになる。チャネル角度φが90度の場合、一回の加工で試料2に導入される相当ひずみは1程度であるので、N回加工を行った場合、試料2に導入される相当ひずみはNとなる。相当ひずみが2以上となる場合を巨大ひずみという。このようなECAP法については、例えば、非特許文献1、2に記載されている。
ECAP法は、複数回目の試料挿入方向を変化させることにより、純粋せん断の導入や多方向からのせん断導入可能であり、強い集合組織を有した材料や、巨大ひずみが導入されてはいるものの集合組織を示さない試料の製造が可能である。また、金型形状をもとに導入するひずみ量も簡単に算出できる利点を有する。
塑性と加工(日本塑性加工学会誌)第41巻第472号(2000−5)第34頁〜第37頁 まてりあ第37巻第9号(1998)第767頁〜第774頁
ECAP法を用いて巨大ひずみを導入可能とする材料系は、金型1の強度と押し棒としてのプランジャー3の強度に依存してしまう。すなわち、金型1の強度に比較して、十分強度の低い材料でないと、加工により金型1の破損が生じてしまう。このことは、加工材料のサイズを小さくすれば防ぐことが可能であるが、今度はプランジャー3の強度が変形に耐えられず、曲がってしまい、加工不可能となる。上述のように、従来のECAP法では、高強度材料や難加工材の強ひずみ加工は困難であった。
本発明は上記点に鑑みて、金型の破損を生じさせることなく、難加工材の強ひずみ加工を行うことができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、難加工材の周囲を易加工材で囲んだ複合体を用意し、同じ断面積を保ちながら屈曲部で屈曲する貫通穴が設けられた金型の前記貫通穴を通して前記複合体を押し出し加工することを特徴とする。
難加工材の周囲を易加工材で囲んだ複合体とし、上記した金型の貫通穴を通して複合体を押し出すことにより、貫通穴の屈曲部で易加工材にせん断ひずみが導入されると同時に難加工材にもせん断ひずみが導入される。このようにすることで、金型の破損を生じさせることなく、難加工材の強ひずみ加工を行うことができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の難加工材の強ひずみ加工法において、前記易加工材に一端側から軸方向に穴空け加工を施して穴を形成し、前記易加工材に形成された穴に前記難加工材を挿入することによって前記複合体を形成することを特徴とする。
このことにより、難加工材の周囲を易加工材で囲んだ複合体を容易に形成することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の難加工材の強ひずみ加工法において、前記易加工材に形成する穴として他端側に貫通しない非貫通穴を形成することを特徴とする。
このことにより、複合体の押し出し加工時に、難加工材が易加工材から突き抜けるのを防止することができる。
なお、請求項1ないし3に記載の強ひずみ加工法は、所望の加工材を得るための製造方法として把握されるものである。
ECAP(繰り返し押し出し加工)の原理を示す模式図である。 難加工材繊維を易加工材内に挿入する手順を示した模式図である。 図2にて製造した複合体に巨大ひずみを導入する手法を示す模式図である。 巨大ひずみ加工の様相を示す模式図である。 難加工材繊維としてチタン繊維を易加工材としてアルミを用い、巨大ひずみを導入した試料の組織写真である。 難加工材繊維としてチタン繊維を、易加工材としてアルミを用い、巨大ひずみを導入した試料におけるチタンの加工に伴う硬さ変化を示す図である。 難加工材繊維として直径1mm、長さ35mmのチタン繊維を、易加工材として直径10mmアルミを用い、ECAPにより巨大ひずみを導入したときの繊維の様相を有限要素法にて解析した結果を示す図である。 難加工材繊維の繊維直径を変化させた場合の繊維の様相を有限要素法にて解析した結果を示す図である。
本実施形態は、易加工材に非貫通孔の加工を施し、その非貫通孔内に難加工材繊維を挿入して難加工材を複合材料化し、ECAP法を用いて難加工材の加工を行うことにより、難加工材に巨大ひずみを導入するものである。
この巨大ひずみ導入法の手順は以下の通りである。図2に示すように、円柱状の易加工材21に一端側から軸方向に穴空け加工を施して細孔211を空け、その中に難加工材繊維22を挿入する。得られた複合体に図1に示すECAP用の金型1を用いて押出し加工を施す。その加工状態を図3、図4に示す。加工中、屈曲部で、易加工材21にせん断ひずみが導入されると同時に難加工材繊維22にもせん断ひずみが導入される。この時、金型1と難加工材繊維22とは直接接触しない。また、易加工材21の径と難加工材繊維22の径の比を変化させることにより、加工荷重を下げることができる。これらにより、金型1の破損を生ぜずに難加工材の加工が可能となる。また、ECAPの特性を生かし、押出し加工を繰返し行えるので、巨大ひずみ導入も可能となる。
この実施形態では、易加工材21に形成された細穴211を、他端側に貫通しない非貫通穴としている。これは、貫通穴とすると、複合体を押し出し加工した時に、難加工材22が易加工材21から突き抜ける可能性があるからである。この場合、非貫通穴211は、複合体が金型1における側部からの穴の下端まで挿入された図3の状態のときに、非貫通穴211に挿入された難加工材22の下端が金型1における側部からの穴の上端よりも上の位置にあるのが好ましい。なお、易加工材21に形成する穴は、上記した難加工材22の突き抜けが何らかの方法で防止できるのであれば、貫通穴としてもよい。
以下、易加工材21としてアルミを、難加工材22としてチタンを組み合わせた複合体とした場合の実施例について示す。この実施例では、直径10mmの丸棒アルミ材料に直径1mmの非貫通孔の加工を施したものとしている。施す非貫通孔の径は挿入する繊維の径と等しい。そして、丸棒アルミ材料の非貫通孔に1mm径のチタンを挿入する。複合体の直径はECAP用の金型1に形成された穴と等しい大きさである。なお、易加工材21、難加工材22の材料、易加工材21の直径、非貫通孔の直径等は、一例であって、上記のものに限定されるものではない。さらに、非貫通孔の形状は円形に限定されることなく、正方形、長方形などの多角形や楕円などでも良い。
この複合体を通常のECAP用の金型1を用いて加工を施した。得られた材料の組織を図5に示す。チタンとアルミとの界面は直線であり、チタンに不均一変形が生じた跡は見られない。加工後のチタン硬さを図6に示す。ここで、図6中のRoute(ルート)BCはプロセスごとに被加工材を90°回転したことを、Route(ルート)Aは被加工材を回転しないことを意味する。図のように、加工回数(pass数)の増加に伴い、チタンの硬さの増加が見られる。これは、チタンの加工硬化によるものである。このように、同技術により、難加工材であるチタンでも、強ひずみを導入することが可能となった。
この現象を確認するため、有限要素法による解析を行った。10mm径のアルミに直径1mm、長さ35mmのチタン繊維を挿入し、ECAPを1回行ったときの結果を図7に示す。加工後も繊維はほぼ直線状を保ち、易加工材21の中心に位置している。また、加工により均一なひずみが導入されていることがわかる。
繊維径を変化させた場合の結果を図8に示す。繊維は長さ15mmのチタンであり、繊維径を1mm、2mm、3mmと変化させている(図8(a)、(b)、(c)参照)。太い繊維を用いた場合には、加工後に中心軸からずれてしまっていることがわかる。このように、太い繊維では均一なひずみが導入されない。これに対し、細い繊維の場合、加工後も中心軸からぶれておらず、細い繊維を用いれば均一なひずみ導入が可能である。
通常のECAP加工は丸棒形状で行われるが、難加工材の試料形状も丸棒以外でも角材等でも容易に行える。これは、単結晶のような方位の制御が必用な場合に特に有効である。
複合体の製造法として、穴空け加工を施した易加工材21に難加工材繊維22を挿入した例を示したが、これが複合体の製造方法を限定するものではない。複合体としては、難加工材の周囲を易加工材で囲んだ構成となっていれば良く、例えば、鋳型に難加工材繊維を配し、それを取り囲む形に易加工材料を鋳込んでも製造できる。また、シームレス管製造における穿孔法を利用しても良いし、板材を丸め電縫溶接するなど、シーム管製造の手法を応用しても良い。

Claims (3)

  1. 難加工材の周囲を易加工材で囲んだ複合体を用意し、同じ断面積を保ちながら屈曲部で屈曲する貫通穴が設けられた金型の前記貫通穴を通して前記複合体を押し出し加工することを特徴とする難加工材の強ひずみ加工法。
  2. 前記易加工材に一端側から軸方向に穴空け加工を施して穴を形成し、前記易加工材に形成された穴に前記難加工材を挿入することによって前記複合体を形成することを特徴とする請求項1に記載の難加工材の強ひずみ加工法。
  3. 前記易加工材に形成する穴として他端側に貫通しない非貫通穴を形成することを特徴とする請求項2に記載の難加工材の強ひずみ加工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017155271A (ja) * 2016-02-29 2017-09-07 学校法人早稲田大学 ポーラス構造体の製造中間体及びポーラス構造体の製造方法

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