JP2010265261A - レボカバスチン懸濁型点眼剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】レボカバスチンまたはその塩類を有効成分として含有する懸濁型点眼剤の改良組成物を提供すること。
【解決手段】a)0.01〜0.1%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、およびd)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トレハロース、シュクロース、ソルビトールおよびマンニトールから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも防腐剤の配合量が低減されているにも拘わらず、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と同等の防腐効力を有し、かつ、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも再分散性に優れている。
【選択図】なし
【解決手段】a)0.01〜0.1%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、およびd)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トレハロース、シュクロース、ソルビトールおよびマンニトールから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも防腐剤の配合量が低減されているにも拘わらず、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と同等の防腐効力を有し、かつ、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも再分散性に優れている。
【選択図】なし
Description
本発明は、H1ブロッカー点眼剤であるレボカバスチンまたはその塩類を有効成分として含有する懸濁型点眼剤の改良組成物に関する。
レボカバスチンは抗ヒスタミン作用を有し、アレルギー性結膜炎の予防または治療薬として汎用されている。レボカバスチン点眼剤は等張化剤としてプロピレングリコールを用いた多数回使用型の点眼剤であり、二次汚染の防止のために防腐効力を有する必要がある。現在、市場で販売されているレボカバスチン点眼剤は防腐剤として塩化ベンザルコニウムを0.015%(W/V)配合することで、十分な防腐効力を発揮している(Physicians’ desk reference for ophthalmic medicines, 31 edition(2003))。
しかし、塩化ベンザルコニウムは高濃度で使用した場合、角膜障害を引き起こす可能性があることが知られているため、十分な防腐効力を保持できるのであれば、塩化ベンザルコニウムの配合量は可能な限り低い方が望ましい。また、レボカバスチン懸濁型点眼剤はアレルギー性結膜炎の治療剤として汎用され、1日複数回点眼といった頻回投与される薬剤であるので、眼組織に対してより刺激の低い処方であることが望まれている。
一方、レボカバスチンは水に難溶な薬物であるため、懸濁型点眼剤の形態で実用に供されている。懸濁型点眼剤は薬物が溶解していないため、静置保存しておくと点眼剤中に分散している薬物が徐々に沈降し、点眼剤中の薬物濃度が不均一となる。そのため、使用前に点眼容器を振盪するなどして薬物を均一に分散させる必要がある。したがって、懸濁型点眼剤の再分散性を向上させることができれば使用性および利便性の向上につながり、延いては、使用者のコンプライアンスの向上にもつながる。また、懸濁型点眼剤は調製時において薬物が均一に分散していても、保存時に凝集塊を形成することがあり、使用前に振盪しても元の均一な分散状態に戻らなくなることがある。したがって、この凝集塊の形成を抑制できれば懸濁型点眼剤の使用性および利便性の向上につながり、延いては、使用者のコンプライアンスの向上にもつながる。
レボカバスチンを含有する製剤について記載した先行文献としては、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3がある。特許文献1には、溶解型のレボカバスチン点眼液が記載されている。該文献は可溶化剤としてヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを用いることで、溶解型にしたレボカバスチン含有点眼液が記載されているが、懸濁型点眼剤については全く検討されていない。特許文献2および特許文献3には、抗ヒスタミン剤としてレボカバスチンを含有し、かつ、抗アレルギー剤を含有する組成物が記載されている。これらの文献には、アレルギー性眼科疾患の予防または治療のために抗ヒスタミン剤と抗アレルギー剤の効果的な組合せが検討されているが、レボカバスチンを含有する懸濁型点眼剤の使用性および利便性については全く検討されていない。
このように、レボカバスチンを含有する製剤が実用に供されて久しいが、その防腐効力、使用性および利便性(再分散性、凝集性)を具体的に検討した報告はない。
したがって、レボカバスチンを含有する製剤の防腐剤(塩化ベンザルコニウム)の配合量を可能な限り低減し、かつ、懸濁型点眼剤に求められる使用性および利便性の更なる向上を図ることは興味深い課題である。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、a)0.025%(W/V)のレボカバスチン、b)0.002〜0.005%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、および、c)0.001〜0.01%(W/V)の各種の水溶性高分子、d)0.8〜2.3%(W/V)の等張化剤(塩化ナトリウム、グリセリン)を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも防腐剤の配合量が低減されているにも拘わらず、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と同等の防腐効力を有し、かつ、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも再分散性に優れ、しかも眼組織に対して刺激が少なく、差し心地にも優れていることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、レボカバスチン懸濁型点眼剤において防腐剤である塩化ベンザルコニウムの配合量を低減しても、他の成分を組み合わせて配合すると共に、各配合成分の濃度を一定範囲に限定することによって、塩化ベンザルコニウムの配合量の低減に伴う防腐効果の低下を改善するだけに留まらず、レボカバスチン懸濁型点眼剤の使用性・利便性の向上という目的をも達成したのである。
また、等張化剤として塩化ナトリウムなどのイオン性等張化剤を配合することで、有効成分であるレボカバスチン粒子の凝集性を改善できることを、また、特定の粘度グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合することでも、有効成分であるレボカバスチン粒子の凝集性を改善できることを見出した。
本発明は、a)0.01〜0.1%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、
b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、
c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、および
d)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トレハロース、シュクロース、ソルビトールおよびマンニトールから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤
を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤である。
b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、
c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、および
d)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トレハロース、シュクロース、ソルビトールおよびマンニトールから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤
を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤である。
また、本発明は、a)0.01〜0.1%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、
b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、
c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、
d)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤、および
e)0.0001〜0.5%(W/V)の非イオン性界面活性剤
を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤である。
b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、
c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、
d)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤、および
e)0.0001〜0.5%(W/V)の非イオン性界面活性剤
を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤である。
本発明の懸濁型点眼剤に配合されるレボカバスチンの配合量は、好ましくは0.01〜0.1%(W/V)であり、より好ましくは0.02〜0.05%(W/V)であり、さらに好ましくは0.02〜0.03%(W/V)である。レボカバスチンの塩類の配合量は、レボカバスチンに換算して0.01〜0.1%(W/V)が好ましく、より好ましくは0.02〜0.06%(W/V)であり、さらに好ましくは0.02〜0.03%(W/V)である。また、レボカバスチンの塩類は、医薬として許容される塩類であれば特に制限されず、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、鉄塩、マンガン塩をはじめ、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸等の有機酸との塩などが挙げられ、好ましくは塩酸塩である。
本発明の懸濁型点眼剤に配合される塩化ベンザルコニウムは、眼科用製剤で防腐剤として使用できればよく、具体的には、[C6H5CH2N(CH3)2R]Clで表される化学構造を有し、そのアルキル基(Rで示されている)がC8H17〜C18H37であるものの混合物である。塩化ベンザルコニウムの配合量は十分な防腐効力を有する量であって、かつ、0.01%(W/V)以下である。具体的には0.0005〜0.01%(W/V)であり、より好ましくは0.001〜0.008%(W/V)であり、さらに好ましくは0.002〜0.005%(W/V)である。
本発明の懸濁型点眼剤に配合される水溶性高分子は、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルメチルセルロース、エチルプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはその塩、カルボキシプロピルセルロースまたはその塩等のセルロース系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等を挙げることができる。水溶性高分子の配合量は0.00001〜2%(W/V)が好ましく、0.0001〜1%(W/V)がより好ましく、0.0001〜0.5%(W/V)が最も好ましい。
また、本発明の懸濁型点眼剤は、ある特定の粘度グレードを有するヒドロキシプロピルメチルセルロースを水溶性高分子として用いることでレボカバスチンの凝集性をより改善することができる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの粘性グレードは、20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が1〜2000mm2/sであればよく、1〜200mm2/sが好ましく、1〜20mm2/sがより好ましい。該ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量は0.00001〜2%(W/V)が好ましく、0.0001〜1%(W/V)がより好ましく、0.0001〜0.5%(W/V)が最も好ましい。
本発明の懸濁型点眼剤の浸透圧比は0.5〜2.0であり、好ましくは0.8〜1.2であり、より好ましくは0.9〜1.1、さらに好ましくは1.0である。
本発明の懸濁型点眼剤に配合される等張化剤は、本発明の懸濁型点眼剤の浸透圧比を0.5〜2.0に調整することができる等張化効果を有するものであればよい。イオン性等張化剤としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等を挙げることができ、非イオン性等張化剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トレハロース、シュクロース、ソルビトール、マンニトール等を挙げることができる。等張化剤の配合量は、本発明の懸濁型点眼剤の浸透圧比を0.5〜2.0に調整することができれば特に制限されないが、0.1〜5%(W/V)が好ましく、より好ましくは0.3〜3%(W/V)である。
また、本発明の懸濁型点眼剤は、等張化剤としてイオン性等張化剤を配合することでレボカバスチンの凝集性をより改善することができる。この場合、イオン性等張化剤は塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムから選択される少なくとも1種が好ましく、塩化ナトリウムがより好ましい。
本発明の懸濁型点眼剤に配合される非イオン性界面活性剤は、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート、ポリソルベート65などのポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシル5ヒマシ油、ポリオキシル9ヒマシ油、ポリオキシル15ヒマシ油、ポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシル40ヒマシ油などのポリオキシエチレンヒマシ油誘導体;ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコールなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール;ステアリン酸ポリオキシル40およびショ糖脂肪酸エステルなどから選択される少なくとも1種であり、好ましくはポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシ35ヒマシ油およびモノステアリン酸ポリオキシル40であり、より好ましくはポリソルベート80である。非イオン性界面活性剤の配合量は、その総量として、0.0001〜0.5%(W/V)であり、好ましくは0.001〜0.1%(W/V)であり、より好ましくは0.003〜0.05%(W/V)である。
本発明の懸濁型点眼剤に配合される緩衝剤は、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムなどのリン酸塩;ホウ酸、ホウ砂、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウムなどのホウ酸塩;クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウムなどのクエン酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどの酢酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩、ε‐アミノカプロン酸およびトロメタモールなどから選択される少なくとも1種であり、好ましくはリン酸、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウムおよびリン酸水素二カリウムから選択される少なくとも1種であり、より好ましくはリン酸二水素ナトリウムおよびリン酸水素二ナトリウムである。緩衝剤の配合量は、その総量として、0.001〜5.0%(W/V)が好ましく、0.01〜1.0%(W/V)がより好ましく、0.1〜0.5%(W/V)がさらに好ましく、0.2〜0.4%(W/V)が最も好ましい。
本発明の懸濁型点眼剤は汎用されている方法によって調製することができ、必要に応じてpH調節剤、安定化剤等を配合することができる。
pH調節剤としては、例えば塩酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、等を挙げることができる。
安定化剤としては、例えばエデト酸、エデト酸ナトリウム等を挙げることができる。
本発明の懸濁型点眼剤のpHは3.0〜8.5に設定することが望ましい。
本発明の懸濁型点眼剤が使用される眼疾患は、アレルギーまたは炎症の関与する疾患であり、例えばアレルギー性結膜炎、春季カタル、アトピー性角結膜炎、感染性角結膜炎、眼瞼炎、白内障手術眼掻痒等を挙げることができる。
本発明の懸濁型点眼剤の点眼回数は症状、年齢、剤型等によって適宜選択されるが、1回量1〜数滴を1日1〜数回(例えば、1〜6回)点眼すればよい。
後述する試験の項で詳述するが、本発明の被験製剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも防腐剤の配合量が低減されているにも拘わらず、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と同等の優れた保存効力を有する。加えて、本発明の懸濁型点眼剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と比べて、再分散性に優れ、眼組織に対して刺激が少なく差し心地のよい処方である。
以下に、試験および製剤例の結果を示すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
1.保存効力試験
本発明の懸濁型点眼剤を用いて保存効力試験を実施した。
本発明の懸濁型点眼剤を用いて保存効力試験を実施した。
1−1.被験製剤の調製
被験製剤1
塩化ベンザルコニウム(0.005g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)、塩化ナトリウム(0.8g)、ポリソルベート80(0.005g)、エデト酸ナトリウム(適量)、緩衝剤としてリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム(適量)を100mLビーカーにとり、精製水を加え攪拌溶解した。この液に塩酸レボカバスチン(0.027g)を投入して分散した後、水酸化ナトリウムまたは希塩酸を用いてpHを7に調整し、精製水を加えて全量100mLとして、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤1とする。
被験製剤1
塩化ベンザルコニウム(0.005g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)、塩化ナトリウム(0.8g)、ポリソルベート80(0.005g)、エデト酸ナトリウム(適量)、緩衝剤としてリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム(適量)を100mLビーカーにとり、精製水を加え攪拌溶解した。この液に塩酸レボカバスチン(0.027g)を投入して分散した後、水酸化ナトリウムまたは希塩酸を用いてpHを7に調整し、精製水を加えて全量100mLとして、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤1とする。
被験製剤2
被験製剤1の塩化ナトリウム(0.8g)に代えて濃グリセリン(2.3g)を用いる以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤2とする。
被験製剤1の塩化ナトリウム(0.8g)に代えて濃グリセリン(2.3g)を用いる以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤2とする。
被験製剤3
塩化ベンザルコニウム(0.002g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)、塩化ナトリウム(0.8g)、ポリソルベート80(0.05g)、エデト酸ナトリウム(適量)、緩衝剤としてリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム(適量)を100mLビーカーにとり、精製水を加え攪拌溶解した。この液に塩酸レボカバスチン(0.027g)を投入して分散した後、水酸化ナトリウムまたは希塩酸を用いてpHを6に調整し、精製水を加えて全量100mLとして、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤3とする。
塩化ベンザルコニウム(0.002g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)、塩化ナトリウム(0.8g)、ポリソルベート80(0.05g)、エデト酸ナトリウム(適量)、緩衝剤としてリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム(適量)を100mLビーカーにとり、精製水を加え攪拌溶解した。この液に塩酸レボカバスチン(0.027g)を投入して分散した後、水酸化ナトリウムまたは希塩酸を用いてpHを6に調整し、精製水を加えて全量100mLとして、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤3とする。
被験製剤4
被験製剤3のpHを6から8へ変更する以外は、被験製剤3の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤4とする。
被験製剤3のpHを6から8へ変更する以外は、被験製剤3の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤4とする。
被験製剤5
塩化ベンザルコニウム(0.003g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)、塩化ナトリウム(0.8g)、ポリソルベート80(0.005g)、エデト酸ナトリウム(適量)、緩衝剤としてリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム(適量)を100mLビーカーにとり、精製水を加え攪拌溶解した。この液に塩酸レボカバスチン(0.027g)を投入して分散した後、水酸化ナトリウムまたは希塩酸を用いてpHを7に調整し、精製水を加えて全量100mLとして、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤5とする。
塩化ベンザルコニウム(0.003g)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)、塩化ナトリウム(0.8g)、ポリソルベート80(0.005g)、エデト酸ナトリウム(適量)、緩衝剤としてリン酸水素二ナトリウムおよびリン酸二水素ナトリウム(適量)を100mLビーカーにとり、精製水を加え攪拌溶解した。この液に塩酸レボカバスチン(0.027g)を投入して分散した後、水酸化ナトリウムまたは希塩酸を用いてpHを7に調整し、精製水を加えて全量100mLとして、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤5とする。
被験製剤6
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.005gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤6の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.005gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤6の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤7
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.01gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤7の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.01gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤7の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤8
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.1gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤8の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.1gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤8の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤9
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.5gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤9の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
被験製剤5のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の配合量を0.001gから0.5gへ変更する以外は、被験製剤5の場合と同様の操作を行って、被験製剤9の懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。
1−2.試験方法
被験製剤1〜9について保存効力試験を行った。被験製剤1および2の保存効力試験は、欧州薬局方(EUROPEAN PHARMACOPOEIA 5th Edition)の保存効力試験法に準拠して行い、試験菌としてEscherichia coli(E.coli)、Pseudomonas aeruginosa(P.aeruginosa)およびStaphylococcus aureus(S.aureus)を用いて24時間後および28日後の生菌数を測定した。また、Candida albicans(C.albicans)およびAspergillus niger(A.niger)を用いて7日後および28日後の生菌数を測定した。被験製剤3および4の保存効力試験は、日本薬局方(第15改正)および米国薬局方の保存効力試験法に準拠して行い、試験菌としてEscherichia coli(E.coli)、Pseudomonas aeruginosa(P.aeruginosa)、Staphylococcus aureus(S.aureus)、Candida albicans(C.albicans)およびAspergillus niger(A.niger)を用いて7日後および28日後の生菌数を測定した。被験製剤5〜9の保存効力試験は、日本薬局方(第15改正)および米国薬局方の保存効力試験法に準拠して行い、試験菌としてEscherichia coli(E.coli)、Pseudomonas aeruginosa(P.aeruginosa)、Staphylococcus aureus(S.aureus)、Candida albicans(C.albicans)およびAspergillus niger(A.niger)を用いて7日後の生菌数を測定した。
被験製剤1〜9について保存効力試験を行った。被験製剤1および2の保存効力試験は、欧州薬局方(EUROPEAN PHARMACOPOEIA 5th Edition)の保存効力試験法に準拠して行い、試験菌としてEscherichia coli(E.coli)、Pseudomonas aeruginosa(P.aeruginosa)およびStaphylococcus aureus(S.aureus)を用いて24時間後および28日後の生菌数を測定した。また、Candida albicans(C.albicans)およびAspergillus niger(A.niger)を用いて7日後および28日後の生菌数を測定した。被験製剤3および4の保存効力試験は、日本薬局方(第15改正)および米国薬局方の保存効力試験法に準拠して行い、試験菌としてEscherichia coli(E.coli)、Pseudomonas aeruginosa(P.aeruginosa)、Staphylococcus aureus(S.aureus)、Candida albicans(C.albicans)およびAspergillus niger(A.niger)を用いて7日後および28日後の生菌数を測定した。被験製剤5〜9の保存効力試験は、日本薬局方(第15改正)および米国薬局方の保存効力試験法に準拠して行い、試験菌としてEscherichia coli(E.coli)、Pseudomonas aeruginosa(P.aeruginosa)、Staphylococcus aureus(S.aureus)、Candida albicans(C.albicans)およびAspergillus niger(A.niger)を用いて7日後の生菌数を測定した。
各試験で得られた数値から下記計算式に従い、菌の生存率(%)を算出した。
減少率(Log)=Log(初期菌数/サンプリング時の生菌数)
1−3.試験結果および考察
これらの試験結果を表1〜4に示す。なお、表1〜3のN.D.は菌が検出されなかったことを示し、また、表4のN.I.は菌が増加しなかったことを示す。
これらの試験結果を表1〜4に示す。なお、表1〜3のN.D.は菌が検出されなかったことを示し、また、表4のN.I.は菌が増加しなかったことを示す。
表1〜4より明らかなように、本発明の懸濁型点眼剤は、欧州薬局方基準「A」、日本薬局方または米国薬局方の保存効力試験に規定する基準を満足した。すなわち、本発明の懸濁型点眼剤は既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも防腐剤の配合量が少ないにも拘わらず、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と同等の優れた保存効力を有する。なお、欧州薬局方基準「A」の保存効力試験は、日本薬局方および米国薬局方の同試験に比べて、より厳しい要求基準を規定している。
2.眼刺激性試験
ウサギを用いて1日10回点眼による眼刺激性試験を実施した。被験製剤1および市販の塩酸レボカバスチン点眼液[「リボスチン点眼液0.025%」(発売元:参天製薬):レボカバスチン配合量0.25mg/ml](以下、「比較製剤1」という)を、30分間隔で1日10回、ウサギ(白色ウサギ;雄性20週齢、)の眼の角膜上に点眼し、第10回点眼後に1分間の瞬目回数を測定した(各4例、4眼)。被験製剤1と比較製剤1で平均瞬目回数(回/分)に有意差は認められなかったが、比較製剤1の1例で23秒間の閉目が認められた。すなわち、本発明の懸濁型点眼剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と比べて眼組織に対してよりやさしく、差し心地のよい処方である。
ウサギを用いて1日10回点眼による眼刺激性試験を実施した。被験製剤1および市販の塩酸レボカバスチン点眼液[「リボスチン点眼液0.025%」(発売元:参天製薬):レボカバスチン配合量0.25mg/ml](以下、「比較製剤1」という)を、30分間隔で1日10回、ウサギ(白色ウサギ;雄性20週齢、)の眼の角膜上に点眼し、第10回点眼後に1分間の瞬目回数を測定した(各4例、4眼)。被験製剤1と比較製剤1で平均瞬目回数(回/分)に有意差は認められなかったが、比較製剤1の1例で23秒間の閉目が認められた。すなわち、本発明の懸濁型点眼剤は、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤と比べて眼組織に対してよりやさしく、差し心地のよい処方である。
3.再分散性評価試験1
本発明の懸濁型点眼剤を用いてその再分散性について検討した。
本発明の懸濁型点眼剤を用いてその再分散性について検討した。
3−1.被験製剤の調製
被験製剤10
被験製剤1の塩化ナトリウム(0.8g)に代えて濃グリセリン(2.3g)を、また、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)に代えてヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が4000mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)を用いる以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤10とする。
被験製剤10
被験製剤1の塩化ナトリウム(0.8g)に代えて濃グリセリン(2.3g)を、また、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)に代えてヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が4000mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)を用いる以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤10とする。
3−2.試験方法
被験製剤1および10のレボカバスチン粒子の再分散性について検討した。各被験製剤を5mLの点眼容器に充填し、表5の条件下(50℃、40℃/75%RHまたは25℃/40%RH)、一定期間(4週間または3ヶ月)正立状態で保存した。保存終了直後、この点眼容器を箱に入れて一定方向に転倒させ、容器底面に沈降しているレボカバスチン粒子が容器から完全にはがれて再分散するまでの転倒回数を計測した。
被験製剤1および10のレボカバスチン粒子の再分散性について検討した。各被験製剤を5mLの点眼容器に充填し、表5の条件下(50℃、40℃/75%RHまたは25℃/40%RH)、一定期間(4週間または3ヶ月)正立状態で保存した。保存終了直後、この点眼容器を箱に入れて一定方向に転倒させ、容器底面に沈降しているレボカバスチン粒子が容器から完全にはがれて再分散するまでの転倒回数を計測した。
3−3.試験結果および考察
これらの試験結果を表5に示す。表5中の数字は再分散するまでの転倒回数を表す。
これらの試験結果を表5に示す。表5中の数字は再分散するまでの転倒回数を表す。
表5から明らかなように、本発明の被験製剤1および10は容易に再分散することが認められた。すなわち、本発明の懸濁型点眼剤は振盪により容易にレボカバスチン粒子を分散させることができ、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤よりも再分散性に優れている。
4.再分散性評価試験2
4−1.被験製剤の調製
被験製剤11〜17
被験製剤1のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)に代えてヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、コンドロイチン硫酸ナトリウムをそれぞれ0.01g用いて、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、各懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これらを被験製剤11〜17とする。
4−1.被験製剤の調製
被験製剤11〜17
被験製剤1のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)に代えてヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、コンドロイチン硫酸ナトリウムをそれぞれ0.01g用いて、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、各懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これらを被験製剤11〜17とする。
4−2.試験方法
被験製剤11〜17のレボカバスチン粒子の再分散性について検討した。各被験製剤を5mLの点眼容器に充填し、表6の条件下(50℃、4週間)正立状態で保存した。保存終了直後、この点眼容器を箱に入れて一定方向に転倒させ、容器底面に沈降しているレボカバスチン粒子が容器から完全にはがれて再分散するまでの転倒回数を計測した。
被験製剤11〜17のレボカバスチン粒子の再分散性について検討した。各被験製剤を5mLの点眼容器に充填し、表6の条件下(50℃、4週間)正立状態で保存した。保存終了直後、この点眼容器を箱に入れて一定方向に転倒させ、容器底面に沈降しているレボカバスチン粒子が容器から完全にはがれて再分散するまでの転倒回数を計測した。
4−3.試験結果および考察
これらの試験結果を表6に示す。表6中の数字は再分散するまでの転倒回数を表す。
これらの試験結果を表6に示す。表6中の数字は再分散するまでの転倒回数を表す。
表6から明らかなように、被験製剤11〜17の水溶性高分子はいずれも、既存のレボカバスチン懸濁型点眼剤(比較製剤1)よりも再分散性に優れている。
5.凝集性評価試験
本発明の懸濁型点眼剤を用いて凝集塊形成について検討した。
本発明の懸濁型点眼剤を用いて凝集塊形成について検討した。
5−1.被験製剤の調製
被験製剤18
被験製剤1のポリソルベート80の配合量を0.005gから0.05gへ変更する以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤18とする。
被験製剤18
被験製剤1のポリソルベート80の配合量を0.005gから0.05gへ変更する以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤18とする。
被験製剤19
被験製剤1のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)に代えてヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が4000mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)を用いる以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤19とする。
被験製剤1のヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が6mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)に代えてヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が4000mm2/s:信越化学工業製)(0.001g)を用いる以外は、被験製剤1の場合と同様の操作を行って、懸濁型の点眼剤(浸透圧比:1.0)を得た。以下、これを被験製剤19とする。
5−2.試験方法
被験製剤1、2、10、18および19のレボカバスチン粒子の凝集性について検討した。各被験製剤を5mLの点眼容器に充填し、表7の条件下(40℃/75%RHまたは25℃/40%RH)、一定期間(3、6または25ヶ月)正立状態で保存した。保存終了後、この点眼容器を一定方向に転倒させて混和し、容器底面に沈降しているレボカバスチン粒子が容器から完全にはがれるまで回転させて再分散させた。その後、液中に分散している凝集塊の個数を目視にて計測した。
被験製剤1、2、10、18および19のレボカバスチン粒子の凝集性について検討した。各被験製剤を5mLの点眼容器に充填し、表7の条件下(40℃/75%RHまたは25℃/40%RH)、一定期間(3、6または25ヶ月)正立状態で保存した。保存終了後、この点眼容器を一定方向に転倒させて混和し、容器底面に沈降しているレボカバスチン粒子が容器から完全にはがれるまで回転させて再分散させた。その後、液中に分散している凝集塊の個数を目視にて計測した。
5−3.試験結果および考察
これらの試験結果を表7に示す。(凝集塊個数/5mL)
これらの試験結果を表7に示す。(凝集塊個数/5mL)
表7から明らかなように、イオン性等張化剤である塩化ナトリウムを用いた被験製剤19は、非イオン性等張化剤である濃グリセリンを用いた被験製剤10と比べて、塩酸レボカバスチン粒子の凝集塊が少なくなる。すなわち、塩化ナトリウムなどのイオン性等張化剤を配合することで、本発明の懸濁型点眼剤の有効成分であるレボカバスチン粒子の凝集性がより改善される。また、非イオン性等張化剤を含有する被験製剤1と被験製剤19および被験製剤2と被験製剤10においても、塩酸レボカバスチン粒子の凝集塊生成に差異が認められた。すなわち、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの粘度グレードを選択することでも、本発明の懸濁型点眼剤の有効成分であるレボカバスチン粒子の凝集性がより改善される。
6.製剤例
実施例の調製法に準じて下記の製剤を得た。なお、下記製剤例において、各成分の配合量は100mL中の含量である。
実施例の調製法に準じて下記の製剤を得た。なお、下記製剤例において、各成分の配合量は100mL中の含量である。
製剤例1
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
塩化ナトリウム 0.8g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.001g
ポリソルベート80 0.005g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.004g、0.005g、0.006g、0.008g、0.01gに変えて製剤例1と同様な製剤を得ることができ、また、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.007g、0.01g、0.03g、0.05g、0.1gに変えて製剤例1と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
塩化ナトリウム 0.8g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.001g
ポリソルベート80 0.005g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.004g、0.005g、0.006g、0.008g、0.01gに変えて製剤例1と同様な製剤を得ることができ、また、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.007g、0.01g、0.03g、0.05g、0.1gに変えて製剤例1と同様な製剤を得ることができる。
製剤例2
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.001g
濃グリセリン 2.3g
ポリソルベート80 0.05g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.004g、0.006g、0.008g、0.01gに変えて製剤例2と同様な製剤を得ることができ、また、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.005g、0.007g、0.01g、0.03g、0.1gに変えて製剤例2と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.001g
濃グリセリン 2.3g
ポリソルベート80 0.05g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.004g、0.006g、0.008g、0.01gに変えて製剤例2と同様な製剤を得ることができ、また、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.005g、0.007g、0.01g、0.03g、0.1gに変えて製剤例2と同様な製剤を得ることができる。
製剤例3
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.005g
塩化カリウム 1.0g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例3と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.005g
塩化カリウム 1.0g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例3と同様な製剤を得ることができる。
製剤例4
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.01g
塩化ナトリウム 0.8g
ポリソルベート80 0.05g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.005g、0.007g、0.01g、0.03g、0.1gに変えて製剤例4と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.01g
塩化ナトリウム 0.8g
ポリソルベート80 0.05g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.005g、0.007g、0.01g、0.03g、0.1gに変えて製剤例4と同様な製剤を得ることができる。
製剤例5
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
メチルセルロース 0.01g
プロピレングリコール 2.5g
ポリソルベート80 0.05g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.005g、0.007g、0.01g、0.03g、0.1gに変えて製剤例5と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
メチルセルロース 0.01g
プロピレングリコール 2.5g
ポリソルベート80 0.05g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリソルベート80の配合量を0.001g、0.003g、0.005g、0.007g、0.01g、0.03g、0.1gに変えて製剤例5と同様な製剤を得ることができる。
製剤例6
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.006g
ポリエチレングリコール 1.8g
塩化ナトリウム 1.0g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例6と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.006g
ポリエチレングリコール 1.8g
塩化ナトリウム 1.0g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例6と同様な製剤を得ることができる。
製剤例7
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.1g
塩化ナトリウム 0.8g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.07g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.005g、0.03g、0.1gに変えて製剤例7と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.1g
塩化ナトリウム 0.8g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.07g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.005g、0.03g、0.1gに変えて製剤例7と同様な製剤を得ることができる。
製剤例8
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.005g
ポリビニルピロリドン 0.01g
塩化ナトリウム 1.0g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例8と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.005g
ポリビニルピロリドン 0.01g
塩化ナトリウム 1.0g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例8と同様な製剤を得ることができる。
製剤例9
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
ヒドロキシエチルセルロース 0.02g
塩化ナトリウム 0.8g
ポリソルベート80 0.03g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.03g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリソルベート80の配合量を0.003g、0.007g、0.01g、0.1gに変えて製剤例9と同様な製剤を得ることができ、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.005g、0.01g、0.1gに変えて製剤例9と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.003g
ヒドロキシエチルセルロース 0.02g
塩化ナトリウム 0.8g
ポリソルベート80 0.03g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.03g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、ポリソルベート80の配合量を0.003g、0.007g、0.01g、0.1gに変えて製剤例9と同様な製剤を得ることができ、また、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60の配合量を0.005g、0.01g、0.1gに変えて製剤例9と同様な製剤を得ることができる。
製剤例10
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.5g
塩化ナトリウム 0.8g
濃グリセリン 1.5g
ポリソルベート80 0.03g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例10と同様な製剤を得ることができる。
塩酸レボカバスチン 0.027g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 0.5g
塩化ナトリウム 0.8g
濃グリセリン 1.5g
ポリソルベート80 0.03g
リン酸水素二ナトリウム 適量
リン酸二水素ナトリウム 適量
エデト酸ナトリウム 適量
水酸化ナトリウム 適量
希塩酸 適量
滅菌精製水 適量
上記処方において、塩化ベンザルコニウムの配合量を0.0005g、0.001g、0.002g、0.003g、0.008g、0.01gに変えて製剤例10と同様な製剤を得ることができる。
本発明は、レボカバスチンを含有する製剤の防腐剤(塩化ベンザルコニウム)の配合量を可能な限り低減し、かつ、懸濁型点眼剤に求められる使用性および利便性の更なる向上を果たす。
Claims (15)
- a)0.01〜0.1%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、
b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、
c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、および
d)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トレハロース、シュクロース、ソルビトールおよびマンニトールから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤
を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤。 - 水溶性高分子がセルロース系高分子である請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 水溶性高分子がポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース若しくはその塩、または、コンドロイチン硫酸ナトリウムである請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロース2910である請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- ヒドロキシプロピルメチルセルロースの20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が1〜20mm2/sである請求項4記載の懸濁型点眼剤。
- 等張化剤が塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムから選択される少なくとも1種である請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、かつ、等張化剤が塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムから選択される少なくとも1種である請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロース2910であり、かつ、等張化剤が塩化ナトリウムである請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースであって、該ヒドロキシプロピルメチルセルロースの20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が1〜20mm2/sであり、かつ、等張化剤が塩化ナトリウムである請求項1記載の懸濁型点眼剤。
- 0.02〜0.05%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、0.001〜0.008%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、0.0001〜1%(W/V)のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび0.5〜2%(W/V)の塩化ナトリウムを含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤。
- a)0.01〜0.1%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、
b)0.0005〜0.01%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、
c)0.00001〜2%(W/V)の水溶性高分子、
d)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムから選択される少なくとも1種である0.1〜5%(W/V)の等張化剤、および
e)0.0001〜0.5%(W/V)の非イオン性界面活性剤
を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤。 - 非イオン性界面活性剤がポリソルベート80である請求項12の懸濁型眼剤。
- 0.02〜0.05%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、0.001〜0.008%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、0.0001〜1%(W/V)のヒドロキシプロピルメチルセルロース、0.5〜2%(W/V)の塩化ナトリウムおよび0.001〜0.1%(W/V)のポリソルベート80を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤。
- 0.02〜0.03%(W/V)のレボカバスチンまたはその塩類、0.002〜0.005%(W/V)の塩化ベンザルコニウム、0.0001〜0.5%(W/V)の20℃における2%(W/V)水溶液の粘度が1〜20mm2/sであるヒドロキシプロピルメチルセルロース、0.3〜3%(W/V)の塩化ナトリウムおよび0.003〜0.01%(W/V)のポリソルベート80を含有し、浸透圧比が0.5〜2.0である懸濁型点眼剤。
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