JP2010268642A - 電動車両およびリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法 - Google Patents

電動車両およびリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出を抑制する。
【解決手段】バッテリ50に入出力される入出力電流Ibを用いて負極電位差ΔVnを計算し(S220)、計算した負極電位差ΔVnを用いて負極電位差ΔVnが大きいほど低くなる傾向に許容上限電圧Vbmaxを計算し(S230)、バッテリ50の電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmax以下になるようバッテリ50の入力制限Winを設定する(S240〜S270)。そして、設定したバッテリ50の入力制限Winの範囲内でモータを制御する。これにより、リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出を抑制することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、電動車両およびリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法に関する。
従来、この種の電動車両としては、駆動輪に連結されたモータと、モータと電力をやりとりするバッテリと、を備え、回生制動時にはモータによって発電された電力をバッテリに充電するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、バッテリの電圧がバッテリ電圧リミットを超えると、モータの回生制動力リミットを低下させて回生制動力を制限することにより、バッテリ電圧の過度の上昇を抑制している。
特開平6−153314号公報
こうした電動車両では、バッテリとしてリチウムイオン二次電池が用いられる場合、バッテリの充電時などには、バッテリの負極の平均電位と負極のうち局所的に電位が最低になる箇所の電位(局所電位)との差が大きくなり、局所電位の低下の程度によっては負極の表面にリチウムが析出する場合ある。こうしたリチウムの析出は、バッテリの性能の低下などを招くため、できるだけ抑制することが好ましい。
本発明の電動車両およびリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法は、リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出を抑制することを主目的とする。
本発明の電動車両およびリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電動車両は、
走行用の動力を入出力する電動機と、前記電動機と電力のやりとりが可能なリチウムイオン二次電池と、を備える電動車両であって、
前記リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
前記リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づく前記リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲で前記電池電圧の上限である許容上限電圧を設定する許容上限電圧設定手段と、
前記検出された電池電圧が前記設定された許容上限電圧以下になるよう前記リチウムイオン二次電池の入力制限を設定する入力制限設定手段と、
前記設定された入力制限の範囲で前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の電動車両では、リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づくリチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲でリチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧の上限である許容上限電圧を設定し、電池電圧が許容上限電圧以下になるようリチウムイオン二次電池の入力制限を設定し、設定した入力制限の範囲で電動機が駆動されるよう電動機を制御する。したがって、入出力電流に基づいて析出下限電圧より低い許容上限電圧を設定すると共に電池電圧が許容上限電圧以下になるよう設定される入力制限の範囲で電動機を駆動するから、リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出を抑制することができる。
こうした本発明の電動車両において、前記許容上限電圧設定手段は、前記入出力電流と、前記リチウムイオン二次電池の負極の平均電位と該負極のうち電位が最低になる箇所の電位である局所電位との差としての負極電位差と、の関係に前記入出力電流を適用して得られる前記負極電位差が大きいほど低くなる傾向に前記許容上限電圧を設定する手段である、ものとすることもできる。バッテリの充電時には負極電位差が大きくなるが、負極電位差が大きいほど低くなる傾向に上限電圧を設定することにより、局所電位がリチウムの析出が想定される電位範囲の上限である析出上限電位以下になるのを抑制することができ、リチウムの析出を抑制することができる。
この入出力電流と負極電位差との関係を用いて得られる負極電位差に基づいて許容上限電圧を設定する態様の本発明の電動車両において、前記許容上限電圧設定手段は、前記負極電位差をΔVn、直前に演算された前記負極電位差を(前回ΔVn)、前記入出力電流をIb、前記リチウムイオン二次電池の温度が高いほど小さくなる傾向に設定される補正係数をα1、前記リチウムイオン二次電池の温度が高いほど大きくなる傾向に設定される補正係数をα2としたときに、前記負極電位差を次式(A)により演算する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、負極電位差をより適正に演算することができる。
ΔVn=前回ΔVn+α1・Ib-α2・前回ΔVn (A)
また、入出力電流と負極電位差との関係を用いて得られる負極電位差に基づいて許容上限電圧を設定する態様の本発明の電動車両において、前記許容上限電圧設定手段は、前記許容上限電圧をVmax、前記負極電位差をΔVn、前記リチウムイオン二次電池の温度が低いほど大きくなる傾向に設定される補正係数をα3、前記リチウムイオン二次電池の温度が低いほど大きくなる傾向に設定される補正項をβとしたときに、前記許容上限電圧を次式(B)により演算する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、許容上限電圧をより適正に演算することができる。
Vmax=-α3・ΔVn+β (B)
本発明の電動車両において、前記析出下限電圧は、前記リチウムイオン二次電池の負極のうち電位が最低になる箇所の電位である局所電位が前記リチウムの析出が想定される電位範囲の上限である析出上限電位になるときの前記電池電圧に相当する電圧である、ものとすることもできる。
また、本発明の電動車両において、前記制御手段は、前記検出された電池電圧が前記設定された許容上限電圧より低い制御用上限電圧以下のときには前記リチウムイオン二次電池の入力制限の基本値を該入力制限として設定し、前記検出された電池電圧が前記制御用上限電圧より高いときには前記リチウムイオン二次電池の入力制限の基本値よりも制限を課して入力制限を設定する手段である、ものとすることもできる。
さらに、本発明の電動車両において、内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、を備えるものとすることもできる。
本発明の第2の電動車両は、
走行用の動力を入出力する電動機と、前記電動機と電力のやりとりが可能なリチウムイオン二次電池と、を備える電動車両であって、
前記リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
前記リチウムイオン二次電池の負極の平均電位と該負極のうち電位が最低になる箇所の電位である局所電位との差としての負極電位差が大きいほど低くなる傾向に、前記電池電圧の上限である許容上限電圧を設定する許容上限電圧設定手段と、
前記検出された電池電圧が前記設定された許容上限電圧以下になるよう前記リチウムイオン二次電池の入力制限を設定する入力制限設定手段と、
前記設定された入力制限の範囲で前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の電動車両では、リチウムイオン二次電池の負極の平均電位と負極のうち電位が最低になる箇所の電位である局所電位との差としての負極電位差が大きいほど低くなる傾向に、電池電圧の上限である許容上限電圧を設定し、リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧が許容上限電圧以下になるようリチウムイオン二次電池の入力制限を設定し、設定した入力制限の範囲で電動機が駆動されるよう電動機を制御する。これにより、局所電位の低下を抑制することができ、リチウムの析出を抑制することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法は、
走行用の動力を入出力する電動機と、前記電動機と電力のやりとりが可能なリチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池の入力制限の範囲で前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、を備える電動車両におけるリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法であって、
前記リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づく前記リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲で前記リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧の上限である許容上限電圧を設定し、前記電池電圧が前記設定された許容上限電圧以下になるよう前記リチウムイオン二次電池の入力制限を設定する、
ことを特徴とする。
この本発明のリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法では、リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づくリチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲でリチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧の上限である許容上限電圧を設定し、電池電圧が許容上限電圧以下になるようリチウムイオン二次電池の入力制限を設定する。こうして設定した入力制限の範囲内で電動機が駆動されるよう電動機を制御することにより、リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出を抑制することができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 トルク制限Tm1min,Tm1maxを設定する様子を説明する説明図である。 バッテリECU52により実行される入出力制限設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 電池温度Tbと仮の値Winbtmp,Woutbtmpとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量SOCと基本出力制限補正係数,基本入出力制限補正係数との関係の一例を示す説明図である。 第1補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 第2補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 第3補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 補正項設定用マップの一例を示す説明図である。 バッテリ50に電力が入力される際の正極の平均電位Vp,負極の平均電位Vn,負極の局所電位Vnp,電池電圧Vb,許容上限電圧Vbmax,入力制限Winの時間変化の様子の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例の電気自動車220の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、リチウムイオン電池として構成された複数のセルを直列接続してなる複数の電池モジュールが直列に接続されたものとして構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた電流センサ51bからの入出力電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサ51bにより検出された入出力電流Ibの積算値に基づいて残容量SOCを演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accやブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、後述の入出力制限設定ルーチンにより設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とエンジン22の目標トルクTe*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(2)によりモータMG1から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm1tmpを計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1tmp=-ρ・Te*/(1+ρ)+k1・(Nm1*-Nm1)+k2・∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
続いて、式(3)および式(4)を共に満たすモータMG1から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm1min,Tm1maxを設定し(ステップS140)、設定した仮トルクTm1tmpを式(5)によりトルク制限Tm1min,Tm1maxで制限してモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS150)。ここで、式(3)はモータMG1やモータMG2によりリングギヤ軸32aに出力されるトルクの総和が値0から要求トルクTr*までの範囲内となる関係であり、式(4)はモータMG1とモータMG2とにより入出力される電力の総和が入出力制限Win,Woutの範囲内となる関係である。トルク制限Tm1min,Tm1maxの一例を図6に示す。トルク制限Tm1min,Tm1maxは、図中斜線で示した領域内のトルク指令Tm1*の最小値と最大値として求めることができる。
0≦−Tm1/ρ+Tm2・Gr≦Tr* (3)
Win≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout (4)
Tm1*=max(min(Tm1tmp,Tm1max),Tm1min) (5)
そして、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(6)により計算すると共に(ステップS160)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との差分をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(7)および式(8)により計算すると共に(ステップS170)、設定した仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS180)。ここで、式(6)は、図5の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (6)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (7)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (8)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (9)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS190)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
以上、駆動制御について説明した。次に、こうした駆動制御で用いられるバッテリ50の入出力制限Win,Woutの設定について説明する。図7は、バッテリECU52により実行される入出力制限設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
入出力制限設定ルーチンが実行されると、バッテリECU52の図示しないCPUは、まず、電圧センサ51aからの電池電圧Vbや、電流センサ51bからの入出力電流Ib,温度センサ51cからの電池温度Tb,バッテリ50の残容量SOCを入力すると共に(ステップS200)、入力した残容量SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50の入出力制限Win,Woutの基本値としての基本入出力制限Winb,Woutbを設定する(ステップS210)。ここで、バッテリ50の残容量SOCは、入出力電流Ibの積算値に基づいて残容量SOCに基づいて演算されたものを入力するものとした。また、基本入出力制限Winb,Woutbは、実施例では、電池温度Tbに基づいて基本入出力制限Winb,Woutbの仮の値Winbtmp,Woutbtmpを設定し、バッテリ50の残容量SOCに基づいて基本出力制限用補正係数と基本入力制限用補正係数とを設定し、設定した仮の値Winbtmp,Woutbtmpに補正係数を乗じて基本入出力制限Winb,Woutbを計算することにより設定するものとした。図8に電池温度Tbと仮の値Winbtmp,Woutbtmpとの関係の一例を示し、図9にバッテリ50の残容量SOCと基本出力制限補正係数,基本入出力制限補正係数との関係の一例を示す。
続いて、バッテリ50の負極の平均電位Vnと負極のうち電位が最低になる箇所の電位(以下、局所電位Vnpという)との差としての負極電位差ΔVnを、前回このルーチンが実行されたときに設定された負極電位差(前回ΔVn)とバッテリ50の入出力電流Ibとに基づいて次式(10)により計算する(ステップS220)。ここで、式(10)中、「α1」,「α2」は補正係数であり、それぞれ予め実験などにより定められた値を用いることができる。この補正係数α1,α2は、実施例では、電池温度Tbと補正係数α1との関係を予め実験などにより定めて第1補正係数設定用マップとして記憶しておくと共に電池温度Tbと補正係数α2との関係を予め実験などにより定めて第2補正係数設定用マップとして記憶しておき、電池温度Tbが与えられると記憶したそれぞれのマップから対応する補正係数α1,α2を導出して設定するものとした。第1補正係数設定用マップの一例を図10に示し、第2補正係数設定用マップの一例を図11に示す。補正係数α1は、図10に示すように、電池温度Tbが高いほど小さくなる傾向に設定され、補正係数α2は、図11に示すように、電池温度Tbが高いほど大きくなる傾向に設定される。実施例では、負極の平均電位Vnや局所電位Vnpを検出するセンサを有しないため、式(10)により負極電位差ΔVnを計算するものとした。このときに、電池温度Tbを考慮して負極電位差ΔVnを計算することにより、負極電位差ΔVnをより適正に計算することができる。
ΔVn=前回ΔVn+α1・Ib-α2・前回ΔVn (10)
こうして負極電位差ΔVnを計算すると、計算した負極電位差ΔVnに基づいて、負極の局所電位Vnpがリチウムの析出が想定される電位範囲の上限である析出上限電位Vd以下にならないように、バッテリ50の許容上限電圧Vbmaxを次式(11)により計算する(ステップS230)。ここで、式(11)中、「α3」は補正係数であり、「β」は補正項であり、それぞれ予め実験などにより定められた値を用いることができる。この補正係数α3および補正項βは、実施例では、電池温度Tbと補正係数α3との関係を予め実験などにより定めて第3補正係数設定用マップとして記憶しておくと共に電池温度Tbと補正項βとの関係を予め実験などにより定めて補正項設定用マップとして記憶しておき、電池温度Tbが与えられると記憶したそれぞれのマップから対応する補正係数α3,補正項βを導出して設定するものとした。第3補正係数設定用マップの一例を図12に示し、補正項設定用マップの一例を図13に示す。補正係数α1は、図12に示すように、電池温度Tbが低いほど大きくなる傾向に設定され、補正項βは、図13に示すように、電池温度Tbが低いほど大きくなる傾向に設定される。以下、許容上限電圧Vbmaxの設定について詳述する。電池電圧Vbはバッテリ50の正極の平均電位Vpと負極の平均電位Vnとを用いて式(12)により得られ、負極電位差ΔVnは負極の平均電位Vnと局所電位Vnpとを用いて式(13)により得られ、正極の平均電位Vpは負極の平均電位Vnと正極の起電圧Vpoと負極の平均電位Vnoと正極の抵抗Rpと負極の抵抗Rnとを用いて式(14)により得られるから、電池電圧Vbは、式(12)〜(14)をまとめて式(15)により表わすことができる。いま、バッテリ50におけるリチウムの析出を回避したい即ち局所電位Vnpが析出上限電位Vd以下にならないようにしたいことを考えると、許容上限電圧Vbmaxは、式(16)により表わされる範囲内で設定する必要がある。ここで、式(16)中、右辺は、局所電位Vnpが析出上限電位Vdになるときの電池電圧Vbを意味し、これは、リチウムの析出が想定される電池電圧Vbの範囲の下限である析出下限電圧Vbdに相当する。また、式(16)中、右辺第1項の「1+Rp/Rn」が上述の補正係数α3に相当し、右辺第2項〜第4項が上述の補正項βに相当する。したがって、式(16)の関係を満たす範囲で許容上限電圧Vbmaxを設定することができるよう補正係数α3や補正項βを設定すればよく、実施例では、正極の抵抗Rpや負極の抵抗Rnの電池温度Tbに対する特性(例えば、正極の抵抗Rpの方が負極の抵抗Rnに対して温度変化に対して変化しやすい特性など)を考慮して予め実験などにより定められた図12や図13のマップを用いて補正係数α3や補正項βを設定するものとした。このように電池温度Tbを考慮して許容上限電圧Vbmaxを計算することにより、許容上限電圧Vbmaxをより適正に計算することができる。
Vbmax=-α3・ΔVn+β (11)
Vb=Vp-Vn (12)
ΔVn=Vn-Vnp (13)
Vp=Vpo-(Rp/Rn)・(Vn-Vno) (14)
Vb=-((Rp+Rn)/Rn)・ΔVn+Vpo+(Rp/Rn)・Vno-((Rp+Rn)/Rn)・Vnp (15)
Vbmax<-((Rp+Rn)/Rn)・ΔVn+Vpo+(Rp/Rn)・Vno-((Rp+Rn)/Rn)・Vd
=-(1+Rp/Rn)・ΔVn+Vpo+(Rp/Rn)・(Vno-Vd)-Vd (16)
続いて、設定したバッテリ50の許容上限電圧Vbmaxから所定値ΔVbを減じて制御用上限電圧Vbmax*を設定すると共に(ステップS240)、バッテリ50の電池電圧Vbを制御用上限電圧Vbmax*と比較し(ステップS250)、バッテリ50の電池電圧Vbが制御用上限電圧Vbmax*以下のときには、ステップS210で設定した基本入出力制限Winb,Woutbをバッテリ50の入出力制限Win,Woutとして設定して(ステップS260)、本ルーチンを終了し、バッテリ50の電池電圧Vbが制御用上限電圧Vbmax*より高いときには、基本入力制限Winbとバッテリ50の電池電圧Vbと許容上限電圧Vbmax*とに基づいて次式(17)によりバッテリ50の入力制限Winを計算すると共に基本出力制限Woutbをバッテリ50の出力制限Woutとして設定して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。ここで、式(17)は、バッテリ50の電池電圧Vbと制御用上限電圧Vbmax*との差分を打ち消すためのフィードバック制御における関係式であり、式(17)中、右辺第2項の「kp」は比例項のゲインであり、正の値を用いるものとした。これにより、電池電圧Vbが制御用上限電圧Vbmax*より高いときには、基本入出力制限Winbに対してより制限を強化して(より値0に近くなるよう)入力制限Winを設定することになる。したがって、電池電圧Vbが制御用上限電圧Vbmax*より高いときには、電池電圧Vbが制御用上限電圧Vbmax*以下のときに比してより制限が強化された入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2が駆動されることになり、バッテリ50の電池電圧Vbの制御用上限電圧Vbmax*を超えた上昇を抑制することができる。そして、制御用上限電圧Vbmax*の設定に用いる所定値ΔVbは、実施例では、バッテリ50の電池電圧Vbが制御用上限電圧Vbmax*より高くなったときに式(17)によって得られる入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2を駆動すれば電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmaxを超えないようにすることができる値として予め実験などにより定められたものを用いるものとした。これにより、バッテリ50の電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmaxを超えないようにすることができる。上述したように、許容上限電圧Vbmaxは析出下限電圧Vbdより低い範囲(負極の局所電位Vnpが析出上限電位Vdより高くなる範囲)で設定されるから、負極の局所電位Vnpが析出上限電位Vd以下にならないようにすることができ、リチウムの析出を抑制することができる。
Win=Winb+Kp・(Vb-Vbmax*) (17)
図14は、運転者がブレーキペダル85を踏み込んだ制動時にモータMG2の回生駆動によって発生する電力をバッテリ50に充電する際など、バッテリ50に電力が入力される際の正極の平均電位Vp,負極の平均電位Vn,負極の局所電位Vnp,電池電圧Vb,許容上限電圧Vbmax,入力制限Winの時間変化の様子の一例を示す説明図である。バッテリ50に電力が入力される際には、図示するように、平均電位Vnと局所電位Vnpとの差としての負極電位差ΔVの増加に伴って許容上限電圧Vbmaxが低くなり、電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmaxを超えないように設定される入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2が制御されることにより、局所電位Vnpが析出上限電位Vd以下にならないようにすることができ、リチウムの析出を抑制することができる。また、許容上限電圧Vbmaxとして固定値を用いる場合には、負極の局所電位Vnpが析出上限電位Vd以下にならないようにするためには予め比較的小さい電圧を許容上限電圧Vbmaxとして用いる必要があるが、このように入出力電流Ibを用いて得られる負極電位差ΔVnに基づいて許容上限電圧Vbmaxを設定することにより、バッテリ50の充電の初期(負極電位差ΔVnが比較的小さいとき)には、比較的大きな値を許容上限電圧Vbmaxとして用いることができる。この結果、バッテリ50の充電の初期には、比較的大きな電力でバッテリ50を充電することができ、エネルギ効率の向上を図ることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50に入出力される入出力電流Ibを用いて得られる負極電位差ΔVnが大きいほど低くなる傾向に且つ析出下限電圧Vbdより低い電圧範囲でバッテリ50の許容上限電圧Vbmaxを設定すると共にバッテリ50の電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmax以下になるようバッテリ50の入力制限Winを設定し、設定したバッテリ50の入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2を制御することにより、リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmax以下になるようバッテリ50の入力制限Winを設定するものとしたが、セルS1〜Snの各々の電圧Vbs[1]〜Vbs[n]を検出する複数の電圧センサを備える場合には、セル毎に、セルの上限電圧Vbsmax[i](iは1〜nの整数)を設定すると共にセルの電圧Vbs[i]が上限電圧Vbsmax[i]以下になるようバッテリ50の入力制限Win[i]を設定し、設定した入力制限Win[i]のうち最も制限されている(絶対値が小さい)ものをバッテリ50の入力制限Winとして設定するものとしてもよい。この場合、セル毎の製造誤差や経年変化が電圧Vbs[1]〜Vbs[n]に反映されると考えられるから、セル毎の製造誤差や経年変化に応じてリチウムが析出するのを抑制することができる。また、電池モジュールC1〜Cmの各々の電圧Vbm[1]〜Vbm[m]を検出する複数のセンサを備える場合には、電池モジュール毎に、電池モジュールの上限電圧Vbmmax[j](jは1〜mの整数)を設定すると共に電池モジュールの電圧Vbm[j]が上限電圧Vbmmax[j]以下になるようバッテリ50の入力制限Win[j]を設定し、設定した入力制限Win[j]のうち最も制限されているものをバッテリ50の入力制限Winとして設定するものとしてもよい。電池モジュール毎の製造誤差や経年変化が電圧Vbm[1]〜Vbm[m]に反映されると考えられるから、電池モジュール毎の製造誤差や経年変化に応じてリチウムが析出するのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、前回このルーチンが実行されたときに設定された負極電位差ΔVnとバッテリ50の入出力電流Ibとに基づいて上述の式(10)により負極電位差ΔVnを計算するものとしたが、負極の平均電位Vnや局所電位Vnpを検出できる場合には、検出した負極の平均電位Vnや局所電位Vnpから負極電位差ΔVnを計算するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、電池温度Tbを考慮した補正係数α1と電池温度Tbを考慮した補正係数α2とを用いて上述の式(10)により負極電位差ΔVnを計算するものとしたが、補正係数α1や補正係数α2は、固定値を用いるものとしてもよいし、電池温度Tbに代えてまたは加えてバッテリ50の残容量SOCを用いて設定される値を用いるものとしてもよい。バッテリ50の残容量SOCを用いて補正係数α1,α2を設定する場合、予め実験などにより定められた値を設定することができ、例えば、残容量SOCが所定範囲(例えば35%〜65%など)外のときに残容量SOCが所定範囲内のときに比して大きくなる傾向に補正係数α1を設定し、残容量SOCが所定範囲外のときに所定範囲内のときに比して小さくなる傾向に補正係数α2を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、電池温度Tbを考慮した補正係数α3と電池温度Tbを考慮した補正項βとを用いて上述の式(11)により許容上限電圧Vbmaxを計算するものとしたが、補正係数α3や補正項βは、固定値を用いるものとしてもよいし、電池温度Tbに代えてまたは加えてバッテリ50の残容量SOCを用いて設定される値を用いるものとしてもよい。バッテリ50の残容量SOCを用いて補正係数α3や補正項βを設定する場合、予め実験などにより定められた値を設定することができ、例えば、残容量SOCが所定範囲(例えば35%〜65%など)外のときに残容量SOCが所定範囲内のときに比して大きくなる傾向に補正係数α3を設定し、残容量SOCが所定範囲外のときに所定範囲内のときに比して大きくなる傾向に補正項βを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、制御用上限電圧Vbmax*の設定に用いる所定値ΔVbは、予め実験などにより定められた固定値を用いるものとしたが、所定のパラメータ(例えば、電池電圧Vbの変化率や電池温度Tb,残容量SOCなど)を用いて設定するものとしてもよい。ここで、電池電圧Vbの変化率を用いる場合には、電池電圧Vbの変化率が大きいほど大きくなる傾向に所定値ΔVbを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、運転者がブレーキペダル85を踏み込んだ制動時にモータMG2の回生駆動によって発生する電力をバッテリ50に充電する際などを想定したが、外部電源(例えば、家庭用電源(AC100V)など)に接続されてバッテリ50を充電可能な充電器56を備える場合には、システム停止時に外部電源と充電器とが接続されて外部電源からの電力を用いて充電器によってバッテリ50を充電する際などにも、実施例と同様に電池電圧Vbと許容上限電圧Vbmaxとに基づく入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2を制御することにより、局所電位Vnpが析出上限電位Vd以下にならないようにすることができ、リチウムの析出を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、上述した式(3),(4)を満たす範囲内でモータMG1の仮トルクTm1tmpを制限するトルク制限Tm1min,Tm1maxを求めてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に式(7),(8)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxを求めてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定したが、式(3),(4)を満たす範囲内によるトルク制限Tm1min,Tm1maxの制限を受けることなくモータトルクTm1tmpをそのままモータMG1のトルク指令Tm1*として設定すると共にこのトルク指令Tm1*を用いて式(7),(8)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxを求めてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定するものとしても構わない。この他、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定するものであれば、如何なる手法を用いるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図15変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図15における車輪63c,63dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例では、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに動力分配統合機構30を介して接続されたエンジン22およびモータMG1と、リングギヤ軸32aに接続されたモータMG2と、を備えるハイブリッド自動車20に適用するものとしたが、図16の変形例の電気自動車420に例示するように、走行用の動力を出力するモータMGを備える単純な電気自動車に適用するものとしてもよい。
実施例では、本発明の実施形態をハイブリッド自動車として説明したが、自動車に限定されるものではなく、列車などの車両に適用するものとしてもよい。また、車両の形態だけでなく、電動車両の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、同期発電電動機として構成されたモータMG2が「電動機」に相当し、リチウムイオン電池として構成された複数のセルを直列接続してなる複数の電池モジュールが直列に接続されたものとして構成されたバッテリ50が「リチウムイオン二次電池」に相当し、電圧センサ51aが「電池電圧検出手段」に相当し、バッテリ50に入出力される入出力電流Ibを用いて得られる負極電位差ΔVnが大きいほど低くなる傾向に且つ析出下限電圧Vbdより低い電圧範囲でバッテリ50の許容上限電圧Vbmaxを設定する図7の入出力制限設定ルーチンのステップS220,S230の処理を実行するバッテリECU52が「許容上限電圧設定手段」に相当し、バッテリ50の電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmax以下になるようバッテリ50の入力制限Winを設定する図7の入出力制限設定ルーチンのステップS240〜S270の処理を実行するバッテリECU52が「入力制限設定手段」に相当し、バッテリ50の入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信する図2の駆動制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と、受信したトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40と、が「制御手段」に相当する。
ここで、「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、走行用の動力を入出力するものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「リチウムイオン二次電池」としては、リチウムイオン電池として構成された複数のセルを直列接続してなる複数の電池モジュールが直列に接続されたものとして構成されたバッテリ50に限定されるものではなく、電動機と電力のやりとりが可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「電池電圧検出手段」としては、電圧センサ51aに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「許容上限電圧設定手段」としては、バッテリ50に入出力される入出力電流Ibを用いて得られる負極電位差ΔVnが大きいほど低くなる傾向に且つ析出下限電圧Vbdより低い電圧範囲でバッテリ50の許容上限電圧Vbmaxを設定するものに限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づくリチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲で電池電圧の上限である許容上限電圧を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「入力制限設定手段」としては、バッテリ50の電池電圧Vbが許容上限電圧Vbmax以下になるようバッテリ50の入力制限Winを設定するものに限定されるものではなく、電池電圧が許容上限電圧以下になるようリチウムイオン二次電池の入力制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、バッテリ50の入力制限Winの範囲内でモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータMG1,MG2を制御するものに限定されるものではなく、入力制限の範囲で電動機が駆動されるよう電動機を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電動車両の製造産業などに利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、220 電気自動車、MG1,MG2,MG モータ。

Claims (7)

  1. 走行用の動力を入出力する電動機と、前記電動機と電力のやりとりが可能なリチウムイオン二次電池と、を備える電動車両であって、
    前記リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
    前記リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づく前記リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲で前記電池電圧の上限である許容上限電圧を設定する許容上限電圧設定手段と、
    前記検出された電池電圧が前記設定された許容上限電圧以下になるよう前記リチウムイオン二次電池の入力制限を設定する入力制限設定手段と、
    前記設定された入力制限の範囲で前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、
    を備える電動車両。
  2. 請求項1記載の電動車両であって、
    前記許容上限電圧設定手段は、前記入出力電流と、前記リチウムイオン二次電池の負極の平均電位と該負極のうち電位が最低になる箇所の電位である局所電位との差としての負極電位差と、の関係に前記入出力電流を適用して得られる前記負極電位差が大きいほど低くなる傾向に前記許容上限電圧を設定する手段である、
    電動車両。
  3. 請求項2記載の電動車両であって、
    前記許容上限電圧設定手段は、前記負極電位差をΔVn、直前に演算された前記負極電位差を(前回ΔVn)、前記入出力電流をIb、前記リチウムイオン二次電池の温度が高いほど小さくなる傾向に設定される補正係数をα1、前記リチウムイオン二次電池の温度が高いほど大きくなる傾向に設定される補正係数をα2としたときに、前記負極電位差を次式(A)により演算する手段である、
    電動車両。
    ΔVn=前回ΔVn+α1・Ib-α2・前回ΔVn (A)
  4. 請求項2または3記載の電動車両であって、
    前記許容上限電圧設定手段は、前記許容上限電圧をVmax、前記負極電位差をΔVn、前記リチウムイオン二次電池の温度が低いほど大きくなる傾向に設定される補正係数をα3、前記リチウムイオン二次電池の温度が低いほど大きくなる傾向に設定される補正項をβとしたときに、前記許容上限電圧を次式(B)により演算する手段である、
    電動車両。
    Vmax=-α3・ΔVn+β (B)
  5. 請求項1記載の電動車両であって、
    前記析出下限電圧は、前記リチウムイオン二次電池の負極のうち電位が最低になる箇所の電位である局所電位が前記リチウムの析出が想定される電位範囲の上限である析出上限電位になるときの前記電池電圧に相当する電圧である、
    電動車両。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の電動車両であって、
    前記制御手段は、前記検出された電池電圧が前記設定された許容上限電圧より低い制御用上限電圧以下のときには前記リチウムイオン二次電池の入力制限の基本値を該入力制限として設定し、前記検出された電池電圧が前記制御用上限電圧より高いときには前記リチウムイオン二次電池の入力制限の基本値よりも制限を課して入力制限を設定する手段である、
    電動車両。
  7. 走行用の動力を入出力する電動機と、前記電動機と電力のやりとりが可能なリチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池の入力制限の範囲で前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、を備える電動車両におけるリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法であって、
    前記リチウムイオン二次電池に入出力される電流である入出力電流に基づく前記リチウムイオン二次電池におけるリチウムの析出が想定される電圧範囲の下限である析出下限電圧、より低い範囲で前記リチウムイオン二次電池の正極と負極との電位差である電池電圧の上限である許容上限電圧を設定し、前記電池電圧が前記設定された許容上限電圧以下になるよう前記リチウムイオン二次電池の入力制限を設定する、
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池の入力制限の設定方法。
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