JP2010249850A - 光源素子、光制御部材及び画像表示装置 - Google Patents

光源素子、光制御部材及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正面輝度と、光の利用効率とを高めた直下方式の面光源素子において、正面方向と斜め方向に輝度の均一性を高めて画面品位を向上させる。
【解決手段】本発明の面光源素子は、一般に用いられる微粒子拡散板を、光が出射する側に、X軸に直交し且つY軸に平行な複数の第1畝状凸部からなる第1の光制御手段21と、第1の光制御手段21の光源側に配置され、第2畝状凸部を含む第2の光制御手段22とを有した光制御部材2に置き換える。第1畝状凸部に入射する光を、第2畝状凸部によって予め分離することによって光源像を低減し、更に第1畝状凸部によって輝度を均一化することによって、正面方向と斜め方向の高い輝度の均一性を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の光源を有する面光源素子と、面光源素子が備える光制御部材及びこの面光源素子を用いた画像表示装置に関するものであり、特に、大型で高輝度と輝度均一性が要求される照明看板装置、液晶ディスプレイ装置等に用いられる直下方式の面光源素子と、面光源素子が備える光制御部材及びこの面光源素子を用いた画像表示装置に関するものである。
例えば、画像表示装置に用いられる面光源素子では、エッジライト方式と直下方式がある。エッジライト方式は、導光板の端面に配置した光源からの光を、導光板によって端面と直交する主面から正面方向に取り出す方式であり、直下方式は、複数の光源を装置の背面に並べ、拡散板に光を入射し、拡散板で光を均一化して入射面と対向する出射面に光を取り出す方式である。
携帯電話やモバイルパソコンに用いられる画像表示装置では、装置の薄さが要求される為、光源を装置の側端に備えることで薄型に対して有利なエッジライト方式が主流である。一方で、テレビやパソコンのモニタでは、画像表示装置の大型化、高輝度化、低消費電力化の要求が高まっている。大型の画面では、画面面積に対する周辺部の長さの割合が減少し、十分な輝度を得ることが出来ない。また、導光板が厚くなり、重量が増加する。従って、大型の面光源素子では直下方式が主流となっている。
直下方式の面光源素子においては、輝度均一性の向上、正面輝度の向上、薄型化、低消費電力化即ち省エネルギー化が要求される。輝度均一性は、特には、光源像による画面中の明暗差の解消が挙げられ、画像表示装置、照明看板等の照射面を観察する用途では重要である。
直下方式の面光源素子は、光源、反射板、拡散板、拡散シート等を備えている。反射板は光源から背面側に出射した光を正面方向に反射させ、拡散板は光を拡散させる微粒子が分散されており、光源の像を低減する機能を有している。また、更に輝度均一性を高め、正面輝度を向上させる為に拡散シートやプリズムシートが使用されている。
高い輝度均一性を実現する手段には、多数の光源を密に配置することや、拡散板の微粒子を増加させることが挙げられるが、いずれも省エネルギーの観点から好ましくない。
輝度均一性と正面輝度を改善する別の手段として、反射板に独特の形状を持たせること(例えば、特許文献1参照)が提案されているが、光源との位置合わせが必要であり、生産効率の低下や反射板の形状によって薄型化が阻害される可能性がある。また光源毎に、光源に対向して反射部材を設置する方法(例えば、特許文献2参照)や、光源毎に、例えばフレネルレンズのような光線方向変換素子を設置する方法(例えば、特許文献3参照)が提案されているが、光源との正確な位置合わせが必要であり、生産効率の低下を招く。
また、輝度均一性を高める為に、畝状の凸部を出射面に形成した拡散板を使用すること(例えば、特許文献4、特許文献5参照)が提案されている。この拡散板は、光を拡散させる微粒子の大幅な削減、もしくは不使用を実現し、光の利用効率が高い為に省エネルギーの観点から適している。また、光源との厳密な位置合わせの必要がないことから高い生産効率が得られる。しかし、この拡散板は、正面方向には高い輝度均一性を得ることができるものの、斜め方向からは光源像が視認され、画像表示装置に使用した場合には、画面品位の低下を招く。
また、光源像を消去する手段として、入射面に斜面角度の高いプリズムを付与した拡散板を用いる(例えば、特許文献6参照)ことが提案されている。この拡散板は、入射面に付与したプリズムの全反射によって、斜め方向の光を正面方向付近に偏向させることが可能である為、正面方向の高い輝度均一性が得られる。しかし、この場合、斜め光方向に拡散板に入射した光の経路が限定されてしまう為に、斜め方向には高い輝度均一性が得られず、画面品位の低下を招く。
特許2852424号公報 特開2000−338895号公報 特開2002−352611号公報 特開2006−343672号公報 特開2007−12517号公報 特開2006−140124号公報
そこで本発明では、例えば画像表示装置等に用いられる直下型の面光源素子であって、高輝度で且つ正面方向と斜め方向との輝度の均一性が高く、かつ、光の利用効率、及び、生産性が高い面光源素子、当該面光源素子が備える光制御部材及び当該面光源素子を用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明では、一般に用いられている光を拡散させる微粒子を分散させた拡散板を、出射面に畝状凸部を有し、且つ光源から畝状凸部に入射する光を分離する機能を有した光制御部材に置き換えることによって上記の課題を解決する。
即ち、本発明の面光源素子の一態様は、
X軸と、X軸に直交するY軸とに平行なX−Y平面の法線の一方を正面方向として、少なくとも複数の光源と、前記複数の光源からの光を反射する反射板と、少なくとも1枚のシート状、またはフィルム状の光制御部材とを備え、
前記反射板と、前記光制御部材とは、前記X−Y平面に平行に配置され、
前記複数の光源は、前記X−Y平面に平行な仮想平面内に離散的に配置され、
前記反射板と、前記複数の光源と、前記光制御部材とがこの順に正面方向に向かって配置されている面光源素子であり、
前記光制御部材は、主に光が出射する側に、X軸に直交し且つY軸に平行な複数の第1畝状凸部からなる第1の光制御手段と、前記第1の光制御手段の光源側に配置された第2の光制御手段とを備え、
前記光制御部材の光源側から垂直に入射した光が、前記第2の光制御手段を通過することによって、正面方向からX軸方向に沿った角度α、αの光線方向に分離され、
Δα=|α−α
として、Δαが2度から20度であることを特徴とする面光源素子である。
また、本発明の面光源素子の一態様において、
前記第2の光制御手段が、前記光制御部材の主に光が入射する面に設けられた、X軸に直交し且つY軸に平行な複数の第2畝状凸部からなり、
前記第2畝状凸部が、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線の、X軸に対する傾きが3度以上20度以下であるプリズムからなることを特徴とする。
さらに、本発明の面光源素子の一態様において、
前記第2の光制御手段が、屈折率nである層1と、層1に接合された屈折率nである層2とからなり、
層1と層2はこの順に正面方向に向かって配置され、n<nであり、X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線が、X軸に対する傾きが17度以上45度以下であるプリズムからなることを特徴とする。
本発明の面光源素子の一態様において、
前記第2の光制御手段が、屈折率nである層1と、層1に接合された屈折率nである層2とからなり、
層1と層2はこの順に正面方向に向かって配置され、n>nであり、X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線が、X軸に対する傾きが17度〜30度であるプリズムからなることを特徴とする。
本発明の面光源素子一態様において、
前記第1畝状凸部の、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線のX軸に対する傾きの最大値が52度以上80度以下の範囲であることが好ましく、
前記第1畝状凸部の、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線が、楕円又は放物線又は多項式の一部からなる曲線からなることが好ましい。
さらに、X軸に平行且つY軸に直交する平面における、前記第1畝状凸部の断面幅aと、前記第1畝状凸部の高さbの比b/aが、0.28以上0.65以下であることが好ましい。
また、本発明の光制御部材の一態様は、上述した面発光素子が備えている部材である。さらに、本発明の画像表示装置の一態様は、上述した面光源素子の正面方向に透過型表示装置を配置したものである。
本発明に用いる光制御部材は、出射面に第1畝状凸部からなる第1の光制御手段を備え、更に第1の光制御手段に入射する光を第2の光制御手段により分離させることによって光制御部材から出射する光を分散させ、光源像を低減する機能を有し、正面方向、斜め方向共に高い輝度均一性を実現する機能を有している。
第1の光制御手段と、第2の光制御手段とを有した光制御部材の使用により、微粒子拡散材の使用を回避または大幅に削減することが可能であり、光の吸収や不要な方向への出光が低減される為、光の利用効率を高め、省エネルギー化を実現できる。
また、本発明に用いる光制御部材は、主面において均一な光学性能を有する為に、光源や反射板との厳密な位置合わせの必要が無く、高い生産性が得られる。
本発明の実施形態1の面光源素子の一例を示す図である。 光源として点状光源を用いた形態の一例を示す図である。 本発明の面光源素子の一形態における、光源像を低減する原理を示す図である。 本発明の面光源素子の一形態における、光源像を低減する原理を示す図である。 本発明の面光源素子の一形態における、光源像を低減する原理を示す図である。 層1と層2の接合面の輪郭線の、X軸に対する傾きが大きい場合での、光線の向きを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
本発明に係る面発光素子は、X軸と、X軸に直交するY軸とに平行なX−Y平面の法線の一方を正面方向として、少なくとも、複数の光源と、反射板と、光制御部材とを備える。また、光制御部材は、主に光を出射する面に第1畝状凸部からなる第1の光制御手段と、第1の光制御手段の光源側に、第1の光制御手段に入射する光線を分離する第2の光制御手段と、を備える。以下、図面を用いて具体的に説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の面光源素子の一例を図1に示す。図1に示す面発光素子では、複数の光源として線状光源1、光制御部材2、及び、反射板として反射シート3を備える例を示している。光制御部材2は、第1の光制御手段21と第2の光制御手段22とを備える。また、光制御部材2は、出射面を含む。以降の説明では、光制御部材2の主面に平行な面のうち光源側と反対となる、主に光を出射する側を出射面とする。
反射板は、光源から背面側に出射した光を正面方向に反射させる機能を持つ。反射率は95%以上のものが光の利用効率が高く望ましい。反射板の材質は、アルミ、銀、ステンレスなどの金属箔や、白色塗装、発泡PET(Polyethylene Terephthalate)樹脂などが挙げられる。光の利用効率を高める為には材質の反射率が高いものが望ましい。これには銀、発泡PETなどが挙げられる。また、輝度均一性を高める為には材質は拡散反射をするものが望ましい。これには発泡PETなどが挙げられる。
光源としては特に制限は無いが、蛍光管等の線状光源や、LED(Light Emitting Diode)等の点状光源を用いることができる。また、LED等の点状光源を狭い間隔で直線状に配列した線状光源も用いることができる。
LED等の点状光源を用いることによって、高い色再現性が実現でき、画面品位の高い面光源素子が得られる。点状光源を用いる場合には、図2に示すように、光制御部材2を、畝状凸部が直交になるように2枚配置し、2次元的に光源像を消去することができる。また、光源間隔や、光源との距離によってより輝度の均一化が困難な方向に沿って輝度を均一化する光制御部材2にのみ、第2の光制御手段22を設けることができる。特定の方向にのみ第2の光制御手段を設けることによって効率的に光線を制御可能であり、輝度が高く、生産性の高い面光源素子が得られる。
LEDの形態としては、白色LEDや、赤、青、緑等各色のLED等があるが、白色のみを用いる、また各色LEDを周期的に配列することなどがあげられる。
隣接する光源間の間隔は狭いほうが、輝度均一性がよく、高い輝度が得られる為、望ましい。しかし、間隔が狭すぎると線状光源の本数が増加し、消費電力が大きく、コストがかかる為に望ましくない。光源の間隔は10mm以上100mm以下が望ましい。より望ましくは、15mm以上50mm以下である。
光源と光制御部材2との距離は長いほうが、輝度の均一性が高い為に、望ましい。しかし、長すぎると装置全体の厚みが大きくなる為に好ましくない。光源と光制御部材2の距離は、5mm以上50mm以下が好ましい。より望ましくは、7mm以上30mm以下である。
光制御部材2は、出射面に第1畝状凸部からなる第1の光制御手段21を備える。更に第1の光制御手段21に入射する光を第2の光制御手段22により分離させる。これにより、光制御部材2から出射する光を分散させ、光源像を低減する機能を有し、正面方向、斜め方向共に高い輝度均一性を実現する機能を有している。
第1の光制御手段21と、第2の光制御手段22とは、高い輝度均一性を得る機能を有している。光制御部材2の主に光を入射する面において、光源が配置されている位置では光源からの光は正面方向に進行し、光源と光源の中間位置では、光源からの光は斜め方向に進行する。従って、光制御部材2の主に光を出射する面にX軸に直交し且つY軸に平行な第1畝状凸部を設けることによって、斜め方向に入射した光を正面方向付近に向けることが可能である。
しかし、第1畝状凸部のみであると、斜めに入射した光のうち正面方向に向けられることなく斜め方向に透過してしまう成分が存在する為に、斜め方向から見ると光源像が視認される。そこで、第1の光制御手段21に入射する光を分離させる第2の光制御手段22を用いることによって、光制御部材2からの出射光における斜め方向の光源像を分散させ、光源像による明暗差を低減し、斜め方向においても高い輝度均一性を実現できる。
第2の光制御手段22が大きく光を分離し、光の向きを大きく変えてしまうと、第1の光制御手段21によって正面方向に向けることが不可能となり、正面方向の輝度均一性が低下する。光制御部材2に垂直方向に入射した光が、第2の光制御手段22によって分離され、第1の光制御手段21に入射する光線が正面方向からX軸方向に沿ってなす角度をα、αとすると、
Δα=|α−α
として、Δαが2度以上20度以下である場合に正面方向の輝度均一性と、斜め方向への輝度均一性とを実現することが可能である。なお、Δαの具体例としては、以降の実施形態において説明する図3から図5に具体的に示している。
光制御部材2の光源側から垂直に入射した光が、第2の光制御手段22を通過することによって分離される角度Δαは、2度以上20度以下であるときに、効率的に斜め方向での輝度の均一性を実現できる。これより小さいと斜め方向への光の分離が小さい為に、斜め方向での光源像の低減が十分ではない。また、これより大きいと、第1の光制御手段21により光を正面方向に向けることができなくなる為に、正面方向の輝度の均一性が低下する。角度Δαは、4度以上11度以下であるときにより正面方向の高い輝度均一性と、斜め方向の高い輝度均一性とが実現でき、高い画面品位の面光源素子を得ることができる。更に望ましくは、5度以上9度以下である。
第1の光制御手段21と、第2の光制御手段22とを有した光制御部材2の使用により、微粒子拡散材の使用を回避または大幅に削減することが可能であり、光の吸収や不要な方向への出光が低減される為、光の利用効率を高め、省エネルギー化を実現できる。
また、本発明に用いる光制御部材2は、主面において均一な光学性能を有する為に、光源や反射板との厳密な位置合わせの必要が無く、高い生産性が得られる。このため低コスト化を実現することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、第2の光制御手段の形状について説明する。図3に実施形態2の光制御手段の構成例を示す。
第2の光制御手段22aは、光制御部材2aの主に光が入射する面に設けられたX軸に直交し且つY軸に平行な複数の第2畝状凸部からなる面光源素子であり、第2畝状凸部によって第1の光制御手段21に入射する光を分離することが可能である。第2畝状凸部は、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線を、X軸に対する傾きが3度以上20度以下であるプリズムとすることによって、効率的に光を分離することが可能であり、斜め方向に光源像を低減することができる。また第1畝状凸部によって光を正面方向に向けることが可能な角度の範囲で光を分離させる為に、正面方向の輝度均一性と斜め方向の輝度均一性を実現できる。
また、図3では、第2畝状凸部のX軸に平行且つY軸に直交する断面における輪郭線の、X軸に対する傾きと、光制御部材2aに入射した光が分離される様子を示している。光制御部材2aに入射する光として、光制御部材2aへ垂直に入射した光41と、光制御部材2aへ斜めに入射した光51と、を示している。光制御部材2aへ垂直に入射した光41は、第2の光制御手段22aの第2畝状凸部によって、第2の光制御手段22aに垂直に入射した光で、分離され、第1の光制御手段21に入射する光43となっている。また、光制御部材2aに斜めに入射した光51は、第2の光制御手段22aの第2畝状凸部によって、第2の光制御手段22aに斜めに入射した光で、分離され、第1の光制御手段21に入射する光53となっている。
具体的には、第2の光制御手段22aの第2畝状凸部に入射した光は、斜面角度ξに入射した場合と、斜面角度−ξに入射した場合とで異なる方向に屈折し、光源像が分離される。光源像を分離させることによって、第1の光制御手段での高い輝度の均一化が可能となる。ここで、ξなどの角度はいずれも絶対値が90°未満で、基準線に対して、右回りに成す角度を正、左回りに成す角度を負とする。
本実施形態の面光源素子における、第2の光制御手段22aにおいて、第2畝状凸部のX軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線の、X軸に対する傾きが、3度以上20度以下であるプリズムであるときに、光源像を効率的に分離することが可能であり、斜め方向の輝度の均一性を実現できる。X軸に対する傾きがこれより小さいと、斜め方向への光の分離が小さい為に、斜め方向での光源像の分離が小さく、輝度の均一性が低下する。また、これより大きいと、第1の光制御手段21により光を正面方向に向けることができない為に、正面方向の輝度の均一性が低下する。X軸に対する傾きが5度以上15度以下の場合に、斜め方向の輝度均一性と、正面方向の輝度の均一性をより高めることが可能であり、更に望ましくは、7度以上12度以下である。
(実施形態3)
実施形態3では、第2の光制御手段が二つの層から形成される1態様を説明する。図4に実施形態3の光制御手段の構成例を示す。
第2の光制御手段22bは、屈折率nである層1と、層1に接合された屈折率nである層2とからなり、層1と層2とがこの順に正面方向に向かって配置される。また屈折率は、n<nの関係を有するように構成される。このとき、第2の光制御手段22bにおいて、X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線は、X軸に対する傾きが17度以上45度以下であるプリズムとすることによって、高い輝度の均一性を実現できる。
また、図4では、本実施形態の面光源素子の、X軸に平行且つY軸に直交する断面における、第2の光制御手段22bに入射した光が分離される様子を示している。光制御部材2bに入射する光として、光制御部材2bへ垂直に入射した光41と、光制御部材2bへ斜めに入射した光51と、を示している。光制御部材2bへ垂直に入射した光41は、第2の光制御手段22bの層1に垂直に入射し、第2の光制御手段22bの第2畝状凸部によって分離され、第1の光制御手段21に入射する光43となっている。また、光制御部材2bに斜めに入射した光51は、第2の光制御手段22bの層1に斜めに入射し、第2の光制御手段22bの第2畝状凸部によって分離され、第1の光制御手段21に入射する光53となっている。
具体的には、第2の光制御手段22bの層1に入射した光は、層1の主に光が入射する面において屈折し、層1と層2の接合面に到達する。層1と層2の接合面において、層1の屈折率nよりも層2の屈折率nが大きいと、接合面に到達すると再び屈折する。このとき、光がX軸に沿ってξ傾いた部分と、−ξ傾いた部分とでは屈折される方向が異なり、光が分離される。
光源像を分離する手段を、層1と層2とからなる第2の光制御手段22bとすることによって、光制御部材2bの光源側の主面を平滑にすることが可能となり、傷が付き難く、生産性に優れ、且つ耐久性や品位の良い面光源素子が実現できる。
本実施形態の面光源素子における、X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線の、X軸に対する傾きが17度以上45度以下であるときに、斜め方向への光を分離させ、斜め方向の輝度の均一性を高めることができ、且つ第1の光制御手段21によって正面方向の高い輝度の均一性を得ることが可能である。輪郭線の傾きがこれよりも小さいと、斜め方向への光源像の分離が十分ではない為に、斜め方向の輝度の均一性が低下する。またこれよりも大きいと、第1の光制御手段21において光を正面方向に向けることができない為に、正面方向の輝度の均一性が低下する。輪郭線の傾きは、20度以上27度以下がより好適であり、この場合により正面方向の高い輝度の均一性と、斜め方向の高い輝度の均一性とを実現される。
(実施形態4)
実施形態4では、実施形態3とは異なる屈折率を有する層1と層2とからなる場合を説明する。図5に実施形態4の光制御手段の構成例を示す。
第2の光制御手段22cは、屈折率nである層1と、層1に接合された屈折率nである層2とからなり、層1と層2とがこの順に正面方向に向かって配置される。また、屈折率は、n>nの関係を有するように構成される。このとき、第2の光制御手段22cにおいて、X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線は、X軸に対する傾きが17度〜30度であるプリズムとすることによって、高い輝度の均一性を実現できる。
また、図5では、本実施形態の面光源素子の、X軸に平行且つY軸に直交する断面における、第2の光制御手段22cに入射した光が分離される様子を図5に示している。光制御部材2cに入射する光として、光制御部材2cへ垂直に入射した光41と、光制御部材2cへ斜めに入射した光51と、を示している。光制御部材2cへ垂直に入射した光41は、第2の光制御手段22cの層1に垂直に入射し、第2の光制御手段22cの第2畝状凸部によって分離され、第1の光制御手段21に入射する光43となっている。また、光制御部材2cに斜めに入射した光51は、第2の光制御手段22cの層1に斜めに入射し、第2の光制御手段22cの第2畝状凸部によって分離され、第1の光制御手段21に入射する光53となっている。
第2の光制御手段の層1に入射した光は、層1の主に光が入射する面において屈折し、層1と層2の接合面に到達する。層1と層2の接合面において、層1の屈折率nよりも層2の屈折率nが小さいと、接合面に到達すると再び屈折する。このとき、光がX軸に沿ってξ傾いた部分と、−ξ傾いた部分とでは屈折される方向が異なり、光が分離される。
光源像を分離する手段を、層1と層2とからなる第2の光制御手段22cとすることによって、光制御部材2cの光源側の主面を平滑にすることが可能となり、傷が付き難く、生産性に優れ、且つ耐久性や品位の良い面光源素子が実現できる。
層1の屈折率nよりも層2の屈折率nが小さいと、層1と層2との接合面にて光線はより正面方向に近い方向に屈折される為、第1の光制御手段において光をより正面方向に向けることが容易である為に、輝度と輝度の均一性とが高く、画面品位の良い面光源素子が得られる。
本実施形態の面光源素子における、X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線の、X軸に対する傾きが17度以上30度以下であるときに、斜め方向への光を分離させ、斜め方向の輝度の均一性を高めることができ、且つ第1の光制御手段21によって正面方向の高い輝度の均一性を得ることが可能である。輪郭線の傾きがこれよりも小さいと、斜め方向への光源像の分離が十分ではない為に、斜め方向の輝度の均一性が低下する。またこれよりも大きいと、斜め方向への光を分離することができず、斜め方向への輝度の均一性が低下する。
具体的には図6に示すように、第2の光制御手段22dにおいて、斜め方向に入射した光が層1(符号24で示す層)と層2(符号23で示す層)の接合面において全反射する成分(光54)が生じ、斜め方向への光を分離することができず、斜め方向への輝度の均一性が低下する。従って、輪郭線の傾きは、20度以上27度以下がより好適であり、この場合により正面方向の高い輝度の均一性と、斜め方向の高い輝度の均一性とを実現することができる。
(実施形態5)
実施形態5では、第1の光制御手段21の第1畝状凸部の形状について説明する。ここでは、図1を用いて説明するが、本実施形態を上記各実施形態に適用することは可能である。本実施形態では第1の光制御手段21における第1畝状凸部は、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線のX軸に対する傾きの最大値を52度以上85度以下の範囲とする。これにより、光源からX軸方向に沿って離れた位置において、光制御部材2に入射し、第2の光制御手段22にて分離された光を多く正面方向にむけることが可能であり、光源像を低減し、高い輝度の均一性を実現することが可能である。更に、第1畝状凸部の、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線のX軸に対する傾きの最大値を52度以上85度以下の範囲とすることにより、成形性が良好となり、高い生産性が実現できる。
第1の光制御手段21における第1畝状凸部のX軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線の、X軸に対する傾きの最大値が過度に小さいと、光源から離れた位置から光制御部材2に斜めに入射した光を正面に向けることができず、正面方向に対して小さい角度で入射した光のみを正面方向に出射させることになる為、輝度の均一性の実現が困難になる場合がある。一方で、第1畝状凸部のX軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線の、X軸に対する傾きの最大値が過度に大きいと、斜め方向に入射した光も正面方向に出射させることが可能であるが、成形がより困難となり、生産性が低下する。輪郭線のX軸に対する傾きの最大値が52度から82度である場合に、輝度の均一性が高く、成形性のよい、生産性の高い面光源素子を得ることが可能である。この角度は、より好適には60度以上79度以下であり、更に望ましくは62度以上76度以下である。
(実施形態6)
実施形態6では、第1の光制御手段21の第1畝状凸部の形状について説明する。ここでは、図3を用いて説明するが、本実施形態を上記各実施形態に適用することは可能である。第1の光制御手段21における第1畝状凸部の断面を滑らかな曲線とすることによって、連続的で滑らかに光源からの光を広げることが可能であり、滑らかで均一な輝度の分布を実現できる。また、滑らかな曲面で畝を形成することによって、成形性が良好で破損し難い等の高い生産性と耐久性が実現される。
また、第1の光制御手段21における、第1畝状凸部の断面幅aと、第1畝状凸部の高さbの比b/aを0.28以上0.65以下とすることによって、効果的に光源像を低減し、輝度の均一性を高めることが可能である。また畝の幅と高さの比が特定範囲であるので、成形性が良好であり、高い生産性が実現される。
第1の光制御手段21における第1畝状凸部のX軸に平行且つY軸に直交する平面における、断面幅aと高さbの比b/aが0.28より小さい場合には、光源から正面方向に対して傾いた角度で入射した光を効率的に正面方向に偏向させることができず、輝度の均一性を得ることが困難である。またb/aが0.65より大きい場合には、第1畝状凸部の成形が困難であり、生産性が低下する。第1畝状凸部の断面幅と高さの比b/aが、0.28から0.65である場合に効率的に光源からの光を正面方向に向けることが可能であり、輝度の均一性が高く、且つ生産性の高い面光源素子が得られる。b/aは0.30から0.62がより好適であり、更には0.32から0.59が望ましい。
(その他の実施形態)
光制御部材の厚さは薄いほうが望ましいが、直下方式である本発明の面光源素子では光源と光制御部材との間に空間が設けられている為に、撓みや変形のない強度を有する厚さであることが望ましい。光制御部材の厚さは、面光源素子の大きさによって異なるが、厚さは0.5mm以上5mm以下が望ましい。これより薄いと光制御部材の撓みや変形を生じ、光源と光制御部材が接触し、外観品位の低下が生じる。またこれよりも厚いと、面光源素子が厚くなり、また重量も増加する。更に望ましくは1mmから4mmであり、より好ましくは1.5mm以上2.5mm以下である。この範囲において強度が保たれ、更に主面面積あたりの使用基材量の増加による製造コストの上昇を抑えることが可能である。
第1の光制御手段における第1畝状凸部のX軸に平行且つY軸に直交する平面における、断面幅aは10μm以上500μm以下が望ましい。500μmより大きいと出射面からパターンそのものが視認され、外観品位が低下する。また、10μmより小さいと回折現象により着色し外観品位の低下を招く。より好ましくは20μm以上400μm以下であり、更に望ましくは40μm以上300μm以下である。この範囲では、パターンそのものが視認され難く、また、作製が容易となり生産性が向上する。更に、本発明の面光源素子の出射面側に透過型表示装置を設ける画像表示装置では、aは透過型表示装置の画素ピッチの1/100以上1/1.5以下の範囲にあることが望ましい。これより大きいと画素ピッチとの干渉縞が発生し外観品位が低下する。
第2の光制御手段における第2畝状凸部、または層1と層2の接合面のプリズムの幅は、1μm以上500μm以下であることが望ましい。500μmより大きいと出射面からパターンそのものが視認され、外観品位が低下する。1μmより小さいと回折現象により着色し外観品位の低下を招く。より好ましくは10μm以上300μm以下であり、更に望ましくは20μm以上200μm以下である。この範囲ではパターンそのものが視認され難く、作製が容易となり生産性が向上する。
また、第1の光制御手段における第1畝状凸部の幅aが100μmより大きい場合には、第2の光制御手段における第2畝状凸部、または層1と層2の接合面のプリズムの幅は、aの1/1.5以下であるか、1.5倍以上であることが望ましい。aの1/1.5より大きい、または1.5倍よりも小さいと、第1の光制御手段と、第2の光制御手段との干渉縞が発生し、外観品位の低下を招く。
本発明の面光源素子の出射面側に透過型表示装置を設ける画像表示装置では、第2の光制御手段における第2畝状凸部、または層1と層2の接合面のプリズムの幅は、透過型表示装置の画素ピッチの1/100以上1/1.5以下が望ましい。これより大きいと画素ピッチとの干渉縞が発生し、外観品位が低下する。
光制御部材の製造方法としては、押出成型、射出成型、紫外線硬化樹脂を使用した2P(Photo Polymerization)成型があげられるが、凸部を設ける場合には、凸部の大きさ、凸部の形状、量産性等を考慮して適した成型方法を選択すればよい。また、第1の光制御手段を押出成型で作製した後、2P成型にて第2の光制御手段を成型する等、複数の成型方法を組み合わせても良い。
第1の光制御手段における第1畝状凸部、また第2の光制御手段における第2畝状凸部または層1と層2の接合面のプリズムは、通常それぞれ連続して配列するが、第1畝状凸部、及び/または第2畝状凸部またはプリズムの間に平坦部を設けても良い。平坦部を設けることにより、金型の凹部が変形し難くなり、凸部の成形上有利である。また、光源の直上での光が正面方向に出射される為、光源の直上での輝度のみを向上させる場合に有効である。逆に、平坦部を設けない場合、光制御部材の主面全体で光線方向を制御することが可能である為に、正面方向の出射光の強度分布の均一化が容易となる。
光制御部材の材料としては、通常の光学透明材料であれば用いることが可能である。例えば、メタアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、メタアクリル−スチレン共重合樹脂、シクロオレフィン−アルケン共重合樹脂等が挙げられる。
また、より輝度の均一性を高める為に、本発明の光制御部材に、光拡散手段を設けても良い。光拡散手段としては、光制御手段の主面にシボやエンボスなどのランダムな凹凸を設ける方法、少量の光を拡散させる微粒子を構造物の内部に設ける方法、拡散シートを光制御部材の出射面側に設ける方法、またはこれらの組み合わせた方法が挙げられる。
ランダムな凹凸は、微粒子を分散させた溶液をスプレー等での主面への塗布、微粒子を分散させた樹脂の押出による成形、凹凸の形成された金型からの転写により実現可能である。凹凸の程度は算術平均粗さRaが3μm以下であることが望ましい。これより大きくなると、拡散効果が大きくなりすぎる為に正面輝度が低下する。
光を拡散させる微粒子を構造物の内部に設ける場合には、微粒子の濃度は通常の拡散板と比較して非常に低く抑えることが可能であり、微粒子の基材や粒径は通常の光拡散材として微粒子拡散板等に用いられているものであれば好適に用いることができる。好適な微粒子の濃度は材料によって異なるが、例えば、メタアクリル酸メチル−スチレン共重合体に、シロキサン系重合体粒子を0.4重量%分散させることなどが挙げられる。
また、より輝度の均一性と色の均一性を得る為に拡散シート、高い正面方向の輝度を得るためにプリズムシートや偏向分離フィルム等を用いてもよい。
また、光制御部材の光源側に重ねて、樹脂やガラス等からなる透明な支持基板を設けても良い。当該支持基板を配置することによって、光制御部材例えば、0.1mmから1mmと薄くしても光制御部材を支持することが可能である。光制御部材を薄くすることによって、押出成形等による成形が更に容易になり、生産性が向上する。また、面光源素子が大型化するに従い、次第に困難になる光制御部材の支持が容易になる。当該支持基板の厚さに特に制限は無いが、通常1mm以上5mm以下であり、軽量化と強度の兼ね合いから通常2mm以上4mm以下の範囲であることが更に望ましい。当該支持基板は、内部に光を拡散させる微粒子を分散したり、表面に型押ししたり微粒子を塗布することによって拡散性を高めても良い。内部に微粒子を分散させる場合や表面に型押しする場合には、基材は熱可塑性樹脂であることが生産上好ましく、好適な材料は光制御部材と同等である。また支持基板は、光制御部材と接合させていても良く、例えば透明な接着剤等で接合することができ、これによって面光源素子の組み立て工程が簡素化し、更には光制御部材のずれや皺の発生が防止できる。
また、本発明の画像表示装置として、面光源素子上に透過型の表示装置を設けることにより実現され、表示装置としては透過型の液晶パネル等が挙げられる。これにより、表示面の輝度が高く、輝度の均一性が高い画面品位のよい画像表示装置を得ることができる。
上記各実施形態で説明した面光源素子は、X軸に沿って光線方向を制御する第1の光制御手段及び第2の光制御手段を有するシート状、又はフィルム状の光制御部材を使用する。上述した光制御部材を用いることによって、光源から正面方向に出射する光と斜め方向に出射する光の分布を制御し、高い輝度と、正面方向と斜め方向との高い輝度の均一性を実現した面光源素子を得ることが可能である。
さらに、上記各実施形態で説明した面光源素子は、正面方向に透過型の表示装置を配置することによって構成される画像表示装置を構成することができる。面光源素子は、正面方向と斜め方向との輝度の均一性が高い面光源素子であり、この出射面側に透過型の表示装置を配置することによって、輝度が高いことから明るく、且つ輝度の均一性が高いことから高品位な画像を表示することが可能である。ここで本発明の画像表示装置とは、面光源素子と表示素子を組み合わせた表示モジュール、更には、この表示モジュールを用いた少なくとも画像表示機能を有する機器であり、テレビやパソコンモニタ等を含む。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の複数の光源を得る為に、本実施例では線状光源である直径3mmの蛍光管を25mmの間隔で配置する。蛍光管の背面側の、蛍光管の中心から3mmの位置に反射板、また蛍光管の正面側の、蛍光管の中心から15mmの位置に光制御部材を配置する。本実施例の面光源素子の構成を図1に示す。
本実施例では、本発明の光制御部材を得る為に、切削加工によって第1畝状凸部を反転させた形の、幅100μmの溝状凹部を平行に連続して作製した金型から、紫外線効果樹脂によって畝状凸部を作製した後、ニッケルを電鋳することによってスタンパを作製する。また、切削加工によって第2畝状凸部を反転させた形の、幅17μmの溝状凹部を平行に連続して作製した金型から、紫外線効果樹脂によって畝状凸部を作製した後、ニッケルを電鋳することによってスタンパを作製する。前記スタンパを用いて、ポリスチレン樹脂(屈折率1.60)を射出成形することによって、第1畝状凸部と第2畝状凸部とを有する厚さ2mmの光制御部材を作製する。第2畝状凸部の、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線の、X軸に対する傾きは10度である。
実施した構成について、正面輝度は、輝度計((株)トプコン製BM−7)を用いて、測定角範囲0.2度で、測定距離を一定にして、光源の配列しているX軸方向に1mmずつ移動しながら光源の1周期分測定する。L1maxは、面光源素子の、正面方向の光源1周期分の輝度の最大値であり、L1minは、面光源素子の、正面方向の光源1周期分の輝度の最小値である。
斜め方向の輝度は、輝度計を正面方向から40度傾けて、正面輝度と同様にX軸方向に1mmずつ移動しながら光源の1周期分測定する。L2maxは、面光源素子の、正面方向から40度傾けた角度における光源1周期分の輝度の最大値であり、L2minは、面光源素子の、正面方向から40度傾けた角度における光源1周期分の輝度の最小値である。
正面方向の輝度の均一性を評価する為、正面方向の1周期分の輝度の最小値であるL1minと最大値であるL1maxの比R=L1min/L1maxを算出する。
また同様に、斜め方向の輝度の均一性を評価する為、斜め方向の1周期分の輝度の最小値であるL2minと最大値であるL2maxの比R=L2min/L2maxを算出する。
次に、本実施例の面光源素子の出射面の正面方向に透過型の液晶パネルを配置し、画面品位と、画面の明るさとを観察する。
表1に実施例と比較例の評価結果とを示す。
[表1 実施例と各比較例の構成と評価結果]
Figure 2010249850
本実施例において、第2の光制御手段によって光源像を消去して第1の光制御手段によって正面方向の輝度の均一化するように光線方向を制御することによって、正面方向、斜め方向共に高い輝度の均一性が実現される。
次に本実施例の面光源素子の出射面の正面方向に透過型の液晶パネルを設置して観察すると、輝度が均一で、且つ輝度が高い為に画面品位の良い画像が得られる。
比較例として、線状光源を実施例1と同様に配置し、第1畝状凸部をX軸方向に配列した光制御部を有する光制御部材を用いた場合の評価を実施した。この場合、斜め方向に輝度均一性が得られず、斜め方向からみると、光源像による明暗差が観察される。次にこの面光源素子の出射面の正面方向に透過型の液晶パネルを配置して観察すると、斜め方向から観察すると輝度の均一性が低い、画面品位の悪い画像となる。
なお、本発明は上記各実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、上記各実施形態はそれぞれ組み合わせることが可能である。
1 線状光源
2 光制御部材
11 点状光源
21 第1の光制御手段
22 第2の光制御手段
23 第2の光制御手段のうち、層1
24 第2の光制御手段のうち、層2
3:反射シート
41 光制御部材に垂直に入射した光
42 第2の光制御手段の層1に垂直に入射した光
43 第2の光制御手段に垂直に入射した光で、分離され、第1の光制御手段に入射する光
51 光制御部材に斜めに入射した光
52 第2の光制御手段の層1に斜めに入射した光
53 第2の光制御手段に斜めに入射した光で、分離され、第1の光制御手段に入射する光
α 第2の光制御手段に垂直に入射した光で、分離される1方向のX軸方向に沿った角度
α 第2の光制御手段に垂直に入射した光で、分離されるαと異なる1方向のX軸方向に沿った角度
Δα αとαの差の絶対値
X軸に平行且つY軸に直交する平面における、第1畝状凸部の断面幅
前記第1畝状凸部の高さ
ξ 第2畝状凸部の斜面の傾き

Claims (9)

  1. X軸と、X軸に直交するY軸とに平行なX−Y平面の法線の一方を正面方向として、少なくとも、複数の光源と、前記複数の光源からの光を反射する反射板と、少なくとも1枚の、シート状とフィルム状とのいずれかで形成される光制御部材とを備え、前記反射板と、前記光制御部材とは、前記X−Y平面に平行に配置され、前記複数の光源は、前記X−Y平面に平行な仮想平面内に離散的に配置され、前記反射板と、前記複数の光源と、前記光制御部材とがこの順に前記正面方向に向かって配置されている面光源素子であって、
    前記光制御部材は、
    光が出射する側に、X軸に直交し且つY軸に平行な複数の第1畝状凸部からなる第1の光制御手段と、
    前記第1の光制御手段の光源側に配置された第2の光制御手段と、を備え、
    前記光制御部材の光源側から垂直に入射した光が、前記第2の光制御手段を通過することによって、前記正面方向からX軸方向に沿った角度α、αの光線方向に分離され、
    Δα=|α−α
    としたとき、Δαが2度から20度であることを特徴とする面光源素子。
  2. 前記第2の光制御手段は、前記光制御部材の光が入射する面に設けられ、X軸に直交し且つY軸に平行な複数の第2畝状凸部からなり、
    前記第2畝状凸部は、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線の、X軸に対する傾きが3度以上20度以下であるプリズムからなることを特徴とする請求項1記載の面光源素子。
  3. 前記第2の光制御手段は、屈折率nである層1と、層1に接合された屈折率nである層2とからなり、前記層1、前記層2の順に前記正面方向に向かって配置され、
    屈折率は、n<nであり、
    X軸に平行且つY軸に直交する断面における前記層1と前記層2の接合面の輪郭線は、X軸に対する傾きが17度以上45度以下であるプリズムからなることを特徴とする請求項1記載の面光源素子。
  4. 前記第2の光制御手段は、屈折率nである層1と、層1に接合された屈折率nである層2とからなり、前記層1、前記層2の順に前記正面方向に向かって配置され、
    前記屈折率は、
    >n
    であり、
    X軸に平行且つY軸に直交する断面における層1と層2の接合面の輪郭線は、X軸に対する傾きが17度以上30度以下であるプリズムからなることを特徴とする請求項1記載の面光源素子。
  5. 前記第一畝状凸部では、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線のX軸に対する傾きの最大値が52度以上80度以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の面光源素子。
  6. 前記第1畝状凸部では、X軸に平行且つY軸に直交する断面の輪郭線が、楕円、放物線、及び、多項式の一部のうちの一つの曲線からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の面光源素子。
  7. X軸に平行且つY軸に直交する平面における、前記第1畝状凸部の断面幅aと、前記第1畝状凸部の高さbの比b/aが、0.28以上0.65以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の面光源素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の面光源素子が備える光制御部材。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の面光源素子と、
    前記面光源素子の前記正面方向に透過型表示装置を配置することを特徴とする画像表示装置。
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