JP2001153774A - 内圧疲労試験機 - Google Patents
内圧疲労試験機Info
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Abstract
複数の圧力ポートに導いても疲労亀裂等を生じることが
なく、従来に比してより高圧の試験を行うことのできる
内圧疲労試験機を提供する。 【解決手段】 増圧器2のシリンダ22の底板23に、
一端がシリンダ22の内部に連通する複数の油路23
a,23b・・・・を放射状に形成し、その各油路23a,
23b・・・・の他端にそれぞれ圧力ポート27a,27b
・・・・を設けることで、油路23a,23b・・・・の近傍に
引張応力が集中することを防止し、疲労亀裂の発生を抑
制する。
Description
し、更に詳しくは、増圧器から吐出される高圧流体を複
数の圧力ポートに分岐させる油路を有して、その各圧力
ポートに対して供試体、圧力セル、あるいは補助油圧源
等を接続して、供試体に対して高圧・高サイクルの試験
を行うことのできる内圧疲労試験機に関する。
ル等、繰り返し高圧の内圧力を受ける部品においては、
一般に、その耐久性を評価するために、高圧・高サイク
ルの内圧を負荷してその状況を観察する内圧疲労試験が
行われる。
図3に要部断面図を示すような試験機が実用化されてい
る。この図3に示す試験機においては、増圧器101の
プランジャ102を油圧サーボアクチュエータにより高
サイクルで駆動し、増圧器101のシリンダ103から
高圧の作動油を高サイクルのもとに吐出する。増圧器1
01のシリンダ103は、その底部が底板104によっ
て閉塞され、上端部にはプランジャ102をガイドする
ためのブッシュ105と、そのブッシュ105を押さえ
る上板106が装着されている。そして、その全体の周
囲が水冷ジャケット107a,107bで覆われた状態
て試験機本体に固定される。
は、プランジャ102が高速で動くためにシール部材を
用いることはできず、これら両者間に極めて微小な隙間
を設け、漏油によって潤滑するように構成している。そ
して、その隙間から漏れ出る作動油は、ドレーンを通じ
て補助油圧源に回収し、その漏油により増圧器101内
で不足した作動油は、補助油圧源から供給されるように
構成されている。また、シリンダ103と上板106お
よびブッシュ105の間や、シリンダ103と底板10
4との間には、断面略U字形等のの金属製シールリング
108や、ゴム製のO−リング109によってシールす
るようになっている。
れた作動油は、底板104に設けられた油路104aを
介してマニホールド121に導かれているとともに、こ
の油路104aは底板104内でT字形に分岐して圧力
セルおよび補助油圧源にも連通している。
るA−A断面図を示すように、底板104の油路104
aに連通する1本の油路122と、その油路122に対
してT字形に連通する油路123、および、その油路1
23に直交する4本の分岐油路124a〜124dを有
しており、各分岐油路124a〜124dの先端に設け
られた4個の圧力ポート125a〜125dは供試体に
接続される。
来の内圧疲労試験機においては、底板104内の油路1
04aのT字形の分岐部分や、マニホールド121の油
路122とそれにT字形に交わる油路123との交差
部、および、更にその123に対してT字形に交わる各
分岐油路124a〜124dとの交差部に、圧油による
引張応力の集中現象が生じ、シリンダ103内の圧力を
150MPa程度以上としたとき、疲労亀裂が生じやす
く、従ってその圧力以上の高圧での試験を行うことがで
きないという問題があった。
もので、増圧器のシリンダ圧力を高圧にして複数の圧力
ポートに導いても亀裂等を生じることがなく、従来の試
験機に比してより高圧の試験を行うことのできる内圧疲
労試験機の提供を目的としている。
め、本発明の内圧疲労試験機は、油圧サーボアクチュエ
ータによって増圧器のプランジャを往復動させ、その増
圧器から吐出される高圧流体を複数の圧力ポートに導
き、そのうちの少なくとも一つの圧力ポートからの圧油
を供試体に供給することにより、供試体に繰り返し高圧
の内圧を負荷する内圧疲労試験機において、上記増圧器
のシリンダ低部に固着された底板に、一端がシリンダ内
部に連通する複数本の油路を放射状に形成し、その各油
路の他端を圧力ポートとしたことによって特徴づけられ
る。
トに導くための油路を、底板内でT字形に分岐させた
り、あるいは同じくT字形の分岐部分を有するマニホー
ルドを用いずに、シリンダ内部に臨む底板から、直接的
に放射状に複数の油路を形成することにより、圧油によ
る引張荷重の集中を回避し、所期の目的を達成しようと
するものである。
シリンダ内部の圧油により圧縮応力が作用しており、そ
の底板に放射状に複数の油路を設けてシリンダ内部と各
圧力ポートとを直接的に連通させた構造では、各油路の
シリンダ内への開口部分を含めて大きな引張荷重が集中
する箇所がなくなる。このことは、有限要素法を用いた
構造解析によっても確認されており、従来に比してより
高圧の試験を行っても疲労亀裂の発生を抑制できること
ができる。
好適な実施の形態について説明する。図1は本発明の実
施の形態の全体構成図で、機械的構成を表す模式図と、
電気的構成を表すブロック図、並びに油圧回路図を併記
して示す図である。また、図2はその増圧器2の詳細構
造を示す断面図である。
ム12a,12bを鉛直に固定するとともに、そのコラ
ム12a,12bに水平のビーム13を位置調整可能に
設けた構造を有し、ベース11の上には増圧器2を支持
するための増圧器台14が固定されている。
ャ21およびシリンダ22、シリンダ22の下端部に設
けられてその底部開口部分を閉塞する底板23、シリン
ダ22の上端部に設けられたブッシュ24、そのブッシ
ュ24を押さえる上板25、および、これらの周囲を囲
むように配置されてシリンダ22およびその周辺部材を
冷却するための上下分割式の水冷ジャケット26a,2
6bを主体として構成されている。
20が突出形成されているとともに、ブッシュ24の下
面中心部には、円錐孔240が形成されている。円錐面
220の角度は円錐孔240の角度よりも僅かに小さく
(例えば円錐面220が58〜59°程度に対し、円錐
孔240が60°)、両者を突き合わせることによっ
て、円錐面220が円錐孔240に食い込んで極めて密
にシールされるようになっている。
面221が突出形成されているとともに、底板23の上
面中心部には、上記と同様に円錐面221よりも僅かに
角度の大きな円錐孔230が形成されており、これら両
者を突き合わせることによって円錐面221が円錐孔2
30内に食い込んで極めて密にシールされる。
は、前記した従来の試験機と同様に、プランジャ21が
高速で動作するためにシール部材を用いることはでき
ず、これら両者間に微小な隙間を介在させ、その隙間に
漏れる作動油によってこれら両者間を潤滑している。こ
の隙間から漏れ出た作動油は、ドレーン28を介して後
述する補助油圧源4に回収される。
してシリンダ22内部に一端が連通する複数本、例えば
4本、の直線的な油路23a,23b・・・・が放射状に形
成されており、その各油路23a,23b・・・・の他端が
圧力ポート27a,27b・・・・となっている。その各圧
力ポート27a,27b・・・・のうちの一つは圧力セル3
に接続され、他の一つは逆止弁41を介して補助油圧源
4に接続されるとともに、残りは供試体に接続される。
機本体1のビーム13の上面に固定された油圧サーボ式
アクチュエータ5の出力軸の下端に対し、ロードセル6
を介して装着されている。この油圧サーボ式アクチュエ
ータ5には、サーボ弁51を介して負荷用油圧源7から
の高圧油が供給される。なお、図において71,72は
アキュムレータである。
変位は変位計8によって検出され、その変位検出出力は
ロードセル6による荷重検出信号、および圧力セル3に
よる圧力検出信号とともに制御装置9に取り込まれる。
そして、この制御装置5は、これらの各検出信号に基づ
き、供試体に対してあらかじめ設定された繰り返し高圧
力が負荷されるように、油圧サーボ式アクチュエータ5
を駆動制御する。
器2のプランジャ21を高速で往復動させている際、プ
ランジャ21とブッシュ24の間の隙間から作動油が漏
れることにより、高圧系内の次第に作動油量が減少して
プランジャ21の往復動の位置が下がってくると、スト
ローク下限リミットスイッチ(図示せず)によってその
状態が検出され、補助油圧源4から逆止弁41を介して
高圧系内に作動油が供給される。これによってプランジ
ャ21の位置が上昇して上限位置にまで到達すると、ス
トローク上限リミットスイッチ(図示せず)によって検
出されて補助油圧源4からの作動油供給が停止される。
点は、供試体や圧力セル3、補助油圧源4が接続される
圧力ポート27a,27b・・・・が、底板23に放射状に
形成されてその一端がシリンダ22の内部に連通する直
線的な油路23a,23b・・・・の他端に設けられている
点であり、このような油路23a,23b・・・・の構成に
よると、底板23にはシリンダ22内の圧力によって全
体的に圧縮応力が作用し、その中に直線的に形成された
各油路23a,23b・・・・には、引張応力が大きく集中
する箇所がなく、従って、シリンダ22内の圧力を15
0MPa〜200MPa以上にしても、油路23a,2
3b・・・・の近傍を起点とした疲労破壊は生じない。
ンダ22とブッシュ24の間、および、シリンダ22と
底板23の間が、それぞれに若干の角度の異なる円錐面
220と円錐孔240、および、円錐面221と円錐孔
230が食い込むことによってシールされており、この
シール構造は、従来の金属製のシールリングや樹脂製の
O−リングによるシールに比して、長期にわたって良好
なシール性能を発揮することができる。
用いられていた金属製のシールリングでは、繰り返し高
圧の作用に起因する微小すべりにより接触面が磨耗し、
シール寿命が短く、また、ゴム製のO−リングについて
も、同様にゴムが損傷してシール寿命が短かったのに対
し、上記した実施の形態で用いた円錐面と円錐孔との食
い込みによるシール構造は剛性が高く、圧力変動による
微小すべりが生じないため、長期にわたって良好なシー
ル性能を発揮することができ、上記した各圧力ポート2
7a,27b・・・・に高圧油を供給する油路23a,23
b・・・・の採用により従来に比して高圧の試験が可能とな
っても、シールの交換が不要となる。
発生するための増圧器のシリンダの圧油を、シリンダの
底板に放射状に形成されてそれぞれの一端がシリンダ内
部に連通する直線的な複数の油路によって各圧力ポート
に導いているから、従来のようにT字形の分岐路を設け
た底板やマニホールドを用いる場合に比して、疲労破壊
の発生を抑制することができる。ちなみに、従来の油路
構成では、150MPa〜200MPa以上で使用に耐
える実用材料はなかったが、本発明の適用によってこの
ような圧力の試験に対して十分に耐え得ることが確かめ
られており、同じ材料を用いた場合において約1.5〜
2倍程度の圧力に耐えることが可能となった。
成を表す模式図と、電気的構成を表すブロック図、並び
に油圧回路図を併記して示す図である。
る。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 油圧サーボアクチュエータによって増圧
器のプランジャを往復動させ、その増圧器から吐出され
る高圧流体を複数の圧力ポートに導き、そのうちの少な
くとも一つの圧力ポートからの圧油を供試体に供給する
ことにより、供試体に繰り返し高圧の内圧を負荷する内
圧疲労試験機において、 上記増圧器のシリンダ低部に固着された底板に、一端が
シリンダ内部に連通する複数本の油路を放射状に形成
し、その各油路の他端を圧力ポートとしたことを特徴と
する内圧疲労試験器。
Priority Applications (1)
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ID=18263196
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JP33317999A Expired - Lifetime JP3475880B2 (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | 内圧疲労試験機 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1999
- 1999-11-24 JP JP33317999A patent/JP3475880B2/ja not_active Expired - Lifetime
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