JP2010232933A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】色温度に応じて除去する波長領域を変えることが可能で、色温度毎に必要最小限の波長領域を除去することができ、感度向上を図ることができる撮像装置および撮像方法を提供する。
【解決手段】撮像装置10は、光学系11と、複数の色のカラーフィルタを有するカラーフィルタ群13と、各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を出力する撮像素子12と、光学系を通過した光線を、波長に応じて透過率を可変でき、カラーフィルタ群を通して撮像素子に入射する可変透過率素子14と、を有し、可変透過率素子14は、光学系を通過して撮像素子に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させ、かつ、撮像素子のカラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、長波長領域と赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、CCD,CMOSセンサなどの固体撮像素子を有する撮像装置および撮像方法に関するものである。
一般に、画像入力機能を持った情報端末装置において、固体撮像素子として、たとえば、相補性金属酸化膜半導体(CMOS:Complementary Metal-oxide Semiconductor)センサや電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)等が使用される。
CMOSセンサなどの固体撮像素子を有する撮像装置において、色の三原色である赤(R)、緑(G)、青(B)の色信号を得る場合、R、G、Bに対応する光の帯域を持つ色分離(カラー分離)フィルタを透過させる。
上記色分離フィルタは染料、もしくは顔料を用いて目的の色を透過するように形成される。ただし、色分離フィルタは、目的の色の透過機能を有すると同時に赤外領域も一定の割合で透過率を有してしまう。
一方、人間の色に対する視感度特性は可視領域と呼ばれる380nmから780nmまでの感度特性を持っていると言われている。また、近赤外領域は600nmから700nmまでの波長を、赤外領域は800nm以上の波長を有している。これらの光は、直接肉眼で見ることはできないが、デジタルカメラやビデオカメラでは感度を持ちモニタすることができる。
ただし、人間の色に対する視感度特性は、700nm以上の長波長領域ではほとんど感度を有していない。
そのため、撮像装置には、人間の目にあわせるために、一般的に赤外および近赤外領域の光線をカットする赤外線カットフィルタ(IRCF:Infrared Ray Cut Filter)を備える必要がある。
このように、一般的な撮像装置は、固体撮像素子の光入射側に近赤外領域および赤外領域の光線を通さない赤外線カットフィルタを備えている。
しかし、夜間など薄暗い場所で撮影を行う場合、近赤外領域および赤外領域が固体撮像素子の感度の強い領域であるため赤外線カットフィルタを外す必要がある。
そのため、一般的な撮像装置では、赤外線カットフィルタを着脱する機構を設ける必要があり、小型化、コスト面で問題を抱えていた。
このような問題から市場では、赤外線除去フィルタを光路上から抜き差しする切り替え機構を必要とせずに、夜間等の暗時での高感度撮影を可能とし、人間の視感度特性に合致するように昼間等の明時での色再現性を向上させることができる撮像装置が要求されている。
上記のように赤外線除去フィルタを着脱する機構を有しない技術として、たとえば赤外線除去フィルタを設けない手法が知られている。
しかし、赤外線除去フィルタを設けないと、夜間等の暗時での高感度撮影は可能であるが、昼間等の明時では、十分な色再現を行うことができないという問題点がある。
そこで、上記のような要望、問題点に応える撮像装置として、特許文献1に開示されているような技術を適用した撮像装置が提案されている。
この撮像装置は、赤外線カットフィルタの代わりに、可視領域における長波長領域を減衰させ、かつ、赤外領域を通すバンドパスフィルタを設けることにより、赤外線カットフィルタを着脱する機構を設けることなく高感度で良好な色再現を得ている。
特開2006−94112号公報
上述したように、特許文献1に記載された技術では、バンドパスフィルタで近赤外領域を広域でカットすることで、色再現性を向上させている。
ところが、色再現性に影響を与える波長領域は光源の色温度によって違いがあり、あらゆる色温度の光源に対応するには、先行技術の手法の場合、それらの領域を全て含むような除去領域幅を持ったバンドパスフィルタにする必要があった。
つまり、色温度によっては使用できる波長領域の光も除去することになり、感度向上の効果を減少させるという不利益がある。
本発明は、色温度に応じて除去する波長領域を変えることが可能で、色温度毎に必要最小限の波長領域を除去することができ、感度向上を図ることができる撮像装置および撮像方法を提供することにある。
本発明の第1の観点の撮像装置は、光学系と、複数の色のカラーフィルタを有するカラーフィルタ群と、前記各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を出力する撮像素子と、前記光学系を通過した光線を、波長に応じて透過率を可変でき、前記カラーフィルタ群を通して前記撮像素子に入射する可変透過率素子と、を有し、前記可変透過率素子は、前記光学系を通過して前記撮像素子に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させ、かつ、前記撮像素子の前記カラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、上記長波長領域と前記赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる。
好適には、前記可変透過率素子の透過率は、記可視領域における長波長領域で半値を持つ。
好適には、前記可視領域における長波長領域は略600nm〜700nmの波長領域を含む。
好適には、前記可変透過率素子は、赤外領域で一定の透過率特性となる。
好適には、前記赤外領域とは略1000nm以上の波長領域を含む。
好適には、前記可変透過率素子は、色温度情報応じて、前記近赤外領域において、当該色温度が低いほどカット帯域を広く、当該色温度が高いほどカット帯域を狭くする。
好適には、前記可変透過率素子は、低照度時において、全波長領域における透過率を最大とする。
本発明の第2の観点の撮像方法は、光の波長に応じて透過率を可変できる可変透過率素子により、光学系を通過した光線を複数の色のカラーフィルタを有するカラーフィルタ群を介して、前記各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を出力する撮像素子に入射する際に、前記可変透過率素子により、前記光学系を通過して前記撮像素子に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させ、かつ、前記撮像素子の前記カラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、上記長波長領域と前記赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる。
本発明によれば、色温度に応じて除去する波長領域を変えることが可能で、色温度毎に必要最小限の波長領域を除去することができ、さらなる感度向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る単位画素の説明図である。 本実施形態の4色のカラーフィルタにより形成される単位フィルタの第1配置例を示す図である。 本実施形態の4色のカラーフィルタにより形成される単位フィルタの第2配置例を示す図である。 は光源の波長感度特性を持つ撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。 色温度(6500K)を加味した撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。 色温度(2800K)を加味した撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。 色温度(2300K)を加味した撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。 各色における感度比率を示す図である。 光源毎のセンサの感度積分値特性を示す図である。 例として図3の補色(シアン、マゼンダ、イエロー+グリーン)のカラーフィルタを装着した固体撮像素子の分光感度特性を示す図である。 例として図6の原色(レッド、ブルー、グリーン)のカラーフィルタを装着した固体撮像素子の分光感度特性を示す図である。 原色のカラーフィルタを装着した個体撮像素子にIRCF(赤外線カットフィルタ)を加えた分光透過率特性を示す図である。 例としてA光源、D65光源、C光源の分光分布を示す図である。 D65(太陽)光源に650nmを半値としたIRCF(赤外カットフィルタ)、撮像素子(センサ)の感度特性を合わせて示す図である。 色温度2300Kの光源時の波長カット帯域を示す図である。 色温度2800Kの光源時の波長カット帯域を示す図である。 色温度6500Kの光源時の波長カット帯域を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
本撮像装置10は、図1に示すように、光学系11、撮像素子12、カラーフィルタ群13、可変透過率素子14、色温度情報供給部15、透過率制御部16、および画像処理部17を有する。
本実施形態の撮像装置10は、赤外線除去フィルタを光路上から抜き差しする切り替え機構を必要とせずに、昼夜(明時および暗時)での高感度撮影を可能とし、人間の視感度特性に合致するように、昼間等の明時での色再現性を維持するように構成される。
本撮像装置10は、可視領域の内、視感度特性が弱くなり始める長波長領域から近赤外領域(650nm〜1000nm程度)の光を選択的に除去させる機能を有する。
撮像装置10は、選択的に除去するために、たとえば液晶素子による可変透過率素子14を用いる。
なお、可変透過率素子14は、色温度を入力情報とする透過率制御部16により透過率が制御される。
このように透過率が制御される可変透過率素子14は、色温度が低い程、近赤外波長領域において幅広い波長帯域を除去し、色温度が高く、光源自体に近赤外波長領域の成分をあまり含まない場合には、長波長領域における除去は少なくする機能を有する。
以下、本実施形態の撮像装置10の具体的な構成および機能について説明する。
光学系11は、被写体OBJの像を、可変透過率素子14、カラーフィルタ群13を通して撮像素子12の撮像面に結像する。
撮像素子12は、CCDやCMOSセンサにより形成され、複数の画素がマトリクス状に配列されている。
撮像素子12は、カラーフィルタ群13の各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を生成して、たとえば生成したアナログの色信号をデジタルの色信号に変換して画像処理部17に出力する。
カラーフィルタ群13は、複数の色のカラー(色)フィルタを含み、撮像素子12の撮像面の光入射側に配置されている。
カラーフィルタ群13は、可視領域において、少なくとも3色以上のカラーフィルタを有する。
本実施形態では、カラーフィルタ群13が、4色のカラーフィルタを有する場合を例に説明する。
そして、本実施形態では、撮像素子12の画素配列として、図2に示すような、2×2のマトリクス配列された4つの画素PXLを、一組の単位画素UPXLとした場合を例に説明する。
以下に、4色のカラーフィルタにより形成される単位フィルタUFLTの構成例を示す。
図3は、本実施形態の4色のカラーフィルタにより形成される単位フィルタの第1配置例を示す図である。
図3の単位フィルタUFLT1は、図2の単位画素UPXLに対応して2×2のマトリクス配列された4色のカラーフィルタにより形成される。
具体的には、単位フィルタUFLT1は、補色となるシアン(Cyan:Cy)フィルタCFLT、マゼンダ(Magenda:Mg)フィルタMFLT、イエロー(Yellow:Ye)フィルタYFLTを有する。
そして、単位フィルタUFLT1は、色の三原色となるレッド(赤、R)、グリーン(緑、G)、ブルー(青、B)うちの1色で形成される原色フィルタPCFLTにより形成される。
図4は、本実施形態の4色のカラーフィルタにより形成される単位フィルタの第2配置例を示す図である。
図4の単位フィルタUFLT2は、図2の単位画素UPXLに対応して2×2のマトリクス配列された4色のカラーフィルタにより形成される。
具体的には、単位フィルタUFLT2は、色の三原色であるレッド(赤、R)フィルタRFLT、グリーン(緑、G)フィルタGFLT、ブルー(青、B)フィルタBFLTを有する。
そして、単位フィルタUFLT2の残りの1色は、補色となるシアン(Cy)、マゼンダ(Mg)、イエロー(Ye)のうちの1色で形成される補色フィルタCCFLTにより形成される。
4色のカラーフィルタにより形成される単位フィルタUFLT1,2は、たとえば原色フィルタPCFLTまたは補色フィルタCCFLTの1色(第1の色)が残りの3色から少なくとも2色を用いることで表現できる色(第2の色)であるように形成される。
可変透過率素子14は、透過率制御部16の制御の下、光の波長に応じて透過率を可変でき、光学系11を通過した光線は制御された透過率をもって透過する。
可変透過率素子14を透過した光線は、カラーフィルタ群13を通して撮像素子12に入射する。
可変透過率素子14は、透過率制御部16の制御の下、光学系11を通過して撮像素子12に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させる。
かつ、可変透過率素子14は、撮像素子12の光入射側に配置されたカラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、長波長領域と赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる。
可変透過率素子14の透過率は、可視領域における長波長領域で半値(50%の値)を持つ。ここで、可視領域における長波長領域は略600nm〜700nmの波長領域を含む。
可変透過率素子14は、赤外領域で一定の透過率特性となる。ここで、赤外領域は略800nm以上の波長領域を含む。
可変透過率素子14は、色温度を入力情報とする透過率制御部16により透過率が制御され、近赤外領域において、色温度が低いほどカット帯域を広く、色温度が高いほどカット帯域を狭くする。
可変透過率素子14は、低照度時において、全波長領域における透過率を最大とする。
ここで低照度時とは、照度が所定の閾値より低い時、具体的には夜間等の暗時を指す。
色温度情報供給部15は、たとえば太陽光源(6500K)、A光源(2800K)、2300K等の色温度情報を、センサである撮像素子12の受光時の感度特性等に応じて透過率制御部16に供給する。
透過率制御部16は、色温度情報供給部15により供給される色温度情報に応じて可変透過率素子14の透過率を制御する。
透過率制御部16は、光学系11を通過して撮像素子12に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させるように可変透過率素子14を制御する。
かつ、透過率制御部16は、撮像素子12の光入射側に配置されたカラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、長波長領域と赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させるように可変透過率素子14を制御する。
透過率制御部16は、近赤外領域において、色温度が低いほどカット帯域を広く、色温度が高いほどカット帯域を狭くするように可変透過率素子14を制御する。
また、透過率制御部16は、低照度時において、全波長領域における透過率が最大となるように可変透過率素子14を制御する。
画像処理部17は、撮像素子12からの画像データを受けて、カラー補間、ホワイトバランス、YCbCr変換処理、圧縮、ファイリング等の処理を行い、たとえば図示しないメモリへの格納や表示部への画像表示等を行う。
本実施形態の撮像装置10は、色温度に応じて、赤外領域を透過する幅を可変透過率素子14で可変とすることで、色再現性の向上を図っている。
ここで、色温度に応じて、赤外領域を透過する幅を可変する理由について、図5〜図10に関連付けて説明する。
図5は、光源の波長感度特性を持つ撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。
図6は、色温度(6500K)を加味した撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。
図7は、色温度(2800K)を加味した撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。
図8は、色温度(2300K)を加味した撮像素子(センサ)の感度特性を示す図である。
ここで、例として、図5に示すような波長感度特性を持つ撮像素子(センサ)と色温度(6500K)について考察する。
最終的にセンサに受光するときの感度特性は、図5の光源特性とセンサ感度特性の掛け算となる。
その結果を、図6〜図8に示す。
色温度は、太陽光源(6500K)、A光源(2800K)、2300Kの3つの場合について示している。
ここで、一般的に、赤外カットフィルタが650nm近傍で半値を持ち、これにより長波長領域をカットすることから650nm以下の波長領域を可視領域、650nm以上を赤外領域と定義する。
理想は、赤外カットフィルタを用いずに、全波長領域の光を受光することが好ましい。
しかし、赤外領域の色は人間の視感度領域から外れていて、受光すればするほど、普段人間が見ている(認識している)色とは異なった色が出力される。
そこで、現在は、感度を犠牲にして、赤外カットフィルタを用いて色再現性を優先している。
本実施形態においては、感度を上げながら、色再現性も考慮することを考慮としている。
よって、本実施形態においては、色再現性に悪影響を及ぼさない、RGB各色の相対感度比がそろっている略1000nm以上の波長領域については透過させることを特徴としている。
図9は、各色における感度比率を示す図である。
図10は、光源毎のセンサの感度積分値特性を示す図である。
ここでは、通常であれば、カットされる赤外領域の積分値を波長100nmステップで拡張したときの値を示す。
図から、透過させる波長領域を広げれば広げるほど、有効成分「可視領域」と色再現に悪影響を及ぼす成分が増すことがわかる。
前述したとおり、650nm以上の領域を全てカットした場合が、純粋な可視成分となるので色再現性がよい。
ただし、後段の画像処理で色再現処理を行えば、赤外まで受光し、感度(積分値)を上げることも可能となる。
ただし、色温度に応じて、広げる幅を変化させることが重要となる。
たとえば、図9に示すように、太陽光源下では、900nmまで光を透過させても、赤外/可視が1.17程度であることから、補正は可能である。
しかし、色温度2300K下で、同様に900nmまで光を透過させると、赤外/可視が4.31となり、補正がかなり過剰となり、過剰な補正はノイズを生み現実的ではなくなる。
そこで、本実施形態では、色温度に応じて、赤外を透過する幅を可変とすることを特徴としている。
次に、本実施形態の撮像装置10における色再現処理についてフィルタ特性や本実施形態に係る特徴的な感度特性や波長カット帯域等を含め、図11〜図18に関連付けてさらに詳述する。
図11は、例として図3の補色(シアン、マゼンダ、イエロー+グリーン)のカラーフィルタを装着した固体撮像素子の分光感度特性を示す図である。
図12は、例として図4の原色(レッド、ブルー、グリーン)のカラーフィルタを装着した固体撮像素子の分光感度特性を示す図である。
図11および図12において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図11中、Aで示す曲線がシアンフィルタCFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がイエローフィルタYFLTの分光感度特性を、Dで示す曲線がマゼンダフィルタMFLTの分光感度特性をそれぞれ示している。
図12中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光感度特性をそれぞれ示している。
図11および図12に示すように、補色のカラーフィルタを用いた方が原色のカラーフィルタを用いる場合より、量子効率は良好である。
図13は、原色のカラーフィルタを装着した個体撮像素子にIRCF(赤外線カットフィルタ)を加えた分光透過率特性を示す図である。
図13において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図13中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光透過率特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光透過率特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光透過率特性を、Dで示す曲線がIRCFの分光透過率特性をそれぞれ示している。
赤外線カットフィルタIRCFは、略700nm以上の波長領域で遮断効果を十分に発現する。
図14は、例としてA光源、D65光源、C光源の分光感度特性を示す図である。
A光源は色温度2850K前後で、家庭用の電球とほぼ同等の光であり、C光源は色温度6740K前後で昼光に近い光である。また、D65光源は色温度6500K前後で、C光源よりもさらに自然光に近い光である。
図14において、横軸が波長を、縦軸が感度をそれぞれ示している。
図14中、Xで示す曲線がA光源の分光感度特性を、Yで示す曲線がD65光源の分光分布特性を、Zで示す曲線がC光源の分光感度特性をそれぞれ示している。
図15は、D65(太陽)光源に650nmを半値としたIRCF(赤外カットフィルタ)、撮像素子(センサ)の感度特性を合わせて示す図である。
図15において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図15中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光感度特性を、Dで示す曲線がIRCFを用いた場合の分光感度特性をそれぞれ示している。
前述したように、可視領域における長波長領域は、略600nm〜700nmを指し、撮像素子12のカラーフィルタの各色における相対感度が略揃う赤外領域は、略800nm以上の領域を指す。
両者の間の波長領域が、本実施形態に係る可変透過率素子14によって透過率が変化する帯域の対象となる。
図16は、色温度2300Kの光源時の波長カット帯域を示す図である。
図16において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図16中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光感度特性を、Dで示す曲線が可変透過率素子(VTE)を用いた場合の分光感度特性をそれぞれ示している。
図16に示すように、可変透過率素子14により650nm〜1000nmまでの波長領域をカットしている。
このカット領域は、センサの分光感度特性と光源の分光特性と可変透過率素子(VTE)の特性によって変化する。好適にはVTEにより、各カラーフィルタを透過した量子効率の合計の半分以上が、可視領域であることが好ましい。
図17は、色温度2800Kの光源時の波長カット帯域を示す図である。
図17において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図17中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光感度特性を、Dで示す曲線がVTEを用いた場合の分光感度特性をそれぞれ示している。
図17に示すように、可変透過率素子14により650nm〜900nmまでの波長領域をカットしている。
このカット領域は、センサの分光感度特性と光源の分光特性とVTE(可変透過率素子)の特性によって変化する。好適にはIRCFにより、各カラーフィルタを透過した量子効率の合計の半分以上が、可視領域であることが好ましい。
図17において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図17中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光感度特性を、Dで示す曲線がVTEを用いた場合の分光感度特性をそれぞれ示している。
図18は、色温度6500Kの光源時の波長カット帯域を示す図である。
図18において、横軸が波長を、縦軸が量子効率(Quantum Efficiency)をそれぞれ示す。
図18中、Aで示す曲線がレッドフィルタRFLTの分光感度特性を、Bで示す曲線がグリーンフィルタGFLTの分光感度特性を、Cで示す曲線がブルーフィルタBFLTの分光感度特性を、Dで示す曲線がVTEを用いた場合の分光感度特性をそれぞれ示している。
図18に示すように、可変透過率素子により650nm〜800nmまでの波長領域をカットしている。
このカット領域は、センサの分光感度特性と光源の分光特性とVTE(可変透過率素子)の特性によって変化する。好適にはVTEにより、各カラーフィルタを透過した量子効率の合計の半分以上が、可視領域であることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態によれば、撮像装置10は、光学系11と、複数の色のカラーフィルタを有するカラーフィルタ群13と、各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を出力する撮像素子12と、光学系を通過した光線を、波長に応じて透過率を可変でき、カラーフィルタ群を通して撮像素子に入射する可変透過率素子14と、を有する。可変透過率素子14は、光学系を通過して撮像素子に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させ、かつ、撮像素子のカラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、長波長領域と赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる。
したがって、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
赤外線カットフィルタを光路上から移動させる駆動部を必要とせずに、人間の視感度特性に合致する撮像装置を実現することが可能である。
赤外線カットフィルタを設けることなく、高感度で良好な色再現が可能となる。
すなわち、本実施形態によれば、赤外線カットフィルタを光路上から抜き差しする切り替え機構を必要とせずに、夜間等の暗時での高感度撮影を可能とし、ひいては昼間等の明時での色再現性を向上することができる。
なお、以上詳細に説明した方法は、上記手順に応じたプログラムとして形成し、CPU等のコンピュータで実行するように構成することも可能である。
また、このようなプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体、この記録媒体をセットしたコンピュータによりアクセスし上記プログラムを実行するように構成可能である。
10・・・撮像装置、11・・・レンズ系(光学系)、12・・・撮像素子、13・・・カラーフィルタ群、14・・・可変透過率素子、15・・・色温度情報供給部、16・・・透過率制御部、17・・・画像処理部。

Claims (8)

  1. 光学系と、
    複数の色のカラーフィルタを有するカラーフィルタ群と、
    前記各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を出力する撮像素子と、
    前記光学系を通過した光線を、波長に応じて透過率を可変でき、前記カラーフィルタ群を通して前記撮像素子に入射する可変透過率素子と、を有し、
    前記可変透過率素子は、
    前記光学系を通過して前記撮像素子に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させ、かつ、
    前記撮像素子の前記カラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、前記長波長領域と前記赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる
    撮像装置。
  2. 前記可変透過率素子の透過率は、前記可視領域における長波長領域で半値を持つ
    請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記可視領域における長波長領域は略600nm〜700nmの波長領域を含む
    請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記可変透過率素子は、赤外領域で一定の透過率特性となる
    請求項1から3のいずれか一に記載の撮像装置。
  5. 前記赤外領域は略1000nm以上の波長領域を含む
    請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記可変透過率素子は、
    色温度情報に応じて、前記近赤外領域において、当該色温度が低いほどカット帯域を広く、当該色温度が高いほどカット帯域を狭くする
    請求項1から5のいずれか一に記載の撮像装置。
  7. 前記可変透過率素子は、
    低照度時において、全波長領域における透過率を最大とする
    請求項1から6のいずれか一に記載の撮像装置。
  8. 光の波長に応じて透過率を可変できる可変透過率素子により、光学系を通過した光線を複数の色のカラーフィルタを有するカラーフィルタ群を介して、前記各カラーフィルタを透過した光に対応する色信号を出力する撮像素子に入射する際に、
    前記可変透過率素子により、
    前記光学系を通過して前記撮像素子に入射する光線のうち、可視領域における長波長領域の光線を視感度特性と略一致するように透過率を減衰させ、かつ、
    前記撮像素子の前記カラーフィルタ各色の相対感度が略一致する赤外領域の光線を透過させ、前記長波長領域と前記赤外領域の間となる近赤外領域においては、色温度に応じて光線の波長に対する透過率を変化させる
    撮像方法。
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