JP2010242041A - シリコーン樹脂組成物およびこれを用いた発光ダイオード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に関わるシリコーン樹脂組成物は、柔軟なシリコーン樹脂に、柔軟なシリコーン樹脂よりも固いショアD硬度50以上の硬化したシリコーン樹脂の粉末を含有させたので、耐熱性はもとより、変色せずに長期に亘って安定している。硬化後の収縮が小さく柔軟性を有しているため、応力が蓄積されず発光ダイオードの信頼性を高める効果がある。
【選択図】なし
Description
発光ダイオードの場合付加型と呼ばれるシリコーンが多く使用されている。これは他の硬化タイプのものと比較して付加型のものは熱や光による経時的な色の変化(黄変)が比較的少ないからである。
発光ダイオードを生産するには、一つづつ発光体を並べてそれぞれにシリコーン樹脂を用いて封止する方法もあるが、この様な方法をとると多くの発光ダイオードをまとめて生産することはできない。
この為、複数の発光素子を1つのシートに装着して、まとめて封止樹脂する方法をとることが好ましい。この様なまとめ生産を従来の樹脂を用いて実施しようとすると樹脂が柔らかく一つづつの素子に分離することが良好にできないといった問題がある。この理由は主に樹脂が柔らかい為にダイシング時点で樹脂を引きちぎってしまうことにある。
本問題を解決する為の手段として特許文献1には樹脂自体の硬化後のショア硬度がD−30度以上の樹脂を用いることで解決できるとしている。
この様な樹脂とすると一般の市販品ではシリコーンレジンと呼ばれる材料を使用することになり、硬化時間が例えば150℃で数時間と長くなる。この結果製造効率が落ちる問題があることはもとより、蛍光体等の添加剤が硬化中に沈んで分離するなどの問題も発生する。また、硬化時の硬化収縮も架橋される反応部位が増加した分大きくなる為、硬化後の形状を維持させようとした場合不利となる。
また、レジンタイプのシリコーン樹脂はゴム系と異なり高価であり、できあがった製品も高価になるといった問題がある。
そこで本発明は、前述の問題を解決するダイシングが可能な柔軟なシリコーン樹脂組成物を提供し、またこれを用いた発光ダイオードを提供することにある。
樹脂にフェニル基などの硬化後の固さを高めるための操作をせず、主にジメチル系のシリコーン樹脂を使用するので耐熱性はもとより、変色せずに長期に亘って安定である。また、見かけ上の硬度が高いためにダイシングが可能であり発光ダイオードを複数個まとめて製造する集合体での生産に適する効果がある。
本発明のシリコーン樹脂組成物は柔軟な低価格のシリコーンを使用しているため、安価で製造できる効果があり、更にこれを用いた発光ダイオードも安価で製造できるといった効果がある。
(シリコーン樹脂組成物)
シリコーン樹脂は旧来より公知の樹脂である。実際に販売されている樹脂としては、硬化後に固くなる製品はレジンタイプと呼ばれ硬化後の硬度はショアA30度以上にすることができる。
この様なシリコーンレジンとしては例えば信越化学製 変性タイプとしてSCR1011、SCR1012、SCR1016、フェニルタイプとしてKER2500、KER2600がインターネットホームページで公開されている。
この他、東レダウコーニング社や、MOMENTIVE社からも同様の商品が販売されている。
この様なシリコーン樹脂では、白金触媒の量と架橋剤(Si-H)の量を可変することで100℃から170℃程度の加温で数十秒で硬化させることができるように組成をくむことができる。一般には射出成形用樹脂としても販売されることもある。
この様な樹脂の硬化後の硬度はショアAで30度から70度程度のものが主流で、このままの樹脂を用いて発光ダイオードをダイシングすることはできない。
このように本発明のシリコーン樹脂組成物は透明性が高いので特に発光ダイオードなどの光学素子用の封止樹脂に好適である。
この樹脂の中にも耐光性を考慮すれば2重結合を有しないように作成することが好ましい。
粉砕後の粒子径としては、細かすぎると本発明のシリコーン樹脂組成物としたときに粘度が上昇してしまう傾向があるので、粉砕後の粒子径は中心粒径で6ミクロンから100ミクロン以下にすることが好ましい。
小さく粉砕すると混合後に組成物が粘土状になり、逆に大きすぎると製品が小さいので不適となる。粒子径はこの点を勘案して決定することがこのましい。
発光ダイオードは、基板上に発光素子を設置して、電気的な回路を形成させた後に、樹脂等で封止することでできている。この製品を効率よく生産するには複数の発光素子を1つの基板上にならべて作成して、この集合基板をまとめて封止することが好ましい。
しかし、本発明の柔軟なシリコーン樹脂を使用した場合にはこれをカッターでダイシングすることはむずかしい。ちょうど柔らかいものを引きちぎるような切断となってしまうからである。この様な切断を行った側面は形が一定しておらず、肌荒れのような側面となり、良好な電子部品を得ることができなくなる。
また、固いフィラーなどを添加する方法も考えられるが、光学素子の場合光の透過率を高めることは光学性能と密接な関係があるため、白濁あるいは着色しないようにすることが望まれる。これを解決する為に好適なのが同じシリコーン樹脂の硬度の高い樹脂粉末をシリコ−ン樹脂組成物中に含有させておくことで実現できる。
硬化後の硬度がショアAで90度以下の柔らかいシリコーン樹脂を用意した。
シリコーン樹脂としては例えば信越化学工業、MOMENTIVE、東レダウコーニング社、旭化成ワッカーシリコーン各社のインターネットホームページに記載されている各種製品を用いることができる。
(http://www.silicone.jp/j/products/notice/led/led_sealing.shtml)
つづいて、蛍光材が必要な発光ダイオードもあるために、蛍光体を種々適量を添加したものも作成した。
基板上に発光素子を取り付け配線して1枚の基板上に複数の発光素子を装着した集合基板を作成した。この集合基板上に、金型を用いて本発明のシリコーン樹脂組成物を用いて発光ダイオードの集合体を作成した。成型時の金型温度は150度で硬化時間は40秒で行った。
次に、得られた集合基板をダイシング装置(ICなどをカットするカッターを用いて分離する装置)を用いて個々の発光ダイオードを得た。
樹脂の硬度を測定するには、アスカー製ショア硬度計、JSR製キュレスト装置を用いて測定することができる。
ダイシングの切断面を観察するには、顕微鏡を用いて切断面を観察した。切断面が精度良くカットできている場合には◎とし、若干引きちぎられた跡が観察されたが実使用上問題ない場合には○、カット面が引きちぎられていて安定しておらず使用できない場合には×で評価した。結果を図1から図3にまとめる。
Claims (7)
- 硬化したシリコーン樹脂粉末を含有することを特徴とするシリコーン樹脂組成物。
- 硬化したシリコーン樹脂の硬度が、含有されるシリコーン樹脂の硬化後の硬度よりも高いことを特徴とする請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
- 硬化したシリコーン樹脂の硬度がショアD硬度で50以上であることを特徴とする請求項1ないし2記載のシリコーン樹脂組成物。
- 硬化したシリコーン樹脂の粉末はシリコーン樹脂の硬化体を粉砕して得られたものであることを特徴とする請求項1から3記載のシリコーン樹脂組成物。
- シリコーン樹脂組成物のシリコーンがジメチル系シリコーンであることを特徴とする請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
- 硬化したシリコーン樹脂は、4官能、3官能のシリコーンモノマーを含有するシリコーン樹脂を硬化させてなることを特徴とする請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
- 請求項1から6記載のシリコーン組成物を封止材として用いたことを特徴とする発光ダイオード。
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