JP2010239249A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビネット内の熱をスピーカにより効率的に放熱することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる表示装置を提供する。
【解決手段】前側に表示面1aを有する表示部1の後側を隠蔽するキャビネット3と、ボイスコイル22及び該ボイスコイル22により振動する振動板23を有し、キャビネット3内における表示部1の下側に配されるスピーカ2とを備え、該スピーカ2の振動板23をボイスコイル22の下側に配し、振動板23及びボイスコイル22の周りと該ボイスコイル22の上側とを隠蔽するカバー25を設け、該カバー25の上部に貫通孔26を開設することにより、ボイスコイル22が発熱した熱をカバー25の貫通孔26から上昇させ、振動板23の振動にてカバー25内の空気流を貫通孔26へ加速させ、貫通孔26での上昇気流を促進するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶表示装置、プラズマ表示装置、SEDディスプレイ、ELディスプレイ等の表示装置に関する。
テレビジョン等の薄型の表示装置は、映像を表示する表示面を前側に有する表示部と、該表示部の後側に取付けてある回路基板と、前記表示部の後側を隠蔽するキャビネットと、ボイスコイル及び該ボイスコイルにより振動する振動部を有し、前記キャビネット内における前記表示部の横側に配されたスピーカとを備えている(例えば、特許文献1参照)。スピーカは、ボイスコイルの前側に振動部を配してある。キャビネット内のスピーカと前後に対向する箇所には、上下に対向するリブ壁及び排気孔を設けてあり、回路基板に実装されているヒートシンクの一部を前記リブ壁の間に配してあり、スピーカの振動部の振動により生じる空気を前記リブ壁の間の通気路へ導気し、前記排気孔からキャビネットの外部へ排気することにより、ヒートシンクからの発熱を促進するように構成されている。
また、上下両端にバスレフポートを有し、角筒形をなすスピーカボックスの上下中央部内側にスピーカユニットを配し、スピーカボックス内の下部に、発熱部品及び該発熱部品を放熱するための放熱器を配し、該放熱器によりスピーカボックス内の空気が熱せられることにより生じる自然対流と、スピーカユニットからの音声出力により生じる空気の流れとにより、効率的に放熱するように構成された放熱機構も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−294615号公報 特開2004−274383号公報
薄型液晶テレビジョン、薄型プラズマテレビジョンは年々大形化され、且つ前後厚さが薄くなっており、薄型液晶テレビジョンにあっては、表示部の後側に光源用の複数の蛍光管、インバータ回路基板、電源回路基板、信号処理回路基板等の複数の熱発生源が設けられており、この熱発生源が発生する熱により誤動作するのを防ぐため、放熱板、放熱シート等の放熱部材を設けて熱の集中を防ぐように構成されている。しかし、放熱部材による放熱では、部品点数が増加するし、また、放熱の効率も悪く、改善策が要望されていた。
この改善策として、特許文献1のようにキャビネットにリブ壁及び排気孔を設けて、スピーカの振動部により生じた空気をリブ壁にて導気し、排気孔から後方へ放熱すること、又は、特許文献2の放熱機構を有するスピーカを採用することが考えられる。
しかし、この対策にあっても、キャビネット内の熱を効率的に放熱するのが困難であり、また、特許文献2の放熱機構を有するスピーカを採用した表示装置にあっては、発熱部品及び放熱器が余計に必要であるため、部品点数が増加するし、スピーカ部分の上下長さが比較的長くなるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、スピーカのボイスコイルは発熱すること、及びスピーカの振動部が振動することにより空気流が生じることに着目し、ボイスコイルの下側に振動部を配したスピーカとすることにより、ボイスコイルが発熱した熱にて上昇気流を生じさせ、さらに、ボイスコイル及び振動部の周りとボイスコイルの上側とを隠蔽するカバーを設け、該カバーの上部に貫通孔を開設することにより、上昇気流を貫通孔に集中して生じさせるとともに、振動部の振動にてカバー内の空気流を貫通孔へ加速させ、上昇気流を促進することにより、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができるようにしたものである。
即ち、本発明の主たる目的はキャビネット内の熱をスピーカにより効率的に放熱することができる表示装置を提供することにある。
本発明に係る表示装置は、前側に表示面を有する表示部と、該表示部の後側を隠蔽するキャビネットと、ボイスコイル及び該ボイスコイルにより振動する振動部を有し、前記キャビネット内の下部に配されるスピーカとを備える表示装置において、前記スピーカは、前記振動部を前記ボイスコイルの下側に配してあり、前記振動部及びボイスコイルの周りと該ボイスコイルの上側とを隠蔽するカバーを有し、該カバーの上部に貫通孔を開設してあることを特徴とする。
この発明にあっては、スピーカの振動部がボイスコイルの下側にあり、しかも上部に貫通孔を開設してあるカバーを備えるため、ボイスコイルが発熱した熱を振動部に邪魔されることなくカバー内で上昇させ、該カバーの貫通孔に集中する上昇気流を生じさせることができるとともに、振動部の振動にてカバー内の空気流を貫通孔へ加速させ、貫通孔での上昇気流を促進することができる。因って、キャビネット内の下部に配されているスピーカにより、キャビネット内の自然対流を促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記カバーは、該カバー内の空気を前記貫通孔へ導く導気部を有する構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、カバー内で上昇する空気流を導気部にて貫通孔へ導気することができるため、カバー内の空気抵抗を低減でき、カバー内の空気流を貫通孔へより一層加速させることができ、貫通孔での上昇気流をより一層促進することができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記表示部の後側の面と前記キャビネットとの間に、該キャビネット内の空気を自然対流させるための通気路を有し、該通気路の下側に前記スピーカを配してある構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、スピーカにおけるカバーの貫通孔から上昇する上昇気流を、キャビネット内の通気路を上昇させることができるため、キャビネット内の自然対流を効率よく促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記表示部の後側に該表示部を動作させる回路基板を有し、該回路基板と前記キャビネットとの間に、該キャビネット内の空気を自然対流させるための通気路を有し、前記回路基板の下側に前記スピーカを配してある構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、スピーカにおけるカバーの貫通孔から上昇する上昇気流を、キャビネット内の回路基板の周りを上昇させることができるため、回路基板等の発熱により生じるキャビネット内の自然対流を効率よく促進することができ、回路基板周りの自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記カバーは前記キャビネットに対し前方へ離隔し、前記キャビネットは前記カバーの周面と対向する箇所に吸気口を有する構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、スピーカにおけるカバーの貫通孔から上昇気流が上昇するとき、カバーの周面と対向する箇所に開設されている吸気口での吸気を促進することができ、キャビネット内への吸気量を増やすことができるため、キャビネット内の自然対流を促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記貫通孔から前記カバーの外部へ排気された空気を前記貫通孔の上方へ導く導気壁を前記通気路に配してある構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、スピーカにおけるカバーの貫通孔から上昇する上昇気流を、導気壁にてキャビネット内の通気路へ導気することができるため、キャビネット内の自然対流を促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記スピーカは、可聴範囲外の周波数にて前記振動部を振動させるように構成するのが好ましい。
この発明にあっては、電源スイッチがオンの状態で可聴範囲外の低音、無音又は高温の時間帯にスピーカの振動部を振動させることができるため、例えば、電源スイッチがオンになり、表示部に映像が表示されるまでの無音のとき、又はチャンネルの切換えにより無音になったとき、最小可聴値よりも小さい周波数の音声信号または最大可聴値よりも大きい周波数の音声信号をボイスコイルに与えることができ、また、可聴されている間に低音の音声信号をボイスコイルに与えることができる。因って、スピーカによるキャビネット内の自然対流をより一層効率よく促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記通気路内の温度を検出する温度センサを備え、該温度センサが所定温度を検出したとき前記スピーカの振動部を可聴範囲外の周波数にて振動させるように構成してあるのが好ましい。
この発明にあっては、電源スイッチがオンの状態でキャビネット内の通気路の温度が所定温度以上に上昇したとき、低音の電気信号をボイスコイルに与えることができるため、スピーカによるキャビネット内の自然対流をより一層効率よく促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記スピーカはコンデンサを有する音源回路に接続され、前記温度センサが所定温度を検出したとき前記コンデンサに蓄えられた電荷の放電により前記振動部を振動させるように構成してあるのが好ましい。
この発明にあっては、キャビネット内の温度が所定値以上に昇温している状態で電源スイッチがオフになったとき、コンデンサにて電荷を放電し、可聴範囲を外れた低音の電気信号をボイスコイルに与え、振動部を振動させることができるため、カバーの貫通孔から上昇気流を上昇させ、電源スイッチがオンになるまでの間にキャビネット内の温度を下げることができる。
また、本発明に係る表示装置は、前記温度センサがサーモスタットである構成とするのが好ましい。
この発明にあっては、キャビネット内の温度が所定値以上に昇温している状態で電源スイッチがオフになったとき、サーモスタットにてコンデンサに通電させ、該コンデンサが電荷を放電し、可聴範囲を外れた低音の電気信号をボイスコイルに与え、振動部を振動させることができるため、カバーの貫通孔から上昇気流を上昇させ、電源スイッチがオンになるまでの間にキャビネット内の温度を下げることができる。
本発明によれば、キャビネット内における表示部の下側に配されているスピーカにおけるカバーの貫通孔から上昇気流を上昇させることができるため、該上昇気流にてキャビネット内の自然対流を促進することができ、キャビネット内の自然対流による放熱性を高めることができる。
本発明に係る表示装置の構成を示す縦断側面図である。 本発明に係る表示装置の構成を示す背面側斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 本発明に係る表示装置のスピーカの構成を示す斜視図である。 本発明に係る表示装置のスピーカの構成を示す底面図である。 本発明に係る表示装置のスピーカの構成を示す平面図である。 図5のVII −VII 線拡大断面図である。 図5のVIII−VIII線拡大断面図である。 本発明に係る表示装置の他の構成を示す縦断側面図である。 本発明に係る表示装置の他の構成を示す横断平面図である。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る表示装置の構成を示す縦断側面図、図2は表示装置の構成を示す背面側斜視図、図3は図2のIII−III線断面図である。
図示した表示装置はテレビ画像等を表示する表示面1aを前側に有し、略直方形をなす表示部1と、該表示部1の下側の両側部に装着され、音波を下方へ放射する二つのスピーカ2,2と、表示部1の周縁部及び後側を隠蔽するキャビネット3とを備える薄型の液晶テレビジョンである。
表示部1は前側に表示面1aを有する液晶のパネル11と、該パネル11の後側に配置された拡散板等の光学シート12と、表示部1及び光学シート12を支持するバックライト部13と、該バックライト部13の後面に装着された電源回路基板等の表示部1を動作させる複数の回路基板14とを備える。
バックライト部13は、光学シート12の後側に上下に並置され、該光学シート12側へ光を照射する複数本のランプ13aと、該ランプ13aを収容支持し、箱形をなすシャーシ13bとを備える。ランプ13aは両端部に電極を有する冷陰極管であり、夫々のランプ13aの両端部の電極にインバータ回路基板が接続され、パルス幅変調信号により明るさが制御されるように構成されている。
シャーシ13bは略直方体をなし、金属板を成形してなる枠部13cと、該枠部13cの後側端を閉塞し、金属板を成形してなる蓋板部13dとを有し、該蓋板部13dが表示部1の後側の面1bになっており、該後側の面1bの両側部には前記インバータ回路基板が取付けられている。
後側の面1bの中央側には、パネル11の駆動及び制御を行う制御回路基板と、パネル11に表示する映像信号及び音声信号を処理させる処理回路基板と、処理回路基板に電源を供給する電源回路基板と、外部機器との間でケーブル等の導線が接続/切離される複数の端子を実装してある端子回路基板と、前記制御回路基板、処理回路基板、電源回路基板及び端子回路基板を一面に並べて取付けてある基板支持板15とを備える。
キャビネット3は、表示面1aに対応する箇所が開放され、表示部1の前側周縁部及びスピーカ2の前部を隠蔽するキャビネット前分体31と、表示部1及びスピーカ2の周縁部より後側を隠蔽するキャビネット後分体32とを備え、このキャビネット前分体31及びキャビネット後分体32が、キャビネット後分体32の前端部がキャビネット前分体31の後端部内側に重合するようにシャーシ13bに取外し可能に取付けられている。
キャビネット前分体31の下部で、両側部後側には横方向へ離隔する二つのボスが突設され、該ボスにスピーカ2が雄螺子にて取付けられている。
キャビネット後分体32は、後壁32a及び該後壁32aの周縁に連なる枠部32bを有する深皿形をなしている。枠部32bの下壁には複数の吸気孔33が開設され、枠部32bの上壁には放熱を兼ねる複数の排気孔34が開設されている。また、枠部32bの下壁で、スピーカ2と上下に対向する箇所には上下に貫通する複数の放音孔35が開設され、該放音孔35の近傍にも吸気孔33が開設されている。
後壁32aの下部は後方へ膨出する膨出部32cが設けられており、該膨出部32cの前側にスピーカ2を配してあり、また、膨出部32cのスピーカ2と前後に対向する箇所には複数の吸気孔36が開設されている。
キャビネット後分体32の後壁32aとバックライト部13、換言するとシャーシ13bとの間には自然対流用の通気路Aが設けられており、この通気路Aに配されている回路基板14の下方にスピーカ2を配してある。
図4はスピーカの構成を示す斜視図、図5はスピーカの構成を示す底面図、図6はスピーカの構成を示す平面図、図7は図5のVII −VII 線拡大断面図、図8は図5のVIII−VIII線拡大断面図である。
スピーカ2は、磁気回路形成部21と、該磁気回路形成部21が形成した磁気回路の環状の空隙に配され、音声信号が与えられることにより振動するボイスコイル22と、該ボイスコイル22の下側に配され、ボイスコイル22により振動する振動部としての振動板23と、筒形をなし、磁気回路形成部21及び振動板23を保持する保持ケース24と、該保持ケース24が収容され、キャビネット前分体31の前記ボスに取付けられるカバー25とを備える。
磁気回路形成部21は、円板部21aの中央に円柱部21bを有するヨークと、該ヨークの円柱部21bに挿嵌支持される環状3のマグネット21cと、該マグネット21cを円板部21aとの間で挟み込む磁性環板21dとを備え、該磁性環板21dが保持ケース24の中央部に取付けられており、磁性環板21dと円柱部21bとの間の環状の空隙にボイスコイル22が保持されている。
ボイスコイル22はボビンに巻回されており、また、保持ケース24に取付けられた端子に導線により接続されている。
振動板23はボイスコイル22側が小形に形成された長円のコーン形をなし、小形部が磁気回路形成部21と対向し、大形縁部が保持ケース24に結合されている。
保持ケース24は、ボイスコイル22側が小形に形成された長円のコーン形をなし、小形孔部に磁気回路形成部21を保持し、大形孔部に振動板23を保持している。保持ケース24の小形孔部及び大形孔部の間のテーパ部分には通気孔24aが開設されている。
カバー25は、振動板23側の周りを隠蔽するカバー下分体25aと、磁気回路形成部21側の周りを隠蔽するカバー上分体25bとを有する。カバー下分体25aは略長円の角筒形をなし、振動板23と対向する下側に開放孔25cが設けられ、長さ方向両側にフランジ25d,25dが突設され、該フランジ25d,25dがキャビネット前分体31の前記ボスに取付けられるように構成されている。
カバー上分体25bは、略長円の角筒形をなす大形の角筒部25eと、該角筒部25eの上縁に段部を経て連なる小形の蓋筒部25fとを有し、該蓋筒部25fの上壁に、上下に貫通する長孔状の貫通孔26が開設されている。貫通孔26は二つの隔壁にて隔離されているが、その他、隔壁がない孔であってもよい。
貫通孔26はボイスコイル22の中心に対して前側へ偏倚しており、蓋筒部25fはカバー25内の空気を貫通孔26へ導気する導気部25gを有する。導気部25gは、蓋筒部25fの下縁後側及び貫通孔26の間の壁部が二つの段部を経て貫通孔26側(前側)へ段階的に偏倚しているが、その他、蓋筒部25fの下縁後側から貫通孔26にかけて直線状又は湾曲状に偏倚する形状であってもよい。
以上のように構成された表示装置のスピーカ2は、図1に示すように振動板23がボイスコイル22の下側に配され、該振動板23が下向きの状態でキャビネット後分体32内における回路基板14の下側で、表示部1の下端部及び膨出部32cの間に配される。スピーカ2におけるカバー下分体25aの開放孔25cは放音孔35と対向し、貫通孔26は通気路Aと鉛直に連通し、膨出部32cの吸気孔36はカバー25の後壁と前後に離隔して対向している。尚、スピーカ2は発熱量の大きな電子部品が実装されている回路基板14の下側に配するのが好ましい。
電源スイッチにて電源回路基板等の回路基板14に通電され、表示部1に映像が表示されるとき、スピーカ2のボイスコイル22に音声信号が与えられ、該ボイスコイル22が振動し、該ボイスコイル22に連なる振動板23が振動し、カバー下分体25aの開放孔25c及び放音孔35から下方へ音波が放射される。
映像の表示に伴い、インバータ回路基板等の回路基板14周りの、通気路A内の空気が加熱され、通気路Aに自然対流が生じ、通気路A内の加熱されている空気は上側の排気孔34から外部へ排気され、外部の空気が下側の吸気孔33からキャビネット後分体32内へ吸気され、通気路A内を上昇する。
音波が放射されるとき、振動板23は上下に振動し、この振動にて保持ケース24内の空気が流動し、該保持ケース24内の空気が通気孔24aからカバー25内へ上昇する。
音波の放射に伴い、ボイスコイル22が発熱し、カバー25内のボイスコイル22周りの空気が加熱され、カバー25内に上昇気流が生じ、貫通孔26から通気路Aへ排気される。
カバー25の上壁には貫通孔26が開設され、該貫通孔26へ導気する導気部25gがカバー25に設けられているため、ボイスコイル22が発熱した熱を振動板23に邪魔されることなくカバー25内で上昇させ、貫通孔26に集中する上昇気流を生じさせることができるとともに、振動板23の振動にてカバー25内の空気流を貫通孔26へ加速させることができ、貫通孔26での上昇気流、及び通気路Aでの上昇気流を促進することができる。この上昇気流により通気路Aの回路基板14周りの自然対流を促進することができ、キャビネット3内の自然対流による放熱性を高めることができる。
また、カバー25の貫通孔26から上昇気流が上昇すると、貫通孔26の外周りが低圧となり、膨出部32cの吸気孔36からキャビネット後分体32内へ外気が吸引され、吸気口33での吸気を促進することができ、キャビネット後分体32内への吸気量を増やすことができるため、通気路Aの自然対流をより一層促進することができ、キャビネット後分体32内の自然対流による放熱性をより一層高めることができる。
実施の形態2
図9は表示装置の他の構成を示す縦断側面図、図10は横断平面図である。この表示装置は、スピーカ2における貫通孔26からカバー25外部の通気路Aへ排気された空気を貫通孔26の上方へ導気する二つの導気壁4,4をスピーカ2に対応して通気路A内に設けたものである。
導気壁4,4はキャビネット後分体32と一体に成形され、横方向に離隔して対向し、上下方向に配されている。
この表示装置にあっては、スピーカ2におけるカバー25の貫通孔26から上昇する上昇気流を、導気壁4,4にて排気孔34へ導気することができるため、通気路Aの自然対流を効率よく促進することができ、キャビネット後分体32内の自然対流による放熱性を高めることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態3
この表示装置は、スピーカ2のボイスコイル22に、可聴範囲(16Hz〜20kHz )外の電気信号、換言すると最低可聴周波数よりも低い周波数の電気信号、又は、最高可聴周波数よりも高い周波数の電気信号をボイスコイル22に与え、音波が放射されていないとき、振動板23を振動させ、保持ケース24内の空気を流動させ、カバー25内に上昇気流を生じさせるように構成したものである。
この表示装置にあっては、例えば、電源スイッチがオンになり、表示部1に映像が表示されるまでの無音のとき、又はチャンネルの切換えにより無音の状態になったとき、最低可聴周波数よりも低い周波数の電気信号または最高可聴周波数よりも高い周波数の電気信号がボイスコイル22に与えられ、振動板23を振動させることができるため、音波が放射されていない時間に通気路Aの自然対流を促進することができ、キャビネット後分体32内の自然対流による放熱性を高めることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態4
この表示装置は、スピーカ2のボイスコイル22に、回路基板14に設けた主音源回路と副音源回路とを接続し、主音源回路にて音声信号をボイスコイル22に与え、副音源回路にて可聴範囲を外れた周波数の電気信号をボイスコイル22に与え、視聴されているとき、可聴範囲を外れた低音を重畳するように構成したものである。
この表示装置にあっては、例えば、電源スイッチがオンで、主音源回路にて音声信号がボイスコイル22に与えられ、音波が放射され、視聴されている間に、副音源回路にて超低音の電気信号がボイスコイル22に与えられ、振動板23を重畳して振動させることができるため、スピーカによる通気路Aの自然対流を促進することができ、キャビネット後分体32内の自然対流による放熱性を高めることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態5
この表示装置は、図1に示すようにキャビネット3内の温度を検出するサーモスタット等の温度センサ5をシャーシ13b、回路基板14又はキャビネット後分体32の内側のいずれかに設け、スピーカ2のボイスコイル22に、回路基板14に設けた主音源回路と副音源回路とを接続し、キャビネット3内の通気路Aの温度が所定温度以上に上昇したのを温度センサ5にて検出し、副音源回路にて電気信号をボイスコイル22に与え、可聴範囲を外れた超低音を重畳するように構成したものである。
この表示装置にあっては、例えば、比較的長時間に亘って表示部1に映像が表示され、キャビネット3内の通気路Aの温度が所定温度以上に上昇したとき、可聴範囲を外れた超低音の電気信号がボイスコイル22に与えられ、振動板23を重畳して振動させることができるため、通気路Aの自然対流を促進することができ、キャビネット後分体32内の自然対流による放熱性を高めることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
実施の形態6
この表示装置は、キャビネット内の温度を検出するサーモスタット(図1の温度センサ5)をシャーシ13b、回路基板14又はキャビネット後分体32の内側のいずれかに設け、スピーカ2のボイスコイル22に、回路基板14に設けた主音源回路と、コンデンサを有する副音源回路とを接続し、電源スイッチがオンのとき、主音源回路にて音声信号をボイスコイル22に与え、キャビネット3内の通気路Aの温度が所定温度以上に上昇している状態で電源スイッチがオフになったとき、副音源回路がコンデンサを電源として可聴範囲を外れた超低音の電気信号をボイスコイル22に与え、振動板23を振動させるように構成したものである。副音源回路のコンデンサは、電源スイッチがオンのときに充電される。
この表示装置にあっては、例えば、比較的長時間に亘って表示部1に映像が表示され、キャビネット3内の通気路Aの温度が所定温度以上に上昇してサーモスタットがオンの状態で、電源スイッチがオフになったとき、コンデンサが放電して副音源回路が作動し、可聴範囲を外れた超低音の周波数の電気信号が副音源回路からボイスコイル22に与えられ、振動板23を振動させることができるため、電源スイッチがオフの時間に通気路Aの自然対流を促進することができ、キャビネット後分体32内の自然対流による放熱性を高めることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
尚、以上説明した実施の形態では二つのスピーカ2,2を備える構成としたが、その他、一つのスピーカ2を備える構成であってもよい。
また、以上説明した実施の形態では、ボイスコイル22の下側に振動板23を鉛直に配し、下方へ放音するように構成したが、その他、振動板23は鉛直に対して横方向へ偏倚した構成とし、下方へ放音するようにしてもよい。
また、以上説明した実施の形態では、回路基板14の下側にスピーカ2を配したが、その他、スピーカ2の配置箇所は特に制限されない。
A 通気路
1 表示部
1a 表示面
14 回路基板
2 スピーカ
22 ボイスコイル
23 振動板(振動部)
25 カバー
25g 導気部
26 貫通孔
3 キャビネット
36 吸気口
4 導気壁
5 温度センサ、サーモスタット

Claims (10)

  1. 前側に表示面を有する表示部と、該表示部の後側を隠蔽するキャビネットと、ボイスコイル及び該ボイスコイルにより振動する振動部を有し、前記キャビネット内の下部に配されるスピーカとを備える表示装置において、前記スピーカは、前記振動部を前記ボイスコイルの下側に配してあり、前記振動部及びボイスコイルの周りと該ボイスコイルの上側とを隠蔽するカバーを有し、該カバーの上部に貫通孔を開設してあることを特徴とする表示装置。
  2. 前記カバーは、該カバー内の空気を前記貫通孔へ導く導気部を有する請求項1記載の表示装置。
  3. 前記表示部の後側の面と前記キャビネットとの間に、該キャビネット内の空気を自然対流させるための通気路を有し、該通気路の下側に前記スピーカを配してある請求項1又は2記載の表示装置。
  4. 前記表示部の後側に該表示部を動作させる回路基板を有し、該回路基板と前記キャビネットとの間に、該キャビネット内の空気を自然対流させるための通気路を有し、前記回路基板の下側に前記スピーカを配してある請求項1又は2記載の表示装置。
  5. 前記カバーは前記キャビネットに対し前方へ離隔し、前記キャビネットは前記カバーの周面と対向する箇所に吸気口を有する請求項1から4のいずれか一つに記載の表示装置。
  6. 前記貫通孔から前記カバーの外部へ排気された空気を前記貫通孔の上方へ導く導気壁を前記通気路内に配してある請求項3から5のいずれか一つに記載の表示装置。
  7. 前記スピーカは、可聴範囲外の周波数にて前記振動部を振動させるように構成してある請求項1から6のいずれか一つに記載の表示装置。
  8. 前記通気路内の温度を検出する温度センサを備え、該温度センサが所定温度を検出したとき前記スピーカの振動部を可聴範囲外の周波数にて振動させるように構成してある請求項7記載の表示装置。
  9. 前記スピーカはコンデンサを有する音源回路に接続され、前記温度センサが所定温度を検出したとき前記コンデンサに蓄えられた電荷の放電により前記振動部を振動させるように構成してある請求項8記載の表示装置。
  10. 前記温度センサはサーモスタットである請求項9記載の表示装置。
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