JP2010266428A - 生体内成分測定装置 - Google Patents

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信一郎 手塚
Hitoshi Hara
仁 原
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Abstract

【課題】生体に向けて照射された光の透過光を外部に漏らさずすべて受光できる生体内成分測定装置を実現する。
【解決手段】光源手段から生体に照射された光を受光する受光手段と、この受光手段からの信号を分析して前記生体の成分を解析するデータ解析手段とを具備する生体内成分測定装置において、前記生体が開口部より挿入されるキャップと、前記キャップに前記生体に接して設けられ前記生体に光を照射する光源手段と、前記キャップに前記生体に接して設けられ前記光源手段から照射された光が前記生体を透過した透過光を受光する受光手段とを具備したことを特徴とする生体内成分測定装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体内成分測定装置に関するものである。
更に詳述すれば、人体の血管中の血液や組織中の組織液に含まれる各種物質を非侵襲で測定する生体内成分測定装置の検出端に関するものである。
従来から、血液中の血糖値等の成分の濃度等を測定する場合には、注射器で人体から血液を採取したり、指先や耳たぶを穿刺したりして、血液を実際に採取して行われることが多い。それに対して、近年、このように生体を侵襲して血液を採取せずに、生体に光を照射してその生体による反射光や生体を透過した光を検出して光が生体により吸収された度合(吸光度)に基づいて目的の成分の濃度等を測定する手法が提案されている(特許文献1〜5および非特許文献1参照)。
特に、非特許文献1に記載の手法では、図9に示すように、人体の表皮組織a1、真皮組織a2、皮下組織a3からなる皮膚組織において、表皮組織a1では毛細血管があまり発達しておらず、皮下組織a3は主に脂肪組織で構成されているのに対して、表皮組織a1と皮下組織a3との間の真皮組織a2では組織内に毛細血管が発達しており、グルコース(glucose)が高い浸透性を有しており血管中から組織内に浸透することから、真皮組織a2内のグルコース濃度が血液中の血糖値と相関があると推定する。
そして、その推定の下に、入射用光ファイバFinと検出用光ファイバFdetからなるプローブPを皮膚に当接させ、入射用光ファイバFinから近赤外光Rを照射して真皮組織a2内を透過させて検出用光ファイバFdetで検出し、その吸光度から真皮組織a2中のグルコース濃度を測定して、その測定結果に基づいて血液中の血糖値を予測する近赤外分光分析法が提案されている。
特開平10−109号公報 特開平10−155775号公報 特開平10−216112号公報 特開平10−325794号公報 特開平11−155840号公報 丸尾勝彦、外8名,「光学的血糖値測定システムの開発状況」,医科器械学,日本医科器械学会,2003年8月,第73巻,第8号,p.406−414
このような装置においては、以下の問題点がある。
入射用光、検出用光は外部に漏れる恐れがあり測定精度を保証できない。
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、生体に向けて照射された光の透過光を外部に漏らさずすべて受光できる生体内成分測定装置を提供することにある。
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の生体内成分測定装置においては、
光源手段から生体に照射された光を受光する受光手段と、この受光手段からの信号を分析して前記生体の成分を解析するデータ解析手段とを具備する生体内成分測定装置において、前記生体が開口部より挿入されるキャップと、前記キャップに前記生体に接して設けられ前記生体に光を照射する光源手段と、前記キャップに前記生体に接して設けられ前記光源手段から照射された光が前記生体を透過した透過光を受光する受光手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の請求項2の生体内成分測定装置においては、請求項1記載の生体内成分測定装置において、
光源手段から生体に照射された光を受光する受光手段と、この受光手段からの信号を分析して前記生体の成分を解析するデータ解析手段とを具備する生体内成分測定装置において、前記生体の周面を覆い前記生体を挟持するペッグと、前記ペッグに前記生体に接して設けられ前記生体に光を照射する光源手段と、前記ペッグに前記生体に接して設けられ前記光源手段から照射された光の前記生体を透過した透過光を受光する受光手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の請求項3の生体内成分測定装置においては、請求項1又は請求項2記載の生体内成分測定装置において、
前記光源手段は、レーザーダイオードが使用されたことを特徴とする。
本発明の請求項4の生体内成分測定装置においては、請求項1乃至請求項2の何れかに記載の生体内成分測定装置において、
前記光源手段は、近赤外線レーザーが使用されたことを特徴とする。
本発明の請求項5の生体内成分測定装置においては、請求項1又は請求項2記載の生体内成分測定装置において、
前記受光手段は、フォトダイオードが使用されたことを特徴とする。
本発明の請求項6の生体内成分測定装置においては、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の生体内成分測定装置において、
前記キャップあるいは前記ペッグの内面の前記光源手段と前記受光手段との間に設けられ前記光源手段からの光が前記受光手段に直接に入らないように前記直接の光を阻止する第1の阻止手段を具備したことを特徴とする。
本発明の請求項7の生体内成分測定装置においては、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の生体内成分測定装置において、
前記キャップあるいは前記ペッグの開口部の内周面に設けられ前記光源手段からの光が前記開口部より外部に漏れるのを阻止する第2の阻止手段をを具備したことを特徴とする。
本発明の請求項8の生体内成分測定装置においては、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の生体内成分測定装置において、
前記第1の阻止手段あるいは前記第2の阻止手段は、前記内面に設けられた突起が使用されたことを特徴とする。
本発明の請求項9の生体内成分測定装置においては、請求項1から請求項8のいずれかに記載の生体内成分測定装置において、
前記光源手段としてその出力光をモニタする受光素子が内蔵されたものを用い、この受光素子の検出信号に基づき前記光源手段の出力光強度を所定の値に維持するように駆動する光源手段駆動回路を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果がある。
生体に向けて照射された光の透過光を外部に漏らさずすべて受光でき、測定精度が向上された生体内成分測定装置が得られる。
本発明の一実施例の要部構成説明図である。 図1のA-A断面図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 図5のB-B断面図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図、図2は図1のA-A断面図である。
図において、図9と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図9との相違部分のみ説明する。
図において、キャップ1には、生体2が開口部3より挿入される。
この場合は、生体2は指の例を示す。
光源手段4は、キャップ1に生体2に接して設けられ、生体2に光を照射する。
この場合は、光源手段4は、例えば、波長可変レーザーダイオード、固定波長レーザーダイオード、近赤外線レーザーダイオードあるいはLEDが使用されている。
受光手段5は、キャップ1に生体2に接して設けられ、光源手段4から照射された光が、生体2を透過した透過光を受光する。
この場合は、受光手段5は、フォトダイオードが使用されている。
キャップ1の一方の周面には、光源手段4が1個または複数個設置されている。
光源手段4と受光手段5は生体2をはさんで反対の位置に設置されている。
なお、光源手段4と受光手段5の位置関係は、図1に示す、生体2をはさんで対称の位置だけではなく、図1のキャップ1の断面中心軸A1を中心に90度や他の角度の相対位置関係で設置されても良い。
なお、キャップ1の他方の周面には、受光手段5が1個または複数個設置されている。
第2の阻止手段6は、キャップ1の開口部3の内面に設けられ、光源手段4からの光が開口部3より外部に漏れるのを阻止する。
この場合は、第2の阻止手段6は、キャップ1の開口部3の内面に設けられた突起が使用されている。
以上の構成において、測定時には、キャップ1内に指2を差し込む。
光源手段4から出射された光は生体2内を通過し、受光手段5に到達し、生体内成分量の情報を含む信号が得られる。
この結果、生体2に向けて照射された光の透過光を外部に漏らさずすべて受光でき、測定精度が向上された生体内成分測定装置が得られる。
図3は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図3においては、キャップ1の内面の、光源手段4と受光手段5との間に設けられ、光源手段4からの光が受光手段5に直接に入らないように、直接の光を阻止する第1の阻止手段11が設けられた生体内成分測定装置である。
この場合は、第1の阻止手段11は、キャップ1の内面に設けられた突起が使用されている。
この結果、直接の光を阻止する第1の阻止手段11が設けられたので、更に、測定精度が向上された生体内成分測定装置が得られる。
図4は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図4において、生体2として、耳たぶが使用された生体内成分測定装置である。
この結果、指が生体2として使用できない場合に便利な生体内成分測定装置が得られる。
図5は、本発明の他の実施例の要部構成説明図、図6は図5のB-B断面図である。
である。
図において、ペッグ21は生体2の周面を覆い、生体2を挟持する。
生体2は、開口部22より挿入される。
この場合は、生体2は指の例を示す。
光源手段4は、ペッグ21に生体2に接して設けられ、生体2に光を照射する。
この場合は、光源手段4は、例えば、波長可変レーザーダイオード、固定波長レーザーダイオード、近赤外線レーザーダイオードあるいはLEDが使用されている。
受光手段5は、ペッグ21に生体2に接して設けられ、光源手段4から照射された光が、生体2を透過した透過光を受光する。
この場合は、受光手段5は、フォトダイオードが使用されている。
ペッグ21の一方の周面には、光源手段4が1個または複数個設置されている。
光源手段4と受光手段5は生体2をはさんで反対の位置に設置されている。
なお、光源手段4と受光手段5の位置関係は、図6に示す如く、生体2をはさんで対称の位置だけではなく、ペッグ21の断面中心軸B1を中心に90度や他の角度の相対位置関係で設置されても良い。
なお、ペッグ21の他方の周面には、受光手段5が1個または複数個設置されている。
第1の阻止手段23は、ペッグ21の内面の光源手段4と受光手段5との間に設けられ、光源手段4からの光が受光手段5に直接に入らないように直接の光を阻止する。
第2の阻止手段24は、ペッグ21の開口部22の内周面に設けられ、光源手段4からの光が開口部22より外部に漏れるのを阻止する。
この場合は、第1,第2の阻止手段23,24は、キャップ1の内面に設けられた突起が使用されている。
なお、25は、ペッグ21に設けられたヒンジである。
以上の構成において、測定時には、ペッグ21内に指2を差し込む。
光源手段4から出射された光は生体2内を通過し、受光手段5に到達し、生体内成分量の情報を含む信号が得られる。
この結果、生体2に向けて照射された光の透過光を外部に漏らさずすべて受光でき、測定精度が向上された生体内成分測定装置が得られる。
図7は本発明の他の実施例の要部構成説明図であり、生体2が耳たぶの場合に使用された生体内成分測定装置である。
これにより、指が生体2として使用できない場合には耳たぶを使える生体内成分測定装置が得られる。
図8も本発明の他の実施例の要部構成説明図であり、図1〜図7の各実施例で用いることができる光源手段4の駆動系統の具体的なブロック図を示している。図8では、光源手段4として出力光をモニタする受光素子41が内蔵されたものを用い、この受光素子41の検出信号に基づき光源手段4の出力光強度を所定の値に維持するように駆動する光源手段駆動回路42を設けている。
これにより、光源手段4の温度変化に起因する出力光強度変化を抑制でき、安定した成分測定結果が得られる。
なお、本発明装置は、人体の血管中血液や組織中の組織液に含まれる各種物質を定量する装置。
上記装置による非侵襲で血糖値の定量を行う測定。
上記装置による非侵襲で血糖値以外の血液成分、組織液成分の定量を行う測定。
上記装置による非侵襲で生体(人、動物、植物を問わない)内物質の定量を行う測定。
農産物、水産物、食品等の構造、組成の非破壊検査、および化学物質の定量。
有機材料の構造、組成の非破壊検査および化学物質の定量。
等に使用されて有用である。
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
1 キャップ
2 生体
3 開口部
4 光源手段
41 受光素子(出力光モニタ用)
42 光源手段駆動回路
5 受光手段
6 第2の阻止手段
11 第1の阻止手段
21 ペッグ
22 開口部
23 第1の阻止手段
24 第2の阻止手段
25 ヒンジ
A1 断面中心軸
B1 断面中心軸

Claims (9)

  1. 光源手段から生体に照射された光を受光する受光手段と、この受光手段からの信号を分析して前記生体の成分を解析するデータ解析手段とを具備する生体内成分測定装置において、
    前記生体が開口部より挿入されるキャップと、
    前記キャップに前記生体に接して設けられ前記生体に光を照射する光源手段と、
    前記キャップに前記生体に接して設けられ前記光源手段から照射された光が前記生体を透過した透過光を受光する受光手段と
    を具備したことを特徴とする生体内成分測定装置。
  2. 光源手段から生体に照射された光を受光する受光手段と、この受光手段からの信号を分析して前記生体の成分を解析するデータ解析手段とを具備する生体内成分測定装置において、
    前記生体の周面を覆い前記生体を挟持するペッグと、
    前記ペッグに前記生体に接して設けられ前記生体に光を照射する光源手段と、
    前記ペッグに前記生体に接して設けられ前記光源手段から照射された光の前記生体を透過した透過光を受光する受光手段と
    を具備したことを特徴とする生体内成分測定装置。
  3. 前記光源手段は、レーザーダイオードが使用されたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の生体内成分測定装置。
  4. 前記光源手段は、近赤外線レーザーが使用されたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の生体内成分測定装置。
  5. 前記受光手段は、フォトダイオードが使用されたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の生体内成分測定装置。
  6. 前記キャップあるいは前記ペッグの内面の前記光源手段と前記受光手段との間に設けられ前記光源手段からの光が前記受光手段に直接に入らないように前記直接の光を阻止する第1の阻止手段
    を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の生体内成分測定装置。
  7. 前記キャップあるいは前記ペッグの開口部の内周面に設けられ前記光源手段からの光が前記開口部より外部に漏れるのを阻止する第2の阻止手段を
    を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の生体内成分測定装置。
  8. 前記第1の阻止手段あるいは前記第2の阻止手段は、前記内面に設けられた突起が使用されたこと
    を特徴とする請求項6又は請求項7の何れかに記載の生体内成分測定装置。
  9. 前記光源手段としてその出力光をモニタする受光素子が内蔵されたものを用い、この受光素子の検出信号に基づき前記光源手段の出力光強度を所定の値に維持するように駆動する光源手段駆動回路を設けたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の生体内成分測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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