JP2010250153A - 液晶駆動回路、液晶表示装置及びその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】リンギングの発生を抑制することができる液晶駆動回路、液晶表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】液晶駆動回路3に電圧値差分検出回路36と駆動能力変更回路37とを設け、電圧値差分検出回路36が表示用映像信号Vsigの出力電圧値と目標電圧値との差分を検出し、この差分が電圧値差分検出回路36に記憶された差分の許容値Vdよりも大きい場合に駆動能力変更回路37が液晶駆動回路3の駆動能力を調整する。
【選択図】図4
【解決手段】液晶駆動回路3に電圧値差分検出回路36と駆動能力変更回路37とを設け、電圧値差分検出回路36が表示用映像信号Vsigの出力電圧値と目標電圧値との差分を検出し、この差分が電圧値差分検出回路36に記憶された差分の許容値Vdよりも大きい場合に駆動能力変更回路37が液晶駆動回路3の駆動能力を調整する。
【選択図】図4
Description
本発明は、液晶駆動回路、液晶表示装置及び液晶表示パネルの駆動方法に関する。詳しくは、表示画像の画質の劣化を抑制する液晶駆動回路、液晶表示装置及び液晶表示パネルの駆動方法に関する。
近年、表示装置として液晶表示パネルを用いた液晶表示装置が広く用いられている。かかる液晶表示装置では、液晶表示パネル上にマトリクス状に配置された複数の画素に接続された映像ライン(所謂ソース線)に映像信号を印加して各画素の表示階調を制御する液晶駆動回路(所謂ソースドライバ)が用いられている。
液晶表示装置においては、回路レイアウト上の制約で液晶駆動回路を液晶表示パネルから近い箇所に配置したり、遠い箇所に配置したりと、必ずしも液晶駆動回路を液晶表示パネルへ一定距離で配線することが困難な場合がある。
液晶駆動回路には、映像データに応じて生成した映像信号を増幅してソース線に印加する複数の増幅器を備えており、液晶表示パネルとの配線距離によっては液晶表示パネルに画像を精度よく表示できず、液晶表示パネルの表示品位が劣化してしまうことがある。
そこで、特許文献1には、液晶晶駆動回路における増幅器の出力電圧を調整して、液晶表示パネルの表示品位の劣化を抑制する技術が開示されている。この特許文献1に記載の技術では、液晶表示パネルと液晶晶駆動回路とを接続する接続配線の配線抵抗を考慮し、この接続配線長に応じて変化する配線抵抗による電圧のレベル降下を考慮して液晶晶駆動回路における増幅器の出力電圧を調整している。
しかし、接続配線には配線抵抗だけでなく、寄生容量なども生じることから、単には電圧を調整するだけでは、液晶表示パネルの表示品位の劣化を十分に抑制することができないことがある。このことは、負荷容量の異なる液晶表示パネルを駆動可能とした場合においても、同様である。
例えば、負荷容量の大きい液晶表示パネルを駆動することができる液晶駆動回路の場合、負荷容量の小さい液晶表示パネルを駆動するとする。このとき、図12中の実線で示すように、液晶駆動回路の駆動能力に対して液晶表示パネルの容量負荷が小さいために、液晶駆動回路により出力される映像信号Vsigの駆動波形に高周波成分(以下、「リンギング」とする。)が発生する。このようにリンギングが発生した映像信号Vsigを画素に印加すると、当該画素の電荷蓄積用容量素子が所望の電圧値とならず、表示品位を低下させてしまう。
そこで、本発明は、上述の点に鑑み、増幅器の駆動能力を適切に調整して、リンギングの発生を抑制し、液晶表示パネルの表示品位の劣化を抑制することができる液晶駆動回路、液晶表示装置及び液晶表示パネルの駆動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、入力される映像信号を増幅して液晶表示パネルの映像ラインに出力する増幅器と、前記映像信号の目標電圧値を記憶すると共に、当該目標電圧値と前記増幅器から出力される映像信号の電圧値との差分を検出する電圧差分検出回路と、前記電圧差分検出回路の差分検出結果に応じて増幅器の駆動能力を変更する駆動能力変更回路と、を有し、前記電圧差分検出回路は、前記増幅器から前記映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に前記差分検出を開始し、その後第2期間が経過するまで前記差分検出を継続して行う液晶駆動回路とした。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の液晶駆動回路において、前記電圧差分検出回路は、前記目標電圧値と前記映像信号の電圧値との差分の許容値をさらに記憶し、前記駆動能力変更回路は、前記電圧差分検出回路によって検出した前記差分が前記許容値より大きいときに、前記増幅器の駆動能力を変更することとした。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の液晶駆動回路において、前記許容値を設定する情報を書き換え可能に記憶するレジスタを備えることとした。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶駆動回路において、前記第1期間及び前記第2期間を規定する情報を書き換え可能に記憶するレジスタを備えることとした。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶駆動回路において、前記目標電圧値を設定する情報を書き換え可能に記憶するレジスタを備えることとした。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶駆動回路において、前記増幅器は、そのドライブ電流の電流値に応じて前記駆動能力が決定され、前記駆動能力変更回路は、前記ドライブ電流を規定する複数の電流値の情報を記憶し、前記増幅器からの映像信号の出力は複数回行われ、前記電圧値差分検出回路は、前記増幅器のドライブ電流を、前記映像信号を出力する度に前記複数の電流値のうち電流値が大きい方から順次前記増幅器に設定して変更することとした。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の液晶駆動回路において、各前記差分検出における前記目標電圧値と前記映像信号の電圧値との差分を加算する加算回路を備え、前記駆動能力変更回路は、前記映像信号を出力する度に前記複数の電流値を電流値が大きい方から順次変更した後、前記複数の電流値のうち、前記加算回路による加算結果が最小となったときに前記増幅器に設定されていた電流値を、前記増幅器で使用する電流値とすることとした。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶駆動回路において、前記電圧差分検出回路は、電源投入時に前記差分検出を行うこととした。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶駆動回路において、前記映像信号は、前記液晶表示パネルを駆動するための表示用映像信号と、前記差分検出を行うための差分検出用映像信号を含み、前記電圧値差分検出回路は、前記表示用映像信号の垂直ブランキング期間中に、前記差分検出用映像信号を用いて前記差分検出を行うこととした。
また、請求項10に記載の発明は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルを駆動するための液晶駆動回路と、前記液晶駆動回路を制御するための制御装置と、を備え、前記液晶駆動回路は、入力される映像信号を増幅して表示パネルの映像ラインに出力する増幅器と、前記映像信号の目標電圧値を記憶すると共に、当該目標電圧値と前記増幅器から出力される映像信号の電圧値との差分を検出する電圧差分検出回路と、前記電圧差分検出器の差分検出結果に応じて増幅器の駆動能力を変更する駆動能力変更回路と、を有し、前記電圧差分検出回路は、前記増幅器から前記映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に前記差分検出を開始し、その後第2期間が経過するまで前記差分検出を継続して行う液晶表示装置とした。
また、請求項11に記載の発明は、入力される映像信号を増幅器により増幅して液晶表示パネルの映像ラインに出力する第1ステップと、前記映像信号の目標電圧値と前記増幅器から出力される映像信号の電圧値との差分を検出する第2ステップと、前記差分検出結果に応じて増幅器の駆動能力を変更する第3ステップと、を有し、前記第2ステップは、前記増幅器から前記映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に前記差分検出を開始し、その後第2期間が経過するまで前記差分検出を継続して行う液晶表示パネルの駆動方法とした。
本発明の液晶駆動回路、液晶表示装置及び液晶表示パネルの駆動方法によれば、電圧差分検出回路が目標電圧値と出力電圧値との差分を検出し、この検出結果に基づいて増幅器の駆動能力を調整するようにしたので、リンギングの発生を抑制することができる。しかも、その差分検出を、増幅器から映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に開始し、その後第2期間が経過するまで継続して行うので、増幅器から映像信号の出力を開始してからすべての期間で差分検出を行うのに比べ処理負担が少なく効率がよい。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施形態」とする)を説明する。なお、説明は以下の順番で行うこととする。
1.構成概要及び動作概要
2.第1具体例(差分検出を行う液晶駆動回路)
3.第2具体例(目標電圧設定回路を設けた液晶駆動回路)
4.第3具体例(許容値設定回路を設けた液晶駆動回路)
5.第4具体例(加算回路を設けた液晶駆動回路)
1.構成概要及び動作概要
2.第1具体例(差分検出を行う液晶駆動回路)
3.第2具体例(目標電圧設定回路を設けた液晶駆動回路)
4.第3具体例(許容値設定回路を設けた液晶駆動回路)
5.第4具体例(加算回路を設けた液晶駆動回路)
[1.構成概要及び動作概要]
まず、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の構成概要について説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の構成概要について説明する。
液晶表示装置1は、図1に示すように、行列状(マトリクス状)に配置された複数の画素を有する液晶表示パネル2、液晶表示パネル2を駆動するためのサンプルホールドドライバである液晶駆動回路3及びゲートドライバ4、液晶駆動回路3及びゲートドライバ4及びシフトレジスタ7を制御するための制御装置5及び映像信号処理回路6、対向電極駆動回路8により構成される。映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)は、液晶駆動回路3から映像信号引き込みラインI1〜I4により液晶表示パネル内に入力される。映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)は、ドライブパルスDP1、DP2で制御される水平方向スキャンスイッチHSW1〜HSW8を介して映像ライン(所謂ソース線)D1〜D8に供給される。水平方向スキャンスイッチHSW1〜HSW8は、あらかじめ決められたユニット(ここでは、ユニット1、ユニット2)を単位として、順次オン及びオフされることにより、映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)は、ユニット単位でD1〜D8に供給されることになる。ゲートパルスGP1、GP2、GP3はゲートドライバ4から制御ライン(所謂ゲート線)Gを介して画素の行ごとに供給される。なお、本実施の形態においては、理解を容易にするため、画素を8×3のマトリクス状の配置としている。
液晶表示パネル2の各画素A(A1a〜A1h,A2a〜A2h,A3a〜A3h)は、図2に示すように、画素トランジスタT、電荷蓄積用容量素子C及び液晶部Lにより構成される。画素トランジスタTのゲート端子は制御ラインGに接続されている。制御ラインGより供給されるGPがHレベルとなり、画素トランジスタTがオン状態の期間にユニット1、ユニット2に映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)が順次供給及び保持されるとこにより、映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)の電圧が電荷蓄積用容量素子C及び液晶部Lに印加される。
画素トランジスタTの入力端子は映像ラインD1〜D8のいずれかに接続され、映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)のいずれかが印加される。この映像信号Vsig(1)〜Vsig(4)の電圧値を可変することにより、階調表示が行われる。また、画素トランジスタTの出力端子は電荷蓄積用容量素子Cの一端及び液晶部Lの画素電極に接続される。また、電荷蓄積用容量素子Cの他端は対向電極駆動回路からVcomが供給される。
液晶部Lに映像信号Vsigの電圧が印加されると、その印加電圧に応じて液晶の透過率(反射率)が制御され、階調表示制御を可能としている。また、電荷蓄積用容量素子Cが配置されているため、画素トランジスタTがオフにされた後も、印加された電圧を電荷蓄積用容量素子Cに保持し、液晶の透過量が継続的に維持される構成となっている。
本実施形態の液晶表示装置1を構成する液晶駆動回路3では、入力される映像信号Vsigを増幅して液晶表示パネル2の映像ラインDへ出力する増幅器に加え、電圧値差分検出回路及び駆動能力変更回路を有している。電圧値差分検出回路は増幅器から出力される映像信号Vsigの電圧値を検出するものであり、駆動能力変更回路は、電圧値差分検出回路の検出結果に応じて増幅器の駆動能力を調整するものである。例えば、図3に示すように、電圧値差分検出回路が差分検出した結果、その差分ΔV1,ΔV2,・・・が許容値より大きい場合には、駆動能力変更回路が液晶駆動回路の駆動能力を低下させる。
ここで、「差分検出」とは、リンギングにより変動した映像信号Vsigの電圧値と、映像信号の出力電圧の設定値(リンギングが収束して一定電圧となったときの電圧。以下、「目標電圧値」という。)との差分を、第2期間Tbにおいて検出することをいう。この第2期間Tbは、増幅器から映像信号Vsigの出力を開始してから第1期間Ta経過後に始まる期間である。また、検出した差分と、リンギングによる影響を許容できる電圧差(以下、「許容値」という。)とを比較することも含まれる。例えば、図3に示すように、映像信号Vsig(実線)の出力電圧値と目標電圧値との差分ΔV1,ΔV2…等の値を検出し、これらの差分ΔVと許容値Vdとを比較する。この比較した結果、差分ΔVが許容値Vdより大きい場合には液晶駆動回路3の駆動能力が過剰であると判定する。なお、この差分検出は、第1期間Ta経過後の第2期間Tbにおいて複数回行う。このように複数回行うのは、リンギングにより映像信号Vsigの電圧が変動することから差分検出タイミングによっては、リンギングによる映像信号Vsigの電圧変動(例えば、ΔV1,ΔV2)が検出できないからである。従って、リンギングによる映像信号Vsigの電圧変動を必要十分に検出することができるような回数及び期間行うことが望ましい。
また、「駆動能力の調整」とは、負荷容量に応じて液晶駆動回路の駆動能力を調整することを意味する。具体的には増幅器のドライブ電流(供給可能電流)の電流量を調整することで増幅器の駆動能力を調整する。従って、容量負荷に応じて増幅器のドライブ電流を増減することで、リンギングの発生を抑制することができる。
このように液晶駆動回路3では、電圧値差分検出回路が差分検出を行い、駆動能力、すなわちドライブ電流が過剰であると判定した場合には、駆動能力変更回路により駆動能力、すなわちドライブ電流を低下させることができる。また、この差分検出と駆動能力調整を適宜繰り返すことで、液晶駆動回路3の駆動能力を最適にすることができ、リンギングの発生を抑制することができる。しかも、その差分検出を、増幅器から映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に開始し、その後第2期間が経過するまで継続して行うので、増幅器から映像信号の出力を開始してからすべての期間で差分検出を行うのに比べ処理負担が少なく効率がよい。
[2.第1具体例]
以下、本実施形態の第1具体例に係る液晶表示装置1を構成する液晶駆動回路3について図4及び図5を参照して具体的に説明する。
以下、本実施形態の第1具体例に係る液晶表示装置1を構成する液晶駆動回路3について図4及び図5を参照して具体的に説明する。
[2.1.第1具体例の液晶駆動回路の構成]
第1具体例に係る液晶表示装置1を構成する液晶駆動回路3は、上述のとおり、液晶表示パネル2の映像ラインに対して増幅器から表示用映像信号Vsigを出力するものである。特に、この液晶駆動回路3は、後述する差分検出用映像信号VsigTの出力電圧値と、差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値との差分を検出し、この検出結果に応じて液晶表示パネル2を駆動する駆動能力を調整するという特徴的な機能を有するものである。
第1具体例に係る液晶表示装置1を構成する液晶駆動回路3は、上述のとおり、液晶表示パネル2の映像ラインに対して増幅器から表示用映像信号Vsigを出力するものである。特に、この液晶駆動回路3は、後述する差分検出用映像信号VsigTの出力電圧値と、差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値との差分を検出し、この検出結果に応じて液晶表示パネル2を駆動する駆動能力を調整するという特徴的な機能を有するものである。
図4に示すように、液晶駆動回路3は、通信I/F31、レジスタ32、タイミングジェネレータ(以下「TG」という。)33、映像信号生成回路34、複数の増幅器35−1〜35−4、電圧値差分検出回路36及び駆動能力変更回路37により構成される。TG33、映像信号生成回路34、電圧値差分検出回路36及び駆動能力変更回路37などは、入力されるCLK信号(図示せず)に基づいた動作を行う。
通信I/F31は、液晶表示装置1を制御する制御装置5とレジスタ32との間の制御信号の受け渡しを仲介するものである。
レジスタ32は、液晶駆動回路3の駆動モードを設定するレジスタ値を格納する素子であり、制御装置5からの制御信号に基づきレジスタ値を変更することにより、液晶駆動回路3の駆動モードを変更できるようになっている。例えば、レジスタ値を1とすることで、通常の書き込み動作を行う通常駆動モードとすることができ、一方、レジスタ値を2とすることで、差分検出を行う差分検出モードとすることができるようになっている。
また、レジスタ32は、第1期間Ta及び第2期間Tbをそれぞれ規定する第1期間設定情報及び第2期間設定情報を格納しており、差分検出モード時には、この第1期間設定情報及び第2期間設定情報を変更することにより第1期間Ta及び第2期間Tbを変更することがきる。これにより、第1期間Ta及び第2期間Tbを変更して差分検出を行うことができるようになっている。
また、レジスタ32は、第1期間Ta及び第2期間Tbをそれぞれ規定する第1期間設定情報及び第2期間設定情報を格納しており、差分検出モード時には、この第1期間設定情報及び第2期間設定情報を変更することにより第1期間Ta及び第2期間Tbを変更することがきる。これにより、第1期間Ta及び第2期間Tbを変更して差分検出を行うことができるようになっている。
TG33は、レジスタ32に記憶された設定に基づいて、液晶表示パネル2を駆動するためのタイミング信号を生成する。例えば、レジスタ32に記憶された設定が通常駆動モードである場合には、映像信号生成回路34により画素単位で生成された表示用映像信号Vsigを画素単位で順次出力する出力タイミング信号SHTを映像信号生成回路34に対して生成する。
また、TG33は、差分検出モードである場合には、上述した出力タイミング信号SHTに加え、第1期間設定情報及び第2期間設定情報に基づき、差分検出を開始する開始タイミングComp_T1や差分検出を終了する終了タイミングComp_T2のタイミング信号を生成する。また、開始タイミングComp_T1や終了タイミングComp_T2は、レジスタ32に記憶されたレジスタ値を変更することにより変更することができる。このように、第1期間設定情報及び第2期間設定情報を変更することで駆動タイミングを変更するようにしたので、液晶表示パネル2の容量負荷や映像ラインDの寄生容量などに応じて第1期間Ta及び第2期間Tbを変更して差分検出を行うことができる。
映像信号生成回路34は、映像信号処理回路6により入力された映像データをDA(デジタル‐アナログ)変換し、画素単位の表示用映像信号Vsigを生成して各増幅器35−1〜35−4へ出力するものである。例えば、1フレーム分の映像データが入力されたとき、1列目の画素A1a〜A1dへ出力する表示用映像信号Vsigをそれぞれ生成して出力する。次に、2列目の画素A2a〜A2dへ出力する表示用映像信号Vsigをそれぞれ生成して出力し、最後に3列目の画素A3a〜A3dへ出力する表示用映像信号Vsigをそれぞれ生成して出力する。この映像信号生成回路34で生成された表示用映像信号Vsigは、図5に示すように、出力タイミング信号SHTの立ち上りに合わせて出力される。
また、映像信号生成回路34は、差分検出モードの場合には、画素において所定の階調を表示可能な電圧値に設定された差分検出用映像信号VsigTを内部発生する機能も有している。
増幅器35(35−1〜35−4)は、映像信号生成回路34により入力される表示用映像信号Vsigや差分検出用映像信号VsigTを増幅して液晶表示パネル2の映像ラインDに出力するものである。この増幅器35により駆動能力を調整された表示用映像信号Vsigや差分検出用映像信号VsigTは液晶表示パネル2の映像ラインDに供給される。また、増幅器35の駆動能力は、そのドライブ電流の電流値に応じて決定される。
電圧値差分検出回路36は、差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値を記憶すると共に、当該目標電圧値と増幅器35から出力される差分検出用映像信号VsigTの電圧値との差分を検出するものである。なお、本実施形態では、増幅器35−1により出力された差分検出用映像信号VsigTのみについて差分検出を行っているが、これに限定されるものではなく、例えば、全ての増幅器35−1〜35−4について差分検出を行ってもよい。
また、電圧値差分検出回路36は、図5に示すように、増幅器35から差分検出用映像信号VsigTの出力を開始してから第1期間Ta経過後に差分検出を開始し、その後第2期間Tbが経過するまで差分検出を継続して行うようにしている。出力タイミング信号SHTの立ち上がりから開始タイミングComp_T1の立ち上がりまでの期間を第1期間Taとして、この第1期間Taにおいては差分検出を行わないようにしている。このように第1期間Taにおいて、差分検出を行わないのはこの期間がリンギングによる駆動波形の揺らぎが大きいために、充放電期間Tcに対する影響、すなわちリンギングの収束度合いを把握するのが困難だからである。
また、開始タイミングComp_T1の立ち上がりから終了タイミングComp_T2の立ち上がりまでの期間を第2期間Tbとして、この第2期間Tbに充放電期間Tcの一部の期間を含むようにしている。このように第2期間Tbに充放電期間Tcを含むのは、この充放電期間Tcにリンギングによって影響を受ける期間だからであり、上記差分検出を精度よく行うことができるのであれば、第2期間Tbの開始タイミングを充放電期間Tcの開始タイミングに合わせるようにしてもよい。一方、上記差分検出を精度よく行うことができなければ、第2期間Tbの開始タイミングを充放電期間Tcの開始タイミングよりも後にして、差分検出回数をより多くすることが望ましい。
また、電圧値差分検出回路36は、入力されるCLK信号の立ち上りを差分検出ポイントtとして、各差分検出ポイントt毎に差分検出を行うこともできるように構成されている。例えば、図5に示すように、各差分検出ポイントt1〜t10毎に差分検出を行う。このように、第2期間Tbにおける複数の差分検出ポイントtにおいて差分検出を行うようにしたので、差分検出を高精度に行うことができる。
そして、電圧値差分検出回路36は、差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値と差分検出用映像信号VsigTの電圧値との差分の許容値Vdを記憶しており、各差分検出ポイントt1〜t10毎の差分検出結果と差分の許容値とを比較する。これらの差分検出ポイントt1〜t10での差分検出うちいずれかの一つでも許容値Vdを超えた場合には、駆動能力変更回路37へその検出結果を出力する。
駆動能力変更回路37は、電圧値差分検出回路36の差分検出結果に応じて増幅器35の駆動能力を変更するものであり、差分検出モード時に用いられる。この駆動能力変更回路37は、電圧値差分検出回路36の検出結果に応じて増幅器35に流す電流値を変更することで液晶駆動回路3の駆動能力、すなわちドライブ電流を調整する。
例えば、図5に示すように、差分検出用映像信号VsigTのドライブ電流が過剰である場合(図中、VsigT1)、上記電流値を小さくすることで当該差分検出用映像信号VsigTのドライブ電流を低下させている(図中、VsigT2)。これにより、リンギングの発生を抑制し、セトリング時間Tsを短縮している。従って、充放電期間Tcを十分確保することができ、表示映像上の縦スジの発生を抑制することができる。
なお、増幅器35のドライブ電流の調整は、通常駆動モード時に行うこともでき、例えば、液晶表示装置1の電源投入時からランプ等の光源点灯までの期間(以下、単に「電源投入時」という。)や、液晶表示装置1へ入力される映像信号に含まれるブランキング期間中に行うようにしてもよい。増幅器35の駆動能力の調整を電源投入時にを行う場合には、液晶表示パネル2に映像データに応じた映像を表示するときには、すでに増幅器35−1〜35―4の駆動能力が適切に調整されており、表示開始時から縦スジの発生を低減できる。また、増幅器35のドライブ電流の調整をブランキング期間に行う場合には、液晶表示パネル2に映像を表示しているときにも定期的に増幅器35の駆動能力の調整を行うことになる。従って、温度による液晶表示パネル2及び液晶駆動回路3の特性変化に追従して増幅器35の駆動能力が調整されるため、周囲温度などに変化があった場合でも、リンギングの発生を抑制することができ、縦スジの発生を抑制することもできる。さらに、増幅器35の駆動能力を適切に設定するため、不要な電流が流れず、消費電力の低減効果やEMIの低減効果も期待できる。
また、駆動能力変更回路37には、液晶駆動回路3の駆動能力を設定するスルーレートSRが記憶されており、このスルーレートSRの設定値を変更することで液晶駆動回路3の駆動能力を変更している。このスルーレートSRとは、例えば、最大駆動能力と最小駆動能力の間の駆動能力を7分割し、駆動能力が最大の場合の増幅器35の電流設定をSR(1)、次に駆動能力が大きい場合の増幅器35の電流設定をSR(2)という順で、最小駆動能力となる電流設定をSR(8)とする。
そして、増幅器35からの差分検出用映像信号VsigTの出力は、増幅器35の駆動能力が適正になるまで繰り返し行われる。すなわち、差分検出ポイントt1〜t10での差分検出うちすべてが許容値を超えない状態になるまで、増幅器35の駆動能力を変化させながら行う。このとき、設定可能なSR(1)〜SR(8)のうち電流値が大きいSR(1)から順次増幅器35に設定して変更するようにしている。このように電流値が大きい方から順に増幅器35のドライブ電流を変えることで、ドライブ電流の供給能力をできるだけ大きくすることができるため、縦スジの発生を抑制しつつも、液晶表示パネル2の画素へ流す電流を多くすることができる。
[2.2.液晶表示装置の差分検出動作]
次に、第1具体例に係る液晶表示装置1の液晶駆動回路3が行う差分検出動作について、図6を参照して説明する。
次に、第1具体例に係る液晶表示装置1の液晶駆動回路3が行う差分検出動作について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、液晶駆動回路3が差分検出の処理を開始すると、映像信号生成回路34によって差分検出用映像信号VsigTを内部発生し、TG33から出力される出力タイミング信号SHTの立ち上がりタイミングで差分検出用映像信号VsigTの出力を開始する(ステップS1)。なお、この差分検出の処理は、レジスタ32の設定が差分検出モードになったときに開始される。
次に、液晶駆動回路3は、増幅器35のドライブ電流の電流値をSR(1)に設定する(ステップS2)。
次に、電圧値差分検出回路36は、開始タイミングComp_T1がHレベルになったか否かを判定しながら待機し(ステップS3)、開始タイミングComp_T1がHレベルになったと判定すると(ステップS3;Yes)、第2期間を開始してステップS4に処理を移行する。このとき、図5に示すように、差分検出は、出力タイミング信号SHTの立ち上りから開始タイミングComp_T1の立ち上りまでの期間である第1期間Ta経過後に行われる。
次に、電圧値差分検出回路36は、終了タイミングComp_T2がHレベルになったか否かを判定し(ステップS4)、終了タイミングComp_T2がHレベルになったと判定すると(ステップS4;Yes)、第2期間が終了してステップS8に処理を移行する。この開始タイミングComp_T1の立ち上がりから、終了タイミングComp_T2の立ち上がりまでの期間が第2期間となる。
Comp_T1がHレベルになったと判定してから、Comp_T2がHレベルになったと判定されるまでの第2期間では、電圧値差分検出回路36は、CLK信号の立ち上りタイミングで差分検出用映像信号VsigTの出力電圧値と差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値との差分を求める(ステップS5)。
次に、電圧値差分検出回路36は、差分の絶対値を差分の許容値と比較する(ステップS6)。このときの比較は、電圧値差分検出回路36に記憶される。
次に、電圧値差分検出回路36は、差分検出を行い、許容値と比較するタイミングを1CLK信号後ろにシフトする(ステップS7)。例えば、図5に示すように、タイミングt1で比較を行った後、タイミングを1CLK信号後ろにシフトしてタイミングt2で差分検出を行い、許容値との比較を行う。
次に、電圧値差分検出回路36は、全てのCLK信号において差分の許容値以下であるか否か判定し(ステップS8)、差分の許容値以下であると判定すると(ステップS8;Yes)、後述するステップS12に処理を移行する。一方、電圧値差分検出回路36は、差分の許容値以下でないと判定すると(ステップS8;No)、ステップS9に処理を移行する。
次に、電圧値差分検出回路36は、駆動能力変更回路37を制御して、増幅器電流の設定を1インクリメントする(SR(n)→)SR(n+1))(ステップS9)。
次に、電圧値差分検出回路36は、スルーレートSRがSR(9)になったか否かを判定し(ステップS10)、スルーレートSRがSR(9)になったと判定すると(ステップS10;Yes)、ステップS11に処理を移行する。一方、スルーレートSRがSR(9)になっていないと判定すると(ステップS10;No)、ステップS3に処理を戻す。
次に、電圧値差分検出回路36は、SR(1)〜SR(8)における検出差分と許容値との比較結果を比較し、その比較結果が最も小さいくなるスルーレートSRに設定する(ステップS11)。
次に、液晶駆動回路3は、制御装置5からの要求に従って映像信号生成回路34によりDA変換する映像データを外部からの入力に切替える(ステップS12)。なお、このとき電圧値差分検出回路36に記憶された比較結果を消去する。この処理が終了すると差分検出処理を終了する。
以上のように第1具体例の液晶駆動回路3では、電圧値差分検出回路36と駆動能力変更回路37を設け、差分検出モード時に電圧値差分検出回路36が出力電圧値と目標電圧値との差分検出を行い、駆動能力変更回路37が検出結果に応じて液晶駆動回路3の駆動能力を調整するようにしたので、液晶表示パネル2の負荷容量に応じた駆動能力で液晶駆動回路3を駆動することができ、リンギングの発生を抑制することができる。
また、リンギングの発生を抑制することができることため、液晶駆動回路3の消費電力を低減させることができ、EMIを低減することもできる。
また、電圧値差分検出回路36が差分の許容値Vdを記憶し、出力電圧値と目標電圧値との差分が差分の許容値Vdより大きい場合に、駆動能力を調整するようにしたので、高精度に駆動能力を調整することができる。
また、第1期間Ta経過後に差分検出を行うようにしたので、充放電期間Tcから離れ、かつ、リンギングが大きい期間を除いて差分検出を行うため、差分検出を高精度に行うことができる。
また、第2期間Tb内における各CLK信号の立ち上り毎に差分検出を行い、かつ、全てのCLK信号の立ち上りにおいて差分の許容値Vdより大きくなる場合に液晶駆動回路の駆動能力を調整するようにしたので、高精度に駆動能力を調整することができる。
[3.第2具体例]
以下、第2具体例に係る液晶表示装置1aについて説明する。この液晶表示装置1aは、図7に示すように、液晶駆動回路3に目標電圧値設定回路38を設けたものであり、レジスタ32の設定により、目標電圧値を変更することができるようにしたものである。なお、駆動能力の調整方法/フローについては第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
以下、第2具体例に係る液晶表示装置1aについて説明する。この液晶表示装置1aは、図7に示すように、液晶駆動回路3に目標電圧値設定回路38を設けたものであり、レジスタ32の設定により、目標電圧値を変更することができるようにしたものである。なお、駆動能力の調整方法/フローについては第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態では、上述の差分検出を行うとき、レジスタ32の設定に基づいて目標電圧値設定回路38が電圧値差分検出回路36に目標電圧値を設定し、電圧値差分検出回路36が当該目標電圧値と出力電圧値との差分を検出する。
すなわち、このレジスタ32は、制御装置5から通信I/F31を介して情報を書き換え可能なレジスタであり、このレジスタ32に制御装置5から目標電圧値の情報を格納する。映像信号生成回路34はこの目標電圧値の情報をレジスタ32から取得し、差分検出モード時において、前記取得した目標電圧値となる差分検出用映像信号VsigTを出力する。また、目標電圧値設定回路38も同様に、目標電圧値の情報をレジスタ32から取得し、電圧値差分検出回路36に設定する。差分検出モード時において、差分検出の際に用いる。
このように、第2具体例では、駆動能力調整を行う差分検出用映像信号VsigTの電圧値を可変としている。可変方法としては、液晶表示装置1aに搭載されている制御装置5から、液晶駆動回路3aの通信I/F31を介して、レジスタ32にアクセスし、レジスタ値を可変することにより、駆動能力調整時の差分検出用映像信号VsigTの収束電圧である映像信号Vsigの目標電圧値を調整している。
例えば、液晶表示パネル2の電圧−透過(反射)率特性が急峻になる中間調を表示する電圧値を目標電圧値に設定し、この目標電圧値に基づいて差分検出及び駆動能力の調整をすることができる。一般的に縦スジ等の表示品位の劣化は中間調で顕著になる傾向があり、この中間調を表示する電圧値を目標電圧値に設定することで、中間調の電圧値におけるリンギングの発生を抑制することができる。従って、縦スジ等の表示品位の劣化を大幅に抑制することができると共に、消費電力やEMIを低減することもできる。
また、目標電圧値は、中間調を表示する電圧値に限定されることなく、その他の電圧値に設定することもできる。例えば、ノーマリーブラックNB又はノーマリーホワイトNW等の液晶表示パネルの基本仕様、使用する液晶等の材料及びセルギャップ等のパネル構造に応じて設定することができる。これにより、液晶表示パネルの仕様によって縦スジ等の表示品位の劣化が顕著になりやすい電圧値が異なる場合には、液晶表示パネルの仕様に応じた目標電圧値において差分検出や駆動能力の調整を行うことができる。従って、液晶表示パネルの仕様等に応じて縦スジ等の表示品位の劣化を大幅に抑制することができると共に、消費電力やEMIを低減することもできる。
[4.第3具体例]
以下、本発明の第3具体例に係る液晶表示装置1bについて説明する。この液晶表示装置1bは、液晶駆動回路3bに許容値設定回路39を設けたものであり、レジスタ32の設定により、差分の許容値を変更することができるようにしたものである。なお、駆動能力の調整方法/フローについては第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
以下、本発明の第3具体例に係る液晶表示装置1bについて説明する。この液晶表示装置1bは、液晶駆動回路3bに許容値設定回路39を設けたものであり、レジスタ32の設定により、差分の許容値を変更することができるようにしたものである。なお、駆動能力の調整方法/フローについては第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
一般に縦スジ等の表示不良は、周囲環境の明るさにより見え方が異なる。周囲環境が暗い場合などは、わずかな電圧の違いが縦スジとして視認されてしまう。一方、周囲環境が明るい場合などは、縦スジの視認性が低下してしまうので、周囲環境の明るさによって、映像信号Vsigに許容されるリンギング量が異なることになる。
そこで、本第3具体例では、図8に示すように許容値設定回路39を設けており、駆動能力調整を行う差分検出用映像信号VsigTの電圧値と差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値との差分の許容値を可変としている。可変方法としては、上述のように液晶表示装置1bに搭載されている制御装置5から、液晶駆動回路3bの通信I/F31を介して、レジスタ32にアクセスし、レジスタ値を可変することにより、駆動能力調整時の差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値に対する許容差を調整している。
すなわち、上述の差分検出を行うとき、レジスタ32の設定に基づいて許容値設定回路39が許容値を電圧値差分検出回路36に設定し、電圧値差分検出回路36が差分検出用映像信号VsigTの目標電圧値と差分検出用映像信号VsigTの出力電圧値との差分が前記設定した許容値を超えるか否かを検出する。すなわち、レジスタ32は、制御装置5から通信I/F31を介して情報を書き換え可能なレジスタ32であり、このレジスタ32に制御装置5から許容値の情報を格納する。許容値設定回路39はこの許容値の情報をレジスタ32から取得し、電圧値差分検出回路36に設定する。これにより電圧値差分検出回路36は設定された許容値に基づいて、増幅器35の駆動能力の調整を行う。
例えば、差分の許容値を少し小さく設定し、その少し小さく設定した許容値以下となるように増幅器35の駆動能力を調整することができる。一般的に縦スジ等の表示品位の劣化は、周囲環境の明るさにより見え方が異なり、周囲環境が暗い場合には、わずかな電圧の違いが縦スジとして視認される。従って、これらの場合には、許容値を少し小さく設定して許容範囲を狭めることで、表示品位の劣化が視認しやすい環境下であっても、表示品位の劣化が視認されない表示品位に保つことができる。
一方、差分の許容値を少し大きく設定し、その少し大きく設定した許容値以下となるように増幅器35の駆動能力を調整することもできる。差分と許容値とを比較するとき、周囲環境が明るい場合には、縦スジの視認性が低下する傾向にあり、許容されるリンギング量が大きくなる。従って、この場合には、差分の許容値を少し大きく設定して許容範囲を広げることで、迅速に駆動能力を調整することができる。
[5.第4具体例]
以下、本発明の第4具体例に係る液晶表示装置1cについて説明する。本第4具体例の液晶表示装置1cは、液晶駆動回路3cに加算回路40を設けたものである。なお、駆動能力の調整方法/フローについては第1の実施形態と同様となる部分では説明を省略する。
以下、本発明の第4具体例に係る液晶表示装置1cについて説明する。本第4具体例の液晶表示装置1cは、液晶駆動回路3cに加算回路40を設けたものである。なお、駆動能力の調整方法/フローについては第1の実施形態と同様となる部分では説明を省略する。
この加算回路40は、図9に示すように、電圧値差分検出回路36による各差分検出において検出した差分(目標電圧値と差分検出用映像信号VsigTの電圧値との差分)を加算するものである。そして、駆動能力変更回路37は、差分検出用映像信号VsigTを出力する度に設定可能なSR(1)〜SR(8)のうち電流値が大きいSR(1)から順次増幅器35に設定して変更した後、SR(1)〜SR(8)のうち、加算回路40による加算結果が最小となったときに増幅器35に設定されていたものを、増幅器35で使用する電流値とする。
次に、本第4具体例に係る液晶表示装置1cの液晶駆動回路3cが行う差分検出動作について、図10を参照して説明する。なお、ステップS21〜S25,S27,S29,S30,S32の処理は、図6に示すステップS1〜S5,S7,S9,S10,S12と同様の処理であり、ここでは説明を省略する。
ステップS26では、ステップS25において電圧値差分検出回路36で検出した差分の絶対値を加算回路40で加算する(ステップS26)。このステップS26における加算は、終了タイミングComp_T2がHとなるまでCLK信号の立ち上がり毎に行う。
また、本実施形態では、CLK信号の立ち上がりタイミングで差分検出処理と加算処理を行ったが、CLK信号の周波数より、より細かい時間単位で調整を行う場合は、液晶駆動回路にDLL(Delay Lock Loop)またはPLL(Phase Lock Loop)を搭載し、CLK信号の逓倍の内部CLK信号を生成して、この定倍された内部CLK信号を時間単位として動作させても良い。
ステップS28において、加算回路40は、比較した差分の絶対値の加算値(Sum_Dev(n))をレジスタに格納する。なお、SR(n)に対する加算値をSum_Dev(n)とする。
そして、ステップS23〜S28の処理をSR(2)以降も行い、SR(8)までの加算値をレジスタ32にそれぞれ格納する。レジスタ32に格納したSum_Dev(1)〜Sum_Dev(8)を比較し、ステップS31において、最も小さくなるときのSRに増幅器35のドライブ電流を設定する。すなわち、電圧値差分検出回路36は、SR(1)〜SR(8)を比較し、駆動能力変更回路37を制御して、最も小さいくなるスルーレートSRに設定する(ステップS31)。
なお、本第4具体例では、駆動能力の調整フローについて説明したが、この調整フローを使用しても、第2具体例と同様に差分検出用映像信号VsigTの目標電圧を可変する機能を付加することも可能である。
さらに、本実施形態の駆動能力調整フローに従った処理を、液晶表示装置1cの電源投入時からランプ等の光源点灯までの期間及び垂直ブランキング期間に行うことも可能である。
液晶駆動回路3cの駆動能力の調整を、液晶表示パネルの解像度毎に異なる充放電期間に併せて、最適なタイミングで行うと共に、液晶駆動回路に準備された複数の駆動能力のうち、表示用映像信号Vsigのリンギングが最も少ない駆動能力設定を採用できるため、液晶駆動回路の駆動能力と液晶表示パネルの負荷容量とのミスマッチングによる表示用映像信号Vsigのリンギングの発生を抑制することができる。これにより、縦スジの少ない良好な表示を得ることができ、消費電力やEMIを低減させることもできる。
以上、本発明の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
例えば、上述した差分検出は、通常駆動モード時に行うこともでき、電源投入時から安定駆動時までの期間に行うようにしてもよい。例えば、図11(a),(b)に示すような液晶表示装置の電源投入時からランプ等の光源点灯までにシステム制御等を行う初期化期間に差分検出を行うことができる。この場合には、初期化期間に液晶駆動回路内部で表示用映像信号Vsig出力の設定を目標電圧とし、増幅器35から出力される表示用映像信号Vsigの出力を電圧値差分検出回路にフィードバックし、目標電圧と表示用映像信号Vsig出力との比較を行い、駆動能力を調整する。
このように初期化期間に液晶駆動回路3内部で表示用映像信号Vsig出力の設定を目標電圧値とし、増幅器35から出力される表示用映像信号Vsigの出力を電圧値差分検出回路にフィードバックし、目標電圧と表示用映像信号Vsig出力との比較を行い、駆動能力を調整するようにしたので、光源点灯時の縦スジの発生を低減できる。
また、上述した差分検出を表示用映像信号Vsigのブランキング期間に行うようにしてもよい。例えば、図11(C)に示すような表示用映像信号Vsigの垂直ブランキング期間に、差分検出用映像信号VsigTを入力し、この差分検出用映像信号VsigTを用いて差分検出を行うようにすることもできる。
このように、表示用映像信号Vsigのブランキング期間に差分検出を行うことで、液晶表示パネル2に表示用映像信号Vsigを印加した場合であっても、表示内容に影響を及ぼすことがなく増幅器35の駆動能力を調整することができる。液晶表示装置の表示動作は、表示用映像信号Vsigが存在する有効期間と表示用映像信号Vsigが存在しない(または一定の値である)ブランキング期間とに分かれるが、一般にブランキング期間では、液晶表示装置は、画面の更新が行われないためである。
また、表示用映像信号Vsigの垂直ブランキング期間に差分検出及び駆動能力調整を行うことで、液晶表示装置1が動作しているときも定期的に液晶駆動回路3の駆動能力の調整を行うことができる。これにより、温度による液晶表示パネル2及び液晶駆動回路3の特性変化に追従して駆動能力を調整することができ、周囲温度に関係なく、縦スジの発生を抑制できる。
1,1a,1b,1c 液晶表示装置
2 液晶表示パネル
3,3a,3b,3c 液晶駆動回路
4 ゲートドライバ
5 制御装置
6 映像信号処理回路
7 シフトレジスタ
8 対向電極駆動回路
31 MPU I/F
32 レジスタ
33 TG
34 映像信号生成回路
35 増幅器
36 電圧値差分検出回路
37 駆動能力変更回路
38 目標電圧値設定回路
39 許容値設定回路
40 加算回路
A 画素回路部
C 容量素子
D 映像ライン
G 制御ライン
I 映像信号引き込みライン
L 液晶部
t 差分検出ポイント
T 画素トランジスタ
Ta 第1期間
Tb 第2期間
Tc 充放電期間
Ts セトリング時間
Vd 差分の許容値
Vsig 映像信号
VsigT 差分検出用映像信号
Comp_T1 開始タイミング
Comp_T2 終了タイミング
CLK クロック信号
2 液晶表示パネル
3,3a,3b,3c 液晶駆動回路
4 ゲートドライバ
5 制御装置
6 映像信号処理回路
7 シフトレジスタ
8 対向電極駆動回路
31 MPU I/F
32 レジスタ
33 TG
34 映像信号生成回路
35 増幅器
36 電圧値差分検出回路
37 駆動能力変更回路
38 目標電圧値設定回路
39 許容値設定回路
40 加算回路
A 画素回路部
C 容量素子
D 映像ライン
G 制御ライン
I 映像信号引き込みライン
L 液晶部
t 差分検出ポイント
T 画素トランジスタ
Ta 第1期間
Tb 第2期間
Tc 充放電期間
Ts セトリング時間
Vd 差分の許容値
Vsig 映像信号
VsigT 差分検出用映像信号
Comp_T1 開始タイミング
Comp_T2 終了タイミング
CLK クロック信号
Claims (11)
- 入力される映像信号を増幅して液晶表示パネルの映像ラインに出力する増幅器と、
前記映像信号の目標電圧値を記憶すると共に、当該目標電圧値と前記増幅器から出力される映像信号の電圧値との差分を検出する電圧値差分検出回路と、
前記電圧値差分検出回路の差分検出結果に応じて増幅器の駆動能力を変更する駆動能力変更回路と、を有し、
前記電圧値差分検出回路は、前記増幅器からの映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に前記差分検出を開始し、その後第2期間が経過するまで前記差分検出を継続して行う液晶駆動回路。 - 前記電圧値差分検出回路は、前記目標電圧値と前記映像信号の電圧値との差分の許容値をさらに記憶し、
前記駆動能力変更回路は、前記電圧値差分検出回路によって検出した前記差分が前記許容値より大きいときに、前記増幅器の駆動能力を変更する請求項1に記載の液晶駆動回路。 - 前記許容値を設定する情報を書き換え可能に記憶するレジスタを備えた請求項2に記載の液晶駆動回路。
- 前記第1期間及び前記第2期間を規定する情報を書き換え可能に記憶するレジスタを備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶駆動回路。
- 前記目標電圧値を設定する情報を書き換え可能に記憶するレジスタを備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶駆動回路。
- 前記増幅器は、そのドライブ電流の電流値に応じて駆動能力が決定され、
前記駆動能力変更回路は、前記ドライブ電流を規定する複数の電流値の情報を記憶し、
前記増幅器からの映像信号の出力は複数回行われ、前記電圧値差分検出回路は、前記増幅器のドライブ電流を、前記映像信号を出力する度に前記複数の電流値のうち電流値が大きい方から順次前記増幅器に設定して変更する請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶駆動回路。 - 各前記差分検出における前記目標電圧値と前記映像信号の電圧値との差分を加算する加算回路を備え、
前記駆動能力変更回路は、前記映像信号を出力する度に前記複数の電流値を電流値が大きい方から順次変更した後、前記複数の電流値のうち、前記加算回路による加算結果が最小となったときに前記増幅器に設定されていた電流値を、前記増幅器で使用する電流値とする請求項6に記載の液晶駆動回路。 - 前記電圧値差分検出回路は、電源投入時に前記差分検出を行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶駆動回路。
- 前記映像信号は、前記液晶表示パネルを駆動するための表示用映像信号と、前記差分検出を行うための差分検出用映像信号を含み、
前記電圧値差分検出回路は、前記液晶表示パネルを駆動するための表示用映像信号の垂直ブランキング期間中に、前記差分検出用映像信号を用いて前記差分検出を行う請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶駆動回路。 - 液晶表示パネルと、
液晶表示パネルを駆動するための液晶駆動回路と、
前記液晶駆動回路を制御するための制御装置と、を備え、
前記液晶駆動回路は、
入力される映像信号を増幅して表示パネルの映像ラインに出力する増幅器と、
前記映像信号の目標電圧値を記憶すると共に、当該目標電圧値と前記増幅器から出力される映像信号の電圧値との差分を検出する電圧値差分検出回路と、
前記電圧値差分検出回路の差分検出結果に応じて増幅器の駆動能力を変更する駆動能力変更回路と、を有し、
前記電圧値差分検出回路は、前記増幅器からの映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に前記差分検出を開始し、その後第2期間が経過するまで前記差分検出を継続して行う液晶表示装置。 - 入力される映像信号を増幅器により増幅して液晶表示パネルの映像ラインに出力する第1ステップと、
前記映像信号の目標電圧値と前記増幅器から出力される映像信号の電圧値との差分を検出する第2ステップと、
前記差分検出結果に応じて増幅器の駆動能力を変更する第3ステップと、を有し、
前記第2ステップは、前記増幅器からの映像信号の出力を開始してから第1期間経過後に前記差分検出を開始し、その後第2期間が経過するまで前記差分検出を継続して行う
液晶表示パネルの駆動方法。
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JP2009100723A JP2010250153A (ja) | 2009-04-17 | 2009-04-17 | 液晶駆動回路、液晶表示装置及びその駆動方法 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2018235704A1 (ja) * | 2017-06-21 | 2018-12-27 | シャープ株式会社 | 表示装置およびデータ線駆動回路 |
JP7468081B2 (ja) | 2019-04-10 | 2024-04-16 | 株式会社Jvcケンウッド | 信号処理装置、信号処理方法、及び液晶表示装置 |
-
2009
- 2009-04-17 JP JP2009100723A patent/JP2010250153A/ja active Pending
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WO2018235704A1 (ja) * | 2017-06-21 | 2018-12-27 | シャープ株式会社 | 表示装置およびデータ線駆動回路 |
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