JP2010236613A - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置 Download PDF

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直人 田中
Shinya Toyoda
晋哉 豊田
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Abstract

【課題】ベルト式無段変速機のプライマリ推力を直接的に制御することによって変速制御を行なう場合に、変速制御を精度よくかつ簡易に実現する。
【解決手段】ベルト式無段変速機の変速制御を行なうECUは、目標変速比γtをプライマリプーリの目標シーブ位置etに変換し、回転速度センサの検出値を用いて算出した実変速比γをプライマリプーリの実シーブ位置eに変換し、推力マップを参照して目標シーブ位置etと実シーブ位置eとの偏差に対応するフィードバック推力ΔWinを算出し、フィードフォワード推力Winにフィードバック推力ΔWinを加えた値を、プライマリ目標推力Wintgtとして算出し、プライマリ目標推力Wintgtに応じた指令信号をプライマリ圧力制御用リニアソレノイドに出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト式無段変速機の制御装置に関し、特に、プライマリシーブの推力を制御する技術に関する。
従来より、プライマリプーリとセカンダリプーリとを金属ベルトもしくはチェーンで連結し、これらのプーリの幅、すなわち可動シーブの位置を変化させることにより、無段階に変速を行なう無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。この無段変速機を搭載した車両においては、プライマリプーリの油圧室に作動油を供給したり、油圧室から作動油を排出したりして、可動式のプライマリシーブの位置が変化され、変速が行なわれる。
一般的には、アクセル開度および車速などをパラメータとしたマップに基づいてプライマリプーリの回転速度(無段変速機の入力回転速度)もしくは変速比の目標値を求め、プライマリプーリの実際の回転速度もしくは変速比が目標値に到達するように変速比指令値が演算される。
特開平08−338515号公報には、無段変速機の動特性を考慮し、任意の変速比について目標とする変速応答が得られるように変速比指令値を演算する技術が開示されている。
特開平08−338515号公報に開示された無段変速機の制御装置は、無段変速機の制御油圧を変速比指令値に基づいて制御する変速制御弁と、無段変速機の実変速比を検出する検出部と、車両の運転状態から目標変速比を設定する目標変速比設定部と、変速比毎に無段変速機の動特性に関わる定数を設定する動特性推定部と、実変速比と目標変速比と変速比毎の定数とに基づき、変速制御弁の開度を指令する変速比指令値を出力して無段変速機の変速比を制御する変速指令部とを含む。動特性推定部は、検出変速比の変化に基づいて変速方向を判定し、この変速方向に応じて変速比毎の定数を設定する。
特開平08−338515号公報に開示された無段変速機の制御装置によると、変速比毎にその変速方向に応じて動特性(ゲインまたは時定数)に応じた定数が設定され、この制御定数を用いて変速比指令値が演算される。そのため、変速方向によって無段変速機の動特性が異なるような場合にも、任意の変速比からの変速時に予め目標とした通りの変速応答で無段自動変速機の変速比を制御することが可能となる。
特開平08−338515号公報 特開平3−189456号公報 特開平2−283957号公報
ところで、上述の特許文献1は、実変速比と目標変速比とに基づき無段変速機の変速比を制御するものである。この制御によれば、プライマリ推力(プライマリプーリがベルトを押す力)が間接的に制御されることになる。
これに対し、プライマリ推力の目標値を求め、プライマリ推力(すなわちプライマリプーリの油圧室の油圧)を目標値に到達するように直接的に制御することによっても、無段変速機の変速制御を行なうことが可能である。このようにプライマリ推力を直接的に制御することによって無段変速機の変速制御を行なう場合、プライマリ推力をフィードフォワード制御することが一般的であるが、制御精度を向上させるためには、フィードバック制御することが必要となる。
ところが、実際のプライマリ推力を検出する手段(たとえばプライマリプーリの油圧室の油圧を検出するセンサ)を有さない車両においては、プライマリ推力の次元でフィードバック制御を実現することは難しい。そのため、フィードバックをどのような次元で行なうか、フィードバックされた結果をどうやって推力に変換するかが課題となる。しかしながら、上述の特許文献1〜3のいずれにも、プライマリ推力を直接的に制御することによって変速制御を行なう場合の詳細な手法について開示されていない。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ベルト式無段変速機のプライマリ推力を直接的に制御することによって変速制御を行なう場合に、変速制御を精度よくかつ簡易に実現可能な制御装置を提供することである。
この発明に係る制御装置は、プライマリシーブとセカンダリシーブとを有し、プライマリシーブがベルトを押す力であるプライマリ推力を制御することにより変速されるベルト式無段変速機を制御する。この制御装置は、無段変速機の実際の変速比と目標変速比との差に対応するプライマリ推力の差を予め定めたマップおよびプライマリシーブの実際の位置と目標位置との差に対応するプライマリ推力の差を予め定めたマップのいずれかのマップを記憶するための記憶手段と、実際の変速比および実際の位置のいずれかを検出するための検出手段と、記憶手段に記憶されたマップを参照して、検出手段によって検出された実際の変速比と目標変速比との差および検出手段によって検出された実際の位置と目標位置との差のいずれかの差に対応するプライマリ推力の差を、フィードバック推力値として算出するための手段と、目標変速比および目標位置のいずれかに基づいてフィードフォワード制御によって算出されたフィードフォワード推力値に、フィードバック推力値を加えた値を、プライマリ推力の目標値として算出するための手段と、プライマリ推力の目標値に基づいてプライマリ推力を制御するための手段とを含む。
本発明によれば、ベルト式無段変速機のプライマリ推力を直接的に制御することによって変速制御を行なう場合に、変速制御を精度よくかつ簡易に実現することができる。
本実施の形態に係るベルト式無段変速機が搭載される車両のパワートレーンを示す図である。 ECUの機能ブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係るベルト式無段変速機が搭載される車両のパワートレーンについて説明する。
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、無段変速機350と、ディファレンシャルギヤ800と、ECU(Electronic Control Unit)1000と、油圧制御部1100とを含む。無段変速機350は、トルクコンバータ200と、前後進切換え装置290と、ベルト式無段変速機構300とを含む。
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチ210と、入力軸側のポンプ羽根車220と、出力軸側のタービン羽根車230と、ワンウェイクラッチ250を有し、トルク増幅機能を発現するステータ240とから構成される。トルクコンバータ200とベルト式無段変速機構300とは、回転軸により接続される。
トルクコンバータ200とベルト式無段変速機構300との間には、オイルポンプ260が設けられる。オイルポンプ260は、たとえば、ギヤポンプであって、入力軸側のポンプ羽根車220が回転するとともに作動する。オイルポンプ260は、ライン圧制御部1130に油圧を供給する。
ベルト式無段変速機構300は、前後進切換え装置290を介在させてトルクコンバータ200に接続される。ベルト式無段変速機構300は、入力側のプライマリプーリ500と、出力側のセカンダリプーリ600と、プライマリプーリ500とセカンダリプーリ600とに巻き掛けられた金属製の円環状のベルト700とを含む。
ベルト700は、プライマリプーリ500およびセカンダリプーリ600との接触面を有する複数のエレメントを環状に並べて形成される。
プライマリプーリ500は、プライマリシャフト502に固定された固定シーブおよびプライマリシャフト502の軸方向にのみ摺動自在に支持されている可動シーブからなる。プライマリプーリ500の可動シーブ側には、プライマリ油圧室550が設けられる。プライマリプーリ500の可動シーブは、プライマリ油圧室550に供給される油圧(以下、「プライマリ油圧」ともいう)に応じてプライマリシャフト502の軸方向に摺動する。
セカンダリプーリ600は、セカンダリシャフト602に固定されている固定シーブおよびセカンダリシャフト602の軸方向にのみ摺動自在に支持されている可動シーブからなる。セカンダリプーリ600の可動シーブ側には、セカンダリ油圧室650が設けられる。セカンダリプーリ600の可動シーブは、セカンダリ油圧室650に供給される油圧(以下、「セカンダリ油圧」ともいう)に応じてセカンダリシャフト602の軸方向に摺動する。
各プーリ500,600の固定シーブと可動シーブとの間の溝幅(各可動シーブの位置)を連続的に変化させることによって、各プーリ500,600に対するベルト700の巻き掛け半径が変化する。これにより、ベルト式無段変速機構300の変速が行なわれる。
前後進切換え装置290は、ダブルピニオンプラネタリギヤ、入力クラッチC1、リバースブレーキB1を有する。入力クラッチC1は、前進クラッチやフォワードクラッチとも呼ばれ、パーキング(P)ポジション、Rポジション、Nポジション以外の車両が前進するときに必ず係合状態で使用される。リバースブレーキB1は、を有する。Rポジションで車両が後進するときに係合状態で使用される。
ECU1000には、タービン回転速度センサ400、プライマリプーリ回転速度センサ410、セカンダリプーリ回転速度センサ420、セカンダリ油圧センサ422、エンジン回転速度センサ432、車速センサ440、アクセルペダルポジションセンサ442が接続される。
タービン回転速度センサ400は、タービン回転速度NTを検出する。プライマリプーリ回転速度センサ410は、プライマリプーリ回転速度Ninを検出する。セカンダリプーリ回転速度センサ420は、セカンダリプーリ回転速度Noutを検出する。セカンダリ油圧センサ422は、セカンダリ油圧を検出する。エンジン回転速度センサ432は、エンジン回転速度NEを検出する。車速センサ440は、車速を検出する。アクセルペダルポジションセンサ442は、運転者によって操作されるアクセルペダル446の操作量(アクセル開度)を検出する。これらの各センサは、検出結果を示す信号をECU1000に出力する。
ECU1000は、各センサなどからの情報を受信する入力インターフェイス、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じてデータが読み出されたり格納されたりする記憶部1002、入力インターフェイスおよび記憶部1002からの情報に基づいて演算処理を行なう演算処理部、演算処理部の処理結果を各機器に出力する出力インターフェイスで構成される。
油圧制御部1100は、プライマリ圧力制御部1110と、セカンダリ圧力制御部1120と、ライン圧制御部1130と、ロックアップ係合圧制御部1132と、クラッチ圧制御部1140と、マニュアルバルブ1150とを含む。
プライマリ圧力制御部1110は、プライマリ圧力制御用リニアソレノイド1200の出力油圧に応じてプライマリ油圧を制御する。プライマリ油圧の制御によって、変速比あるいは変速比の変化速度(変速速度)が制御される。
セカンダリ圧力制御部1120は、セカンダリ圧力制御用リニアソレノイド1220の出力油圧に応じてセカンダリ油圧を制御する。
ライン圧制御部1130は、ライン圧制御用リニアソレノイド1230の出力油圧に応じてライン圧を制御する。なお、ライン圧とは、プライマリ油圧やセカンダリ油圧などを制御するための元圧であって、オイルポンプ260により供給された油圧を調圧した油圧である。
ロックアップ係合圧制御部1132は、ロックアップ係合圧制御用デューティソレノイド1240の出力油圧に応じて、ロックアップクラッチ210の係合と解放の切換え、および、ロックアップクラッチ210の係合圧の漸増および漸減を制御する。
マニュアルバルブ1150は、運転者のシフトレバーの操作に連動して作動して、油路を切換える。クラッチ圧制御部1140は、入力クラッチC1またはリバースブレーキB1の係合時に、ライン圧制御用リニアソレノイド1230の出力油圧に応じて、マニュアルバルブ1150を経由して入力クラッチC1またはリバースブレーキB1に供給される油圧を制御する。
ECU1000は、プライマリ圧力制御用リニアソレノイド1200、セカンダリ圧力制御用リニアソレノイド1220、ライン圧制御用リニアソレノイド1230、ロックアップ係合圧制御用デューティソレノイド1240の各々に対して指令信号を出力する。これらの指令信号により、各ソレノイドの出力油圧が制御される。
ECU1000は、セカンダリプーリ600の可動シーブがベルト700を固定シーブ側に押圧する力(以下、「セカンダリ推力」ともいう)の目標値(以下、「セカンダリ目標推力」ともいう)Wouttgtを算出し、セカンダリ目標推力Wouttgtに応じた指令信号を、セカンダリ圧力制御用リニアソレノイド1220に出力する。これにより、セカンダリ推力がセカンダリ目標推力Wouttgtに応じた値に制御される。セカンダリ目標推力Wouttgtは、たとえば、ベルト式無段変速機構300の入力トルクおよび実際の変速比(実変速比)γをパラメータとしたマップに従い、ベルト700が滑りを生じないような値に定められる。ベルト式無段変速機構300の入力トルクは、エンジン回転速度NEおよび吸入空気量などから算出される。なお、セカンダリ目標推力Wouttgt(すなわちセカンダ油圧の目標値)を定める方法は、周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではさらなる詳細な説明は繰返さない。
さらに、ECU1000は、プライマリプーリ500の可動シーブがベルト700を固定シーブ側に押圧する力(以下、「プライマリ推力」ともいう)の目標値(以下、「プライマリ目標推力」ともいう)Wintgtを算出し、プライマリ目標推力Wintgtに応じた指令信号を、プライマリ圧力制御用リニアソレノイド1200に出力する。その結果、プライマリ推力がプライマリ目標推力Wintgtに応じた値に制御される。これにより、ベルト式無段変速機構300の変速制御が行なわれる。
このようにプライマリ推力をプライマリ目標推力Wintgtに直接的に制御することによって変速制御を行なう場合、プライマリ推力をフィードフォワード制御することが一般的であり、プライマリ推力をフィードフォワード制御することによって変速制御の応答性の向上を図ることが可能である。その一方で、変速制御精度を考慮した場合、プライマリ推力をフィードバック制御することも必要となる。
ところが、本実施の形態に係る車両のように、プライマリ推力の実際の値を正確に把握する手段(たとえばプライマリ油圧を検出するセンサ)を有さない車両においては、推力の次元でフィードバック制御を実現することは難しい。
そこで、本実施の形態においては、回転速度センサの検出結果を用いて実際の値を正確に把握するが可能な変速比の次元で実際の値と目標値との偏差(すなわち実変速比γと目標変速比γtとの偏差)を求め、この偏差を実際の推力と目標推力との差に正確に変換した値を用いてプライマリ目標推力Wintgtを算出する点に特徴を有する。
図2に、プライマリ目標推力Wintgtを算出する際のECU1000の機能ブロック図を示す。
図2に示すように、ECU1000は、目標変速比算出部1010と、実変速比算出部1020と、目標シーブ位置変換部1030と、実シーブ位置変換部1040と、フィードバック推力算出部1050と、フィードフォワード推力算出部1060と、目標推力算出部1070と、推力制御部1080とを含む。
目標変速比算出部1010は、車速やアクセル開度などに基づいて、目標変速比γtを算出する。たとえば、目標変速比算出部1010は、車速およびアクセル開度をパラメータとしたマップを用いてプライマリプーリの目標回転速度Nintを設定し、この目標回転速度Nintをセカンダリプーリ回転速度Noutで除算することにより、目標変速比γtを算出する。なお、目標変速比γtを算出する方法は、周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではさらなる詳細な説明は繰返さない。
実変速比算出部1020は、現在の実際の変速比(実変速比)γを算出する。実変速比算出部1020は、プライマリプーリ回転速度Nin(プライマリプーリ回転速度センサ410の検出値)をセカンダリプーリ回転速度Nout(セカンダリプーリ回転速度センサ420の検出値)で除算することにより、実変速比γを算出する。このように、実変速比γは、回転速度センサ(プライマリプーリ回転速度センサ410およびセカンダリプーリ回転速度センサ420)の検出結果を用いて算出される。そのため、実変速比γを算出することにより、実際の変速比の正確な値を把握するが可能となる。
目標シーブ位置変換部1030は、目標変速比γtをプライマリプーリ500の可動シーブの目標位置(目標シーブ位置)etに変換する。
実シーブ位置変換部1040は、実変速比γをプライマリプーリ500の可動シーブの実際の位置(実シーブ位置)eに変換する。
フィードバック推力算出部1050は、目標シーブ位置etと実シーブ位置eとの偏差(以下、「シーブ位置偏差」)に応じて、実シーブ位置eを目標シーブ位置etにするために必要な推力を、フィードバック推力ΔWinとして算出する。
フィードバック推力算出部1050は、推力マップ1052を参照して、現在のシーブ位置偏差に対応するフィードバック推力ΔWinを算出する。
推力マップ1052は、シーブ位置偏差をdNで除算した値とフィードバック推力ΔWinとの対応関係を予め定めたマップであって、予め記憶部1002に記憶されている。なお、「dN」は、プライマリプーリ500が1回転する間にベルト700のエレメントがプライマリプーリ500に突入する個数である。
推力マップ1052に示されるように、シーブ位置偏差/dNとフィードバック推力ΔWinとは、プライマリプーリ回転速度の高低や変速比の大小に関わらず、線形の関係となる特性を有する。したがって、プライマリプーリ回転速度および変速比がどのような値であっても、シーブ位置偏差/dNを求めることによりフィードバック推力ΔWinを精度よく算出することができる。また、シーブ位置偏差/dNとフィードバック推力ΔWinとの関係を予め推力マップ1052として記憶部1002に記憶し、この推力マップ1052を参照することで、現在のシーブ位置偏差/dNに対応するフィードバック推力ΔWinを簡易的に算出することができる。
フィードフォワード推力算出部1060は、目標シーブ位置etに基づいてフィードフォワード推力Winを算出する。フィードフォワード推力Winは、目標シーブ位置etに基づいてフィードフォワード制御によって算出されたプライマリ推力の目標値である。たとえば、フィードフォワード推力算出部1060は、目標シーブ位置etに対応するフィードフォワード推力Winを、目標シーブ位置etとフィードフォワード推力Winとの関係を予め設定したマップを参照することによって算出する。
目標推力算出部1070は、フィードフォワード推力Winにフィードバック推力ΔWinを加えた値を、プライマリ目標推力Wintgtとして算出する。
推力制御部1080は、プライマリ目標推力Wintgtに応じた指令信号を、プライマリ圧力制御用リニアソレノイド1200に出力する。これにより、実変速比γが目標変速比γtに制御される。
以上のように、本実施の形態に係るECU1000は、回転センサの出力で正確な値を把握するが可能な実シーブ位置eと目標シーブ位置etとの偏差を求め、この偏差に対応するフィードバック推力ΔWinをフィードフォワード推力Winに加えた値を、プライマリ目標推力Wintgtとして算出する。そのため、プライマリ目標推力Wintgtをフィードフォワードのみで算出する場合に比べて変速制御を精度よく実現することができる。
さらに、ECU1000は、予め記憶された推力マップを参照することによってフィードバック推力ΔWinを算出しているため、フィードバック推力ΔWinの算出を簡易に実現することができる。
さらに、シーブ位置偏差/dNとフィードバック推力ΔWinとは互いに線形関係となる特性を有するため、プライマリプーリ回転速度の大きさおよび変速比の大きさの影響を受けることなく、フィードバック推力ΔWinを正確に算出することができる。そのため、変速制御をより精度よく実現することができる。
なお、ベルト式無段変速機構300の変速比は、プライマリプーリ500の可動シーブの位置が変化することにより変化する。したがって、本実施の形態において、実シーブ位置eは実変速比γと同義であり、目標シーブ位置etは目標変速比γtと同義である。
したがって、図2において、目標シーブ位置変換部1030および実シーブ位置変換部1040でシーブ位置に変換することなく、フィードバック推力算出部1050が、目標変速比γtと実変速比γとの偏差から直接的にフィードバック推力ΔWinを算出するようにしてもよい。この場合、推力マップには、目標変速比γtと実変速比γとの偏差(=γt−γ)をdNで除算した値とフィードバック推力ΔWinとの線形関係を予め記憶しておけばよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、200 トルクコンバータ、210 ロックアップクラッチ、220 ポンプ羽根車、230 タービン羽根車、240 ステータ、250 ワンウェイクラッチ、260 オイルポンプ、290 前後進切換装置、300 ベルト式無段変速機構、350 無段変速機、400 タービン回転速度センサ、410 プライマリプーリ回転速度センサ、420 セカンダリプーリ回転速度センサ、422 セカンダリ油圧センサ、432 エンジン回転速度センサ、440 車速センサ、442 アクセルペダルポジションセンサ、446 アクセルペダル、500 プライマリプーリ、502 プライマリシャフト、550 プライマリ油圧室、600 セカンダリプーリ、602 セカンダリシャフト、650 セカンダリ油圧室、700 ベルト、800 ディファレンシャルギヤ、1000 ECU、1002 記憶部、1010 目標変速比算出部、1020 実変速比算出部、1030 目標シーブ位置変換部、1040 実シーブ位置変換部、1050 フィードバック推力算出部、1052 推力マップ、1060 フィードフォワード推力算出部、1070 目標推力算出部、1080 推力制御部、1100 油圧制御部、1110 プライマリ圧力制御部、1120 セカンダリ圧力制御部、1130 ライン圧制御部、1132 ロックアップ係合圧制御部、1140 クラッチ圧制御部、1150 マニュアルバルブ、1200 プライマリ圧力制御用リニアソレノイド、1220 セカンダリ圧力制御用リニアソレノイド、1230 ライン圧制御用リニアソレノイド、1240 ロックアップ係合圧制御用デューティソレノイド、B1 リバースブレーキ、C1 入力クラッチ。

Claims (1)

  1. プライマリシーブとセカンダリシーブとを有し、プライマリシーブがベルトを押す力であるプライマリ推力を制御することにより変速されるベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記無段変速機の実際の変速比と目標変速比との差に対応する前記プライマリ推力の差を予め定めたマップおよび前記プライマリシーブの実際の位置と目標位置との差に対応する前記プライマリ推力の差を予め定めたマップのいずれかのマップを記憶するための記憶手段と、
    前記実際の変速比および前記実際の位置のいずれかを検出するための検出手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記マップを参照して、前記検出手段によって検出された前記実際の変速比と前記目標変速比との差および前記検出手段によって検出された前記実際の位置と前記目標位置との差のいずれかの差に対応する前記プライマリ推力の差を、フィードバック推力値として算出するための手段と、
    前記目標変速比および前記目標位置のいずれかに基づいてフィードフォワード制御によって算出されたフィードフォワード推力値に、前記フィードバック推力値を加えた値を、前記プライマリ推力の目標値として算出するための手段と、
    前記プライマリ推力の目標値に基づいて前記プライマリ推力を制御するための手段とを含む、ベルト式無段変速機の制御装置。
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JP2013015192A (ja) * 2011-07-04 2013-01-24 Toyota Motor Corp 車両用ベルト式無段変速機の制御装置
JP2013221530A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Toyota Motor Corp 無段変速機の制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013015192A (ja) * 2011-07-04 2013-01-24 Toyota Motor Corp 車両用ベルト式無段変速機の制御装置
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