JP2010248996A - パティキュレートフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】PM堆積量の変化が僅かであっても圧損が大きく変化するようにし、圧損感度を向上させる。
【解決手段】流入側セルを、開口面積が小さな小流入側セル12と、小流入側セル12より開口面積が大きな大流入側セル13との少なくとも2種類から構成した。使用中期には、小流入側セル11及び大流入側セル13にPMが堆積するにつれて圧損が徐々に上昇するが、使用後期にPMが所定量以上堆積すると先ず小流入側セル12における圧損が上昇し、全体でも圧損が急激に上昇する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジンなどから排出されるパティキュレートを含む排ガスからパティキュレートを濾過するパティキュレートフィルタに関するものである。
ガソリンエンジンについては、排ガスの厳しい規制とそれに対処できる技術の進歩とにより、排ガス中の有害成分は確実に減少している。一方、ディーゼルエンジンについては、有害成分がパティキュレート(炭素微粒子、サルフェート等の硫黄系微粒子、高分子量炭化水素微粒子( SOF)等、以下PMという)として排出されるという特異な事情から、ガソリンエンジンの場合より排ガスの浄化が難しい。
そこで従来より、セラミック製の目封じタイプのハニカム体(ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下 DPFという))が知られている。この DPFは、セラミックハニカム構造体のセルの開口部の両端を例えば交互に市松状に目封じしてなるものであり、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画するセル隔壁とよりなり、セル隔壁の細孔で排ガスを濾過してPMを捕集する。
しかし DPFでは、PMの堆積によって圧力損失(以下、圧損という)が上昇するため、何らかの手段で堆積したPMを定期的に除去して再生する必要がある。そこで従来は、圧損が上昇した場合に高温の排ガスを流してPMを燃焼させることで DPFを再生することが行われている。例えば特開2004−340023号公報には、 DPFの上流側と下流側との差圧(圧損)を検出し、その値が予め設定した閾値に達したときに DPFを再生することが記載されている。
また近年では、例えば特公平07−106290号公報に記載されているように、 DPFのセル隔壁にアルミナなどからコート層を形成し、そのコート層に白金(Pt)などの触媒金属を担持したフィルタ触媒が開発されている。このフィルタ触媒によれば、捕集されたPMが触媒金属の触媒反応によって酸化燃焼するため、捕集と同時にあるいは捕集に連続して燃焼させることでフィルタ触媒を連続的に再生することができる。そして触媒反応は比較的低温で生じること、及び捕集量が少ないうちに燃焼できることから、フィルタ触媒に作用する熱応力が小さく破損が防止されるという利点がある。しかしながらフィルタ触媒であっても、走行条件によってはPMの堆積が避けられず、再生処理は不可欠である。
DPFあるいはフィルタ触媒の再生方法としては、排ガス中に燃料などの炭化水素を供給し、その燃焼熱によって堆積しているPMを燃焼する方法、あるいは DPFあるいはフィルタ触媒の上流側に酸化触媒を配置し、HCやCOの多い排ガスを供給して酸化触媒における反応熱で排ガス温度を上昇させ、その高温の排ガスを DPFあるいはフィルタ触媒に供給することで堆積したPMを酸化する方法、などが知られている。
特開2004−340023号公報 特公平07−106290号公報
従来の DPFにおいては、PMが堆積するにつれて圧損が比例的に上昇するという特性があり、図6に示すようにPM堆積量xと圧損yとの関係はほぼy=ax+bの一次式で表される。製造時における誤差によって DPFの初期圧損にばらつきが生じること、圧損を検出する圧力センサーの精度にもばらつきがあることなどを考慮すると、再生処理が必要と判断される圧損yの閾値にはある程度の許容幅をもたせる必要がある。しかし従来の DPFにおいては、上記一次式の係数aの値が比較的小さいために、PM堆積量が大きく変化しても圧損の変化量が小さく、圧損感度が低いという問題があった。
すなわち圧損yの閾値でフィルタ再生時期を判定する場合、上記ばらつきを考慮して閾値には所定の範囲が設定される。しかしPM堆積量の変化に対して圧損の変化量が小さいために、閾値の範囲をひろくせざるを得ず、PMをまだ捕集できるにも関わらず再生処理が行われることになって、再生処理の頻度が必要以上に高くなっていた。したがって排ガス中に燃料を供給する再生方法の場合には、燃費が低下するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、PM堆積量の変化が僅かであっても圧損が大きく変化するPMフィルタとすること、すなわち圧損感度を向上させることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明のPMフィルタの特徴は、排ガス下流側で目詰めされた複数の流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた複数の流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁とを有するウォールフロー構造のパティキュレートフィルタであって、排ガス流入側端面に開口する流入側セルは、開口面積が小さな小流入側セルと、小流入側セルより開口面積が大きな大流入側セルとの少なくとも2種類からなることにある。
流入側セルの合計容積は、流出側セルの合計容積より大きいことが望ましい。
本発明のPMフィルタによれば、小流入側セルは大流入側セルより開口面積が小さいため、より少量のPMの堆積で圧損が圧損が上昇する。したがって図6に示すように、PMフィルタ全体としても使用初期には係数aが比較的大きな値で圧損が上昇する。しかし小流入側セルは閉塞されたわけではなく排ガスが流入可能であり、大流入側セルにおいてはまだ圧損が低い。また本発明のPMフィルタによれば、従来に比べて流入側セルの合計容積を増大させることができる。
そのため、小流入側セル内部のセル隔壁の細孔内にPMが付着した後である使用中期には、小流入側セル及び大流入側セルにPMが堆積するにつれて圧損が徐々に上昇し、係数aの値は小さい。しかし小流入側セルはセル隔壁の面積が大流入側セルのセル隔壁の面積に比べて小さいため、PMが所定量以上堆積することによって先ず小流入側セルにおける圧損が上昇する。するとPMフィルタ全体としての圧損が急激に上昇し、その上昇程度(係数aの値)は従来に比べて大きくなる。
すなわちPM堆積後期には、PM堆積量の変化が僅かであっても圧損が大きく変化するので、圧損感度が向上する。したがって従来より圧損yの閾値の範囲を狭めることができ、精度高く再生処理を判定することができるので、再生処理の頻度が低減され燃費が向上する。
また流入側セルの合計容積が流出側セルの合計容積より大きくなるように構成すれば、PM堆積後期に圧損が急激に上昇するまでの使用中期における係数aの値を低くすることができ、PM堆積後期に圧損が急激に上昇するまでの期間を長くすることができる。したがって再生処理の頻度をさらに低減することができる。
従来のPMフィルタの流入側端面を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るPMフィルタの流入側端面を示す正面図である。 本発明の実施例1に係るPMフィルタの流出側端面を示す正面図である。 図2のA−Aで切断された本発明の実施例1に係るPMフィルタの断面図である。 本発明の第2の実施例に係るPMフィルタの流入側端面を示す正面図である。 PM堆積量と圧損との関係を示す線図である。 本発明の第3の実施例に係るPMフィルタの流入側端面の要部正面図である。
本発明のPMフィルタは、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁とをもつ従来の DPFと同様のウォールフロー構造のものである。
PMフィルタは、コージェライト、炭化ケイ素などの耐熱性セラミックスから製造される。例えば、コージェライト粉末を主成分とする粘土状のスラリーを調製し、それを押出成形などで成形し、焼成する。コージェエライト粉末に代えて、アルミナ、マグネシア及びシリカの各粉末をコージェライト組成となるように配合することもできる。その後、流入側端面のセル開口を同様の粘土状のスラリーなどで目封じして流出側セルを形成し、流出側端面では流入側端面で目封じされたセルに隣接するセルのセル開口を目封じして流入側セルを形成する。その後焼成などで目封じ材を固定することでハニカム構造のPMフィルタを製造することができる。流入側セル及び流出側セルの形状は、断面三角形、断面四角形、断面六角形など、特に制限されない。
セル隔壁は、排ガスが通過可能な多孔質構造である。セル隔壁に細孔を形成するには、上記したスラリー中にカーボン粉末、木粉、澱粉、樹脂粉末などの可燃物粉末などを混合しておき、可燃物粉末が焼成時に消失することで細孔を形成することができ、可燃物粉末の粒径及び添加量を調整することで細孔の径と細孔容積を制御することができる。この細孔により流入側セルと流出側セルは互いに連通し、PMは細孔で濾過されて捕集されるが気体は流入側セルから流出側セルへと細孔を通過可能となる。
セル隔壁の気孔率は、40〜70%であることが望ましく、平均細孔径が8〜40μmであることが望ましい。気孔率及び平均細孔径がこの範囲にあることで、PMを効率よく捕捉できるとともに、触媒層を10〜 200g/L形成したフィルタ触媒としても圧損の上昇を抑制することができ、強度の低下もさらに抑制することができる。
本発明の最大の特色は、排ガス流入側端面に開口する流入側セルは、開口面積が小さな小流入側セルと、小流入側セルより開口面積が大きな大流入側セルとの少なくとも2種類からなることにある。
1個の小流入側セルの開口面積は例えば 0.8〜 1.1mm2 とすることができ、1個の大流入側セルの開口面積は例えば 1.6〜 2.2mm2 とすることができる。小流入側セルの開口面積が 0.7mm2 未満になると、排ガスが流入しにくくなって本発明の効果が発現されない。なおフィルタ触媒の場合には、触媒層を形成した後の開口面積がこの範囲となるようにする。
小流入側セルと大流入側セルとの数の構成割合は、一般には略同数となるがこれに限るものではない。また流入側セルと流出側セルの数の構成割合も特に制約はない。しかし流入側セルの合計容積は、流出側セルの合計容積より大きいことが望ましい。こうすることで、前述の使用中期における圧損とPM堆積量との関係式の係数aの値をより小さくすることができる。
また本発明のPMフィルタによれば、1個の小流入側セルと1個の大流入側セルとの開口面積比、あるいは1個の小流入側セルと1個の大流入側セルとの容積比を調整しても、使用中期における前述の一次式の係数a値を任意に調整することができ、再生処理の間隔を調整することが可能となる。
小流入側セル又は大流入側セルに対し、セル隔壁を介して小流入側セル又は大流入側セルが隣接していてもよいが、流入側セルどうしを区画するセル隔壁ではPMを捕集することが困難である。したがって小流入側セル及び大流入側セルを区画するセル隔壁には全て流出側セルが隣接し、流入側セルどうしを区画するセル隔壁を有さないことが望ましい。このようにすることで全てのセル隔壁をPMの捕集に用いることができ、再生処理までの間隔をより長くすることができる。
本発明のPMフィルタは、セル隔壁に触媒層を形成することで、フィルタ触媒として利用することができる。触媒層は、セル隔壁の表面のみでもよいが、セル隔壁の内部の細孔内表面にも形成することが望ましい。この触媒層は、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、あるいはこれらから選ばれる複数種からなる複合酸化物の一種又は混合物などから選ばれる多孔質酸化物を担体とし、この担体にPt、Rh、Pdなどの触媒金属やNOx 吸蔵材を担持してなるものである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
先ず従来例のPMフィルタを図1に示す。このPMフィルタは、図示しない流出側端面で市松状に目詰めされた流入側セル 100と、図1に示す流入側端面で市松状に目詰めされ流入側セル 100に隣接する流出側セル 101とを有している。流入側セル 100及び流出側セル 101は、それぞれ同一面積の断面正方形状に形成され、多孔質のセル隔壁 102によって区画されている。
図2及び図3に本実施例に係るPMフィルタの流入側端面10と流出側端面11を示し、図4に図2のA−A断面図を示す。このPMフィルタ1はコージェライトからなり、直径 143mm、長さ 120mmの円柱形状をなし、両端にそれぞれ流入側端面10と流出側端面11とを有している。図2に示すように、流入側端面10には小流入側セル12と大流入側セル13が共に正方形状に開口している。流入側端面10における小流入側セル12の各辺には、セル隔壁14を介してそれぞれ流出側セル15が隣接し、流出側セル15には流入側端面で三角形状の目詰め部16が形成されている。小流入側セル12の開口面積は大流入側セル13の開口面積の約1/2となっている。
小流入側セル12と大流入側セル13には、図3、図4に示すように流出側端面11において小流入側セル12の開口を目詰めする目詰部17と大流入側セル13の開口を目詰めする目詰め部18が形成されている。また流出側端面11には、小流入側セル12の周囲に流出側セル15が三角形状に開口している。したがって小流入側セル12と大流入側セル13の合計容積は、流出側セル15の合計容積の約3倍となっている。そして小流入側セル12及び大流入側セル13を区画するセル隔壁14には全て流出側セル15が隣接し、流入側セルどうしを区画するセル隔壁は存在しない。
すなわち本実施例のPMフィルタは、従来例のPMフィルタの流出側セル 101内を4枚のセル隔壁14で区画し一つの断面正方形の小流入側セル12と四つの断面三角形の流出側セル15とに区画してなるものである。また図1に示した従来例のPMフィルタにおける流入側セル 100の合計容積に対して、流入側セルの合計容積(小流入側セル12の合計容積+大流入側セル13の合計容積)は約 1.5倍増大している。
したがって本実施例のPMフィルタによれば、PMを含む排ガスは小流入側セル12と大流入側セル13の開口から流入して小流入側セル12と大流入側セル13を流れ、セル隔壁14を通過して流出側セル15に流入する。この際に排ガスはセル隔壁14の細孔で濾過されPMが捕集される。セル隔壁14で濾過されて清浄となった排ガスは、流出側セル15を流れて流出側端面11より排出される。
このとき、小流入側セル12は大流入側セル13より開口面積が小さいため、より少量のPMで圧損が上昇する。そのため図6に示すように、従来例に比べて初期における圧損の上昇速度が大きい。しかし小流入側セル12が閉塞されるわけではなく、排ガスは小流入側セル12と大流入側セル13の開口から流入する。小流入側セル12と大流入側セル13の合計容積は、流出側セル15の合計容積の約3倍と大きく、従来例に対し、流入側セルの合計容積が約 1.5倍に増大しているので、使用中期においてはPMの堆積度合いに対する圧損の上昇度合いが小さくなり、関係式の傾き(係数a)は従来例より小さくなる。
PMの堆積が進行すると、大流入側セル13より先に小流入側セル12が閉塞されるが、そうなると図6に示すように圧損が急激に増大し、関係式の傾き(係数a)が大きくなる。本実施例のPMフィルタでは、この傾きが大きくなった以降に圧損の閾値が設定されている。したがってPM堆積量の変化が僅かであっても圧損が大きく変化するため、従来例に比べて圧損感度が向上し、再生処理の間隔を長くすることができる。
本実施例に係るPMフィルタの流入側端面を図5に示す。このPMフィルタ2は、従来例と同様の流出側セル 101と、実施例1と同様の小流入側セル12、大流入側セル13、及び流出側セル15とを有している。小流入側セル12及び大流入側セル13を区画するセル隔壁14には全て流出側セル15又は流出側セル 101が隣接し、流入側セルどうしを区画するセル隔壁は存在しない。
すなわち本実施例のPMフィルタは、従来例のPMフィルタと実施例1のPMフィルタとの中間的なものである。小流入側セル12と大流入側セル13の合計容積は、流出側セル15の合計容積の約 1.7倍であるが、従来例に対しては、流入側セルの合計容積(小流入側セル12の合計容積+大流入側セル13の合計容積)は約1.25倍に増加している。
したがって本実施例のPMフィルタによれば、PMを含む排ガスは小流入側セル12と大流入側セル13の開口から流入して小流入側セル12と大流入側セル13を流れ、セル隔壁14を通過して流出側セル15又は流出側セル 101に流入する。この際に排ガスはセル隔壁14の細孔で濾過されPMが捕集される。セル隔壁14で濾過されて清浄となった排ガスは、流出側セル15又は流出側セル 101を流れて流出側端面11より排出される。
このとき、小流入側セル12は開口面積が小さいため、より少量のPMで圧損が上昇する。そのため図6に示すように、実施例1よりは低いものの従来例に比べて初期における圧損の上昇速度が大きい。しかし小流入側セル12が閉塞されるわけではなく、排ガスは小流入側セル12と大流入側セル13の開口から流入する。そして従来例に対し、流入側セルの合計容積が約 1.5倍に増大しているので、PMの堆積度合いに対する圧損の上昇度合いが小さくなり、関係式の傾き(係数a)は実施例1より大きいものの従来例より小さくなる。
PMの堆積が進行すると、大流入側セル13より先に小流入側セル12が閉塞されるが、そうなると図6に示すように圧損が急激に増大し、関係式の傾き(係数a)が大きくなる。本実施例のPMフィルタも、この傾きが大きくなった以降に圧損の閾値が設定されている。したがってPM堆積量の変化が僅かであっても圧損が大きく変化するため、従来例に比べて圧損感度が向上し、再生処理の間隔を長くすることができる。
なお図6においては、従来例、実施例1、実施例2の全てに同じ圧損の閾値を設定しているので、その閾値に対するPM堆積量の範囲が異なることが明瞭に示され、その範囲が狭いほど圧損感度が高いことが示されている。
本実施例に係るPMフィルタの流入側端面の要部を図7に示す。このPMフィルタ3は、断面正三角形状の大流入側セル30と、断面積が大流入側セル30の1/4で断面正三角形状の小流入側セル31と、小流入側セル31と同一形状の流出側セル32とを有している。大流入側セル30の各辺にはセル隔壁33を介して二つの流出側セル32が隣接し、小流入側セル31の各辺にはセル隔壁33を介して一つの流出側セル32が隣接している。流入側セルどうしを区画するセル隔壁は存在しない。
したがって本実施例のPMフィルタによれば、PMを含む排ガスは小流入側セル31と大流入側セル30の開口から流入し、セル隔壁33を通過して流出側セル32に流入する。この際に排ガスはセル隔壁33の細孔で濾過されPMが捕集される。セル隔壁33で濾過されて清浄となった排ガスは、流出側セル32を流れて流出側端面より排出される。
このとき、小流入側セル31は開口面積が小さいため、より少量のPMで圧損が上昇する。そのため従来例に比べて初期における圧損の上昇速度が大きい。しかし小流入側セル31が閉塞されるわけではなく、排ガスは小流入側セル31と大流入側セル30の開口から流入する。そして従来例に対し、流入側セルの合計容積が増大しているので、PMの堆積度合いに対する圧損の上昇度合いが小さくなり、関係式の傾き(係数a)は従来例より小さくなる。
PMの堆積が進行すると、大流入側セル30より先に小流入側セル31が閉塞されるが、そうなると圧損が急激に増大し、関係式の傾き(係数a)が大きくなる。本実施例のPMフィルタも、この傾きが大きくなった以降に圧損の閾値が設定されている。したがってPM堆積量の変化が僅かであっても圧損が大きく変化するため、従来例に比べて圧損感度が向上し、再生処理の間隔を長くすることができる。
本発明のPMフィルタは、そのまま用いてもよいし、触媒層を形成してフィルタ触媒として用いることも好ましい。またディーゼルエンジンの排気系に用いられる他、ボイラーなどの排気系に用いることもできる。
1:PMフィルタ
12:小流入側セル
13:大流入側セル
14:セル隔壁
15:流出側セル
16:目詰め部

Claims (3)

  1. 排ガス下流側で目詰めされた複数の流入側セルと、該流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた複数の流出側セルと、該流入側セルと該流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁とを有するウォールフロー構造のパティキュレートフィルタであって、
    排ガス流入側端面に開口する該流入側セルは、開口面積が小さな小流入側セルと、該小流入側セルより開口面積が大きな大流入側セルとの少なくとも2種類からなることを特徴とするパティキュレートフィルタ。
  2. 前記流入側セルの合計容積は前記流出側セルの合計容積より大きい請求項1に記載のパティキュレートフィルタ。
  3. 前記小流入側セル及び前記大流入側セルを区画する前記セル隔壁には全て前記流出側セルが隣接し、前記流入側セルどうしを区画する前記セル隔壁を有さない請求項1又は請求項2に記載のパティキュレートフィルタ。
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