JP2010251947A - 携帯型電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観が損なわれることなく筐体に突起が設けられるとともに、突起の塗装が剥離し難い携帯型電子機器を提供する。
【解決手段】スピーカ13を内蔵した筐体12と、前記筐体12の外壁面14に開口し、前記スピーカ13の音の出口を構成する音孔15とを備える。前記筐体12における前記外壁面14の一端部に位置する端縁部12aに突起16を備える。前記突起16は、前記端縁部12aの外縁に沿って前記端縁部12aの全域に延在しかつ前記外壁面14が指向する方向に向けて凸になる断面略円弧状に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、筐体の外壁面に音孔が開口する携帯情報端末装置、携帯電話機、携帯型音響機器などの携帯型電子機器に関するものである。
この種の携帯型電子機器の筐体は、それ自体が例えば机の上に載置できるように形成されている。一方、この種の携帯型電子機器は、スピーカを備えており、このスピーカによって音楽や通話時の音声などを聞くことができる構成が採られている。
前記スピーカの音の出口となる音孔は、前記筐体の外壁面に開口している。このため、この種の携帯型電子機器においては、音孔が開口する外壁面を下方に向けて机に載置したときに前記音孔が机によって塞がれてしまうことがあった。
このような不具合を解消した携帯型電子機器としては、例えば特許文献1に記載されている携帯電話機や、図7および図8に図示した携帯電話機などがある。
特許文献1に開示された携帯電話機は、折り畳み式のものである。この携帯電話機の前記音孔は、操作部を有する操作側筐体の外壁面であって、この筐体を机などに載置するときに下方を指向する底面に開口している。
特許文献1に示す携帯電話機においては、載置時に前記音孔が塞がれることを防ぐために、操作側筐体における音孔の近傍に前記底面から突出する突起が設けられている。すなわち、この携帯電話機においては、前記底面が机に接触するように載置した状態であっても突起が机の載置面に接触し、前記底面と机との間に隙間が形成される。この結果、スピーカの音は、音孔から前記隙間を通って外部に伝播することができる。前記突起は、操作部側筐体の底面の略中央部に一体に形成されたり、前記筐体に着脱可能に取付けられた蓋部材に形成されている。
図7および図8に示した携帯電話機1は、表示部2が外壁面3に露出する筐体4を備えている。前記外壁面3の一端部には音孔5が開口している。この携帯電話機1においては、表示部2を下方に向けて机(図示せず)などに載置した場合であっても音が聞こえるように、外壁面3の一端部に突起6が設けられている。この突起6は、前記筐体4における前記音孔5に近接する端縁部4aに形成されている。この突起6の形状は、前記端縁部4aの一部が部分的に突出する形状である。突起6の突出端部は、略平坦になるように形成されている。
特開2005−286702号公報
特許文献1に開示されている突起や図7,8に図示した突起6は、筐体の外表面に局部的に設けられており、目立つものである。このため、特許文献1や図7,8に示す携帯電話機は、突起によって外観が損なわれるという問題があった。特に、図7,8に示す突起6は、突起6の先端が筐体の外形に稜線となって現れ易いから、携帯電話機1の意匠の制約を大きくするものであった。
また、図7,8に示す突起6は、先端部の面積が小さく、塗装が剥離し易いという問題があった。これは、この突起6においては、突起6の両端の角部分が最初に机などの載置面に接触することが多く、前記角部分が繰り返し机に当たることが原因であると考えられる。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、音が伝播される隙間を形成するために突起を備えているにもかかわらず、外観が損なわれることがなく、しかも前記突起の塗装が剥離し難い携帯型電子機器を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る携帯型電子機器は、スピーカを内蔵した筐体と、前記筐体の外壁面に開口し、前記スピーカの音の出口を構成する音孔と、前記筐体における前記外壁面の一端部に位置する端縁部に設けられ、前記端縁部の外縁に沿って前記端縁部の全域に延在しかつ前記外壁面が指向する方向に向けて凸になる断面略円弧状の突起とを備えているものである。
本発明においては、筐体の一つの端縁部は突起のみによって形成される。このため、本発明に係る携帯型電子機器においては、突起を有する部分を見た者に違和感を与えることがない意匠を実現することができる。
したがって、本発明によれば、突起によって外観が損なわれることはないから、商品性が高い携帯型電子機器を提供することができる。
また、前記突起は、断面円弧状に形成されているから、突起の頂部のみならず両端部の近傍においても例えば机の載置面と接触可能である。このため、前記外壁面が下方を指向する状態で筐体を机に載置する動作を繰り返し行ったとしても、突起の一箇所が机に繰り返し接触するようなことは少なくなる。
したがって、突起が最初に机と接触するときの接触点が突起の広い範囲に分散するから、突起の塗装が剥離し難くなる。この結果、この発明によれば、長期間にわたって突起が塗装された状態に保たれるから、品質が高い携帯型電子機器を提供することができる。
本発明に係る携帯型電子機器の構成を示す斜視図である。 本発明が適用された携帯端末装置の斜視図である。 本発明が適用された携帯端末装置の正面図である。 本発明が適用された携帯端末装置の概略構成を説明するための断面図で、同図は、筐体の内部を省略して外形が分かるように描いてある。同図の破断位置は、図3においてA−A線によって示す位置である。 本発明が適用された携帯端末装置の平面図である。 要部を拡大して示す断面図である。同図の破断位置は、図3においてA−A線によって示す位置である。 従来の携帯型電子機器の斜視図である。 従来の携帯型電子機器の斜視図で、同図(A)は平面図、同図(B)は正面図、同図(C)は(B)図におけるB−B線断面図である。同図(C)は、筐体の内部を省略して外形が分かるように描いてある。同図(C)の破断位置は、(B)図においてB−B線によって示す位置である。
以下、本発明に係る携帯型電子機器の一実施例を図1によって説明する。図1に示す携帯型電子機器11は、携帯情報端末装置、携帯電話機、携帯型音響機器などによって構成されている。この携帯型電子機器11の筐体12の内部にはスピーカ13が設けられている。スピーカ13は、携帯情報端末装置や携帯型音響機器の場合は音楽を聞くことができ、携帯電話機の場合は音楽と通話時の音声とを聞くことができるものである。
前記筐体12は、所定の色に塗装されている。この筐体12の外壁面14には、前記スピーカ13の音の出口を構成する音孔15が形成されている。また、この筐体12における前記外壁面14の一端部に位置する端縁部12aには、突起16が設けられている。図1に示す突起16は、構成を理解し易くするために誇張して描いてある。実際の突起16は、後述する別の実施例に示すようにきわめて微小なものである。
前記突起16は、前記外壁面14が下方を指向する状態(以下、この状態を単に「下向きの状態」という)で筐体12を例えば机(図示せず)の載置面に載置したときに筐体12と机との間に隙間を形成するためのものである。前記下向きの状態で筐体12が机に載置されている場合、スピーカ13の音は、前記音孔15から前記外壁面14と机との間の隙間を通過してから携帯型電子機器11の外に伝播する。
前記突起16は、前記端縁部12aの外縁に沿ってこの端縁部12aの全域に延在している。また、この突起16は、前記外壁面14が指向する方向に向けて凸になる断面略円弧状に形成されている。
この実施例においては、筐体12の一つの端縁部12aは突起16のみによって形成される。このため、この実施例による携帯型電子機器11においては、突起16を有する部分を見た者に違和感を与えることがない意匠を実現することができる。
したがって、この実施例によれば、突起16によって外観が損なわれることはないから、商品性が高い携帯型電子機器11を提供することができる。
前記突起16は、断面円弧状に形成されているから、突起16の頂部のみならず両端部の近傍においても例えば机などに接触可能である。このため、前記下向きの状態で筐体12を机に載置する動作を繰り返し行ったとしても、突起16の一箇所が机に繰り返し接触するようなことは少なくなる。
したがって、突起16が最初に机と接触するときの接触点が突起16の広い範囲に分散するから、突起16の塗装が剥離し難くなる。
この結果、この実施例によれば、長期間にわたって突起16が塗装された状態に保たれるから、品質が高い携帯型電子機器11を提供することができる。
次に、本発明に係る携帯型電子機器の具体的な実施例を図2〜図6を用いて詳細に説明する。これらの図において、前記図1によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付して説明する。この実施例においては、本発明を携帯電話機に適用する場合の一例を説明する。
図2〜図6において、携帯電話機21は、表示部22を有する上側筐体23と、この上側筐体23を平行移動可能に支持する下側筐体24とを備えている。この実施例においては、前記上側筐体23が本発明でいう「筐体」を構成している。
上側筐体23と下側筐体24とは、図3に示すように、正面視においてそれぞれ長方形状に形成されている。以下においては、前記長方形の長辺が延在する方向を縦方向といい、短辺が延在する方向を横方向という。
上側筐体23は、図6に示すように、上方(図3の紙面の上方)に向けて開口する箱状に形成された上側筐体本体31と、この上側筐体本体31の開口部を閉塞するスクリーン32とから構成されている。前記表示部22は、後述するスクリーン32と、このスクリーン32の内側に設けられた液晶表示ユニット22a(図1参照)とを用いて構成されている。この実施例においては、前記上側筐体本体31の上面(図3に現れる面)と、スクリーン32の上面とが本発明でいう「筐体の外壁面」を構成している。
前記上側筐体本体31は、前記縦方向と横方向とに延在する長方形の板状に形成された底壁31a(図6参照)と、この底壁31aの外縁部分から上方(図3の紙面の上方)に延在する左側縦壁31b(図3参照)、右側縦壁31c、上側横壁31dおよび下側横壁31eなどを用いて箱状に形成されている。前記左側縦壁31bと右側縦壁31cとは、底壁31aの横方向の両端部において前記縦方向に延在している。前記上側横壁31dと下側横壁31eとは、前記底壁31aの縦方向の両端部において横方向に延在している。
前記底壁31aは、下側筐体24に図示していないスライド機構を介して連結されている。このスライド機構は、上側筐体23を下側筐体24に対して縦方向に平行移動させる構成が採られている。上側筐体23の平行移動は、図2〜図4に示す収納位置と、この収納位置から図3、図4において上側筐体23が下側筐体24より上側に移動した展開位置との間で行われる。上側筐体23が展開位置に移動することにより、下側筐体24に設けられている操作部33(図4参照)が露出する。この操作部33には、この携帯電話機21を操作するための各種のキースイッチが設けられている。
前記スクリーン32は、透明な硬質のプラスチックを使用して前記上側筐体本体31の開口部分に嵌合する形状に形成されている。すなわち、このスクリーン32は、前記表示部22の外表面を構成している。この結果、表示部22は、上側筐体23の外壁面14に露出することになる。なお、スクリーン32を形成する材料は適宜変更することができる。
この実施例によるスクリーン32は、図6に示すように、上側筐体本体31の開口縁より内側に位置付けられた状態で上側筐体本体31に固着されている。すなわち、上側筐体本体31の左側縦壁31b、右側縦壁31c、上側横壁31dおよび下側横壁31eは、スクリーン32より上方(図3の紙面の上方であって、スクリーン32の外表面が指向する方向)に突出している。このように前記各壁31b〜31eがスクリーン32より突出することにより、前記表示部22を囲む枠状の突条34(図2および図3参照)が各壁31b〜31eの突出部分を用いて形成される。
このように表示部22の周囲に突条34が形成されているために、表示部22が下方を指向する状態(以下、この状態を単に下向きの状態という)で上側筐体23を机35(図6参照などに載置したときに表示部22が机36の載置面36aに接触することを防ぐことができる。
前記スクリーン32における前記上側横壁31dの近傍となる縦方向の一端部であって、横方向の中央部には、音孔15が穿設されている。
この音孔15は、横方向に長い長円状に形成され、スクリーン32を貫通してスクリーン32の上面に開口している。この音孔15は、上側筐体23内に設けられているスピーカ13(図3および図6参照)の音を上側筐体23の外に出すためのものである。スピーカ13は、通話時の音声や音楽を聞くことができるものが用いられている。
音孔15の近傍に位置する上側横壁31dには、図5に示すように、上側筐体23を前記下向きの状態で机36などに載置したときに音の伝播する空間を確保するために、突起16が設けられている。この突起16は、上側筐体23の外壁面14の一端部に位置する端縁部23a(図3参照)に、この端縁部23aの全域に延在する形状に形成されている。突起16の形状は、外壁面14が指向する方向に向けて凸になる断面略円弧状である。なお、突起16の断面形状は、曲率が一定の円弧状に限定されることはなく、楕円の一部をなすような円弧状など、適宜変更することができる。
この実施例に示す突起16は、図2に示すように、表示部22を囲む前記突条34によって構成された長方形状の枠の一辺(上側横壁31d)に一体に形成されている。この突起16における突出量が最も多くなる頂部は、突条34の他の部分(左側縦壁31b、右側縦壁31cおよび下側横壁31eなどによって形成されている部分)より上方(図3の紙面の上方)に突出している。すなわち、突起16の前記頂部とスクリーン32の外表面との段差h1は、図4に示すように、前記突条34の他の部分とスクリーン32の外表面との段差h2より大きくなる。
このため、上側筐体23を前記下向きの状態で机36に載置したときには、図6に示すように、机36と上側筐体23との間に隙間dが形成される。この状態において、音孔15から出たスピーカ13の音は、スクリーン32と机36との間の空間と、左側縦壁31bおよび右側縦壁31cと机36との間を通過して外に伝播することができる。すなわち、この携帯電話機21は、通話中に上側筐体23が下向きの状態で机36に置かれたとしても、音声を聞くことができるものである。
図2〜図6に示したように突起16を形成する場合であっても図1に示した実施例と同等の効果を奏する。すなわち、上側筐体23の一つの端縁部23aが突起16のみによって形成されるから、突起16を有する部分を見た者に違和感を与えることがない。このため、突起16によって外観が損なわれることはないから、商品性が高い携帯電話機21を提供することができる。
また、前記突起16は、断面円弧状に形成されているから、突起16の頂部のみならず両端部の近傍においても例えば机36の載置面36aと接触可能である。このため、前記下向きの状態で上側筐体23を机36に載置する動作を繰り返し行ったとしても、突起16の一箇所が机36に繰り返し接触するようなことは少なくなる。
したがって、突起16が最初に机36と接触するときの接触点が突起16の広い範囲に分散するから、突起16の塗装が剥離し難くなる。この結果、この実施例によれば、長期間にわたって突起16が塗装された状態に保たれるから、品質が高い携帯電話機21を提供することができる。
この実施例においては、前記突起16は上側筐体23に一体に形成されているから、突起部分と上側筐体23とを分ける境界線が形成されることがない。このため、この実施例によれば、より一層外観が向上した携帯電話機21を提供することができる。
さらに、この実施例においては、表示部22を保護するために設けられている突条34に突起16が一体に形成されている。このため、この実施例による携帯電話機21は、すっきりとした意匠が得られ、突起16が設けられていることを使用者に意識させることがないものとなる。
上述した各実施例においては、平面視長方形状に形成された外壁面14の短辺となる端縁部23aに突起16を設ける例を示したが、突起16は、前記外壁面14の長辺となる端縁部(図3においては左側縦壁31bまたは右側縦壁31c)に設けることができる。
11…携帯型電子機器、12…筐体、13…スピーカ、14…外壁面、15…音孔、16…突起、21…携帯電話機、22…表示部、23…上側筐体、24…下側筐体、31…上側筐体本体、31d…上側横壁、32…スクリーン、34…突条。

Claims (3)

  1. スピーカを内蔵した筐体と、
    前記筐体の外壁面に開口し、前記スピーカの音の出口を構成する音孔と、
    前記筐体における前記外壁面の一端部に位置する端縁部に設けられ、前記端縁部の外縁に沿って前記端縁部の全域に延在しかつ前記外壁面が指向する方向に向けて凸になる断面略円弧状の突起とを備えた携帯型電子機器。
  2. 請求項1記載の携帯型電子機器において、前記突起は前記筐体に一体に形成されている携帯型電子機器。
  3. 請求項1または請求項2記載の携帯型電子機器において、前記外壁面に露出する表示部と、
    前記外壁面に前記表示部を囲む枠状に形成された突条とを更に備え、
    前記突起は、前記突条によって構成される枠の一辺に一体に形成されている携帯型電子機器。
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