JP2010239898A - 多孔質焼成培養床 - Google Patents

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欣一 小澤
Kunihiko Ishizuka
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Abstract

【課題】 金属が銅又は亜鉛である金属化合物からの金属イオンの溶出により植物生育の促進効果、及び植物以外の不要生物に対する防除効果を有する多孔質焼成培養床。
【解決手段】 金属が銅又は亜鉛である金属化合物から溶出する金属イオンが植物に有用な金属であるため植物の成長促進及び維持ができ、前記金属イオンが植物以外の不要生物の繁殖を抑制できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、植物生育の促進効果だけでなく、植物以外の不要生物に対する防除効果も有する多孔質焼成培養床に関する。
本発明に係る多孔質焼成培養床とは、体質材、有機結合材及び金属が銅又は亜鉛である金属化合物の混合材を主成分とし焼成した炭化物である。この炭化物は、古くから多くの用途が知られている。例えば、燃料、吸着剤、吸湿剤、熱吸収材、遠赤外線発生材、土壌改良材及び水の浄化材料として利用されており、最近では燃料電池の水素吸蔵用電極としても用いられている。前記、土壌改良材及び水の浄化材料として有効なのは、炭化物が不要物の吸着や微生物の住処(居住空間)として好適な多孔質を有するためである。そして、土壌改良材として使用する場合には、炭化物を他の素材と好適に混合することで、より一層の効果を付与できる。例えば、特開2002−167287には、炭素と粉末状麦飯石、粉末状トルマリンおよび粘土の各原料成分を混練し、該混練物を成形し、該成形体を焼成することが開示されている。さらに、特開2002−30219には、合成樹脂材に炭粉を混合して発泡させ、炭入り発泡合成樹脂製製品を形成する方法が開示されている。
特開2002−167287号公報 特開2002−030219号公報
しかしながら、従来、炭化物と樹脂を混練し、焼成したものは、培養床としては、植物生育の促進への影響が低いという課題があった。
そこで、本発明の目的は、金属が銅又は亜鉛である金属化合物からの金属イオンの溶出により植物生育の促進効果、及び植物以外の不要生物に対する防除効果を有する多孔質焼成培養床を提供するものである。
本発明は、少なくとも有機結合材と体質材と金属が銅又は亜鉛である金属化合物とを主材とした配合材料を混練してなる多孔質焼成培養床を要旨する。
多孔質焼成培養床に添加する金属が銅又は亜鉛である金属化合物から溶出する金属イオンは、植物に必要な元素である。銅は、チトクロームa、チロシナーゼ、ラッカーゼ、アスコルビン酸酸化酵素など各種酵素の活性中心を作る。亜鉛は、葉緑素、インドール酢酸(植物ホルモン)の生成に関与する。これら作用の結果、多孔質焼成培養床に添加する金属が銅又は亜鉛である金属化合物から溶出する金属イオンは植物の生育を促進させる効果がある。
さらに添加される金属化合物から溶出する金属イオンは、植物以外の不要生物の繁殖を抑制する。不要生物の一例として水生生物が挙げられるが、銅又は亜鉛の淡水における水生生物の生息環境として維持することが望ましい基準値として、水産用水基準(社団法人日本水産資源保護協会発行、水産用水基準2005年版)にて、銅0.0009ミリグラム/リットル、亜鉛は、検出されないこととなっている。本発明の多孔質焼成培養床を使用した場合、この不要生物の繁殖が抑制されている。これは溶出した銅又は亜鉛が少なくとも上記基準値以上になっていると推測され、この溶出した金属によって不要生物の生息環境に悪影響を与え、不要生物の繁殖を抑制する防除効果が得られるものと思われる。
本発明に係る多孔質焼成培養床は、含有する黒鉛が一般的に疎水性であり、且つ、多孔質であるため焼成体中の孔中に時間を掛け水が取り込まれる。多孔質でなければ、黒鉛の疎水性が影響して培養床中に水が浸透しないため、ほとんど金属の溶出がなく、従来の炭化物の培養床と植物の生育の差異がないが、多孔質であることにより水が培養床中に浸透し金属の溶出が多くなり植物の金属吸収に適した金属イオンを供給することができ植物の生育を促進・維持する効果がある。
本発明の実施例に用いた多孔質焼成培養床の構成図
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する、構成材料及び製造方法は、限定なく用いることができる。
例えば、黒鉛や窒化硼素等の各種体質材と、粘土や各種合成樹脂等の結合材に金属が銅又は亜鉛である金属化合物を配合し、必要に応じて使用される着色材、気孔形成材、可塑剤、溶剤などと共にニーダー、ヘンシェルミキサー、3本ロールなどで均一分散させ、押し出し成形後、800℃〜1200℃で高温焼成して得られる。
各種合成樹脂の結合材としては、押し出し成形が可能で、且つ、焼成処理にて炭素化する樹脂であれば使用可能である。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、塩素化パラフィン、ポリビニルブチラールなどである。また、金属が銅又は亜鉛である金属化合物とは、銅、亜鉛を含む化合物である。これらの金属化合物としては、無機金属化合物であれば、酸化銅(I)、酸化銅(II)、ランタンストロンチウム銅オキシド、酸化亜鉛等の酸化物、過酸化銅、過酸化亜鉛等の酸素酸塩、塩化銅(I)、塩化銅(II)、塩化亜鉛等の塩化物、硫酸銅(I)、硫酸銅(II)、硫酸亜鉛等の硫酸塩、硝酸銅(II)、硝酸亜鉛等の硝酸塩、炭酸銅(II)、炭酸亜鉛等の炭酸塩が挙げられる。有機金属化合物であれば、ジメチル銅リチウム、ステアリン酸銅、銅フタロシアニン、ビス(エチレンジアミン)銅、ニトリロトリ酢酸銅、グルコン酸亜鉛、亜鉛フタロシアニン、亜鉛メナオニン、クロロ(エトキシカルボニルメチル)亜鉛等の有機キレート化合物が挙げられる。また、これらの金属化合物を1種または2種類以上を適宜選択して配合することができる。以上の結合材、体質材、金属が銅又は亜鉛である金属化合物、必要に応じて使用される有機顔料や無機顔料などの着色材、ポリアミド、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの気孔形成材、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)などの可塑剤、水、アルコール、ケトン、エステル、芳香族炭化水素などの溶剤と共にニーダー、ヘンシェルミキサー、3本ロールなどで均一分散させた後に成形、高温焼成して多孔質焼成培養床が得られる。また、前記体質材と結合材、金属化合物以外に酸化ケイ素を配合することも可能である。この酸化ケイ素は、充填材として機能する。
<混合材の成形方法>
前記混練した原材料を、押し出し成形機で細線状に空隙を設けながら繰り返し屈曲させた細線状塊にして目的に応じた形状にする。なお、空隙は、発育する植物の根が伸び本多孔質焼成培養床内に入り込めるよう調整すればよく、特に限定されない。また、細線断面形状は、多角形、円形、楕円形等、特に限定されない。細線状塊は、細線状にし、繰り返し屈曲させ積層させてもよいし、積層した上で抜き型により形状を整えることも可能である。押し出し成形機により出される細線は、特に限定されず、縦横直線状に交差させて積層しても良いし、不規則に湾曲させ積層しても良い。
また、細線状に押し出し成形後、焼成処理後に使用する培養床設置条件にあわせて、適宜さい断したものを用いても良い。この際、さい断した本多孔質焼成培養床が散材しないように保護部材(例えば、網目状袋や不織布袋といった袋や箱、鉢等)に入れて用いても良い。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
黒鉛:80重量部
カーボンブラック:1重量部
ポリ塩化ビニル:55重量部
酸化ケイ素:2重量部
酸化亜鉛:1重量部
フタル酸ジオクチル: 25重量部
ステアリン酸塩:2重量部
ステアリン酸:1重量部
メチルエチルケトン:50重量部
上記材料を配合物として、ヘンシェルミキサーによる混合、3本ロールによる混練をした後、500ミリリットルビーカーに押し出し成形機で直径0.7ミリメートルの細線状に空隙を設けながら繰り返し不規則に屈曲させ、且つ、ビーカー内を均一に底から高さ4センチメートル(重量45グラム)まで流し込んだ。ビーカーから取り出し、陶磁器性鋳型の蓋をしない状態で不活性ガス雰囲気中で300℃まで約10時間かけて昇温し、300℃で約1時間保持する加熱処理をした。更に、陶磁器性鋳型に蓋をして密閉容器として1000℃を最高とする焼成処理を施した。
<実施例2>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を酸化銅に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例3>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を過酸化銅に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例4>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を塩化亜鉛に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例5>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を硫酸銅(II)に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例6>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を硝酸亜鉛に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例7>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を炭酸銅(II)に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例7>
実施例1の配合中の酸化亜鉛をグルコン酸亜鉛に替え1重量部添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<実施例9>
実施例1の配合中に酸化銅1重量部を添加し、実施例1と同様の工程で調整した。
<比較例1>
実施例1の配合中の酸化亜鉛を含まない以外は、実施例1と同様の工程で調整した。
<培養床の発育試験>
実施例1〜5、比較例1を500ミリリットルビーカーに入れ小ネギの根から5センチメートル程の長さに切ったものを10本入れた。水だけを添加し、20日後の小ネギの発育条件と培養床の状況の確認を行った。
Figure 2010239898
○:良好
×:多少の枯れ
これらの結果より、本発明の実施例1〜5の多孔質焼成培養床は、発育状態がよく、カビの繁殖を抑制することが確認された。また、小ネギの根が多孔質焼成培養床内に入り込み根付いていた。
一方、比較例1はカビの繁殖が確認され、さらに発育が悪かった。
<水耕栽培への確認1>
水耕栽培の栽培槽の中に、実施例1で用いた多孔質焼成培養床750グラムを入れ、水を循環させ、植物の成長状況の確認を目視により確認した。また、水耕栽培の装置は、協和株式会社製ホームハイポニカ501を用い、植物はサニーレタスを用いた。
その結果、多孔質焼成培養床を入れた水耕栽培装置の植物は、多孔質焼成培養床を入れない水耕栽培装置のものより成長が早かった。
<水耕栽培への確認2>
水耕栽培の栽培槽の中に、実施例1で用いた多孔質焼成培養床750グラムを約1センチメートルにさい断し、不織布製の袋に入れたものを設置し、水を循環させ、光を遮断した状況下、室温で7日間の植物の成長状況の確認を行った。この際、発芽率を目視にて確認し、さらに芽の長さを測定した。また、水耕栽培の装置は、協和株式会社製ホームハイポニカ501を用い、植物はアカザ科の大根の種を用いた。
その結果、多孔質焼成培養床を入れたものは、発芽率97.9パーセント、芽の平均長さ7.1センチメートルであったのに対し、多孔質焼成培養床の入っていないものは、発芽率78.5パーセント、芽の平均長さ5.2センチメートルと発芽率、芽の平均長さ共に多孔質焼成培養床を入れたほうが良かった。(試料数 各72本、試験回数 5回)
1 植物用培養床
2 植物の根
3 植物葉及び茎

Claims (1)

  1. 少なくとも有機結合材と体質材と金属が銅又は亜鉛である金属化合物とを主材とした配合材料を混練してなる多孔質焼成培養床。
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