JP2010236073A - 側材および熱交換器用クラッド材 - Google Patents

側材および熱交換器用クラッド材 Download PDF

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Abstract

【課題】犠牲材または中間材として使用される側材において、耐食性に優れるとともに、生産性に優れ、側材の表面状態および平坦度の制御が容易であり、密着不良が生じにくい側材、および、この側材を用いた熱交換器用クラッド材を提供する。
【解決手段】熱交換器用クラッド材に、犠牲材または中間材として用いられる側材であって、前記側材は、Tiを0.10〜0.35質量%含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるとともに、鋳造組織を有しており、前記鋳造組織中におけるTi濃度が0.10質量%以上の領域において、板厚方向の距離をa、クラッドされるときの圧延方向の距離をbとしたときに、a/b≧0.3を満たすことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、側材、特に、熱交換器等に用いられるクラッド材に使用される、犠牲材または中間材としての側材、および、この側材を用いた熱交換器用クラッド材に関する。
一般に、異なる成分組成の金属材をクラッドして(重ね合わせて)使用するクラッド材は、例えば、自動車用では、インタークーラー、オイルクーラー、ラジエーター、コンデンサー、エバポレーター、ヒーターコア等の熱交換器に用いられている。一例として、特許文献1には、従来の一般的な熱交換器用クラッド材の製造方法が以下のように記載されている。まず、芯材用アルミニウム合金、側材(特許文献1では、犠牲陽極材およびろう材)用アルミニウム合金を連続鋳造により溶解、鋳造し、必要に応じて均質化熱処理する(表面平滑化処理を行う場合もある)。また、側材用アルミニウム合金の鋳塊については、それぞれ所定厚さまで熱間圧延する(図9のS11a、S11b参照、表面平滑化処理は面削、均質化熱処理は均熱と記載する)。ついで、芯材用アルミニウム合金鋳塊(芯材)と、側材用熱間圧延板(側材)を重ね合わせて(図9のS12参照)、常法に従って熱間圧延(クラッド熱延、図9のS13参照)によりクラッド材とする。
特開2005−232507号公報(段落0037、0039、0040)
しかし、このような従来の製造方法で製造されるクラッド材においては、以下に示す問題がある。
(1)犠牲層、中間層用の側材は、Tiを添加することにより、犠牲層、中間層自体の耐食性を増大させることができる。その作用は、Tiが層状に分布することにより、腐食形態を層状化することにある。しかし、従来の製造方法で製造されるクラッド材の犠牲材、中間材等の側材は、熱間圧延によって製造するため、Tiの層状の分布の程度が不十分であり、腐食形態の層状化に対しても不十分な場合があった。
ここで、Tiの層状分布とは、通常使用されるクラッド材の板厚0.1〜1.5mmの製品板厚でのTi分布状態のことであり、鋳塊の鋳造組織の段階でのTiの分布状態は層状ではなく、鋳造組織に対応した濃度差を有している。この鋳塊における濃度差の分布が、側材のクラッドを行う前段階での熱間圧延、および、クラッド後の冷間圧延を含めたトータルの圧延により、圧延方向に引き伸ばされた結果、Ti分布が層状化するものである。
しかし、従来の熱間圧延で犠牲材、中間材等の側材を製造した場合、使用される板厚まで含めたトータルの圧延率が大きすぎて、Ti層状分布の濃度差が小さくなりすぎ、腐食形態の層状化に対しては不十分な場合が生じるという問題がある。
(2)側材として熱間圧延板を使用するため、クラッド材の製造工程が多く、また、熱間圧延の回数が多くなり、生産性が低下するという問題がある。
(3)芯材用鋳塊(芯材)における表面の結晶組織は、粒状の凝固組織からなる鋳造組織であり、一方、側材用熱間圧延板(側材)における表面の結晶組織は、鋳造組織が圧延によって圧延方向に長く延びた圧延組織である。したがって、芯材用鋳塊(芯材)と、側材用熱間圧延板(側材)とでは、その表面の結晶組織が異なり、両者を重ね合わせてクラッド熱延した際に、芯材と側材との密着不良が生じやすいという問題がある。そして、芯材と側材の密着性を向上させるためには、クラッド熱延において軽圧下での多パス圧延が必要となり、クラッド熱延での生産性が低下することとなる。
(4)側材用部材(側材)として熱間圧延板を使用すると、圧延板の表面状態および平坦度(特に長手方向の平坦度)の制御は圧延ロールのみで行うことになり、また、熱間圧延により圧延板表面に厚い酸化皮膜が形成されるため、平坦度および表面状態の制御が困難であり、芯材と側材、または側材と側材との密着不良が防止できないという問題がある。
(5)芯材と側材、または側材と側材との密着不良が生じると、クラッド材の生産性の低下の問題とともに、所定のクラッド率が得られないという問題、合わせてフクレ等の品質異常が発生するという品質低下の問題、さらには、密着不良によって耐食性が低下するという問題も発生する。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、犠牲材または中間材として使用される側材において、耐食性に優れるとともに、生産性に優れ、側材の表面状態および平坦度の制御が容易であり、密着不良が生じにくい側材、および、この側材を用いた熱交換器用クラッド材を提供することにある。
前記課題を解決するため、請求項1の側材は、熱交換器用クラッド材(以下、適宜、クラッド材という)に、犠牲材または中間材として用いられる側材であって、前記側材は、Tiを0.10〜0.35質量%含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるとともに、鋳造組織を有しており、前記鋳造組織中におけるTi濃度が0.10質量%以上の領域において、板厚方向の距離をa、クラッドされるときの圧延方向の距離をbとしたときに、a/b≧0.3を満たすことを特徴とする。
このような構成によれば、犠牲材または中間材(以下、適宜、側材という)が鋳造組織を有するため、その側材の表面状態および平坦度が容易に制御される。その結果、芯材と側材を重ね合わせる際に、芯材と側材、または側材と側材との間に隙間が形成されにくく、密着性および圧着性が向上する。特に、芯材と側材との重ね合わせ面の結晶組織が同等となり、密着性が向上する。そして、密着性が向上するため、両者のクラッド熱延工程において、圧着性が向上し、圧着パス数が減るため、歩留まり、生産性が向上する。さらに、鋳造組織中におけるTi濃度が0.10質量%以上の領域が「a/b≧0.3」を満たすことで、製品板厚において、Tiが層状に分布し、腐食形態が層状化するため、耐食性が向上する。
請求項2の側材は、さらに、Zn:7質量%以下、Mg:3.2質量%以下、Si:1.3質量%以下、Mn:2質量%以下、Cu:1.3質量%以下、Zr:0.3質量%以下、Cr:0.5質量%以下、Fe:1.5質量%以下、Ni:1.5質量%以下の少なくとも1種を含有することを特徴とする。
また、請求項3の側材は、前記Znが1〜7質量%、前記Mgが0.4〜3.2質量%、前記Siが0.05〜1.3質量%、前記Mnが0.05〜2質量%、前記Cuが0.05〜1.3質量%、前記Zrが0.01〜0.3質量%、前記Crが0.01〜0.5質量%、前記Feが0.01〜1.5質量%、前記Niが0.01〜1.5質量%であることを特徴とする。
さらに、請求項4の側材は、前記側材が、1000系、3000系、4000系または7000系のアルミニウム合金からなることを特徴とする。
これらのような構成によれば、Znを所定量添加することで、犠牲層、中間層全体の電位が卑化するため、耐食性が向上し、Mg、Si、Mn、Cu、Zr、Cr、Fe、Niを所定量添加することで、強度が向上する。また、側材の加工性が向上し、芯材と側材を重ね合わせる際に、密着性がさらに向上するとともに、クラッド材のクラッド率が適切に調整される。
請求項5の側材は、長手方向1m当たりの平坦度が1mm以下であることを特徴とする。
このような構成によれば、平坦度を所定値以下に制御することで、平坦性が向上し、芯材との密着性がより向上する。また、圧着性がより向上し、圧着パス数が減少する。
請求項6の側材は、表面粗度が算術平均粗さ(Ra)で0.05〜1.0μmであることを特徴とする。
このような構成によれば、芯材と側材を重ね合わせる際に、芯材と側材、または側材と側材との間に隙間が形成されにくく、密着性および圧着性がさらに向上する。
請求項7の側材は、厚さが10〜250mmであることを特徴とする。
このような構成によれば、側材の厚さを特定の範囲に規定することにより、クラッド材のクラッド率が適切に調整される。
請求項8の熱交換器用クラッド材は、芯材とその片面または両面に重ね合わされた1層以上の側材とからなる熱交換器用クラッド材であって、前記側材の少なくとも1層が、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の側材であることを特徴とする。
このようなクラッド材によれば、側材の少なくとも1層が鋳造組織を有するため、芯材と側材を重ね合わせる際に、芯材と側材、または側材と側材との間に隙間が形成されにくく、密着性および圧着性が向上する。特に、芯材と側材との重ね合わせ面の結晶組織が同等であることから、密着性が向上する。そして、密着性が向上するため、両者のクラッド熱延工程において、圧着性が向上し、圧着パス数が減るため、歩留まり、生産性が向上したものとなる。さらに、耐食性に優れた側材を使用することで、クラッド材の耐食性が向上する。
本発明の請求項1に係る側材によれば、側材が鋳造組織を有するため、芯材と重ね合わせた際に密着不良が生じにくく、圧着性、生産性にも優れたクラッド材が得られる。また、従来のように熱間圧延によって側材を製造する必要がないため、熱交換器用クラッド材の製造において、従来の熱間圧延によって製造した側材を使用する場合に比べて、熱間圧延の回数が減少し、作業工程の省略化を図ることができる。また、側材の表面状態および平坦度の制御が容易であり、酸化皮膜厚が減り、密着不良が生じにくいクラッド材が得られる。さらに、製品板厚でのTiの層状分布の状態が腐食形態の層状化に対して良好となるため、優れた耐食性を得ることができる。
本発明の請求項2〜4に係る側材によれば、側材の成分組成を所定に規定したので、耐食性や強度が向上したクラッド材が得られる。また、密着性および圧着性がより一層優れた、適切なクラッド率を有するクラッド材が得られる。
請求項5に係る側材によれば、側材の平坦度を制御したので、密着性および圧着性がより一層優れたクラッド材が得られる。
請求項6に係る側材によれば、側材の表面粗度を規定したので、密着性および圧着性がより一層優れたクラッド材が得られる。
請求項7に係る側材によれば、側材の厚さを規定したので、適切なクラッド率を有するクラッド材が得られる。
請求項8に係るクラッド材によれば、生産性、耐食性に優れるとともに、適切なクラッド率を有するクラッド材となる。
(a)〜(f)は、本発明に係る熱交換器用クラッド材の構成を示す断面図である。 (a)は、本発明に係る側材について、鋳造後の結晶粒組織とTiの分布状態を示す模式図、(b)は、Tiの分布状態のEPMAライン分析による測定を説明するための説明図である。 (a)、(b)は、本発明に係る側材のTiの分布状態を示す模式図、(c)は、本発明の構成を満たさない側材のTiの分布状態を示す模式図である。 (a)、(b)は、本発明に係る熱交換器用クラッド材の製造方法のフローを示す図である。 側材鋳造工程または芯材鋳造工程の概略を示す模式図である。 (a)、(b)は、側材のスライス方法の概略を示す模式図である。 (a)は重ね合わせ材の構成を示す模式図、(b)は熱間圧延工程の概略を示す模式図である。 ろう付性の評価試験を説明するための説明図である。 従来のクラッド材の製造方法のフローを示す図である。
次に、図面を参照して本発明に係る側材およびの熱交換器用クラッド材について詳細に説明する。
≪側材≫
側材は、芯材とその片面または両面に重ね合わされた1層以上の側材とからなる熱交換器用クラッド材に、犠牲材または中間材として使用されるものである。
まず、熱交換器用クラッド材の構成について説明する。
<熱交換器用クラッド材の構成>
熱交換器用クラッド材の側材の層数は何ら限定されることはない。熱交換器用クラッド材としては、例えば、図1(a)に示すように、芯材2の片面に1つのろう材3をクラッドした2層の熱交換器用クラッド材1a、図1(b)に示すように、芯材2の両面にろう材3を1つずつクラッドした3層の熱交換器用クラッド材1b、図1(c)に示すように、芯材2の片面にろう材3と、芯材2の他面に犠牲材4を1つずつクラッドした3層の熱交換器用クラッド材1c、図1(d)に示すように、芯材2の片面に中間材5、ろう材3をクラッドした3層の熱交換器用クラッド材1d、図1(e)に示すように、芯材2の片面に中間材5、ろう材3と、芯材2の他面に犠牲材4をクラッドした4層の熱交換器用クラッド材1e、図1(f)に示すように、芯材2の両面に中間材5、ろう材3をクラッドした5層の熱交換器用クラッド材1f等を挙げることができる。
ここで、本発明の側材は、犠牲材または中間材であることから、本発明の側材を用いた熱交換器用クラッド材は、主に、図1(c)〜(f)の構成となる。しかしながら、図示しないが、さらに側材(ろう材、犠牲材、中間材)の層数を増やした6層以上の熱交換器用クラッド材にも好適に適用することが可能であることはいうまでもない。また、側材として、ろう材3を備えない熱交換器用クラッド材に適用することも可能である(例えば、図1(a)、(b)のろう材3を、犠牲材4としたものでもよい)。
次に、側材の構成について説明する。
本発明に係る側材は、Tiを0.10〜0.35質量%含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなる。さらに、側材は、鋳造組織を有しており、前記鋳造組織中におけるTi濃度が0.10質量%以上の領域を所定に規定したものである。
以下、各構成について説明する。
<成分組成>
[Ti:0.10〜0.35質量%]
Tiは、鋳造組織中に層状に分布し、腐食形態を層状化させ、耐食性を向上させる効果がある。しかし、Ti含有量が0.10質量%未満では、Ti濃度の高い領域の形成が不十分となり、その結果、Tiの層状分布程度が小さくなるため、腐食層状化効果が小さくなる。一方、0.35質量%を超えると、Al−Ti化合物を生じ、クラッド材の成形時の割れの要因となる。したがって、Ti含有量は、0.10〜0.35質量%とする。
側材は、前記所定量のTiの他、さらに、Zn、Mg、Si、Mn、Cu、Zr、Cr、Fe、Niの少なくとも1種を所定量含有してもよい。
[Zn:7質量%以下]
Znは、側材の電位自体を卑とし、犠牲防食効果を高める効果がある。しかし、Zn含有量が7質量%を超えると、電位差が大きすぎ、側材の自己腐食速度を増大させる。したがって、Znを添加する場合は、7質量%以下とする。なお、電位卑化効果を十分に得るため、Zn含有量は、1質量%以上とするのが好ましい。
[Mg:3.2質量%以下]
Mgは、固溶硬化により側材自体の強度を高めるとともに、ろう付工程の加熱時にMgが芯材へ拡散することで、芯材中のSi、および、ろう材からの拡散Siによって、MgSiの析出強化を起こすことにより、強度を増大させる効果がある。しかし、Mg含有量が3.2質量%を超えると、フラックスとの反応が顕著となり、ろう付性を低下させる。したがって、Mgを添加する場合は、3.2質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Mg含有量は、0.4質量%以上とするのが好ましい。
[Si:1.3質量%以下]
Siは、固溶硬化により、側材自体の強度を高める効果がある。しかし、Si含有量が1.3質量%を超えると、固相線温度を低下させるため、ろう付時に溶融を引き起こす。したがって、Siを添加する場合は、1.3質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Si含有量は、0.05質量%以上とするのが好ましい。
[Mn:2質量%以下]
Mnは、Al−Mn系の分散粒子を形成し、側材自体の強度を増大させる効果がある。しかし、Mn含有量が2質量%を超えると、AlMn等の金属間化合物が増大し、クラッド材成形時の割れの要因となる。したがって、Mnを添加する場合は、2質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Mn含有量は、0.05質量%以上とするのが好ましい。
[Cu:1.3質量%以下]
Cuは、固溶硬化により、側材自体の強度を高める効果がある。しかし、Cu含有量が1.3質量%を超えると、固相線温度を低下させるため、ろう付時に溶融を引き起こす。したがって、Cuを添加する場合は、1.3質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Cu含有量は、0.05質量%以上とするのが好ましい。
[Zr:0.3質量%以下]
Zrは、Al−Zr系の分散粒子を形成し、側材自体の強度を増大させる効果がある。しかし、Zr含有量が0.3質量%を超えると、AlZr等の金属間化合物が増大し、クラッド材成形時の割れの要因となる。したがって、Zrを添加する場合は、0.3質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Zr含有量は、0.01質量%以上とするのが好ましい。
[Cr:0.5質量%以下]
Crは、Al−Cr系の分散粒子を形成し、側材自体の強度を増大させる効果がある。しかし、Cr含有量が0.5質量%を超えると、AlCr等の金属間化合物が増大し、クラッド材成形時の割れの要因となる。したがって、Crを添加する場合は、0.5質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Cr含有量は、0.01質量%以上とするのが好ましい。
[Fe:1.5質量%以下]
Feは、Al−Fe系の分散粒子を形成し、側材自体の強度を増大させる効果がある。しかし、Fe含有量が1.5質量%を超えると、AlFe、AlFe等の金属間化合物が増大し、クラッド材成形時の割れの要因となる。したがって、Feを添加する場合は、1.5質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Fe含有量は、0.01質量%以上とするのが好ましい。
[Ni:1.5質量%以下]
Niは、Al−Ni系の分散粒子を形成し、側材自体の強度を増大させる効果がある。しかし、Ni含有量が1.5質量%を超えると、AlNi等の金属間化合物が増大し、クラッド材成形時の割れの要因となる。したがって、Niを添加する場合は、1.5質量%以下とする。なお、強度増大効果を十分に得るため、Ni含有量は、0.01質量%以上とするのが好ましい。
[残部:Alおよび不可避的不純物]
側材の成分は前記の他、残部がAlおよび不可避的不純物からなるものである。なお、不可避的不純物としては、例えば、In、Sn等が挙げられるが、それぞれ0.1質量%以下の含有量であれば、本発明の効果を妨げず、側材に含有することは許容される。
なお、このような成分を有する側材としては、例えば、1000系、3000系、4000系または7000系のアルミニウム合金を挙げることができる。
<鋳造組織>
クラッド材の製造において、芯材の片面または両面に側材を重ね合わせる際に、側材の少なくとも1層が、鋳造組織(図2(a)参照)を有する必要がある。なお、芯材は、図5に示された芯材用鋳塊25を所定長さに切断したものである。そして、側材の少なくとも1層が鋳造組織を有することによって、芯材と側材との密着性が向上する。そのため、両者の熱延工程(図7(b)参照)において、圧着性が向上し、圧着パス数が減るため、歩留まり、生産性が向上する。なお、芯材の片面または両面に複数層の側材を重ね合わせる場合には、鋳造組織を有する層(側材)は、芯材に隣接する層であっても、側材に隣接する層であってもよい。しかしながら、芯材と側材の密着性、圧着性を考慮すると、芯材に隣接する層が鋳造組織を有することが好ましい。
クラッド材において、鋳造組織を有する1層以外の層は、芯材と側材との密着性、および側材の各層間の密着性を向上させるために、鋳造組織を有する層で構成されていることが好ましいが、従来のクラッド材の側材として使用されている熱間圧延で作製された圧延組織を有するもので構成してもよい。
<Ti濃度が0.10質量%以上の領域:a/b≧0.3>
図2(a)に示すように、側材は、鋳造組織を有し、この鋳造組織中にTiが分布している。そして、鋳造組織中におけるTi濃度が0.10質量%以上の領域(例えば、実線内)において、板厚方向の距離をa、クラッドされるときの圧延方向の距離bとしたときに、a/b≧0.3を満足するものである。
鋳造組織中のTi濃度が0.10質量%以上の領域の測定は、例えば、島津製作所製 EPMA−8075等の市販のEPMA(Electron Probe micro-analyzer)分析装置を用いて行うことができる。具体的には、図2(b)に示すように、クラッドされる状態での圧延方向に対し、圧延方向と垂直方向(板厚方向と平行方向)、圧延方向と平行方向にそれぞれライン分析を行い、Tiの平均組成が0.10質量%以上となる領域を測定する。例えば、側材表面の任意の部分に電子線を照射し、この部分の板厚方向のライン分析を行って、Tiの平均組成が0.10質量%以上となる板厚方向範囲を特定(板厚方向の距離aを測定)し、この特定した範囲の板厚方向中央部(またはTiの組成が最も高い部分)を通るように、圧延方向と平行方向にライン分析を行い、Tiの平均組成が0.10質量%以上となる圧延方向範囲を特定(圧延方向の距離bを測定)した後、a/bを算出する。
そして、図3(a)、(b)に示すように、a/b≧0.3の場合、製品板厚でのTi層状分布状態が、腐食形態を層状化させるのに、より有効に作用する。これはTiの濃淡による電位差が腐食形態層状化に重要なためである。しかし、図3(c)に示すように、a/b<0.3の場合、Tiの層状の分布状態によって得られる電位差が小さくなるため、腐食形態の層状化が不十分となる。
また、本発明に係る側材は、長手方向1m当たりの平坦度が1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下が最適である。平坦度が1mmを超えると、芯材や各側材との間に微細な隙間が形成されるため、圧着性、密着性が悪くなり、クラッド材に密着不良が発生しやすくなる。また、側材は、その表面粗度が算術平均粗さ(Ra)で0.05〜1.0μmであることが好ましく、0.1〜0.7μmであることがより好ましい。表面粗度が0.1μm未満では、疵の発生を招きやすく、また、加工が困難となりやすい。表面粗度が0.7μmを超えると、芯材と側材との間に微細な隙間が形成されるため、圧着性、密着性が悪くなり、クラッド材に密着不良が発生しやすくなる。さらに、側材の厚さ(図6のT)は、10〜250mmであることが好ましい。厚さが前記範囲外であると、クラッド材のクラッド率が不適切なものとなりやすい。
また、このような側材を用いることにより、外面耐食性の試験としてCASS試験(塩水噴霧試験:JIS Z 2371)を1500時間、内面耐食性の試験として浸漬試験(Na:118ppm、Cl:58ppm、SO 2−:60ppm、Cu2+:1ppm、Fe3+:30ppm)を80℃で2000時間行った場合に、試験後の腐食深さが40μm以下となるクラッド材を製造することが可能となる。
次に、側材の好ましい製造方法について説明する。
≪側材の製造方法(側材製造工程)≫
側材の製造方法は、図4(a)、(b)に示すように、側材製造工程S1aにより、前記側材を製造するものである。
この側材製造工程S1aは、溶解工程と、鋳造工程と、スライス工程と、を備えるものである。なお、必要に応じて、鋳造工程の後に、後記する均質化熱処理工程により均質化熱処理(図4(a)、(b)では均熱と記載する)を行ってもよく、また、スライス工程の後に、後記する表面平滑化処理工程により表面平滑化処理(図4(a)、(b)では面削と記載する)を行ってもよい。
<溶解工程>
溶解工程は、芯材とは成分組成の異なる側材用金属(前記説明した組成を有する金属)を溶解する工程である。側材用金属については前記したとおりであるので、説明を省略する。
<鋳造工程>
鋳造工程は、溶解工程で溶解された側材用金属を鋳造して側材用鋳塊を製造する工程である。
鋳造方法としては、半連続鋳造法を用いることができる。
半連続鋳造法は、図5に示すような鋳造装置10が用いられ、底部が開放された金属製の水冷鋳型11に、上方より金属(ここでは側材用金属)の溶湯Mを注入し、水冷鋳型11の底部より凝固した金属を連続的に取り出し、所定厚さT1の側材用鋳塊17を得るものである。このとき、溶湯Mは、桶12から、ノズル13、フロート14およびグラススクリーン15を介して、水冷鋳型11に供給される。水冷鋳型11に供給された溶湯Mは、冷却水Wで冷却された水冷鋳型11の内壁面に接することにより凝固し凝固殻16となる。さらに、水冷鋳型11の下部から冷却水Wが、直接、凝固殻16の表面に噴射され、連続的に側材用鋳塊17が製造される。
ここで、側材用鋳塊17の厚さTは、230〜500mmとする必要がある。また、本水冷鋳型で鋳塊を製造する場合の冷却速度は、0.3〜10℃/秒とする。本発明者らは、検討の結果、前記した「a/b≧0.3」を満足する組織を得るために、冷却速度が、0.3℃/秒以上であることが必要なことを見出した。これは、冷却過程で溶湯M中にTiの濃度差が生じるためであるが、冷却速度が0.3℃/秒未満の場合、一旦生じた濃度差が、凝固に至るまでに拡散し、濃度差が小さくなってしまうためである。また、冷却速度が大きすぎる場合、例えば、10℃/秒を超える冷却速度になると、溶湯Mが冷却されて凝固に至る過程で、溶湯M中でのTiの濃度差が適性に生じるために必要な時間が得られない状態で凝固してしまう。その結果として、「a/b≧0.3」を満足する組織を得ることができない。
冷却速度は、側材用鋳塊17の厚さTが500mmを超えると、鋳塊厚さが大きすぎ、水冷鋳型での必要な冷却速度である0.3℃/秒以上を得ることが困難となる。したがって、側材用鋳塊17の厚さTは500mm以下とする必要がある。一方、側材用鋳塊17の厚さTについては、一定厚さ以下となると、冷却過程で、溶湯M中にTiの濃度差が生じにくくなる。これは、詳細は不明であるが、水冷鋳型に対する溶等供給の流れを均一にすることが難しくなるためと推定される。本発明者らの検討の結果、側材用鋳塊17の厚さTは230mm以上が必要であることが明らかとなった。
また、側材用鋳塊17の幅、長さは特に限定されるものではないが、生産性を考慮すると、幅1000〜2500mm、長さは3000〜10000mmが好ましい。
なお、半連続鋳造法は、縦向き、横向きのどちらで行ってもよい。
<スライス工程>
スライス工程は、側材用鋳塊を所定厚さにスライスする工程である。
スライス方法としては、図6(a)に示すように、前記した半連続鋳造法で製造した側材用鋳塊17を、図示しない帯鋸切断機等によってスライスすればよく、これにより、所定厚さTの側材35が製造される。スライスにより側材35を製造することで、鋳造組織を得ることができる。ここで、側材35の厚さTは、10〜250mmが好ましい。厚さTが前記範囲外であると、クラッド材のクラッド率が不適切なものとなりやすい。
また、図6(b)に示すように、側材用鋳塊17を、水平に設置されている当該側材用鋳塊17の設置面35aに対し、平行にスライスするのが好ましい。ここで、設置面35aとは、側材用鋳塊17をスライス装置の設置台に接する面のことである。このようにすることにより、スライスの際に生じる切断塊(スライス塊)の自重、形状による変位(例えば、切断塊が倒れようとする力等)の影響が極小化され、スライスされた側材35の平坦性がより向上する。
なお、スライスの方法としては、丸鋸切断機により切断してもよく、また、レーザーや水圧等により切断してもよい。
<均質化熱処理工程>
均質化熱処理工程は、鋳造された側材用鋳塊に、さらに均質化熱処理を行う工程である。
図4(b)に示すように、前記鋳造方法で鋳造された側材用鋳塊17に、適宜必要に応じて、側材用鋳塊17をスライスする前に、内部応力の除去のための均質化熱処理を行ってもよい。均質化熱処理を行うことにより、側材用鋳塊17の内部応力が除去され、スライスされた側材35の平坦性がより向上する。ここで均質化熱処理の温度、時間は特に限定されるものではないが、処理温度は、350〜600℃、処理時間は1〜10時間とするのが好ましい。
均質化熱処理の処理温度が350℃未満では、内部応力の除去量が小さく、鋳造中に偏析した溶質元素の均質化も不十分となり、敢えて熱処理を施した効果は小さい。一方、処理温度が600℃を超えると、鋳塊表面の一部が溶解するバーニングと呼ばれる現象が生じ、熱交換器用クラッド材の表面欠陥の原因になりやすい。また、処理時間が1時間未満では、内部応力の除去効果が小さく、また均質化も不十分となりやすい。なお、処理時間は、生産性を考慮すると10時間以下が好ましい。
<表面平滑化処理工程>
表面平滑化処理工程は、スライスされた所定厚さの側材(スライス材)の表面に、表面平滑化処理を行う工程である。
前記製造方法で製造された側材35は、適宜必要に応じて、芯材と重ね合わせる前に、表面に形成された晶出物や酸化物を除去するための表面平滑化処理を行ってもよい。表面平滑化処理法としては、エンドミル切削やダイヤモンドバイト切削等の切削法、表面を砥石等で削る研削法、バフ研磨等の研磨法等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
このように、側材用鋳塊17のスライスや表面平滑化処理を施すことにより、所定範囲の表面粗度、平坦度を得ることが可能となる。
なお、クラッド材に用いる1層以外の層やろう材も、前記製造方法により製造されることが好ましいが、従来の溶解、鋳造、面削(均熱)、熱間圧延によって製造する方法により製造されていてもよい(ただし、ろう材の成分組成については、適宜調整する)。また、スラブスライス法の代わりに、薄スラブ鋳造法、双ロール鋳造法によって、所定の厚さに製造してもよい。
≪熱交換器用クラッド材≫
熱交換器用クラッド材は、芯材とその片面または両面に重ね合わされた1層以上の側材とからなる熱交換器用クラッド材である。そして、側材の少なくとも1層に、前記説明した側材を用いたものである。
次に、本発明に係る側材を用いて製造したクラッド材の好ましい製造方法について説明する。
<熱交換器用クラッド材の製造方法>
熱交換器用クラッド材の製造方法は、芯材とその片面または両面に重ね合わされた1層以上の側材とからなる熱交換器用クラッド材の製造方法であって、図4(a)、(b)に示すように、側材製造工程S1aおよび芯材製造工程S1bからなる準備工程と、重ね合わせ工程S2と、均質化熱処理工程S3(図3では均熱工程と記載する)と、熱間圧延工程S4と、冷間圧延工程S5と、を含むものである。
なお、側材および芯材のどちらを先に製造して準備しておいてもよく、また、側材製造工程S1aおよび芯材製造工程S1bは同時に進行して準備してもよい。
<準備工程>
準備工程は、側材と、この側材を重ね合わせるための芯材とを準備する工程である。
この準備工程では、側材製造工程S1aおよび芯材製造工程S1bにより、側材および芯材が製造される。
[側材製造工程]
側材製造工程S1aは、前記したとおりであるので、ここでは説明を省略する。
なお、熱交換器用クラッド材は、側材の少なくとも1層が、前記製造方法(側材製造工程S1a)により製造され、他の層は、従来の製造方法により製造されていてもよい。
[芯材製造工程]
図4(a)に示すように、芯材製造工程S1bは、溶解工程と、鋳造工程と、を含むものである。なお、必要に応じて、表面平滑化処理工程(図4(a)では面削工程と記載する)および均質化熱処理工程(図4(a)では均熱工程と記載する)の少なくとも1つを備えてもよい。
(溶解工程)
溶解工程は、側材とは成分組成の異なる芯材用金属を溶解する工程である。
芯材用金属としては、例えば、2000系のAl−Cu系アルミニウム合金、3000系のAl−Mn系アルミニウム合金、5000系のAl−Mg系アルミニウム合金等を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、芯材として用いられる合金であれば、全て適用することができる。
前記した芯材用金属の成分組成の調整は、用いるクラッド材の用途等に応じて適宜決めることができる。
(鋳造工程)
鋳造工程は、溶解工程で溶解された芯材用金属を鋳造して芯材用鋳塊を製造する工程である。
鋳造方法としては、前記に説明した半連続鋳造法を用いることができる。
ここで、芯材用鋳塊25の厚さT1(図5参照)は、200〜700mmが好ましい。厚さT1が前記範囲外であると、クラッド材のクラッド率が不適切なものとなりやすい。また、芯材用鋳塊25の幅、長さは特に限定されるものではないが、生産性を考慮すると、幅1000〜2500mm、長さは3000〜10000mmが好ましい。
また、前記鋳造方法で鋳造された芯材用鋳塊25に、適宜必要に応じて、前記した側材35と重ね合わせる前に、表面に形成された晶出物や酸化物を除去するための表面平滑化処理および内部応力の除去のための均質化熱処理の少なくとも1つを行ってもよい。
(表面平滑化処理工程)
表面平滑化処理工程は、鋳造工程で製造された芯材用鋳塊の表面に、表面平滑化処理を行う工程である。
表面平滑化処理を行うことにより、平坦性の評価において、長手方向1m当たりの平坦度を1mm以下、好ましくは0.5mm以下、表面粗度が算術平均粗さ(Ra)で0.05〜1.5μm、好ましくは0.1〜0.7μmとする芯材を得ることができる。平坦度が1mmを超えると、熱交換器用クラッド材に密着不良が発生しやすくなる。表面粗度が0.1μm未満では、疵の発生を招きやすく、また、加工が困難となりやすい。表面粗度が0.7μmを超えると、熱交換器用クラッド材に密着不良が発生しやすくなる。
(均質化熱処理工程)
均質化熱処理工程は、鋳造工程で鋳造された芯材用鋳塊に、均質化熱処理を行う工程である。
均質化熱処理を行うことにより、芯材用鋳塊25の内部応力が除去され、芯材の平坦性がより向上する。ここで、均質化熱処理の温度、時間は特に限定されるものではないが、処理温度は、350〜600℃、処理時間は1〜10時間とするのが好ましい。均質化熱処理の処理温度が350℃未満では、内部応力の除去量が小さく、鋳造中に偏析した溶質元素の均質化も不十分となり、敢えて熱処理を施した効果は小さい。一方、処理温度が600℃を超えると、鋳塊表面の一部が溶解するバーニングと呼ばれる現象が生じ、熱交換器用クラッド材の表面欠陥の原因になりやすい。また、処理時間が1時間未満では、内部応力の除去効果が小さく、また均質化も不十分となりやすい。なお、処理時間は、生産性を考慮すると10時間以下が好ましい。
<重ね合わせ工程>
重ね合わせ工程S2は、準備工程で準備された芯材および側材を所定配置に重ね合わせて重ね合わせ材とする工程である。
重ね合わせ工程S2では、図7(a)に示すように、前記工程で製造された芯材26の片面(図示せず)または両面に1つの側材35、または、複数の側材(図示せず)を所定配置に重ね合わせて重ね合わせ材40を製造する。ここで、所定配置とは、製品としての熱交換器用クラッド材、例えば、図1(a)〜(f)に示すようなクラッド材1a〜1fにおける芯材2、ろう材3、犠牲材4、中間材5の配置に対応することを意味する。なお、本発明の側材は、ろう材3には用いないため、ろう材3に対応する側材35は、本発明の側材35ではないが、図7では、便宜上、側材35と記している。また、重ね合わせ方法は、従来公知の、例えば、芯材26および側材35の両端部をバンド掛けする方法が用いられる。バンド掛けする方法以外に溶接止めする等の方法を用いても問題ない。なお、重ね合わせたときの各隙間は、最大で10mm以内、好ましくは、5mm以内とするのが好ましい。
<均質化熱処理工程>
均質化熱処理工程S3は、重ね合わせ工程S2で製造された重ね合わせ材に均質化熱処理を行う工程である。
重ね合わせ工程S2で製造した重ね合わせ材40は、内部組織を均一化するため、および、熱間圧延を行い易いように柔らかくするために均質化熱処理を施す。
<熱間圧延工程>
熱間圧延工程S4は、均質化熱処理工程S3の後に熱間圧延を行う工程である。
熱間圧延工程S4では、図7(b)に示すように、前記重ね合わせ材40のバンドを切断し、重ね合わせ材40を熱間圧延してクラッド材(熱間圧延材)1Aを製造する。ここで、熱間圧延方法は、従来公知の圧延法で行う。そして使用する圧延機は、図7(b)では4段式圧延機50を記載したが、図示しない、2段圧延機または5段以上の圧延機を使用してもよい。また、図7(b)では1列のロールスタンドを備えた4段式圧延機50を記載したが、図示しない、複数列のロールスタンドを備えた圧延機を使用して、所定厚さの熱間圧延材1Aが得られるまで、熱間圧延を繰り返し行ってもよい。
<冷間圧延工程>
冷間圧延工程S5は、熱間圧延工程S4の後に冷間圧延を行う工程である。
熱間圧延工程S4で製造された熱間圧延材1Aは、その後、冷間圧延処理を行う。冷間圧延処理としては、一例として、30〜99%の圧下率で行うことができる。
また、必要に応じて所望の機械的特性等を付与するために、常法により、熱処理(焼鈍処理)、歪み矯正処理、時効硬化処理等を行ったり、所定の形状に加工し、または所定の大きさに裁断等したりしてもよい。一例として、焼鈍処理として、冷間圧延前に行う荒焼鈍、冷間圧延間に行う中間焼鈍、最終冷間圧延後に行う最終焼鈍を連続炉またはバッチ炉で200〜500℃×0〜10時間で行ったりすることを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、これらの処理によって得られる効果(機械的特性)を奏する限りにおいて、その条件を適宜変更できることはいうまでもない。
以上のように、本発明に係る側材によれば、側材の表面状態および平坦度を容易に制御できるため、平坦性、平滑性を向上させることができ、さらに酸化皮膜厚を減らすことができる。また、密着性、圧着性が向上するため、圧着パス数を減らすことができ、歩留まり、生産性を向上させることができる。さらに、側材自体の耐食性に優れるため、また、芯材や各側材との間に隙間が形成されにくいため、クラッド材の耐食性を向上させることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について述べてきたが、以下に、本発明の効果を確認した実施例について説明する。
≪供試材作製≫
まず、JIS3003合金からなる芯材用アルミニウム合金を連続鋳造により溶解、鋳造し、均質化熱処理、面削(表面平滑化処理)して、芯材用鋳塊(芯材(芯材用部材))を得た。また、JIS4045合金からなるろう材用アルミニウム合金、および、表1、2に示す合金組成からなる犠牲材用アルミニウム合金を連続鋳造により溶解、鋳造し、均質化熱処理を施した後、それぞれ所定厚さにスライスし、面削(表面平滑化処理)して、ろう材(ろう材用部材)、犠牲材(犠牲材用部材)を得た。なお、圧延組織を有する側材を得るため、一部については、均質化熱処理を施した後、所定厚さに熱間圧延して、犠牲材(犠牲材用部材)を得た。
次に、芯材の一面側にろう材、他面側に犠牲材を重ね合わせてバンド掛けし、均質化熱処理をした後、熱間圧延によりクラッドし、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を行い、板厚0.3mmのクラッド材を製作した。なお、犠牲材、ろう材は、それぞれ40μmであった。なお、本発明の側材としての犠牲材、中間材は、その効果としては同等であるため、本実施例では、代表として犠牲材を1層のみ使用した。
また、クラッドする前の犠牲材について、板厚方向の距離をa、クラッドされるときの圧延方向の距離をbとしたときの「a/b」の値を、以下のようにして測定した。
島津製作所製 EPMA−8075のEPMA分析装置を用い、まず、クラッドされる状態での圧延方向に対し、圧延方向と垂直方向(板厚方向と平行方向)、圧延方向と平行方向にそれぞれライン分析を行い、側材表面の任意の部分に電子線を照射し、この部分の板厚方向のライン分析を行って、Tiの平均組成が0.10質量%以上となる板厚方向範囲を特定(板厚方向の距離aを測定)した。次に、この特定した範囲の板厚方向中央部(またはTiの組成が最も高い部分)を通るように、圧延方向と平行方向にライン分析を行い、Tiの平均組成が0.10質量%以上となる圧延方向範囲を特定(圧延方向の距離bを測定)した。これにより、a/b値を算出した(図2(b)参照)。なお、供試材No.42、43は、Tiが分布していなかったため、a/b値を算出することができなかった。
これらの供試材について、以下の評価を行った。
<ろう付性>
ろう付性は、竹本正ら著、「アルミニウムブレージングハンドブック(改訂版)」、軽金属溶接構造協会(2003年3月発行)の132〜136頁に記載されている評価方法により評価した。図8に示すように、水平に置いた下板(3003Al合金板(厚さ1.0mm×縦幅25mm×横幅60mm))と、この下板に対して垂直に立てて配置した上板(供試材(厚さ0.3mm×縦幅25mm×横幅55mm))との間に、φ2mmのステンレス製スペーサを挟んで、一定のクリアランスを設定した。なお、上板の供試材は、ろう材面にフラックス(森田化学工業株製FL−7)を5g/m2塗布した。
そして、窒素雰囲気下、600℃で3分間という条件の加熱処理を行った後、下板と上板のすき間が充填された長さ(すき間充填長さ)をノギスで測定してろう付性を数値化した。すき間充填長さが12mm以上のものをろう付性が非常に良好(◎)、12mm未満10mm以上のものを良好(○)、10mm未満のものを不良(×)とした。
<ろう付後強度>
ろう付後強度は、供試材を、窒素雰囲気下、600℃で3分間という条件で加熱処理した後、室温で7日間保持し、引張方向が圧延方向と平行となるように、JIS5号試験片に加工して、室温にて引張試験を実施することにより評価した。引張強さが130MPa以上のものをろう付強度が非常に良好(◎)、130MPa未満120MPa以上のものを良好(○)、120MPa未満のものを不良(×)とした。
<耐食性>
耐食性は、供試材を窒素雰囲気下、600℃で3分間という条件で加熱処理した後、OY水浸漬試験(Na:118ppm、Cl:58ppm、SO 2−:60ppm、Cu2+:1ppm、Fe3+:30ppm)を3ヶ月行い、腐食深さを測定することにより評価した。腐食深さが30μm以下のものを耐食性が非常に良好(◎)、30μmを超え40μm以下のものを良好(○)、40μmを超えるものを不良(×)とした。
<成形性>
成形性は、供試材を加熱処理せず、JISB7729、JISZ2247に規定されたエリクセン試験について、JISA法によりφ20mm球頭ポンチで行い、そのエリクセン値を測定することにより評価した。張り出し高さ(エリクセン値)が8mm以上のものを成形性が良好(○)、8mm未満のものを不良(×)とした。
使用した犠牲材、および、各評価結果を表1、2に示す。なお、表1、2において、本発明の構成を満たさないものについては、数値に下線を引いて示し、ろう付けができなかったものは、「−」で示す。また、「a/b≧0.3」のものは、スライスによる鋳造組織側材、「a/b<0.3」のものは、熱間圧延による圧延組織側材である。
Figure 2010236073
Figure 2010236073
表1、2に示すように、供試材No.1〜21は、本発明の構成を満たすため、ろう付性、ろう付後強度、耐食性、成形性のすべてにおいて、優れたものであった。
なお、No.13は、Znの含有量が好ましい下限値未満のため、耐食性が非常に良好(◎)とはならず、良好(○)であった。No.14〜21は、それぞれ、Mg、Si、Mn、Cu、Zr、Cr、Fe、Niの含有量が好ましい下限値未満のため、ろう付後強度が非常に良好(◎)とはならず、良好(○)であった。
一方、供試材No.22〜44は、本発明の構成を満たさないため、以下の結果となった。
No.22、29、30は、Ti含有量が下限値未満のため、耐食性に劣った。No.23、31、32は、Ti含有量が上限値を超えるため、成形性に劣った。No.24〜28、44は、圧延組織のため、a/bの値が0.3未満となり、耐食性に劣った。
No.33は、Zn含有量が上限値を超えるため、耐食性に劣った。No.34は、Mg含有量が上限値を超えるため、ろう付性に劣った。No.35は、Si含有量が上限値を超えるため、ろう付時に溶融し、ろう付けができなかった。No.36は、Mn含有量が上限値を超えるため、成形性に劣った。No.37は、Cu含有量が上限値を超えるため、ろう付時に溶融し、ろう付けができなかった。
No.38は、Zr含有量が上限値を超えるため、成形性に劣った。No.39は、Cr含有量が上限値を超えるため、成形性に劣った。No.40は、Fe含有量が上限値を超えるため、成形性に劣った。No.41は、Ni含有量が上限値を超えるため、成形性に劣った。No.42は、鋳塊の厚さが小さすぎ、No.43は、鋳塊の厚さが大きすぎたため、Tiが分布せず、耐食性に劣った。
以上、本発明に係る側材および熱交換器用クラッド材について説明してきたが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈しなければならない。また、本発明の技術的範囲は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において広く変更、改変することができることはいうまでもない。
S1a 側材製造工程
S1b 芯材製造工程
S2 重ね合わせ工程
S3 均質化熱処理工程
S4 熱間圧延工程
S5 冷間圧延工程
1a、1b、1c、1d、1e、1f クラッド材
2 芯材
3 ろう材
4 犠牲材
5 中間材
17 側材用鋳塊
25 芯材用鋳塊
26 芯材
35 側材
35a 設置面
40 重ね合わせ材

Claims (8)

  1. 熱交換器用クラッド材に、犠牲材または中間材として用いられる側材であって、
    前記側材は、Tiを0.10〜0.35質量%含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるとともに、鋳造組織を有しており、
    前記鋳造組織中におけるTi濃度が0.10質量%以上の領域において、板厚方向の距離をa、クラッドされるときの圧延方向の距離をbとしたときに、a/b≧0.3を満たすことを特徴とする側材。
  2. さらに、Zn:7質量%以下、Mg:3.2質量%以下、Si:1.3質量%以下、Mn:2質量%以下、Cu:1.3質量%以下、Zr:0.3質量%以下、Cr:0.5質量%以下、Fe:1.5質量%以下、Ni:1.5質量%以下の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の側材。
  3. 前記Znが1〜7質量%、前記Mgが0.4〜3.2質量%、前記Siが0.05〜1.3質量%、前記Mnが0.05〜2質量%、前記Cuが0.05〜1.3質量%、前記Zrが0.01〜0.3質量%、前記Crが0.01〜0.5質量%、前記Feが0.01〜1.5質量%、前記Niが0.01〜1.5質量%であることを特徴とする請求項2に記載の側材。
  4. 前記側材が、1000系、3000系、4000系または7000系のアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の側材。
  5. 前記側材の長手方向1m当たりの平坦度が1mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の側材。
  6. 前記側材の表面粗度が算術平均粗さ(Ra)で0.05〜1.0μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の側材。
  7. 前記側材の厚さが10〜250mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の側材。
  8. 芯材とその片面または両面に重ね合わされた1層以上の側材とからなる熱交換器用クラッド材であって、
    前記側材の少なくとも1層が、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の側材であることを特徴とする熱交換器用クラッド材。
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