JP2010257859A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムにおいて、燃料電池スタックの運転中における入口側封止弁と、出口側封止弁の故障の検出を可能とすることである。
【解決手段】燃料電池システム10は、燃料電池スタック12を含むシステム本体部11と制御装置70を備える。システム本体部11において、酸化ガス供給路20に入口側封止弁30が設けられ、酸化ガス排出路22に出口側封止弁32が設けられる。制御装置70の封止弁故障判断処理部76は、ACP18と入口側封止弁30との間の酸化ガス供給路20に設けられる圧力センサ(P1)34が検出する検出圧力の時間変化と、入口側封止弁30と出口側封止弁32との間のガス流路に設けられる圧力センサ(P2)36が検出する検出圧力の時間変化とに基づいて、入口側封止弁30または出口側封止弁32の故障を判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に、燃料電池スタックに設けられるガス流路に弁を有する燃料電池システムに関する。
環境に与える影響が少ないことから、車両に燃料電池の搭載が行われている。燃料電池は、例えば燃料電池スタックのアノード側に水素等の燃料ガスを供給し、カソード側に酸化ガスとして酸素を含むガス、例えば空気を供給し、電解質膜を通しての反応によって必要な電力を取り出す。
このように、燃料電池システムには、燃料電池スタックに対し燃料ガスを供給するための流路、酸化ガスを供給するための流路、燃料電池スタックから使用済み燃料ガスを排出するための流路、使用済み酸化ガスを排出するための流路等が設けられる。
これらの各流路には、燃料電池システムの運転に応じてガスの流れを制御するための各種の弁が設けられる。また、電解質膜の劣化を防止する等のために、燃料電池スタックが運転停止中には外部から空気等が混入しないように、ガス封止弁等が設けられる。これらの弁が、低温時における凍結、あるいは性能低下等によって、正常に動作しなくなると、燃料電池の運転に支障が生じるので、その故障検出等が行われる。
例えば、特許文献1には、燃料電池システムとして、酸化ガス供給路において加湿器の上流または下流の少なくとも一方に設けられる供給弁が凍結等で閉固着したときに、加湿器と供給弁とをバイパスするように設けられるバイパス流路を介して、無加湿の酸化ガスを燃料電池に供給することを燃料電池の運転中に行うことが開示されている。ここで、酸化ガス供給路に設けられた圧力センサを定期的に監視し、検出された酸化ガスの圧力が適正範囲内となっていないときに供給弁が閉固着していると判断されると述べられている。
また、特許文献2には、燃料電池システムとして、酸化ガス供給流路を構成する本経路に入口シャット弁を設け、本経路の迂回路である加湿器バイパス経路に加湿器バイパス弁を設ける構成において、発電起動時にこれらの弁が閉弁の状態で凍結等によって固着して、これらの一方の弁の開弁用圧力室内がエアコンプレッサの吐出圧である場合でも弁が駆動しないときに、燃料電池スタックを迂回する燃料電池バイパス経路に設けられた燃料電池バイパス弁の開閉を制御して、開弁用圧力室内の圧力を上昇させることが開示されている。ここでは、エアコンプレッサの出口に位置する入口圧力センサの圧力検出値を監視しながら、この圧力検出値が安定時間経過後に圧力閾値以下に低下したか否かを判定し、圧力閾値以下にならないときに、加湿器バイパス弁等が正常に開弁していないと判断することが述べられている。
また、特許文献3には、燃料電池システムとして、酸化剤ガス流路の供給側に空気入口遮断弁が設けられ、排出側に空気出口遮断弁が設けられる構成において、燃料電池システム停止時に、空気入口遮断弁と空気出口遮断弁との間の空気流路に設けられた圧力センサの検出値が、基準圧力値以上のときに、空気流路に外部から空気が入りこんでおり、空気入口遮断弁または空気出口遮断弁が正常に閉状態となっていないと判断することが開示されている。
特開2008−41549号公報 特開2008−226520号公報 特開2008−153079号公報
特許文献3に述べられているように、燃料電池システムには、その停止時に燃料電池スタックに外部から空気等が混入しないように、入口遮断弁と出口遮断弁とが設けられる。これらの弁は、燃料電池スタックの入口側と出口側とを封止するための弁であるので、入口側封止弁、出口側封止弁とも呼ばれるが、燃料電池システムが運転中は開放とされる。これらの弁において故障が発生し、あるいは異物の混入等が生じると、ガスが流れなくなることがある。このような弁の作動不良については、燃料電池システムが運転中であることもあって、検出が難しい。
例えば、上記特許文献2は燃料電池システムが起動するときの場合であり、特許文献3は燃料電池システムが停止中の場合である。特許文献1は供給弁が凍結等した場合にバイパス流路を介して運転を行うことに関するものである。このように、従来技術では、燃料電池システムの運転中における入口側封止弁と出口側封止弁の故障を検出することができない。
本発明の目的は、燃料電池スタックの運転中における入口側封止弁と出口側封止弁の故障の検出を可能とする燃料電池システムを提供することである。
本発明に係る燃料電池システムは、ガス源から燃料電池スタックにガスを供給する供給路に設けられ、燃料電池スタックの運転時に開き、運転停止時に閉じる入口側封止弁と、燃料電池スタックから使用済みガスを排出する排出路に設けられ、燃料電池スタックの運転時に開き、運転停止時に閉じる出口側封止弁と、ガス源と入口側封止弁との間の供給路に設けられるガス源側圧力検出手段と、入口側封止弁と出口側封止弁との間のガス流路に設けられる燃料電池スタック側圧力検出手段と、燃料電池スタックの運転中において、ガス源側圧力検出手段の検出圧力の時間変化と、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力の時間変化とに基づいて、入口側封止弁または出口側封止弁の故障を判断する弁故障判断手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池システムにおいて、弁故障判断手段は、ガス源側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に変化しない場合に、入口側封止弁が故障と判断し、ガス源側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加する場合に、出口側封止弁が故障と判断し、ガス源側圧力検出手段の検出圧力が一時的に増加した後再び低下し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が一時的に増加した後再び低下する場合に、入口側封止弁も出口側封止弁も正常であると判断することが好ましい。
上記構成により、燃料電池システムは、ガス源と入口側封止弁との間の供給路に設けられるガス源側圧力検出手段と、入口側封止弁と出口側封止弁との間のガス流路に設けられる燃料電池スタック側圧力検出手段とを備える。そして、燃料電池スタックの運転中において、ガス源側圧力検出手段の検出圧力の時間変化と、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力の時間変化とに基づいて、入口側封止弁または出口側封止弁の故障を判断する。
燃料電池システムが運転状態にあるときは、負荷の変動に応じて燃料電池スタックへの供給圧力が変動する。例えば負荷が増大すると供給圧力が高められ、負荷が低下すると供給圧力を低くする。負荷が安定すれば供給圧力は一定となる。このように運転状態においては供給圧力が変動するが、その変動は一時的なもので、負荷が安定すれば供給圧力も元に戻る。これに対し、燃料電池システムの運転状態において通常は開放状態とされる入口側封止弁と出口側封止弁が作動不良となってガスが流れにくくなくなると、圧力検出手段の検出圧力は時間とともに増加し、元に戻ることがない。
このように、入口側封止弁と出口側封止弁が故障のときは、圧力検出手段の検出圧力の時間変化が、正常状態のときと異なるものとなる。上記構成によれば、この原理を利用できるので、燃料電池スタックの運転中における入口側封止弁と出口側封止弁の故障を検出することができる。
また、燃料電池システムにおいて、ガス源側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に変化しない場合に、入口側封止弁が故障と判断し、ガス源側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加する場合に、出口側封止弁が故障と判断し、ガス源側圧力検出手段の検出圧力が一時的に増加した後再び低下し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が一時的に増加した後再び低下する場合に、入口側封止弁も出口側封止弁も正常であると判断する。この判断基準は、燃料電池システムの運転状態において通常は開放状態とされる入口側封止弁と出口側封止弁が作動不良となってガスが流れにくくなくなると、圧力検出手段の検出圧力は時間とともに増加し、元に戻ることがないことに基づくものである。このようにして、燃料電池スタックの運転中における入口側封止弁と出口側封止弁の故障を検出することができる。
本発明に係る実施の形態の燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、2つの圧力センサの検出値の時間的変化について、2つの封止弁が正常のときの様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、2つの圧力センサの検出値の時間的変化について、排出側封止弁が故障のときの様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、2つの圧力センサの検出値の時間的変化について、入口側封止弁が故障のときの様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態における弁故障判断の手順を示すフローチャートである。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、燃料電池システムとして、車両に搭載される燃料電池システムを説明するが、車両搭載以外の目的の燃料電池システムであってもよい。例えば、据置型の燃料電池システムであってもよい。
また、以下では、燃料電池システムとして、アノード側に、水素タンク、レギュレータ、水素循環ポンプ、気液分離器、排気弁が配置され、カソード側に、大気源、エアコンプレッサ(ACP)、調圧弁、希釈器が配置されるものとして説明するが、これは説明のための一例であって、これ以外の要素、例えば、酸化ガス加湿器、冷却水系統、ガスバイパス系統等を付加することができる。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、車両に搭載される燃料電池システム10の構成を示す図である。燃料電池システム10は、システム本体部11と、図示されていない車両運転指令部からの運転指令に基づいてシステム本体部11の各構成要素の作動を全体として制御する制御装置70を含んで構成される。
システム本体部11は、燃料電池セルが複数積層されて燃料電池スタック12と呼ばれる燃料電池本体及び、燃料電池スタック12のアノード側に配置される水素ガス供給のための各要素と、カソード側に配置される空気供給のための各要素を含んで構成される。
燃料電池スタック12は、単セルと呼ばれる単位燃料電池を複数接続して所望の端子電圧と出力電流を取り出せるように構成された組電池である。単セルは、電解質膜を挟んでその両側のカソード側とアノード側にそれぞれ触媒層と拡散層と多孔質電極層とセパレータが配置される構造を有し、アノード側に水素等の燃料ガスを供給し、カソード側に酸素を含む酸化ガス、例えば空気を供給し、電解質膜を通しての電気化学反応によって発電し、必要な電力を取り出す機能を有する。
アノード側の水素ガス源40は、燃料ガスとしての水素を供給するタンクである。水素ガス源40は、レギュレータ42に接続される。レギュレータ42は、制御装置70の制御の下で、水素ガス源40からのガスを適当な圧力と流量に調整する機能を有する。
レギュレータ42の出力口から燃料電池スタック12のアノード側入口との間に設けられる燃料ガス供給路44は、レギュレータ42によって適当な圧力と流量に調整された燃料ガスを燃料電池スタック12に供給する機能を有するガス配管である。
燃料電池スタック12のアノード側出口に接続される燃料ガス排出路46は、燃料電池スタック12のアノード側入口から供給された燃料ガスが電気化学反応を行って使用済みとなった燃料ガスを排出するガス配管である。
燃料ガス排出路46に接続される気液分離器50は、アノード側出口から排出される液体混じりの使用済み燃料ガスを、比質量の小さい燃料ガスを多く含むガスと、比質量の大きい液体混じりの不純物ガスとに分離する機能を有する装置である。気液分離器50によって分離された燃料ガスを多く含むガスは、循環路48を介して再び供給ガスとして利用される。また、気液分離器50によって分離された液体と不純物ガスの混じった水素ガスは、アノード側排気ガスとしてアノード側排気路56を介して排気される。
循環昇圧器52は、気液分離器50によって分離された燃料ガスを多く含むガスの水素分圧を高めて再びアノード側入口に戻し再利用する機能を有する水素ポンプである。
排気バルブ54は、気液分離器50によって分離された液体混じりの不純物ガスについて、所定の条件の下で開弁し、アノード側排気路56を介して希釈器38に流す機能を有する開閉弁である。
カソード側の酸素供給源(AIR)14は、酸化ガス源であるが、実際には大気を用いることができる。フィルタ16は、酸素供給源14である大気中の異物を除去して燃料電池スタック12の供給に適した状態にする機能を有する。
エアコンプレッサ(ACP)18は、図示されていないモータによって酸化ガスを容積圧縮してその圧力を高める気体昇圧機である。またACP18は、制御装置70の制御の下で、その回転速度(毎分当りの回転数)を可変して、所定量の酸化ガスを提供する機能を有する。すなわち、酸化ガスの所要流量が大きいときは、モータの回転速度を上げ、逆に酸化ガスの所要流量が小さいときは、モータの回転速度を下げる。
このように燃料電池スタック12のカソード側には酸素を含む空気がACP18によって制御装置70の制御の下で供給されるので、酸素供給源14からACP18までの要素を、酸素供給装置と呼ぶことができる。
ACP18と燃料電池スタック12のカソード側入口とを接続する酸化ガス供給路20は、ACP18によって適当な圧力と流量に調整された酸化ガスを燃料電池スタック12に供給する機能を有するガス配管である。
燃料電池スタック12のカソード側出口に接続される酸化ガス排出路22は、燃料電池スタック12のカソード側入口から供給された酸化ガスが電気化学反応を行って使用済みとなった酸化ガスを排出するガス配管である。使用済みとなった酸化ガスは、燃料電池スタック12における反応生成物である水または水蒸気と共に、カソード側排気ガスとして、希釈器38に導かれる。
酸化ガス供給路20と酸化ガス排出路22とを接続し、燃料電池スタック12に並列に配置されるバイパス路23は、後述するバイパス弁24の作動制御によってACP18からの高圧空気を直接的に希釈器38に供給することができるガス配管である。これによって、例えば、アノード側排気路56に含まれる水素ガス濃度を適度に希釈することができる。
酸化ガス供給路20に直列に配置接続される酸化ガス入口側封止弁30は、制御装置70の制御の下で、燃料電池スタック12の運転時に開き、運転停止時に閉じる開閉弁である。このように、酸化ガス入口側封止弁30は、燃料電池スタック12のカソード入口側に設けられる封止弁である。なお、以下では、特に断らない限り、酸化ガス入口側封止弁30を入口側封止弁30と呼ぶことにする。
ACP18と入口側封止弁30との間の酸化ガス供給路20に設けられる圧力センサ(P1)34は、ACP18から酸化ガス供給路20に供給される酸化ガスの圧力を入口側封止弁30の入力側で検出する機能を有する酸化ガス源側圧力検出手段である。検出されたデータは、適当な信号線を介し、制御装置70に伝送される。
燃料電池スタック12のカソード側入口の直後の酸化ガス供給路20に設けられる圧力センサ(P2)36は、燃料電池スタック12に供給される酸化ガスの圧力を燃料電池スタック12のカソード側出口で検出する機能を有する燃料電池スタック側圧力検出手段である。検出されたデータは、適当な信号線を介し、制御装置70に伝送される。
圧力センサ(P2)36の下流側で酸化ガス排出路22に直列に配置接続される調圧弁26は、背圧弁とも呼ばれるが、カソード側出口のガス圧を調整し、燃料電池スタック12への酸化ガスの流量を調整する機能を有する弁で、例えばバタフライ弁のように流路の実効開口を調整できる弁を用いることができる。したがって、上記の圧力センサ(P2)36は、この調圧弁26によって調整された燃料電池スタック12の内部の酸化ガスの圧力を監視することに用いられる。
なお、圧力センサ(P2)36は、燃料電池スタック12の内部の酸化ガスの圧力を監視するものであるという観点からは、上記のように燃料電池スタック12のカソード側出口で調圧弁26の直前の酸化ガス排出路22に設ける代わりに、入口側封止弁30と燃料電池スタック12のカソード側入口との間の酸化ガス供給路20に設けるものとしてもよい。図1では、圧力センサ(P2)37として破線でその配置位置が示されている。その意味では、圧力センサ(P2)は、入口側封止弁30と出口側封止弁32との間のガス流路に設けられるものであればよい。
調圧弁26の下流側で酸化ガス排出路22に直列に配置接続される酸化ガス出口側封止弁32は、入口側封止弁30と同様に、制御装置70の制御の下で、燃料電池スタック12の運転時に開き、運転停止時に閉じる開閉弁である。このように酸化ガス出口側封止弁32は、燃料電池スタック12のカソード出口側に設けられる封止弁である。なお、以下では特に断らない限り、酸化ガス出口側封止弁32を出口側封止弁32と呼ぶことにする。
バイパス路23に直列に配置接続されるバイパス弁24は、制御装置70の制御の下で開閉する弁で、通常は閉状態で、開状態とすることで、上記のようにACP18からの高圧空気を直接的に希釈器38に供給することができる機能を有する。
希釈器38は、アノード側の排気バルブ54からのアノード側排気ガスと、調圧弁26と通常時は開弁している出口側封止弁32を経由するカソード側排気ガスとを集め、適当な水素濃度として外部に排出するためのバッファ容器である。そして、水素濃度が適当な濃度を超えるときは、バイパス弁24を開けることで燃料電池スタック12を経由せずに提供される酸化ガスを用いてさらに適度な希釈を行うことができる。
制御装置70は、上記のようにシステム本体部11の各構成要素をシステム全体として制御するもので、いわゆる燃料電池CPUと呼ばれることがある。制御装置70は、車両搭載に適したコンピュータで構成することができる。
制御装置70は、図示されていない運転指令部からの指令に従って燃料電池スタック12を運転制御する運転制御処理部72を含んで構成される。ここでは、特に、入口側封止弁30、出口側封止弁32の開閉制御処理を行う封止弁開閉処理部74と、圧力センサ(P1)34と圧力センサ(P2)36の圧力検出値に基づいて燃料電池スタック12の運転中における入口側封止弁30と出口側封止弁32の故障の有無を判断する封止弁故障判断処理部76を含んで構成される。
これらの機能は、ソフトウェアを実行することで実現できる。具体的には、燃料電池運転プログラムを実行することでこれらの機能を実現できる。これらの機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
ここで、封止弁故障判断処理部76の処理の基礎となる原理を図2から図4を用いて説明する。これらの図は、圧力センサ(P1)34と圧力センサ(P2)36の圧力検出値に基づいて、どのように燃料電池スタック12の運転中における入口側封止弁30と出口側封止弁32の故障の有無を判断するかを説明するための図である。
これらの図の横軸は時間で、縦軸は圧力センサ(P1)34と圧力センサ(P2)36の圧力検出値である。図2は、燃料電池スタック12の運転中において入口側封止弁30も出口側封止弁32も正常に開いている場合の図であり、図3は、出口側封止弁32が故障している場合の図であり、図4は、入口側封止弁30が故障している場合の図である。
燃料電池スタック12の運転中において、調圧弁26が適当な開度に調整されていて、は入口側封止弁30も出口側封止弁32も正常に開いている場合は、車両の運転状況に応じ、ACP18の作動が制御されるので、ACP18が吐出する酸化ガスの圧力が時間と共に変動する。例えば車両が加速等を行って回転電機等に対する燃料電池システムの負荷が増大すると、ACP18の供給圧力が高められ、逆に負荷が低下すると供給圧力が低くされる。負荷が安定すれば供給圧力は一定となる。このように運転状態においては供給圧力が変動するが、その変動は一時的なもので、負荷が安定すれば供給圧力も元に戻る。図2にはその様子が示されている。
これに対し、燃料電池システム10の運転状態において通常は開放状態とされる入口側封止弁30と出口側封止弁32が作動不良となって酸化ガスが流れにくくなくなると、圧力センサ(P1)34、圧力センサ(P2)36の圧力検出値は時間とともに増加し、元に戻ることがない。
具体的には、出口側封止弁32が故障のときには、そこで酸化ガスの流れが行き止まりとなるので、燃料電池システム10が運転中でACP18が酸化ガスを運転指令に基づいて供給しているうちは、ACP18から出口側封止弁32までの酸化ガス流路における酸化ガスの圧力が時間経過と共に上昇する。つまり、ガス源側圧力検出手段である圧力センサ(P1)34の圧力検出値が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段である圧力センサ(P2)36の圧力検出値も時間と共に単調増加する。図3にはその様子が示されている。
また、入口側封止弁30が故障のときには、そこで酸化ガスの流れが行き止まりとなるので、燃料電池システム10が運転中でACP18が酸化ガスを運転指令に基づいて供給しているうちは、ACP18から入口側封止弁30までの酸化ガス流路における酸化ガスの圧力が時間経過と共に上昇する。つまり、ガス源側圧力検出手段である圧力センサ(P1)34の圧力検出値が時間と共に単調増加するが、燃料電池スタック側圧力検出手段である圧力センサ(P2)36の圧力検出値は、希釈器38側の圧力となって、時間経過によっては変化しない。図4にはその様子が示されている。
このように、入口側封止弁30と出口側封止弁32が故障のときは、圧力センサ(P1)34と圧力センサ(P2)36の圧力検出値の時間変化が、正常状態のときと異なるものとなる。この原理を利用して、燃料電池スタック12の運転中における入口側封止弁30と出口側封止弁32の故障を検出することができる。
なお、ここでは、調圧弁26が適当な開度に調整されていることを前提にしている。例えば、車両がアイドリング中のときのように調圧弁26が閉じられているときには、圧力センサ(P1)34、圧力センサ(P2)36の圧力検出値が時間とともに増加することになるので、入口側封止弁30と出口側封止弁32の作動不良と区別がつかない。その意味で、燃料電池スタック12の運転中とは、上記のように調圧弁26が適当な開度となっているときを指している。
図5は、上記原理に基づく入口側封止弁と出口側封止弁の故障判断の手順を示すフローチャートである。各手順は、燃料電池運転プログラムにおける弁故障判断サブルーティンの各処理手順に対応する。
この故障判断は、燃料電池システム10が運転制御中、すなわち、燃料電池システム10が搭載される車両が走行中等のときに行われる(S10)。この燃料電池システム10の運転制御中とは、上記のように、調圧弁26が適当な開度に調整されている状態を指している。そして、その状態の下で、圧力センサ(P1)34と圧力センサ(P2)36の検出圧力が逐時的に取得される。
取得されたデータは、時間の経過に対する変化が演算され、時間と共に圧力検出値が単調増加するか否かが判断される。単調増加するか否かは、予め定めた判断時間の間に圧力検出値が低下することがあるか否かで判断するものとできる。予め定めた判断時間は、車両の走行の負荷変動の継続する時間の長さとして定めておくことができる。例えば、加速、減速による燃料電池システム10の一時的な負荷変動の継続時間として、数秒間程度を判断時間とすることができる。
そして、ガス源側圧力検出手段である圧力センサ(P1)34の検出圧力が時間と共に単調増加するか否かを判断し(S12)、判断が肯定のときはさらに、燃料電池スタック側圧力検出手段である圧力センサ(P2)36の検出圧力が時間と共に変化するか否かを判断する(S14)。
S12の判断が肯定され、S14の判断も肯定されるときは、図3で説明した現象に対応するので、出口側封止弁32が故障と判断される(S16)。S12の判断が肯定され、S14の判断が否定されると、図4で説明した現象に対応するので、入口側封止弁30が故障と判断される(S18)。そして、S12の判断が否定されると、ガス源側圧力検出手段である圧力センサ(P1)34の検出圧力が一時的に増加した後再び低下し、燃料電池スタック側圧力検出手段である圧力センサ(P2)36の検出圧力が一時的に増加した後再び低下する場合に相当し、これは図2で説明した現象に対応して、入口側封止弁30も出口側封止弁32も正常であると判断される(S20)。
S16,S18の場合には、その内容が表示出力される。例えば、診断結果の注意を表示するランプが点灯されて、異常が生じていることがユーザに知らされる(S22)。これによって、ユーザは車両走行中に封止弁の作動異常が生じたことを知るので、例えば、修理工場等へ迅速に赴くことができる。修理工場等では、予め知らされている診断の内容コードを読み出す機器を有しているので、診断内容コードによって、入口側封止弁30の故障か、出口側封止弁32の故障かの情報を取得できる。これによって、特別な検査等を要せずに、部品交換等の故障対応を迅速に行うことができる。
なお、図3、図4で説明したように、入口側封止弁30の故障の判断基準としては、圧力センサ(P1)34が単調増加すること、あるいは圧力センサ(P2)36が単調増加することのいずれかを用いることができる。また、出口側封止弁32の故障の判断基準としては、圧力センサ(P1)34が単調増加すること、あるいは圧力センサ(P2)36が一定の圧力であることのいずれかを用いることができる。したがって、圧力センサ(p1)34、圧力センサ(P2)36の検出圧力に基づいて、図5で説明した手順以外でも、上記の判断基準を適当に組み合わせて、入口側封止弁30の故障か、出口側封止弁32の故障かを特定するものとすることもできる。
なお、上記では酸化ガス側の入口、出口の封止弁について説明した。燃料ガス側の入口、出口側に封止弁を設けることは一般的に行われていないが、場合によって設ける場合があるときは、上記構成及び手順と同様な構成、手順によって、これらの封止弁の故障を特定することが可能である。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池スタックに設けられる弁の故障検出に利用できる。特に、燃料電池システムが運転中における弁の故障検出に用いることができる。
10 燃料電池システム、11 システム本体部、12 燃料電池スタック、14 酸素供給源、16 フィルタ、18 エアコンプレッサ(ACP)、20 酸化ガス供給路、22 酸化ガス排出路、23 バイパス路、24 バイパス弁、26 調圧弁、30 (酸化ガス)入口側封止弁、32 (酸化ガス)出口側封止弁、34,36,37 圧力センサ、38 希釈器、40 水素ガス源、42 レギュレータ、44 燃料ガス供給路、46 燃料ガス排出路、48 循環路、50 気液分離器、52 循環昇圧器、54 排気バルブ、56 アノード側排気路、70 制御装置、72 運転制御処理部、74 封止弁開閉処理部、76 封止弁故障判断処理部。

Claims (2)

  1. ガス源から燃料電池スタックにガスを供給する供給路に設けられ、燃料電池スタックの運転時に開き、運転停止時に閉じる入口側封止弁と、
    燃料電池スタックから使用済みガスを排出する排出路に設けられ、燃料電池スタックの運転時に開き、運転停止時に閉じる出口側封止弁と、
    ガス源と入口側封止弁との間の供給路に設けられるガス源側圧力検出手段と、
    入口側封止弁と出口側封止弁との間のガス流路に設けられる燃料電池スタック側圧力検出手段と、
    燃料電池スタックの運転中において、ガス源側圧力検出手段の検出圧力の時間変化と、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力の時間変化とに基づいて、入口側封止弁または出口側封止弁の故障を判断する弁故障判断手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    弁故障判断手段は、
    ガス源側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に変化しない場合に、入口側封止弁が故障と判断し、
    ガス源側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が時間と共に単調増加する場合に、出口側封止弁が故障と判断し、
    ガス源側圧力検出手段の検出圧力が一時的に増加した後再び低下し、燃料電池スタック側圧力検出手段の検出圧力が一時的に増加した後再び低下する場合に、入口側封止弁も出口側封止弁も正常であると判断することを特徴とする燃料電池システム。
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