本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図17を用いて説明する。
図1と図2は、本発明の画像表示装置の実施例を示す外観斜視図である。図1は、その画像表示装置50の背面側斜め上方から見た斜視図であり、図2は、その正面側斜め上方から見た斜視図である。
この実施例の画像表示装置50として、画面サイズが42型のテレビジョン装置を例に掲げて説明する。また、表示モジュールとして液晶モジュールを用いた例を説明する。
図1及び図2において、画像表示装置50は、内部に表示モジュールとして液晶モジュール1を収納した画像表示装置本体50Aと、この画像表示装置本体50Aを、所定角度範囲内で上下方向(天地方向)及び左右方向の首振り動作が可能なように支持する台座部50Bと、を有して構成されている。画像表示装置本体50Aは、正面側のフロントカバー(以下、Fカバーと称する)2と背面側のリアカバー(以下、Rカバーと称する)3とが組み合わされてなる樹脂製の筐体4を有している。Fカバー2は枠状であり、Rカバー3は一面が解放された扁平の箱状である。筐体4の内部に、後述する固定構造により液晶モジュール1が固定されており、画像表示装置50の信号処理等の回路を搭載した基板や電源部など(図示せず)が収納される。図1に示すように、台座部50Bには、金属製の台座固定金具3aが立設されている。また、画像表示装置本体50Aには、金属製のセンターフレーム3cが設けられている。台座固定金具3aは、後述する固定手段によりセンターフレーム3cに固定されている。すなわち、画像表示装置本体50Aはセンターフレーム3c及び台座固定金具3aを介して台座部50Bに支持されている。
また、図2に示すように、Fカバー2には、液晶モジュール1の画像表示面(液晶モジュール1の前面に形成されている表示面)1aを露出させる開口窓2aが形成されている。この開口部2aを囲む枠部を額縁部2cと称する。以降、Fカバー2(額縁部2c)の正面側表面(前後方向に対してほぼ直交する方向に展開している平面状の表面)を基準正面2bと称する。また、図1に示すように、筐体4における、センターフレーム3c以外の部分(Rカバー3における背面側表面;前後方向に対してほぼ直交する方向に展開している平面状の表面)を基準背面3bとする。基準背面3b上にある4箇所の雌ねじ部3nは、壁掛け金具を取り付けるための受け部である。ここで、画像表示装置本体50Aのセンターフレーム3c以外の部分の筐体4の厚さをTKとする。すなわち、厚さTKは、基準正面2bと基準背面3bとの距離となる。ここでは、厚さTKを小さくすることが薄型化することである。
図3は、表示モジュール1の外観斜視図である。液晶モジュール1は、矩形で扁平な液晶パネル5とバックライト部6とを有して構成されている。液晶パネル5とバックライト部6とは、後述する複数の固定部材7により重ね合わされるように一体化されている。実施例では、固定部材7は、液晶モジュールの天側の辺(図3の上方の辺)に5個、地側の辺(図3の下方の辺)に3個用いられている。
図4は、液晶モジュール1とFカバー2との固定構造について説明するための分解斜視図である。この図4を用いて、本発明の液晶モジュール1の固定構造について概略を説明する。
液晶モジュール1は、液晶パネル5と、バックライト部6と、両者の間に挟持される枠状の緩衝部材10と、液晶パネル5とバックライト部6とを互いに接近するように付勢しつつ一体化する固定部材7とを有して構成されている。固定部材7は、3種類が用いられる。すなわち、液晶モジュール1の天側の辺の中央部に配置されて液晶パネル5とバックライト部6とを固定する1個の天中央固定部材7cと、天中央固定部材7cの左右に各2個ずつ配置されて液晶パネル5とバックライト部6とを固定する4個の天固定部材7aと、地側の辺において液晶パネル5とバックライト部6とを固定する3個の地固定部材7bと、である。液晶モジュール1は、Fカバー2の背面側からFカバー2に取り付けられる。緩衝部材10は用いなくてもよい。
Fカバー2の背面(裏面)において、液晶パネル5の表示面5aにおける画像表示領域AR1の外側領域AR2(図4において斜線を付した領域)に対応する部位に、緩衝部材8を予め装着しておく。具体的には、緩衝部材8は、外側領域AR2において、複数の固定部材7と干渉しないように、また、液晶パネル5がFカバー2に取り付けられた際に画像表示装置本体50Aの左右方向で固定部材7との隙間が無いかあるいは極少となるように装着される。天固定部材7a,地固定部材7b,及び天中央固定部材7cには、液晶パネル5との間に介在するようにそれぞれ緩衝部材9a,9b,及び9cが取り付けられている。
Fカバー2に液晶モジュール1を取り付ける際には、緩衝部材8が両者の間に挟まるように取り付けるので、たとえばFカバー2から液晶パネル5に加わる衝撃や振動が緩衝部材8により効果的に吸収される。また、緩衝部材8により、Fカバー2の開口部2aから液晶パネル5の背面に位置するバックライト部6の内部に塵や埃などの異物が進入することが防止される。
バックライト部6は、背面側の平板部11dとその外周縁から立ち上がる周壁11e部とを有して扁平の箱状(深さの値が小さい矩形な枡状)に形成されたパネルシャーシ11を備えている。液晶パネル5とバックライト部6との間に配設される緩衝部材10は、周壁11eの内側に嵌合するように配置され、パネルシャーシ11と液晶パネル5との間に挟み込まれる構造となっている。
固定部材7a,7b,7cは、バックライト部6の天側と地側の各側面において、パネルシャーシ11に図4では図示しない雄ねじ(図9に示す雄ねじZZ1や雄ねじZZ2)により固定されている。また、固定部材7a,7b,7cは、Fカバー2に対してその背面側から雄ねじにより固定されている。
上述した構造によれば、従来、液晶パネル5とバックライト部6とを一体化して固定するために用いていた液晶モジュール1の外周部を覆う枠状のベゼルを使用せず、その替わりにベゼルよりも遙かに形状が小さく質量も軽い固定部材7を用いて液晶パネル5とバックライト部6とを一体化して固定するので、表示モジュールの容量削減と質量の軽量化が実現できる。また、液晶パネル5とバックライト部6とが固定されていることで、枠部材を軽量化する構造とした場合(枠部材として固定部材7を用いた場合)でも、液晶パネル5自体がバックライト部6の強度に寄与するため、外部から付与される衝撃や振動にも耐える強い構造となるばかりでなく、温度の変化等による反りや内部歪みなどの発生を防ぎ、表示モジュール全体の強度や剛性も維持することができる。
次に、上述の主要部材について、詳細に説明する。
図5は、固定部材7のうちの、天固定部材7aを説明するための斜視図である。天固定部材7aは、金属の板材をプレス加工して形成されており、略長方形状のシャーシ連結部7a1と、シャーシ連結部7a1の一方の長辺に連接して折り曲げられたパネル保持部7a2と、シャーシ連結部7a1の他方の長辺に設けられた2段曲げによる段差部7a3と、段差部7a3に連接してシャーシ連結部7a1と平行に形成されたFカバー保持部7a4と、を有している。
パネル保持部7a2は、シャーシ連結部7a1に対して約90°の角度となるように折り曲げ形成されている。また、段差部7a3は、シャーシ連結部7a1に対して約90°の角度となるように折り曲げ形成されていおり、Fカバー保持部7a4は、段差部7a3に対して約90°の角度となるように折り曲げ形成されている。パネル保持部7a2における折り曲げの内側となる面は、液晶パネル5側と接触する面であるが、緩衝部材9aが貼り付けられている。緩衝部材9aは、この固定部材7がパネルシャーシ11に固定された際に液晶パネル5の画像表示領域AR1に進入せず外側近傍(外側領域AR2における外側近傍)に当接するよう貼着される。天固定部材7aは、パネルシャーシ11に取り付けられた状態で、貼付された緩衝部材9aが液晶パネル5に当接して液晶パネル5を保持する。図5において、天固定部材7aの厚みTmと緩衝部材9aの厚みとを合わせた厚みはTaである。
シャーシ連結部7a1の中央部には、貫通孔7a5が形成されている。また、シャーシ連結部7a1には、貫通孔7a5を挟んで一対の長孔7a6が設けられている。
パネルシャーシ11において、天固定部材7aが取り付けられる部位11eには突起部11a1(図9参照:詳細は後述する)が設けられており、この突起部が長孔7a6と係合して天固定部材7aは位置決め固定される。また、パネルシャーシ11に天固定部材7aが取り付けられた際に、貫通孔7a5に対応する部位には、雌ねじ11a2(図9参照:詳細は後述)が設けられている。天固定部材7aの位置決め固定後に、雄ねじZZ1(図9参照)を貫通孔7a5に挿通し天固定部材7aとパネルシャーシ11とを共締めすることにより、液晶パネル5とバックライト部6とを一体的に固定する。すなわち、パネル保持部7a2とパネルシャーシ11との間に液晶パネル5が挟み込まれる。その際、緩衝部材9aがある程度圧縮されるように挟み込ませてもよい。その場合、緩衝部材10を配設してあれば、それもある程度圧縮される。なお、段差部7a3の高さT7aの値は、貫通孔7a5に挿通する雄ねじのねじ頭の高さの値より大きくなっており、そのねじ頭が筐体4の内部、即ち、Fカバー2の内部に収容される高さに設定する。
Fカバー保持部7a4の中央部には、バーリングにより雌ねじ7a7が形成されている。Fカバー2の内面において、Fカバー2に表示モジュール1を取り付けた状態でFカバー保持部7a4に対応する部位には、Fカバー2が当接する座2jzが設けられている(図8参照)。また、その際、Fカバー2における雌ねじ7a7に対応する部位には、貫通孔2j(図8参照:詳細は後述する)が設けられている。雄ねじZZ(図8参照)を貫通孔2jに挿通してねじ込み、天固定部材7aとFカバー2とを共締めすることにより、Fカバー2に液晶モジュール1が取り付けられる。
図6は、固定部材7の内の、天中央固定部材7cを説明するための斜視図である。天中央固定部材7cは、金属の板材をプレス加工して形成されており、略長方形状のシャーシ連結部7c1と、シャーシ連結部7c1の一方の長辺に連接して折り曲げられたパネル保持部7c2と、パネル保持部7c2の他方の長辺側に設けられたFカバー保持部7c4と、Fカバー保持部7c4に連接してパネル保持部7c2と同じ方向に折り曲げられたRカバー保持部7c3と、を有している。実施例においては、Fカバー保持部7c4は、画像表示装置本体50Aの後面において、シャーシ連結部7c1と同一平面に連続的に形成されている。
パネル保持部7c2は、シャーシ連結部7c1に対して約90°の角度となるように折り曲げ形成されている。パネル保持部7c2における折り曲げの内側となる面は、液晶パネル5側と接触する面であり、緩衝部材9cが貼り付けられている。緩衝部材9cは、この固定部材7がパネルシャーシ11に固定された際に液晶パネル5の画像表示領域AR1に進入せずその外側近傍に当接するよう貼着される。天中央固定部材7cは、パネルシャーシ11に取り付けられた状態で、貼付された緩衝部材9cが液晶パネル5に当接して液晶パネル5を保持する。図6において、天中央固定部材7cの厚みTmと緩衝部材9cの厚みとを合わせた厚みはTcである。
シャーシ連結部7c1には、貫通孔7c5が形成されている。また、シャーシ連結部7c1には、貫通孔7c5を挟んで一対の切欠き部7c6が設けられている。
パネルシャーシ11において、天中央固定部材7cが取り付けられる部位11eには突起部11c1(図9参照:詳細は後述する)が設けられており、この突起部が切り欠き部7c6と係合して天中央固定部材7cは位置決め固定される。また、パネルシャーシ11に天中央固定部材7cが取り付けられた際に、貫通孔7c5に対応する部位には、雌ねじ11c2(図9参照:詳細は後述)が設けられている。天中央固定部材7cの位置決め固定後に、雄ねじZZ2(図9参照)を貫通孔7c5に挿通し天中央固定部材7cとパネルシャーシ11とを共締めすることにより、液晶パネル5とバックライト部6とを一体的に固定する。すなわち、パネル保持部7c2とパネルシャーシ11との間に液晶パネル5が挟み込まれる。その際、緩衝部材9aがある程度圧縮されるように挟み込ませてもよい。その場合、緩衝部材10を配設してあれば、それもある程度圧縮される。
Fカバー保持部7c4には、バーリングにより図6の上方に突出して雌ねじ7c7が形成されている。Fカバー2の内面において、Fカバー2に表示モジュール1を取り付けた状態でFカバー保持部7c4に対応する部位には、Fカバー2が当接する座2gzが設けられている(図8参照)。また、その際、Fカバー2における雌ねじ7c7に対応する部位には、貫通孔2g(図8参照:詳細は後述する)が設けられている。雄ねじZZ(図8参照)を貫通孔2gに挿通してねじ込み、天中央固定部材7cとFカバー2とを共締めすることにより、Fカバー2に液晶モジュール1が取り付けられる。なお、雌ねじ7c7のバーリング高さは、貫通孔7c5に挿通する雄ねじのねじ頭の高さより大きくし、そのねじ頭が筐体4の内部、即ち、Fカバー2の内部に収容される高さに設定する。
Rカバー保持部7c3の両端部側には、一対の雌ねじ7c8が設けられている。Rカバー保持部7c3の外側面には、図1に示すセンターフレーム3cが当接する。センターフレーム3cには、その当接の際、一対の雌ねじ7c8に対応する部位にそれぞれ貫通孔(図1では図示せず;図13に示す貫通孔3c1,3c2)が設けられている。図1では図示しない雄ねじ(図15に示すボルトZZ3)をこの貫通孔に挿通して、天中央固定部材7cとセンターフレーム3cとを共締めすることにより、フレーム3cを介して、台座部50B(台座固定金具3a)と、液晶モジュール1、即ち画像表示装置本体50Aとが固定される。
図7は、Fカバー2を説明するための斜視図であり、Fカバー2を背面側の斜め右下方から見た斜視図である。図7には使用時の天地左右の方向を示している。図8は、図7における天側の一部DT1を矢印Y1方向から見た斜視的拡大図である。また、図8では、理解容易の為、固定金具7(7a,7c)が取り付けられた表示モジュール1の一部を一点鎖線で示している。
開口窓段差部2dの内側内面には、緩衝部材8が貼付されている。緩衝部材8は、天固定部材7a,地固定部材7b,及び天中央固定部材7cと干渉しないように複数に分けられて貼り付けられている。緩衝部材8は、表示モジュール1がFカバー2取り付けられた状態で、両者間に隙間が生じない程度に押しつぶされる。
図8において、開口部2aの縁部には、緩衝部材8と同じ方向に突出するリブ2dが形成されている。リブ2dを設けることにより、固定部材7a,7b,7cを外から見え難くすると共に、液晶モジュール1内部に塵や埃などの異物が入り難くする効果がある。また、Fカバー2自体の変形等に対する強度・剛性を強化することができる。リブ2dの高さは、表示モジュール1を取り付けた状態で表示モジュール1に接触しない程度に設定される。
図8において表示モジュール1に取り付けられた天固定部材7a及び天中央固定部材7cは、Fカバー2に対して矢印DR1方向に装着される。Fカバー2の内側面において天固定部材7aが取り付けられる部位は、天固定部材7aに対応した形状で形成された保持部2haとされている。また、天中央固定部材7cが取り付けられる部位は、天中央固定部材7cに対応した形状で形成された保持部2hcとされている。各保持部2ha,2hcには、内外方向に延在する(前後方向に僅かに突出し、上下方向に延在する)突起部2iが形成されている。この突起部2iに天固定部材7a及び天中央固定部材7cが当接して表示モジュール1の正面−背面方向(厚さ方向)の位置が規定される。
天固定部材7aの雌ねじ7a7及び天中央固定部材7cの雌ねじ7c7と、貫通孔2j及び貫通孔2gは、それぞれ前述のように、軸心が一致するように設けられているので、雄ねじZZにより共締めにより固定することができる。Fカバー2には、さらに貫通孔2kが設けられている。貫通孔2kは、Rカバー3との締結をするためのものであり、雄ねじ(図示せず)を貫通孔2kとRカバー3に設けられた雌ねじ(図示せず)に挿通して共締めすることにより、Fカバー2とRカバー3とを固定する。
天固定部材7a及び天中央固定部材7cの無い領域に設けられた緩衝部材8の厚さThは、固定部材7の存在する領域にある緩衝部材9aや9cの厚さとは異なる厚みとしている。具体的には、図5の厚さTaや図6の厚さTcと、厚さThは同じ厚さとなる。即ち、天固定部材7aの厚みと緩衝部材9aの厚みとを合計した厚みと、天中央固定部材7cの厚みと緩衝部材9cの厚みとを合計した厚みとを同じ厚みとし、これを緩衝部材8の厚みと同じに設定する。固定部材とFカバー又はRカバー(枠状筐体)とは、表示面以外の他面(上下側面など)で固定されている。
このように、実施例では、液晶パネル5とバックライト部6とを、複数の小さな固定部材7(7a、7b,7c;固定部材7bの詳細は後述する)を用いて一体化している。従って、従来のように、液晶パネル5の画像表示領域以外の外周領域に当接するように設けられた枠状の部材(例えば、金属ベゼル)を用いていないので、枠部材の量や容積が削減でき、軽量化もされている。また、従来のように枠状の部材がないので、画像表示装置50全体の薄型化も可能である。
さらに、メインテナンス時に筐体から表示モジュール1を外しても、固定部材7で液晶パネル5とバックライト6とが結合されているので、バックライト6の内部に塵や埃などの異物が混入しにくく、作業中に液晶パネル5の破損等の問題も発生し難くなっている。
実施例の構造において、画像表示装置50(画像表示装置本体50A)の全体の剛性をより高くしたい場合には、後述説明する図13に示すように、バックライト部6のパネルシャーシ11などの背面の板金フレーム6a(平板部11d)に対して、例えば天地側の長手方向の枠部等に、別部品の金属性の補強板金等を設置して部分的に剛性を強化する構成とする。なお、図1に示す、天中央固定部材7cが取り付けられるセンターフレーム3cも補強板金部材の一例である。このように金属製の補強板金部材を設ける構成にすれば、複数の固定部材7を枠部材の代わりとして用い、薄型軽量を実現したまま、画像表示装置50全体の剛性を維持することができる。なお、補強板金部材は柱状部材の例であり、補強板金部材を板金以外のもの(たとえばダイキャスト)や金属以外の材料で構成してもよい。
図9は、液晶パネル5とバックライト部6との組み立て構造を説明するための斜視図である。図9は、液晶パネル5とバックライト部6とを所定の相対位置で重ね合わせ、天固定部材7a及び天中央固定部材7cで一体固定する直前の状態を示している。図9に示すように、固定部材7とパネルシャーシ11とは、表示面以外の他面(上下方向における端部側面など)で、液晶パネル5に対して固定されている。
図9において、パネルシャーシ11の上方側側面には、突出した台座部11aと台座部11cが設けられている。各台座部11a,11cは、図3や図9から理解されるように、台座部11cが1箇所、台座部11aが4箇所形成されている。
図9に示すように、台座部11aには、天固定部材7aが装着される。装着手順としては、天固定部材7aを上方から矢印DR2方向に移動させ、その一対の長孔7a6を台座部11aの一対の突起部11a1に係合させる(一対の長孔7a6に一対の突起部11a1を挿入させる)と共に、パネル保持部7a2の内側面が液晶パネル5の表面に当接するように台座部11aに装着する。一対の長孔7a6は、突起部11a1よりも正面-背面方向(厚さ方向)で大きく形成してあり、固定部材7aを液晶パネル5に装着する際に、液晶パネル5を損傷させないようにすると共に、天固定部材7aをパネルシャーシ11にねじ固定する際の位置決めをする。
天固定部材7aを位置決め固定後に、雄ねじZZ1を貫通孔7a5に挿通し、天固定部材7aとパネルシャーシ11とを共締めすることにより、液晶パネル5とバックライト部6とを一体固定する。これによって、正面−背面方向(厚さ方向)及び天側面−表示モジュール内部方向(天地方向)の位置が規制される。
台座部11cには、天中央固定部材7cが装着される。装着手順としては、天中央固定部材7cを上方から矢印DR3方向に移動させ、その一対の切欠き部7c6を一対の突起部11c1と係合させて位置決めし、雄ねじZZ2を貫通孔7c5に挿通してパネルシャーシ11の雌ねじ11c2に螺合させ、天中央固定部材7cとパネルシャーシ11とを共締めすることにより、液晶パネル5とバックライト部6とを一体的に固定する。
天固定部材7a及び天中央固定部材7cにおける長孔7a6及び切欠き部7c6は、共に同じような機能を有するので、いずれを選択してもよい。例えば、固定部材7が、パネルシャーシ11に取り付けた状態で左右方向となる幅が大きい場合には長孔にし、幅が小さい場合には切欠き部にするとよい。
図10は、地固定部材7bを説明するための斜視図である。この、地固定部材7bは、金属の板材をプレス加工して形成されており、略長方形状のシャーシ連結部7b1と、シャーシ連結部7b1の一方の長辺に連接して折り曲げられたパネル保持部7b2と、を有している。
パネル保持部7b2は、シャーシ連結部7b1に対して約90°の角度となるように折り曲げ形成されている。パネル保持部7b2における折り曲げの内側となる面は、液晶パネル5と接触する面であり、緩衝部材9bが貼り付けられている。緩衝部材9bは、液晶パネル5の画像表示領域AR1(図4参照)に進入せずその外側の外側領域AR2に当接するように貼着される。地固定部材7bは、パネルシャーシ11に取り付けられた状態で、貼付された緩衝部材9bが液晶パネル5に当接して液晶パネル5を保持する。図10において、地固定部材7bの厚みTmと緩衝部材9bの厚みとを合わせた厚みはTbである。
シャーシ連結部7b1には、貫通孔7b3が形成されている。また、シャーシ連結部7b1には、貫通孔7b3を挟んで一対の長孔7b4が設けられている。
パネルシャーシ11において、地固定部材7bが取り付けられる部位には、台座部11aと同様の台座部(図示せず)が設けられており、この突起部が長孔7b4と係合して地固定部材7bは位置決め固定される。
また、パネルシャーシ11に地固定部材7bが取り付けられた際に、貫通孔7b3に対応する部位には、雌ねじ(図示せず)が設けられている。地固定部材7bの位置決め固定後に、図示しない雄ねじを貫通孔7b3に挿通し地固定部材7bとパネルシャーシ11とを共締めすることにより、液晶パネル5とバックライト部6とを一体的に固定する。すなわち、パネル保持部7b2とパネルシャーシ11との間に液晶パネル5が挟み込まれる。その際、緩衝部材9bがある程度圧縮されるように挟み込ませてもよい。その場合、緩衝部材10を配設してあれば、それもある程度圧縮される。
図11は、図7における地側の一部DT2を矢印Y2方向から見た斜視的拡大図である。実施例において、表示モジュール1の地側は、地固定部材7bをFカバー2に直接ねじ止めすることなくFカバー2に固定される。具体的には、図11に示すように、Fカバー2の地側の枠内における地固定部材7bが装着される部位に、下穴2m1を有するボス2mが設けられており、パネルシャーシ11には、表示モジュール1をFカバー2に取り付けた際に下穴2m1に対応する貫通孔(図示せず)が形成されている。そして、図示しない雄ねじをこの貫通孔に挿通して下穴2m1に対して共締めすることにより、Fカバー2とパネルシャーシ11とが一体的に固定される。従って、実施例においては、パネルシャーシ11とFカバー(枠状筐体)2とは、液晶パネル5の画像表示領域AR1を有する前面以外の他面である側面側で固定される構造となっている。また、Fカバー2とセンターフレーム3c(図13参照)を装着する部位に、下穴2n1を有するボス2nが設けられている。
各固定部材7は、必ずしもFカバー保持部やRカバー保持部を設けた形状に限定されるものではない。例えば、パネルシャーシ11にFカバー保持部やRカバー保持部を設けて、Fカバー2やRカバー3をパネルシャーシ11に固定する構造としてもよい。
上述したように、緩衝部材8は、液晶パネル5とFカバー2との間における、天固定部材7a,地固定部材7b,及び天中央固定部材7cが無い部位に設けられている。即ち、各固定部材7と干渉しないように設けられている。また、緩衝部材8の厚さTh(図8参照)は、固定部材7a,7b,7cそれぞれに取り付けられた緩衝部材9a,9b,9cの厚さとは異なる厚みとしている。例として、各固定部材7a,7b,7cの板厚Tmと、それぞれに取り付けられた緩衝部材9a,9b,9cとを合わせた厚さTa,Tb,Tc(図5,6,10参照)と緩衝部材8の厚さThとを同じ厚さにする。また、各固定部材7a,7b,7cの板厚が互いに異なる場合は、それぞれに取り付けられる緩衝部材9a,9b,9cの厚さも互いに異なるようにして、トータルの厚さTa,Tb,Tcが緩衝部材8の厚さThと同じになるようにしてもよい。少なくとも、緩衝部材8の厚さThが、固定部材7a,7b,7cの板厚Tmよりも厚くなっていればよい。固定部材7a,7b,7cの板厚Tmが異なる場合は、それぞれの固定部材について、その板厚よりも隣接して取り付けられた緩衝部材8の厚さが厚くなっていればよい。また、実施例では、各固定部材7を液晶パネル5の天地となる部位に装着したが、それに限定されるものではなく、例えば左右の部位に装着してもよい。また、実施例では、各固定部材7とFカバー2又はRカバー3(枠状筐体)とが、表示面以外の他面である側面側で固定されているが、側面側に限定するものではなく、背面側で固定されていてもよい。
図12は、本発明の画像表示装置50の実施例を示す背面側の分解図である。この図12を用いて、本発明の画像表示装置50の背面側の組み立て及び固定構造について概略を説明する。
液晶モジュール1は、Fカバー2が取り付けられた状態で背面側を上に向けて平置きされている。Rカバー3は、センターフレーム3cと、右Rカバー3d及び左Rカバー3eとで構成されている。背面側の組み立て方法としては、まず、センターフレーム3cを液晶モジュール1及びFカバー2に取り付けた後、右Rカバー3d及び左Rカバー3eを取り付ける。センターフレーム3cは、金属の板材を用いて一体成形により形成されており、背面の板金フレーム6aの剛性を補強するための補強板金部材としての役割と共に、画像表示装置本体50Aに対して、少なくともRカバー3の厚さ以上の薄型化に寄与している。なお、実際の商品では、デザイン性を考慮し、センターフレーム3cを塗装するなどして用いる。また、センターフレーム3cと板金フレーム6a共に、金属製であるため熱伝導性が優れており、画像表示装置本体50Aの筐体内部で発生する熱を直接的且つ効率的に放熱させる役割がある。図1に示すように、センターフレーム3cの基部3fは、右Rカバー3d及び左Rカバー3eと同じく基準背面3bの同一平面上に、露出した状態で段差なく連続的に取り付けられている。即ち、センターフレーム3cは、筐体4の一部として構成されており、画像表示装置本体50Aの薄型化のため、基準正面2bと基準背面3bとの最小距離TKを維持するようにセンターフレーム3cの基部3fが取り付けられている。
図13は、センターフレーム3cを説明するための斜視図である。このセンターフレーム3cは、液晶モジュール1の背面の板金フレーム6aの天側の辺と地側の辺とを連結補強するための基部3fと、この基部3fの一長辺に連接した右カバー連結部3gaと、他方の一長辺に連接した左カバー連結部3gbと、基部3fの裏側内部より連接しているL字上の右Rカバー当接部3ha及び左Rカバー当接部3hbと、基部3fの裏側で基部3fの天地方向に延在し突出している突条部(突起部)3iとを有している。また、基部3fには、天側寄りに上台座固定金具連結部3jと、地側寄りに下台座固定金具連結部3kとがボルトBにより固定されている。
なお、上台座固定金具連結部3jと下台座固定金具連結部3kは、画像表示装置本体50Aが台座部50Bに支持されない場合、即ち、壁掛け金具等で天吊り状態にする場合等においては、基部3f上に設置しないこととする。
右Rカバー3dは、取り付け時に右カバー連結部3gaと連接する一方、右カバー連結部3gaの裏側部分及び基部3fの裏側部分と右Rカバー当接部3haで形成されるL字状の空間内にはめ込むことによって固定されている。左Rカバー3eも同様に、左カバー連結部3gbと連接する一方、左カバー連結部3gbの裏側部分及び基部3fの裏側部分と左Rカバー当接部3hbで形成されるL字状の空間内にはめ込むことによって固定されている。
突条部3iは、基部3fの長手方向(たとえば上下方向)に延びており、リブや放熱フィンとしての機能を備えており、基部3fの補強及びセンターフレーム3c全体の補強や軽量化や冷却効果を上げる役割がある。また、基部3fの裏側にあたる部分(基部3fにおけるフレーム6a側の部分;基部3fにおける表示モジュール1側の部分)、即ち、右Rカバー当接部3ha及び左Rカバー当接部3hbのそれぞれ裏側と突条部3iとの間には、基部3fの長辺と並行に延びる上下方向の空間である上下溝3ia,3ibが、突条部3iが形成されていることに応じて形成されており、バックライト部6内部や後述するセンターフレーム3cへ伝熱された熱を効率的に筐体4の外部へ放熱させている。なお、溝に代えてまたは加えて貫通孔を形成してもよい。さらに、センターフレーム3cに設けられた上下溝3ia,3ibや貫通孔は、本実施例の形状に限らず、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で変形例を適用することができる。さらに、補強板金部材(センターフレーム)3cは、すでに理解されるように、センターフレーム3cの長手方向が上下方向になるように設置されている。また、センターフレーム3cに設けられている貫通孔の上方開口部もしくは溝3ia,3ibの上方開口部に一致するように(貫通孔の上方開口部もしくは溝3ia,3ibの上方開口部が外気に通じるように)、筐体4(Fカバー2やRカバー3)に貫通孔(図示せず)が設けられているものとする。なお、センターフレーム3cに設けられている貫通孔の下方開口部もしくは溝3ia,3ibの下方開口部に一致するように、筐体4に貫通孔(図示せず)が設けられていてもよい。これにより、大気を対流させてセンターフレーム3c等を効率良く冷却することができる。
上台座固定金具連結部3jと下台座固定金具連結部3kは、金属製の部材であり、センターフレーム3cの長手方向において離隔して配置されており、中央部に対して対称となる位置に固定される。また、図1の台座部50Bの台座固定金具3aには、上台座固定金具連結部3jと下台座固定金具連結部3kに対応した位置に突き出して固定されている金属製の上下センターフレーム連結部(図示せず)があり、上下センターフレーム連結部に対して上台座設置部3m1と下台座設置部3m2を載せてはめ込むことによって固定し、画像表示装置本体50Aが台座部50Bに支持される構造となっている。なお、上台座設置部3m1と下台座設置部3m2は、共に凹部となっており、画像表示装置本体50Aは台座部50Bに対して、左右方向に首振り可能な構造となっている。
図14は、表示モジュール1(バックライト6)の背面側を説明するための斜視図であり、また、Fカバー2を背面側の斜め右下方から見た斜視図である。図15〜図17は、表示モジュール1とセンターフレーム3cの取り付け部分を説明するための拡大図である。図15は、図14における天側の一部DT3をFカバー2の背面側斜め右下方から見た斜視的拡大図である。図16は、図14における中央部の一部の領域DT4をFカバー2の背面側斜め右下方から見た斜視的拡大図である。また、図17は、図14における地側の一部の領域DT5をFカバー2の背面側斜め右下方から見た斜視的拡大図である。
板金フレーム6aは、液晶モジュール1全体の薄型化及び軽量化のため、アルミニウム等の軽量金属によるダイキャストで形成されたフレームで構成される。この場合、画像表示装置本体50Aの強度・剛性を、従来のもの、すなわち、枠状の金属ベゼルを有し、金属ベゼルおよび板金フレームが鉄材で形成され、液晶モジュールの厚みが比較的厚いものに対して、同等に維持できない懸念が生じる。そのため、板金フレーム6aの天側長手方向の枠部に金属製の天補強板金6bを接触させて一体的に設置(図14及び図15参照)し、板金フレーム6aの地側長手方向の枠部に金属製の地補強板金6c(図14及び図17参照)を接触させて一体的に設置して剛性を強化する構造にするとよい。また、天補強板金6bと地補強板金6cとを連結しながら板金フレーム6a上に設置する金属製の天地連結補強板金6d及び6eや、天地連結補強板金6d及び6eとを連結する金属製の左右地連結補強板金6fを板金フレーム6a上に接触させて一体的に設置し、さらに、センターフレーム3cを板金フレーム6aに固定することで、更に画像表示装置全体の強度・剛性が強化される。また、画像表示装置50の発熱部から補強板金部材(センターフレーム3c)に熱を伝達する熱伝導経路が形成されていることになる。なお、図1における壁掛け金具を取り付けるための4箇所の雌ねじ部3nは、天地連結補強板金6d及び6e上に別途取り付けて固定する。
このような別部品の金属製補強板金6b,6c,6d,6e,6fを設置して部分的に剛性を強化する構造とすることによって、フレーム部材の軽量化を実現したまま、画像表示装置50(画像表示装置本体50A)の全体の剛性を従来同様に維持することができると共に、板金フレーム6a及び補強板金類6b,6c,6d,6e,6fや台座部50Bを総て金属製とすることにより、熱伝導性に優れ全体的にヒートシンクのような役割を持つこととなり、画像表示装置本体50Aの筐体4の内部で発生した熱を直接的且つ効率的に画像表示装置50の外部へ放熱することができる。また、センターフレーム3cは、液晶モジュール1に取り付けて、剛性を強化すると共に、センターフレーム3cの基部3fを基準背面3bと同じ平面上に露出している状態で設置したので、筐体4の内部容量を出来得る限り少なくすることができると共に、画像表示装置本体50Aを最小限の厚さTKに維持することができ、画像表示装置本体50Aの軽量化と薄型化が両立できる構造が可能となる。さらに、センターフレーム3cの上下複数箇所に台座固定金具連結部を設け、台座部50Bを固定する構造としたので、バックライトの一部分に荷重が集中することがなく、バックライトの反りや歪みによって引き起こされる、画面の輝度均一性低下などの表示画像品位を損なう可能性が少なくなる。なお、複数の台座固定金具連結部は、センターフレーム3cの長手方向中央部に対して対称となる位置に設置することが好ましい。また、画像表示装置本体50Aのみを前傾させた姿勢で壁や天吊りで設置する場合においても、雌ねじ部3nを天地連結補強板金6d及び6e上に設置しているため、バックライトの一部分に荷重が集中することがないので、同様に表示画像品位を損なうおそれが少なくなる。
次に、センターフレーム3cの取り付け構造について、詳細に説明する。図15に示すように、天側におけるセンターフレーム3cの取り付けは、天中央固定部材7cのRカバー保持部7c3(図6参照)にセンターフレーム3cを当接し、雄ねじZZ3を雌ねじ7c8(図6参照)と貫通孔3c1及び3c2(図13参照)とに挿通して共締めすることにより、液晶モジュール1とセンターフレーム3cとを固定する。また、センターフレーム3cは、Fカバー2の天面内側部分にFカバー天側当接部3gc(図13参照)を当接している。なお、図8で説明したように、Fカバー2と天中央固定部材7cは、天面において雄ねじZZにて共締めされている。
図15に示すように、液晶モジュール1の天側背面には、液晶パネル5の表示を制御するためのタイミングコントローラ基板6hが設けてあり、タイミングコントローラ基板6hから発生する不要輻射等をシールドするための金属製のタイミングコントローラシールド部6gで覆われた構造となっている。タイミングコントローラシールド固定部3hcは、タイミングコントローラシールド部6gの中央付近に当接するように配置されており、タイミングコントローラシールド部6gを固定する一方、タイミングコントローラ基板6hから発生する熱に対して金属製のセンターフレーム3cを介して伝熱し、筐体外部に直接的に放熱する役割がある。また、天補強板金6bの上には、液晶パネル5の各画素のTFTを駆動するためのドライバ基板(図示せず)が設けてあり、ドライバ基板から発生する不要輻射等をシールドするための金属製のドライバシールドカバー6iで覆われた構造となっている。ドライバシールドカバー6iは、ドライバシールドカバー保持部6jにより天補強板金6bに当接するように固定され、ドライバシールドカバー保持部6jと天補強板金6bとを雄ねじで共締め固定されている。ドライバシールドカバー6iは、タイミングコントローラシールド部6gと天側において当接するように配置されており、上記ドライバ基板から発生する熱がドライバシールドカバー6iに伝熱された後、タイミングコントローラシールド部6gを伝熱し、タイミングコントローラシールド固定部3hcとセンターフレーム3cを介して筐体外部に直接的に放熱させる構造となっている。
センターフレーム3cの中央付近は、左右地連結補強板金6fと位置決め固定できるような構造となっている。左右地連結補強板金6fにセンターフレーム3cを当接した後、雄ねじZZ4を貫通孔3c3,3c4,3c5,3c6(図13参照)とそれらの貫通孔の位置に対応する左右地連結補強板金6fの雌ねじ(図示せず)とに挿通して共締めすることにより、センターフレーム3cと左右地連結補強板金6fとを固定する。左右地連結補強板金6fは、板金フレーム6aの平面部分と当接しており、バックライト部6の内部から発生する熱をセンターフレーム3cへ伝熱し、センターフレーム3cを介して、表示モジュール内部の熱を直接的且つ効率的に外部へ放熱させている。
図16及び図17は、センターフレーム3cと板金フレーム6aとの固定構造を示している。板金フレーム6aには、4箇所のボス部6a1〜6a4が一体で突設されている。センターフレーム3cをボス部6a1及び6a2に当接し、雄ねじZZ5を貫通孔3c7及び3c8(図13参照)とボス部6a1及び6a2内に設けられた雌ねじ(図示せず)とに挿通して共締めすることにより、センターフレーム3cと板金フレーム6aとを固定する。同様に、センターフレーム3cをボス部6a3及び6a4に当接し、雄ねじZZ6を貫通孔3c9及び3c10(図13参照)とボス部6a3及び6a4内に設けられた雌ねじ(図示せず)とに挿通して共締めすることにより、センターフレーム3cと板金フレーム6aとを固定する。
図16において、板金フレーム6aの平面部分からセンターフレーム3cの基部3fまでの厚さTdは、画像表示装置50の信号処理等の回路を搭載した基板や電源部,基板間の配線などを収納する高さに相当する。
図17は、液晶モジュール1の地側背面において、センターフレーム3cと地補強板金6cとの固定構造についても示している。板金フレーム6aに取り付けられた補強板金6cには、センターフレーム3cと当接する場所に、突設したボス部6a5及び6a6が設けられている。センターフレーム3cをボス部6a5及び6a6に当接し、雄ねじZZ7を貫通孔3c11及び3c12(図13参照)とボス部6a5及び6a6内に設けられた雌ねじ(図示せず)とに挿通して共締めすることにより、センターフレーム3cと補強板金6cとを固定する。
また、Fカバー2の地側背面中央部において、Fカバー2とセンターフレーム3cとが固定されている。Fカバー2には、センターフレーム3cの貫通孔3c13(図13参照)部分に当接する場所にボス2n(図11参照)が一体突設されている。センターフレーム3cをFカバー2のボス2nに当接し、雄ねじZZ8を貫通孔3c13とFカバー2の上記ボス部内に設けられた下穴2n1(図11参照)とに挿通して共締めすることにより、センターフレーム3cとFカバー2とを固定する。また、センターフレーム3cは、Fカバー2の地側内側部分のFカバー地側当接部3gd(図13参照)に対して当接するように設置する。
本発明の実施例は、上述した構成及び構造に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変形例としてもよいのは言うまでもない。実施例では、センターフレーム3cを液晶モジュール1の背面の左右方向中央部に設置し、台座部50Bの台座固定金具3aを取り付ける構造としたが、これに限定されることはなく、複数に設置する構成、例えば、センターフレームを液晶モジュール1の背面左右2箇所の天地連結補強板金6d及び6e部分の位置に筐体の一部として露出している状態で設置し、2箇所のセンターフレームに対応した台座固定金具3aを介して台座部50Bを立設するようにしてもよい。その際、壁掛け金具を取り付けるための受け部である4箇所の雌ねじ部3nを、台座部50Bの取り付けと壁掛け金具の取り付けとで兼用して使用するような構成としてもよい。このような構成にすれば、バックライト部6の内部及び液晶パネル5のドライバ基板から発生する熱や、画像表示装置本体の筐体内における電源部や信号処理部等で発生する熱を、左右2箇所の金属製センターフレーム及び金属製壁掛け金具を介して、画像表示装置外部へ直接的且つ効率的に放熱することが可能である。また、実施例で示した各補強板金の取り付け位置についても、実施例の構成に限定されることはなく、例えば、センターフレームの基部を画像表示装置本体の互いに向き合う辺(右側の辺と左側の辺など)を連結補強する構成とするなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変形した構成に対しても適用することができる。
さらに、実施例では、センターフレーム3cの基部3f部分の天側寄りと地側寄りにそれぞれ台座固定金具連結部を設置する構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、1箇所の台座固定金具連結部としてもよいし、台座固定金具連結部を用いずに、センターフレーム3cと台座固定金具3aを直接共締めするような構成としてもよい。また、実施例では、センターフレームの基部3fと右Rカバー3d及び左Rカバー3eとが基準背面3bの同一平面上に露出している状態で段差なく連続的に形成しているが、これは画像表示装置本体50Aの薄型化のための好ましい例であり、これに限定されることはなく、例えば画像表示装置本体50Aの筐体内部の放熱性の目的のために、センターフレームの基部3fがRカバー3に対して段差部を設けた構成としてもよい。