JP2010253257A - 聴診機能付き超音波診断装置 - Google Patents

聴診機能付き超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、利便性を損なうことなく、聴診機能と超音波診断機能を併用できる携帯型の聴診機能付き超音波診断装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る聴診機能付き超音波診断装置は、被検体内で生じる音響信号を受信するマイクロホン、及び被検体内に向けて超音波を送信すると共に被検体内で反射したエコー信号を受信する超音波探触子30を有する受信部11と、前記音響信号及びエコー信号を信号処理する信号処理部と、前記信号処理部により処理された信号を外部装置に送信する送信部と、を備えた聴診機能付き超音波診断装置であって、前記受信部11は、前記超音波探触子の被検体接触面を保護する保護部材22を有しており、前記マイクロホンと前記超音波探触子の相対的な位置変更に応じて、前記超音波探触子が前記保護部材から露出する露出位置と、前記超音波探触子が前記保護部材に格納する格納位置との切り替えが行われることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、聴診機能付き超音波診断装置等に関し、特に利便性を損なうことなく、聴診機能と超音波診断機能を併用できる携帯型の聴診機能付き超音波診断装置等に関する。
近年、超音波診断装置には、一般的なカート移動対応の大型の装置以外に、携帯して持ち運び可能な小型装置も普及するようになっている。さらに、小型化を進めることにより、聴診器と同等に手軽な診断を可能とするため、聴診機能と超音波診断機能を統合させた測定装置が考えられている。
聴診機能と超音波診断機能を統合させた測定装置は、使用者が単一の測定装置によって、少なくとも聴診と超音波等の検査を別々に行うことができる。さらに、無線データ伝送モードによって上記測定装置によって測定された信号が得られるとともに、デジタル化したデータの処理によって、使用者が被験者の生理的状況をより明確に把握できる(例えば特許文献1参照)。
特開2004−329909公報(図1)
上述した従来の装置は、手軽に持ち運びが可能となるため、超音波探触子を外部に当てて破損させるおそれが増大しやすくなる問題が生じる。また、聴診機能と超音波診断機能の切り替えを行う際に、超音波診断用ジェルが操作者の手に付着しやすいという操作上の問題も生じる。
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、利便性を損なうことなく、聴診機能と超音波診断機能を併用できる携帯型の聴診機能付き超音波診断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る聴診機能付き超音波診断装置は、被検体内で生じる音響信号を受信するマイクロホン、及び被検体内に向けて超音波を送信すると共に被検体内で反射したエコー信号を受信する超音波探触子を有する受信部と、前記音響信号及びエコー信号を信号処理する信号処理部と、前記信号処理部により処理された信号を外部装置に送信する送信部と、を備えた聴診機能付き超音波診断装置であって、前記受信部は、前記超音波探触子の被検体接触面を保護する保護部材を有しており、前記マイクロホンと前記超音波探触子の相対的な位置変更に応じて、前記超音波探触子が前記保護部材から露出する露出位置と、前記超音波探触子が前記保護部材に格納する格納位置との切り替えが行われることを特徴とする。
上記本発明に係る聴診機能付き超音波診断装置によれば、前記受信部は、前記超音波探触子を格納する保護部材を有し、前記超音波探触子を保護部材の外部に露出させる位置と、前記超音波探触子を保護部材の内部に格納する位置とに切り替えることが可能となる。これにより、聴診機能付き超音波診断装置を持ち運ぶ際に、超音波探触子を保護することが可能となり、超音波探触子を外部に当てて破損させるおそれを低減することができる。
また、本発明の一態様において、前記受信部は、前記超音波探触子の格納位置または露出位置において、前記超音波探触子の移動を規制する係止部材をさらに設けていることも可能である。
また、本発明の一態様において、前記受信部は、前記マイクロホンを固定保持する第1の部材と、前記超音波探触子を固定保持する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材とを相対移動させることで前記露出位置と前記格納位置との切り替えが行われることも可能である。
また、本発明の一態様において、前記保護部材は、前記第1の部材に固定されており、前記保護部材に対する前記第2の部材のスライド又は回動動作に応じて、前記露出位置と前記格納位置との切り替えが行われることも可能である。
また、本発明の一態様において、前記保護部材は、前記第1の部材における被検体接触面と反対側の面に設けられていることも可能である。
また、本発明の一態様において、前記受信部と前記送信部との間の信号伝送にケーブルが用いられ、前記第2の部材は、前記受信部側のケーブル端部と接続していることも可能である。
また、本発明の一態様において、前記超音波探触子が前記露出位置にあるとき、前記超音波探触子の被検体接触面は、前記第1の部材の被検体接触面と異なる平面上にあることも可能である。
本発明によれば、利便性を損なうことなく、聴診機能と超音波診断機能を併用できる携帯型の聴診機能付き超音波診断装置を提供することができる。
聴診機能を有する超音波診断装置の模式的図。 第1の実施形態に係る受信部11を拡大した斜視図。 (a)は、図2をA方向からみた正面図。(b)及び(c)は、図2をB方向からみた側面図。 第2の実施形態に係る受信部11を拡大した斜視図。 (a)は、図2をA方向からみた正面図。(b)及び(c)は、図2をB方向からみた側面図。 聴診機能を有する超音波診断装置の内部構成を示すブロック図。 (a)は第3の実施形態に係る受信部11を拡大した平面図、(b)は(a)をE方向からみた側面図、(c)は受信部11の動作を説明するための模式図。 (a)は第4の実施形態に係る受信部11を拡大した平面図、(b)は(a)をF方向からみた側面図、(c)は受信部11の動作を説明するための模式図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る聴診機能を有する超音波診断装置を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す聴診機能を有する超音波診断装置における受信部11を拡大した斜視図であり、図3(a)は、図2をA方向からみた正面図である。また、図3(b)及び(c)は、図2をB方向からみた側面図であり、スライド格納式による受信部11の動作を説明するための模式図である。
まず、図1に示す聴診機能を有する超音波診断装置の構成について説明する。 図1に示すように、聴診機能を有する超音波診断装置は、被検体内で生じる音響信号を受信する聴診機能を備えたマイクロホン、及び被検体内に向けて超音波を送信すると共に被検体内で反射したエコー信号を受信する超音波探触子を有する受信部11と、この受信部11からケーブル19を介して送信される音響信号とエコー信号の信号処理や装置全体の制御を行う中継ユニット12と、外部通信機器としての画像受信用のPDA端末16を有している。
中継ユニット12は、受信部11の超音波モード設定や音響ボリューム設定等の様々な設定を行う為の操作部15、受信部11への電力供給を行う為のバッテリー(図示せず)、音響信号をイヤホン14で聞く為の無線通信部(図示せず)及び中継ユニット12自体を検査者の首に引っ掛けて支持するためのストラップ13を備えている。なお、無線通信部は、有線接続用のオーディオ端子であってもよい。
中継ユニット12で信号処理された結果を無線通信にて中継ユニット12からPDA端末16へ送信することにより、PDA端末16において超音波診断画像や心拍波形等を目視確認することができる。
次に、図1に示す受信部11について図2及び図3(a)〜(c)を参照しつつ詳細に説明する。聴診機能を有する超音波診断装置の受信部11は、スライド格納式による超音波探触子格納構造とされている。
図2に示すように、受信部11は、聴診機能用のチェストピース部17(第1の部材)と、このチェストピース部17の音響収集面と反対側の面に取り付けられたスライド保持部材22(保護部材)と、このスライド保持部材22にスライド保持されたハウジング18(第2の部材)と、このハウジング18に取り付けられた超音波診断機能用の超音波探触子30を有している。この超音波探触子30は超音波信号を送受信する超音波振動子に必要に応じて音響整合層や音響レンズを積層した構成であり、被検体に接触して超音波診断が行われる。また、受信部11で得たエコー信号及び音響信号は、ケーブル19を介して図1に示す中継ユニット12に送信される。
図3(a)〜(c)に示すように、チェストピース部17は、被検体に接触して体内音に応じて振動すると共に特定の音域(特に高音域)を強調するダイアフラム27(音響収集面)と、前記ダイアフラム27を通して音響信号を受信するマイクロホン21とを有し、このマイクロホン21は、配線によってハウジング18内に配置された音響信号処理基板24に電気的に接続されている。また、超音波探触子30は、配線によってハウジング18内に配置された超音波制御基板23に電気的に接続されている。また、音響信号処理基板24及び超音波制御基板23は、ケーブル19内を通る配線によって中継ユニット12に電気的に接続されている。
図3(b)及び(c)に示すように、トンネルのような形状を有するスライド保持部材22は、トンネル内をハウジング18がスライド可能に形成されており、図3(b)に示す位置と図3(c)に示す位置にハウジング18を保持できるように形成されている。これにより、チェストピース部17とハウジング18は、スライド保持部材22により図2に示すA方向に沿って相互に位置変更可能に支持される。図3(b)に示すハウジング18の位置では、超音波探触子30がスライド保持部材22の内部に格納された状態となり、図3(c)に示すハウジング18の位置では、超音波探触子30がスライド保持部材22の外部に露出した状態となる。
スライド保持部材22におけるハウジング18の上面部と接する面には凸状の係止部材25が形成されている。この凸状の係止部材25は、板バネ等の弾性変形する部材が用いられる。ハウジング18におけるスライド保持部材22の内面と接する上面部には第1の凹部26a及び第2の凹部26bが形成されている。図3(b)に示すハウジング18の位置では、凸状の係止部材25が第1の凹部26aに係止されることによりハウジング18がスライド保持部材22に固定されている。図3(c)に示すハウジング18の位置では、凸状の係止部材25が第2の凹部26bに係止されることによりハウジング18がスライド保持部材22に固定されている。
次いで、スライド格納式による受信部11の動作を説明する。
チェストピース部17を被検者に当てて聴診モードでの診断を行う場合は、図3(b)に示す位置にハウジング18をスライド保持部材22によって保持する。この際、第1の凹部26aに凸状の係止部材25が嵌ることによってハウジング18がスライド保持部材22に固定され、超音波探触子30がスライド保持部材22の内部に格納される。
超音波探触子30を被験者に当てて超音波診断モードでの診断を行う場合は、図3(c)に示すように、ハウジング18を聴診モードと逆側にスライドさせ、第2の凹部26bに凸状の係止部材25が嵌ることによってハウジング18がスライド保持部材22に固定され、超音波探触子30がスライド保持部材22から露出する。
次に、聴診機能を有する超音波診断装置の内部構成について図6に示すブロック図を参照して説明する。
図6に示すように、受信部11は、複数の超音波トランスデューサー10と、超音波制御基板23と、マイクロホン21と、プリアンプ35を有する音響信号処理基板24とを有する。超音波制御基板23は、各超音波トランスデューサ10に対応する複数の送受信部20と、送信制御部40と、シリアル化部50とを有する。
複数の超音波トランスデューサー10は、印加される複数の駆動信号に従って超音波を送信するとともに、伝搬する超音波エコーを受信して複数の受信信号を出力する。各超音波トランスデューサーは、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子等の圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子によって構成される。
そのような振動子の電極に、パルス状または連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮する。この伸縮により、それぞれの振動子からパルス状または連続波の超音波が発生し、それらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。それらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
複数チャンネルの送受信部20は、送信制御部40の制御の下で複数の駆動信号を生成して、それらの駆動信号を複数の超音波トランスデューサー10に供給するとともに、複数の超音波トランスデューサー10から出力される複数の受信信号に対して直交検波処理等を施して複素ベースバンド信号として得られたサンプルデータをシリアル化部50に供給する。また、受信部11の電源電圧は、受信部11と中継ユニット12との間の信号伝送が有線で行われる場合においては、中継ユニット12における図示しないバッテリーによって供給される。
中継ユニット12は、シリアル化部50によって変換されたシリアルのサンプルデータを受信している。受信部11と中継ユニット12との間の信号伝送は、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16Quadrature Amplitude Modulation)等の通信方式を用いて、有線または無線で行われる。ASKまたはPSKを用いる場合には、1系統で1チャンネルのシリアルデータを伝送することが可能であり、QPSKを用いる場合には、1系統で2チャンネルのシリアルデータを伝送することが可能であり、16QAMを用いる場合には、1系統で4チャンネルのシリアルデータを伝送することが可能である。
次いで、中継ユニット12は、走査制御部70と、受信フォーカス処理部80と、Bモード画像信号生成部90と、第1の伝送回路140と、操作部15と制御部120と格納部130と、波形画像信号生成部150と、イコライザ160と、アンプ170と、第2の伝送回路180とを含んでいる。
走査制御部70は、超音波ビームの送信方向を順次設定して走査制御信号を生成する。走査制御部70によって生成された走査制御信号は、受信部11の送信制御部40に送信される。また、走査制御部70は、超音波エコーの受信方向を順次設定して、受信フォーカス処理部80を制御する。
受信フォーカス制御部80は、受信部11から受信したサンプルデータに対して受信フォーカス処理を施すことにより、超音波の受信方向に沿った音線信号を生成する。受信フォーカス処理部80は、メモリ81と、整相加算部82とを含んでいる。メモリ81は、受信部11から受信したシリアルのサンプルデータをパラレルに変換すると共に順次格納する。整相加算部82は、走査制御部70において設定された受信方向に基づいて、複数の受信遅延パターンの中から1つのパターンを選択し、その受信遅延パターンに基づいて、サンプルデータによって表される複素ベースバンド信号に遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれたベースバンド信号(音線信号)が生成される。
Bモード画像信号生成部90は、受信フォーカス処理部80によって形成された音線信号に基づいて、検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。Bモード画像信号生成部90は、STC(Sensitivity Time Control)部91と、DSC(Digital Scan Converter)92とを含んでいる。STC部91は、受信フォーカス処理部80によって形成された音線信号に対して、超音波の反射位置の深度に応じて、距離による減衰の補正を施す。DSC92は、STC部91によって補正された音線信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)し、階調処理等の必要な画像処理を施すことにより、Bモード画像信号を生成する。このBモード画像信号生成部90によって生成されたBモード画像信号は、第1の伝送回路140に送信される。外部表示装置は、例えばPDAやLCD等のディスプレイ装置を含んでおり、第1の伝送回路140から伝送される画像信号を受信することにより超音波診断画像を表示する。
制御部120は、操作部110を用いたオペレータの操作に従って、走査制御部70等を制御する。
また、受信部11におけるチェストピース部17のマイクロホン21で得た音響信号は、音響信号処理基板24のプリアンプ35にて増幅されてケーブル19を経由して、中継ユニット12のイコライザ160に伝送される。
イコライザ160は、プリアンプ35から受信した音響信号に対して音響信号の周波数特性を変更および補正する。アンプ170は、イコライザ160によって形成された音響信号を受信し、受信した音響信号を増幅させ、第2の伝送回路180へ送信する。イヤホンは、第2の伝送回路180から受信した音響信号を音波に変換している。また、波形画像信号生成部150は、プリアンプ35から受信した音響信号に対して波形画像信号を生成する。この波形画像信号生成部150によって生成された波形画像信号は、第1の伝送回路140に送信され、外部表示装置によって送信波形画像信号を表示する。
なお、図示はしていないが、Bモード画像信号生成部90以外にドプラ信号の処理回路を設け、ドプラ波形信号を第1の伝送回路140から外部表示装置に出力し、ドプラ可聴音に対応する音響信号を第2の伝送回路180からイヤホン14に出力できる構成としても良い。
以上、本発明の第1の実施形態によれば、スライド保持部材22に超音波探触子30を格納することにより、聴診機能付き超音波診断装置を持ち運ぶ際に、超音波探触子30を保護することが可能となり、超音波探触子30を外部に当てて破損させるおそれを低減することができる。
さらに、聴診機能と超音波診断機能の切り替えを行う際において、超音波診断する場合に用いられる超音波診断用ジェルが操作者の手に付着しやすいといった操作上の問題も解消できる。
さらに、超音波探触子30の格納位置において、超音波探触子30の移動を規制する係止部材を設けているので、不用意に超音波探触子30が露出することがない。
さらに、超音波探触子30の露出位置において、超音波探触子30の移動を規制する係止部材を設けているので、超音波診断機能を用いる際において、不用意にチェストピース17が移動することがない。
さらに、超音波探触子30を保持するハウジング18がケーブル19と接続していることから、超音波探触子30の露出位置と格納位置の切替をチェストピース部17とケーブル19のハウジング18側端部近傍を持って変更でき、装置全体が小型であっても位置切替の操作性に優れる。
さらに、超音波探触子30が露出位置にある場合(超音波診断機能を用いる場合)において、超音波診断機能における被検者接触面(超音波探触子30)が聴診機能における被検者接触面(ダイアフラム27)と異なる平面上にあるため、超音波探触子30を走査しても、ジェルがダイアフラム27に付着しにくく、操作性に優れる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る図1に示す聴診機能を有する超音波診断装置における受信部11を拡大した斜視図であり、図5(a)は、図4をC方向からみた正面図である。図5(b)及び(c)は、図4をD方向からみた側面図であり、回動格納式による受信部11の動作を説明するための模式図である。
また、図4及び図5において第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図4に示す聴診機能を有する超音波診断装置の受信部11は、回動格納式による超音波探触子格納構造であり、チェストピース部17と、このチェストピース部17上に取り付けられた回動保持部材32(保護部材)と、この回動保持部材32に回動保持されたハウジング18を有している。ハウジング18は、回動保持部材32に設けられた回動支持軸31によって回動保持部材32に対して回転自在に形成されている。
図5(a)〜(c)に示すように、マイクロホン21と音響信号処理基板24を接続する配線の引き回しは、回転保持部材32及び回動支持軸31を経由している。
図5(b)及び(c)に示すように、回動保持部材32は、図5(b)に示す位置と図5(c)に示す位置にハウジング18を回動保持できるように形成されている。これにより、チェストピース部17とハウジング18は、回動保持部材32により相互に位置変更可能に支持される。図5(b)に示すハウジング18の位置では、超音波探触子30が回動保持部材32の内部に格納された状態となり、図5(c)に示すハウジング18の位置では、超音波探触子30が回動保持部材32の外部に露出した状態となる。
回動保持部材32におけるハウジング18の側面部と接する面には凹部37が形成されている。ハウジング18における回動保持部材32と接する側面部には第1の凸状の係止部材36a及び第2の凸状の係止部材36bが形成されている。また、凸状の係止部材36a、36bは、板バネ等の弾性変形する部材が用いられる。図5(b)に示すハウジング18の位置では、第1の凸状の係止部材36aが凹部37に係止されることによりハウジング18が回動保持部材32に固定され、超音波探触子30が回動保持部材32によって格納される。図5(c)に示すハウジング18の位置では、第2の凸状の係止部材36bが凹部37に係止されることによりハウジング18が回動保持部材32に固定され、超音波探触子30が回動保持部材32から露出する。
次いで、回動格納式による受信部11の動作を説明する。
聴診機能を有する超音波診断装置が聴診機能を使用する聴診モードの場合は、図5(b)に示すように、ハウジング18が回動支持軸31によって回転し、回動保持部材32に設けられた凹部37に第1の凸状の係止部材36aが嵌ることによって超音波探触子30が、回動保持部材32に格納される。この超音波探触子30が回動保持部材32に格納された状態では、チェストピース部27を被験者に当てる聴診モードでの診断を行う。
聴診機能を有する超音波診断装置が超音波診断機能を使用する超音波診断モードの場合は、図5(c)に示すように、ハウジング18が回動支持軸31によって聴診モードと逆側に回転し、回動保持部材32に設けられた凹部37に第2の凸状の係止部材36bが嵌ることによって超音波探触子30が、回動保持部材32から露出する。この超音波探触子30が回動保持部材32から露出される状態では、超音波探触子30を被験者に当てる超音波診断モードでの診断を行う。
以上、本発明の第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図7(a)は、本発明の第3の実施形態に係る図1に示す聴診機能を有する超音波診断装置における受信部11を拡大した平面図であり、図7(b)は、図7(a)をE方向からみた側面図であり、図7(c)は、受信部11の動作を説明するための模式図である。
また、図7において第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
ハウジング18は、平面方向から見て円形形状であり、円周の一部に超音波探触子30が形成されている。保護部材41aは、チェストピース部17上に壁状の部材として形成される。チェストピース部17とハウジング18は、それぞれの円形中心から外れた位置にある軸42を介して互いに回動可能に支持されている。チェストピース部17とハウジング18が互いに接触する面上には、ハウジング18側に凸状の係止部材43が、チェストピース部17側に凹部44a、44bがそれぞれ形成され、凸状の係止部材43が凹部44a、44bのいずれかに嵌まることにより、チェストピース部17に対するハウジング18の位置を保持することができる。
図7(a)及び(b)において、超音波探触子30は保護部材41aに囲まれる格納位置にある。このとき、チェストピース部17側の凹部44aにハウジング18側の凸状の係止部材43が嵌まることにより、チェストピース部17に対してハウジング18が固定保持される。
また、図7(c)に示すように、チェストピース部17に対してハウジング18を反時計方向に回転させることにより、超音波探触子は保護部材41aから露出する露出位置となる。このとき、チェストピース部17側の凹部44bにハウジング18側の凸状の係止部材43が嵌まることにより、チェストピース部17に対してハウジング18が固定保持される。
以上、本発明の第3の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図8(a)は、本発明の第4の実施形態に係る図1に示す聴診機能を有する超音波診断装置における受信部11を拡大した平面図であり、図8(b)は、図8(a)をF方向からみた側面図であり、図8(c)は、受信部11の動作を説明するための模式図である。
また、図8において第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
ハウジング18は、平面方向から見て円形形状であり、円周の一部に超音波探触子30が形成されている。保護部材41bは、平面方向から見てチェストピース部17と略同一直径の円形形状であり、チェストピース部17とは軸42を介して一体的に固定支持されている。チェストピース部17とハウジング18は、それぞれの円形中心から外れた位置にある軸42を介して互いに回動可能に支持されている。チェストピース部17とハウジング18が互いに接触する面上には、ハウジング18側に凸状の係止部材43が、チェストピース部17側に凹部44a、44bがそれぞれ形成され、凸状の係止部材43が凹部44a、44bのいずれかに嵌まることにより、チェストピース部17に対するハウジング18の位置を保持することができる。
図8(a)及び(b)において、超音波探触子30は保護部材41bに囲まれる格納位置にある。このとき、チェストピース部17側の凹部44aにハウジング18側の凸状の係止部材43が嵌まることにより、チェストピース部17に対してハウジング18が固定保持される。
また、図8(c)に示すように、チェストピース部17に対してハウジング18を略180゜回転させることにより、超音波探触子は保護部材41bから露出する露出位置となる。このとき、チェストピース部17側の凹部44bにハウジング18側の凸状の係止部材43が嵌まることにより、チェストピース部17に対してハウジング18が固定保持される。
以上、本発明の第4の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
本発明は、聴診機能と超音波診断機能を併用できる携帯型の聴診機能付き超音波診断装置において利用することが可能である。
11・・・受信部、12・・・中継ユニット、13・・・ストラップ、14・・・イヤホン、17・・・チェストピース部、18・・・ハウジング、19・・・ケーブル、30・・・超音波探触子、21・・・マイクロホン、22・・・スライド保持部材、23・・・超音波制御基板、24・・・音響信号処理基板、25,36a,36b・・・係止部材、26a・・・第1の凹部、26b・・・第2の凹部、31・・・回動支持軸、32・・・回路保持部材、10・・・超音波トランスデューサー、20・・・送受信部、50・・・シリアル化部、40・・・送信制御部、35・・・プリアンプ、70・・・走査制御部、80・・・受信フォーカス処理部、90・・・Bモード画像信号生成部、140・・・第1の伝送回路、120・・・制御部、130・・・格納部、150・・・波形画像信号生成部、160・・・イコライザ、170・・・アンプ、180・・・第2の伝送回路、81・・・メモリ、82・・・整相加算部91・・・STC部、92・・・DSC

Claims (7)

  1. 被検体内で生じる音響信号を受信するマイクロホン、及び被検体内に向けて超音波を送信すると共に被検体内で反射したエコー信号を受信する超音波探触子を有する受信部と、
    前記音響信号及びエコー信号を信号処理する信号処理部と、
    前記信号処理部により処理された信号を外部装置に送信する送信部と、を備えた聴診機能付き超音波診断装置であって、
    前記受信部は、前記超音波探触子の被検体接触面を保護する保護部材を有しており、前記マイクロホンと前記超音波探触子の相対的な位置変更に応じて、前記超音波探触子が前記保護部材から露出する露出位置と、前記超音波探触子が前記保護部材に格納する格納位置との切り替えが行われることを特徴とする聴診機能付き超音波診断装置。
  2. 前記受信部は、前記超音波探触子の格納位置または露出位置において、前記超音波探触子の移動を規制する係止部材をさらに設けていることを特徴とする請求項1記載の聴診機能付き超音波診断装置。
  3. 前記受信部は、前記マイクロホンを固定保持する第1の部材と、前記超音波探触子を固定保持する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材とを相対移動させることで前記露出位置と前記格納位置との切り替えが行われることを特徴とする請求項1又は2記載の聴診機能付き超音波診断装置。
  4. 前記保護部材は、前記第1の部材に固定されており、前記保護部材に対する前記第2の部材のスライド又は回動動作に応じて、前記露出位置と前記格納位置との切り替えが行われることを特徴とする請求項3記載の聴診機能付き超音波診断装置。
  5. 前記保護部材は、前記第1の部材における被検体接触面と反対側の面に設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の聴診機能付き超音波診断装置。
  6. 前記受信部と前記送信部との間の信号伝送にケーブルが用いられ、前記第2の部材は、前記受信部側のケーブル端部と接続していることを特徴とする請求項3〜5いずれか1項記載の聴診機能付き超音波診断装置。
  7. 前記超音波探触子が前記露出位置にあるとき、前記超音波探触子の被検体接触面は、前記第1の部材の被検体接触面と異なる平面上にあることを特徴とする請求項3〜6いずれか1項記載の聴診機能付き超音波診断装置。
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