JP2010253730A - 放熱材料、プリント基板およびプリント基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱性を向上した放熱材料、プリント基板およびプリント基板の製造方法を提供する。
【解決手段】放熱材料は、絶縁性の基板11と、放熱層12とを備えている。絶縁性の基板11は、表面11aを有する。放熱層12は、絶縁性の基板11上に形成され、絶縁性の基板11の表面11aに垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する第1の層16と、絶縁性の基板11の表面11aに垂直な方向に長さ方向が配向したナノチューブ形状を有する第2の層17とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】放熱材料は、絶縁性の基板11と、放熱層12とを備えている。絶縁性の基板11は、表面11aを有する。放熱層12は、絶縁性の基板11上に形成され、絶縁性の基板11の表面11aに垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する第1の層16と、絶縁性の基板11の表面11aに垂直な方向に長さ方向が配向したナノチューブ形状を有する第2の層17とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、放熱材料、プリント基板およびプリント基板の製造方法に関し、より特定的には配線用材料として用いられる放熱材料、プリント基板およびプリント基板の製造方法に関する。
フレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)などのプリント基板は、その柔軟性を利用した用途が広がっている。このようなフレキシブルプリント基板は、たとえば特開平6−296073号公報(特許文献1)などに開示されている。この特許文献1のフレキシブルプリント基板は、樹脂で形成されたフレキシブルな基板と、基板上に形成された銅(Cu)導体のプリント回路と、プリント回路の一端部上面と他端部上面にレーザ反射率が75%以下の金属のメッキとを備えている。
上記特許文献1のフレキシブルプリント基板のプリント回路上に電子部品を実装する技術がある。しかし、近年の実装技術の進歩により、フレキシブルプリント基板上に実装された電子部品の発熱量が著しく増大している。このため、上記特許文献1のフレキシブルプリント基板では、電子部品から生じた熱を逃がすことが難しい。したがって、放熱性が十分でないので、電子部品を安定して動作させることができなかった。
また、発熱する電子部品に接触するように放熱シートを接着させてシート面内に熱を逃がす技術が考えられる。しかし、放熱シートの配置等には制約があり、放熱が十分ではない。このため、電子部品を安定して動作させることが十分でなかった。
それゆえ本発明の目的は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、放熱性を向上した放熱材料、プリント基板およびプリント基板の製造方法を提供することである。
本発明の放熱材料は、絶縁性の基板と、放熱層とを備えている。絶縁性の基板は、表面を有する。放熱層は、絶縁性の基板上に形成され、絶縁性の基板の表面に垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する第1の層と、絶縁性の基板の表面に垂直な方向に長さ方向が配向したナノチューブ形状を有する第2の層とを有している。
本発明の放熱材料によれば、絶縁性の基板の表面に平行な方向に熱伝導率が高い第1の層と、絶縁性の基板の表面に垂直な方向に熱伝導率が高い第2の層とを有している。このため、放熱層は、絶縁性の基板の表面に平行な方向および垂直な方向の2方向において熱伝導率が高くなる。したがって、放熱性を向上することができる。
ここで、上記「グラフェン構造」とは、グラファイト構造のことを意味する。つまり、グラフェン構造とは、グラファイトのように、層状構造であり、層に平行な面内にab面が配向し、層に垂直な方向にc軸を有する結晶構造である。このため、グラフェン構造は、ab面方向の熱伝導率が相対的に高い。
また、上記「ナノチューブ形状」とは、長さ方向が基板の表面に垂直に配向したものを意味する。このため、ナノチューブ形状は、その長さ方向の熱伝導率が相対的に高い。
上記放熱材料において好ましくは、放熱層は、少なくとも一方が複数の第1および第2の層を有する。これにより、放熱性をより向上することができる。
上記放熱材料において好ましくは、放熱層の厚さが3μm以上10μm以下である。3μm以上の場合、放熱性をより向上することができる。10μm以下の場合、放熱層を容易に形成することができる。
上記放熱材料において好ましくは、放熱層の最表面層が第1の層であり、最表面層に位置する第1の層の厚さが100nm以上である。
最表面層が100nm以上の場合、絶縁性の材料を用いると絶縁性を確保しやすい。このため、放熱層を絶縁層として用いることができる。また、最表面層に位置する第1の層は基板の表面に平行な方向に熱伝導率が高いので、第1の層上に発熱部品を載置した場合に、放熱層において基板の表面に平行な方向に熱を拡散することができる。
上記放熱材料において好ましくは、第1の層と第2の層との合計の厚さのうち第2の層の厚さの比率が20%以上50%以下である。
これにより、基板の表面に平行な方向に熱伝導率が高い第1の層の比率が50%以上80%以下となり、かつ基板の表面に垂直な方向に熱伝導率が高い第2の層の比率が20%以上50%以下となる。この場合、基板面に平行な方向と垂直な方向との熱伝導率のバランスが最もよくなり、最もバランスのとれた放熱性能が得られる。
上記放熱材料において好ましくは、第1の層および第2の層の界面に形成され、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)およびコバルト(Co)からなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含む触媒層をさらに備えている。
これにより、熱伝導率が高い方向が互いに異なる第1および第2の層を容易に形成することができる。
上記放熱材料において好ましくは、第1および第2の層の少なくとも一方が炭素(C)または窒化硼素(BN)からなり、放熱層の最表面層が窒化硼素からなる第1の層である。これにより、放熱性を向上した放熱層を絶縁層として用いることができる。
本発明のプリント基板は、上記いずれかの放熱材料と、放熱層上に形成された導電性のパターンとを備え、放熱材料は絶縁性である。
本発明のプリント基板によれば、放熱性を向上した放熱層を備えている。このため、パターン上に実装部品を実装した際に、放熱層の第1の層により表面と平行な方向に実装部品から生じた熱を逃がすことができ、かつ放熱層の第2の層により表面と垂直な方向に実装部品から生じた熱を逃がすことができる。したがって、実装部品を実装した際に、実装部品の動作を安定化させることができる。
また、放熱層が絶縁性であるので、絶縁性の基板とパターンとの非通電を阻害することを抑制できる。
上記プリント基板において好ましくは、絶縁性の基板は樹脂であり、パターンは銅である。これにより、特性のよいプリント基板を実現できる。
本発明の放熱材料の製造方法は、上記プリント基板の製造方法であって、以下の工程を備えている。パターンとなる導電性の基板を準備する。導電性の基板上に放熱層を形成する。放熱層と絶縁性の基板とを貼り合わせる。放熱層を形成する工程は、導電性の基板上に、鉄、ニッケルおよびコバルトからなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含む第1の触媒層を形成する工程と、第1の触媒層上に形成され、かつ導電性の基板の表面に垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する第1の層を形成する工程と、第1の層上に形成され、かつ導電性の基板の表面に垂直な方向に長さが配向したナノチューブ形状を有する第2の層を形成する工程とを含む。
本発明のプリント基板の製造方法によれば、導電性の基板の表面に平行な方向に熱伝導率の高い第1の層と、導電性の基板の表面に垂直な方向に熱伝導率が高い第2の層を形成している。このため、導電性の基板の表面に平行な方向および垂直な方向の2方向において熱伝導率が高くなる放熱層を形成することができる。したがって、放熱性を向上できるプリント基板を製造することができる。
上記プリント基板の製造方法において好ましくは、放熱層を形成する工程は、第2の層を形成する前に、第1の層上に第2の触媒層を形成する工程をさらに含み、第1の触媒層の密度は、第2の触媒層の密度よりも高い。
密度の高い第1の触媒層により、導電性の基板の表面に平行な方向に熱伝導率の高い第1の層を容易に形成することができる。密度の低い第2の触媒層により、導電性の基板の表面に垂直な方向に熱伝導率の高い第2の層を容易に形成することができる。このため、2方向に熱伝導率が高い放熱層を容易に形成することができる。
上記プリント基板の製造方法において好ましくは、導電性の基板を準備する工程では、導電性の基板として銅基板を用い、絶縁性の基板とを貼り合せる工程では、絶縁性の基板として樹脂シートを用いる。これにより、特性のよいプリント基板を実現できる。
本発明の放熱材料、プリント基板およびプリント基板の製造方法によれば、第1の層と第2の層とを有する放熱層を備えているので、放熱性を向上することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の一実施の形態におけるフレキシブルプリント基板を概略的に示す斜視図である。図1を参照して、本実施の形態におけるプリント基板の一例であるフレキシブルプリント基板10を説明する。
フレキシブルプリント基板10は、絶縁性の基板11と、放熱層12と、パターン13と、実装部品14と、ワイヤ15とを備えている。放熱層12は、基板11上に形成され、第1の層16と第2の層17とを有している。パターン13は、放熱層12上に形成されている。実装部品14は、パターン13上に形成されている。ワイヤ15は、パターン13と実装部品14とを電気的に接続している。
基板11は、絶縁性であれば特に限定されず、たとえばポリイミドなどの樹脂などを用いることができる。
放熱層12は、第1の層16と、第1の層16上に形成された第1の触媒層18と、第1の触媒層18上に形成された第2の層17と、第2の層上に形成された第2の触媒層19と、第2の触媒層19上に形成された第1の層16と、第1の層16上に形成された第1の触媒層18とを有している。
第1の層16は、基板11の表面11aに垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する。つまり、第1の層16は、グラファイトのように、層状構造であり、層に平行な面内にab面が配向し、層に垂直な方向にc軸を有する結晶構造である。このため、第1の層16は、ab面方向の熱伝導率が相対的に高い。
このような第1の層16として、グラファイト、六方晶(hexagonal)窒化硼素(BN)(hBN)などを用いることができる。グラファイトは層状構造を持つ炭素であり、層に平行な面内にグラファイトのab面(表面に平行な面)が配向し、層に垂直な方向にc軸を有する結晶構造を持つ。ab面内に炭素の六員環が規則的に並んだ結晶構造であることから、ab面方向の熱伝導率が極めて高い。hBN層も、グラファイトと同様の構造を持つ。つまり、hBN層は、ab面内にB原子とN原子とが交互に化合して共有結合的に形成された六員環が規則的に並んでいる。このため、hBN層は、六員環が二次元的に連結した平板状構造体と、平板状構造体がVanderWaals(ファンデルワールス)結合により積み重なった層状構造とを有している。
第2の層17は、基板11の表面11aに垂直な方向に長さ方向が配向したナノチューブ形状を有する。つまり、第2の層17は、長さ方向が基板11の表面11aに垂直に配向している。このため、第2の層17は、その長さ方向の熱伝導率が相対的に高い。このような第2の層17として、カーボンナノチューブ(CNT)、BNナノチューブ(BNNT)などを用いることができる。カーボンナノチューブはBNナノチューブよりも熱伝導率が高いので、カーボンナノチューブを用いることがより好ましい。
本実施の形態はフレキシブルプリント基板10に用いる放熱層12であるので、放熱層12は絶縁性である。このため、第1および第2の層16、17の少なくとも一方がCまたはBNからなり、放熱層12の最表面層がBNからなる第1の層16であることが好ましい。BNは絶縁性である。このため、最表面層にBN層を形成すると、放熱層12が絶縁性になるので、絶縁性の基板11とパターン13との非通電を阻害することを抑制できる。このため、パターン13上の実装された実装部品14から放出された熱は、厚さ方向と面内方向とに均一性良く放出され、熱を逃がすことができる。したがって、実装部品14を実装した際に、実装部品14の動作を安定化させることができる。また、第1の層として、hBNを形成すると、hBN層の表面に平行な方向の熱伝導率は、600W/mK以上700W/mK以下と高い。このため、放熱性を向上した放熱層12を形成することができる。
なお、第1の層16として、グラファイトの方がhBNよりも面内方向の熱伝導率が高い。このため、絶縁性を確保するため、最表面層に位置する第1の層16のみhBNとし、最表面層以外に位置する第1の層16をグラファイトとすることが好ましい。
放熱層12において、第1の層16および第2の層17は一層ずつ形成されていてもよい。また、第1および第2の層16、17のうちの一方が複数層形成され、他方が一層形成されていてもよい。また、第1および第2の層16、17の両方が複数層形成されていてもよい。この場合、第1および第2の層16、17は、連続して同じ層が形成されていてもよいが、交互に形成されていることが好ましい。交互に形成されている場合、基板11の表面11aに平行な方向および垂直な方向に熱伝導率が高い材料を交互に積層できるので、放熱性をより向上することができる。なお、第1および第2の層16、17の層数は同じであっても異なっていてもよい。
特に、放熱層12の最表面層が第1の層16であることが好ましい。第1の層16は基板11に平行な方向(横方向)に熱伝導率が高いので、最表面層に位置する第1の層16は実装部品14からの熱を横方向に拡散することができるので、放熱層12全体に熱を拡散することができる。
ここで、放熱層12の最表面層(最上層)とは、第1および第2の層16、17の内、パターン13に近い側(絶縁性の基板11と接している面と反対側の面)に位置する層を意味する。つまり、放熱層12の最表面層は、第1および第2の触媒層18、19を除く。
最表面層に位置する第1の層16の厚さは、100nm以上であることが好ましい。この場合、放熱層12において導通することを抑制できるので、フレキシブルプリント基板10に好適に用いることができる。最表面層に位置する第1の層の厚さの上限は特にないが、グラフェン構造を持つ厚いhBN層を形成するために時間がかかることが多いので、上限はたとえば1000nm程度である。
最表面層以外の第1の層16の厚さは特に制限されないが、製膜速度が大きいため、10nm以上30nm以下の範囲が好ましい。30nm以下の場合、成長速度が低下することを抑制できるので、効率的に形成することができる。10nm以上の場合、触媒形成工程が増えることを抑制できるので、効率的に形成することができる。
第1の層16と第2の層17との合計の厚さのうち第2の層16の厚さ(最表面層が第2の層17の場合には最表面層の厚さを除く)の比率が20%以上50%以下であることが好ましい。つまり、第1の層16と第2の層17との合計の厚みのうち第1の層16の厚さ(最表面層が第1の層16の場合には最表面層を除く)の比率が50%以上80%以下であることが好ましい。これは、基板11の表面11aに平行な方向に熱伝導率が高い第1の層16の比率が50%以上80%以下であり、かつ基板11の表面11aに垂直な方向に熱伝導率が高い第2の層が20%以上50%以下であることを意味する。この場合に、基板11の表面11aに平行な方向と垂直な方向との熱伝導率のバランスが最もよくなり、放熱層12において最もバランスのとれた放熱性能が得られる。
第1および第2の触媒層18、19は、第1および第2の層16、17を形成するためにそれぞれ設けられている。第1および第2の触媒層18、19は、Fe、NiおよびCoからなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含んでいることが好ましい。第1および第2の触媒層18、19は同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
第1の触媒層18の密度は、第2の触媒層19の密度よりも高いことが好ましい。また、第1の触媒層18は、触媒粒子同士が接触していることが好ましい。言い換えると、第1の触媒層18は、連結している。第1の触媒層18の密度が高いと、基板11の表面11aに垂直なc軸を有するグラフェン構造の第1の層16を容易に形成することができる。
第2の触媒層19は、触媒粒子同士が接触していないことが好ましい。言い換えると、第2の触媒層19は、孤立している。第2の触媒層19の密度が低いと、基板11の表面11aに垂直に配向したナノチューブ形状の第2の層17を容易に形成することができる。
放熱層12は、図1に示すように基板11の全面を覆うように形成されていてもよく、パターン13下のみに形成されていてもよい。
パターン13は、導電性であり、たとえばCuなどの金属薄膜などを用いることができる。
実装部品14は、半導体などの電子部品などである。実装部品14は、特に限定されず、任意の部品を所望の部分に所望の数だけ配置される。ワイヤ15は導電性の部材である。実装部品14およびワイヤ15は省略されてもよい。
続いて、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板の製造方法について説明する。
まず、図2に示すように、パターンとなる導電性の基板20を準備する。基板20は表面20aを有している。基板20として、たとえばCu基板などを準備する。
次に、図3に示すように、導電性の基板20上に、第1の触媒層18を形成する。第1の触媒層18は、Fe、NiおよびCoからなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含むことが好ましい。第1の触媒層18の形成方法は特に限定されないが、たとえばスパッタ法により形成することができる。
この工程では、生成密度を高めて第1の触媒層18を形成することが好ましい。触媒粒子の生成密度が高い場合、触媒粒子同士が接触し、二次元的に連結していく。やがて、触媒粒子は基板20の表面20a全体を覆うように形成することができる。言い換えると、第1の触媒層18は、基板20の表面20aが露出しないように覆うことが好ましい。さらに言い換えると、第1の触媒層18は、連結していることが好ましい。
次に、図4に示すように、第1の触媒層18上に、第1の層16を形成する。第1の層16の形成方法は特に限定されないが、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着)法により形成することができる。上述した第1の触媒層18を形成した状態でCVD処理すると、基板20の表面20aの法線と平行なc軸を有するグラフェン構造を持つ第1の層16を形成することができる。
この工程において、たとえば、第1の層16がグラファイトの場合には炭化水素系ガスを、BNの場合にはジボラン(B2H6)ガスとアンモニア(NH3)ガスとを原料ガスとして用いる。この原料ガスを基板20上に搬送すると、配向したグラフェン構造を持つグラファイトまたはh−BN層が成長する。
このように、導電性の基板20上に、第1の触媒層18および第1の層16を形成することにより、フレキシブルプリント基板10を製造したときに、最表面層に位置する層は、第1の層16になる。
この工程では、100nm以上の厚みを有する第1の層16を形成することが好ましい。100nm以上の場合、この第1の層16単独で、絶縁性を容易に確保することができる。上限は特にないが、成長時間を短縮する観点から、たとえば1000nm以下である。
次に、図5に示すように、第1の層16上に第2の触媒層19を形成する。第2の触媒層19は、Fe、NiおよびCoからなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含むことが好ましい。第2の触媒層19の形成方法は特に限定されないが、たとえばスパッタ法により形成することができる。第2の触媒層19の密度は、第1の触媒層19の密度よりも低いことが好ましい。
この工程では、生成密度を低くして第2の触媒層19を形成することが好ましい。触媒粒子の生成密度が低い場合、触媒粒子は孤立して存在する。言い換えると、第2の触媒層19は、基板20の表面20aが露出するように覆うことが好ましい。さらに言い換えると、第2の触媒層19は、触媒粒子同士が接触せず、孤立した状態であることが好ましい。
次に、図6に示すように、第2の触媒層19上に第2の層17を形成する。第2の層17の形成方法は特に限定されないが、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着)法により形成することができる。上述した第2の触媒層19を形成した状態でCVD処理すると、基板20の表面20aの法線と垂直な長さ方向のナノチューブ形状の第2の層17を形成することができる。
次に、図7に示すように、第2の層17上に、第1の触媒層18および第1の層16を形成する。これにより、放熱層12を形成することができる。
この工程で形成する第1の層16は、10nm以上30nm以下であることが好ましい。10nm以上の場合、放熱層12の厚みを大きくすることができる。このため、放熱層12の層数を減らすことができるので、第1および第2の触媒層18、19を形成する回数を低減できる。したがって、放熱層12を容易に形成することができる。一方、30nm以下の場合、成長速度の低下を抑制できるので、効率良く第1の層16を形成することができる。
なお、放熱層12として、第1の層16および第2の層17を形成した後に、第1の触媒層18、第1の層16、第2の触媒層19、および第2の層17の形成を繰り返すことが好ましい。この場合、第1の層16と第2の層17とが交互に積層した放熱層12を形成することができる。
このように形成した第1の層16と第2の層17との合計の厚さのうち第1の層16の厚さの比率が50%以上80%以下であることが好ましい。この場合に、基板11の表面11aに平行な方向と垂直な方向との熱伝導率のバランスが最もよくなり、放熱層12において最もバランスのとれた放熱性能が得られる放熱層12を形成することができる。
次に、図8に示すように、放熱層12と絶縁性の基板11と貼り合わせる。基板11は、絶縁性であれば特に限定されないが、たとえば樹脂シートなどを用いることができ、ポリイミドシートを用いることが好ましい。貼り合わせる方法は特に限定されず、接着剤を用いる等一般公知の方法を採用できる。
次に、図9に示すように、基板20の一部を除去して、パターン13を形成する。パターン13が所望の回路パターンになるように、エッチング等を行なう。この工程では、基板20のみをエッチングしてもよく、基板20と放熱層12とをエッチングしてもよい。
以上の工程を実施することにより、図1に示すフレキシブルプリント基板10を製造することができる。
なお、必要に応じて半田などの接着剤を用いて、パターン13上に実装部品14を実装する。また、必要に応じてパターン13と実装部品14とをワイヤ15を用いて接続する。
また、本実施の形態のフレキシブルプリント基板10は、絶縁性の基板11の一方の表面上のみにパターン13を有する片面板としているが、特にこれに限定されない。本発明のフレキシブルプリント基板10は、たとえば絶縁性の基板11の表面および裏面にパターン13を有する両面板であってもよい。また絶縁性の基板11と、放熱層12と、パターン13とを積み重ねた多層板であってもよい。この場合、絶縁性の基板11とパターン13との間の少なくとも1層に放熱層12が形成されていればよいが、絶縁性の基板11とパターン13との各々の間に放熱層12が形成されると、放熱性を非常に向上することができるため好ましい。
なお、片面板とは、フレキシブルプリント基板の一方面のみにパターン(回路)があるものを意味する。両面板とは、フレキシブルプリント基板の両面にパターン(回路)があるものを意味する。多層板とは、ウエハース状に絶縁体とパターン(回路)とを積み重ねたものを意味する。
ここで、本実施の形態では、プリント基板としてフレキシブルプリント基板10を例に挙げて説明したが、本発明のプリント基板は、フレキシブルプリント基板に限定されず、リジッド基板などを含む。
また、本実施の形態では、第1および第2の触媒層18、19を用いて第1および第2の層16、17を形成しているが、特に限定されず、図10に示すように、第1および第2の層16、17を直接接続してもよく、あるいは、別の接着層を用いてもよい。
続いて、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板10の効果について説明する。
本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板10の放熱層12は、基板11の表面11aに平行な方向に相対的に熱伝導率が高い第1の層16と、基板11の表面11aに垂直な方向に相対的に熱伝導率が高い第2の層17とを有している。このため、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板10において実装部品14から発熱した熱は、図10の矢印に示すように、パターン13を通って、放熱層12における第1の層16では表面11aに平行な方向に沿って拡散し、放熱層12における第2の層17では表面11aに垂直な方向に沿って拡散する。つまり、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板10では、厚さ方向および面内方向のどちらにも放熱は促進される。しがたって、実装部品14から発熱した熱を素早く拡散することができる。つまり、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板10は放熱性が高い。よって、実装部品14をパターン13上に実装した際に、実装部品14の動作を安定化させることができる。
一方、図11に示す比較例のフレキシブルプリント基板30は、放熱層12を有していない。実装部品14から発熱した熱は基板11を通る。基板11がポリイミドの場合、ポリイミドの熱伝導率は0.2W/mK程度である。このため、放熱の経路は、熱伝導率が低いポリイミドを通るので、フレキシブルプリント基板30の放熱性が非常に低い。
また、図12に示す比較例のフレキシブルプリント基板40の放熱層は、第1の層16を有し、第2の層17を有していない。このため、実装部品14から発熱した熱は第1の層16を通る。第1の層16は表面11aに平行な方向に熱伝導率が高いので、第1の層16におけるパターン13と接続されている面近傍では、図12の矢印に示すように熱は拡散される。しかし、表面12aに垂直な方向には熱が拡散されにくいので、放熱は促進されない。このため、フレキシブルプリント基板40の放熱性は低い。
また、図13に示す比較例のフレキシブルプリント基板50の放熱層は、第2の層17を有し、第1の層16を有していない。このため、実装部品14から発熱した熱は第2の層17を通る。第2の層17は、表面11aに垂直な方向に熱伝導率が高いので、図13の矢印に示すように、熱は拡散される。しかし、表面12aに平行な方向には熱が拡散されにくいので、放熱は促進されない。このため、フレキシブルプリント基板50の放熱性は低い。
以上より、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板10によれば、絶縁性の基板11の表面11aに平行な方向に熱伝導率が高い第1の層16と、絶縁性の基板11の表面11aに垂直な方向に熱伝導率が高い第2の層17とを有しているので、放熱性を向上することができる。
ここで、本実施の形態では、フレキシブルプリント基板10に用いるための放熱層12と基板11とを備えた放熱材料を例に挙げて説明したが、特にこれに限定されない。本発明の放熱材料は、フレキシブルプリント基板などのプリント基板以外にも用いることができる。また、本発明の放熱材料を構成する放熱層は、絶縁性であってもよく、非絶縁性であってもよい。
本実施例では、第1および第2の層を有する放熱層を備えることの効果について調べた。
(本発明例1〜4)
本発明例1〜4は、基本的には実施の形態にしたがって図1に示すフレキシブルプリント基板10を製造した。
本発明例1〜4は、基本的には実施の形態にしたがって図1に示すフレキシブルプリント基板10を製造した。
<導電性の基板>
まず、パターン13を構成する導電性の基板20として、100mm×100mmの面積と、25μmの厚さとを有するCu基板を準備した。
まず、パターン13を構成する導電性の基板20として、100mm×100mmの面積と、25μmの厚さとを有するCu基板を準備した。
<絶縁性の基板>
絶縁性の基板11として、100mm×100mmの面積と、25μmの厚さとを有するポリイミドシートを準備した。
絶縁性の基板11として、100mm×100mmの面積と、25μmの厚さとを有するポリイミドシートを準備した。
<放熱層の形成>
スパッタ装置内に導電性の基板であるCu基板を設置した。炉内真空度を1×10-4torrに真空引きし、Cu基板上にスパッタリング法で、下記の表1に記載の第1の触媒となるCo、Ni、またはFe粒子を、異なる生成密度でコーティングした。触媒粒子の形態を確認するため、一度装置からこの試料を取り出して、SEMで観察した。その結果を下記の表1に示す。
スパッタ装置内に導電性の基板であるCu基板を設置した。炉内真空度を1×10-4torrに真空引きし、Cu基板上にスパッタリング法で、下記の表1に記載の第1の触媒となるCo、Ni、またはFe粒子を、異なる生成密度でコーティングした。触媒粒子の形態を確認するため、一度装置からこの試料を取り出して、SEMで観察した。その結果を下記の表1に示す。
なお、表1において、触媒粒子が互いに接触しているものを「連結」と記載し、触媒粒子が互いに接触していなかったものを「孤立」と記載している。
次に、第1の層を形成した。本発明例1では、同装置内にエタノールガスをアルゴンガスをキャリアガスとして導入し、温度760℃、炉内圧力120torrで反応させて、下記の表1に記載の厚みのグラファイト層を形成した。膜厚はコーティング時間により制御した。グラファイト層を確認するため、一度装置からこの試料を取り出して、TEM観察した。その結果、面内方向と垂直なc軸を持つグラフェン構造を持つグラファイトであることを確認した。また、走査電子顕微鏡観察により厚みを測定した。その結果を下記の表1に示す。
本発明例2〜4では、同装置内にB2H6ガスとNH3ガスとを導入し、温度840℃で反応させた後、自然冷却した。これにより、下記の表1に記載の厚みを有するhBN層を形成した。膜厚はコーティング時間により制御した。hBN層を確認するため、一度装置からこの試料を取り出して、TEM観察した。その結果、面内方向と垂直なc軸を持つグラフェン構造を持つhBNであることを確認した。また、走査電子顕微鏡観察により厚みを測定した。その結果を下記の表1に示す。
次に、第2の層を形成した。具体的には、再度真空引きした後、第1の層上にスパッタリング法で第2の触媒となる下記の表1に記載のCo、Ni、またはFe粒子を異なる生成密度でコーティングした。触媒粒子の形態はSEMで確認した。
次に、同装置内で、エタノールガスをアルゴンガスをキャリアガスとして、温度800℃、炉内圧力300torrで反応させて、導電性の基板面にほぼ垂直に成長したカーボンナノチューブ層を形成した。膜厚はコーティング時間により制御した。TEM観察により、回収した第2の層はカーボンナノチューブであったことを確認した。
次に、第1および第2の層の層数が下記の表1に記載の数になるまで、第1の触媒層、第1の層、第2の触媒層、および第2の層を繰り返し形成した。最表面層は、第1の層とした。この最表面層の第1の層は、それ以外の第1の層よりも厚く、下記の表1に記載の厚みとした。
<プリント基板の作製>
放熱層の最表面層とポリイミドシートとを接着剤で貼り合わせて、本発明例1〜4のフレキシブルプリント基板を作製した。
放熱層の最表面層とポリイミドシートとを接着剤で貼り合わせて、本発明例1〜4のフレキシブルプリント基板を作製した。
(比較例1)
比較例1のフレキシブルプリント基板は、本発明例1〜4と基本的には同様に製造したが、放熱層を形成しなかった点において異なっていた。
比較例1のフレキシブルプリント基板は、本発明例1〜4と基本的には同様に製造したが、放熱層を形成しなかった点において異なっていた。
(比較例2、3)
比較例2、3のフレキシブルプリント基板は、本発明例1〜4と基本的には同様に製造したが、第2の層を形成しなかった。具体的には、放熱層として、下記の表1に記載の材料および厚みの第1の層のみを形成した。
比較例2、3のフレキシブルプリント基板は、本発明例1〜4と基本的には同様に製造したが、第2の層を形成しなかった。具体的には、放熱層として、下記の表1に記載の材料および厚みの第1の層のみを形成した。
(比較例4、5)
比較例4、5のフレキシブルプリント基板は、本発明例1〜4と基本的には同様に製造したが、第1の層を形成しなかった。具体的には、放熱層として、下記の表1に記載の材料および厚みの第2の層を形成した。
比較例4、5のフレキシブルプリント基板は、本発明例1〜4と基本的には同様に製造したが、第1の層を形成しなかった。具体的には、放熱層として、下記の表1に記載の材料および厚みの第2の層を形成した。
なお、比較例5の放熱層としてBNナノチューブを形成した方法は、以下の通りであった。別のCVD炉にカーボンナノチューブ試料と共に、B2O3粉末を装填したルツボを設置し、N2ガスを2.0リットル/minで導入し、温度1530℃、圧力600torrで加熱した後、自然冷却した。これにより、カーボンナノチューブをコーティングした試料は、BNナノチューブへ転化した。TEM観察によりBNナノチューブであることを確認した。
(測定方法)
本発明例1〜4、比較例2〜5について、図14に示すように、Cu基板の一部を化学エッチング処理して、直径10mm四方のCu突起部を設けた。なお、図14では、比較例2〜5における放熱層を、放熱層12としている。比較例1についても同様に、図15に示すように、Cu基板の一部を化学エッチングで処理して、直径10mm四方のCu突起部を設けた。そして、この上に同面積のAlNヒータ101を設置し加熱した。この状態で、ヒータ101直下の温度T0が55℃になるように発熱量を調整し、Cu突起部直下の温度T1を測定した。60分保持し、T1が定常温度になった時の温度を記録した。この結果を下記の表2に示す。
本発明例1〜4、比較例2〜5について、図14に示すように、Cu基板の一部を化学エッチング処理して、直径10mm四方のCu突起部を設けた。なお、図14では、比較例2〜5における放熱層を、放熱層12としている。比較例1についても同様に、図15に示すように、Cu基板の一部を化学エッチングで処理して、直径10mm四方のCu突起部を設けた。そして、この上に同面積のAlNヒータ101を設置し加熱した。この状態で、ヒータ101直下の温度T0が55℃になるように発熱量を調整し、Cu突起部直下の温度T1を測定した。60分保持し、T1が定常温度になった時の温度を記録した。この結果を下記の表2に示す。
(測定結果)
表1に示すように、本発明例1〜4は、比較例1〜5よりも、温度T1が低かった。これは、ヒータ101からの熱が放熱層12内を効率よく移動し拡散したためと考えられる。
表1に示すように、本発明例1〜4は、比較例1〜5よりも、温度T1が低かった。これは、ヒータ101からの熱が放熱層12内を効率よく移動し拡散したためと考えられる。
また、第1および第2の層の少なくとも一方がCまたはBNからなり、最表面層がhBNからなる第1の層である本発明例2〜4は絶縁性を確保できた。このため、フレキシブルプリント基板などの絶縁層として用いることができることがわかった。
また、グラファイト層が単独層の比較例2、hBN層が単独層の比較例3、カーボンナノチューブが単独層の比較例4、およびBNナノチューブが単独層の比較例5では、本発明例1〜4と比較してT1が高く、放熱性能が低かった。
以上より、本実施例によれば、第1および第2の層を有する放熱層を備えることにより、放熱性を向上できることがわかった。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、各実施の形態および実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 フレキシブルプリント基板、11,20 基板、12 放熱層、11a,12a,20a 表面、13 パターン、14 実装部品、15 ワイヤ、16 第1の層、17 第2の層、18 第1の触媒層、19 第2の触媒層、101 ヒータ。
Claims (12)
- 表面を有する絶縁性の基板と、
前記絶縁性の基板上に形成され、前記絶縁性の基板の前記表面に垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する第1の層と、前記絶縁性の基板の前記表面に垂直な方向に長さ方向が配向したナノチューブ形状を有する第2の層とを有する放熱層とを備えた、放熱材料。 - 前記放熱層は、少なくとも一方が複数の前記第1および第2の層を有する、請求項1に記載の放熱材料。
- 前記放熱層の厚さが3μm以上10μm以下である、請求項1または2に記載の放熱材料。
- 前記放熱層の最表面層が前記第1の層であり、
前記最表面層に位置する前記第1の層の厚さが100nm以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の放熱材料。 - 前記第1の層と前記第2の層との合計の厚さのうち前記第2の層の厚さの比率が20%以上50%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放熱材料。
- 前記第1の層および前記第2の層の界面に形成され、鉄、ニッケルおよびコバルトからなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含む触媒層をさらに備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の放熱材料。
- 前記第1および第2の層の少なくとも一方が炭素または窒化硼素からなり、前記放熱層の最表面層が窒化硼素からなる前記第1の層である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の放熱材料。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の放熱材料と、
前記放熱層上に形成された導電性のパターンとを備え、
前記放熱材料は絶縁性である、プリント基板。 - 前記絶縁性の基板は樹脂であり、
前記パターンは銅である、請求項8に記載のプリント基板。 - 請求項8または9に記載のプリント基板の製造方法であって、
前記パターンとなる導電性の基板を準備する工程と、
前記導電性の基板上に放熱層を形成する工程と、
前記放熱層と絶縁性の基板とを貼り合わせる工程とを備え、
前記放熱層を形成する工程は、
前記導電性の基板上に、鉄、ニッケルおよびコバルトからなる群より選ばれた少なくとも一種の物質を含む第1の触媒層を形成する工程と、
前記第1の触媒層上に形成され、かつ前記導電性の基板の表面に垂直な方向がc軸であるグラフェン構造を有する第1の層を形成する工程と、
前記第1の層上に形成され、かつ前記導電性の基板の前記表面に垂直な方向に長さが配向したナノチューブ形状を有する第2の層を形成する工程とを含む、プリント基板の製造方法。 - 前記放熱層を形成する工程は、前記第2の層を形成する前に、前記第1の層上に第2の触媒層を形成する工程をさらに含み、
前記第1の触媒層の密度は、前記第2の触媒層の密度よりも高い、請求項10に記載のプリント基板の製造方法。 - 前記導電性の基板を準備する工程では、前記導電性の基板として銅基板を用い、
前記絶縁性の基板とを貼り合せる工程では、前記絶縁性の基板として樹脂シートを用いる、請求項10または11に記載のプリント基板の製造方法。
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