JP2010232065A - 固体高分子形燃料電池システムおよびその停止方法 - Google Patents

固体高分子形燃料電池システムおよびその停止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】システムの起動特性を改善し、電池の劣化を抑制することができる、低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムおよびその停止方法を提供すること。
【解決手段】システムの停止方法は、
システムの発電状態を保持した状態で、スタックに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの流量を、保持した発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させる第1ステップ(S2)と、
利用率を維持したまま、負荷に供給する電流値を減少させ、スタックに供給する冷却水の流量を増加させる第2ステップ(S3)と、
負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、燃料ガスおよび酸化ガスの供給を停止する第3ステップ(S4、S5)とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池に関し、特に、低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムにおいて、システムの起動特性が改善され、電池の劣化抑制に優れた固体高分子形燃料電池システムおよびその停止方法に関する。
固体高分子形燃料電池は電解質膜および電極部が湿潤することによって発電が可能となるため、供給ガスに水蒸気を混合するなど、加湿して運転されている。また、長期耐久性が求められる定置用途では、電池の劣化抑制の観点から電池温度と供給ガス露点がほぼ同一の飽和加湿条件での作動が一般的である。
燃料電池システムの運転では連続的な運転のみならず、停止および再起動といった運転モードも存在する。飽和加湿条件で運転されることを基本としたシステムにおいては、そもそも電池内に結露水が存在するため、特に停止工程や再起動工程において、結露水によるガス欠発生で電池が劣化することを防止する必要があった。
一方、飽和加湿条件または積極的に加湿して運転するという制限を緩和できれば、即ち、システム内の加湿機能(加湿手段)を簡略化または削除することができれば、システムのコスト低減を図ることができる。そのため、飽和加湿条件でなくても、または積極的に加湿しなくても、電池の劣化が抑制されるようなシステム(以下「低加湿システム」とも記す)の開発が進められている(下記非特許文献1参照)。
このような低加湿条件においては、発電による生成水を如何に電池の湿潤に効率よく利用できるかが発電性能を引き出す上で重要であり、電池の構成部材の最適化が進められている(下記非特許文献2参照)。
なお、本明細書において、「低加湿システム」とは、飽和加湿よりも湿度が低い状態で運転することを想定した固体高分子形燃料電池システム、積極的な加湿機能を有しない固体高分子形燃料電池システム、または、そのように設計された固体高分子形燃料電池システムを意味する。低加湿システムであっても、実際には、システム内の場所やシステムの運転状況によっては、部分的に飽和加湿状態になっていることがあるが、そのような場合にも低加湿システムに該当する。
西川, 中村, 松山, 柏, 第15回燃料電池シンポジウム講演予稿集, 123 (2008) Eiji Endoh, ECS Transactions, 16(2), 1229 (2048)
しかしながら、固体高分子形燃料電池システム、特に低加湿システムでは、発電停止中は生成水が無く、電池を湿潤させることができない問題がある。また、起動時には、徐々に発電電流を上昇させることで徐々に生成水量が増加するが、基本的にその生成水で電池が湿潤して性能が発揮される現象が律速となり、起動に時間がかかる問題がある。
また、十分に性能が発揮される前に(湿潤される前に)強引に負荷電流を上昇させると、電池電圧が大きく低下し、それによって電池がダメージを受ける可能性があった。
従って、本発明は、上記の課題を解決すべく、システムの起動特性を改善し、電池の劣化を抑制することができる固体高分子形燃料電池システムおよびその停止方法を提供することを目的とする。
上記の課題は以下によって解決される。
即ち、本発明に係る第1の固体高分子形燃料電池システムの停止方法は、低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムの停止方法であって、
前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させる第1ステップと、
負荷に供給する電流値を減少させる第2ステップと、
前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止する第3ステップとを含むことを特徴としている。
また、本発明に係る第2の固体高分子形燃料電池システムの停止方法は、低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムの停止方法であって、
前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムの燃料電池スタックに供給する冷却水の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも増加させる第1ステップと、
負荷に供給する電流値を減少させる第2ステップと、
前記燃料電池スタックの温度または前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止する第3ステップとを含むことを特徴としている。
また、本発明に係る第3の固体高分子形燃料電池システムの停止方法は、上記の第2の固体高分子形燃料電池システムの停止方法において、
前記第1ステップが、前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させる第4ステップを含むことを特徴としている。
本発明に係る第1の固体高分子形燃料電池システムは、低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムであって、停止する場合、
前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させ、
負荷に供給する電流値を減少させ、
前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少した後に、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止することを特徴としている。
また、本発明に係る第2の固体高分子形燃料電池システムは、低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムであって、停止する場合、
前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムの燃料電池スタックに供給する冷却水の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも増加させ、
負荷に供給する電流値を減少させ、
前記燃料電池スタックの温度または前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止することを特徴としている。
また、本発明に係る第3の固体高分子形燃料電池システムは、上記の第2の固体高分子形燃料電池システムにおいて、
前記負荷に供給する電流値を減少させる前に、前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させることを特徴としている。
本発明によれば、固体高分子形燃料電池システムの内部により多くの生成水を残した状態で、即ち、燃料電池セルをより高い湿潤状態に保ったまま、固体高分子型燃料電池システムを停止することができる。
従って、次回に同システムを起動する場合に、同システムを速やかに定格状態まで到達させることができる。また、十分に性能が発揮される前に(湿潤される前に)強引に負荷電流を上昇させたとしても、電池電圧が大きく低下し、それによって電池がダメージを受ける可能性が軽減される。
本発明の実施の形態に係る固体高分子形燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 図1の固体高分子形燃料電池システムの停止動作を示すフローチャートである。 実験で用いた固体高分子形燃料電池セルの構成を示す正面図である。 実験結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態を、添付した図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る低加湿条件で運転されることを目標とした固体高分子形燃料電池システム(以下、単に「本システム」とも記す)の概略構成を示すブロック図である。本システムは、複数の燃料電池セルが直列接続されて形成された燃料電池スタック1と、外部から供給される原燃料ガスから燃料ガスとして水素ガスを生成し、燃料電池スタック1に供給する燃料ガス供給部2と、外部から供給される空気の酸素を酸化ガスとして燃料電池スタック1に供給する酸化ガス供給部3と、燃料電池スタック1から負荷Lに供給される電流Iの値を測定する電流測定部4と、可変負荷部5と、これら各部を制御する制御部6とを備えて構成されている。
燃料ガス供給部2からから出力される燃料ガス(水素)は、燃料電池スタック1の燃料極(図示せず)に供給され、酸化ガス供給部3から出力される酸化ガス(酸素)は、燃料電池スタック1の酸素極(図示せず)に供給される。燃料ガス供給部2および酸化ガス供給部3は、例えば回転ポンプを有しており、制御部6によってポンプの回転数などが制御され、供給される各ガス量が制御される。電流測定部4は、燃料電池スタック1から負荷Lに供給される電流Iを測定し、測定値に対応する信号を制御部6に伝送する。可変負荷部5は、制御部6による制御を受けて、燃料電池スタック1から負荷Lに供給される電流Iの値を調節するための手段であって、例えば、可変抵抗器で構成される。制御部6は、CPUなどの演算処理部、データを一次的に記録するメモリ部、データを持続的に記録する記録部、及び各部とのインターフェース部(何れも図示せず)を備えている。
なお、図1においては、本発明の実施の形態を説明するために必要となる構成要素を示し、その他の構成要素は省略しているが、本システムは、固体高分子形燃料電池システムとしての機能を実現する上で必要となる通常の構成要素を備えている。また、燃料電池セルの電解質膜の材料としては、飽和加湿条件で使用されることを想定した従来の固体高分子形燃料電池で採用される材料を使用することができる。但し、低加湿条件で使用するために、品質(純度など)が改善された材料を使用することが望ましい。
以上の構成によって、本システムは、停止時に、それまで生成された水をシステム内に残存させるように動作し、その後停止する。以下、その停止方法に関して具体的に説明する。
図2は、図1に示した固体高分子形燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。以下では、制御部6の演算処理部(以下、CPUと記す)が行う処理として説明する。また、CPUは、制御部6内部の記録部から所定のプログラムおよびデータを読み出し、メモリ部をワークエリアとして用いて後述する各々の処理を行い、必要に応じて処理途中のデータ及び処理結果のデータを記録部に記録する。
まず、システムが通常運転されている状態(例えば、定格運転状態)で、ステップS1において、システムを停止する指示を受けたか否かを、例えば所定の時間間隔で判断し、停止の指示を受けるまで通常運転を行う。停止の指示を受けたと判断した場合、ステップS2に移行する。
ステップS2において、定格負荷のまま、即ち、その時点で燃料電池スタック1から負荷Lに供給している電流Iの値を変化させずに、燃料電池スタック1に供給する燃料および空気のそれぞれの利用率を標準条件(定格負荷で運転するための条件)よりも上昇させる。上昇率は、例えば約10%である。ここで、利用率を上昇させることは、ガスの供給流量を減少させることを意味する。従って、より具体的には、電流測定部4によって測定される電流Iの値が変化しないように、可変負荷部5の抵抗値を変化させながら、燃料ガス供給部2および酸化ガス供給部3を制御して、燃料電池スタック1に供給する燃料ガスおよび酸化ガスを減少させる。ここで、電流値を変化させないとは、電流値が所定範囲内にあることを意味し、全く変動させないことを意味するものではない。
ステップS3において、ステップS2で上昇させた利用率を維持したまま、負荷および温度を減少させる。即ち、燃料電池スタック1に供給する燃料ガスおよび酸化ガスの供給量を電流Iに応じて減少させ、燃料電池スタック1から負荷Lに供給している電流Iの値が減少するように可変抵抗部5を制御し、燃料電池セルスタック1の温度を、単に電流Iが減少して温度が下がるよりも早く減少させるために、冷却水(図1において図示せず)の流量を増加させる。ここで、利用率を維持するとは、利用率が所定範囲内にあることを意味し、全く変動させないことを意味するものではない。
ステップS4において、電流測定部4の測定値が、予め設定された、負荷Lに供給されるべき電流Iの下限値(「最低負荷」とも記す)以下であるか否かを判断し、最低負荷以下になるまで、ステップS3を繰り返す。電流測定部4の測定値が最低負荷以下になれば、ステップS5に移行する。
ステップS5において、燃料ガス供給部2および酸化ガス供給部3を制御して、燃料ガスおよび酸化ガスの供給を停止し、負荷Lを切り離す。負荷の切り離しには、例えば外部制御可能な電磁スイッチなどを利用すればよい。
以上の停止処理によって、システム内部に生成水を残した状態で、即ち、燃料電池セルを湿潤状態に保ったまま、固体高分子型燃料電池システムを停止することができる。従って、次回に本固体高分子型燃料電池システムを起動する場合、従来と同様に起動(後述する実施例参照)させれば、本システムを速やかに定格状態まで到達させることができる。
以上、実施の形態を用いて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。
例えば、上記では、ステップS2において、燃料電池スタック1から負荷Lに供給している電流値を変化させないように、電流値をモニターする場合を説明したが、必ずしも電流値をモニターする必要はない。例えば、利用率を標準条件から上昇させる割合が予め決定されていれば、燃料電池スタック1から負荷Lに供給する電流値が変化しないようにするためには、どの程度の時間を掛けて、燃料電池スタック1に供給する燃料ガスおよび酸化ガスをどの程度減少させればよいかを予め決定することができる。従って、予め決定されたタイムスケジュール(例えば、ガスの供給量と時間との対応表)に従って、供給するガスを減少させてもよい。
また、上記では、ステップS2において、燃料ガスおよび酸化ガスの供給量を減少させるのは、生成水がシステムから排出されるガスによって持ち出される量を低減するためである。従って、燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の供給量を減少させればよい。水が生成されるのは空気極側であるが、発生した水は燃料極側にも拡散するため、供給空気量の減少(高利用率設定)でも燃料ガス流量の減少でも有効である。燃料ガスおよび酸化ガスの流量は固定する必要はなく、電池の特性にあわせて極力流量を少なくする様に制御すればよい。
また、上記では、ステップS3において、冷却水の流量を増加させて燃料電池スタックの温度を積極的に下げる場合を説明したが、これに限定されない。冷却水を増加させなくても、負荷を減少させるので、燃料電池スタックの温度は低下する。
また、上記では、ステップS2およびS3の両方を実行する場合を説明したが、ステップS2およびS3の何れか一方だけを実行してもよい。例えば、燃料ガスおよび酸化ガスの利用率を減少させるステップS2を行わずに、ステップS3のみを行ってもよい。
また、ステップS4における判断基準には、上記以外の種々の基準を採用することができる。例えば、燃料電池スタックの温度を測定する手段をシステムに備え、燃料電池スタックの温度が所定温度以下の低温になったか否かを判断の基準としてもよい。さらに、燃料電池スタックから供給される電流値および燃料電池スタックの温度を組み合わせて判断基準を設定してもよい。例えば、燃料電池スタックから供給される電流値が最低負荷以下になり、且つ、燃料電池スタックの温度が所定温度以下の低温になった場合に、ステップS5に移行するようにしてもよい。
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
具体的には、図3に示した1つの固体高分子形燃料電池セル(以下、単に「セル」とも記す)を用いて実験した。セルの寸法(面積)は5cm×5cmであり、燃料にはH/CO(燃料利用率60%)を使用し、酸化ガスには空気(酸素利用率60%)を使用した。そして、セルの温度を70℃に設定し、加湿条件30℃(飽和加湿ではない)で実験した。
この燃料電池を通常運転した状態から、本発明の停止方法と従来の停止方法との2通りの方法で、それぞれ停止させて結果を比較した。本発明の方法は、図2に示した方法である(ステップS2において、利用率は10%上昇させた)。また、従来の方法による停止は、次の(1)〜(4)の順序で行った。
(1)最低負荷の条件にする。
(2)セル温度70℃のままで、空気の供給を停止する(セル内の残存酸素を消費するように負荷との接続を保持したまま)。
(3)電圧が100mV以下まで低下した時点で、燃料ガスの供給を停止し、負荷を切り離す。
(4)セルの温度を下げる。
上記の2種類の方法で停止させた燃料電池を再度起動させ、起動時における起動開始後の経過時間に応じて、燃料電池の出力電圧および出力電流を測定した。測定結果を図4に示す。図4において、「本発明」と付記したグラフは、本発明の方法で停止した後に起動させた場合のデータを表し、「従来」と付記したグラフは、従来の方法で停止した後に起動させた場合のデータを表す。
なお、2種類の方法で停止した何れのセルに対しても、起動は次に示す(A)〜(C)の順序で行った。
(A)最低負荷相当の燃料および空気を供給する。
(B)負荷を利用率一定で直線的に上昇させる(具体的には20mA・cm−2・min−1の上昇速度)。但し、負荷を上げていく段階で電圧が640mVを下回った場合、負荷増加をストップし、645mV以上に回復したら再び負荷を上げていく。
(C)定格負荷になるまで(B)の処理を行い、定格負荷となった段階で起動を完了する。なお、定格負荷は7.5A(300mA/cm-2)である。
図4から分かるように、従来の方法で停止した後の起動は、負荷電流値が5A強で電圧が下がり過ぎたため、それ以上負荷電流値を上昇させることができず、20分経過後も定格まで電流値を上昇させることができなかった。一方、本発明の方法で停止した後の起動では、定格まで電流値を上昇させることができた。このことは、停止状態で、電池の湿潤状態が良好に保たれていたことを意味する。以上の結果から、本発明の停止方法の有効性が確認できた。
1 燃料電池スタック
2 燃料ガス供給部
3 酸化ガス供給部
4 電流測定部
5 可変負荷部
6 制御部
L 負荷

Claims (6)

  1. 低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムの停止方法であって、
    前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させる第1ステップと、
    負荷に供給する電流値を減少させる第2ステップと、
    前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止する第3ステップとを含むことを特徴とする固体高分子形燃料電池システムの停止方法。
  2. 低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムの停止方法であって、
    前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムの燃料電池スタックに供給する冷却水の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも増加させる第1ステップと、
    負荷に供給する電流値を減少させる第2ステップと、
    前記燃料電池スタックの温度または前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止する第3ステップとを含むことを特徴とする固体高分子形燃料電池システムの停止方法。
  3. 前記第1ステップが、
    前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させる第4ステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の固体高分子形燃料電池システムの停止方法。
  4. 低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムであって、
    停止する場合、
    前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させ、
    負荷に供給する電流値を減少させ、
    前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少した後に、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止することを特徴とする固体高分子形燃料電池システム。
  5. 低加湿条件で運転される固体高分子形燃料電池システムであって、
    停止する場合、
    前記固体高分子形燃料電池システムの発電状態を保持した状態で、前記固体高分子形燃料電池システムの燃料電池スタックに供給する冷却水の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも増加させ、
    負荷に供給する電流値を減少させ、
    前記燃料電池スタックの温度または前記負荷に供給する電流値が所定値以下に減少すれば、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの供給を停止することを特徴とする固体高分子形燃料電池システム。
  6. 前記負荷に供給する電流値を減少させる前に、
    前記固体高分子形燃料電池システムに供給する燃料ガスおよび酸化ガスの少なくとも何れか一方の流量を、保持した前記発電状態の発電電流に対応する標準運転条件として指定される流量よりも減少させることを特徴とする請求項5に記載の固体高分子形燃料電池システム。
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