JP2010254474A - 出荷計画立案装置、出荷計画立案方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】出荷期限日違反量評価値と、空積載量評価値と、相積数評価値の重み付き平均和を最小にする評価関数に対する制約条件として、出荷グループに属する製品の出荷日における出荷量(出荷計画)に、出荷グループにおける搬送機器の搬送機器作業発生確率を乗算したものが、オペレータによって設定された搬送機器能力上限値以下となるようにする制約条件を設定する。
【選択図】図2
Description
そこで、特許文献1では、各製品の出荷期限日の遅れと、各製品の輸送コストとの重み付き平均和で定義される評価関数を最小にする最適化計算を行い、その結果から出荷計画を立案するようにしている。
また、特許文献2では、製品名、数量、生産予定日、荷揚港及び搬入日が記述された製品リストを、荷揚港、搬入日に応じてソートし、ソートした順番に製品を船に割り当てるようにしている。
しかしながら、前述した従来の技術では、出荷作業を行う各搬送機器の作業量については考慮されていない。したがって、前述した従来の技術では、出荷作業を行う各搬送機器の作業量を考慮した出荷計画を立案することが困難であるという問題点があった。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態を説明する。尚、本実施形態では、クレーン等の搬送機器を用いて倉庫内の製品(例えば鋼板)の出荷作業を行い、倉庫から出荷された製品を船で輸送する場合を例に挙げて説明する。
図22は、搬送機器が配置されている倉庫の構成の一例を示す図である。本実施形態では、図22に示すような倉庫に配置されている搬送機器が鋼板を搬送する場合の当該搬送機器の作業量を予測する場合を例に挙げて説明する。
図22において、製品倉庫は、2つの倉庫10a、10bからなるものとする。倉庫10aは、2つの棟(棟1、2)で構成されており、各棟は1〜4番地で表される4つの領域に区画されている。一方、倉庫10bは、1〜2番地で表される2つの領域に区画された1つの棟(棟3)で構成されている。
倉庫10a、10bには、線路20が敷かれており、この線路20上を貨車40a、40bが移動する。なお、貨車40a、40bは別の貨車であるが、走行可能範囲や搬送能力は同一である。また、倉庫10aには、一方の棟から他方の棟に製品を搬送する台車50が配置されている。
クレーン30aで搬送された製品70を倉庫10aの棟1以外の場所に配置する場合には、貨車40a、40b及び台車50の少なくとも何れか一方を用いて製品70を搬送し、棟2であればクレーン30c、また、棟3であればクレーン30d、30eのいずれかを用いて製品70を所定の場所に配置する。
以降の記載においては、簡単のために、出荷計画作成において考慮する搬送機器が、クレーン1とクレーン2の2台のみである場合を例に説明を行う。
図1は、出荷計画立案装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1に示すように、出荷計画立案装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、PD(Pointing Device)104と、HD(Hard Disk)105と、表示装置106と、スピーカ107と、通信I/F(Interface)108と、システムバス109とを有している。
ROM102は、CPU101の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/OutputSystem)やオペレーティングシステムプログラム(OS)、CPU101が後述するフローチャートによる処理を実行するために必要なプログラム等を記憶する。
PD104は、例えば、マウスやキーボード等からなり、操作者が必要に応じて、出荷計画立案装置100に対して操作入力を行うための操作入力手段を構成する。
HD105は、各種の情報やデータ、ファイル等を記憶する記憶手段を構成する。
表示装置106は、CPU101の制御に基づいて、各種の情報や画像を表示する表示手段を構成する。
スピーカ107は、CPU101の制御に基づいて、各種の情報に係る音声を出力する音声出力手段を構成する。
システムバス109は、CPU101、ROM102、RAM103、PD104、HD105、表示装置106、スピーカ107及び通信I/F108を相互に通信可能に接続するためのバスである。
図2は、出荷計画立案装置100の機能的な構成の一例を示す図である。
図2に示すように、出荷計画立案装置100は、その機能として、注文情報取得部201、注文情報記憶部202、搬送実績データ取得部203、搬送実績データ記憶部204、出荷グループ定義ロジック取得部205、出荷グループ定義ロジック記憶部206、出荷グループ判別部207、出荷グループ記憶部208、搬送機器作業確率算出部209、搬送機器作業確率記憶部210、出荷財源マトリクス生成部211、出荷財源マトリクス記憶部212、制約条件取得部213、制約条件記憶部214、制約式設定部215、立案方針取得部216、立案方針記憶部217、評価関数設定部218、最適化部219、及び出荷計画出力部220を有している。
注文情報取得部201は、オペレータによるPD104の操作入力、又は外部装置とのネットワークを介した通信に基づいて、注文(製品)の属性を示す注文情報を取得して注文情報記憶部202に記憶する。
図3は、注文情報300、301の一例を示す図である。具体的に図3(a)は、既に製造・出荷済みの注文の注文情報300の一例を示し、図3(b)は、出荷予定の注文の注文情報301の一例を示す。なお、図3(a)、図3(b)では、説明の都合上、注文属性の内容が製品Noを除いて同じにしているが、通常は、これらは異なるものである。
図3に示す例では、注文情報300、301は、製品No、サイズ、重量、出荷期限日、輸送形態、向け先、輸出国、及び顧客立会の各情報を含む。
出荷期限日は、製品を倉庫から出荷(出庫)する期限となる日である。ここでは、出荷計画の立案日当日を「0」、出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後を「Z」で表している。
輸送形態は、製品がどのような形態で輸送されるかを示す情報である。本実施形態では、製品を船で輸送する場合を例に挙げて説明するので、輸送形態として「海送」が指定される。ただし、製品を陸送する場合には、輸送形態として「陸送」が指定されることになる。
向け先は、製品の出荷先を示す情報である。本実施形態において、製品の向け先(出荷先)とは、倉庫から出荷された後、製品が最初に降ろされる場所をいう。本実施形態では、製品を船で輸送する場合を例に挙げて説明するので、出荷岸壁のある港等が向け先となる。尚、輸送形態が陸送である場合には、倉庫の出庫位置で製品を積んだトラックの行き先である中継地等が向け先となる。ただし、向け先は、製品の出荷先に関する情報であれば、必ずしもこのようなものに限定されない。
顧客立会とは、製品を倉庫から出荷する前に、製品の確認作業に顧客が立ち会うか否かを示す情報である。
注文情報取得部201は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及びPD104(又は通信I/F108)を用いることにより実現される。また、注文情報記憶部202は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
本実施形態では、例えば、以上のような注文情報取得部201の処理により、注文情報取得手段の一例が実現される。
搬送実績データ取得部203は、倉庫における出荷作業の際に製品を搬送する搬送機器(クレーン、貨車、及び台車等)の動作を管理する搬送機器管理装置230等から、搬送実績データを、ネットワークを介して取得し、搬送実績データ記憶部204に記憶する。本実施形態では、搬送実績データは、製品が倉庫に入庫してから出荷されるまでの間に、各搬送機器が何回使用されたのかを示すデータである。また、搬送実績データ取得部203は、注文情報取得部201で取得された注文情報300(既に製造・出荷済みの注文の注文属性)に係る全ての製品についての搬送実績データを取得する。
図4では、例えば、製品No.1の製品が倉庫に入庫してから出荷されるまでの間に、第1のクレーン(クレーン1)が1回、第2のクレーン(クレーン2)が1回使用されていることを示している。その他の欄に記載されている数字も、これと同じ意味である。
搬送実績データ取得部203は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及び通信I/F108を用いることにより実現される。また、搬送実績データ記憶部204は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
尚、ここでは、搬送実績データ400を搬送機器管理装置230から取得する場合を例に挙げて説明しているが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、搬送機器管理装置230の機能を出荷計画立案装置100が有していてもよい。また、搬送実績データ400をオペレータによるPD104の操作入力に基づいて取得するようにしてもよい。
本実施形態では、例えば、以上のような搬送実績データ取得部203の処理により、搬送実績取得手段の一例が実現される。
出荷グループ定義ロジック取得部205は、オペレータによるPD104の操作入力、又は外部装置とのネットワークを介した通信に基づいて、出荷グループ定義ロジックを取得して出荷グループ定義ロジック記憶部206に記憶する。
本実施形態では、出荷グループ定義ロジックは、注文情報300に係る注文(製品)のうち、倉庫における製品の出荷先及び出庫位置の少なくとも何れか一方に影響を与える注文属性である「輸送形態」及び「向け先」が同一である注文(製品)が1つの出荷グループになるようにグループ化するロジックであるとする。
出荷グループ定義ロジック取得部205は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及びPD104(又は通信I/F108)を用いることにより実現される。また、出荷グループ定義ロジック記憶部206は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
(出荷グループの判別)
出荷グループ判別部207は、出荷グループ定義ロジック記憶部206に記憶されている出荷グループ定義ロジックに従って、注文情報記憶部202に記憶されている注文情報301(出荷予定の注文の注文属性、図3(b)を参照)に係る各注文(製品)を出荷グループに分類して出荷グループ記憶部208に記憶する。
図5は、注文情報300に係る各注文(製品)を出荷グループに分類する方法の一例を概念的に説明する図である。
まず、出荷グループ判別部207は、注文情報300を参照して、「輸送形態」と「向け先」が同一である注文(製品70)を1つに纏める。例えば、図3に示したように、製品No.2の注文(製品)と製品No.3の注文(製品)の「輸送形態」は共に「海送」であり、「向け先」は共に「港A」である。したがって、出荷グループ判別部207は、これらの注文(製品70)を1つに纏める。このようにして、図5の第3列に示すような出荷グループが得られる。出荷グループ判別部207は、このような出荷グループの分類結果を出荷グループ記憶部208に記憶する。
出荷グループ判別部207は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及びPD104(又は通信I/F108)を用いることにより実現される。また、出荷グループ記憶部208は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
本実施形態では、例えば、以上のような出荷グループ判別部207の処理により、出荷グループ生成手段の一例が実現される。
搬送機器作業確率算出部209は、注文情報記憶部202に記憶されている注文情報(既に製造・出荷済みの注文の注文属性、図3(a)を参照)を読み出すと共に、出荷グループ定義ロジック記憶部206に記憶されている出荷グループ定義ロジックを読み出す。そして、搬送機器作業確率算出部209は、出荷グループ定義ロジックに従って、注文情報の各注文(製品)を出荷グループに分類する。出荷グループへの分類方法は前述した通りである。この結果、製品No.2、3、8の注文、製品No.1、7の注文、製品No.5、9、10の注文、製品No.4、6の注文は、それぞれ出荷グループA、B、C、Dに分類される。搬送機器作業確率算出部209は、このようにして得られた出荷グループの情報と、搬送実績データ記憶部204に記憶されている搬送実績データ400とに基づいて、出荷グループ別の各搬送機器の搬送実績データ(出荷グループ別の各搬送機器の使用回数の合計値)を算出してRAM103等の一時的に記憶する。
図6は、出荷グループ別の各搬送機器の搬送実績データ600の一例を示す図である。
ここで、出荷グループAに属する「製造・出荷済みの注文数(製品枚数)」が「15」であり、出荷グループB〜Dに属する「製造・出荷済みの注文数(製品枚数)」が夫々「10」であるとする。この場合、搬送機器作業確率算出部209は、図6の「出荷グループA」の「製品枚数」の欄に「15」を書き込み、「出荷グループB〜D」の「製品枚数」の欄に「10」を書き込む。
同様にして、搬送機器作業確率算出部209は、「出荷グループB」の「クレーン1」、「クレーン2」の欄に夫々「2」、「8」を、「出荷グループC」の「クレーン1」、「クレーン2」の欄に夫々「8」、「2」を、「出荷グループD」の「クレーン1」、「クレーン2」の欄に夫々「2」、「8」を夫々書き込む。
搬送機器作業確率算出部209は、以上のようにして得られた、出荷グループ別の各搬送機器の搬送実績データ600に基づいて、出荷グループ別の搬送機器作業発生確率を算出して搬送機器作業確率記憶部210に記憶する。本実施形態では、搬送機器作業発生確率は、各出荷グループにおける各搬送機器の使用回数を、当該出荷グループに属する「製造・出荷済みの注文(製品)」の数(図6の製品枚数)で除算した値である。すなわち、搬送機器作業発生確率は、単位注文(単位製品)当たりの、各出荷グループにおける各搬送機器の使用回数である。
図7は、出荷グループ別の搬送機器作業発生確率700の一例を示す図である。
図7において、出荷グループAにおける第1のクレーン(クレーン1)の使用回数は「12」である。また、出荷グループAに属する注文(製品)の数(製品枚数)は「15」である。したがって、搬送機器作業確率算出部209は、出荷グループAにおける第1のクレーン(クレーン1)の使用回数「12」を、出荷グループAに属する注文(製品)の数(製品枚数)を「15」で除算して、出荷グループAにおける第1のクレーン(クレーン1)の作業発生確率として「0.8」を得る。
図7のその他の欄の値も、以上の計算と同様の計算を行うことによって得られる。
搬送機器作業確率算出部209は、例えば、CPU101、ROM102、及びRAM103を用いることにより実現される。また、搬送機器作業確率記憶部210は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
本実施形態では、例えば、以上のような搬送機器作業確率算出部209の処理により、搬送機器作業発生確率取得手段の一例が実現される。
出荷財源マトリクス生成部211は、注文情報記憶部202に記憶されている注文情報301(出荷予定の注文の注文属性、図3(b)を参照)と、出荷グループ記憶部208に記憶されている出荷グループの分類結果(図5を参照)とに基づいて、出荷財源マトリクスを生成して、出荷財源マトリクス記憶部212に記憶する。
図8は、出荷財源マトリクス800の一例を示す図である。
図8において、出荷財源マトリクス800は、出荷グループ別、出荷期限日別の注文量を表すものである。図8に示す例では、注文量を製品の重量[ton]で表している。また、ここでは、「出荷期限日」が出荷計画の立案日当日である場合には、「出荷期限日」を「0」とし、「出荷期限日」が出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後である場合には、「出荷期限日」を「Z」としている。
出荷財源マトリクス生成部211は、例えば、CPU101、ROM102、及びRAM103を用いることにより実現される。また、出荷財源マトリクス記憶部212は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
本実施形態では、例えば、以上のような出荷財源マトリクス生成部211の処理により、出荷財源マトリクス生成手段の一例が実現される。
制約条件取得部213は、オペレータによるPD104の操作入力、又は外部装置とのネットワークを介した通信に基づいて、制約条件設定値を取得して制約条件記憶部214に記憶する。制約条件設定値は、後述するようにして、出荷グループ別、出荷日別の出荷量(loadAmounti,j)を算出する際の制約式における定数である。本実施形態では、以下のものを制約条件設定値としている。
搬送機器能力上限値(craneMaxm,j)
日別配船数上限値(MaxDayShip)
船ロット(shipLotSizeig)
積載可否条件(MixConditionig,i)
出荷量上限値(MaxloadAmountj)
出荷フラグ設定値(M)
日別配船数上限値(MaxDayShip)は、出荷日別の配船数の上限値である。
船ロット(shipLotSizeig)は、船igの最大積載量[ton]である。図10は、船ロット1000の一例を示す図である。
積載可否条件(MixConditionig,i)は、出荷グループiの注文(製品)を船igに積載可能である場合には「1」、積載不可能である場合には「0」となるものである。図11は、積載可否条件1100の一例を示す図である。
出荷量上限値(MaxloadAmountj)は、出荷日jにおける製品の出荷量の上限値である。ここでは、出荷量を、製品の重量[ton]で表すものとする。
出荷フラグ設定値(M)は、各出荷グループiに属する製品を出荷日jに出荷するときに後述する出荷フラグloadDi,jを「1」にするためのものである。後述するように出荷フラグ設定値(M)としては十分に大きな正の値を設定する。
制約条件取得部213は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及びPD104(又は通信I/F108)を用いることにより実現される。また、制約条件記憶部214は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
制約式設定部215は、出荷財源マトリクス記憶部212に記憶されている出荷財源マトリクス800と、搬送機器作業確率記憶部210に記憶されている搬送機器作業発生確率700と、制約条件記憶部214に記憶されている制約条件設定値とを用いて、後述するようにして出荷グループ別、出荷日別の出荷量(loadAmounti,j)を算出する際の制約式を設定する。
本実施形態では、制約式設定部215は、以下の制約式を設定する。
制約式設定部215は、以下の(1)式の線形等式の制約式を設定する。
以上のように、(1)式は、出荷日jにおける船igの積載量は、出荷日jに配船された船igの最大積載量の合計値から、出荷日jに配船された船igの空積載量を減算したものに等しくならなければならないことを表す。
制約式設定部215は、以下の(2)式の線形等式の制約式を設定する。
尚、(2)式のloadAmounti,jは、出荷グループiに属する製品の出荷日jにおける出荷量を表す決定変数(0以上の実数)である。loadOrderAmounti,jは、出荷日jの出荷グループiに属する製品の注文量である。(2)式の右辺は、出荷財源マトリクス800の値を出荷グループi毎に合算することにより得られる。
制約式設定部215は、以下の(3)式、(4)式の線形等式の制約式を設定する。
同一の出荷グループと出荷日に属する注文(製品)であっても出荷期限日が異なるものがある。したがって、(3)式では、出荷期限日が異なる「同一の出荷グループと出荷日に属する注文(製品)」の出荷量の合計値は、同一の出荷グループと出荷日に属する注文(製品)の出荷量と等しくなければならないことを表す。
尚、(3)式のloadDeadAmounti,r,jは、出荷グループがiであり、出荷期限日がrである注文(製品)の出荷日jにおける出荷量を表す決定変数(0以上の実数)である。また、loadAmounti,jは、出荷グループiに属する製品の出荷日jにおける倉庫からの出荷量を表す決定変数(0以上の実数)である。
尚、(4)式のMixConditionig,iは積載可否条件であり、制約条件記憶部214に記憶されている。また、loadAmounti,jは、出荷グループiに属する製品の出荷日jにおける出荷量を表す決定変数(0以上の実数)である。また、loadAmountGig,jは、出荷日jにおける船igの積載量を表す決定変数(0以上の実数)である。
制約式設定部215は、以下の(5)式の線形不等式の制約式を設定する。
(5)式では、出荷グループiに属する製品の出荷日jにおける出荷量loadAmounti,jが、出荷フラグ設定値(M)に、「0」又は「1」(出荷フラグloadDi,j)を乗算した値以下であることを表している。すなわち、(5)式は、出荷グループiに属する製品の出荷日jにおける出荷量loadAmounti,jが正の値である場合には、出荷フラグloadDi,jが必ず「1」となる必要があるための制約である。したがって、出荷フラグ設定値(M)は、出荷グループiに属する製品の出荷日jにおける出荷量loadAmounti,jとして想定される値よりも十分に大きな正の値とする必要がある。
制約式設定部215は、以下の(6)式の線形等式の制約式を設定する。
制約式設定部215は、以下の(7)式の線形不等式の制約式を設定する。
制約式設定部215は、以下の(8)式の線形不等式の制約式を設定する。
制約式設定部215は、以下の(9)式の線形不等式の制約式を設定する。
制約式設定部215は、例えば、CPU101、ROM102、及びRAM103を用いることにより実現される。
以上のように本実施形態では、例えば、制約式設定部215が(9)式等の制約式の情報を設定することにより、制約式設定手段の一例が実現される。
立案方針取得部216は、オペレータによるPD104の操作入力、又は外部装置とのネットワークを介した通信に基づいて、立案条件設定値を取得して立案方針記憶部217に記憶する。立案条件設定値は、後述するようにして、出荷グループ別、出荷日別の出荷量(loadAmounti,j)を算出する際の、重み係数である。本実施形態では、以下のものを立案条件設定値としている。
出荷期限日違反量に対する重み係数(w1)
空積載量に対する重み係数(w2)
相積数に対する重み係数(w3)
前述したように相積数とは、一隻の船に一緒に積載される注文(製品)が属する出荷グループの数をいう。図12は、重み係数1200の一例を示す図である。図12において、出荷期限日違反量重みが出荷期限日違反量に対する重み係数(w1)に対応し、空載量最小化重みが空積載量に対する重み係数(w2)に対応し、相積最小化重みが相積数に対する重み係数(w3)に対応する。
本実施形態では、例えば、以上のような立案方針取得部216の処理により重み係数取得手段の一例が実現される。
評価関数設定部218は、出荷財源マトリクス記憶部212に記憶されている出荷財源マトリクス800と、制約条件記憶部214に記憶されている制約条件設定値と、立案方針取得部216に記憶されている立案条件設定値とを用いて、前述した制約式に基づく制約を満たす範囲で、出荷期限日違反量を最小化し、空載量を最小化し、相積数を最小化するための評価関数を設定する。
評価関数設定部218は、以下の(10)式の総合評価関数を設定する。
評価関数設定部218は、出荷期限日違反量評価値J1を以下の(11)、(12)式のように設定する。
図13は、目標出荷量loadAmountRefi,jと、出荷量loadDeadlineAmounti,r,j'との関係の一例を示す図である。
図13において斜線で示す領域1301は、出荷期限日rよりも前に先行して出荷した注文(製品)の出荷量の累積値である。一方、領域1302は、目標出荷量(の累積値)loadAmountRefi,jに対する出荷量の累積値の不足分である。(10)式において、出荷期限日違反量評価値J1を最小化することは、図13に示す領域1301を最小化する(出荷期限日rより先行する出荷量を最小化する)ことと、領域1302を最小化する(出荷期限日r以降の出荷量の目標出荷量との差を最小化する)ことを意味する。
評価関数設定部218は、空積載量評価値J2を以下の(13)式のように設定する。
(10)式において、空積載量評価値J2を最小化することは、全ての船ig、全ての出荷日jにおける空積載量LoadRatioCoverig,jの合計値を最小化することを意味する。
評価関数設定部218は、相積数評価値J3を以下の(14)式のように設定する。
(10)式において、相積数評価値J3を最小化することは、全ての船ig、全ての出荷日jにおいて船igが相積する出荷グループiの数の合計値を最小化することを意味する。
評価関数設定部218は、例えば、CPU101、ROM102、及びRAM103を用いることにより実現される。
本実施形態では、以上のような評価関数設定部218の処理により、評価関数設定手段の一例が実現される。
最適化部219は、例えば混合整数計画法による最適化計算を行って、制約式設定部215で設定された制約式((1)式〜(9)式)に基づく制約を満たす範囲で、評価関数設定部218で設定された評価関数((10)式)を最小にする決定変数(出荷グループi別、出荷日j別の倉庫からの出荷量loadAmounti,j等)を求める。尚、混合整数計画法では、(11)式のままでは解けないので、(11)式の絶対値を外した表現に(11)式を変換した上で計算を行う。
最適化部219は、例えば、CPU101、ROM102、及びRAM103を用いることにより実現される。
図14は、最適化部219による最適化計算の結果の一例を示す図である。図14において、ケース1は比較例であり、ケース2、3が本実施形態のものである。ケース1において、「搬送機器制約」を「無し」とする場合には、(9)式の制約式を設定しないようにすればよい。また、「相積可否」を「不可能」とする場合には、以下の(15)式の制約式を追加すればよい。ここで、ケース1とケース2は「搬送機器制約」のみが異なる。また、ケース2とケース3は「相積可否」のみが異なる。
また、ケース2とケース3とを比較すると、「相積」を可能とすることで、「空積載量」を3464[ton]から1464[ton]に減少することができることが分かる(図14の「空積載量」を参照)。また、「相積数」と「空積載量」とはトレードオフの関係にあるため、「多港寄り数(積荷のために船が寄る港の数)」が「10」から「18」に増加している。したがって、計算の結果が、実際の船の状態・動作を反映していることが分かる(図14の「多港寄り数」を参照)。
本実施形態では、例えば、以上のような最適化部219の処理により、最適化手段の一例が実現される。
出荷計画出力部220は、最適化部219による最適化計算の結果に基づいて、出荷グループi別、出荷日j別の出荷量loadAmounti,jを表示装置106に表示する。本実施形態ではこの他に、出荷計画出力部220は、船ig別、出荷日j別の相積数loadMixNig,j、出荷日j別、船ig別の積載量(loadAmountGig,j)、出荷グループi別、出荷日j別の搬送機器の作業量(loadAmounti,j×craneRatioi,m)に係る情報を表示装置106に表示する。尚、ここでは、図14のケース3を実施した場合を例に挙げて説明する。
図15では、例えば、出荷日が「0」の日(出荷計画立案日の当日)に、出荷グループAに属する注文(製品)を648[ton]出荷する計画であることを示している。
図16は、船ig別、出荷日j別の相積数の一例を示す図である。
図16では、例えば、出荷日が「0」の日(出荷計画立案日の当日)に、船2は相積を行わず(相積数=「1」)、船1には何も積まない(相積数=「0」)ことを示している。また、出荷日が「1」の日に、船1には何も積まず(相積数=「0」)、船2には3つの出荷グループに属する注文(製品)を相積する(相積数=「3」)ことを示している。
図17では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、船1には注文(製品)を何も積まず(積載量=0[ton])、船2には1980[ton]の注文(製品)を積むことを示している。
図18は、出荷グループi別、出荷日j別の搬送機器の作業量の一例を示す図である。具体的に図18(a)は、クレーン1の作業量の一例を示し、図18(b)は、クレーン2の作業量の一例を示す。
図18(a)では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、クレーン1は、出荷グループAに属する注文(製品)については搬送せず、出荷グループBに属する注文(製品)を56[ton]搬送し、出荷グループCに属する注文(製品)を553[ton]搬送し、出荷グループDに属する注文(製品)を202[ton]搬送し、合計で811[ton]の注文(製品)を搬送することを示している。
図18に示すように、何れの出荷日においても、各クレーン1、2の作業量の合計値は、図9に示した搬送機器能力上限値900(=1700[ton])以下に抑えられていることが分かる。
そして、オペレータによるPD104の操作により、OKボタンが押下された場合には、図15〜図18に示すような情報(出荷計画)で了承されたものとする。
一方、オペレータによるPD104の操作により、NGボタンが押下された場合には、図15〜図18に示すような情報(出荷計画)で了承されなかったものとする。この場合、オペレータは、制約条件設定値及び立案条件設定値のうちの少なくとも何れか1つを変更して、制約条件記憶部214、立案方針記憶部217の記憶内容を更新させる。例えば出荷期限日をさらに遵守したい場合は、立案条件設定値のひとつである出荷期限日違反量評価値J1に対する重み係数w1を大きくすればよい。そして、制約式設定部215、評価関数設定部218は、更新された内容に従って、制約式、評価関数を再設定する。最適化部219は、その再設定された制約式、評価関数に基づく最適化計算を行う。出荷計画出力部220は、その最適化計算の結果に基づく図15〜図18に示すような情報を表示装置106に再度表示する。このような処理を、オペレータによりOKボタンが押下されるまで繰り返し行う。
出荷計画出力部220は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、PD104、及び表示装置106を用いることにより実現される。
本実施形態では、例えば、以上のような出荷計画出力部220の処理により、表示手段の一例が実現される。尚、本実施形態では、図15に示す情報が、制約式による制約を満たす範囲で評価関数の値が最小になったときの、製品の出荷日別の出荷量の情報の一例であり、図16〜図18に示す情報が、その他の出荷計画に係る情報の一例である。
次に、図19のフローチャートを参照しながら、出荷計画立案装置100の動作処理の一例を説明する。ここでは、注文情報300、搬送実績データ400、出荷グループ定義ロジック、制約条件設定値、立案条件設定値が、夫々、注文情報記憶部202、搬送実績データ記憶部204、出荷グループ定義ロジック記憶部206、制約条件記憶部214、立案方針記憶部217に既に記憶されているものとして説明を行う。
次に、ステップS1902において、出荷財源マトリクス生成部211は、注文情報記憶部202に記憶されている注文情報301と、出荷グループ記憶部208に記憶されている出荷グループの分類結果(図5を参照)とに基づいて、出荷財源マトリクス800を生成して、出荷財源マトリクス記憶部212に記憶する(図8を参照)。
次に、ステップS1904において、搬送機器作業確率算出部209は、出荷グループ別の各搬送機器の搬送実績データ600に基づいて、出荷グループ別の搬送機器作業発生確率700を算出して搬送機器作業確率記憶部210に記憶する(図7を参照)。
尚、ステップS1902をステップS1903、S1904の後に行うようにしてもよい。
尚、ステップS1906の後にステップS1905の処理を行うようにしてもよい。
一方、オペレータにより、NGボタンが押下された場合には、出荷計画がオペレータによって了承されなかったと判定し、ステップS1905に戻る。そして、オペレータは、制約条件設定値及び立案条件設定値のうちの少なくとも何れか1つを変更して、制約条件記憶部214、立案方針記憶部217の記憶内容を更新させる。その後、更新された内容でステップS1905以降の処理が実行される。
また、本実施形態では、評価関数に相積数評価値J3を導入することで、複数の出荷グループに属する注文(製品)を一隻の船が積載することが可能になる(すなわち、相積を許容することが可能になる)。また、空積載量評価値J2に対する重み係数w2と、相積数評価値J3に対する重み係数w3を、出荷計画を参照しながらオペレータが調整することにより、相互にトレードオフの関係にある「空積載量と多港寄り」のバランスをとることができる。
図14のケース2とケース3との比較結果のように、「相積」を可能とすることで、空積載量を減少させることができるので、空積載量を減少させる出荷計画を立案する場合には、ケース3のように「相積」を可能とするのが好ましいが、必ずしも「相積」を可能にしなくてもよい。また、このように「相積」を不可能にするために、(15)式の制約式を設定する他に、評価関数及び制約式において、相積数評価値J3に係る情報を考慮しないようにすることもできる。
また、出荷グループ別に処理を行わずに製品毎に処理を行うようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、図13を用いて説明したように、出荷期限日違反量評価値J1を最小化するために、出荷期限日rより先行する出荷量の全て(領域1301)と、出荷期限日r以降の出荷量の目標出荷量との差の全て(領域1302)を最小化するようにした場合を例に挙げて説明した。これに対して、本実施形態では、出荷期限日を含む所定の期間については、目標出荷量との差を考慮しないようにする場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と前述した第1の実施形態とは、出荷期限日違反量評価値J1を最小化するための構成及び処理の一部が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図19に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
最適化部219は、(16)式により設定された出荷期限日違反量評価値J1を用いて最適化計算を行う。
図21は、最適化部219による最適化計算の結果の一例を示す図である。図21において、ケース3(第1実施例)は、図14に示したケース3と同じであり、不感帯期間を設けない場合の結果の一例である。一方、ケース4(第2実施例)は、本実施形態のものであり、不感帯期間を設けない場合の結果の一例である。ケース3とケース4は、不感帯期間の有無のみが異なる。尚、ケース4は、不感帯期間X=Y=1日である場合の結果である。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。前述した第1、第2の実施形態では、製品の出荷日に各搬送機器が当該製品の全てを処理することを前提として、(9)式の制約式を設定するようにした。これに対し、本実施形態では、製品の出荷日以外にも各搬送機器が当該製品を処理し得るケースを想定する。尚、本実施形態及び後に説明する第4の実施形態についての説明に於いては、搬送機器による出荷作業のことを「処理」と呼ぶことにする。すなわち、本実施形態では、ある製品について、出荷日のn(nは正の整数)日前に搬送機器で処理するケースを想定し、(9)式の制約式を変更する場合について説明する。このように本実施形態は、前述した第1、第2の実施形態に対し、(9)式の制約式に代わる制約式を設定するための処理が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図23に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。尚、本実施形態でも、簡単のために、出荷計画作成において考慮する搬送機器が、クレーン1とクレーン2の2台のみであり、クレーンが製品として鋼板を搬送する場合を例に説明を行う。
図24は、注文情報2400の一例を示す図である。図24に示す例では、図3(a)に示した「既に製造・出荷済みの注文の注文情報」に対して、出荷日と、クレーン1、2のそれぞれの処理日(クレーン1処理日、クレーン2処理日)と、クレーン1の処理日を基準とした出荷日(クレーン1処理日−出荷日)と、クレーン2の処理日を基準とした出荷日(クレーン2処理日−出荷日)とが追加されたものである。尚、以下の説明では、「処理日−出荷日」を必要に応じて「処理日基準出荷日」と称する。
まず、搬送機器作業確率算出部209は、第1の実施形態で説明したように、出荷グループ別の搬送機器作業発生確率700を算出して搬送機器作業確率記憶部210に記憶する(図7を参照)。前述したように、搬送機器作業発生確率は、各出荷グループにおける各搬送機器の使用回数を、当該出荷グループに属する「製造・出荷済みの注文(製品)」の数(図6の製品枚数)で除算した値である。
そして、本実施形態では、搬送機器作業確率算出部209は、注文情報2400に基づいて、処理日を基準とした全ての出荷日のそれぞれにおける各クレーン1、2の処理量を集計し、処理日基準出荷日別の各搬送機器の処理量を算出して搬送機器作業確率記憶部210に記憶する。
図25は、処理日基準出荷日別の各搬送機器の処理量2500の一例を示す図である。尚、図24には、具体的な内容を示していないが、製品Noが「11」以降の注文情報2400についても集計する(注文情報2400に含まれる全ての製品について集計)ことにより、図25に示す「処理日基準出荷日別の各搬送機器の処理量2500」が求められる。
図25において、例えば、処理日基準出荷日(「処理日−出荷日」)が「−2」、「−1」及び「0」の日におけるクレーン1の総処理量は、9890(=994+1974+6922)[ton]である。そのうち、処理日基準出荷日が「0」の日におけるクレーン1の処理量は6922[ton]である。よって、処理日基準出荷日が「0」のときのクレーン1の搬送機器処理確率は0.70(=6922/9890)となる。
以上のように本実施形態では、計算に使用する処理日基準出荷日(「処理日−出荷日」)として、「−2」、「−1」及び「0」を予め設定するので、図26では、処理日基準出荷日(「処理日−出荷日」)が「−3」〜「−5」であるときの搬送機器処理確率の値が「0.00」になっている。ただし、設定しておく処理日基準出荷日(「処理日−出荷日」)は、「−2」、「−1」及び「0」に限定されない。例えば、計算に使用する処理日基準出荷日の範囲として、これよりも長期間の範囲を設定するようにしてもよい。設定する処理日基準出荷日の範囲を長期間にすると、計算精度は高くなるが計算負荷が重くなる。このように計算精度と計算負荷とがトレードオフの関係にあることを考慮し、計画対象に応じて、設定する処理日基準出荷日を決めることができる。
本実施形態では、例えば、以上のような搬送機器作業確率算出部209による搬送機器処理確率2600の算出処理によって、搬送機器処理確率取得手段の一例が実現される。
以上のように、(17)式では、処理日sに、全ての出荷グループiに属する製品を搬送機器mが搬送する量(重量)は、搬送機器能力上限値以下でなければならないことを示している。
図27は、最適化部219による最適化計算の結果の一例を示す図である。図27に示す「搬送機器制約」、「相積可否」、「不感帯日数」、「搬送機器制約違反量」、「空積載量」、「出荷期限日遅れ」、「多港寄り数」は、図14、図21に示したものと同じである。「クレーン処理分布」が「有り」とは、(9)式の代わりに(17)式の制約式を使ったことを示す。
図28では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、出荷グループAに属する注文(製品)を846[ton]出荷する計画であることを示している。
図29は、船ig別、出荷日j別の相積数の一例を示す図である。
図29では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、船1は相積を行わず(相積数=「1」)、船2には2つの出荷グループに属する注文(製品)を相積する(相積数=「2」)ことを示している。
図30では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、船1には846[ton]の注文(製品)を積み、船2には1836[ton]の注文(製品)を積むことを示している。
図31は、出荷グループi別、処理日s別の搬送機器の作業量の一例を示す図である。具体的に図31(a)は、クレーン1の作業量の一例を示し、図31(b)は、クレーン2の作業量の一例を示す。
図31(a)では、例えば、処理日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、クレーン1は、出荷グループAに属する注文(製品)を586[ton]搬送し、出荷グループBに属する注文(製品)を48[ton]搬送し、出荷グループCに属する注文(製品)を566[ton]搬送し、出荷グループDに属する注文(製品)を187[ton]搬送し、合計で1388[ton]の注文(製品)を搬送することを示している。
図31に示すように、何れの出荷日においても、各クレーン1、2の作業量の合計値は、図9に示した搬送機器能力上限値900(=1700[ton])以下に抑えられていることが分かる。
尚、前述した説明において、「処理日−出荷日」を「出荷日−処理日」としてもよい。例えば、(17)式において、「出荷日−処理日」を採用した場合には、loadAmounti,s-vは、loadAmounti,s+vになる。
また、本実施形態でも、第1の実施形態で示した変形例を採用することができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。前述した第1〜第3の実施形態では、出荷予定の注文の注文情報に含まれる全ての製品について出荷予定日が確定していない場合について説明した。ところが、注文情報に含まれる製品の一部に、出荷予定日が確定しているケースがある。そこで、本実施形態では、このようなケースについても出荷計画を立案できるように、出荷予定日が確定している製品を処理するのに必要な分を控除した値を、(17)式に示した搬送機器能力上限値craneMaxm,sとして設定する場合について説明する。このように本実施形態は、前述した第3の実施形態に対し、(17)式の搬送機器能力上限値craneMaxm,sを設定するための処理が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1〜第3の実施形態と同一の部分については、図1〜31に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。尚、本実施形態でも、簡単のために、出荷計画作成において考慮する搬送機器が、クレーン1とクレーン2の2台のみであり、クレーンが製品として鋼板を搬送する場合を例に説明を行う。
一方、確定注文情報取得部3201は、注文情報のうち、出荷予定日が確定している製品(確定注文)の注文情報を取得して確定注文情報記憶部3202に記憶する。
尚、以下の説明では、「出荷予定日が確定していない製品の注文情報」を必要に応じて「未確定注文情報」と称し、「出荷予定日が確定している製品の注文情報」を必要に応じて「確定注文情報」と称する。
図33に示すように、確定注文情報3300には、製品No、サイズ、重量、出荷期限日、輸送形態、向け先、輸出国、及び顧客立会に加えて、出荷予定日の情報が含まれている。出荷予定日は、製品を倉庫から出荷(出庫)する予定の日である。ここでは、出荷計画の立案日当日を「0」、出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後を「Z」で表している。
確定注文情報取得部3201は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及びPD104(又は通信I/F108)を用いることにより実現される。また、確定注文情報記憶部3202は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
また、本実施形態では、例えば、以上のような確定注文情報取得部3201の処理によって、出荷予定日情報取得手段の一例が実現される。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、出荷グループ判別部3203は、確定注文情報3300を参照して、「輸送形態」と「向け先」が同一である注文(製品)を1つに纏めて出荷グループA〜Dの何れかに分類し、その分類結果を出荷グループ記憶部3204に記憶する。
出荷グループ判別部3203は、例えば、CPU101、ROM102、RAM103、及びPD104(又は通信I/F108)を用いることにより実現される。また、出荷グループ記憶部3204は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
本実施形態では、例えば、以上のような出荷グループ判別部3203の処理によって、第2の出荷グループ生成手段の一例が実現される。
図34は、確定注文マトリクス3400の一例を示す図である。
図34において、確定注文マトリクス3400は、出荷グループ別、出荷予定日別の出荷量(注文量)を表すものである。図34に示す例では、出荷量を製品の重量[ton]で表している。また、ここでは、「出荷予定日」が出荷計画の立案日当日である場合には、「出荷予定日」を「0」とし、「出荷予定日」が出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後である場合には、「出荷予定日」を「Z」としている。図34に示す例では、出荷計画の立案日の2日後と4日後に、出荷グループAに属する製品を出荷する予定であることを示している。尚、図34では、出荷グループAについてのみ出荷量が記憶される場合を例に挙げて説明しているが、出荷グループの分類結果に応じて、確定注文マトリクス3400には、出荷グループA〜Dの少なくとも1つについて出荷量が記憶される。
確定注文マトリクス生成部3205は、例えば、CPU101、ROM102、及びRAM103を用いることにより実現される。また、確定注文マトリクス記憶部3206は、例えば、HD105を用いることにより実現される。
本実施形態では、以上のような確定注文マトリクス生成部3205の処理によって、確定注文マトリクス生成手段の一例が実現される。
図35は、出荷予定日別の各搬送機器の搬送機器負荷発生量3500の一例を示す図である。
図35において、出荷予定日別の各搬送機器の搬送機器負荷発生量3500は、出荷予定日別の各搬送機器の確定注文情報分の処理量(搬送量)を表すものである。図35に示す例では、処理量を製品の重量[ton]で表している。また、ここでは、「出荷予定日」が出荷計画の立案日当日である場合には、「出荷予定日」を「0」とし、「出荷予定日」が出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後である場合には、「出荷予定日」を「Z」としている。
例えば、図34に示す確定注文マトリクス3400において、出荷予定日が「2」のときの出荷グループAの注文量は、1500[ton]である。また、図7に示す出荷グループ別の搬送機器作業発生確率700において、クレーン1における「出荷グループAの搬送機器作業発生確率」は、「0.8」である。したがって、確定注文分搬送機器作業量算出部3207は、出荷予定日が「2」のときの出荷グループAの注文量である「1500」に、クレーン1における「出荷グループAの搬送機器作業発生確率」である「0.8」を乗算して、出荷予定日が確定している製品を、出荷予定日「2」に、クレーン1が搬送する処理量として「1200」を得る。
図35のその他の欄の値も、以上の計算と同様の計算を行うことによって得られる。
本実施形態では、例えば、以上のような確定注文分搬送機器作業量算出部3207による搬送機器負荷発生量3500の算出処理によって、出荷予定日別負荷発生量算出手段の一例が実現される。
図36は、処理日別の搬送機器負荷発生量3600の一例を示す図である。
図36において、処理日別の搬送機器負荷発生量3600は、処理日別の各搬送機器の確定注文情報分の処理量(搬送量)を表すものである。図36に示す例では、処理量を製品の重量[ton]で表している。また、ここでは、「処理日」が出荷計画の立案日当日である場合には、「処理日」を「0」とし、「処理日」が出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後である場合には、「処理日」を「Z」としている。
図36のその他の欄の値も、以上の計算と同様の計算を行うことによって得られる。
本実施形態では、例えば、以上のような確定注文分搬送機器作業量算出部3207による搬送機器負荷発生量3600の算出処理によって、処理日別負荷発生量算出手段の一例が実現される。
図37は、処理日別の各搬送機器の搬送機器能力正味上限値3700の一例を示す図である。
図37において、処理日別の搬送機器能力正味上限値3700は、搬送機器能力上限値900から、処理日別の各搬送機器の搬送機器負荷発生量3600のそれぞれを減算した値である。図37では、搬送機器の処理量の上限値を[ton]で表している。また、ここでは、処理日が出荷計画の立案日当日である場合には、処理日を「0」とし、処理日が出荷計画の立案日のZ(Zは自然数)日後である場合には、処理日を「Z」としている。
図37のその他の欄の値も、以上の計算と同様の計算を行うことによって得られる。
そして、制約式設定部215は、(17)式の線形不等式の制約式において、右辺のcraneMaxm,sに、処理日別の各搬送機器の搬送機器能力正味上限値3700の値を設定する。第1〜第3の実施形態では、日によって搬送機器能力上限値(craneMaxm,j、craneMaxm,s)の値が変わらなかったが、本実施形態では、処理日sによって搬送機器能力上限値(craneMaxm,s)の値が変わることになる。
本実施形態では、例えば、以上のような確定注文分搬送機器作業量算出部3207による搬送機器能力正味上限値3700の算出処理によって、上限値算出手段の一例が実現される。
図38は、最適化部219による最適化計算の結果の一例を示す図である。図38に示す「搬送機器制約」、「相積可否」、「不感帯日数」、「搬送機器制約違反量」、「空積載量」、「出荷期限日遅れ」、「多港寄り数」は、図14、図21に示したものと同じである。また、「クレーン処理分布」は、図27に示したものと同じである。
図39では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、出荷グループBに属する注文(製品)を613[ton]出荷する計画であることを示している。
図40は、船ig別、出荷日j別の相積数の一例を示す図である。
図40では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、船1には何も積まず(相積数=「0」)、船2には2つの出荷グループに属する注文(製品)を相積する(相積数=「2」)ことを示している。
図41では、例えば、出荷日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、船1には何も積まず(0[ton])、船2には2000[ton]の注文(製品)を積むことを示している。
図42は、出荷グループi別、処理日s別の搬送機器の作業量の一例を示す図である。具体的に図42(a)は、クレーン1の作業量の一例を示し、図42(b)は、クレーン2の作業量の一例を示す。
図42(a)では、例えば、処理日が「1」の日(出荷計画立案日の次の日)に、クレーン1は、出荷グループAに属する注文(製品)を154[ton]搬送し、出荷グループBに属する注文(製品)を86[ton]搬送し、出荷グループCに属する注文(製品)を777[ton]搬送し、出荷グループDに属する注文(製品)を75[ton]搬送し、合計で1091[ton]の注文(製品)を搬送することを示している。
図42に示すように、何れの出荷日においても、各クレーン1、2の作業量の合計値は、図37に示した処理日別の搬送機器能力正味上限値3700以下に抑えられていることが分かる(例えば、クレーン1の処理日が「0」のときの計画処理量は「758」であるのに対し、クレーン1の処理日が「0」のときの搬送機器能力正味上限値は1580[ton]である)。
また、本実施形態でも、第1〜第3の実施形態で示した変形例を採用することができる。
また、以上説明した本発明の各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
201 注文情報取得部
202 注文情報記憶部
203 搬送実績データ取得部
204 搬送実績データ記憶部
205 出荷グループ定義ロジック取得部
206 出荷グループ定義ロジック記憶部
207 出荷グループ判別部
208 出荷グループ記憶部
209 搬送機器作業確率算出部
210 搬送機器作業確率記憶部
211 出荷財源マトリクス生成部
212 出荷財源マトリクス記憶部
213 制約条件取得部
214 制約条件記憶部
215 制約式設定部
216 立案方針取得部
217 立案方針記憶部
218 評価関数設定部
219 最適化部
220 出荷計画出力部
3201 確定注文取得部
3202 確定注文記憶部
3203 出荷グループ判別部
3204 出荷グループ記憶部
3205 確定注文マトリクス生成部
3206 確定注文マトリクス記憶部
3207 確定注文分搬送機器作業量算出部
Claims (19)
- 複数の搬送機器を用いて倉庫より出荷される複数の製品の出荷日別の出荷量を計画立案する出荷計画立案装置であって、
前記製品の出荷量と、当該製品の出荷期限日とを含む注文情報を取得する注文情報取得手段と、
前記製品を出荷するために使用される搬送機器の単位製品当たりの使用回数である搬送機器作業発生確率を取得する搬送機器作業発生確率取得手段と、
前記製品の出荷日別の出荷量に、当該製品に係る前記搬送機器作業発生確率を乗算した値が、搬送機器別、出荷日別に設定された搬送機器能力上限値以下であることを表す出荷日別制約式を設定する制約式設定手段と、
前記注文情報に基づいて設定される前記製品の目標出荷量と、当該製品の出荷量との差で表される出荷期限日違反量に対する重み係数と、前記製品を輸送する輸送手段の最大積載量と、当該輸送手段が積載する製品の積載量との差で表される空積載量に対する重み係数とを取得する重み係数取得手段と、
前記製品に対する前記出荷期限日違反量と、当該製品を輸送する輸送手段の空積載量との重み付き平均和で表される評価関数を設定する評価関数設定手段と、
前記出荷日別制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値を最小にする最適化計算を行う最適化手段と、
前記最適化手段による最適化計算の結果、前記制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値が最小になったときの、前記製品の出荷日別の出荷量を含む出荷計画に係る情報を表示装置に表示する表示手段とを有することを特徴とする出荷計画立案装置。 - 前記製品の出荷期限日の違反量は、前記製品の目標出荷量のうち、計画立案期間から不感帯期間を除いた期間における目標出荷量と、当該製品の出荷量のうち、前記計画立案期間から前記不感帯期間を除いた期間における出荷量との差で表されることを特徴とする請求項1に記載の出荷計画立案装置。
- 出荷済み製品を出荷した際の前記搬送機器の搬送実績を取得する搬送実績取得手段を更に有し、
前記搬送機器作業発生確率取得手段は、前記出荷済み製品を出荷した際の前記搬送機器の搬送実績に基づいて、前記搬送機器作業発生確率を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の出荷計画立案装置。 - 前記注文情報に基づいて、複数の製品のグループ分けを行って出荷グループを生成する出荷グループ生成手段と、
前記出荷グループ別、前記出荷期限日別の前記製品の出荷量を表す出荷財源マトリクスを生成する出荷財源マトリクス生成手段とを有し、
前記搬送機器作業発生確率取得手段は、前記搬送機器作業発生確率を前記出荷グループ別に取得し、
前記制約式設定手段は、前記出荷グループに属する製品の出荷日別の出荷量に、当該出荷グループに係る前記搬送機器作業発生確率を乗算した値を全ての前記出荷グループについて合算した値が、搬送機器能力上限値以下であることを表す出荷日別制約式を設定し、
前記出荷期限日違反量は、前記出荷財源マトリクスに基づいて設定される前記出荷グループ別の製品の目標出荷量と、当該出荷グループ別の製品の出荷量との差で表され、
前記表示手段は、前記最適化手段による最適化計算の結果、前記出荷日別制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値が最小になったときの、前記製品の出荷日別、出荷グループ別の出荷量を含む出荷計画に係る情報を表示装置に表示することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の出荷計画立案装置。 - 前記重み係数取得手段は、1つの前記輸送手段が積載する製品が属する前記出荷グループの数である相積数に対する重み係数を更に取得し、
前記評価関数設定手段は、前記製品に対する前記出荷期限日違反量と、当該製品を輸送する輸送手段の空積載量と、当該輸送手段における前記相積数との重み付き平均和で表される評価関数を設定することを特徴とする請求項4に記載の出荷計画立案装置。 - 前記製品に係わる搬送機器作業の実施日である処理日を基準とした出荷日として設定された全ての処理日基準出荷日における当該搬送機器の総処理量に対する、個々の当該処理日基準出荷日における当該搬送機器の処理量の割合である搬送機器処理確率を、処理日基準出荷日別、搬送機器別に取得する搬送機器処理確率取得手段を更に有し、
前記制約式設定手段は、前記処理日基準出荷日を用いて表記した出荷日別の製品の出荷量と、前記搬送機器に係る前記搬送機器作業発生確率と、当該搬送機器に係る前記搬送機器処理確率とを乗算した値を、前記設定された全ての処理日基準出荷日について合算した値が、当該搬送機器の処理日別に設定された搬送機器能力上限値以下であることを表す処理日別制約式を、出荷日別制約式に替えて設定することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の出荷計画立案装置。 - 前記製品を出荷する際の前記搬送機器の搬送実績を取得する搬送実績取得手段を更に有し、
前記搬送機器処理確率取得手段は、前記製品を出荷する際の前記搬送機器の搬送実績に基づいて、前記搬送機器処理確率を、処理日基準出荷日別、搬送機器別に算出することを特徴とする請求項6に記載の出荷計画立案装置。 - 前記製品の一部について確定している出荷予定日の情報を取得する出荷予定日情報取得手段と、
前記出荷予定日が確定している製品の出荷予定日別の出荷量に、前記搬送機器作業発生確率を乗算して、前記出荷予定日が確定している製品における、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出する出荷予定日別負荷発生量算出手段と、
前記出荷予定日が確定している製品における、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量に、各処理日基準出荷日の各搬送機器の搬送機器処理確率を乗算して、処理日が同一となる各搬送機器の負荷の発生量を処理日別、搬送機器別に集計し、処理日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出する処理日別負荷発生量算出手段と、
予め設定されている搬送機器別、処理日別の搬送機器能力上限値から、前記処理日別の各搬送機器の負荷の発生量を減算して、処理日別の各搬送機器の搬送機器能力正味上限値を算出する上限値算出手段と、を有し、
前記制約式設定手段は、前記処理日基準出荷日を用いて表記した出荷日別の製品の出荷量であって、前記出荷予定日が確定していない製品の出荷日別の出荷量と、前記搬送機器に係る前記搬送機器作業発生確率と、当該搬送機器に係る前記搬送機器処理確率とを乗算した値を、前記設定された全ての処理日基準出荷日について合算した値が、当該搬送機器の処理日別の搬送機器能力正味上限値以下であることを表す制約式を設定することを特徴とする請求項6又は7に記載の出荷計画立案装置。 - 前記出荷予定日が確定している製品の注文情報であって、当該製品の出荷量と、当該製品の出荷期限日とを含む注文情報に基づいて、該注文情報に含まれる複数の製品のグループ分けを行って出荷グループを生成する第2の出荷グループ生成手段と、
前記出荷グループ別、前記出荷予定日別の、前記出荷予定日が確定している製品の出荷量を表す確定注文マトリクスを生成する確定注文マトリクス生成手段と、を有し、
前記出荷予定日別負荷発生量算出手段は、前記確定注文マトリクスに示されている、前記出荷グループ別、前記出荷予定日別の出荷量に、前記搬送機器作業発生確率を乗算して、前記出荷予定日が確定している製品における、出荷グループ別、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出し、
前記処理日別負荷発生量算出手段は、前記出荷予定日が確定している製品における、出荷グループ別、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量に、各処理日基準出荷日の各搬送機器の搬送機器処理確率を乗算して、処理日が同一となる搬送機器負荷発生量を、処理日別、搬送機器別に集計し、処理日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出することを特徴とする請求項8に記載の出荷計画立案装置。 - 複数の搬送機器を用いて倉庫より出荷される複数の製品の出荷日別の出荷量を計画立案する出荷計画立案方法であって、
前記製品の出荷量と、当該製品の出荷期限日とを含む注文情報を取得する注文情報取得ステップと、
前記製品を出荷するために使用される搬送機器の単位製品当たりの使用回数である搬送機器作業発生確率を取得する搬送機器作業発生確率取得ステップと、
前記製品の出荷日別の出荷量に、当該製品に係る前記搬送機器作業発生確率を乗算した値が、搬送機器別、出荷日別に設定された搬送機器能力上限値以下であることを表す出荷日別制約式を設定する制約式設定ステップと、
前記注文情報に基づいて設定される前記製品の目標出荷量と、当該製品の出荷量との差で表される出荷期限日違反量に対する重み係数と、前記製品を輸送する輸送手段の最大積載量と、当該輸送手段が積載する製品の積載量との差で表される空積載量に対する重み係数とを取得する重み係数取得ステップと、
前記製品に対する前記出荷期限日違反量と、当該製品を輸送する輸送手段の空積載量との重み付き平均和で表される評価関数を設定する評価関数設定ステップと、
前記出荷日別制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値を最小にする最適化計算を行う最適化ステップと、
前記最適化ステップによる最適化計算の結果、前記制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値が最小になったときの、前記製品の出荷日別の出荷量を含む出荷計画に係る情報を表示装置に表示する表示ステップとを有することを特徴とする出荷計画立案方法。 - 前記製品の出荷期限日の違反量は、前記製品の目標出荷量のうち、計画立案期間から不感帯期間を除いた期間における目標出荷量と、当該製品の出荷量のうち、前記計画立案期間から前記不感帯期間を除いた期間における出荷量との差で表されることを特徴とする請求項10に記載の出荷計画立案方法。
- 出荷済み製品を出荷した際の前記搬送機器の搬送実績を取得する搬送実績取得ステップを更に有し、
前記搬送機器作業発生確率取得ステップは、前記出荷済み製品を出荷した際の前記搬送機器の搬送実績に基づいて、前記搬送機器作業発生確率を算出することを特徴とする請求項10又は11に記載の出荷計画立案方法。 - 前記注文情報に基づいて、複数の製品のグループ分けを行って出荷グループを生成する出荷グループ生成ステップと、
前記出荷グループ別、前記出荷期限日別の前記製品の出荷量を表す出荷財源マトリクスを生成する出荷財源マトリクス生成ステップとを有し、
前記搬送機器作業発生確率取得ステップは、前記搬送機器作業発生確率を前記出荷グループ別に取得し、
前記制約式設定ステップは、前記出荷グループに属する製品の出荷日別の出荷量に、当該出荷グループに係る前記搬送機器作業発生確率を乗算した値を全ての前記出荷グループについて合算した値が、搬送機器能力上限値以下であることを表す出荷日別制約式を設定し、
前記出荷期限日違反量は、前記出荷財源マトリクスに基づいて設定される前記出荷グループ別の製品の目標出荷量と、当該出荷グループ別の製品の出荷量との差で表され、
前記表示ステップは、前記最適化ステップによる最適化計算の結果、前記出荷日別制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値が最小になったときの、前記製品の出荷日別、出荷グループ別の出荷量を含む出荷計画に係る情報を表示装置に表示することを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の出荷計画立案方法。 - 前記重み係数取得ステップは、1つの前記輸送手段が積載する製品が属する前記出荷グループの数である相積数に対する重み係数を更に取得し、
前記評価関数設定ステップは、前記製品に対する前記出荷期限日違反量と、当該製品を輸送する輸送手段の空積載量と、当該輸送手段における前記相積数との重み付き平均和で表される評価関数を設定することを特徴とする請求項13に記載の出荷計画立案方法。 - 前記製品に係わる搬送機器作業の実施日である処理日を基準とした出荷日として設定された全ての処理日基準出荷日における当該搬送機器の総処理量に対する、個々の当該処理日基準出荷日における当該搬送機器の処理量の割合である搬送機器処理確率を、処理日基準出荷日別、搬送機器別に取得する搬送機器処理確率取得ステップを更に有し、
前記制約式設定ステップは、前記処理日基準出荷日を用いて表記した出荷日別の製品の出荷量と、前記搬送機器に係る前記搬送機器作業発生確率と、当該搬送機器に係る前記搬送機器処理確率とを乗算した値を、前記設定された全ての処理日基準出荷日について合算した値が、当該搬送機器の処理日別に設定された搬送機器能力上限値以下であることを表す処理日別制約式を、出荷日別制約式に替えて設定することを特徴とする請求項10〜14の何れか1項に記載の出荷計画立案方法。 - 前記製品を出荷する際の前記搬送機器の搬送実績を取得する搬送実績取得ステップを更に有し、
前記搬送機器処理確率取得ステップは、前記製品を出荷する際の前記搬送機器の搬送実績に基づいて、前記搬送機器処理確率を、処理日基準出荷日別、搬送機器別に算出することを特徴とする請求項15に記載の出荷計画立案方法。 - 前記製品の一部について確定している出荷予定日の情報を取得する出荷予定日情報取得ステップと、
前記出荷予定日が確定している製品の出荷予定日別の出荷量に、前記搬送機器作業発生確率を乗算して、前記出荷予定日が確定している製品における、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出する出荷予定日別負荷発生量算出ステップと、
前記出荷予定日が確定している製品における、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量に、各処理日基準出荷日の各搬送機器の搬送機器処理確率を乗算して、処理日が同一となる各搬送機器の負荷の発生量を処理日別、搬送機器別に集計し、処理日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出する処理日別負荷発生量算出ステップと、
予め設定されている搬送機器別、処理日別の搬送機器能力上限値から、前記処理日別の各搬送機器の負荷の発生量を減算して、処理日別の各搬送機器の搬送機器能力正味上限値を算出する上限値算出ステップと、を有し、
前記制約式設定ステップは、前記処理日基準出荷日を用いて表記した出荷日別の製品の出荷量であって、前記出荷予定日が確定していない製品の出荷日別の出荷量と、前記搬送機器に係る前記搬送機器作業発生確率と、当該搬送機器に係る前記搬送機器処理確率とを乗算した値を、前記設定された全ての処理日基準出荷日について合算した値が、当該搬送機器の処理日別の搬送機器能力正味上限値以下であることを表す制約式を設定することを特徴とする請求項15又は16に記載の出荷計画立案方法。 - 前記出荷予定日が確定している製品の注文情報であって、当該製品の出荷量と、当該製品の出荷期限日とを含む注文情報に基づいて、該注文情報に含まれる複数の製品のグループ分けを行って出荷グループを生成する第2の出荷グループ生成ステップと、
前記出荷グループ別、前記出荷予定日別の、前記出荷予定日が確定している製品の出荷量を表す確定注文マトリクスを生成する確定注文マトリクス生成ステップと、を有し、
前記出荷予定日別負荷発生量算出ステップは、前記確定注文マトリクスに示されている、前記出荷グループ別、前記出荷予定日別の出荷量に、前記搬送機器作業発生確率を乗算して、前記出荷予定日が確定している製品における、出荷グループ別、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出し、
前記処理日別負荷発生量算出ステップは、前記出荷予定日が確定している製品における、出荷グループ別、出荷予定日別の各搬送機器の負荷の発生量に、各処理日基準出荷日の各搬送機器の搬送機器処理確率を乗算して、処理日が同一となる搬送機器負荷発生量を、処理日別、搬送機器別に集計し、処理日別の各搬送機器の負荷の発生量を算出することを特徴とする請求項17に記載の出荷計画立案方法。 - 複数の搬送機器を用いて倉庫より出荷される複数の製品の出荷日別の出荷量を計画立案することをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記製品の出荷量と、当該製品の出荷期限日とを含む注文情報を取得する注文情報取得ステップと、
前記製品を出荷するために使用される搬送機器の単位製品当たりの使用回数である搬送機器作業発生確率を取得する搬送機器作業発生確率取得ステップと、
前記製品の出荷日別の出荷量に、当該製品に係る前記搬送機器作業発生確率を乗算した値が、搬送機器別、出荷日別に設定された搬送機器能力上限値以下であることを表す出荷日別制約式を設定する制約式設定ステップと、
前記注文情報に基づいて設定される前記製品の目標出荷量と、当該製品の出荷量との差で表される出荷期限日違反量に対する重み係数と、前記製品を輸送する輸送手段の最大積載量と、当該輸送手段が積載する製品の積載量との差で表される空積載量に対する重み係数とを取得する重み係数取得ステップと、
前記製品に対する前記出荷期限日違反量と、当該製品を輸送する輸送手段の空積載量との重み付き平均和で表される評価関数を設定する評価関数設定ステップと、
前記出荷日別制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値を最小にする最適化計算を行う最適化ステップと、
前記最適化ステップによる最適化計算の結果、前記制約式による制約を満たす範囲で前記評価関数の値が最小になったときの、前記製品の出荷日別の出荷量を含む出荷計画に係る情報を表示装置に表示させるための処理を行う表示ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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