JP2010236984A - 抵抗測定端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】架空送電線や圧縮接続管などの被測定物に、ごく簡単な操作によって短時間で装着可能な抵抗測定端子を提供することを目的とする。
【解決手段】棒状または撚線状の被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子200は、リング状の板バネで構成され、被測定物に押し付けられることにより変形して開く開口260を有し、その開口260から被測定物をリング内に導入して把持する把持部材220と、把持部材220の内面に配置され、把持部材220と被測定物との空隙を充填する充填体230と、充填体230上に配置される可撓性を有する導電性部材240と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、架空送電線や圧縮接続管などの被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子に関するものである。
長距離にわたって送電を行う手段として、地上に建てた鉄塔で電線を中継して電気を流す架空送電線が多用されている。架空送電線の多くを接続支持している鉄塔は、一般的には、図8に例示する圧縮形引留クランプ140Bなどの圧縮接続管を用いて電線を中継している。図8(a)は圧縮形引留クランプ140Bの正面図を示し、図8(b)は図8(a)の側面図を示し、図8(c)は管径の異なる他の圧縮形引留クランプ152を例示し、図8(d)は図8(a)の圧縮部における断面図と、圧縮前の断面図とを示す。この引留クランプ140Bは電線が挿入されたクランプ部142と、六角ボルト146によってボルト接合される羽子板状の面接触部148と、ジャンパ線につながるソケット部144とを備えている。引留クランプ等は、経年変化などにより電気抵抗が増大し異常に発熱することがある。この発熱は、電気的性能や機械的性能に影響を及ぼすことがあるため、余寿命診断を実施し、交換などを検討する必要がある。
余寿命診断の際には、点検と定量的な診断を行うため、抵抗計による測定を行っている。この測定方法は、目視による診断ではなく、線路停止(送電停止)を必要とする搭上の作業であることから、可能な限り短時間に完了する必要があり、作業時間と作業時期などの制約を受けることになる。従来、抵抗測定は、直流電圧降下法にて実施していて、被測定物に測定用端子のバインド線を両手を使って装着している(例えば特許文献1および特許文献2)。
特開2008−145346号公報 実開平6−66070号公報
上記のように、圧縮形引留クランプ等の圧縮接続管の抵抗測定は、線路停止状態で作業員が鉄塔上に昇塔して測定を行う。このとき作業員は、鉄塔から腕金を伝って碍子の先まで移動し、送電線に宙乗りとなってバランスを保ち、送電線・圧縮接続管・ジャンパ線にわたる数箇所に抵抗測定用の端子を接続する必要がある。端子にはリード線の一端が接続され、リード線の他端は、鉄塔腕金などの安定した位置に設置された抵抗測定装置に接続されている。端子が送電線等の所定の数箇所に接続されると、他の作業員が抵抗測定装置を用いて抵抗を測定する。
しかし、かかる測定作業を特許文献1または特許文献2に記載のような抵抗測定用の端子で行う際には、被測定物である送電線や圧縮接続管に、測定用のバインド線を巻きつける必要がある。すなわち、一方の手で端子を保持すると同時に、他方の手でバインド線を端子と被測定物とに巻きつける必要がある。
しかも抵抗測定を精度よく行うには、バインド線を被測定物の側面に密着させる必要があるため、端子から被測定物の側面に押し付けられた脚部を伸ばして、被測定物に巻きつけられたバインド線に張力を与え、引き絞るなどの作業も要する。このときも、一方の手で端子を保持すると同時に、端子のヘッド部材(ねじ部材)を回して脚部を伸ばすという両手による作業が必要である。
このように作業員は送電線で宙乗りになりながら端子を両手で操作する必要があるが、落下しないよう送電線に両足や胴体をかけて安定姿勢を保つのは、相当の時間を要する困難な作業である。例えば66kV、2回線の耐張鉄塔1基の電線圧縮接続管数は12箇所あり、1箇所あたり2名1班で約1時間の作業を要するため、1基完了するには12時間以上もの時間が必要となる。
本発明は、このような課題に鑑み、架空送電線や圧縮接続管などの被測定物に、ごく簡単な操作によって短時間で装着可能な抵抗測定端子を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる抵抗測定端子の代表的な構成は、棒状または撚線状の被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子において、リング状の板バネで構成され、被測定物に押し付けられることにより変形して開く開口を有し、その開口から被測定物をリング内に導入して把持する把持部材と、把持部材の内面に配置され、把持部材と被測定物との空隙を充填する充填体と、充填体上に配置される可撓性を有する導電性部材と、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、作業者は片手で保持した抵抗測定端子を架空送電線や圧縮接続管などの被測定物に押し付けるというごく簡単な操作によって、抵抗測定端子を被測定物に短時間で装着可能である。装着作業に片手しか要しないため、作業者は他方の片手で送電線を掴むことができ、安定姿勢を保つのが格段に容易になる。
しかも、装着完了とともに、板バネで構成された把持部材は被測定物を内面にて押圧し、被測定物に押し付けられる充填体が被測定物の形状に応じて変形し、空隙を充填するため、充填体上の可撓性の導電性部材は被測定物に密着する。したがって、送電線(アルミ撚線による略円形断面)と圧縮接続管(多角形断面)のように断面形状が異なる被測定物にも難なく対応し、精度よく抵抗を測定可能である。装着と同時に測定精度にとって重要な密着性も獲得でき、密着性を得るための別個の作業を要しないため、測定時間をより短縮可能である。
上記の充填体はビーズ状の発泡ポリスチレンとしてよい。かかる素材によれば、十分な圧縮強度および圧縮復元率を有し、把持部材と被測定物との空隙を充填することが可能である。その他、空隙を埋めるだけの十分な圧縮強度および圧縮復元率を有するいかなる素材を充填体として用いてもよい。
上記の導電性部材はメッシュ状またはフィルム状としてよい。かかる形態の導電性部材とすることにより可撓性を十分に確保し、測定精度にとって重要な密着性を得るためである。
上記の充填体は、把持部材の内面に部分的に固着される導電性部材の内部に閉じ込められているとよい。特に充填体をビーズ状とするときなどに、充填体が把持部材から脱落したりはみ出したりするのを防ぐためである。
上記の把持部材は、被測定物が延伸する方向の端部にて、充填体を把持部材の内面からはみ出さないようにするガイド部材を有していてもよい。これも、充填体が把持部材から脱落したりはみ出したりするのを防ぐためである。
当該抵抗測定端子は、把持部材の開口の反対側に設けられた取手部をさらに備えてもよい。端子装着時に変形しない、かかる取手部を持って作業すれば、装着時に変形する把持部材に作業者は直接触れなくてすみ、より容易に装着作業が可能となる。
上記の取手部は長尺の棒状であってもよい。かかる長尺の取手部によれば、作業者は鉄塔から手を伸ばせば、長尺の取手部の先端に位置する把持部材を被測定物に押し付けることが可能であり、送電線に宙乗りになる必要がない。したがって、より作業時間が短縮可能である。
上記課題を解決するために、本発明にかかる抵抗測定端子の他の代表的な構成は、棒状または撚線状の被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子において、開口を有するリング状の板バネで構成され、板バネを変形させて開口を広げる操作部を有し、広げられた開口から被測定物をリング内に導入して把持する把持部材と、把持部材の内面に配置され、把持部材と被測定物との空隙を充填する柔軟性を有する導電性部材と、を備えることを特徴とする。
上記の構成によっても、作業者は抵抗測定端子の装着作業に片手しか要せず、安定姿勢を保つのが容易であり、また、柔軟性を有する導電性部材によって、装着と同時に測定精度にとって重要な密着性も獲得できる。
本発明によれば、架空送電線や圧縮接続管などの被測定物に、ごく簡単な操作によって短時間で装着可能な抵抗測定端子を提供することが可能である。
本発明による抵抗測定端子の各実施形態が適用される耐張鉄塔を例示する図である。 図1の架空送電線、圧縮形引留クランプおよびジャンパ線に、本実施形態にかかる抵抗測定端子を装着した状態を示す図である。 第1実施形態である図2の抵抗測定端子の構成を示す図である。 図3の抵抗測定端子に、略円形断面を有する架空送電線を導入する際の把持部材の変形を示す概略図である。 図3の抵抗測定端子に、多角形断面を有する圧縮形引留クランプを導入する際の把持部材の変形を示す概略図である。 第2実施形態である抵抗測定端子を示す図である。 第3実施形態である抵抗測定端子を示す図である。 圧縮形引留クランプの詳細を示す図である。 本発明の各実施形態に対する比較例である他の抵抗測定端子を例示する図である。 図9の抵抗測定端子を被測定物である送電線や圧縮形引留クランプに装着する際の作業を例示する図である。 図9および図10に示す他の抵抗測定端子(比較例)を装着する際の作業者の姿勢を例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(鉄塔)
図1は、本発明による抵抗測定端子の各実施形態が適用される耐張鉄塔を例示する図である。耐張鉄塔100の6つの腕金101〜106には計2回線110、120(それぞれ3相の送電線110A〜110C、120A〜120Cからなる)が中継されている。送電線120Aを代表として説明すると、絶縁用の碍子150A、150Bの先の送電線120Aとジャンパ線130との境界である2箇所に、圧縮接続管の代表的な例である圧縮形引留クランプ140A、140Bが位置する。したがって1基の鉄塔100の圧縮形引留クランプは計12箇所にあり、従来、1箇所あたりの抵抗測定には、装着、抵抗測定、取り外しの各作業を含めて、2名1班の作業者で約1時間を要し、1基の鉄塔100全体の抵抗測定を完了するには、のべ約12時間もの時間が必要となっていた。
(架空送電線および圧縮接続管)
図2は図1の架空送電線120A、圧縮接続管(圧縮形引留クランプ140B)およびジャンパ線130に、本実施形態にかかる抵抗測定端子200A〜200Fを装着した状態を示す図である。なお図1のいずれの位置の圧縮形引留クランプについても抵抗測定端子の装着の方法は同様である。架空送電線120Aおよびジャンパ線130は、複数のアルミ線が撚り合わされたアルミ撚線状であり(図示省略)、後述するように略円形の断面を有する。圧縮形引留クランプ140Bは多角形(本実施形態では六角形。図5参照)断面を有する棒状の部材であり、略「Γ」字型の形状を有し、横方向から到来する送電線120Aを接続されるクランプ部142と、下方向に延びるジャンパ線130に接続されるソケット部144とを含む。
これら架空送電線120A、圧縮形引留クランプ140Bおよびジャンパ線130が抵抗を測定される被測定物である。図2に示すように、計6箇所に抵抗測定端子200A〜200Fが装着されていて、抵抗測定端子200A、200Bは架空送電線120Aに装着され、抵抗測定端子200C、200Dは圧縮形引留クランプ140Bのクランプ部142、ソケット部144にそれぞれ装着され、抵抗測定端子200E、200Fはジャンパ線130に装着されている。
各抵抗測定端子200A〜200Fにはリード線202A〜202Fが接続されていて、これらは測定ケーブル204として束ねられ、測定を行う端子を切り替える切替スイッチボックス206に接続される。さらに切替スイッチボックス206は、接続ケーブル208によって、測定を行う抵抗測定装置210に接続される。抵抗測定装置210は鉄塔腕金104などの安定した位置に設置されている。
(抵抗測定端子:第1実施形態)
図3は、第1実施形態である図2の抵抗測定端子200(抵抗測定端子200A〜200Fを総称して符号200で示す)の構成を示す図であり、図3(a)は抵抗測定端子200の組立図、図3(b)は抵抗測定端子200の完成斜視図である。
図3(a)に示すように、抵抗測定端子200は、リング状の板バネで構成された把持部材220を備えている。把持部材220は、高復元金属シールにアルミや銅などの極薄低抵抗シールを貼った複合金属シールとしてよい。リングの幅は5〜20mmとしてよい。
把持部材220の内面には、把持部材220と被測定物との空隙を充填する充填体230が配置されている。充填体230については、後に詳述する。
充填体230上には可撓性を有する導電性部材240が配置されている。導電性部材240はメッシュ状またはフィルム状としてよい。かかる形態とすることにより、導電性部材240の可撓性を十分に確保し、後述するように、充填体230によって押圧されると、被測定物に密着し、測定精度を保持することができるからである。
図3(a)に示すように、導電性部材240は、把持部材220の内面に部分的に固着され、その内部に充填体230が閉じ込められている。これは、特に、充填体230をビーズ状など細粒化するときに、充填体230が把持部材220から脱落したりはみ出したりするのを防ぐためである。
ただし導電性部材240は必ずしも、図3(a)のように袋状に把持部材220の内面に固着されている必要はなく、充填体230の上に載置されているだけでもよい。把持部材220は、被測定物が延伸する方向(リングの幅方向)の端部にて、充填体230を把持部材220の内面からはみ出さないようにするガイド部材250を有しているからである。ガイド部材250も、充填体230が把持部材220のリング幅から脱落したりはみ出したりするのを防ぎ、抵抗測定端子200による複数回の測定を可能にする。
図3(b)に示す抵抗測定端子200は、図3(a)のように組み立てられた把持部材220をリング状に丸めて成形したものである。ただし充填体230および導電性部材240は図3(b)では図示を省略している。導電性部材240にはリード線202が接続されていて、これはリング状に丸められた把持部材220の外側から引き出され、測定ケーブル204に接続される。
把持部材220は被測定物の太さに応じて外径を決定してよく、図2の各抵抗測定端子200A〜200Fの外径は等しくしてもよいし、それぞれ異ならせてもよい。
図3(b)に示すように、把持部材220は、被測定物に押し付けられることにより変形して開く開口260を有し、開口260から被測定物をリング内に導入して把持する。
抵抗測定端子200は、把持部材220の開口の反対側に設けられた取手部270(絶縁体)をさらに備えている。端子装着時に変形しない、かかる取手部270を持って作業すれば、装着時に変形する把持部材220に作業者は直接触れなくてすみ、より容易に装着作業が可能となる。
図4および図5は、図3の抵抗測定端子200に、それぞれ、略円形断面を有する架空送電線120A、および多角形(六角形)断面を有する圧縮形引留クランプ140Bを導入する際の把持部材の変形を示す概略図である。なお図4および図5において、ガイド部材250は図示省略している。
代表して図4を用いて説明すると、リング状に丸められた把持部材220は、その合わせ目から端部まで、図4(a)に示すように、末広がりの形状になっている。この末広がりの部分が開口260である。かかる開口260に架空送電線120Aを押し付けると、図4(b)に示すように、末広がりの開口260が、板バネの性質によって架空送電線120Aに抗力を及ぼしながら開く。さらに架空送電線120Aを押し付けると、図4(c)に示すように、架空送電線120Aは把持部材220の内部に完全に包含されることとなる。
このように作業者は、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)に示すように、片手で取手部270を保持し、抵抗測定端子200を架空送電線120A等、圧縮形引留クランプ140B等の被測定物に押し付けるというごく簡単な操作によって、抵抗測定端子200を被測定物に短時間で装着可能である。また、装着作業に片手しか要しないため、作業者は他方の片手で送電線等を掴むことができ、安定姿勢を保つのが格段に容易になる。
しかも、図4(c)、図5(c)に示す装着完了とともに、板バネで構成された把持部材220は被測定物である架空送電線120A、圧縮形引留クランプ140Bを内面にて押圧し、被測定物に押し付けられる充填体230が被測定物の形状に応じて変形し、空隙を充填する。充填体230上の可撓性の導電性部材240は被測定物の形状に応じて密着する。これは後述する充填体230の特質によるものであり、図示するように、導電性部材240は、架空送電線120A(アルミ撚線による略円形断面)と圧縮形引留クランプ140B(多角形断面)の周囲にほぼ隙間なく当接する。したがって、架空送電線120Aと圧縮形引留クランプ140Bのように断面形状が異なる被測定物にも、同様の構成の抵抗測定端子200で難なく対応し、精度よく抵抗を測定可能である。装着と同時に測定精度にとって重要な密着性も獲得でき、密着性を得るための別個の作業を要しないため、測定時間をより短縮可能である。
上記の充填体230はビーズ状の発泡ポリスチレンとしてよく、例えば積水化成品工業株式会社製「PNビーズ」を用いてよい。発泡ポリスチレンは圧縮強度、圧縮復元率に優れていて、押圧されると適度な圧縮状態となり、自復元力により被測定物を押圧し、把持部材220と被測定物との空隙を充填して、導電性部材240を密着状態とすることが可能だからである。その他、空隙を埋めるだけの十分な圧縮強度および圧縮復元率を有するいかなる素材を充填体230として用いてもよく、例えばジェル状の流動物質を用いてもよい。
(抵抗測定端子:第2実施形態)
図6は第2実施形態である抵抗測定端子300を示す図であり、図6(a)は抵抗測定端子300の構成例を示す図であり、図6(b)は図6(a)の抵抗測定端子300を用いて被測定物(ここではジャンパ線130)に装着する様子を示す図である。
第2実施形態が第1実施形態と相違する点は、図6(a)に示すように、取手部280が長尺の棒状である点である。取手部280は、作業者が把持するためのグリップ部282と、先端のハサミ部284とを有し、公知の高枝切りバサミと同様の機構で、作業者がグリップ部282を握ると、ハサミ部284が開閉し、把持部材220に取り付けられた係止部286に着脱可能である。かかる長尺の取手部280によれば、作業者は、図6(b)に示すように、鉄塔腕金104から手を伸ばせば、長尺の取手部280の先端に位置する把持部材220を被測定物であるジャンパ線130その他の被測定物に押し付けることが可能であり、送電線120Aに宙乗りになる必要がない。したがって、より作業時間が短縮可能である。
(抵抗測定端子:第3実施形態)
図7は第3実施形態である抵抗測定端子400を示す図である。抵抗測定端子400では、板バネで構成された把持部材420は開口422を有し、ハンドル430を手で握ることによって、図7(a)から図7(b)に示すように、板バネは変形し、開口422は大きく広がる。広がった開口422から被測定物である例えば送電線120Aが、図7(c)に示すように把持部材420の内部に導入される。
把持部材420の内面には金属製の柔軟性を有する導電性部材である緩衝材440が備えられ、接触抵抗が増えないようにする。緩衝材440に柔軟性を持たせることで空隙を充填し、被測定物である送電線120Aの太さや形状への適応性を高めている。図7では略円形断面の送電線120Aを被測定物としているが、圧縮形引留クランプ140B等の多角形断面の被測定物にも対応できることは言うまでもない。
本実施形態では、把持部材420の開口422を広げる機構については省略しているが、既存のいかなる機構を用いてもよい。また、ハンドル430に代えて、第2実施形態のように、長尺の取手(図示省略)を設け、園芸や農園で用いられるいわゆる高枝切りバサミと同様の機構で、離れた所から把持部材420の開口422を広げることが可能である。
本実施形態によっても、作業者は抵抗測定端子400の装着作業に片手しか要せず、安定姿勢を保つのが容易である。また、柔軟性を有する緩衝材440によって、端子400の装着と同時に測定精度にとって重要な密着性も獲得できる。
(比較例)
図9は本発明の各実施形態に対する比較例である他の抵抗測定端子10A〜10Fを例示する図であり、図2に対応している。図10は図9の抵抗測定端子10A〜10Fを被測定物である送電線や圧縮形引留クランプに装着する際の作業を例示する図である。
図10では被測定物として撚線状の送電線120Aを用いている。まず、図10(a)に示すように、片手12で抵抗測定端子10Aを保持しながら、他方の片手(図示省略)で測定用のバインド線14をフック16に引っ掛け、次に図10(b)に示すように、バインド線14を送電線120Aに巻きつけ、さらに抵抗測定端子10Aの反対側のフック16にも引っ掛ける必要がある。
しかも抵抗測定を精度よく行うには、バインド線14を送電線120Aの側面に密着させる必要があるため、抵抗測定端子10Aから送電線120Aの側面に押し付けられた脚部18を伸ばして、送電線120Aに巻きつけられたバインド線14に張力を与え、引き絞る作業も要する。このときも、図10(c)に示すように、一方の手12で抵抗測定端子10Aを送電線120Aの側面に位置決めしながら、他方の手で抵抗測定端子10Aのヘッド部材20(ねじ部材)を回して脚部18を伸ばすという、両手を用いた作業が必要である。
図11は図9および図10に示す他の抵抗測定端子(比較例)を装着する際の作業者の姿勢を例示する図である。作業員30は1本の送電線120A上で宙乗りになりながら抵抗測定端子(図示省略)を両手で操作する必要があるが、落下しないよう送電線120Aに両足や胴体をかけて安定姿勢を保つのは、相当の時間を要する困難な作業である。
例えば比較例の6個の抵抗測定端子10A〜10Fを用いて圧縮形引留クランプ1箇所あたりの抵抗測定を行うのに要する時間は、装着、抵抗測定、取り外しを含む測定全体にわたって、2名1班で約1時間の作業を要する。
一方、本発明の第1実施形態および第3実施形態を用いた場合には、装着、抵抗測定、取り外しの各作業を含む抵抗測定全体で、1箇所あたりわずか10分しかかからず、作業時間は約6分の1に短縮された。また、長尺の取手部280を備えた第2実施形態を用いた場合には、作業員は鉄塔から作業可能であるため、第1実施形態のように抵抗測定端子200A〜200Fの装着、取り外しをおこなうための電線宙乗り作業がなくなり、さらなる作業効率化と安全性の向上が図れる。しかも抵抗測定端子300の着脱だけでなく、抵抗測定装置210による測定も、1名1班で行うことが可能であり、人員が削減できる。このように第2実施形態では、人員削減しつつ1箇所あたりの作業時間もより短縮され、飛躍的な能率化が達成された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、架空送電線や圧縮接続管などの被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子に利用することができる。
100 …耐張鉄塔
110A〜110C、120A〜120C …架空送電線
130 …ジャンパ線
140A、140B …圧縮形引留クランプ
200、300、400 …抵抗測定端子
202A〜202F …リード線
204 …測定ケーブル
206 …切替スイッチボックス
208 …接続ケーブル
210 …抵抗測定装置
220、420 …把持部材
230 …充填体
240 …導電性部材
250 …ガイド部材
260、422 …開口
270、280 …取手部
430 …ハンドル
440 …緩衝材

Claims (8)

  1. 棒状または撚線状の被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子において、
    リング状の板バネで構成され、前記被測定物に押し付けられることにより変形して開く開口を有し、該開口から該被測定物を該リング内に導入して把持する把持部材と、
    前記把持部材の内面に配置され、該把持部材と前記被測定物との空隙を充填する充填体と、
    前記充填体上に配置される可撓性を有する導電性部材と、
    を備えることを特徴とする抵抗測定端子。
  2. 前記充填体はビーズ状の発泡ポリスチレンであることを特徴とする請求項1に記載の抵抗測定端子。
  3. 前記導電性部材はメッシュ状またはフィルム状であることを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗測定端子。
  4. 前記充填体は、前記把持部材の内面に部分的に固着される前記導電性部材の内部に閉じ込められていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の抵抗測定端子。
  5. 前記把持部材は、前記被測定物が延伸する方向の端部にて、前記充填体を該把持部材の内面からはみ出さないようにするガイド部材を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の抵抗測定端子。
  6. 前記把持部材の開口の反対側に設けられた取手部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の抵抗測定端子。
  7. 前記取手部は長尺の棒状であることを特徴とする請求項6に記載の抵抗測定端子。
  8. 棒状または撚線状の被測定物に装着されて抵抗を測定する抵抗測定端子において、
    開口を有するリング状の板バネで構成され、該板バネを変形させて該開口を広げる操作部を有し、該広げられた開口から前記被測定物を該リング内に導入して把持する把持部材と、
    前記把持部材の内面に配置され、該把持部材と前記被測定物との空隙を充填する柔軟性を有する導電性部材と、
    を備えることを特徴とする抵抗測定端子。
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