JP2010231844A - スタンパー検査用粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】スタンパーへの埋め込み特性に優れ、粘着剤成分がスタンパーに残留することが無く、かつ、粘着力に優れ、スタンパー保護用シートとしても有用なスタンパー検査用粘着シートを提供する。
【解決手段】基材シート1と、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層2とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物10〜35重量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とするスタンパー検査用粘着シート。
【選択図】図1
【解決手段】基材シート1と、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層2とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物10〜35重量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とするスタンパー検査用粘着シート。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ディスク製造用のスタンパー検査用粘着シートに関する。
光ディスクとして、ポリカーボネートからなる光ディスク基板と、光ディスク基板上に形成された情報記録層と、情報記録層に接着された保護フィルムとから構成されるものが一般的に知られている。
かかる光ディスクの製造は、通常、スタンパーを製造するマスタリングと呼ばれる工程と、このスタンパーを用いて成形、成膜することによって光ディスクを製造する工程に大別される。マスタリング工程に何らかの不具合があった場合、このスタンパーを用いて光ディスクを製造すると、得られる光ディスクにも不具合が生じ、多大な損失となる。従って、光ディスクを製造する前に、予めスタンパーを検査して、用いるスタンパーが所定の規格を満足することを確認することが望まれる。
従来、スタンパーの検査方法としては種々の方法が知られている。その中で、特許文献1には、検査後も清浄面を維持し、成形基板の信号変動を少なくとすることができるものとして、スタンパー検査用の粘着シートを使用する方法が提案されている。
しかしながら、この文献に記載された粘着シートは、スタンパーの凹凸に対する追従性が悪く、正確な検査を行うことが困難な場合や、粘着剤成分がスタンパーに残留してしまい、ディスク製造時に正確な凹凸形成に支障をきたす場合があった。さらに、スタンパー保護シートとして使用する場合、粘着力が弱いため、スタンパーから剥離してしまい、ゴミや埃が付着し易いという問題もあった。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであって、スタンパーへの埋め込み特性に優れ、粘着剤成分がスタンパーに残留することが無く、かつ、粘着力に優れ、スタンパー保護用シートとしても有用なスタンパー検査用粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ポリカーボネートシート上に、(メタ)アクリル酸エステル共重合体および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を特定の割合で含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたエネルギー線硬化性粘着層を有するスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーへの埋め込み特性に優れ、粘着剤成分がスタンパーに残留することが無く、かつ、粘着力に優れ、スタンパー保護用シートとしても有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(5)のスタンパー検査用粘着シートが提供される。
(1)基材シートと、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とするスタンパー検査用粘着シート。
(2)前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体がカルボキシル基を有するものであることを特徴とする(1)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(1)基材シートと、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とするスタンパー検査用粘着シート。
(2)前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体がカルボキシル基を有するものであることを特徴とする(1)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(3)前記エネルギー線硬化性化合物が分子内に脂環式構造を有するものであることを特徴とする(1)または(2)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(4)前記エネルギー線硬化性粘着層の25℃における貯蔵弾性率が1×103〜1×106Paであり、前記エネルギー線硬化性粘着層を硬化させて得られる硬化物層の25℃における貯蔵弾性率が1×107Pa以上であることを特徴とする(1)〜(3)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(5)前記エネルギー線硬化性粘着層を硬化させて得られる硬化物層の粘着力が、2N/25mm以下であることを特徴とする(1)〜(4)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(6)前記エネルギー線硬化性粘着層表面に、さらに剥離フィルムが積層されている(1)〜(5)のいずれかに記載のスタンパー検査用粘着シート。
(4)前記エネルギー線硬化性粘着層の25℃における貯蔵弾性率が1×103〜1×106Paであり、前記エネルギー線硬化性粘着層を硬化させて得られる硬化物層の25℃における貯蔵弾性率が1×107Pa以上であることを特徴とする(1)〜(3)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(5)前記エネルギー線硬化性粘着層を硬化させて得られる硬化物層の粘着力が、2N/25mm以下であることを特徴とする(1)〜(4)に記載のスタンパー検査用粘着シート。
(6)前記エネルギー線硬化性粘着層表面に、さらに剥離フィルムが積層されている(1)〜(5)のいずれかに記載のスタンパー検査用粘着シート。
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーへの埋め込み特性に優れ、かつ、粘着力に優れるものである。また、使用後にスタンパーから剥離除去する場合に粘着剤成分がスタンパーに残留することがなく、検査後においてスタンパー表面を洗浄する必要がない。
本発明のスタンパー検査用粘着シートを用いることで、光ディスクを得るためのスタンパーの欠陥、凹凸パターンの形状、深さ等を正しく簡便に評価することができる。
また、本発明の粘着シートは、スタンパー保護用シートとしての使用も可能である。
本発明のスタンパー検査用粘着シートを用いることで、光ディスクを得るためのスタンパーの欠陥、凹凸パターンの形状、深さ等を正しく簡便に評価することができる。
また、本発明の粘着シートは、スタンパー保護用シートとしての使用も可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、基材シートと、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とする。
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、基材シートと、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とする。
(基材シート)
本発明に用いる基材シートとしては、エネルギー線硬化性粘着層を担持でき、透明性に優れる材料からなるシート状物であれば、特に制限されない。基材シートの材料としては、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィンなどが挙げられる。用いる基材シートの厚みは、特に限定されないが、通常、20〜100μmである。
本発明に用いる基材シートとしては、エネルギー線硬化性粘着層を担持でき、透明性に優れる材料からなるシート状物であれば、特に制限されない。基材シートの材料としては、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィンなどが挙げられる。用いる基材シートの厚みは、特に限定されないが、通常、20〜100μmである。
(エネルギー線硬化性粘着層)
本発明の粘着シートのエネルギー線硬化性粘着層は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものである。
本発明の粘着シートのエネルギー線硬化性粘着層は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものである。
ここで、「(メタ)アクリル酸エステル共重合体」とは、アクリル酸エステル共重合体またはメタクリル酸エステル共重合体を、「(メタ)アクリル酸エステル」とは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタクリレートをそれぞれ意味する。
本発明に用いる(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、活性水素をもつ官能基を有するモノマーと、所望により用いられる他のモノマーとの共重合体である。
エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
活性水素をもつ官能基を有するモノマーは、重合性の二重結合と、架橋性官能基を分子内に有するモノマーである。活性水素をもつ官能基を有するモノマーを用いることにより、後述する架橋剤によって架橋することが可能である、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を得ることができる。
活性水素をもつ官能基を有するモノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸;などが挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、所望により用いられる他のモノマーの例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系モノマー;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類などが挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、本発明に用いる(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、カルボキシル基を有するものが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル共重合体にカルボキシル基が存在すると、エネルギー線硬化性粘着層と基材シートとの接着力が高くなり、得られる粘着シートの強度、耐久性等が向上する。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルを、全構成単位に対して、通常1〜97質量%、好ましくは60〜95質量%、活性水素をもつ官能基含有モノマーから導かれる構成単位を、全構成単位に対して通常3〜99質量%、好ましくは5〜40質量%の割合で含有する。
また、(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、側鎖にエネルギー線硬化性基を有するものであってもよい。側鎖にエネルギー線硬化性基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、上記活性水素をもつ官能基を有するモノマーから導かれる構成単位を有する(メタ)アクリル系共重合体を、その官能基に結合する置換基を有する不飽和基含有化合物と反応させることにより得られる。
不飽和基含有化合物が有する置換基は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体が有する活性水素をもつ官能基を有するモノマーの官能基の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、官能基がヒドロキシル基、アミノ基または置換アミノ基の場合、置換基としてはイソシアナート基またはエポキシ基が好ましく、官能基がカルボキシル基の場合、置換基としてはイソシアナート基、アジリジニル基、エポキシ基またはオキサゾリン基が好ましい。このような置換基は、不飽和基含有化合物1分子毎に一つずつ含まれている。
不飽和基含有化合物の具体例としては、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアナート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート、メタクリロイルイソシアナート、アリルイソシアナート;ジイソシアナート化合物またはポリイソシアナート化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアナート化合物;ジイソシアナート化合物またはポリイソシアナート化合物と、ポリオール化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアナート化合物等が挙げられる。
不飽和基含有化合物は、上記活性水素をもつ官能基を有するモノマー100当量当たり、通常20〜100当量、好ましくは25〜95当量の割合で用いられている。
不飽和基含有化合物は、上記活性水素をもつ官能基を有するモノマー100当量当たり、通常20〜100当量、好ましくは25〜95当量の割合で用いられている。
活性水素をもつ官能基を有するモノマーから導かれる構成単位を有する(メタ)アクリル系共重合体と不飽和基含有化合物との反応は、通常は常圧、不活性ガス雰囲気下、室温または40〜70℃の加温にて、酢酸エチル等の有機溶媒中で12〜48時間程度行われる。反応に際しては、触媒や重合禁止剤等を適宜使用することができる。例えば、官能基がヒドロキシル基である(メタ)アクリル系共重合体と、置換基がイソシアネート基である不飽和基含有化合物との反応の場合は、ジブチル錫ラウレート等の有機錫系の触媒を用いるのが好ましい。また、官能基と置換基との組合せに応じて、反応の温度、圧力、溶媒、時間、触媒の有無、触媒の種類を適宜選択することができる。これにより、(メタ)アクリル系共重合体中の側鎖に存在する活性水素をもつ官能基と、不飽和基含有化合物中の置換基とが反応し、不飽和基が側鎖に導入された(メタ)アクリル系共重合体が得られる。この反応における官能基と置換基との反応率は、通常70%以上、好ましくは80%以上であり、未反応の官能基が(メタ)アクリル系共重合体中に残留していてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の質量平均分子量は、100,000以上である
ことが好ましく、特に150,000〜1,500,000であることが好ましく、さら
に200,000〜1,000,000であることが好ましい。
ことが好ましく、特に150,000〜1,500,000であることが好ましく、さら
に200,000〜1,000,000であることが好ましい。
本発明の粘着シートのエネルギー線硬化性粘着層中における(メタ)アクリル酸エステル共重合体の含有量は、通常、90〜65質量%、好ましくは80〜60質量%である。
(分子中に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物)
エネルギー線硬化性化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルオリゴ(メタ)アクリレート、ポリウレタンオリゴ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;
アルコールと、例えば(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートのように一分子中にイソシナネート基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させて得られるウレタンアクリレート;
アルコールとポリイソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させることによって得られるウレタンアクリレート系オリゴマー;などが挙げられる。
これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
エネルギー線硬化性化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルオリゴ(メタ)アクリレート、ポリウレタンオリゴ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;
アルコールと、例えば(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートのように一分子中にイソシナネート基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させて得られるウレタンアクリレート;
アルコールとポリイソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させることによって得られるウレタンアクリレート系オリゴマー;などが挙げられる。
これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、分子内に脂環式構造を有するエネルギー線硬化性化合物を用いることにより、スタンパーへの粘着剤成分の残渣がないことから、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の脂環式構造を有する(メタ)アクリレート;脂環式構造を有するアルコールと、例えば(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートのように一分子中にイソシナネート基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させて得られるウレタンアクリレート(U1);脂環式アルコールとポリイソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させることによって得られるウレタンアクリレート系オリゴマー(U2)が好ましい。
前記ウレタンアクリレート(U1)において、脂環式構造を有するアルコールの例としては、シクロヘキサノール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ヒドロキシトリシクロデカン、ヒドロキシジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
前記ウレタンアクリレート系オリゴマー(U2)において、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ウレタンアクリレート(U1)におけるイソシアネート基と水酸基とのモル比率(NCO/OH)は、95/100〜100/95であることが好ましい。かかるモル比率にすることにより、ウレタンアクリレート(U1)の貯蔵安定性が高くなり、また遊離(メタ)アクリレートが少なくなる。
前記ウレタンアクリレート系オリゴマー(U2)において、ポリイソシアネート化合物の例としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイシアネート等の他、多価アルコールにこれらを反応させて得られるポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
ウレタンアクリレート系オリゴマー(U2)における脂環式構造を有するアルコールとポリイソシアネート化合物と水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とのモル比は、特に限定されないが、脂環式構造を有するアルコールの水酸基(OH(1))とポリイソシアネート化合物のシアネート基とのモル比率(OH(1)/NCO)は40/100〜80/100であることが好ましく、また、(メタ)アクリレート化合物の水酸基(OH(2))とポリイソシアネート化合物のシアネート基とのモル比率(OH(2)/NCO)は20/100〜60/100であることが好ましい。上記モル比率がこれらの範囲を超えると、ウレタンアクリレート系オリゴマー(U2)中における(メタ)アクリロイル基の濃度が高くなり過ぎて硬化収縮率が大きくなり、粘着シートに反りを生じたり、またはウレタンアクリレート系オリゴマー(U2)中における(メタ)アクリロイル基の濃度が低くなり過ぎて硬化性が悪くなるという問題が生じるおそれがある。
エネルギー硬化性粘着層中におけるエネルギー線硬化性化合物の含有量は、通常、10〜35質量%、好ましくは20〜40質量%である。
エネルギー線硬化性化合物の含有量が10質量%未満では粘着剤成分がをスタンパーに残留してしまうおそれがあり、エネルギー線硬化性化合物の配合量が40質量%を超えると、相対的に(メタ)アクリル酸エステル共重合体の配合量が少なくなり過ぎ、良好な再剥離性を得ることが困難となる。
エネルギー硬化性粘着層は、エネルギー線硬化性組成物より形成することができる。用いるエネルギー線硬化性組成物は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、およびエネルギー線硬化性化合物を必須成分として含有するものであるが、その他、所望により、光重合開始剤や架橋剤、その他の添加剤、溶媒を含有していてもよい。
エネルギー硬化性粘着層を硬化させるためのエネルギー線として紫外線を用いる場合には、光重合開始剤を添加することが好ましい。光重合開始剤の使用により、重合硬化時間および光線照射量を少なくすることができる。
用いる光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、(2,4,6−トリメチルベンジルジフェニル)フォスフィンオキサイド、2−ベンゾチアゾール−N,N−ジエチルジチオカルバメート、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−プロペニル)フェニル]プロパノン}、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどが挙げられる。
これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体とエネルギー線硬化性化合物との合計量100質量部に対して、0.1〜10質量部、特には0.5〜5質量部の範囲であることが好ましい。
架橋剤としては、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体が有する官能基との反応性を有する多官能性化合物を用いることができる。
架橋剤を使用することにより、エネルギー線硬化性粘着層の硬化前および硬化後の強度等を向上させることができる。
架橋剤を使用することにより、エネルギー線硬化性粘着層の硬化前および硬化後の強度等を向上させることができる。
架橋剤の具体例としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アミン化合物、メラミン化合物、アジリジン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド化合物、オキサゾリン化合物、金属アルコキシド化合物、金属キレート化合物、金属塩、アンモニウム塩、反応性フェノール樹脂等を挙げることができる。
これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
イソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナートなどの芳香族ポリイソシアナート;ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートなどの脂環式イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート;が挙げられる。
また、これらの化合物の、ビウレット体、イソシアヌレート体;や、これらの化合物と、エチレングリコール、トリメチロールプロパンまたはヒマシ油等の非芳香族性低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体;などの変性体も用いることができる。
また、これらの化合物の、ビウレット体、イソシアヌレート体;や、これらの化合物と、エチレングリコール、トリメチロールプロパンまたはヒマシ油等の非芳香族性低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体;などの変性体も用いることができる。
エポキシ系化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、N,N’−ジグリシジルアミノシクロヘキサン、ジグリシジルシクロヘキサンジカルボキシレート、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
アジリジン系化合物としては、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボキシアミノ)ジフェニルメタン、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニル〕フォスフィンオキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)アジリジニル〕トリフォスファトリアジン、トリメチロールプロパン−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタントリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパントリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシレート)等が挙げられる。
金属キレート化合物としては、金属原子がアルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、鉄、スズのもの等があるが、性能の点からアルミキレート化合物が好ましい。
アルミニウムキレート化合物としては、例えば、ジイソプロポキシアルミニウムモノオレイルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムビスオレイルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムモノオレエートモノエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノラウリルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノステアリルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノイソステアリルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムモノ−N−ラウロイル−β−アラネートモノラウリルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(イソブチルアセトアセテート)キレート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(2−エチルヘキシルアセトアセテート)キレート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(ドデシルアセトアセテート)キレート、モノアセチルアセトネートアルミニウムビス(オレイルアセトアセテート)キレート等が挙げられる。
また、その他の金属キレート化合物としては、例えば、チタニウムテトラプロピオネート、チタニウムテトラ−n−ブチレート、チタニウムテトラ−2−エチルヘキサノエート、ジルコニウム−sec−ブチレート、ジルコニウムジエトキシ−tert−ブチレート、トリエタノールアミンチタニウムジプロピオネート、チタニウムラクテートのアンモニウム塩、テトラオクチレングリコールチタネート等が挙げられる。
架橋剤の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘着付与剤、染料、カップリング剤等が挙げられる。
これら他の添加剤の配合量は特に限定されず、(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびエネルギー線硬化性化合物の合計量100質量部に対して、0〜30質量部の範囲で適宜決定される。
これら他の添加剤の配合量は特に限定されず、(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびエネルギー線硬化性化合物の合計量100質量部に対して、0〜30質量部の範囲で適宜決定される。
エネルギー線硬化性組成物は、エネルギー線硬化性粘着層を構成する材料と、所望によりさらに溶媒とを混合・攪拌することにより調製することができる。
溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類:N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセタミド、ヘキサメチルリン酸ホスホロアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ε−カプロラクタム等のラクタム類;γ−ラクトン、δ−ラクトン等のラクトン類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;及びこれらの2種以上からなる混合溶媒;等が挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、組成物の固形分濃度が10質量%〜50質量%となる量である。
(スタンパー検査用粘着シートの製造方法)
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、(i)エネルギー線硬化性組成物を基材シート上に塗布して、硬化性組成物の塗膜を形成し、熱風等で乾燥させて、基材シート上にエネルギー線硬化性粘着層を形成する方法、(ii)剥離シート上にエネルギー線硬化性組成物を上に塗布して、硬化性組成物の塗膜を形成し、熱風等で乾燥させて、剥離シート上にエネルギー線硬化性粘着層が形成された積層体を得た後、得られた積層体のネルギー線硬化性粘着層の表面に、基材シートを重ね合わせて積層する方法が挙げられる。これらの中でも、生産効率、取扱い性などの観点から(ii)の方法が好ましい。
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、(i)エネルギー線硬化性組成物を基材シート上に塗布して、硬化性組成物の塗膜を形成し、熱風等で乾燥させて、基材シート上にエネルギー線硬化性粘着層を形成する方法、(ii)剥離シート上にエネルギー線硬化性組成物を上に塗布して、硬化性組成物の塗膜を形成し、熱風等で乾燥させて、剥離シート上にエネルギー線硬化性粘着層が形成された積層体を得た後、得られた積層体のネルギー線硬化性粘着層の表面に、基材シートを重ね合わせて積層する方法が挙げられる。これらの中でも、生産効率、取扱い性などの観点から(ii)の方法が好ましい。
(i)の方法においては、まず、エネルギー線硬化性組成物を、基材シート上に塗布する。
エネルギー線硬化性組成物の塗工する方法としては、キスロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター等の公知の塗工機を使用する方法が挙げられる。
エネルギー線硬化性組成物の塗工する方法としては、キスロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター等の公知の塗工機を使用する方法が挙げられる。
次いで、得られたエネルギー線硬化性組成物の塗膜を乾燥させることにより、基材シート上にエネルギー線硬化性粘着層を形成して、基材シート−エネルギー線硬化性粘着層の2層からなる積層体(本発明のスタンパー検査用粘着シート)を得ることができる。得られた積層体の層構造断面図を図1(a)に示す。図1(a)中、1が基材シート、2がエネルギー線硬化性粘着層、10Aが本発明のスタンパー検査用粘着シートである。
(ii)の方法においては、まず、エネルギー線硬化性組成物を、剥離シート上に塗布する。
エネルギー線硬化性組成物の塗工する方法としては、キスロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター等の公知の塗工機を使用する方法が挙げられる。
エネルギー線硬化性組成物の塗工する方法としては、キスロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター等の公知の塗工機を使用する方法が挙げられる。
(ii)の方法に用いる剥離シートとしては、従来公知のものを使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンなどの樹脂フィルム;これらの樹脂フィルム表面をシリコーン系剥離剤等で剥離処理したもの;などを使用することができる。
用いる剥離シートは、エネルギー線硬化性粘着層に平滑性を付与するために、剥離処理した側(エネルギー線硬化性粘着層と接触する側)の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下であるのが好ましい。
剥離シートの厚さは、通常10〜200μm程度であり、好ましくは20〜100μm程度である。
剥離シートの厚さは、通常10〜200μm程度であり、好ましくは20〜100μm程度である。
エネルギー線硬化性組成物を剥離シート上に塗布する方法としては、前記(i)の方法において、エネルギー線硬化性組成物を基材シート上に塗布する方法と同様のものが挙げられる。
剥離シート上にエネルギー線硬化性粘着剤層を形成した後、得られた積層体のエネルギー線硬化性粘着剤層の表面に基材シートを重ねて両者を積層することによって、剥離シート−エネルギー線硬化性粘着層−基材シートの3層からなる積層体(本発明のスタンパー検査用粘着シート)を得ることができる。
得られた積層体の層構造断面図を図1(b)に示す。図1(b)中、1が基材シート、2がエネルギー線硬化性粘着層、3が剥離シート、10Bが剥離シート付本発明のスタンパー検査用粘着シートである。
得られた積層体の層構造断面図を図1(b)に示す。図1(b)中、1が基材シート、2がエネルギー線硬化性粘着層、3が剥離シート、10Bが剥離シート付本発明のスタンパー検査用粘着シートである。
上記(i)の方法により得られる積層体(本発明のスタンパー検査用粘着シート)は、そのままでも運搬・保存することができるが、エネルギー線硬化性粘着層の基材シートが積層されていない側の表面を保護する目的で、保護シートを積層してもよい。
保護シートの材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等が挙げられる。
保護シートの材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等が挙げられる。
(ii)の方法で得られる積層体(剥離シート付本発明のスタンパー検査用粘着シート)は、そのまま運搬・保存することができ、後述するように、剥離シートを剥離することによって、スタンパー検査用粘着シートとして用いることができる。
得られるスタンパー検査用粘着シートのエネルギー線硬化性粘着層の25℃における硬化前の貯蔵弾性率は、1×103〜1×106Paであることが好ましく、特に1×104〜8×105Paであることが特に好ましい。
エネルギー線硬化性粘着層の硬化前の貯蔵弾性率が上記のような範囲にあると、スタンパーをエネルギー線硬化性粘着層に圧着するだけで、スタンパーに形成されている凹凸パターンにエネルギー線硬化性粘着層が完全に埋め込まれ、スタンパーの検査を正確に行うことができる。
また、得られるスタンパー検査用粘着シートのエネルギー線硬化性粘着層の25℃における硬化後の貯蔵弾性率は、1×107Pa以上であるのが好ましく、特に、1×108〜1×1011Paであるのが好ましい
エネルギー線硬化性粘着層の硬化後の貯蔵弾性率が上記のような範囲にあると、エネルギー線硬化性粘着層に転写されたピットまたはグルーブ/ランドが硬化によって確実に固定され、スタンパーとエネルギー線硬化性粘着層とを分離する際に、ピットまたはグルーブ/ランドが破壊されたり、変形したりするおそれがなくなる。
ここで用いるエネルギー線としては、通常、紫外線、電子線等が用いられる。エネルギー線の照射量は、エネルギー線の種類によって異なるが、例えば紫外線の場合には、光量で100〜500mJ/cm2程度が好ましく、電子線の場合には、10〜1000krad程度が好ましい。
また、エネルギー線硬化性粘着層を有するスタンパー検査用粘着シートの硬化後のポリエチレン樹脂に対する粘着力は、2N/25mm以下であることが好ましく、1.5N/25mm以下であることがより好ましい。
エネルギー線硬化性粘着層の硬化後の粘着力がこのような値であると、スタンパー検査後に、スタンパーから確実に剥離させることができる。
エネルギー線硬化性粘着層の硬化後の粘着力がこのような値であると、スタンパー検査後に、スタンパーから確実に剥離させることができる。
本発明のスタンパー検査用粘着シートを用いることで、光ディスクを得るためのスタンパーの欠陥、凹凸パターンの形状、深さ等を正しく簡便に評価することができる。
また、本発明のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパー保護用シートとしての使用も可能である。
また、本発明のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパー保護用シートとしての使用も可能である。
(スタンパー検査方法)
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーの検査用シートとして有用である。この検査方法は、通常、スタンパーにレーザ光を照射してその反射光により検査を行うものであり、スタンパーの被検査面に既述の本発明のスタンパー検査用粘着シートを貼り合わせてレーザ光を照射して行うものである。
本発明のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーの検査用シートとして有用である。この検査方法は、通常、スタンパーにレーザ光を照射してその反射光により検査を行うものであり、スタンパーの被検査面に既述の本発明のスタンパー検査用粘着シートを貼り合わせてレーザ光を照射して行うものである。
スタンパー検査方法は、公知の光ディスクスタンパー検査機を用いて行うことができる。
まず、図2(a)に示すように、測定対象の光ディスクスタンパー20を、スピンドルモーター22を備えた回転テーブル21に取り付け、そこへ、本発明のスタンパー検査用粘着シート10B(エネルギー線硬化性粘着層2が形成されている面側)と光ディスクスタンパー20表面とを貼り合わせる。
スタンパー検査用粘着シート10Bと光ディスクスタンパー20とを貼り合わせる方法としては、真空処理法やローラーを使用した処理法などが挙げられる。装置の簡便性やサイクルタイムなどの生産性を考慮すると、ローラーを使用し、当該ローラーの押し圧を実圧100kPa〜4MPaとする方法が好ましい。当該ローラーの押し圧を実圧100kPa〜4MPaとすることで、気泡の混入がなくなり、シワの発生もなくすることができる。ローラーの押し圧は200kPa〜2MPaとすることがより好ましい。
次いで、図2(b)に示すように、この状態でスピンドルモーター22で回転させながら、スタンパー検査機30の検査光学式ヘッド(図示を省略)を用いて、光ディスクスタンパーの検査を行う。
検査終了後、図3(c)に示すように、スタンパー検査用粘着シート10のエネルギー線硬化性粘着層2にエネルギー線を照射して、エネルギー線硬化性粘着層2を硬化させて硬化層2aとした後、スタンパー検査用粘着シート10を光ディスクスンタンパー20から容易に剥離することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述したスタンパー検査方法は、検査終了後において、スタンパー検査用粘着シート10のエネルギー線硬化性粘着層2にエネルギー線を照射してエネルギー線硬化性粘着層2を硬化させているが、検査前にエネルギー線硬化性粘着層2にエネルギー線を照射してエネルギー線硬化性粘着層2を硬化させた後に、スタンパーの検査を行うようにしてもよい。
本発明のスタンパー検査用粘着シートを用いることにより、ブルーレイディスクなどの光ディスク用の基板成形を想定した検査が可能となる。その結果、検査後も清浄面を維持し、成形基板の信号変動を少なくすることができる。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
<貯蔵弾性率の測定>
エネルギー線硬化型粘着層の貯蔵弾性率は、エネルギー線硬化型粘着層の厚みが1mmになるように形成し、直径8mm×厚さ3mmの円柱状の試験片を作製し、粘弾性測定装置(Rheometrics社製、DYNAMIC ANALYZER RDAII)を用いて周波数1Hz、温度範囲25〜220℃で貯蔵弾性率(単位:Pa)を測定した。
エネルギー線硬化型粘着層の貯蔵弾性率は、エネルギー線硬化型粘着層の厚みが1mmになるように形成し、直径8mm×厚さ3mmの円柱状の試験片を作製し、粘弾性測定装置(Rheometrics社製、DYNAMIC ANALYZER RDAII)を用いて周波数1Hz、温度範囲25〜220℃で貯蔵弾性率(単位:Pa)を測定した。
また、硬化層の貯蔵弾性率は、剥離シート上に厚さ47μmのエネルギー線硬化型粘着層を形成し、これを基材シート上に積層して厚さ188μmの未硬化層とし、この未硬化層に照度310mW/cm2、光量300mJ/cm2の条件でメタルハライドランプを光源とする紫外線を照射して硬化させたのち、縦30mm、横2mmのサンプルにカットし、硬化させた後の貯蔵弾性率を粘弾性測定装置(オリエンテック社製、レオバイブロンDDV−II−EP)を用いて、25℃、3.5Hzで測定した。
<粘着力測定>
実施例または比較例で作製したスタンパー検査用粘着シートから剥離シートを剥がし、露出したエネルギー線硬化型粘着層をポリエチレン樹脂に貼り付けて、幅45mm、重さ2kgのゴムロールを1往復させて両者を圧着した。その後、紫外線を照射(リンテック社製、Adwill RAD−2000m/8、照射条件:照度310mW/cm2,光量300mJ/cm2)して、エネルギー線硬化型粘着層を硬化させ、粘着力測定用の試料を作製した。
実施例または比較例で作製したスタンパー検査用粘着シートから剥離シートを剥がし、露出したエネルギー線硬化型粘着層をポリエチレン樹脂に貼り付けて、幅45mm、重さ2kgのゴムロールを1往復させて両者を圧着した。その後、紫外線を照射(リンテック社製、Adwill RAD−2000m/8、照射条件:照度310mW/cm2,光量300mJ/cm2)して、エネルギー線硬化型粘着層を硬化させ、粘着力測定用の試料を作製した。
得られた試料を用いて、JIS Z0237に準じて粘着力(剥離速度300mm/min,剥離角度180°)を測定した。
<残留物試験>
検査用粘着シートを貼り合わせた後のスタンパーに、紫外線を照射(リンテック社製、Adwill RAD−2000m/8、照射条件:照度310mW/cm2,光量300mJ/cm2)して、エネルギー線硬化型粘着層を硬化させた後、検査用粘着シートを剥離し、スタンパー上の残渣物を拡大鏡で確認した。残留物がなかった場合を○、残留部があった場合を×として評価した。
検査用粘着シートを貼り合わせた後のスタンパーに、紫外線を照射(リンテック社製、Adwill RAD−2000m/8、照射条件:照度310mW/cm2,光量300mJ/cm2)して、エネルギー線硬化型粘着層を硬化させた後、検査用粘着シートを剥離し、スタンパー上の残渣物を拡大鏡で確認した。残留物がなかった場合を○、残留部があった場合を×として評価した。
<スタンパー検査試験>
実施例および比較例で得られたスタンパー検査用粘着シートを、トラックピッチ320nm、深さ45nmのスパイラル状の溝を有するスタンパーの溝が形成されている面に、エネルギー線硬化型粘着層をローラーを用いて貼り合わせた。なお、ローラーの押し圧は500KPaとした。
実施例および比較例で得られたスタンパー検査用粘着シートを、トラックピッチ320nm、深さ45nmのスパイラル状の溝を有するスタンパーの溝が形成されている面に、エネルギー線硬化型粘着層をローラーを用いて貼り合わせた。なお、ローラーの押し圧は500KPaとした。
検査用粘着シートを貼り合わせた後のスタンパーを、スタンパー検査機(パルステック社製、レーザー波長405nm、NA0.85レンズのピックアップ搭載)に取付けスタンパー面にレーザーを照射し、その反射光による信号の変動を検知して欠陥の検査を行った。問題なく検査できたものを○、検査不能だったものを×とした。
(実施例1)
n−ブチルアクリレート75質量部と、アクリル酸25質量部とを、酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒(質量比50:50)中で反応させ、アクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度35質量%)を得た。得られた、アクリル酸エステル共重合体溶液に共重合中のアクリル酸100当量に対して30当量になるように2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加し、40℃で48時間反応させ、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する質量平均分子量が80万のアクリル酸エステル共重合体を得た。
n−ブチルアクリレート75質量部と、アクリル酸25質量部とを、酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒(質量比50:50)中で反応させ、アクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度35質量%)を得た。得られた、アクリル酸エステル共重合体溶液に共重合中のアクリル酸100当量に対して30当量になるように2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加し、40℃で48時間反応させ、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する質量平均分子量が80万のアクリル酸エステル共重合体を得た。
得られたアクリル酸エステル共重合体100質量部(固形分濃度35質量%)に、脂環式構造を有するエネルギー線硬化性化合物としてジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製、ライトアクリレートDCP−A)25質量部(固形分濃度:28.1質量%)と、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)6質量部、及び、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ製造社製、オリバインBHS−8515)1質量部(固形分濃度37.5質量%)を加え、最後に、メチルエチルケトンを加えて固形分濃度を約30質量%に調整し、これをエネルギー線硬化性粘着剤塗布液とした。
上記で得られたエネルギー線硬化型粘着剤塗布液をナイフコーターによって重剥離型剥離シート(リンテック社製、SP−PET3811、厚さ:38μm)の剥離処理面に塗布して90℃で1分間乾燥させ、厚さ10μmのエネルギー線硬化型粘着層を形成し、そのエネルギー線硬化性層の表面にポリカーボネート(帝人社製、ピュアエースC110−7:38μm)を貼り合わせ、これをスタンパー検査用粘着シートとした。
(実施例2)
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加しないアクリル酸エステル共重合体を用いた以外は実施例1と同様にしてエネルギー線硬化型粘着剤塗布液を調製し、これを用いて実施例2のスタンパー保護用シートを作製した。
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加しないアクリル酸エステル共重合体を用いた以外は実施例1と同様にしてエネルギー線硬化型粘着剤塗布液を調製し、これを用いて実施例2のスタンパー保護用シートを作製した。
(実施例3)
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートに替えて、4,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンおよびイソホロンジイソシアネートの反応生成物と2−ヒドロキシエチルアクリレートとを1:2:2のモル比で反応させて得られた脂環式構造を有するウレタンアクリレート8.4質量部(固形分濃度100質量%)を使用した以外は実施例1と同様にしてエネルギー線硬化型粘着剤塗布液を調製し、これを用いて実施例3のスタンパー保護用シートを作製した。
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートに替えて、4,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンおよびイソホロンジイソシアネートの反応生成物と2−ヒドロキシエチルアクリレートとを1:2:2のモル比で反応させて得られた脂環式構造を有するウレタンアクリレート8.4質量部(固形分濃度100質量%)を使用した以外は実施例1と同様にしてエネルギー線硬化型粘着剤塗布液を調製し、これを用いて実施例3のスタンパー保護用シートを作製した。
(実施例4)
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートに替えて、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業社製、A−TMPT)を15質量部(固形分濃度100質量%)加えた以外は実施例1と同様にしてスタンパー保護シートを作製した。
ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートに替えて、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業社製、A−TMPT)を15質量部(固形分濃度100質量%)加えた以外は実施例1と同様にしてスタンパー保護シートを作製した。
(比較例1)
n−ブチルアクリレート90質量部とアクリル酸10質量部とを、酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒(質量比50:50)中で反応させ、アクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度35質量%)を得た。架橋剤として金属キレート化合物(川崎ファインケミカル社製、アルミキレートD)0.4質量部とを溶解させて、粘着剤塗布液を調製した以外は、実施例1と同様にしてスタンパー保護用シートを作製した。
n−ブチルアクリレート90質量部とアクリル酸10質量部とを、酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒(質量比50:50)中で反応させ、アクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度35質量%)を得た。架橋剤として金属キレート化合物(川崎ファインケミカル社製、アルミキレートD)0.4質量部とを溶解させて、粘着剤塗布液を調製した以外は、実施例1と同様にしてスタンパー保護用シートを作製した。
(比較例2)
n−ブチルアクリレート100質量部とアクリル酸1質量部とを、酢酸エチル溶媒中で反応させ、アクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度30質量%)を得た。架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートHL)を14質量部とを溶解させた以外は、実施例1と同様にしてスタンパー保護用シートを作製した。
n−ブチルアクリレート100質量部とアクリル酸1質量部とを、酢酸エチル溶媒中で反応させ、アクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度30質量%)を得た。架橋剤として、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートHL)を14質量部とを溶解させた以外は、実施例1と同様にしてスタンパー保護用シートを作製した。
実施例1〜4、比較例1、2で作製したスタンパー検査用粘着シートのそれぞれについて、硬化前の弾性率、硬化後の弾性率、硬化後の粘着力の測定値、並びに、残留物試験及びスタンパー検査試験の評価結果を、下記第1表にまとめて示す。
第1表より、実施例1〜4のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーへの埋め込み特性に優れており、スタンパーの検査を正確に行うことができた。また、スタンパーの検査後において、スタンパーから剥離した場合においても、スタンパーに粘着剤成分が残留することはなかった。
一方、比較例1のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーへの埋め込み特性は良好であり、スタンパーの検査を正確に行うことができたが、保護シートをスタンパーから剥離した際に、スタンパー上に粘着剤成分が残留してしまった。また、比較例2においては、スタンパーから剥離する際、粘着剤成分がスタンパー上に残留することはなかったが、スタンパーへの埋め込み特性が悪いため、スタンパーの検査を正確に行うことができなかった。
一方、比較例1のスタンパー検査用粘着シートは、スタンパーへの埋め込み特性は良好であり、スタンパーの検査を正確に行うことができたが、保護シートをスタンパーから剥離した際に、スタンパー上に粘着剤成分が残留してしまった。また、比較例2においては、スタンパーから剥離する際、粘着剤成分がスタンパー上に残留することはなかったが、スタンパーへの埋め込み特性が悪いため、スタンパーの検査を正確に行うことができなかった。
1・・・基材シート、2・・・エネルギー線硬化性粘着層、2a・・・エネルギー線硬化性粘着層の硬化物層、3・・・剥離シート、10,10A,10B・・・本発明のスタンパー検査用粘着シート、20・・・スタンパー、21・・・回転テーブル、22・・・スピンドルモーター、30・・・スタンパー検査機
Claims (6)
- 基材シートと、該基材シート表面に形成されたエネルギー線硬化性粘着層とを有するスタンパー検査用シートであって、前記エネルギー線硬化性粘着層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を組成物の固形分全体に対して90〜65質量%、および分子内に重合性二重結合を有するエネルギー線硬化性化合物を組成物の固形分全体に対して10〜35質量%を含有するエネルギー線硬化性組成物から形成されたものであることを特徴とするスタンパー検査用粘着シート。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体がカルボキシル基を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のスタンパー検査用粘着シート。
- 前記エネルギー線硬化性化合物が分子内に脂環式構造を有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のスタンパー検査用粘着シート。
- 前記エネルギー線硬化性粘着層の25℃における貯蔵弾性率が1×103〜1×106Paであり、前記エネルギー線硬化性粘着層を硬化させて得られる硬化物層の25℃における貯蔵弾性率が1×107Pa以上であることを特徴とする、請求項1〜3に記載のスタンパー検査用粘着シート。
- 前記エネルギー線硬化性粘着層を硬化させて得られる硬化物層の粘着力が、2N/25mm以下であることを特徴とする請求項1〜4に記載のスタンパー検査用粘着シート。
- 前記エネルギー線硬化性粘着層表面に、さらに剥離フィルムが積層されている請求項1〜5のいずれかに記載のスタンパー検査用粘着シート。
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