JP2010258830A - 無線基地局及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭帯域の参照信号を無線端末に送信させる場合でも、他の無線端末の上り通信に悪影響を与えることなく、当該無線端末のスループットを改善できる無線基地局を提供する。
【解決手段】無線基地局10は、SRSを用いて測定された伝搬路特性値に基づいて、周波数帯域が割り当てられる無線端末を選択する処理と、選択された無線端末におけるデータ送信動作の制御とを行うデータ送信制御部120と、データ送信制御部120から得られる情報に基づいて、上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される低寄与度周波数帯域の分布状態を検出し、当該分布状態に応じた周波数帯域幅内でSRSを送信させるSRSパラメータを生成する設定情報生成部130と、生成されたSRSパラメータを無線端末に送信する無線通信部200とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、FDMA無線通信システムで用いられる無線基地局及び無線通信方法に関する。
近年、多元接続方式として直交周波数分割多元接続(OFDMA)方式又はシングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)方式等のFDMA方式を使用するFDMA無線通信システムが注目されている。FDMA無線通信システムは、システム帯域を複数の周波数帯域に分割して用いる。FDMA無線通信システムの一つであるE-UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access)では、上りシステム帯域を有効に利用してスループットを改善するために、次のような方法が用いられる。
無線基地局は、無線端末から送信される参照信号(Sounding Reference Signal(SRS))に基づいて、無線伝搬路の特性を示す伝搬路特性値を周波数帯域毎に測定(サウンディング)する。無線基地局は、周波数帯域毎の伝搬路特性値に基づいて、データ送信用に周波数帯域が割り当てられる無線端末を選択するスケジューリング処理や、選択された無線端末におけるデータ送信動作(例えば、変調方式、符号化率、送信電力、送信帯域幅等)を制御する適応送信制御を行う。
スケジューリング処理においては、無線端末間の公平性を考慮しながら、伝搬路特性値が良好な無線端末に対する割り当て優先度が高く設定される(例えば、非特許文献1参照)。また、適応送信制御においては、伝搬路特性値が良好な無線端末であるほどスループットの高いデータ送信動作をさせるように制御する。
また、無線基地局との間のパスロスが大きい無線端末(すなわち、セルエッジ周辺の無線端末)が、上りシステム帯域全体に亘る広帯域の参照信号を送信すると、参照信号の電力密度が低下して伝搬路特性値の測定精度が低下する。さらに、そのような広帯域の参照信号を無線端末が送信すると、データ送信に利用できる周波数帯域が相対的に減少する。
このような事情から、セルエッジ周辺の無線端末には、広帯域の参照信号を送信させるのではなく、比較的狭帯域の参照信号を送信させることが想定されている(非特許文献2及び3参照)。具体的には、参照信号の周波数帯域を異ならせつつ参照信号を繰り返し送信させることで、上りシステム帯域全体の伝搬路特性値を測定できる。
P. Viswanath, D. N. C. Tse, and R. Laroia, "Opportunistic Beamforming Using Dumb Antennas", IEEE Transactions on Information Theory, vol. 48, no. 6, pp. 1277-1294, June 2002. 3GPP, TS36.211, v8.5.0, "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation(Release 8) 3GPP, R1-070853, "Necessity of Multiple Bandwidths for Sounding Reference Signals"
参照信号の周波数帯域を異ならせつつ参照信号を繰り返し送信させる場合、上りシステム帯域全体の伝搬路特性値を測定するまでには長時間を要するため、参照信号の送信を開始した無線端末(以下、新規送信端末)については、送信開始から暫くの期間において一部の周波数帯域の伝搬路特性値のみが利用可能な状態になる。
しかしながら、当該一部の周波数帯域において、他の無線端末(以下、既存端末)の伝搬路特性値の方が良好であるような場合、新規送信端末に対する割り当て優先度が低くなるため、新規送信端末のデータ送信機会が少なくなり、高いスループットを得ることができない。
ここで、既存端末のデータ送信機会を減少させずに新規送信端末のデータ送信機会を増加させる方法としては、当該一部の周波数帯域以外の他の周波数帯域を既存端末又は新規送信端末に割り当てることが考えられる。
しかし、既存端末に他の周波数帯域を割り当てる場合には、当該他の周波数帯域の伝搬路特性値が劣化していると、既存端末のスループットが低下する。また、新規送信端末に他の周波数帯域を割り当てる場合には、当該他の周波数帯域の伝搬路特性値が測定されていないため、適応送信制御が正常に機能せず、新規送信端末は高いスループットを得ることができない。
そこで、本発明は、狭帯域の参照信号を無線端末に送信させる場合でも、他の無線端末の上り通信に悪影響を与えることなく、当該無線端末のスループットを改善できる無線基地局及び無線通信方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、上りシステム帯域を複数の周波数帯域に分割して用いる無線通信システム(無線通信システム1)において、上りデータと、無線伝搬路の特性を示す伝搬路特性値の測定に用いられる参照信号(SRS)とを複数の無線端末(例えば、無線端末UE1〜無線端末UE3)それぞれから受信し、前記参照信号が送信された周波数帯域における前記伝搬路特性値を測定する無線基地局(無線基地局10)であって、前記測定された伝搬路特性値に基づいて、データ送信用に周波数帯域が割り当てられる無線端末を選択するスケジューリング処理と、前記選択された無線端末におけるデータ送信動作を制御する適応送信制御とを行うデータ送信制御部(データ送信制御部120)と、前記データ送信制御部から得られる所定情報に基づいて、前記上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される少なくとも1つの所定周波数帯域(低寄与度周波数帯域)の分布状態を検出し、前記分布状態に応じた周波数帯域幅(SRSホッピング帯域幅)内で前記参照信号を送信させるための参照信号設定情報(SRSパラメータ)を生成する設定情報生成部(設定情報生成部130)と、前記参照信号の送信を開始させる無線端末(例えば無線端末UE3)に対し、前記設定情報生成部によって生成された前記参照信号設定情報を送信する設定情報送信部(無線通信部200)とを備えることを要旨とする。
このような特徴によれば、無線端末(新規送信端末)に対し、データ送信に効果的に利用されていないと推定される所定周波数帯域の分布状態に応じた周波数帯域幅内で参照信号の送信を開始させる。これにより、参照信号の送信を開始させてから早い段階で当該所定周波数帯域の伝搬路特性値が測定できるため、当該所定周波数帯域を当該無線端末(新規送信端末)に割り当て易くすることができ、当該無線端末(新規送信端末)が多くのデータ送信機会を得ることができる。当該所定周波数帯域が当該無線端末(新規送信端末)に割り当てられる際に、当該所定周波数帯域の伝搬路特性値が測定されていることになり、当該伝搬路特性値を用いた適応送信制御が良好に機能して、当該無線端末(新規送信端末)のスループットが改善される。また、他の無線端末(既存端末)については、データ送信に効果的に利用されていると推定される周波数帯域の利用を継続でき、他の無線端末(既存端末)のデータ送信機会を維持できるため、他の無線端末(既存端末)のスループット低下も回避できる。
したがって、上記の特徴に係る無線基地局によれば、狭帯域の参照信号を無線端末(新規送信端末)に送信させる場合でも、他の無線端末(既存端末)に悪影響を与えることなく、当該無線端末(新規送信端末)のスループットを改善できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記設定情報生成部は、前記所定周波数帯域の分散度を示す値が閾値よりも小さい場合には、第1周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させる前記参照信号設定情報を生成し、前記分散度を示す値が前記閾値よりも大きい場合には、前記第1周波数帯域幅よりも広い第2周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させる前記参照信号設定情報を生成することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記設定情報生成部は、前記所定周波数帯域の分布範囲に対応する周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させる前記参照信号設定情報を生成することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1〜第3の何れかの特徴に係り、前記所定情報は、前記スケジューリング処理に応じて周波数帯域毎に前記無線端末が割り当てられる確率(所定時間に割り当てられる無線端末数)を示す情報であり、前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記確率に基づく周波数利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記周波数利用率が所定値未満の周波数帯域であることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1〜第3の何れかの特徴に係り、前記所定情報は、前記適応送信制御に応じて定められる周波数帯域毎のデータ送信量を示す情報であり、前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記データ送信量に基づく周波数効率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記周波数効率が所定値未満の周波数帯域であることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1〜第3の何れかの特徴に係り、前記所定情報は、前記スケジューリング処理において周波数帯域毎に割り当てた前記無線端末について設定される割り当て優先度(無線端末が周波数帯域毎に設定している割り当て優先度)を示す情報であり、前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記割り当て優先度に基づく周波数優先利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記周波数優先利用率が所定値未満の周波数帯域であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1又は第2の特徴に係り、前記所定情報は、各周波数帯域について、割り当てた無線端末が前記無線基地局のセルエッジ周辺に位置するか否かを示す情報であり、前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記所定情報に基づいて前記セルエッジ周辺に位置すると推定される無線端末数に基づくセルエッジ端末利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記セルエッジ端末利用率が所定値未満の周波数帯域であることを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、本発明の第1〜第7の何れかの特徴に係り、前記設定情報生成部は、前記参照信号を送信する無線端末の数である送信端末数を周波数帯域毎に計算し、前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記送信端末数が前記参照信号の最大多重数未満である周波数帯域のうち、前記上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される周波数帯域であることを要旨とする。
本発明の第9の特徴は、上りシステム帯域を複数の周波数帯域に分割して用いる無線通信システムにおける無線通信方法であって、上りデータと、無線伝搬路の特性を示す伝搬路特性値の測定に用いられる参照信号とを複数の無線端末それぞれから無線基地局が受信するステップ(ステップS1)と、前記参照信号が送信された周波数帯域における前記伝搬路特性値を前記無線基地局が測定するステップ(ステップS2)と、前記推定された伝搬路特性値に基づいて、データ送信用に周波数帯域が割り当てられる無線端末を選択するスケジューリング処理と、前記選択された無線端末におけるデータ送信動作を制御する適応送信制御とを行うステップ(ステップS3,S4)と、前記スケジューリング処理又は前記適応送信制御の少なくとも一方から得られる所定情報に基づいて、前記上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される少なくとも1つの所定周波数帯域の分布状態を検出するステップ(ステップS8)と、前記検出するステップにおいて検出された前記分布状態に応じた周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させるための参照信号設定情報を生成するステップ(ステップS9)と、前記参照信号の送信を開始させる無線端末に対し、前記生成するステップによって生成された前記参照信号設定情報を前記無線基地局が送信するステップ(ステップS10)とを含むことを要旨とする。
本発明によれば、狭帯域の参照信号を無線端末に送信させる場合でも、他の無線端末の上り通信に悪影響を与えることなく、当該無線端末のスループットを改善できる無線基地局及び無線通信方法を提供できる。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。 SRSパラメータにおいて設定可能な各項目を説明するための図である。 SRSを含む上りサブフレームの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の動作パターン1を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る無線基地局の動作パターン2を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る分布状態検出部の動作を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の動作パターン3を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る無線基地局の動作パターン4を示すフローチャートである。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)SRS、(3)無線基地局の構成、(4)無線基地局の動作、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)無線通信システムの構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム1の全体概略構成図である。
無線通信システム1は、例えばE-UTRAに基づいて構成されており、セルCを形成する無線基地局10を有する。E-UTRAは、標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において標準化が行われており、ダウンリンクにおいて最大300Mbps、上りにおいて最大75Mbpsのデータ伝送レートを達成する。
図1の例では、セルC内には、無線端末UE1、無線端末UE2、及び無線端末UE3が位置している。なお、以下において、無線端末UE1、無線端末UE2、及び無線端末UE3を適宜「無線端末UE」と総称する。
無線基地局10は、無線端末UEとの無線通信を行う。以下においては、主に、無線基地局10と無線端末UEとの間の上り通信について説明する。
無線端末UE1及び無線端末UE2は、無線基地局10の近くに位置しており、無線端末UE3は、無線基地局10から遠く(セルエッジ周辺)に位置している。すなわち、無線基地局10と無線端末UE3との間のパスロスは大きい。無線端末UE3は、無線基地局10との上り通信を新たに開始するものとする。
E-UTRAの上り通信方式には、カバレッジの拡大と、無線端末UEの低消費電力化の観点から、ピーク対平均電力比(PAPR)の小さい送信信号を生成できるSC-FDMAが採用されている。このようなFDMA無線通信システムにおいては、上りシステム帯域が複数の周波数帯域に分割して用いられる。なお、本実施形態では、複信方式として周波数分割複信(FDD)方式が採用されているものとし、上りシステム帯域と下りシステム帯域とが異なる。また、本実施形態において“周波数帯域”とは、無線端末UEに割り当てられるリソースの最小単位であるリソースブロック(RB)の周波数帯域又はその整数倍を意味する。
SC-FDMAのような周波数分割に基づく上り通信では、周波数選択性フェージングを考慮し、各周波数帯域を、それぞれ伝搬路特性値(例えば、SINR等)の良い無線端末UEに割り当てる周波数領域スケジューリング(スケジューリング処理)が有効である。
上り通信において、周波数領域スケジューリングによるスループット改善効果を得るためには、無線基地局10が、各無線端末UEについて、上りシステム帯域全体の伝搬路特性値を把握することが好ましい。E-UTRAでは、伝搬路特性値を測定するための参照信号としてSRSが用意されており、SRSを無線端末UEに周期的に送信させることが可能である。無線基地局10は、無線基地局10に送信されるユーザデータである上りデータ(以下、適宜「データ」と称する)と、SRSとを各無線端末UEから受信する。無線基地局10は、受信したSRSを用いて、SRSが送信された周波数帯域における伝搬路特性値を測定する。
(2)SRS
次に、SRSについて説明する。SRSは、無線基地局10において既知の信号系列であり、1つのサイクリックシフト量と、1つの基本系列によって定義される。例えば基本系列では、時間、周波数両方の領域において固定の振幅を持ち、サイクリックシフトさせた系列が互いに直交するZadoff-Chu系列が適用されている。
無線基地局10は、無線端末UEが送信するSRSに関する各パラメータを指定可能である。無線端末UEは、無線基地局10から送信されるSRSパラメータ(参照信号設定情報)に基づき、指定された送信電力、時間、及び周波数に応じたSRSを生成する。無線端末UEは、無線基地局10からの受信信号に基づき、無線基地局10との間のパスロスなどを測定し、測定結果を示すレポート情報を生成する。無線端末UEは、SRSおよびレポート情報を無線基地局10に送信する。
図2は、SRSパラメータにおいて設定可能な各項目を説明するための図である。ただし、図2においては、SRSパラメータにおいて設定可能な各項目のうち本発明に関連する内容を図示している。
無線基地局10が設定可能な項目としては、例えば、SRS送信帯域幅、SRS送信周期、SRSホッピング帯域幅、SRS送信開始帯域、SRS送信電力等がある。SRS送信帯域幅とは、無線端末UEがSRSを送信する際のSRSの周波数帯域幅である。SRS送信周期とは、無線端末UEにSRSを送信させる周期である。SRSホッピング帯域幅とは、上りシステム帯域においてSRSの送信を許容する範囲である。SRS送信開始帯域とは、SRSホッピング帯域幅において最初にSRSを送信させる周波数帯域である。SRS送信電力とは、無線端末UEがSRSを送信する際のSRSの送信電力である。
無線端末UEに設定されたSRS送信帯域幅が、SRSホッピング帯域幅よりも小さい場合、サブフレームごとに、SRSの送信帯域をホッピングさせることで、広帯域のサウンディングが可能である。すなわち、SRSホッピング帯域幅内で、SRSの送信帯域を異ならせつつSRSを繰り返し送信させることにより、無線基地局10が上りシステム帯域全体の伝搬路特性値を測定できる。ただし、SRSの送信帯域を異ならせつつSRSを繰り返し送信させる場合、上りシステム帯域全体の伝搬路特性値を測定するまでには長時間を要するため、SRSの送信を開始した無線端末UEについては、送信開始から暫くの期間において一部の周波数帯域の伝搬路特性値のみが利用可能な状態になる。
図3は、SRSを含む上りサブフレームの構成例を示す図である。
サブフレームは2つのスロットから構成されている。各スロットは7つ程度のSC-FDMAシンボルで構成されており、SRSは、サブフレームの最終SC-FDMAシンボルに挿入することが可能である。SRSの送信に使用されるサブフレームでは、最終SC-FDMAシンボルはSRS専用となり、上りデータ送信用のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)として用いることはできない。
E-UTRAでは、広帯域のSRSを送信させた場合の、送信電力制限による受信電力密度の低下、およびセルエッジ付近の無線端末UEによる周辺セルへの干渉を考慮して、複数のSRS送信帯域幅がサポートされている。セルエッジ付近の無線端末UE(例えば無線端末UE3)が広帯域のSRSを送信した場合、送信電力の制限により、無線基地局10での受信電力密度が低下し、伝搬路特性値の測定精度が劣化してしまうため、狭帯域のSRSを送信させることが好ましい。一方、送信電力に余裕のある無線基地局10近傍の無線端末UE(例えば無線端末UE1、無線端末UE2)には、広帯域のSRSを割り当てたほうがよい。
無線基地局10は、例えば無線端末UEから報告されるパスロスに応じてSRS送信帯域幅を設定する。図3(a)のような設定は、パスロスが中程度の無線端末UE(無線端末UE1、無線端末UE2)に対して適用される。一方、図3(b)のような設定は、パスロスが大きい無線端末UE(無線端末UE3)に対して適用される。
SRS送信周期については、無線端末UEの移動速度(伝搬路特性値の変動度)に対して十分に短く設定することで、SRSを用いて測定した伝搬路特性値と、リソースが割り当てられて上りデータを送信した時の伝搬路特性値との間の誤差を小さく保つことができ、スケジューリング処理、およびリンクアダプテーション(適応送信制御)によるゲインを十分に引き出すことが可能となる。例えば、低速移動の端末では、チャネル状況の変動は非常にゆるやかであるため、SRS送信周期を長く設定することで、SRSリソースを抑えることが出来る。
なお、サイクリックシフトさせた系列によるCDMA(Code Division Multiplexing Access)、又は、D-FDMA(Distributed FDMA)等を利用することで、同一サブフレームにおいて複数の無線端末UEが送信するSRSを多重化することができる。同一SRS送信帯域幅のSRSの多重には、サイクリックシフトによる直交系列を用いたCDMAが適用される。一方、SRS送信帯域幅が異なる場合には、直交系列を生成することが困難であるため、くし歯状のスペクトルを有するD-FDMAが適用される。くし歯の間隔は、生成できる系列数を考慮して2サブキャリアとなっているため、D-FDMAによるSRS最大多重数は2である。
(3)無線基地局の構成
次に、図4を用いて、(3.1)無線基地局の概略構成、(3.2)無線基地局の詳細構成について説明する。図4は、無線基地局10の構成を示すブロック図である。
(3.1)無線基地局の概略構成
図4に示すように、無線基地局10は、制御部100、無線通信部200、有線通信部300、及び記憶部400を有する。
無線通信部200は、アンテナANTを介して無線端末UEと無線通信を実行する。無線通信部200には、無線端末UEとのMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信を実行するための複数のアンテナANTに接続されている。
無線通信部200は、各無線端末UEから送信された上りデータ、SRS、及びレポート情報等をアンテナANTを介して受信し、所定の受信処理を施す。有線通信部300は、バックホールネットワークを介して他の機器と有線通信を実行する。記憶部400は、例えばメモリによって構成され、無線基地局10における制御などに用いられる各種情報を記憶する。
制御部100は、例えばCPUによって構成され、無線基地局10が具備する各種機能を制御する。制御部100は、チャネル推定部110、データ送信制御部120、及び設定情報生成部130を有する。
チャネル推定部110は、無線通信部200が受信したSRSを用いて、各無線端末UEとの間の各周波数帯域の伝搬路特性値を測定するチャネル推定処理を行う。チャネル推定部110は、チャネル推定処理により得られた伝搬路特性値をデータ送信制御部120に通知する。
データ送信制御部120は、伝搬路特性値に基づいて、スケジューリング処理及びリンクアダプテーションを行う。スケジューリング処理とは、データ送信用にリソースが割り当てられる無線端末を選択する処理である。なお、スケジューリング処理には、時間領域スケジューリングと周波数領域スケジューリングとがあるが、本実施形態では周波数領域スケジューリングについて説明する。リンクアダプテーションとは、伝搬路特性値に応じた変調方式、符号化率、送信帯域幅などを適応的に制御する処理(適応送信制御)である。
設定情報生成部130は、データ送信制御部120から得られる所定情報に基づいて、少なくとも1つの低寄与度周波数帯域(所定周波数帯域)を特定し、特定した各低寄与度周波数帯域の分布状態を検出し、検出した分布状態に応じたホッピング帯域幅内でSRSを送信させるためのSRSパラメータ(参照信号設定情報)を生成する。ここで、低寄与度周波数帯域とは、上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される周波数帯域、すなわち、無線端末UEとの上り通信における寄与度が低い周波数帯域である。低寄与度周波数帯域は、伝搬路特性値を優先的に測定すべき周波数帯域ということになる。
本実施形態では、設定情報生成部130は、SRSパラメータのうちのSRSホッピング帯域幅を低寄与度周波数帯域の分布状態に応じて設定する。無線通信部200は、SRSの送信を開始させる無線端末UEに対し、設定情報生成部130によって生成されたSRSパラメータ(参照信号設定情報)を送信する設定情報送信部を構成する。
本実施形態では、設定情報生成部130は、以下の動作パターン1〜4で動作する。動作パターン1〜4それぞれは、低寄与度周波数帯域の特定方法が異なる。上り通信の通信状況等に応じて動作パターン1〜4のうち使用する動作パターンを適宜切り替えてもよい。
動作パターン1では、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、無線端末UEが割り当てられる確率が最も低いと推定される周波数帯域を低寄与度周波数帯域とする。動作パターン1において、データ送信制御部120から得られる所定情報とは、スケジューリング処理に応じて周波数帯域毎に割り当てられる無線端末UE数を示す情報である。設定情報生成部130は、上りシステム帯域において、無線端末UE数に基づく周波数利用率が低い順に選択された所定数(例えば5つ程度)の周波数帯域、又は、周波数利用率が所定値未満の周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。
動作パターン2は、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、データ送信量(スループット)が少ないと推定される周波数帯域を低寄与度周波数帯域とする。動作パターン2において、データ送信制御部120から得られる所定情報とは、リンクアダプテーションに応じて定められる周波数帯域毎のデータ送信量を示す情報である。設定情報生成部130は、上りシステム帯域において、データ送信量に基づく周波数効率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、周波数効率が所定値未満の周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。
動作パターン3は、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、スケジューリング処理において周波数帯域毎に割り当てた無線端末UEについて設定される割り当て優先度(無線端末UEが周波数帯域毎に設定している割り当て優先度)が低いと推定される周波数帯域を低寄与度周波数帯域とする。動作パターン3において、データ送信制御部120から得られる所定情報とは、スケジューリング処理において周波数帯域毎に設定される割り当て優先度を示す情報である。設定情報生成部130は、上りシステム帯域において、割り当て優先度に基づく周波数優先利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、周波数優先利用率が所定値未満の周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。
動作パターン4は、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、セルエッジ周辺に位置すると推定される無線端末UEに割り当てられる確率が低いと推定される周波数帯域を低寄与度周波数帯域とする。動作パターン4において、データ送信制御部120から得られる所定情報とは、各周波数帯域について、割り当てた無線端末UEがセルエッジ周辺に位置するか否かを示す情報である。設定情報生成部130は、上りシステム帯域において、前記所定情報に基づいてセルエッジ周辺に位置すると推定される無線端末UE数に基づくセルエッジ端末利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、周波数優先利用率が所定値未満の周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。
設定情報生成部130は、動作パターン1〜4のいずれかによって特定された各低寄与度周波数帯域の分布状態を検出する。ここで、分布状態とは、各低寄与度周波数帯域の分散度又は分布範囲である。分散度は周波数軸上で各低寄与度周波数帯域のばらつきの大きさを表し、分布範囲は周波数軸上で各低寄与度周波数帯域が分布する範囲を表す。
設定情報生成部130は、各低寄与度周波数帯域の分散度に応じてSRSホッピング帯域幅を設定する。具体的には、低寄与度周波数帯域の分散度(ばらつき)が大きい場合には、SRSホッピング帯域幅を広く設定することによって、各低寄与度周波数帯域の伝搬路特性値が適切に測定される。
あるいは、設定情報生成部130は、低寄与度周波数帯域の分布範囲に応じてSRSホッピング帯域幅を設定する。具体的には、各低寄与度周波数帯域が分布する下限及び上限にSRSホッピング帯域幅を一致させて設定することによって、各低寄与度周波数帯域の伝搬路特性値が適切に測定される。
以下の本実施形態では、設定情報生成部130が、低寄与度周波数帯域の分散度(ばらつき)が大きい場合にSRSホッピング帯域幅を広くする処理について説明する。
なお、動作パターン1〜4の何れにおいても、SRSの最大多重数に達している周波数帯域についてはSRSを送信させることが困難であるため、SRSの最大多重数を考慮した特定方法が好ましい。本実施形態では、設定情報生成部130は、SRSを送信する無線端末UEの数である送信端末数を周波数帯域毎に計算する。動作パターン1において設定情報生成部130は、SRSの最大多重数未満である周波数帯域のうち、周波数利用率が低い周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。同様に、動作パターン2において設定情報生成部130は、SRSの最大多重数未満である周波数帯域のうち、周波数効率が低い周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。動作パターン3において設定情報生成部130は、SRSの最大多重数未満である周波数帯域のうち、周波数優先利用率が低い周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。動作パターン4において設定情報生成部130は、SRSの最大多重数未満である周波数帯域のうち、セルエッジ端末利用率が低い周波数帯域を低寄与度周波数帯域として特定する。
(3.2)無線基地局の詳細構成
次に、無線基地局10の詳細構成、具体的には、データ送信制御部120及び設定情報生成部130の構成について説明する。
データ送信制御部120は、スケジューリング部121及びリンクアダプテーション部122を有する。
スケジューリング部121は、現在および過去に測定した伝搬路特性値に基づき、データ送信用に周波数帯域を割り当てる無線端末UEを選択する。本実施形態では、スケジューリング処理のアルゴリズムとしてプロポーショナルフェア(PF)アルゴリズムを用いる。プロポーショナルフェアアルゴリズムでは、平均スループット(平均伝搬路特性値)に対する瞬時のスループット(瞬時伝搬路特性値)の比が割り当て優先度として算出される。具体的には、プロポーショナルフェアアルゴリズムは、次式が最も大きい無線端末UExおよび周波数帯域kから優先的に周波数帯域を割り当てる(非特許文献1参照)。
Figure 2010258830
ここで、Tx(i)は、無線端末UExのサブフレームiまでに測定された平均スループット、Rx(i,k)はサブフレームiにおいて伝搬路特性値から期待される周波数帯域kでのスループットである。
リンクアダプテーション部122は、スケジューリング部121において選択された無線端末UExおよび周波数帯域kに対して、伝搬路特性値に基づき、変調方式、符号化率、送信帯域幅、送信電力などを決定する。すなわち、リンクアダプテーション部122は、適応変調・符号化(AMC)に従った処理や送信電力制御(TPC)に従った処理などを行う。
設定情報生成部130は、分布状態検出部131及びSRSパラメータ設定部132を有する。分布状態検出部131は、動作パターン1〜4の少なくとも1つを用いて各低寄与度周波数帯域を特定し、低寄与度周波数帯域の分散度を検出する。
SRSパラメータ設定部132は、SRSパラメータ設定部132は、無線端末UEがSRSを送信する時間及び周波数等のSRSパラメータを設定し、当該SRSパラメータを無線通信部200から無線端末UEに送信させる。SRSパラメータ設定部132は、分布状態検出部131によって検出された分散度を示す値が閾値よりも小さい場合には、SRSホッピング帯域幅を第1周波数帯域幅に設定し、当該分散度を示す値が閾値よりも大きい場合には、SRSホッピング帯域幅を第1周波数帯域幅よりも広い第2周波数帯域幅に設定する。
(4)無線基地局の動作
次に、図5〜図9を用いて、無線基地局10の動作パターン1〜4について説明する。
(4.1)動作パターン1
図5は、無線基地局10の動作パターン1を示すフローチャートである。
ステップS1において、無線通信部200は、各無線端末UEから送信されたSRSをアンテナANTを介して受信し、受信処理を施す。
ステップS2において、チャネル推定部110は、無線通信部200が受信したSRSを用いて、各無線端末UEとの間の各周波数帯域の伝搬路特性値を測定するチャネル推定処理を行う。
ステップS3において、スケジューリング部121は、式(1)に従って割り当て優先度を計算し、当該割り当て優先度に応じて、周波数帯域kに割り当てる無線端末UExを選択する。
ステップS4において、リンクアダプテーション部122は、スケジューリング部121において選択された無線端末UExおよび周波数帯域kについて、チャネル推定部110によって測定された伝搬路特性値に基づき、変調方式、符号化率、送信帯域幅、送信電力などを決定する。
ステップS5Aにおいて、分布状態検出部131は、スケジューリング部121から得られる情報に基づき、周波数利用率を計算する。分布状態検出部131は、前回(サブフレームi-1)に計算された周波数利用率を利用して今回(サブフレームi)の周波数利用率を計算する。例えば、スケジューリング部121において、リソース(周波数帯域)が割り当てられた無線端末UE数をX、割り当てられた順にx0, x1,…, xn,…, x(X-1)、周波数帯域をkx0, kx1,…, kxn, …, kx(X-1)とすると、分布状態検出部131は周波数利用率を以下の式(2)により計算する。
Figure 2010258830
ここで、FreqEff(i,kxn)は、サブフレームi及び周波数帯域kxnに対する周波数利用率、FreqEff(i-1,kxn)は、サブフレームi-1及び周波数帯域kxnに対する周波数利用率、α1は重み付け用の定数、βは忘却係数である。
SRSの送信を開始させる無線端末UE(以下、新規SRS送信端末)が存在する場合(ステップS6;YES)、ステップS7Aにおいて、分布状態検出部131は、ステップS5Aで周波数帯域毎に計算された周波数利用率に基づいて、周波数利用率が低い順に選択されたN個の低寄与度周波数帯域を特定する。具体的には、分布状態検出部131は、FreqEff(i,k)が小さいN個のk を km0,km1,…,kmN-1(ただし、km0<km1<…<kmN-1)というように特定する。
ステップS8において、分布状態検出部131は、以下の式(3)に従って、ステップS7Aにおいて特定されたN個の低寄与度周波数帯域の分散度(ばらつき)を検出する。
Figure 2010258830
なお、ステップS7A,S8の処理は、ステップS5AとステップS6との間で実行してもよい。
ステップS9において、SRSパラメータ設定部132は、ステップS8において検出された分散度を示す値λを閾値と比較する。分散度を示す値λが閾値よりも小さい場合、SRSパラメータ設定部132は、SRSホッピング帯域幅を第1周波数帯域幅に設定する。分散度を示す値λが閾値よりも大きい場合、SRSパラメータ設定部132は、SRSホッピング帯域幅を第1周波数帯域幅よりも広い第2周波数帯域幅に設定する。このとき、レポート情報に基づき、パスロスの大きい無線端末UEであれば狭帯域、移動速度の早い無線端末UEであれば短周期のSRSパラメータ設定も同時に行う。
ステップS10において、無線通信部200は、SRSパラメータ設定部132によって設定されたSRSパラメータを無線端末UE(新規SRS送信端末)に送信する。
このように、動作パターン1によれば、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、周波数利用率が低いN個の低寄与度周波数帯域の範囲内でSRSを送信させることによって、無線端末UE数が少ない周波数帯域を有効に利用可能となる。
(4.2)動作パターン2
図6は、無線基地局10の動作パターン2を示すフローチャートである。
ステップS1〜S4の各処理は、動作パターン1と同様にして実行される。
ステップS5Bにおいて、分布状態検出部131は、リンクアダプテーション部122から得られる情報に基づき、周波数効率を計算する。例えば、スケジューリング部121で割り当てられた周波数帯域kxnに加えて周波数帯域kxn(m)を割り当てることで改善したデータ送信量(スループット)の比率をγxn(m) (m=1,2,…,M-1:Mはリンクアダプテーションの結果無線端末UExnに割り当てられた周波数帯域数)とすると、分布状態検出部131は周波数効率を以下の式(4)により計算する。
Figure 2010258830
ここで、FreqEff(i,kxn(m))は、サブフレームi及び周波数帯域kxn(m)に対する周波数効率、FreqEff(i-1,kxn(m))は、サブフレームi-1及び周波数帯域kxn(m)に対する周波数効率、α2は重み付け用の定数、βは忘却係数である。
新規SRS送信端末が存在する場合(ステップS6;YES)、ステップS7Bにおいて、分布状態検出部131は、ステップS5Bで周波数帯域毎に計算された周波数効率に基づいて、周波数効率が低いN個の低寄与度周波数帯域を特定する。
ステップS8において、分布状態検出部131は、式(3)に従って、ステップS7Bにおいて特定されたN個の低寄与度周波数帯域の分散度(ばらつき)を検出する。
ステップS9,S10の各処理は、動作パターン1と同様にして実行される。
各周波数帯域の伝搬路特性値が図7(a)のような状況の場合、図7(b)に示すような周波数効率分布になると考えられる。図7(a)の例では、図1に示す無線端末UE1及び無線端末UE2についての各周波数帯域の伝搬路特性値を示している。新規SRS送信端末である無線端末UE3は、図7(b)に示すN個の低寄与度周波数帯域(k0〜k(N-1))の範囲内でSRSを送信すれば、狭帯域のSRSであっても、無線端末UE1及び無線端末UE2の各スループットを殆ど低下させることなく、低寄与度周波数帯域(k0〜k(N-1))を効果的に利用できる。
(4.3)動作パターン3
図8は、無線基地局10の動作パターン3を示すフローチャートである。
ステップS1〜S4の各処理は、動作パターン1と同様にして実行される。
ステップS5Cにおいて、分布状態検出部131は、スケジューリング部121から得られる情報に基づき、周波数優先利用率を計算する。例えば、スケジューリング部121において、リソースが割り当てられた無線端末UE数をX、割り当てられた順にx0,x1,…,xn,…,x(X-1)、周波数帯域をkx0,kx1,…,kxn,…,kx(X-1)とすると、分布状態検出部131は、無線端末UExnに対して割り当てられた周波数帯域kxn(m)の周波数優先利用率を以下の式(5)により計算する。
Figure 2010258830
ここで、
Figure 2010258830
は、無線端末UExnに対して割り当てられた周波数帯域kxn(m)の割り当て優先度であり、スケジューリング部121において計算される値である。
新規SRS送信端末が存在する場合(ステップS6;YES)、ステップS7Cにおいて、分布状態検出部131は、ステップS5Cで周波数帯域毎に計算された周波数優先利用率に基づいて、周波数優先利用率が低いN個の低寄与度周波数帯域を特定する。
ステップS8において、分布状態検出部131は、式(3)に従って、ステップS7Cにおいて特定されたN個の低寄与度周波数帯域の分散度(ばらつき)を検出する。
ステップS9,S10の各処理は、動作パターン1と同様にして実行される。
このように、動作パターン3によれば、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、周波数優先利用率が低いN個の低寄与度周波数帯域の範囲内でSRSを送信させることによって、優先的な割り当てがなされていない周波数帯域を有効に利用可能となる。
(4.4)動作パターン4
図9は、無線基地局10の動作パターン4を示すフローチャートである。
ステップS1〜S4の各処理は、動作パターン1と同様にして実行される。
ステップS5Dにおいて、分布状態検出部131は、スケジューリング部121及びリンクアダプテーション部122から得られる情報に基づき、セルエッジ端末利用率を計算する。例えば、分布状態検出部131は、式(1)において、無線端末UE数Xのうちパスロスが所定値以上の無線端末UE数を用いてセルエッジ端末利用率を計算する。
新規SRS送信端末が存在する場合(ステップS6;YES)、ステップS7Dにおいて、分布状態検出部131は、ステップS5Dで周波数帯域毎に計算されたセルエッジ端末利用率に基づいて、セルエッジ端末利用率が低いN個の低寄与度周波数帯域を特定する。
ステップS8において、分布状態検出部131は、式(3)に従って、ステップS7Dにおいて特定されたN個の低寄与度周波数帯域の分散度(ばらつき)を検出する。
ステップS9,S10の各処理は、動作パターン1と同様にして実行される。
このように、動作パターン4によれば、上りシステム帯域を構成する各周波数帯域のうち、セルエッジ端末利用率が低いN個の低寄与度周波数帯域の範囲内でSRSを送信させることによって、セルエッジ周辺に位置する無線端末UEの数が最も少ない周波数帯域を有効に利用可能となる。セルエッジ周辺に位置する無線端末UEについては、無線基地局10との上り通信を良好に行うことが難しいため、そのような無線端末UEに周波数帯域を継続して利用させることで、セルエッジ周辺に位置する無線端末UEの上り通信に悪影響を与えることを回避できる。
(5)作用・効果
以上説明したように、本実施形態によれば、無線端末UE3(新規送信端末)に対し、低寄与度周波数帯域の分布状態に応じたSRSホッピング帯域幅内でSRSを送信させることにより、無線端末UE3(新規送信端末)について各低寄与度周波数帯域の伝搬路特性値が早い段階で測定できるため、各低寄与度周波数帯域を無線端末UE3(新規送信端末)に割り当て易くすることができ、無線端末UE3(新規送信端末)が多くのデータ送信機会を得ることができる。
低寄与度周波数帯域の何れかが無線端末UE3(新規送信端末)に割り当てられた場合、割り当てられた低寄与度周波数帯域の伝搬路特性値が測定されているため、当該伝搬路特性値を用いたリンクアダプテーションが良好に機能し、無線端末UE3(新規送信端末)のスループットが改善される。
また、無線端末UE1及びUE2(既存端末)については、データ送信に効果的に利用されていると推定される周波数帯域の利用を継続でき、無線端末UE1及びUE2(既存端末)のデータ送信機会を維持できるため、無線端末UE1及びUE2(既存端末)のスループット低下も回避できる。
したがって、本実施形態に係る無線基地局10によれば、狭帯域の参照信号を無線端末UE3(新規送信端末)に送信させる場合でも、無線端末UE1及びUE2(既存端末)の上り通信に悪影響を与えることなく、無線端末UE3(新規送信端末)のスループットを改善できる。
(6)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、無線基地局10が低寄与度周波数帯域を特定していたが、無線基地局10を制御する基地局制御装置などで低寄与度周波数帯域を特定してもよい。
上述した実施形態では、スケジューリング処理に利用されるアルゴリズムがプロポーショナルフェアアルゴリズムであったが、他のアルゴリズム(例えば、Max CIRなど)を用いてもよい。
上述した実施形態では、E-UTRA(3GPP Release8)に基づく無線通信システム1について説明したが、E-UTRAと同様の仕組みを有する他の無線通信システムに対して本発明を適用してもよい。例えば、上りの通信方式は、SC-FDMAに限らずOFDMAなどであってもよい。また、3GPP Release8を発展させたLTE Advancedに対して本発明を適用してもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
ANT…アンテナ、UE…無線端末、10…無線基地局、100…制御部、110…チャネル推定部、120…データ送信制御部、121…スケジューリング部、122…リンクアダプテーション部、130…設定情報生成部、131…分布状態検出部、132…SRSパラメータ設定部、200…無線通信部、300…有線通信部、400…記憶部

Claims (9)

  1. 上りシステム帯域を複数の周波数帯域に分割して用いる無線通信システムにおいて、上りデータと、無線伝搬路の特性を示す伝搬路特性値の測定に用いられる参照信号とを複数の無線端末それぞれから受信し、前記参照信号が送信された周波数帯域における前記伝搬路特性値を測定する無線基地局であって、
    前記測定された伝搬路特性値に基づいて、データ送信用に周波数帯域が割り当てられる無線端末を選択するスケジューリング処理と、前記選択された無線端末におけるデータ送信動作を制御する適応送信制御とを行うデータ送信制御部と、
    前記データ送信制御部から得られる所定情報に基づいて、前記上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される少なくとも1つの所定周波数帯域の分布状態を検出し、前記分布状態に応じた周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させるための参照信号設定情報を生成する設定情報生成部と、
    前記参照信号の送信を開始させる無線端末に対し、前記設定情報生成部によって生成された前記参照信号設定情報を送信する設定情報送信部と
    を備える無線基地局。
  2. 前記設定情報生成部は、
    前記所定周波数帯域の分散度を示す値が閾値よりも小さい場合には、第1周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させる前記参照信号設定情報を生成し、
    前記分散度を示す値が前記閾値よりも大きい場合には、前記第1周波数帯域幅よりも広い第2周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させる前記参照信号設定情報を生成する請求項1に記載の無線基地局。
  3. 前記設定情報生成部は、前記所定周波数帯域の分布範囲に対応する周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させる前記参照信号設定情報を生成する請求項1に記載の無線基地局。
  4. 前記所定情報は、前記スケジューリング処理に応じて周波数帯域毎に前記無線端末が割り当てられる確率を示す情報であり、
    前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記確率に基づく周波数利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記周波数利用率が所定値未満の周波数帯域である請求項1〜3の何れか一項に記載の無線基地局。
  5. 前記所定情報は、前記適応送信制御に応じて定められる周波数帯域毎のデータ送信量を示す情報であり、
    前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記データ送信量に基づく周波数効率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記周波数効率が所定値未満の周波数帯域である請求項1〜3の何れか一項に記載の無線基地局。
  6. 前記所定情報は、前記スケジューリング処理において周波数帯域毎に割り当てられた前記無線端末について設定される割り当て優先度を示す情報であり、
    前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記割り当て優先度に基づく周波数優先利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記周波数優先利用率が所定値未満の周波数帯域である請求項1〜3の何れか一項に記載の無線基地局。
  7. 前記所定情報は、各周波数帯域について、割り当てた無線端末が前記無線基地局のセルエッジ周辺に位置するか否かを示す情報であり、
    前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記所定情報に基づいて前記セルエッジ周辺に位置すると推定される無線端末数に基づくセルエッジ端末利用率が低い順に選択された所定数の周波数帯域、又は、前記セルエッジ端末利用率が所定値未満の周波数帯域である請求項1〜3の何れか一項に記載の無線基地局。
  8. 前記設定情報生成部は、前記参照信号を送信する無線端末の数である送信端末数を周波数帯域毎に計算し、
    前記所定周波数帯域は、前記上りシステム帯域において、前記送信端末数が前記参照信号の最大多重数未満である周波数帯域のうち、前記上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される周波数帯域である請求項1〜7の何れか一項に記載の無線基地局。
  9. 上りシステム帯域を複数の周波数帯域に分割して用いる無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    上りデータと、無線伝搬路の特性を示す伝搬路特性値の測定に用いられる参照信号とを複数の無線端末それぞれから無線基地局が受信するステップと、
    前記参照信号が送信された周波数帯域における前記伝搬路特性値を前記無線基地局が測定するステップと、
    前記推定された伝搬路特性値に基づいて、データ送信用に周波数帯域が割り当てられる無線端末を選択するスケジューリング処理と、前記選択された無線端末におけるデータ送信動作を制御する適応送信制御とを行うステップと、
    前記スケジューリング処理又は前記適応送信制御の少なくとも一方から得られる所定情報に基づいて、前記上りシステム帯域においてデータ送信に効果的に利用されていないと推定される少なくとも1つの所定周波数帯域の分布状態を検出するステップと、
    前記検出するステップにおいて検出された前記分布状態に応じた周波数帯域幅内で前記参照信号を送信させるための参照信号設定情報を生成するステップと、
    前記参照信号の送信を開始させる無線端末に対し、前記生成するステップによって生成された前記参照信号設定情報を前記無線基地局が送信するステップと
    を含む無線通信方法。
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