JP2010252744A - 細菌分析装置 - Google Patents

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Takahiro Hatano
孝裕 羽田野
Junichi Kodate
淳一 小舘
Norio Sato
昇男 佐藤
Tomoshi Shigematsu
智志 重松
Mamoru Nakanishi
衛 中西
Hitoshi Ishii
仁 石井
Katsuyuki Machida
克之 町田
Shinichi Yoshida
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Abstract

【課題】より簡便かつ迅速に細菌の分析ができるようにする。
【解決手段】細菌誘導機構102は、細菌誘導路101に収容された液体に対し、測定対象の細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源を与える。検出部103は、細菌誘導路101を移動する微粒子を検出する。細菌誘導機構102により上記刺激源が与えられると、対象となる細菌が走性を発現し、細菌誘導路101を移動するようになる。これに対し、細菌誘導路101に収容されている液体中の細菌以外の微細な異物などは、上記刺激源が与えられても移動をすることがない。従って、上記刺激源を与えた状態で、検出部103により細菌誘導路101を移動する微粒子を検出すれば、これが細菌であるものと判断することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、細菌の有無を検出するなど細菌の分析を行う細菌分析装置に関するものである。
近年、細菌による感染症が多数報告されている。この中には、死に至る場合もあり、対策と対策の重要性が認識されている。例えば、レジオネラ(レジオネラ属菌)は、クーラーの冷却塔水、噴水や雑用水中に生存し、エアロゾルが生じた際に人に吸引され、人に肺炎などのレジオネラ症を発症させることが知られている(非特許文献1参照)。
近年、多くの温泉付き旅館・ホテルでは、慢性的な温泉の元湯量不足を解消するために、循環ろ過式浴槽を用い、一度使用した浴槽水を循環ろ過して再度浴槽水として使用している。このような環境では、アメーバが、浴槽などの表面に形成されるバイオフィルムに付着して生息している。このアメーバに寄生してレジオネラ属菌は増殖するため、上述したような環境で増殖したレジオネラが、レジオネラ症の感染源となる。
西暦2000年から2002年にかけて、石岡市、浜松市、日向市、東郷町などで温泉利用客がレジオネラに集団感染して社会問題となった。現在、温泉・公衆浴場を営業している業者には、少なくとも年に1回のレジオネラの菌数測定検査が義務づけられている。非特許文献2に、全国各地の温泉水に含まれるレジオネラの検査結果が報告されている。この報告の中で用いられているレジオネラ属菌の測定は、次のとおりである。
試料200mlを、6000rpm・30分間の遠心分離により1mリットルに濃縮する。次いで、濃縮した試料に、等量の0.2MのHCl−KCl溶液(pH2.2)を用いて酸処理(15分間)を行う。この後、WYOα寒天培地およびGVPCα寒天培地に各々0.1mlずつ滴下し、培地全体にコンラージ棒で塗抹し、これらを37℃で7日間培養する。この培養の後、寒天培地の上でレジオネラ属菌を疑う集落を釣菌し、これを、血液寒天培地とBCYEα寒天培地の2分割平板培地に塗抹し、純培養と同時にシステイン要求性試験を行う。グラム陰性の長桿菌で血液寒天培地には発育せず、BCYEα寒天培地に発育した菌株を、レジオネラ属菌とする。また、ラテックス凝集反応、免疫血清凝集反応、およびDNA−DNAハイブリダイゼーションにより、菌種の同定を行う。
また、特許文献1には、迅速な細菌の濃縮を行うため、電気泳動と走化性の両方を利用する技術が示されている。この技術では、多孔質膜を電極で挟んで電荷を付与することで、多孔質膜に電位および走化性をもたらす化学物質の濃度勾配を形成し、細菌を移動させている。
特開2000−262865号公報
「新版 レジオネラ症防止指針」、財団法人 ビル管理教育センター、5刷、pp.3−17,平成15年5月。 古畑 勝則 他、「温泉水からのレジオネラ属菌の分離状況」、感染症学雑誌、第78巻、第8号、pp.710−716、2004年。 佐藤 昇男 他、「3次元MEMS構造封止のためのSTP技術とその応用」、NTTジャーナル、2007年7月号、pp.15−18。
しかしながら、上述した細菌の分析方法では、培養をするなど結果が判明するまでの多くの時間を必要としている。また、複雑で特殊な手順を踏む必要があり、細菌の検出に多数の器材および装置を必要としている。また、電気泳動と走化性を利用した技術では、迅速性を実現可能としているが、細菌を移動させる機構の他に、溶液を撹拌する機械や、微細領域に電界をかけて電気泳動を使用することにより生じる発熱を抑える冷却機構が別途に必要となる。このため、装置の小型化および測定手順の簡易性を実現することが容易ではない。このように、現状では、例えば、温泉・公衆浴場などで簡便にレジオネラの検出(測定)を行うことができず、測定の回数を増やして安全性を高めることの障害となっている。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、より簡便かつ迅速に細菌の分析ができるようにすることを目的とする。
本発明に係る細菌分析装置は、測定対象の細菌を含んだ液体が収容される細菌誘導路と、細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源を細菌誘導路に収容された液体に与える細菌誘導手段と、細菌誘導路を移動する微粒子を検出する検出手段とを少なくとも備える。
上記細菌分析装置において、細菌誘導手段は、方向性のある刺激源として、化学物質,電位,磁場,光,および重力の少なくとも1つを細菌誘導路に収容された液体に与えるものであればよい。また、細菌誘導路の一端に接続され、液体が注入される注入部を備えるようにしてもよい。また、細菌誘導路の他端に接続される細菌誘導部を備え、検出手段は、細菌誘導部より細菌誘導部に移動した微粒子を検出するようにしてもよい。
上記細菌分析装置において、細菌誘導路は、溝であればよい。また、溝は、側部が覆われている管であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、細菌誘導路に収容された測定対象の細菌を含んだ液体に、細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源を与え、細菌誘導路を移動する微粒子を検出するようにしたので、より簡便かつ迅速に細菌の分析ができるようになるという優れた効果が得られる。
本発明の実施の形態1における細菌分析装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1における細菌分析装置の一部構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における他の細菌分析装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1における他の細菌分析装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態2における細菌分析装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態2における細菌分析装置の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
始めに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における細菌分析装置の構成を示す構成図である。図1では、装置の概略的な平面図を示している。また、図2は、本発明の実施の形態1における細菌分析装置の一部構成を示す断面図である。
この細菌分析装置は、細菌誘導路101,細菌誘導機構102,検出部103を備える。細菌誘導路101は、例えば、径が数μmの微細流路である。また、細菌誘導路101の一端に接続される注入部104および細菌誘導路101の他端に接続される細菌誘導部105を備える。細菌誘導路101は、測定対象の細菌を含んだ液体が収容される。
例えば、測定対象の細菌を含んだ液体は、注入部104に注入されて細菌誘導路101に導入される。また、注入部104に注入された測定対象の液体は、細菌誘導路101を介して細菌誘導部105に導入される。例えば、注入部104から細菌誘導路101および細菌誘導部105にかけて、測定対象の液体が全体に収容された状態となるまで、注入部104に測定対象の液体を注入すればよい。また、注入部104に対する測定対象の液体の注入は、例えば、スポイトもしくはマイクロポンプなどにより行えばよい。ここで、重要なことは、注入された液体の流が、細菌誘導路101に発生しない状態とすることである。
細菌誘導機構102は、上述したようにすることで細菌誘導路101に収容された液体に対し、測定対象の細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源を与える。刺激源としては、化学物質,電位,磁場,光,および重力などがある。また、検出部103は、細菌誘導路101を移動する微粒子を検出する。検出部103が検出した結果(データ)は、解析・表示部106により収集されて解析され、この結果が表示される。
細菌誘導機構102により上記刺激源が与えられると、対象となる細菌が走性を発現し、細菌誘導路101を移動するようになる。よく知られているように、細菌は、鞭毛などによる運動機能を備えており、また、化学物質,電位,磁場,光,および重力などの特定の刺激により発現する走性を備えている。これに対し、細菌誘導路101に収容されている液体中の細菌以外の微細な異物などは、上記刺激源が与えられても移動をすることがない。また、上記刺激では走性を発現しない他の細菌も、移動をすることはないものと考えられる。
従って、上記刺激源を与えた状態で、検出部103により細菌誘導路101を移動する微粒子を検出すれば、これが細菌であるものと判断することができる。また、対象とする細菌が走性を発現する特有の刺激を与えれば、検出される移動する微粒子は、分析対象の細菌であるものと同定することができる。ここで、検出部103は、例えば、よく知られたパーティクルカウンターなど、レーザ光を照射した状態で検出される散乱光の有無により、液体中を移動する微粒子を検出するものであればよい。また、いわゆるCCD型およびCMOS型などのイメージセンサによる撮像で得られる画像データより、微粒子を検出し、また、検出した微粒子の個数を計数するものであってもよい。
なお、解析・表示部106は、検出部103が移動する微粒子を検出すると、対象とする細菌が検出されたことを表示する。また、検出部103が検出した移動する微粒子の数を、対象とする細菌数として表示する。
このように、本発明における細菌分析装置では、細菌誘導路101と細菌誘導機構102と検出部103を備えることが重要である。本発明では、細菌誘導路101に収容された対象とする液体に、細菌誘導機構102から分析対象の細菌に走性を発現させる刺激源を与え、細菌誘導路101を移動する微粒子を検出部103で検出するようにしたところに特徴がある。従って、細菌誘導路101に流のない状態で対象の液体が収容できれば、注入部104および細菌誘導部105は無くてもよい。このように、本発明によれば、非常に簡便で、また、迅速に細菌の分析ができるようになる。
なお、細菌誘導路101,注入部104,および細菌誘導部105は、図2にも示すように、基板110に形成された凹部および溝部より形成されたものである。また、細菌誘導路101は、基板110の上に形成された封止膜111により被覆され、全ての側部が覆われている管となっている。細菌誘導路101は、封止膜111などに覆われて管状となっている必要はなく、上方が開放した溝の状態であってもよい。ただし、細菌誘導路101に収容される液体の気化を抑制するために、封止膜111で覆われていた方がよい。
以下、細菌誘導機構について、より詳細に説明する。
[実施例1]
まず、実施例1の細菌分析装置について説明する。図3は、実施例1における細菌分析装置の構成を示す構成図である。この細菌分析装置は、前述同様に、細菌誘導路101,注入部104,および細菌誘導部105を備える。また、実施例1の細菌分析装置は、細菌誘導機構302が、電極321および電極322により、細菌誘導路101の一端側と他端側との間に、電位差を生じさせる。例えば、制御部301により細菌誘導機構302の動作を制御し、所定の電圧を電極321および電極322の間に印加する。
このように、実施例1では、細菌誘導機構302は、対象となる細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源として、細菌誘導路101に収容された液体に電位差を与えるようにしたものである。この場合、細菌の電気走性を利用することになる。なお、図3では、解析・表示部106を省略している。
[実施例2]
次に、実施例2の細菌分析装置について説明する。図4は、実施例2における細菌分析装置の構成を示す構成図である。この細菌分析装置は、前述同様に、細菌誘導路101,注入部104,および細菌誘導部105を備える。また、実施例2の細菌分析装置は、細菌誘導機構402が、対象とする細菌に対して走化性を発現させることができる化学物質を、刺激源として供給路421より細菌誘導路101に供給する。例えば、制御部301により細菌誘導機構402の動作を制御し、所定量の化学物質を細菌誘導路101に供給する。なお、図4では、解析・表示部106を省略している。
例えば、レジオネラ属菌を分析対象とする場合、供給路421を細菌誘導路101の他端側に配置し、細菌誘導路101の他端側に鉄イオン(鉄イオンを含む溶液)を供給する。このように、細菌が好む化学物質を供給することで、対象とする細菌は、細菌誘導路101の中を、化学物質が供給されている側に移動する。この状態で、細菌誘導路101を移動する微粒子を検出部103で検出すれば、検出される微粒子は、与えられた化学物質を好む細菌であるものと同定できる。
なお、上述では、刺激源となる化学物質として、対象となる細菌が好むものを用いるようにしたが、これに限るものではない。対象となる細菌が嫌忌する化学物質を用いるようにしてもよい。この場合、細菌誘導路101の一端側に化学物質を供給すればよい。この化学物質の供給により、対象となる細菌は、細菌誘導路101の他端側に移動するようになる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図5は、本発明の実施の形態2における細菌分析装置の構成を示す構成図である。この細菌分析装置は、細菌誘導路101,細菌誘導機構102,検出部103を備える。また、細菌誘導路101の一端に接続される注入部104および細菌誘導路101の他端に接続される細菌誘導部105を備える。細菌誘導路101は、測定対象の細菌を含んだ液体が収容される。これらは、前述した実施の形態1と同様である。
また、細菌誘導機構502は、細菌誘導路101に収容された液体に対し、測定対象の細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源を与える。本実施の形態では、細菌誘導機構502により、注入部104に配置した電極521および細菌誘導部105に配置した電極522により、細菌誘導路101の一端側と他端側との間に、電位差を生じさせる。
例えば、制御部301により細菌誘導機構502の動作を制御し、所定の電圧を電極521および電極522の間に印加する。なお、ここでは、方向性のある刺激源として電位差を形成するようにしたが、これに限るものではなく、化学物質,磁場,光,および重力などを刺激源としてもよいことはいうまでもない。
また、本実施の形態では、検出部103が、細菌誘導路101より細菌誘導部105に移動した微粒子を検出するようにした。上述したように、電極521および電極522により電位差を生じさせれば、細菌に電気走性が発現し、細菌は細菌誘導部105に移動することになる。これに対し、細菌誘導路101に収容されている液体中の細菌以外の微細な異物などは、上述したように刺激源が与えられても、細菌誘導部105に移動することがない。また、上記刺激では走性を発現しない他の細菌も、移動をすることはないものと考えられる。
従って、上述したように刺激源を与えた状態で、検出部103により細菌誘導部105に存在している微粒子を検出すれば、これが細菌であるものと判断することができる。また、対象とする細菌が走性を発現する特有の刺激を与えれば、細菌誘導部105で検出される微粒子は、分析対象の細菌であるものと同定することができる。なお、図5では、解析・表示部を示していないが、本実施例の形態においても、検出部103が検出した結果(データ)を、解析・表示部(不図示)により収集して解析し、この結果を表示する。
以下、他の細菌誘導機構について説明する。
[実施例3]
以下、実施例3の細菌分析装置について説明する。図6は、実施例3における細菌分析装置の構成を示す構成図である。この細菌分析装置は、前述同様に、細菌誘導路101,注入部104,および細菌誘導部105を備える。また、実施例3の細菌分析装置は、細菌誘導機構602が、対象とする細菌に対して走化性を発現させることができる化学物質を刺激源とし、供給路621より細菌誘導部105に供給する。例えば、制御部301により細菌誘導機構602の動作を制御し、所定量の化学物質を細菌誘導部105に供給する。なお、図6では、解析・表示部106を省略している。
例えば、レジオネラ属菌を分析対象とする場合、供給路621より細菌誘導部105に鉄イオン(鉄イオンを含む溶液)を供給する。このように、細菌が好む化学物質を供給することで、対象とする細菌は、細菌誘導路101より化学物質が供給されている細菌誘導部105に移動する。この状態で、細菌誘導部105に移動した(存在する)微粒子を検出部103で検出すれば、検出される微粒子は、与えられた化学物質を好む細菌であるものと同定できる。なお、図6では、解析・表示部を示していないが、本実施例においても、検出部103が検出した結果(データ)を、解析・表示部(不図示)により収集して解析し、この結果を表示する。
ところで、細菌誘導路101は、細菌が通過できる程度の径(幅)にしておくとよい。例えば、細菌の数倍程度の数μm〜数十μm程度としておけばよい。このような微細流路としておくことで、例えば、刺激源として化学物質を用いる場合、少量であっても濃度を非常に高くすることができ、細菌誘導路101における化学物質の濃度勾配による細菌の走化性をより顕著に発現させることができるようになる。
また、化学物質を用いる場合、これを細菌誘導路101内へ導入するために、化学物質の溶液などを滴下するために、注入部104と同様の構造を細菌誘導路101に接続する誘導機構として形成してもよい。また、化学物質の溶液などを収容した容器を、マイクロバルブなどの制御弁を備える微小な配管を介して細菌誘導路101に接続してもよい。
また、細菌誘導部105は、所望とする液体や溶液を供給可能とする範囲内でより小さい寸法に形成した方がよい。例えば、溶液をスポイトなどで滴下して供給する場合、平面寸法(径)は、数十μm〜百μm程度とすればよい。このようにすることで、例えば、刺激源としての化学物質を細菌誘導部105に導入する場合、少量であっても濃度を非常に高くすることができ、細菌誘導路101に対する化学物質の濃度勾配による細菌の走化性をより顕著に発現させることができるようになる。
次に、細菌誘導路101,注入部104,および細菌誘導部105などの構造体の製造について説明する。まず、基板110として例えばシリコン基板もしくはガラス基板を用いればよい。また、細菌誘導路101,注入部104,および細菌誘導部105は、上述した基板を、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により加工することで形成すればよい。また、樹脂基板を用いる場合、細菌誘導路は、よく知られたナノインプリント技術により形成してもよい。
また、封止膜111は、細菌誘導路101の中空構造を維持した状態で形成することが重要である。例えば、公知のSTP(Spin-coating film Transfer and hot Pressing)法により、ベースフィルムに形成された樹脂膜を加圧・加熱することで、基板110の上に転写することで、封止膜111が形成できる(非特許文献3参照)。この場合、まず、例えばフッ素樹脂などから構成されたシート状の基材を用意し、用意した基材の表面に樹脂溶液を塗布して塗布膜(樹脂膜)を形成する。
次に、基材に形成された樹脂膜を、例えば20Pa程度に減圧された環境下で、温度100℃・荷重10kgfの条件で、基板110に熱圧着する。減圧環境下で貼り付けることで、基板110と樹脂膜とが当接して密着すべき領域に、気泡などが混入することが抑制できるようになる。この後、大気雰囲気中・室温(20℃程度)の状態とし、基板110に貼り付けられている樹脂膜(封止膜111)より、基材を剥離する。基材を剥離すれば、封止膜111が、基板110の上に貼り付けられた状態が得られる。
この後、注入部104および細菌誘導部105の上部にあたる領域に開口部を形成すればよい。例えば、上述した樹脂として、感光性を有するポリイミドを用いて封止膜111を転写した後、この封止膜111をフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることで、上述した開口部を形成すればよい。なお、封止膜111は、上述したSTP法に限るものではなく、他の方法により形成してもよい。
101…細菌誘導路、102…細菌誘導機構、103…検出部、104…注入部、105…細菌誘導部、106…解析・表示部、110…基板。

Claims (6)

  1. 測定対象の細菌を含んだ液体が収容される細菌誘導路と、
    前記細菌に走性を発現させる方向性のある刺激源を前記細菌誘導路に収容された液体に与える細菌誘導手段と、
    前記細菌誘導路を移動する微粒子を検出する検出手段と
    を少なくとも備えることを特徴とする細菌分析装置。
  2. 請求項1記載の細菌分析装置において、
    前記細菌誘導手段は、前記方向性のある刺激源として、化学物質,電位,磁場,光,および重力の少なくとも1つを前記細菌誘導路に収容された液体に与えることを特徴とする細菌分析装置。
  3. 請求項1または2記載の細菌分析装置において、
    前記細菌誘導路の一端に接続され、前記液体が注入される注入部を備えることを特徴とする細菌分析装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の細菌分析装置において、
    前記細菌誘導路の他端に接続される細菌誘導部を備え、
    前記検出手段は、前記細菌誘導部より前記細菌誘導部に移動した微粒子を検出する
    ことを特徴とする細菌分析装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載された細菌分析装置において、
    前記細菌誘導路は、溝であることを特徴とする細菌分析装置。
  6. 請求項5記載の細菌分析装置において、
    前記溝は、側部が覆われている管であることを特徴とする細菌分析装置。
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