JP2010261760A - 耐圧疲労試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧力容器70内に封入された液体に対して周期的に超高圧と低圧とを印加するピストン53を備えたシリンダ50を有し圧力容器70の耐圧疲労度を試験する耐圧疲労試験装置10とし、超高圧を周期的に発生させるために高速回転する偏心カム21を装備した動力伝達用カム機構20と、この動力伝達用カム機構20の偏心カム21と係合し当該偏心カム21の偏心回転力をピストン53の往復直線運動に変換する回転力変換機構30と、一端部がシリンダ50に連結され他端部が圧力容器70に連通された液圧回路60と、を備えた構成とし、シリンダ50を、ピストン53用の挿通穴51Aを有するシリンダ本体51と、このシリンダ本体51に挿通穴51Aを塞いで密封固着され、内部に液圧回路60に連通する連通小孔があけられたポート部材52と、を備えた構成とした。
【選択図】図1
Description
この超高圧発生装置は、ピストンを超高圧発生室内に設置された試料体に対して進退させる駆動装置が、制御モータで回転させられるボールネジで進退する下ウェッジと、その上面の上ウェッジとで構成され、上記下ウェッジと、上ウェッジとは互いに向き合う面が勾配に形成された構造となっている。そして、制御モータで回転するボールネジにより下ウェッジと上ウェッジとを進退させ、両ウェッジの勾配により微小変位可能とし、それにより、突入圧力値を高くできるようになっている。
この圧縮試験装置では、偏心カムと油圧シリンダとを組み合わせて金属片に対する高精度で任意の圧縮パターンを与えるものである。すなわち、偏心カムの回転により、ローラと一体となった下側に配置された第2ラムが上下方向に往復直線移動し、この第2ラムと当該第2ラムの上方に固定された第1ラムとの間に挟まれた金属片に連続圧縮力が印加される構造である。
このシリンダ機構100では、フレーム103に固着されたシリンダ101の内部に、ピストン102が挿通する挿通用穴101Aが形成されている。シリンダ101の液圧送出側端部には、図示しないが液圧の供給先である、例えば圧力容器と連結された液圧回路104が連結されている。また、シリンダ101の液圧送出端には、挿通用穴101Aに連続し、かつ液圧回路104に連通する連通小孔101Bが形成されている。
そして、シリンダ101の挿通用穴101Aの端部、つまり挿通用穴101Aから連通小孔101Bに至る挿通用穴101Aの底面隅部101Cには、R加工が施されている。
この回転力変換機構110では、偏心カム113の回転力がローラ・フォロア114に伝達されるようになっている。ローラ・フォロア114は、内輪114Aと外輪114Bとを含み構成され、外輪114Bは固定軸115を介してフォロア用ケース116に回転自在に支持されている。そして、フォロア用ケース116に前記ピストン112が連結されている。
そして、圧力容器の耐圧疲労試験は、圧力容器内に超高圧と低圧とを周期的に印加することで行われる。
その結果、超高圧への昇圧サイクルでシリンダ101が疲労破壊するという問題があり、図11で示した通常のシリンダ構造100では、例えば100MPa以上の超高圧に対応できないものであった。
上記力F1と偏心カム113の回転によるピストンに作用する推力により、フォロア用ケース116と連結されているピストン112の往復直線運動(矢印C方向運動)を行うことになる。
また、ローラ・フォロア114が回転しない場合、上記摩擦力F2は、ピストン112を偏心カム113の回転の接触面の接線方向に押圧する力にもなる。
さらに、ピストン112に作用する圧力が超高圧であるため直線方向の力F1も非常に大きくなり、その結果ローラ・フォロア軸方向への分力も大きくなる。
ローラ・フォロア114は、ラジアル荷重の負荷を目的としていることもあり、大きなスラスト荷重を受けたローラ・フォロア114が破損し、その結果、ローラ・フォロア114が正常に回転しなくなり、上記摩擦力F2の発生をローラ・フォロア114の回転摩擦により抑制できなくなるため、これがピストン112に大きな曲げモーメントを及ぼし、終にはピストン112が破断してしまう。
また、本発明の耐圧疲労試験装置が、前記回転力変換機構として、前記偏心カムに当接して回転するローラと、このローラの左右のローラ支軸部を各別に回転支持しかつラジアル方向とスラスト方向の荷重を受けることができる軸受と、一端部で前記各軸受を保持すると共に他端部に前記ピストンのヘッド部を連結した軸受機構と、を備えることにより、ローラが左右のローラ支軸部を介してラジアル方向とスラスト方向の荷重を受けることができる軸受により回転支持されているので、偏心カムの回転に伴い発生する当該偏心カムとローラとの摩擦力を抑制することができ、これにより、ピストンの破断を防止することができる。
まず、図1に基づいて上記実施形態の耐圧疲労試験装置10の全体を説明する。
そして、この圧力容器70に取付けられた圧力測定器72により、所定の超高圧および低圧が、圧力容器70に印加されていることを確認することができる。
さらに、圧力容器70には、その内部の圧力値を測定する前記圧力測定器72が設置されている。そして、圧力容器70は、支持台75上に設置されている。
したがって、カム本体22の係合穴22Aと回転軸24の係止部24Aとの間には、カム本体22の係合穴22Aの長さ寸法Lと回転軸24の係止部24Aの長さ寸法L1との差分の隙間Sが形成されている。
シム23は、精密に仕上げられた厚さの異なる複数種類が揃えられ、それらの中から適宜選択して使用することで、カム本体22が回転軸24のセンターCに対して偏心した状態とすることができる。
なお、回転軸24において前記軸受25,25に支持される各端部24B,24B(図1参照)は丸棒状に形成され、一方側の端部24Bがその延長上で前述のように回転駆動源28に連結されている。
なお、図2に示すように、第1シム23Aおよび第2シム23Bとも、カム本体22の厚さより長い長さ寸法に仕上げられている。
すなわち、回転力変換機構30は、上記ローラ31と、このローラ31を支持する左右のローラ支軸部32,32と、これらのローラ支軸部32,32を回転自在に支持する円錐ころ軸受33,33と、これらの円錐ころ軸受33,33を一端部で保持すると共に、他端部が前記ピストン53のヘッド部53Aと連結された軸受機構34と、を備えて構成されている。
したがって、高速回転と軸受けに加わる荷重の変化が過酷な状況下での使用に好適であり、さらに、本実施形態のように向かい合わせて使用することで、アンギュラ玉軸受けと同様に、ラジアル、アキシアル(スラスト)両方向の荷重を受けることができるとされている。
すなわち、軸受機構34は、一端部に、左右の円錐ころ軸受33,33をそれぞれ個別に保持する一方の軸受保持部34Aおよび他方の軸受保持部34Bを有して構成され、これらの軸受保持部34A,34Bによりローラ31が上記略凹状の底面から浮いた状態で保持されている。
他方の軸受保持部34Bは、底面部34Cに着脱可能に取り付けられるようになっている。そして、左右のローラ支軸部32,32のそれぞれに円錐ころ軸受33,33を嵌め込んでおいて、まず、一つの円錐ころ軸受33を一方の軸受保持部34Aに装着して保持させ、次いで、他方の軸受保持部34Bに別の円錐ころ軸受33を装着した後、図5に示すように、他方の軸受保持部34Bを取付けボルト35により前記底面部34Cに固着するようになっている。
また、他方の軸受保持部34Bの外表面には、別のローラ支軸部32の端部と対向すると共にそのローラ支軸部32周りの開口部を塞ぎ、かつ他方の円錐ころ軸受33の側面を押さえる軸受押え部材38が複数本の取付けボルト39により取り付けられており、前記取付けボルト39は円錐ころ軸受33に適切な予荷重をかけることができるよう配置されている。
この図6に示すように、偏心カム21が偏心量L2で例えば矢印A方向に回転するとき、その回転力により、ピストン53を下方向へ直線移動させる推力と、ピストン53を上方向へ直線移動させる直線方向の力F1とにより、ピストン53は往復直線運動(矢印C方向運動)を行う。
この際、ローラ31と偏心カム21との摩擦で生じる接触面の接線方向の力F2、言い換えれば、上記直線方向の力F1と摩擦係数の積である摩擦力F2とが発生する。
そして、ローラが回転できない場合、この摩擦力F2は、ローラ31、軸受機構34およびピストン53を偏心カム21の回転方向先側に押圧する押圧力でもある。
その結果、ピストン53に掛かる上記摩擦力F2の発生がローラ31の回転摩擦により抑制されピストン53の破断を防止することができ、これにより、ピストン53で周期的に超高圧を印加することができる。
ピストン53は、そのヘッド部53Aが、図4に示すように取付けボルト52により上記軸受機構34の底面部34Cに取付けられている。なお、ピストン53のヘッド部53Aは常時シリンダ50の外部に位置している。
また、ピストン53の先端部は、図7等に示すように、シリンダ本体51のピストン53用の挿通穴51Aに往復直線移動自在に挿入されている。
ポート部材52は、シリンダ本体51の液圧回路60側の端部に形成されたネジ穴51Cにねじ込み固着されており、これによりポート部材52を小さくすることができる。また、ポート部材52においてシリンダ本体51の挿通穴51Aを塞ぐ一端面52Aは、ピストン53の往復直線運動により発生した超高圧を受ける圧力受部となっている。
なお、ポート部材52とメタルシール55とを別部品で構成してもよい。
回転駆動源28を駆動させて、予め所定の偏心量L2に設定された偏心カム21を高速回転させると、回転力変換機構30によりその偏心カム21の回転駆動力が往復直線運動に変換され、その往復直線運動がピストン53に伝達され、当該ピストン53がシリンダ50内を高速で往復直線運動する。
(1)ピストン53がシリンダ50内のピストン用の挿通穴51Aを往復直線運動することによって、圧力容器70内に封入された液体71に対して周期的に超高圧と低圧とが印加される。この際、シリンダ50が、シリンダ本体51とポート部材52との二部材で構成され、ポート部材52がシリンダ本体51のピストン用の挿通穴51Aを塞いで密封固着されているので、シリンダ本体51の挿通穴51Aの底面において応力集中が生じる部位をなくすことができる。その結果、周期的に印加される超高圧と低圧との圧力変動にも充分耐えることができ、これにより、例えば100MPa以上の超高圧と低圧とが周期的に印加される圧力容器70の耐圧疲労試験を行うことができる。
この第2実施形態の耐圧疲労試験装置10Aは、その装置10Aの構成要素であるシリンダ80の構造を、前記第1実施形態の耐圧疲労試験装置10におけるシリンダ50の構造と異なる構造としたものである。シリンダ80以外の構成については、すべて第1実施形態と同様である。
したがって、以下にはシリンダ80の説明のみを行う。また、このシリンダ80においても、前記第1実施形態のシリンダ50の構成部材と同一部材には同一符号を付し、異なる部位のみを詳細に説明する。
これに対して、ポート部材82は、シリンダ本体81の液圧出力端と当接する平坦面部82Aとその外周面に形成された環状立上り部82Bとで形成されている。
この環状立上り部82Bの内周部には、上記外周ネジ部81Aに螺合するネジ穴82Cが形成されている。また、ポート部材82の径方向中心には、液圧回路60と連通する連通小孔82Dが形成され、さらに、液圧回路60と連結させるためのカップリング用のネジ穴82Eが形成されている。
この第3実施形態の耐圧疲労試験装置10Bは、その装置10Bの構成要素であるシリンダ90の構造を、前記第1実施形態および第2実施形態の耐圧疲労試験装置10,10Aにおけるシリンダ50,80の構造と異なる構造としたものである。
したがって、以下にはシリンダ90の説明のみを行う。また、このシリンダ90においても、前記第1、第2実施形態のシリンダ50,80の構成部材と同一部材には同一符号を付し、異なる部位のみを詳細に説明する。
ポート部材92のシリンダ本体91の先端面との当接面には、ピストン53用の挿通穴91Aの外径寸法よりも大きな外径のメタルシール95が設けられている。このメタルシール95は、ポート部材92の上記当接面と接合し、ポート部材92と一体になって内圧をシールするようになっている。また、このメタルシール95は、別部品としてポート部材92の上記当接面に形成されたメタルシール95用の嵌合穴に嵌め込まれるようになっている場合もある。
10A 耐圧疲労試験装置(第2実施形態)
10B 耐圧疲労試験装置(第3実施形態)
20 動力伝達用カム機構
21 偏心カム
22 カム本体
23 偏心量調整部材であるシム
28 回転駆動源
30 回転力変換機構
31 ローラ
32 ローラ支持部
33 円錐ころ軸受
34 軸受機構
50 シリンダ
51 シリンダ本体
52 ポート部材
53 ピストン
55 メタルシール
60 液圧回路
62 逆止弁
65 補充用液圧源
70 圧力容器
80 シリンダ(第2実施形態)
81 シリンダ本体(第2実施形態)
82 ポート部材(第2実施形態)
90 シリンダ(第3実施形態)
91 シリンダ本体(第3実施形態)
92 ポート部材(第3実施形態)
Claims (2)
- 液体が封入された圧力容器の前記液体に対して周期的に超高圧と低圧とを印加するピストンとこのピストンに係合するシリンダを備えた耐圧疲労試験装置であって、
前記超高圧を周期的に発生させるために回転する偏心カムを装備した動力伝達用カム機構と、
前記偏心カムと係合し当該偏心カムの偏心回転力を前記ピストンの往復直線運動に変換する回転力変換機構と、
一端部が前記シリンダの液圧出力端に連通され他端部が前記圧力容器に連通された液圧回路と、を備え、
前記シリンダを、
前記ピストン用の挿通穴を有するシリンダ本体と、このシリンダ本体の前記液圧出力端に前記ピストン用の挿通穴を塞いで密封固着されると共に内部に前記液圧回路に連通する連通小孔が設けられたポート部材と、を備えた構成としたことを特徴とする耐圧疲労試験装置。 - 前記請求項1に記載の耐圧疲労試験装置において、
前記回転力変換機構を、
前記偏心カムに当接して回転するローラと、このローラの左右のローラ支軸部を各別に回転支持しかつラジアル方向とスラスト方向の荷重を受けることができる軸受と、一端部で前記各軸受を保持すると共に他端部に前記ピストンのヘッド部を連結した軸受機構と、を備えた構成としたことを特徴とする耐圧疲労試験装置。
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