JP2010253358A - 膜分離活性汚泥処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜分離活性汚泥処理装置において、分離膜に発生する目詰まりを低減する。
【解決手段】曝気槽内に生物処理部と分離膜処理部とを下部の流通路を介して連通した状態で仕切壁で仕切り、前記分離膜処理部内には、四弗化エチレン樹脂製の分離膜からなる分離膜モジュールを吊設して浸漬し、該分離膜モジュールの下方に紫外線照射ランプを配置し、かつ、前記分離膜モジュールに自動洗浄装置を付設し、薬液と逆洗水で分離膜を洗浄することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、膜分離活性汚泥法により生活排水や工業排水等の下水処理を行う膜分離活性汚泥処理装置に関するものである。
この種の膜分離活性汚泥処理装置として、特開2007−69204号公報が提供されている。該装置では、被処理水を生物処理槽内で活性汚泥処理した後に膜分離処理し、この膜分離処理で得られた処理水を紫外線照射ランプから紫外線を照射する紫外線処理装置へと導入している。その後、逆浸透処理槽へと導入して水処理している工程において、膜分離処理後で逆浸透処理前に、紫外線処理装置で膜分離処理された処理水中に紫外線を照射し、処理水に含まれる微生物や栄養素が原因で発生し逆浸透膜面上に形成されるバイオファウリングを抑制している。
このように、膜分離活性汚泥法で水処理した処理水を更に逆浸透処理する場合に、逆浸透膜面のバイオファウリングを抑制するために、膜分離処理槽と逆浸透処理槽との間に紫外線照射槽を設けて、処理水を順次槽内に送液している。
しかしながら、膜分離活性汚泥法では、生物処理槽の曝気槽内に浸漬した分離膜または該曝気槽と連続した膜分離槽内で、浮遊する微生物が凝集したフロックからなる懸濁成分(SS)やスケールの高濁度水を分離膜で捕捉すると膜表面及び膜間に、被処理液中に含まれる懸濁成分が堆積し、さらには、膜閉塞を生じて、透過流量の低下が生じる。
特に、膜分離活性汚泥法のような高汚濁性水処理においては、処理液の粘度が高いうえ、生物処理特有の粘着性のある堆積物により分離膜の表面にも膜の汚れ(バイオファウリング)が発生する。よって、一般の排水系の濾過に比べて、分離膜に懸濁成分が堆積しやすく、堆積物の付着や目詰まりによる透過流量の低下が顕著である。
そのため、膜モジュールを用いた濾過装置は、通常、運転時には散気管から加圧空気を送り、エアバブリング等で排水の流れを作り、これによる堆積物の剥離や濾過膜の揺動による機械的負荷による堆積物を取り除く清浄操作(散気処理)が行われる。
よって、分離膜は高い濾過性能を有することに加えて、長期間運転時の機械的負荷に耐えうる強度が要求される。
また、特に活性汚泥が分離膜表面に付着する分離膜は、薬液を用いて殺菌洗浄する必要があるため、酸やアルカリに対して優れた耐薬品性を兼ね備えていることが要望されている。
しかしながら、前記した従来用いられている分離膜は、塩素化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質膜を用いたものや、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系樹脂からなる多孔質膜を用いられている場合が多い。
このように、従来汎用されている分離膜はポリオレフィン系樹脂が多く、そのほか、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、ポリスルホン等から形成されている。
これらの従来分離膜として用いられている樹脂は、高濃度の酸やアルカリからなる洗浄液に対する耐薬品性は十分でない。
さらに、分離膜活性汚泥法により水処理した場合においても、微生物により分解されない難分解性成分が分離膜表面に付着する。さらに、超微小な細菌が分離膜を透過する場合もあるため、前記のように膜分離処理した処理水をさらに紫外線処理槽および逆浸透槽に通す必要がある。
特開2007−69204号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、曝気槽内に生物膜と分離膜を配置して分離膜活性汚泥法により水処理する場合に、分離膜の目詰まりを低減すると共に、分離膜の表面に付着する懸濁成分を確実に除去できるようにして、長期間安定して稼働できるようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、
曝気槽内に生物処理部と分離膜処理部とを下部の流通路を介して連通した状態で仕切壁で仕切り、
前記分離膜処理部内には、四弗化エチレン樹脂製の分離膜からなる分離膜モジュールを吊設して浸漬し、該分離膜モジュールは吸引濾過式で生物処理部から被処理水を分離膜に吸引するものとし、かつ、該分離膜処理部では分離膜モジュールの下方に紫外線照射ランプを配置し、かつ、
前記分離膜モジュールに自動洗浄装置を付設し、薬液と逆洗水で分離膜を洗浄することを特徴とする膜分離活性汚泥処理装置を提供している。
前記のように、本発明では、曝気槽内で生物処理部と仕切り、下部流通路を通して分離膜処理部に流入して分離膜の表面に付着する活性汚泥(凝集したフロック)に紫外線を照射することにより、微生物を殺菌すると共に溶解性有機物を分解してフロックを微小化して分離膜の目詰まりの発生を低減している。
また、分離膜表面に付着するフロックに紫外線を照射して殺菌することで、分離膜を透過しなかった被処理水中の微生物を減少でき、該被処理水を循環して生物処理部に還流する場合には生物処理部において微生物が余剰とならず、一定量を保持できるようにしている。さらに、分離膜の表面を紫外線照射しているため、該分離膜を透過する処理水の殺菌も同時に行うことができる。
また、曝気槽内を下部流通路を介して連通した状態で仕切壁で生物処理部と分離膜処理部と仕切り、生物処理部で発生する活性汚泥の一部を生物処理部内で沈殿させ、下部流通路を通して分離膜処理部へ流入している。そのため、分離膜処理部へ流入する活性汚泥量を減少でき、分離膜の目詰まり発生を低減できる。かつ、配管を用いずに生物処理部と分離膜処理部とを下部流通路で連通することで、配管内のフロックによる閉塞を防止し且つ装置を簡単としている。
前記分離膜処理部内で液中に設置する前記紫外線照射ランプは複数個並設すると共に、これら紫外線照射ランプを反射ミラーで囲み、前記分離膜モジュールの分離膜に対して紫外線を照射すると共に、紫外線が分離膜処理部内の全域に照射されないようにすることが好ましい。
このように、反射ミラーで囲むことにより、分離膜モジュールの全分離膜に紫外線を照射でき、分離膜の表面に付着するフロックの微生物を殺菌および分解できる一方、紫外線を分離膜処理部の全体に乱反射させないことで、凝集したフロックが分離膜の表面に付着する前に分解して微細なフロックとなり、原水中に浮遊して分離膜表面で捕捉しにくくなるのを防止している。
また、本発明では分離膜を四弗化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、以下、PTFEと称す)で形成していることを特徴とする。PTFEは耐薬品性、化学安定性、高強度、滑り易く懸濁成分が付着しにくい非粘着性、低摩擦係数、不燃性、耐候性に優れた特性を備え、特に、高濃度のアルカリ液や酸性液を洗浄液として用いることができる。該PTFE製の分離膜として、住友電工ファインポリマー(株)製「ポアフロン(登録商標)メンブレン」シリーズを好適に用いることができる。
このように、分離膜活性汚泥処理装置の曝気槽内に配置し、フロックが付着する分離膜をPTFE製の分離膜からなる分離膜モジュールとすることにより、分離膜の表面にフロックや難溶解性成分が蓄積しても高濃度のアルカリ液や酸性液を洗浄液として用いることで目詰まりを低減でき、長期間安定して高い透過流速を維持して水処理することができる。
前記PTFE製の分離膜は単層または複層の中空糸とし、前記分離膜モジュールは中空糸膜モジュールとしている。
あるいはPTFE製の分離膜は単層または複層の平膜とし、前記分離膜モジュールは平膜モジュールとしている。
具体的には、例えば、PTFE製の複層の中空糸とする場合には、特許第385186号に記載した多孔質複層中空糸等が好適に用いられ、また、中空糸を集束した分離膜モジュールとしては、特許第3077260号公報および前記特許第385186号に記載した中空糸膜モジュールが好適に用いられる。
前記のように分離膜を延伸PTFE多孔質膜で構成すると、強度、耐久性、耐食性に優れ、高濁度排水処理において極めて有用性を発揮することができる。さらに、延伸PTFE多孔質膜は押出および延伸工程を経て製造されるため、高度な分子配向により微細孔を高気孔率にすることができる。よって、透過水量が多い高性能の濾過膜としながら、散気処理で揺れを発生させても、分離膜に亀裂ができたり、破断したりせず、優れた耐久性を有する。
特に、前記のように、延伸PTFE多孔質膜は殆どの薬品に犯されない化学的安定性を有し、耐食性に優れている。一般的に、比表面積の大きい多孔質膜は、バルク体に比べて薬品に浸食されやすく強度も小さいが、延伸PTFE多孔質膜は有機・無機の酸、アルカリ、酸化剤、還元剤及び有機溶剤等のほとんど全ての有機・無機薬品に対して不活性であり、耐薬品性に極めて優れる。そのため、従来のポリオレフィンやポリエチレン等からなる分離膜のように洗浄薬剤が制約されず、堆積物の種類に応じて種々の化学薬品を選択して、必要時には高濃度にて濾過膜の洗浄を長期に渡り行なうことができる。例えば、バイオファウリングを完全に溶解除去・殺菌するために、過酸化水素水、塩酸等の強酸化剤の高濃度溶液を使用でき、排水中の油分等を除去するために、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や水酸化ナトリウム等の強アルカリ水溶液を使用することができる。
前記PTFE製の分離膜は、例えば、濾過面の平均孔径が0.01μm以上、平均膜厚が10μm以上、好ましくは0.1〜10mm、気孔率が40〜90%、JIS K 7113に規定の引張強度が10N/mm以上としていることが好ましい。
前記平均孔径は0.01μm以上、上限は10μm以下、さらに、5.0μm以下であることが好ましい。該平均孔径はPMI社製パームポロメーター(型番 CFP-1200A)により測定している。
該延伸PTFE製の分離膜は、活性汚泥を含む排水や微小な粒子を含む排水を原水とする場合では、粒子径0.5μmである粒子の粒子捕捉率が90%以上としていることが好ましい。
前記平均膜厚はダイアルゲージにより測定している。前記気孔率はASTM D792に記載の方法で測定している。
さらに、PH10以上の強アルカリ洗浄液およびPH3以下の強酸性洗浄液に対する耐性を有するものとしていることが好ましい。
濾過膜として用いる延伸多孔質PTFEとは、PTFEが重量比80%以上のことを指し、更に好ましくは90%以上である。
併用する熱可塑性のフッ素樹脂はPFA、FEP、ETFE、PCTFE、PVDF、PVF等が挙げられ、その中でもPTFEの融点ピーク以上(327℃以上)でも比較的分解速度が低いFEPが好ましく、更にはPFAがより好ましい。
前記生物処理部は、一体的に連結した小粒径の砂利やプラスチック等の担体(充填材)あるいは四弗化エチレン樹脂製の多孔質体を担体と、これら担体の表面や担体の隙間に微生物の付着をした固定床式の生物膜を設けた構成としている。
なお、流動床式としても良いが、分離膜処理部と下部流通路を介して接続するため、流動式とすると、被処理水中に浮遊した担体が分離膜処理部へ流入する恐れがあるため、固定床式の生物膜が好適に用いられる。かつ、固定床式の生物膜とすると、その下方に配管する散気管より生物膜に対して的確に酸素を供給することができる。該生物処理部には、凝集剤を添加してもよい。
また、前記のように、分離膜モジュールに自動洗浄装置を付設し、薬液と逆洗水で分離膜を洗浄する構成としている。
前記薬液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、これらの混合液を用いることが好ましい。
特に、自動洗浄装置から、逆洗水と、クロスフローで前記洗浄用薬液とを、交互に前記分離膜に供給して洗浄することが好ましい。
前記のように、PTFEは耐薬品性がポリオレフィンやポリエチレン等より優れているため、高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、これらの混合液からなる洗浄用薬液を用いて洗浄することができる。よって、分離膜の表面に付着、蓄積する難溶解性成分を溶解できる。さらに、PTFE製の分離膜は表面平滑性が良く滑りやすいため、洗浄液により分離膜表面に付着する浮遊した懸濁成分(MLSS)を除去しやすい利点もある。
また、本発明では、生物処理部と分離膜処理部とは下部流通路を介して連通しているだけで、仕切壁で仕切っているため、薬液の影響を直接的に生物膜に与えない利点があり、かつ、中性の水を逆洗水として供給することにより、生物膜の微生物に適した中性とすることができる。
本発明の曝気槽では、生物処理部と分離膜処理部とにはそれぞれ独立した散気管を配管し、これら散気管からの散気を個別制御している。
このように、生物処理部の散気管と分離膜処理部の散気管とを分離することで、これら散気管から噴射する噴射時間、エア量およびエア噴射圧を、生物処理部と分離膜処理部とにそれぞれ適したものに制御することができる。よって、生物処理部の散気管では、例えば、微生物の活性状態をモニタ手段でモニタリングしながら、酸素の供給が必要な時に散気を行う一方、分離膜用の散気管では、分離膜の表面の目詰まりを防止するために常時散気を行うことができる。
上述したように、本発明の膜分離活性汚泥装置では、曝気槽内に生物処理部と分離膜処理部とを下部流通路を介して連通した状態で仕切壁で仕切り、分離膜処理部では分離膜モジュールの下方に紫外線照射ランプを設置して、生物処理部から流入して分離膜の表面に付着するフロックの微生物を殺菌、分解するため、フロックの付着による分離膜の目詰まりを更に低減できる。かつ、分離膜の透過液を殺菌液とすることもできる。
また、分離膜として、耐薬品性を有すると共に強度が大きいPTFE製の分離膜を用いることにより、懸濁成分が付着して目詰まりが発生しやすい分離膜の効果的な洗浄を行え、長期間安定して稼働することができる。
さらに、前記特許文献1では紫外線処理槽を膜分離処理槽とは別に設けて配管を介して接続しているが、本発明では分離膜処理部に紫外線照射ランプを配置しているため、水処理装置の構成が簡単となり、かつ、分離膜で処理した処理水に紫外線を照射するのではなく、分離膜に紫外線を照射しているため、分離膜のバイオファウリングを防止することができる。
本発明の第一実施形態の膜分離活性汚泥処理装置の全体図である。 中空糸の分離膜モジュールを示し、(A)は斜視図、(B)は一部拡大断面図である。 第二実施形態の平膜の分離膜モジュールを示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2に第一実施形態の膜分離活性汚泥処理装置を示す。該装置は下水や工場排水等の高濁度の懸濁成分を含む原水を浄化処理するものである。
曝気槽1内に、内部を2分する仕切壁2を曝気槽1の底壁1aとの間に流通路3をあけて仕切り、一方側を生物処理部4、他方側を分離膜処理部5としている。
生物処理部4には固定床式の生物膜6を配置し、分離膜処理部5には延伸PTFE多孔質体からなる中空糸7を集束した中空糸分離膜モジュール8を配置している。
前記分離膜処理部5では中空糸分離膜モジュール8の下方に、複数個の紫外線照射ランプ10を並設している。並設した紫外線照射ランプ10を内面側を反射ミラー11とした遮光枠で囲み、これらの複数個の紫外線照射ランプ10から中空糸分離膜モジュール8の全中空糸7に紫外線を下方から照射できるようにしている。かつ、紫外線が中空糸分離膜モジュール8以外に散乱して、中空糸7の表面に付着する前に分解するのを防止している。
前記のように、紫外線照射ランプ10は分離膜処理部5内の液中に浸漬する浸漬型としている。紫外線照射ランプ10から照射する紫外線は微生物を殺菌すると共にフロックの有機物を酸化できる線量としている。
また、前記紫外線照射ランプ10の下方に散気管12を配管し、該散気管12をポンプP1を介してブロア13と接続している。
このように、紫外線照射ランプ10の下方から散気することで中空糸7を揺動させて目詰まりの発生を低減し、同時に紫外線の照射による殺菌を散気による揺動でより効果的なものとしている。
前記生物処理部4には固定床式の生物膜6を配置している。生物膜6はPTFE製の多孔質体を担体とし、その表面および空孔に好気性の微生物を付着させている。該PTFE多孔質体からなる担体は強度を有するため、散気時および洗浄時に破損せず、かつ、付着させる微生物の量に応じて空孔を容易に設けることができる。なお、担体として小粒または糸状の充填材を隙間をあけて保持した担体とし、これら充填材の表面は充填材の隙間に好気性の微生物を付着させてもよい。前記生物膜6の下方には、生物膜6に向けて散気する生物膜用の散気管14を配管し、該散気管14をポンプP2を介してブロア13と接続している。
該生物膜用の散気管14のポンプP2と前記分離膜用の散気管12のポンプP1とは独立制御し、分離膜用の散気管12からは洗浄時を除いて常時散気して中空糸7を揺動させる一方、生物膜用の散気管14からは酸素の補給が必要な時に散気している。
前記中空糸分離膜モジュール8は、濾過液の集水管16で吊り下げて分離膜処理部5内に配置している。
中空糸分離膜モジュール8は、図2に示すように、多数本の延伸PTFE製の中空糸7をそれぞれU形状に2つ折りして隙間をあけて並設し、これら中空糸7の上端を封止固定材24で連結固定している。該封止固定材24には、各中空糸7の中空部と連通する集水部24aを設け、該集水部24aに集水ヘッダー25を外嵌固定し、該集水ヘッダー25を前記集水管16と接続して分離膜処理部5内に吊り下げている。一方、各中空糸7の下端の湾曲部には支持棒26を通してU形状を保持している。支持棒26は保持枠27で保持している。
このように、中空糸分離膜モジュール8では、間隔をあけて中空糸7の下端を封止固定材に固定していないことより、下方に配管する紫外線照射ランプ10から紫外線が透過し易くして中空糸7の全面に紫外線が照射できるようにしている。かつ、下方に配置する分離膜用の散気管12からの散気が中空糸7の隙間に流入し易くしている。
前記集水管16は吸引ポンプP4と接続し、中空糸7の中空部へ透過した濾過液を吸引しており、本実施形態の分離膜は吸引濾過式としている。
前記中空糸7は、本実施形態では多孔質複層中空糸を用いている。該複層の中空糸は支持層となる多孔質延伸PTFEチューブの外周面に濾過層となる多孔質延伸PTFEシートを密着させて巻き付けて複層とし、強度を高めている。
前記濾過膜を形成する延伸PTFE多孔質シートは、1軸延伸、2軸延伸で得られたものでもよいが、PTFE未焼結粉末と液状潤滑剤のペースト押出によって得られる成形体を2軸延伸して得られた多孔質シートを焼結して得られたものであることが好ましい。2軸延伸とすることで、空孔を囲む繊維状骨格の強度を高めることができる。
また、濾過膜と支持膜とは未焼結状態のPTFE多孔質膜を焼結一体化することにより、容易に積層体を形成することができる。
なお、中空糸7は前記複層中空糸に限定されず、単層でもよい。
中空糸7は濾過面の平均孔径が0.01μm以上10μm以下、平均膜厚(複層では濾過層と支持層を加えた厚さ)が10μm以上、好ましくは0.1〜10mm、気孔率が40〜90%、内径が0.3〜10mm、IPAバブルポイントを10〜200kPaの範囲としている。
さらに、中空糸7はJIS K 7113に規定の引張強度が10N/mm以上としている。
さらに、PTFE製の中空糸7はPH10以上の強アルカリ洗浄液およびPH3以下の強酸性洗浄液に対する耐性を有する。
前記中空糸分離膜モジュール8の洗浄用として自動洗浄装置30を付設している。
該自動洗浄装置30は高圧の水と空気とを中空糸7の内部に供給する逆洗水の供給部31と、薬液をクロスフローで中空糸7の表面に供給する薬液供給部32とを備えている。薬液は次亜塩素酸ナトリウム水溶液と水酸化ナトリウム水溶液の混合液を用いている。
前記自動洗浄装置30は、中空糸7の内外差圧を検出する測定器(図示せず)と接続して制御部33を備え、該制御部33を測定器からの検出信号に応じて、内外差圧が閾値以上に達すると洗浄を開始している。
前記構成からなる膜分離活性汚泥処理装置では、曝気槽1内に投入される下水あるいは工場排水からなる原水は、固定床式の生物膜6の微生物と付着して活性汚泥となる。該生物膜6から剥離して原水中に浮遊して凝集する活性汚泥(フロック)からなる懸濁成分は、生物処理部4内で一部は沈殿すると共に、分離膜処理部5は吸引濾過式としているため、生物処理部4から下部の流通路3を通して分離膜処理部5に流入する。
分離膜処理部5に流入したフロックや無機スケールを含む被処理水は、中空糸7で吸引濾過しているため、中空糸7の表面に付着する。
該中空糸7には紫外線照射ランプ10から紫外線が照射されているため、中空糸7の表面に付着するフロックは紫外線により微生物が殺菌されると共に有機物が分解され、中空糸7の目詰まり発生を低減できる。かつ、中空糸7に付着した活性汚泥中の微生物が殺菌されるため、該活性汚泥を含む被処理水を循環管(図示せず)で生物処理部4へ還流する場合、生物処理部の微生物を適量に保持することができる。
また、中空糸分離膜モジュール8には、分離膜用の散気管12から常時散気を行っているため、中空糸7の表面が懸濁成分で目詰まりが発生するのを低減できると共に紫外線照射による殺菌作用を促進することができる。
中空糸分離膜モジュール8は、前記のように、内外差圧が閾値に達すると自動洗浄装置30から洗浄液を供給して洗浄している。
その際、本発明では中空糸7をPTFEで形成しているため、高濃度の薬液からなる洗浄液で洗浄でき、中空糸7の表面に付着した難溶性の懸濁成分を除去できると共に、平滑性が良いため、洗浄液でスムーズに懸濁成分を除去できる。かつ、薬液を中空糸7に供給する際、分離膜処理部5は仕切壁2で生物処理部4と仕切っているため、生物膜6に薬液の影響を直接的にあたえない。かつ、中性の水を逆洗水として供給しているため、生物処理部4内の原水を微生物に適した中性に保持することができる。
さらに、洗浄液を高圧で中空糸7に噴射しても、PTFEは高強度があるため、中空糸7の損傷や折れを発生させない利点がある。
図3に第二実施形態を示す。
第一実施形態はPTFE製の中空糸を用いて、中空糸分離膜モジュールとしているが、第二実施形態ではPTFE製の平膜を用いた平膜エレメント61を集束した平膜式分離膜モジュール60としている点を相違させている。他の構成は第一実施形態と同一であるため説明を省略する。
平膜エレメント61は、下端を折り曲げてU形状に配置する多孔質延伸PTFE製シートからなる濾過膜62と、該濾過膜62の対向濾過部の間にポリエチレン樹脂製のネットからなる支持体63を介設し、処理液流路用の空間を確保している。
前記濾過膜62はU形状に折り曲げた状態で、対向する対向濾過部の外周縁を、上端の処理液取出口を空けて、熱融着してシールして外周封止部64を形成している。
前記処理液取出口には、集水管と接続する集水ヘッダー65を外周封止部64と固着して設けている。
濾過膜62とする延伸PTFE多孔質膜は、単層でも良いし複層でもよい。
0.01〜20μmの空孔を備え、粒子径0.45μmの粒子捕捉率が90%以上のものを用いている。平均膜厚が5〜200μm、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さを5μm以下としている。また、該濾過膜62は引張強度が10N/mm以上の強度を有している。かつ、3質量%の硫酸、4質量%の水酸化ナトリウム水溶液、有効塩素濃度10%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の各々に温度50℃で10日間浸漬しても透過水量が低下せず、損傷されない優れた耐薬品性を備えたものとしている。
このように、平膜エレメント61の構成材は、多孔質延伸PTFEからなる濾過膜62、ネットからなる支持材63としているため、平膜エレメント61自体を容易に撓むフレキシブルなものとすることができる。かつ、濾過膜62を強度があり、平面保持力を有するPTFE製としているため、フレキシブルでありながら保形性を有する。かつ、平膜エレメント61は全体肉厚を2mmと非常に薄いものとしている。
このように、平膜エレメント61を薄く且つ撓みやすいものとしているため、下方に配置する分離膜用の散気管からエアを噴出し気泡が発生すると、濾過膜62は気泡との接触で揺れが生じ、懸濁成分による目詰まりの発生を抑制することができる。
前記のように分離膜を平膜とした場合にも、第一実施形態と同様に、紫外線照射ランプで平膜を照射しているため、平膜表面に付着するフロックの微生物を殺菌できると共に有機物を分解でき、目詰まりの発生を低減でき、長期間安定して原水の消化処理を行うことができる。
なお、本発明の水処理装置は前記実施形態に限定されず、分離膜モジュールの構成は第一、第二実施形態に限定されない。
さらに、紫外線照射ランプは分離膜モジュールの下部に配置すると共に、上部に配置しても良いし、さらに、分離膜処理部の上方に配置して液面から分離膜モジュールの上部の分離膜に照射してもよい。このように、上下両方から紫外線を分離膜に照射すると、より確実に分離膜の全長に付着するフロックの殺菌および分解を行うことができ、分離膜の目詰まりを低減することができる。
1 曝気槽
2 仕切壁
3 流通路
4 生物処理部
5 分離膜処理部
6 生物膜
7 中空糸
8 中空糸分離膜モジュール
10 紫外線照射ランプ
11 反射ミラー
12、14 散気管
30 自動洗浄装置

Claims (7)

  1. 曝気槽内に生物処理部と分離膜処理部とを下部の流通路を介して連通した状態で仕切壁で仕切り、
    前記分離膜処理部内には、四弗化エチレン樹脂製の分離膜からなる分離膜モジュールを吊設して浸漬し、該分離膜モジュールは吸引濾過式で生物処理部から被処理水を分離膜に吸引するものとし、かつ、該分離膜処理部では分離膜モジュールの下方に紫外線照射ランプを配置し、かつ、
    前記分離膜モジュールに自動洗浄装置を付設し、薬液と逆洗水で分離膜を洗浄することを特徴とする膜分離活性汚泥処理装置。
  2. 前記四弗化エチレン樹脂製の分離膜は単層または複層の中空糸とし、前記分離膜モジュールは中空糸膜モジュールとし、
    または、前記四弗化エチレン樹脂製の分離膜は単層または複層の平膜とし、前記分離膜モジュールは平膜モジュールとしている請求項1に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  3. 前記分離膜は、平均孔径が0.01μm以上、平均膜厚が10μm以上、JIS K 7113に規定の引張強度が10N/mm以上、PH10以上の強アルカリ洗浄液およびPH3以下の強酸性洗浄液に対する耐性を有する延伸PTFE多孔質体からなる請求項2に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  4. 前記生物処理部に四弗化エチレン樹脂からなる多孔質体を担体に微生物を付着した生物膜を配置している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  5. 前記自動洗浄装置から洗浄時に、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、これらの混合液からなる薬液を洗浄液として用い、逆洗水と、クロスフローで前記薬液とを、交互に前記分離膜に供給している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  6. 前記紫外線照射ランプは複数個並設すると共に、これら紫外線照射ランプを反射ミラーで囲み、前記分離膜モジュールの分離膜に対して紫外線を照射すると共に、紫外線が分離膜処理部内の全域に照射されないようにしている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  7. 前記生物処理部と分離膜処理部とにはそれぞれ独立した散気管を配管し、これら散気管からの散気を個別制御している請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015009165A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 株式会社神鋼環境ソリューション 含油水の処理装置及び処理方法
JP2019501755A (ja) * 2015-10-28 2019-01-24 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 流体を通過させるための領域において使用するためのアセンブリ

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