JP2010240111A - 加工装置、及び、シート部材を加工する方法 - Google Patents

加工装置、及び、シート部材を加工する方法 Download PDF

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    • D06C3/00Stretching, tentering or spreading textile fabrics; Producing elasticity in textile fabrics
    • D06C3/06Stretching, tentering or spreading textile fabrics; Producing elasticity in textile fabrics by rotary disc, roller, or like apparatus

Abstract

【課題】吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する際に供じられる加工部品、の位置決めをより簡便に行うことである。
【解決手段】吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する加工装置であって、(A)前記シート部材を載せるための載せ部材と、(B)周面を前記載せ部材に対向させながら回転する回転ローラと、(C)前記周面上に備えられ、前記回転ローラの軸方向に沿って該周面上を移動可能な加工部品と、(D)前記軸方向での前記周面に対する前記加工部品の相対位置を調整する調整機構とを有し、(E)前記シート部材が前記載せ部材に載せられた状態で該載せ部材と前記回転ローラの間を通過する際に、前記回転ローラが回転しつつ、前記加工部品が前記シート部材と当接して該シート部材を加工し、(F)前記調整機構は、前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、前記相対位置を調整することを特徴とする加工装置。
【選択図】図17

Description

本発明は、加工装置、及び、シート部材を加工する方法に関する。特に、本発明は、吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する加工装置、及び、該シート部材を加工する方法に関する。
吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する加工装置は、既に知られており、シート部材を載せるための載せ部材と、周面を該載せ部材に対向させながら回転する回転ローラと、該回転ローラの周面上に備えられた加工部品とを有するものもある。かかる構成の加工装置では、シート部材が載せ部材に載せられた状態で該載せ部材と回転ローラの間を通過する際に、該回転ローラが回転しつつ、加工部品が前記シート部材と当接して該シート部材を加工する。
ところで、上記構成の加工装置において精度良くシート部材を加工する上で、正確な加工部品の位置決め(載せ部材に対する位置決め)が要求される。このため、加工装置の組み立ての際に、回転ローラの軸方向における加工部品の位置を調整することがある(例えば、特許文献1参照)。かかる加工部品の位置調整の方策としては、周面に加工部品が備えられた回転ローラ自体をその軸方向に動かすことが考えられる。
特表平6−507536号公報
しかしながら、回転ローラを動かして加工部品の位置調整を行う場合、加工部品単体を動かす場合よりも大きな力や時間を要すると共に、加工部品の位置調整を行った上で回転ローラ自体の位置調整も行う必要があるため、手間を要し作業が煩雑化する。
そこで、本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加工部品の位置決めをより簡便に行うことである。
上記課題を解決するために、本発明は、吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する加工装置であって、(A)前記シート部材を載せるための載せ部材と、(B)周面を前記載せ部材に対向させながら回転する回転ローラと、(C)前記周面上に備えられ、前記回転ローラの軸方向に沿って該周面上を移動可能な加工部品と、(D)前記軸方向での前記周面に対する前記加工部品の相対位置を調整する調整機構とを有し、(E)前記シート部材が前記載せ部材に載せられた状態で該載せ部材と前記回転ローラの間を通過する際に、前記回転ローラが回転しつつ、前記加工部品が前記シート部材と当接して該シート部材を加工し、(F)前記調整機構は、前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、前記相対位置を調整することを特徴とする加工装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明により、吸収性物品の製造に用いられるシート部材、の加工に供じる加工部品の位置決めをより簡便に行うことが可能になる。
おむつ1の外観図である。 延伸工程の実施態様を例示した図である。 延伸パターン13、14の間に噛み込まれた状態のシート部材Sを示す断面図である。 延伸されたシート部材Sを示す図である。 延伸装置10の構成例を示す図である。 第2回転ローラ12にシート部材Sが載せられている様子を示す図である。 第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の内部構造を示す図である。 第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14の噛み合い状態を示す拡大図である。 パターン側調整機構30の説明図である(その1)。 パターン側調整機構30の説明図である(その2)。 パターン側調整機構30の説明図である(その3)。 パターン側調整機構30の説明図である(その4)。 軸側調整機構40の説明図である(その1)。 軸側調整機構40の説明図である(その2)。 軸側調整機構40の説明図である(その3)。 軸側調整機構40の説明図である(その4)。 軸側調整機構40の説明図である(その5)。 ローラ間隙空間Arの間隔を調整する機構についての説明図である。 図17A〜図17Cは、延伸装置10の組立手順を示す図である。 第1変形例に係る延伸装置10を示す図である。 第1変形例に係るパターン側調整機構30を示す図である(その1)。 第1変形例に係るパターン側調整機構30を示す図である(その2)。 第2変形例に係る延伸装置10を示す図である。
本明細書及び図面により、少なくとも次の事項が開示されている。
先ず、本発明は、吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する加工装置であって、(A)前記シート部材を載せるための載せ部材と、(B)周面を前記載せ部材に対向させながら回転する回転ローラと、(C)前記周面上に備えられ、前記回転ローラの軸方向に沿って該周面上を移動可能な加工部品と、(D)前記軸方向での前記周面に対する前記加工部品の相対位置を調整する調整機構とを有し、(E)前記シート部材が前記載せ部材に載せられた状態で該載せ部材と前記回転ローラの間を通過する際に、前記回転ローラが回転しつつ、前記加工部品が前記シート部材と当接して該シート部材を加工し、(F)前記調整機構は、前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、前記相対位置を調整する。かかる構成の加工装置であれば、回転ローラを動かすことなく加工部品単体の位置調整を行えるので、当該位置調整が簡便なものとなる。
また、上記に記載の加工装置において、前記加工部品は、前記軸方向における前記周面の両端部に配置され、前記調整機構が2つ備えられており、2つの前記調整機構のうち、一方の前記調整機構は、前記軸方向において一端側の前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、一端側の前記加工部品の前記相対位置を調整し、他方の前記調整機構は、前記軸方向において他端側の前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、他端側の前記加工部品の前記相対位置を調整することとしても良い。かかる構成であれば、回転ローラの軸方向両端部に配置された加工部品の各々に対して、相対位置の調整を個別に行うことが容易になる。
また、上記に記載の加工装置において、前記加工部品は、可動加工部品であり、前記周面上に備えられ、該周面上における位置が固定された固定加工部品と、前記軸方向における前記回転ローラの位置を調整する軸側調整機構とを有し、前記可動加工部品は、前記軸方向において前記固定加工部品と隣り合い、前記軸側調整機構は、前記回転ローラを前記軸方向に移動させることにより、前記軸方向における該回転ローラの位置を調整することとしても良い。かかる構成であれば、調整機構では対応できない固定加工部品の位置調整については回転ローラを動かすことによって行い、その後、可動加工部品の位置調整については調整機構によって行う。これにより、可動加工部品及び固定加工部品のそれぞれの位置調整を精度良く行うことができる。
また、上記に記載の加工装置において、前記加工部品は、前記軸方向における前記周面の両端部に配置された可動加工部品であり、前記周面上に備えられ、該周面上における位置が固定された固定加工部品と、前記軸方向における前記回転ローラの位置を調整する軸側調整機構とを有し、前記固定加工部品は、前記軸方向において前記可動加工部品の間に位置し、前記調整機構が2つ備えられており、2つの前記調整機構のうち、一方の前記調整機構は、前記軸方向において一端側の前記可動加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、一端側の前記可動加工部品の前記相対位置を調整し、他方の前記調整機構は、前記軸方向において他端側の前記可動加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、他端側の前記可動加工部品の前記相対位置を調整し、前記軸側調整機構は、前記回転ローラを前記軸方向に移動させることにより、前記軸方向における該回転ローラの位置を調整することとしても良い。かかる構成であれば、調整機構では対応できない固定加工部品の位置調整については、回転ローラを動かすことによって行い、その後、回転ローラの周面の軸方向両端部に配置された加工部品の各々の相対位置の個別調整については各調整機構によって行う。これにより、可動加工部品及び固定加工部品のそれぞれの位置調整を精度良く行うことができる。
また、上記に記載の加工装置において、前記回転ローラは、前記周面としての第1周面を備える第1回転ローラであり、前記加工部品は、前記軸方向に沿って並んだ複数の第1延伸パターンであり、前記載せ部材は、第2周面を備え、前記シート部材を載せながら回転する第2回転ローラであり、前記第2周面上には、前記軸方向に沿って並んだ複数の第2延伸パターンが備えられ、前記第1延伸パターン及び前記第2延伸パターンは、円盤状のパターンであり、前記軸方向において前記第1延伸パターンと前記第2延伸パターンとが交互に並び、前記シート部材が前記第2回転ローラに載せられた状態で該第2回転ローラと前記第1回転ローラの間を通過する際に、前記第1回転ローラ及び前記第2回転ローラが回転しつつ、前記第1延伸パターン及び前記第2延伸パターンが前記シート部材を挟んで前記軸方向に沿って該シート部材を延伸させることとしても良い。かかる構成であれば、軸方向における第1延伸パターンと第2延伸パターンとの間のクリアランス、を調整するための位置調整を簡便に行うことが可能になる。
また、上記に記載の加工装置において、前記第1回転ローラ及び前記第2回転ローラのうち、少なくとも一方の回転ローラは、前記第1周面と前記第2周面との間の間隔が変わるように移動することが可能な状態で支持されていることとしても良い。かかる構成であれば、第1延伸パターン及び第2延伸パターンの噛み合いの度合いを調整することが可能になると共に、加工装置のセッティング時に第1回転ローラ及び第2回転ローラの間にシート部材を通す際に、前記間隔を広げてシート部材を通し易くすることも可能になる。
また、上記に記載の加工装置において、前記シート部材は熱可塑性を有する材質からなり、前記第1回転ローラ及び前記第2回転ローラのうち、少なくとも一方の回転ローラは、該回転ローラを加熱するための加熱機構を内部に備えていることとしても良い。シート部材を適切に延伸させる目的で、第1回転ローラ及び第2回転ローラのうちの少なくとも一方を加熱しておく場合がある。かかる場合、加熱された側の回転ローラが軸方向に沿って熱膨張する結果、第1延伸パターンと第2延伸パターンとの間のクリアランスを装置稼動前に調整したとしても、当該クリアランスが装置稼働中に再び変化してしまう。この際、本発明の構成であれば、上記クリアランスが装置稼働中に変化したとしても、当該クリアランスを調整し直すための位置調整を簡便に行うことができる。つまり、上記の構成であれば、本発明の効果がより有意義なものとなる。
また、上記に記載の加工装置において、前記軸方向に沿って互いに反対方向を向く2つの向きのうち、一方の向きを第1向きとし、他方の向きを第2向きとしたときに、前記第1向きは、前記加工部品から、前記軸方向における前記回転ローラの両端のうちの該加工部品により近い側の端に向かう向きであり、前記調整機構は、ねじ込まれる際に前記加工部品を前記第1向きに引く引きねじと、ねじ込まれる際に前記加工部品を前記第2向きに押す押しねじとを備え、前記調整機構が前記加工部品を前記第1向きに移動させる場合には、前記引きねじがねじ込まれた後に前記押しねじがねじ込まれ、前記調整機構が前記加工部品を前記第2向きに移動させる場合には、前記押しねじがねじ込まれた後に前記引きねじがねじ込まれることとしても良い。かかる構成であれば、簡単な機構により加工部品の相対位置を調整することが可能となる。
さらに、吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する方法であって、(A)前記シート部材を載せる載せ部材と、周面を該載せ部材に対向させながら回転する回転との間を、前記シート部材が前記載せ部材に載せられた状態で通過する際に、前記回転ローラを回転させつつ、該回転ローラの周面上に備えられた加工部品を前記シート部材に当接させて該シート部材を加工する加工工程を有し、(B)前記加工部品は、前記回転ローラの軸方向に沿って前記周面上を移動可能であり、(C)前記加工工程の事前に、前記軸方向での前記加工部品の前記周面に対する相対位置を調整する調整機構により、前記シート部材を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させて前記相対位置を調整する調整工程を有することを特徴とするシート部材を加工する方法も実現可能である。かかる方法によれば、回転ローラを動かすことなく加工部品の位置調整を簡便に行うことができる。
===本実施形態の加工装置について===
本実施形態では、おむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の製造に用いられるシート部材Sを加工対象として該シート部材Sを所定の延伸方向に延伸する延伸装置10を、加工装置の一例として挙げて説明する。すなわち、上記のシート部材Sを延伸する方法は、当該シートSを加工する方法の一例に相当する。以下、加工対象であるシート部材S、及び、延伸装置10による延伸工程についてそれぞれ概説する。
<<シート部材Sについて>>
シート部材Sは、不織布、フィルムシート、あるいはこれらを貼り合わせた複合シートからなる資材であり、例えば図1に図示されたおむつ1の構成要素として用いられる。具体的に説明すると、延伸加工の対象たるシート部材Sは、おむつ1を構成する他の資材と組み合わせられ、おむつ1が着用された際に着用者の股間にあてがわれる部分の外装1aをなす。シート部材Sの内側表面(着用者の肌に触れる側の面)には、尿等の体液を吸収する吸収体1bが固定される。また、シート部材Sのうち、吸収体1bの両脇に位置する部分には、体液や排泄物の漏れ(所謂横漏れ)を防ぐためのギャザー部(不図示)が形成される。
本実施形態に係るシート部材Sは、熱可塑性を有する材質からなる。具体的に説明すると、不織布からなるシート部材Sに関しては、伸張性(非弾性的に伸張する性質)を有する熱可塑性繊維と、伸縮性(弾性的に伸張する性質)を有する熱可塑性繊維とを混繊することによって生成されるもの、または、伸張性を有する熱可塑性繊維単体で生成されるものが例示される。フィルムシートからなるシート部材Sに関しては、熱可塑性のプラスチックフィルムを材料として生成されるものが例示される。不織布とフィルムシートとの複合シートからなるシート部材Sに関しては、上記に例示した不織布及びフィルムシートを貼り合わせて生成されるものが例示される。
そして、後述するように、延伸加工の際にシート部材Sを適宜な温度(具体的には、シート部材Sの構成材料の融点以下の範囲において適宜な温度)まで加温することにより、延伸加工時にシート部材Sが具備する可塑性を発揮させて該シート部材Sを延伸させ易くすると共に、延伸加工中におけるシート部材Sの破断を未然に防ぐことができる。
なお、シート部材Sは、おむつ1の製造ラインにおいて連続方向に連続した状態で送り出される。つまり、本実施形態に係るおむつ1の製造ラインでは、シート部材Sが連続方向に沿って移動して延伸加工の実施位置へ向かう。そして、連続状態のシート部材Sは、延伸加工後に他の資材に貼り合わせられ、その後、製品形状に裁断される。以下、シート部材Sが連続する方向(すなわち、シート部材Sの搬送方向)をMD方向と呼び、MD方向と交差する方向(換言すると、シート部材Sの幅方向が沿う方向)をCD方向と呼ぶ。
<<延伸工程について>>
延伸工程は、シート部材SをCD方向、すなわち、シート部材Sの幅方向に延伸する加工工程である。つまり、本実施形態ではCD方向が延伸方向に相当する。かかる延伸工程が実施される態様を図2に例示する。図2は、延伸工程の実施態様を例示した図である。
延伸工程は、図2に示すように、CD方向に沿った軸を中心に回転する一対の回転ローラ11、12の間をシート部材Sが通過する間に行われる。各回転ローラ11、12の周面上には、CD方向に沿って並ぶ複数の延伸パターン13、14が備えられている。これらの延伸パターン13、14は、各回転ローラ11、12の径方向に突出し、かつ、各回転ローラ11、12の周方向に沿って伸びている円盤状のパターンである。なお、各延伸パターン13、14については、一枚(単体)で円盤形状をなすもの、あるいは、複数の分割片を組み合わせて円盤形状をなすもののいずれであっても良い。
そして、シート部材Sが通過するローラ間隙空間Arにおいて、一方の回転ローラ11に備えられた延伸パターン13と、他方の回転ローラ12に備えられた延伸パターン14とが互いに噛み合う。つまり、シート部材Sは上記のローラ間隙空間Arを通過する際に延伸パターン13、14の間に噛み込まれる。このとき、図3Aに示すように、シート部材Sが、各延伸パターン13、14との接触点からテンションを受けて、その幅方向に沿った波形状に歪んで幅方向に引き伸ばされる。図3Aは、延伸パターン13、14の間に噛み込まれたシート部材Sを示す断面図である。
上記の状態からテンションを除去すると、シート部材Sの延伸パターン13、14の間に噛み込まれた部位は、元の状態に復元しようとしつつも、その幅方向に幾分引き伸ばされたためにプリーツを形成しながら弛むこととなる。すなわち、延伸パターン13、14の間に噛み込まれた部位は、図3Bに示すように、弛んだ分だけCD方向に延伸されることになる。図3Bは、延伸されたシート部材Sを示す図である。
以上のように延伸工程では、ローラ間隙空間Arを通過するシート部材Sを延伸パターン13、14の間に噛み込ませて該シート部材Sを幅方向に引き伸ばす。なお、延伸工程を行う目的は、シート部材Sの平面サイズを幅方向に広げて該シート部材S中の有効利用できる範囲を拡大させることである。また、シート部材Sの延伸工程が施された部位(延伸パターン13、14の間に噛み込まれた部位)には延伸工程後に伸縮性が発現されると共に、形成されたプリーツの高さ分だけ隆起する。かかる状態を利用して、延伸工程が施された部位に上述のギャザー部を形成することも考えられる。
<<延伸装置10について>>
次に、上述した延伸工程を担う延伸装置10の構成例として、図4に図示された構成について説明する。図4は、延伸装置10の構成例を示す図である。なお、図4中、右側半分の図は正面図となっており、左側半分は断面図となっている。
延伸装置10は、図4に示すように、前述した一対の回転ローラ11、12と、これらの回転ローラ11、12の周面上に備えられた延伸パターン13、14とを有する。
一対の回転ローラ11、12の各々は、CD方向に沿った軸を中心として回転する。以下、一方の回転ローラ11を第1回転ローラ11と呼び、他方の回転ローラ12を第2回転ローラ12と呼ぶ。また、第1回転ローラ11の周面を第1周面と呼び、第2回転ローラ12の周面を第2周面と呼ぶ。また、第1周面上に備えられた延伸パターン13を第1延伸パターン13と呼び、第2周面上に備えられた延伸パターン14を第2延伸パターン14と呼ぶ。
第1回転ローラ11は、第1周面を第2回転ローラ12(より詳しくは、第2周面)に対向させながら回転する。
第2回転ローラ12は、図5Aに示すように、第2周面上に備えられた第2延伸パターン14にシート部材Sを掛けながら回転する。すなわち、第2回転ローラ12は、シート部材Sを載せながら回転するものであり、該シート部材Sを載せるための載せ部材に相当する。図5Aは、第2回転ローラ12にシート部材Sが載せられている様子を側方(CD方向一端側)から見た図である。そして、第2回転ローラ12の回転に伴って、シート部材Sは、MD方向(すなわち、シート部材Sの連続方向)に沿って移動しローラ間隙空間Arを通過する。
以上のように、第2回転ローラ12は、延伸装置10が延伸工程を行う際に、シート部材Sを載せた状態で第1回転ローラ11に備えられた加工部品(具体的には第1延伸パターン13からなるパターン群13a、13b、13c)を受ける。つまり、第2回転ローラ12は、延伸工程時にシート部材Sを載せて延伸加工を行うためのステージとして機能する。但し、上記の形態(第2回転ローラ12にシート部材Sが掛け回される形態)に限定されるものではなく、シート部材Sがローラ間隙空間Arに向かって直進し該ローラ間隙空間Arを通過する際に第2回転ローラ12に載せ置かれることとしても良い。
また、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の各々については、その軸部(軸方向両端部)が軸受22を介して四角枠状のフレーム24に回転自在に支持されており、後述する軸側調整機構40によりスラスト移動(CD方向に沿って移動)することが可能である(図11参照)。
第1延伸パターン13は、CD方向(換言すると、各回転ローラ11、12の軸方向)に沿って複数並んでパターン群をなしている。このパターン群は、図4に示すように、3つのパターン群13a、13b、13cに区画されている。3つのパターン群13a、13b、13cは、いずれも延伸工程に供じられる加工パーツであり、2つのタイプに大別される。
パターン群13a、13b、13cのうち、第1回転ローラ11の軸方向における第1周面の両端部に配置されたパターン群13a、13bは、CD方向(換言すると、第1回転ローラ11の軸方向)に沿って第1周面上を移動(スライド移動)することが可能な可動パターン群13a、13bである。この可動パターン群13a、13bは、本発明に係る加工部品(より詳しくは、可動加工部品)に相当する。残りのパターン群13cは、上記2つのパターン群13a、13bと異なり、第1周面上における位置が固定された(すなわち、第1回転ローラ11のローラ本体11aに固定されてスライド移動しない)固定パターン群13cである。この固定パターン群13cは、固定加工部品に相当し、CD方向において可動パターン群13a、13bの間に位置する(換言すると、固定パターン群13cは第1回転ローラ11の軸方向において各可動パターン群13a、13bと隣り合っている)。
第2延伸パターン14は、CD方向に沿って複数並んでパターン群をなしている。このパターン群については、第1延伸パターン14がなすパターン群と同様に、可動なパターン群、及び、固定されたパターン群(第2周面上における位置が固定されたパターン群)に区分されるものであっても良く、あるいは、固定されたパターン群のみに属するものであっても良い。
そして、第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14が噛み合う空間(具体的にはローラ間隙空間Ar)では、図6に示すように、CD方向において第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14が交互に並ぶ。図6は、第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14の噛み合い状態を示す拡大図である。また、同図に示すように、第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14が噛み合う空間では、第1延伸パターン13の先端部と第2延伸パターン14の先端部とが噛み合い方向(シート部材Sが上記空間Arを通過する際に該シート部材Sの厚み方向が向く方向)において幾分重なっている。
以上の構成の下で、シート部材Sが第2回転ローラ12に載せられた状態で該第2回転ローラ12と第1回転ローラ11との間(ローラ間隙空間Ar)を通過する際に、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12が回転しつつ、第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14がシート部材Sを挟んで(噛み込んで)該シート部材Sと当接する。このように、第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14は、互いに協働することでシート部材SをCD方向に沿って延伸させる。
また、本実施形態では、ローラ間隙空間Arの間隔(すなわち、第1周面と第2周面との間隔)を調整することが可能であり、当該間隔の調整により、第1延伸パターン13及び第2延伸パターン14の噛み合いの度合い(第1延伸パターン13の先端部と第2延伸パターン14の先端部との重なり度合い)が調整可能である。そして、各延伸パターン13、14の噛み合いの度合いを変化させることにより、シート部材Sに付与する延伸量を変えることが可能である。ここで、延伸量とは、延伸工程時にシート部材Sをその幅方向に引き伸ばす際の延伸量であり、換言すると、シート部材Sに掛かる引張力によって変形した(歪んだ)際の変形度合い(歪み度合い)である。ローラ間隙空間Arの間隔の調整については、後に詳しく説明する。
さらに、図5Bに示すように、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の内部には、各回転ローラ11、12を加熱するための発熱体15が備えられている。図5Bは、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の内部構造を示す図である。発熱体15は、加熱機構の一例であり、その発熱量によって、各回転ローラ11、12の周面上に備えられた延伸パターン13、14が加熱される。そして、各延伸パターン13、14の加熱により、ローラ間隙空間Arを通過するシート部材Sを加温し、この結果、延伸加工時にシート部材Sが具備する可塑性を発揮させることが可能になる。なお、発熱体15は、各回転ローラ11、12の周方向において均一に加熱されるように当該周方向において一定間隔毎に複数配置されていることが望ましい。また、発熱体15は、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12のうち、少なくとも一方の回転ローラに備えられていれば良い。また、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12が小径である場合は、当該ローラの中心部(軸近傍)に発熱体15を配置しても良い。
<<第1延伸パターン13の位置調整について>>
上記構成の延伸装置10において精度良くシート部材Sを延伸させる上で、第1延伸パターン13と第2延伸パターン14との間のクリアランスが均一に揃っていることが理想的である。但し、実際には、延伸パターン13、14の製作段階、各回転ローラ11、12に延伸パターン13、14を組み付ける段階、延伸パターン13、14が組み付けられた回転ローラ11、12を取り付けて延伸装置10を組み立てる段階等において公差が生じる。かかる公差を考慮すると、延伸装置10の組立段階において、第2回転ローラ12(具体的には、第2延伸パターン14)に対する第1延伸パターン13の位置を正確に位置決めすることが要求される。
つまり、延伸パターン13、14同士の接触を防ぎつつ延伸パターン13、14間のクリアランスが均一に揃うように、各第1延伸パターン13(換言すると、加工部品たるパターン群13a、13b、13c)の位置を装置組立時にCD方向に沿って調整することが必要になる。かかる位置調整の方法としては、第1延伸パターン13が組み付けられた第1回転ローラ11自体をスラスト移動させる方法が考えられる。しかし、第1回転ローラ11をスラスト移動させて第1延伸パターン13の位置を調整しようとすると、第1延伸パターン13のパターン群13a、13b、13cをそれぞれ単体で動かす場合よりも大きな力及び時間を要する。さらに、上記パターン群13a、13b、13cの位置調整を行った後には、第1回転ローラ11自体の位置調整を更に行う必要がある。この結果、位置調整に手間を要し、作業が煩雑化してしまう。
そこで、本実施形態の延伸装置10には、より簡便な位置調整を実現するための機構(具体的には、後述の位置調整機構30)が設けられている。次項では当該機構について詳しく説明する。
===本実施形態の位置調整===
延伸装置10は、上記パターン群13a、13b、13cの位置調整を行うために2種類の位置調整機構30、40を備えている。
一の位置調整機構30は、本発明の調整機構に相当し、CD方向(換言すると、第1回転ローラ11の軸方向)での第1周面に対する可動パターン群13a、13bの相対位置を調整するものである。以下、当該位置調整機構30をパターン側調整機構30と呼ぶ。パターン側調整機構30は、第1回転ローラ11のローラ本体11aの両脇(軸方向両端側)に設けられている(図4参照)。すなわち、本実施形態ではパターン側調整機構30が2つ備えられている。2つのパターン側調整機構30のうち、一方のパターン側調整機構30は、CD方向において一端側の可動パターン群13aをCD方向に沿って第1周面上を移動させることにより、一端側の可動パターン群13aの前記相対位置を調整する。他方のパターン側調整機構30は、CD方向において他端側の可動パターン群13bをCD方向に沿って第1周面上を移動させることにより、他端側の可動パターン群13bの前記相対位置を調整する。
他の位置調整機構40は、CD方向における第1回転ローラ11自体の位置を調整するものであり、以下、軸側調整機構40と呼ぶ。軸側調整機構40は、第1回転ローラ11をスラスト移動(CD方向に移動)させることにより、CD方向における第1回転ローラ11の位置を調整する。そして、第1回転ローラ11の位置が調整されると、これに伴って、第1延伸パターン13のパターン群13a、13b、13cの位置(CD方向における位置)が調整される。
なお、上述の位置調整機構30、40は、第1延伸パターン13により構成されるパターン群13a、13b、13cの位置調整を行うものであるが、同様の位置調整機構が、第2延伸パターン14からなるパターン群の位置調整を行うために設けられていても良い。つまり、第2延伸パターン14からなるパターン群が可動パターン群及び固定パターン群に区分される場合に、パターン側調整機構30に相当する位置調整機構により可動パターン群の相対位置を調整し、軸側調整機構40に相当する位置調整機構により第2回転ローラ12をスラスト移動させて第2延伸パターン14からなるパターン群の位置を調整することとしても良い。本実施形態では、説明を分かり易くするために、第1延伸パターン13により構成されるパターン群13a、13b、13cのみを位置調整するために、上述の位置調整機構30、40が設けられていることとする。
以下、各位置調整機構30、40の構成について詳しく説明する。
<<パターン側調整機構30の構成>>
先ず、パターン側調整機構30について図7〜図10を参照しながら説明する。図7〜図10は、パターン側調整機構30の説明図である。図7は、第1回転ローラ11のローラ本体11aを側方から見た図である。図8は、第1回転ローラ11のローラ本体11aの断面図である。図9は、図7中で記号Aを付した部分の断面図である。図10は、図7中で記号Bを付した部分の断面図である。
パターン側調整機構30は、前述したように、2つ備えられており、それぞれ第1回転ローラ11のローラ本体11aの脇に備えられている。2つのパターン側調整機構30は、CD方向一端側と他端側とで対称的な構造となっているため、以下では、CD方向一端側のパターン側調整機構30について説明する。
第1延伸パターン13からなる各パターン群13a、13b、13cは、ベースに取り付けられている。このうち、可動パターン群13a、13bについては、第1回転ローラ11のローラ本体11aとは別体である略リング状の可動ベース32、の周面に取り付けられている(図8参照)。この可動ベース32は、第1回転ローラ11のローラ本体11aの軸方向端部に嵌められて、CD方向に沿って上記ローラ本体11a上を摺動することが可能である。そして、可動ベース32がCD方向に沿って上記ローラ本体11a上を摺動することにより、可動パターン群13a、13bがCD方向に沿って第1周面上を移動することになる。
固定パターン群13cについては、第1回転ローラ11のローラ本体11aに直接取り付けられている(図8参照)。つまり、ローラ本体11a自体が固定パターン群13cに取付ベースとなる。但し、これに限定されるものでなく、固定パターン群13cの取付ベースがローラ本体11aとは別体になっており、これがローラ本体11aに対して着脱自在に固定されていることとしても良い。いずれのケースにおいても、固定パターン群13cは、ローラ本体11aに対して移動不能に取り付けられている。
そして、パターン側調整機構30は、上述の可動ベース32を含む複数の部材から構成される。具体的に説明すると、パターン側調整機構30は、可動ベース32の他に、規制板34(図9、図10参照)と、調整ユニット36(図7参照)とを有する。
規制板34は、第1回転ローラ11のローラ本体11aの軸方向端面に接合された円板部材であり、ローラ本体11aの外径よりも幾分大きな外径を備えている。この規制板34は、可動ベース32がCD方向に沿って外側(一端側)に移動する際に該可動ベース32がローラ本体11aから抜け落ちるのを規制する。なお、第1回転ローラ11の軸方向において規制板34とローラ本体11aに固定された固定パターン群13aとの間には、隙間が形成されており、この隙間内に可動ベース32が配置されている。この隙間は、可動ベース32がCD方向に沿って往復移動できる程度に確保されている。
調整ユニット36は、可動パターン群13a、13bの位置調整を行う際に操作者によって実際に操作される部分である。本実施形態では、可動パターン群13a、13bの位置調整量を第1回転ローラ11の周方向に亘って略均一に揃えられるように、調整ユニット36が該周方向において一定角度毎に複数備えられている(図7参照)。各調整ユニット36は、図9に図示された引きねじ36aと、図10に図示された押しねじ36bとを有する。
引きねじ36aは、規制板34に設けられた貫通孔34aを通り、可動ベース32に設けられたねじ孔32aに嵌められている(図9参照)。押しねじ36bは、規制板34に設けられた嵌合孔34bに嵌められている(図10参照)。以下、引きねじ36aや押しねじ36bの操作に付随して起こる動作について説明する。なお、以下では、CD方向(換言すると、第1回転ローラ11の軸方向)に沿って互いに反対方向を向く2つの向きのうち、一方の向きを第1向きd1とし、他方の向きを第2向きd2とする。ここで、第1向きd1とは、可動パターン群13aから、CD方向における第1回転ローラ11の両端のうちの該可動パターン群13aにより近い側の端(すなわち、CD方向一端)に向かう向きであり、第2向きd2とは、該可動パターン群13aからより離れた側の端(すなわち、CD方向他端)に向かう向きである(図9、図10参照)。
引きねじ36aは、ねじ込まれる際に、そのねじ頭部分を規制板34に係止されながら、可動ベース32及び可動パターン群13aを第1向きd1に引き込む。押しねじ36bは、ねじ込まれる際に、その先端を可動ベース32の側面に押し付ながら、該可動ベース32及び可動パターン群13aを第2向きd2に押す。以上のような構成において、例えば、パターン側調整機構30が可動ベース32及び可動パターン群13aを第1向きd1に移動させる場合には、引きねじ36aがねじ込まれた後に押しねじ36bがねじ込まれる。つまり、引きねじ36aによって可動ベース32及び可動パターン群13aを第1向きd1に移動させた後、可動ベース32のガタツキ(CD方向におけるガタツキ)を抑えるために、押しねじ36bによって、可動ベース32及び可動パターン群13aを第2向きd2に押し付ける。このようにすれば、引きねじ36aによる引付力と押しねじ36bによる押付力とのバランスにより、可動ベース32及び可動パターン群13aが移動後の位置に確実に位置決めされることになる。
同様に、パターン側調整機構30が可動ベース32及び可動パターン群13aを第2向きd2に移動させる場合には、押しねじ36bがねじ込まれた後に引きねじ36aがねじ込まれる。つまり、押しねじ36bによって可動ベース32及び可動パターン群13aを第2向きd2に移動させた後、可動ベース32のガタツキを抑えるために、引きねじ36aによって可動ベース32及び可動パターン群13aを第1向きd1に引き付ける。この結果、可動ベース32及び可動パターン群13aが移動後の位置に確実に位置決めされる。
以上のように本実施形態では、比較的簡単な機構により第1周面に対する可動パターン群13aの相対位置を調整することが可能である。つまり、引きねじ36a及び押しねじ36bを操作するだけで上記相対位置の調整ができる。
そして、本実施形態では、第1周面に対する可動パターン群13aの相対位置を調整するのに、第1回転ローラ11を移動させることを要さずに可動パターン群13aを単体で動かすことができる。これにより、簡便な位置調整が実現され、以って、可動パターン群13aを構成する各第1延伸パターン13と、第2延伸パターン14との間のクリアランスを適正なものにすることが容易になる。
<<軸側調整機構40について>>
次に、軸側調整機構40について図11〜図15を参照しながら説明する。図11〜図15は、軸側調整機構40の説明図である。図11は、第1回転ローラ11、軸受22、及び、後述の収容箱26の各断面を示した図である。図12は、図11中の軸受22付近を拡大した図である。図13は、収容箱26を側方から(図12中の矢視方向Xで)見た図である。図14は、図13中で記号Cを付した部分の断面図である。図15は、図13中で記号Dを付した部分の断面図である。
第1延伸パターン13からなるパターン群13a、13b、13cのうち、可動パターン13a、13bについては、上述したパターン側調整機構30により単体での位置調整が可能である。これに対し、固定パターン群13cについては、第1回転ローラ11のローラ本体11aに固定されており、また、第1回転ローラ11の軸方向において可動パターン群13a、13bの間に位置していることもあって、単体での位置調整が困難である。このため、固定パターン群13cの位置調整については、第1回転ローラ11自体をスラスト移動(CD方向に移動)させて該第1回転ローラ11の位置を調整することによって行うことになる。かかる調整を実現するために軸側調整機構40が備えられている。
本実施形態では、前述したように、第1回転ローラ11の軸方向両端部(軸部)が、それぞれ軸受22を介してフレーム24に支持されている(図11参照)。軸受22は、フレーム24に設けられた収容箱26(所謂、軸受チョック)に収容されている。この収容箱26は、第1枠体27と第2枠28から構成されている(図12参照)。さらに、第1枠体27は、第1回転ローラ11の径方向において内側に位置する内側枠部27aと、外側に位置する外側枠部27bとに分割されている(図14及び図15参照)。
第1枠体27の内側枠部27aと第2枠体28は、CD方向において隙間を空けて対向するように並び、当該隙間に軸受22を挟み込んでいる(図12参照)。第1枠体27の外側枠部27bはフレーム24に支持されており、その内側には内側枠部27aがCD方向に摺動自在に嵌合している。また、外側枠部27bの内周面の各端部からは係止突起27cが突出しており、この係止突起27cは、内側枠部27aがCD方向に摺動した際に外側枠部27bから外れるのを防止する。そして、内側枠部27aは、かかる係止突起27cからの規制を受けつつ、CD方向に沿って外側枠部27bの内周面上を摺動する。
なお、本実施形態において内側枠部27aは円環状であり外側枠部27bに形成された嵌合穴(不図示)に嵌合しているが、内側枠部27aが外側枠部27bに対して相対回転しないように、枠部27a、27b同士の接触面に回り止め加工が施されていても良い。
以上のような構成において、軸側調整機構40は、パターン側調整機構30の調整ユニット36と略同様の構成の調整ユニット42(図13参照)により内側枠部27aをCD方向に移動させ、これに伴って軸受22もCD方向に移動させ、更に、軸受22が嵌められた第1回転ローラ11もその軸方向に移動させる。これにより、第1回転ローラ11の位置が、その軸方向において調整されることになる。つまり、軸側調整機構40の調整ユニット42も、図14に図示された引きねじ42aと、図15に図示された押しねじ42bとを備え、両ねじ42a、42bの操作により内側枠部27aが移動し、これに伴って第1回転ローラ11の移動及び位置決めが行われる。
なお、図13に示すように、第1回転ローラ11の移動量(位置調整量)を該第1回転ローラ11の周方向に亘って略均一に揃えられるように、調整ユニット42が該周方向において一定角度毎に複数備えられている。
上記構成の軸側調整機構40が第1回転ローラ11の軸方向両端のうち、少なくともいずれか一方の端側に設けられていれば、第1回転ローラ11の位置調整は可能である。例えば、軸側調整機構40が第1回転ローラ11の軸方向両端側にそれぞれ設けられていれば、より細やかな位置調整を行うことが可能である。あるいは、軸側調整機構40が第1回転ローラ11の軸方向一端側(あるいは軸方向他端側)にのみ設けられていることとしても良い。かかる構成であっても、第1回転ローラ11の軸方向両端のうち、軸側調整機構40が設けられた端側(以下、可動側とも言う)とは反対の端側(以下、固定側とも言う)に、所謂逃がしを設けておけば、第1回転ローラ11の位置調整が可能になる。分かり易く言うと、軸側調整機構40によって可動側の軸受22をCD方向に移動させる際に、その移動量と同じ移動量(逃がし量)だけ固定側の軸受22を移動させることができれば、第1回転ローラ11のスライド移動でき、該第1回転ローラ11の位置が調整される。
なお、軸受22がCD方向に移動する際のスペース(具体的には、第1枠体27の内側枠部27aと第2枠体28との間に形成される隙間)については、可動側及び固定側の双方の収容箱26内に確保されていることとしても良く、あるいは、可動側の収容箱26内のみに確保されていることとしても良い。
ところで、収容箱26内には、図12に示すように、軸受22よりもCD方向外側の位置で第1回転ローラ11と収容箱26との間の隙間を封止する摺擦部材29が備えられている。この摺擦部材29は、シール部材であり、第1回転ローラ11の回転時に該第1回転ローラ11に擦り当てられる。そして、本実施形態では、第1回転ローラ11の位置調整を行う際に該第1回転ローラ11のローラ本体11aと軸部との間の境界部分11bが摺擦部材29と干渉しないように、収容箱26各部の寸法や形状が設計されている。これは、上記の境界部分11bが図12に示す如く外径が漸次的に変化する部分であり、当初ローラ本体11aと当接していた摺擦部材29が第1回転ローラ11の位置調整に伴って上記の境界部分11bに差し掛かると、第1回転ローラ11と収容箱26との間の隙間が封止されなくなるためである(摺擦部材29のシール部材としての機能が損なわれる)。
<<ローラ間隙空間Arの間隔の調整>>
本実施形態では、パターン群13a、13b、13cの位置調整に加え、ローラ間隙空間Arの間隔を調整することも可能である。
具体的に説明すると、第1回転ローラ11は、その周面(第1周面)が第2回転ローラ12の周面(第2周面)に対して近接及び離間するように移動できる状態で支持されている。より具体的に説明すると、第1回転ローラ11側に設けられた軸受22を収容する収容箱26は、図16に示すように、フレーム24に支持されながらアクチュエータ(簡易的な送りねじ方式を含む)44によって図中の矢印方向に移動することが可能である。これに伴って、第1回転ローラ11は、第1周面が第2周面に対して近接及び離間するように移動する。図16は、ローラ間隙空間Arの間隔を調整する機構についての説明図である。 同様に、第2回転ローラ12についても、第2周面が第1周面に対して近接及び離間するように移動できる状態で支持されている。具体的に説明すると、第2回転ローラ12側に設けられた軸受22を収容する収容箱26は、フレーム24に支持されながら油圧又は空気圧の駆動機構46によって図16中の矢印方向に移動することが可能である。これに伴い、第2回転ローラ11は、第2周面が第1周面に対して近接及び離間するように移動する。
以上のように、本実施形態では、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の双方が第1周面と第2周面との間の間隔(すなわち、ローラ間隙空間Arの間隔)が変わるように移動することが可能な状態で支持されている。但し、これに限定されるものではなく、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12のうち、少なくとも一方の回転ローラが、上記間隔が変わるように移動することが可能な状態で支持されていれば良い。
なお、アクチュエータ44により第1回転ローラ11を移動させて上記間隔を変える操作は、例えば、シート部材Sに付与する延伸量を変えるために行われる。他方、上記駆動機構46により第2回転ローラ12を移動させて上記間隔を変える操作は、例えば、延伸装置10のセッティング時(装置メンテナンス後に延伸装置10を再起動させるための準備を行う時)に回転ローラ11、12の間にシート部材Sを通す際、上記間隔を広げてシート部材Sを通し易くするために行われる。
===延伸装置10の組立手順===
以上までに説明してきた構成の下で延伸装置10を組み立てる手順について説明する。延伸装置10の組立作業は、当然ながら、延伸装置10による延伸工程の事前に行われる。そして、当該組立作業は図17A〜図17Cに示す手順にて行われる。図17A〜図17Cは、延伸装置10を組み立てる手順を示す図である。なお、図17A〜図17Cでは、延伸装置10の各部を簡略化して図示しており、例えば、パターン群13a、13b、13cを構成する第1延伸パターン13の数が実際の数よりも少なくなっている。
組立作業では、先ず、図17Aに図示された状態の第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12を準備する。つまり、準備段階で既に、第1回転ローラ11の第1周面上には複数の第1延伸パターン13からなるパターン群13a、13b、13cが備えられている(換言すると、可動パターン群13a、13bが取り付けられた可動ベース32が第1回転ローラ11のローラ本体11aに嵌められている)。同様に、第2回転ローラ12の第2周面上には複数の第2延伸パターン14からなるパターン群が備えられている。
次に、図17Bに示すように、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の各々を、軸受22を介してフレーム24に支持させる。このとき、ローラ間隙空間Arにおいて複数の第1延伸パターン13と複数の第2延伸パターン14が互いの間に入り込んで噛み合うように、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の各々をフレーム24に支持させる。
その後、軸側調整機構40により第1回転ローラ11をスラスト移動させて、CD方向(第1回転ローラ11の軸方向)における第1回転ローラ11の位置を調整し、調整後の位置にて位置決めする(図17B参照)。これにより、第1回転ローラ11の第1周面に備えられたパターン群13a、13b、13cのCD方向における位置が調整されることになる。この結果、一先ず、パターン群13a、13b、13cのうちの固定パターン群13c(固定加工部品)を構成する第1延伸パターン13と、これと噛み合う第2延伸パターン14との間のクリアランスが調整されることになる。
第1回転ローラ11の位置調整後、パターン群13a、13b、13cのうちの可動パターン群13a、13b(可動加工部品)をパターン側調整機構30により第1周面上をCD方向に移動させて、移動後の位置にて位置決めする(図17C参照)。これにより、第1周面に対する可動パターン13a、13bの相対位置が調整されることになる。この結果、可動パターン13a、13bを構成する第1延伸パターン13と、これに噛み合う第2延伸パターン14との間のクリアランスが調整されることになる。
さらに、本実施形態では、前述したように、2つの可動パターン13a、13bのそれぞれに対してパターン側調整機構30が個別に設けられている。したがって、本実施形態では、2つの可動パターン13a、13bの各々に対して相対位置の調整を個別に行うことができる。具体的に説明すると、一方のパターン側調整機構30により、CD方向一端側の可動パターン群13aをCD方向に沿って第1周面上を移動させ、CD方向一端側の可動パターン群13aの相対位置を調整する。また、他方のパターン側調整機構30により、CD方向他端側の可動パターン群13bをCD方向に沿って第1周面上を移動させ、CD方向他端側の可動パターン群13bの相対位置を調整する。
このように本実施形態では2つのパターン側調整機構30が備えられている結果、2つの可動パターン群13a、13bの各々に対して相対位置の個別調整を容易に行うことができる。
以上までの手順により、第1延伸パターン13と第2延伸パターン14との間のクリアランスが均一に揃うように、可動パターン群13a、13b及び固定パターン群13cの各々の位置調整を精度良く行うことができる。
ところで、パターン群13a、13b、13cの各々の位置調整を行った後に延伸装置10を稼動すると、各回転ローラ11、12の内部に備えられた発熱体15が発熱して各回転ローラ11、12が加熱される。これにより、加熱された各回転ローラ11、12が軸方向に沿って熱膨張し、特に、各回転ローラ11、12の軸方向端部が当初の位置(装置稼動前の位置)よりも軸方向に沿って幾分ずれた位置に位置するようになる。この結果、装置稼動前に位置調整を行って第1延伸パターン13と第2延伸パターン14との間のクリアランスを適切に調整したとしても、当該クリアランスが装置稼働中に再び変化してしまう。このようなクリアランスの変化により、当初適当なクリアランスを空けて並んでいた延伸パターン13、14同士が過度に接近する(あるいは、離間する)。
これに対し、本発明の構成であれば、上記クリアランスが装置稼働中に変化したとしても、当該クリアランスを調整し直すための位置調整を簡便に行うことができる。つまり、熱膨張の影響が顕著に現れる各回転ローラ11、12の軸方向端部、に配置されたパターン群13a、13b(可動パターン群13a、13b)についてはパターン側調整機構30により簡便に位置調整することができるので、上記クリアランスが装置稼働中に変化したとしても、一時的に延伸装置10を停止してパターン側調整機構30による位置調整を再度行うことよって上述の事態に対して対応することが可能である。以上のように、第1回転ローラ11や第2回転ローラ12が加熱される構成であれば、本発明の効果がより有意義なものとなる。
===延伸装置10の変形例===
上述した延伸装置10の構成(以下、本件例)はあくまで一例であり、他の構成も考えられる。以下、他の構成の延伸装置10に関して、第1変形例に係る延伸装置10、及び、第2変形例に係る延伸装置10を説明する。
<<第1変形例について>>
第1変形例では、図18に示すように、第1回転ローラ11及び第2回転ローラ12の軸方向両端部のみにパターン群が配置され、軸方向中央部にはパターン群が配置されていない。図18は、第1変形例に係る延伸装置10を示す図であり、図中、右側半分の図は正面図となっており、左側半分は断面図となっている。
詳しく説明すると、第1回転ローラ11の軸方向における第1周面上の両端部には、複数の第1延伸パターン13からなるパターン群13a、13bが配置されており、かかるパターン群13a、13bは可動パターン群13a、13bに属する。すなわち、第1変形例では、本件例の固定パターン群13cに属するパターン群が備えられていない。したがって、第1変形例では、固定パターン群13cの位置調整を行うために第1回転ローラ11をスラスト移動させる機構(軸側調整機構40)が設けられていない。かかる点において、第1変形例と本件例とは相違する。
また、第1変形例に係るパターン側調整機構30は、図19A及び図19Bに示すように、可動ベース32と、規制板34と、調整ユニット36とを有し、さらに略円筒状の円筒部材38を有する。図19A及び図19Bは、第1変形例に係るパターン側調整機構30を示す図である。
円筒部材38は、第1回転ローラ11に嵌められ、該第1回転ローラ11の軸方向において可動ベース32よりも内側で該可動ベース32と隣接している。円筒部材38は、調整ユニット36により可動ベース32がCD方向に沿って移動する際に該可動ベース32と共に移動し、移動後にはセットビス38aにて第1回転ローラ11のローラ本体11aに対して固定される。かかる時点で、可動ベース32が調整ユニット36によって調整後の位置にて位置決めされるようになり、円筒部材38も可動ベース38との当接状態を維持しながら位置決めされる。これにより、可動ベース32のガタツキ(CD方向におけるガタツキ)が一層抑えられ、可動ベース32の位置決めがより確実になされるようになる。但し、円筒部材38が備えられていなくても良い。
以上までに説明した構成上の差異を除き、それ以外については、第1変形例は本件例と略同様の構成を有するものであり、本件例と同様の効果を奏する。例えば、第1変形例においても、2つの可動パターン13a、13bのそれぞれに対してパターン側調整機構30が個別に設けられている。そして、一方のパターン側調整機構30がCD方向一端側の可動パターン群13aをCD方向に沿って第1周面上を移動させて該CD方向一端側の可動パターン群13aの相対位置を調整し、他方のパターン側調整機構30がCD方向他端側の可動パターン群13bをCD方向に沿って第1周面上を移動させて該CD方向他端側の可動パターン群13bの相対位置を調整する。これにより、2つの可動パターン群13a、13bの各々に対して相対位置の個別調整を容易に行うことができる。
なお、不図示ではあるが、第1回転ローラ11の第1周面上に単一の可動パターン13aが備えられているケース(換言すると、第1周面上に備えられた複数の第1延伸パターン13がいずれも可動パターン群13aに属するケース)も考えられる。かかるケースであっても、パターン側調整機構30を設けることにより、可動パターン13aの相対位置の調整を簡便に行うことが可能である。
<<第2変形例について>>
第2変形例では、図20に示すように、第1回転ローラ11の第1周面上に備えられた第1延伸パターン13のパターン群が2つのパターン群13a、13cに区画され、一方のパターン群13aは可動パターン群13aに属し、他方のパターン群13cは固定パターン群13cに属する。図20は、第2変形例に係る延伸装置10を示す図であり、図中、右側半分の図は正面図となっており、左側半分は断面図となっている。
つまり、第2変形例では、単一の可動パターン群13aが第1周面のCD方向一端部に配置されており、該可動パターン群13aと隣り合うように固定パターン群13cがCD方向他端部に配置されている。したがって、可動パターン群13aの位置調整を行うための機構(パターン側調整機構30)が1つのみ設けられていることになる。かかる点において、第2変形例と本件例とは相違する。
上記以外の点については、第2変形例は本件例と略同様の構成を有し、本件例と同様の効果を奏する。例えば、第2変形例においても、パターン側調整機構30と軸側調整機構40が設けられており、延伸装置10の組立作業において、軸側調整機構40によって第1回転ローラ11をスラスト移動させた後に、パターン側調整機構30により可動パターン群13aをCD方向に沿って第1周面上を移動させる。つまり、パターン側調整機構30では対応できない固定パターン群13cの位置調整については、軸側調整機構40により第1回転ローラ11をスラスト移動させることによって行い、その後、可動パターン群13aの位置調整については、パターン側調整機構30により可動パターン群13aをCD方向に沿って第1周面上を移動させることによって行う。この結果、可動パターン群13a及び固定パターン群13bのそれぞれの位置調整を精度良く行うことができる。
===その他の実施形態===
上記実施形態には、主として本発明に係る延伸装置10及びシート部材Sを延伸させる方法について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した設定値、寸法値、及び、形状等は本発明の効果を発揮させるための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
特に、上述したパターン側調整機構30は、本発明に係る調整機構の一例であり、可動パターン群13a、13bを第1回転ローラ11の軸方向に沿って第1周面上を移動させて該可動パターン群13a、13bの相対位置を調整することが可能なものである限り、制限なく利用することができる。
また、上記実施形態では、シート部材Sを載せる載せ部材が第2回転ローラ12であることとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、第1回転ローラ11との対向面に凹凸加工が施されたプレートであっても良い。かかるプレートの凸部と第1回転ローラ11に設けられた第1延伸パターン13が互いに噛み合い、凸部と第1延伸パターン13とよってシート部材Sを噛み込んで延伸させることとしても良い。
また、上記実施形態では、加工装置の一例としての延伸装置10を、シート部材Sを加工する方法の一例としての延伸加工方法を、それぞれ説明した。つまり、上記実施形態では、延伸加工用のパターン(第1延伸パターン13)からなるパターン群13a、13bを加工部品の一例としたが、これに限定されるものではない。例えば、シート部材Sと当接して該シート部材Sをカットするカッターを加工部品とする加工装置(すなわち、カット装置)及び加工方法(すなわち、シート部材Sをカットする方法)についても本発明を適用することが可能である。
1 おむつ(吸収性物品) 1a 外装、1b 吸収体、10 延伸装置(加工装置)、11 第1回転ローラ(回転ローラ)、11a ローラ本体、11b 境界部分、12 第2回転ローラ(載せ部材)、13 第1延伸パターン、13a 可動パターン群(加工部品,可動加工部品)、13b 可動パターン群(加工部品,可動加工部品)、13c 固定パターン群(固定加工部品)、14 第2延伸パターン、15 発熱体、22 軸受、24 フレーム、26 収容箱、27 第1枠体、27a 内側枠部、27b 外側枠部、27c 係止突起、28 第2枠体、29 摺擦部材、30 パターン側調整機構(調整機構)、32 可動ベース、32a ねじ孔、34 規制板、34a 貫通孔、34b 嵌合孔、36 調整ユニット、36a 引きねじ、36b 押しねじ、38 円筒部材、38a セットビス、40 軸側調整機構、42 調整ユニット、42a 引きねじ、42b 押しねじ、44 アクチュエータ、46 駆動機構、Ar ローラ間隙空間、S シート部材

Claims (9)

  1. 吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する加工装置であって、
    前記シート部材を載せるための載せ部材と、
    周面を前記載せ部材に対向させながら回転する回転ローラと、
    前記周面上に備えられ、前記回転ローラの軸方向に沿って該周面上を移動可能な加工部品と、
    前記軸方向での前記周面に対する前記加工部品の相対位置を調整する調整機構とを有し、
    前記シート部材が前記載せ部材に載せられた状態で該載せ部材と前記回転ローラの間を通過する際に、前記回転ローラが回転しつつ、前記加工部品が前記シート部材と当接して該シート部材を加工し、
    前記調整機構は、前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、前記相対位置を調整することを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1に記載の加工装置において、
    前記加工部品は、前記軸方向における前記周面の両端部に配置され、
    前記調整機構が2つ備えられており、
    2つの前記調整機構のうち、一方の前記調整機構は、前記軸方向において一端側の前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、一端側の前記加工部品の前記相対位置を調整し、
    他方の前記調整機構は、前記軸方向において他端側の前記加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、他端側の前記加工部品の前記相対位置を調整することを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1に記載の加工装置において、
    前記加工部品は、可動加工部品であり、
    前記周面上に備えられ、該周面上における位置が固定された固定加工部品と、
    前記軸方向における前記回転ローラの位置を調整する軸側調整機構とを有し、
    前記可動加工部品は、前記軸方向において前記固定加工部品と隣り合い、
    前記軸側調整機構は、前記回転ローラを前記軸方向に移動させることにより、前記軸方向における該回転ローラの位置を調整することを特徴とする加工装置。
  4. 請求項2又は請求項3のいずれかに記載の加工装置において、
    前記加工部品は、前記軸方向における前記周面の両端部に配置された可動加工部品であり、
    前記周面上に備えられ、該周面上における位置が固定された固定加工部品と、
    前記軸方向における前記回転ローラの位置を調整する軸側調整機構とを有し、
    前記固定加工部品は、前記軸方向において前記可動加工部品の間に位置し、
    前記調整機構が2つ備えられており、
    2つの前記調整機構のうち、一方の前記調整機構は、前記軸方向において一端側の前記可動加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、一端側の前記可動加工部品の前記相対位置を調整し、
    他方の前記調整機構は、前記軸方向において他端側の前記可動加工部品を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させることにより、他端側の前記可動加工部品の前記相対位置を調整し、
    前記軸側調整機構は、前記回転ローラを前記軸方向に移動させることにより、前記軸方向における該回転ローラの位置を調整することを特徴とする加工装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の加工装置において、
    前記回転ローラは、前記周面としての第1周面を備える第1回転ローラであり、
    前記加工部品は、前記軸方向に沿って並んだ複数の第1延伸パターンであり、
    前記載せ部材は、第2周面を備え、前記シート部材を載せながら回転する第2回転ローラであり、
    前記第2周面上には、前記軸方向に沿って並んだ複数の第2延伸パターンが備えられ、
    前記第1延伸パターン及び前記第2延伸パターンは、円盤状のパターンであり、
    前記軸方向において前記第1延伸パターンと前記第2延伸パターンとが交互に並び、
    前記シート部材が前記第2回転ローラに載せられた状態で該第2回転ローラと前記第1回転ローラの間を通過する際に、前記第1回転ローラ及び前記第2回転ローラが回転しつつ、前記第1延伸パターン及び前記第2延伸パターンが前記シート部材を挟んで前記軸方向に沿って該シート部材を延伸させることを特徴とする加工装置。
  6. 請求項5に記載の加工装置において、
    前記第1回転ローラ及び前記第2回転ローラのうち、少なくとも一方の回転ローラは、前記第1周面と前記第2周面との間の間隔が変わるように移動することが可能な状態で支持されていることを特徴とする加工装置。
  7. 請求項5又は請求項6のいずれかに記載の加工装置において、
    前記シート部材は熱可塑性を有する材質からなり、
    前記第1回転ローラ及び前記第2回転ローラのうち、少なくとも一方の回転ローラは、該回転ローラを加熱するための加熱機構を内部に備えていることを特徴とする加工装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の加工装置において、
    前記軸方向に沿って互いに反対方向を向く2つの向きのうち、一方の向きを第1向きとし、他方の向きを第2向きとしたときに、
    前記第1向きは、前記加工部品から、前記軸方向における前記回転ローラの両端のうちの該加工部品により近い側の端に向かう向きであり、
    前記調整機構は、
    ねじ込まれる際に前記加工部品を前記第1向きに引く引きねじと、
    ねじ込まれる際に前記加工部品を前記第2向きに押す押しねじとを備え、
    前記調整機構が前記加工部品を前記第1向きに移動させる場合には、前記引きねじがねじ込まれた後に前記押しねじがねじ込まれ、
    前記調整機構が前記加工部品を前記第2向きに移動させる場合には、前記押しねじがねじ込まれた後に前記引きねじがねじ込まれることを特徴とする加工装置。
  9. 吸収性物品の製造に用いられるシート部材を加工する方法であって、
    前記シート部材を載せる載せ部材と、周面を該載せ部材に対向させながら回転する回転との間を、前記シート部材が前記載せ部材に載せられた状態で通過する際に、前記回転ローラを回転させつつ、該回転ローラの周面上に備えられた加工部品を前記シート部材に当接させて該シート部材を加工する加工工程を有し、
    前記加工部品は、前記回転ローラの軸方向に沿って前記周面上を移動可能であり、
    前記加工工程の事前に、前記軸方向での前記加工部品の前記周面に対する相対位置を調整する調整機構により、前記シート部材を前記軸方向に沿って前記周面上を移動させて前記相対位置を調整する調整工程を有することを特徴とするシート部材を加工する方法。
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