JP2010230313A - 反射体の製造方法及びトルク計測装置 - Google Patents

反射体の製造方法及びトルク計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、反射光中に反射体のバーコードと平坦部の境界が常に明瞭に表れ、設計通りの反射パターンが正確に得られる光学計測装置用の反射体の製造方法を提供することにある。
【解決手段】
光学計測装置用に計測対象たる回転体の外周面に貼着され、該回転体に照射された光線を所定の反射パターンで反射するためのバーコードが設けられた反射体の製造方法において、前記反射体と同じ素材からなるカバーで前記反射体の表面を覆い、前記カバーの表面からエッチング加工を行って前記反射体にバーコードを形成した後で、前記カバーを除去することを特徴とする反射体の製造方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学計測器用に光線を所定の反射パターンで反射するバーコードが設けられた反射体の製造方法及びその反射体を用いて回転体のトルクを光学的に計測するトルク計測装置に関する。
従来から、タービン等の動力伝達軸(回転体)の外周面に貼着される反射体と、この反射体を用いて光学的に回転体のトルクを計測するトルク計測装置が知られている。このトルク計測装置では、回転体の軸方向の異なる位置に1対の反射体を設け、両反射体に光線を照射して両反射体からの反射光を検出し、反射光の周期的な強弱に基づいて回転体の回転周期を求め、両反射体からの反射光の遅れ時間に基づいて回転体のねじれ量及びトルクを検出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
反射体は、光線を反射しやすい平坦部(高反射域)と、光線を散乱しやすいスリット状のバーコード(低反射域)を有している(例えば、特許文献2参照)。平坦部とバーコードの反射率の違いにより、反射光の光強度がデジタル的に変化して、所定の反射パターンを有する反射光を得ることができる。
さらに、特許文献1のトルク計測装置では、1対の反射体について、それぞれの反射光における所定の反射パターンの出現時刻差から遅れ時間を求め、回転体のねじれ量及び回転体のトルクを算出する。
なお、超高速回転しているタービン駆動軸に影響を与えないように、反射体は極薄(例えば0.1mm)の金属板とし、その表面の平坦部をエッチング加工して微細なスリット(例えば深さ0.05mm)からなるバーコードが設けられている(特許文献3参照)。
特開2000−205977号公報 特開平7−28963号公報 特開2004−257889号公報
しかし、反射体の平坦部をエッチング加工して微細なスリットからなるバーコードを形成するため、製造誤差等により設計通りの凹型のバーコード断面形状が得られない場合がある。
図6は、反射体の製造誤差によるバーコード断面形状の違いについて説明するための説明図である。図6(a)は反射体14の理想的な形状を示し、反射体14のバーコード22と平坦部21のエッジ23はほぼ直角に尖っている。それに対し、図6(b)は同エッジ23が円弧状に丸まっている。このように製造誤差によりバーコード断面形状にばらつきがみられる。
図7は、反射体14に光線を照射して得られた反射光データの経時変化図である。ラインS1の丸で囲んだ部分Xは光強度が急減するため、この位置がバーコードの開始位置であることが明瞭に判別できる。一方で、ラインS2の四角で囲んだ部分Yでは光強度が漸減しており、バーコードの開始位置が不明瞭となっている。反射光データの傾向から見て、ラインS1は図6(a)に示す反射体からの反射光データと、ラインS2は図6(b)に示す反射体14からの反射光データとそれぞれ判断できる。
このように、反射体14のバーコード断面形状のばらつきによって、反射光中のバーコード開始位置が不明瞭となる場合があり、設計通りの反射パターンが得られないという問題点がある。設計通りの反射パターンが得られないと、反射光中の反射パターンの出現時刻を正確に求めることができず、回転体のトルクも正確な値が得られない。
例えば、図7のラインS2のような反射光データの場合に、バーコード開始位置を1ドット(ドット間隔はデータサンプリング間隔を表す)ずれて読み取ってしまうと、回転体のトルクに2%の誤差が生じる場合がある。
そこで本発明の目的は、反射光中に反射体のバーコードと平坦部の境界が常に明瞭に表れ、設計通りの反射パターンが正確に得られる光学計測装置用の反射体の製造方法を提供することにある。また、この反射体を用いて正確に回転体のトルクが計測できるトルク計測装置を提供することにある。
上記課題を解決するために発明者が鋭意検討した結果、反射体に同じ素材からなるカバーを予め設けておくことで、常にバーコードと平坦部のエッジをほぼ直角に尖った状態にできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、光学計測装置用に計測対象たる回転体の外周面に貼着され、該回転体に照射された光線を所定の反射パターンで反射するためのバーコードが設けられた反射体の製造方法において、前記反射体と同じ素材からなるカバーで前記反射体の表面を覆い、前記カバーの表面からエッチング加工を行って前記反射体にバーコードを形成した後で、前記カバーを除去することを特徴とする反射体の製造方法である。
ここで、前記反射体の素材は、金属とすることが好ましい。
また、前記エッチング加工は、フォトエッチング加工とすることが好ましい。
さらに、本発明に関わるトルク計測装置は、光線を出力する光線出力装置と、前記光線出力装置からの光線を回転体の表面に照射すると共に反射光を受信する光送受信装置と、請求項1から3のいずれかに記載の方法で製造され、前記回転体の表面の軸方向に間隔を保って設けられた前記光送受信装置から照射された光線を所定の反射パターンで反射する1対の反射体と、前記光送受信装置で受信した反射光に基づいて前記回転体のトルクを求める信号処理装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、反射体と同じ素材からなるカバーを予め設けておくことで、仮にエッチング加工の製造誤差があったとしても、その影響はカバーの表面にのみ表れて反射体には及ばない。よって、反射体のバーコードと平坦部のエッジを常にほぼ直角に尖った状態に統一でき、バーコード断面形状のばらつきを小さくすることができる。その結果、反射光中にバーコード開始位置が常に明瞭に表れ、設計通りの反射パターンを正確に得ることができる。また、この反射体を用いたトルク計測装置により、正確に回転体のトルクが計測できる。
本発明の第1の実施形態に係るトルク計測装置の構成を表すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る反射体の構造を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る反射体の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態における1対の反射体から得られた反射光データの処理を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る反射体の構造を表す構造図である。 製造誤差によるバーコード断面形状の違いについて説明するための説明図である。 反射体に光線を照射して光送受信装置で受信された反射光データの経時変化図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態では、図1に示すように、計測対象たる回転体13として、例えば、タービン(ガスタービン、蒸気タービン等)の動力駆動軸を対象とし、その光学計測装置として回転体13のトルク計測装置を用いて説明する。なお、本実施形態に係る反射体14は、タービンの動力伝達軸のトルク計測に限定されるものではなく、種々の光学計測装置に適用可能であることはいうまでもない。
まず、図1を用いてトルク計測装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るトルク計測装置の構成を表すブロック図である。
光線出力装置11から出力された光線は、光送受信装置12を介して回転体13の表面に照射される。回転体13の表面には軸方向に間隔を保って1対の反射体14a,14bが設けられ、光送受信装置12から照射された光線を所定の反射パターンで反射する。
反射体14を含む回転体13の表面で反射した反射光は光送受信装置12で受信され、その反射光強度は光検知装置15a、15bで検出されて信号処理装置16に送信される。信号処理装置16は、回転体13の表面で反射された反射光のうち1対の反射体14a,14bで反射された反射光に基づいて回転体13の回転周期やねじれ量を求め、さらにトルクを求めるものである。
次に、第一の実施形態に係わる反射体について、図2を用いて詳細に説明する。図2(a)は反射体14の平面図であり、図2(b)は同じ反射体の正面拡大図である。
図2(a)に示すように、反射体14は、光線を反射しやすい平坦部(高反射域)21と、光線を散乱しやすいスリット状のバーコード(低反射域)22を有している。反射光の光強度は、平坦部21で高くなるのに対し、バーコード22では低くなるため、両者の光強度の変化によりバーコードの配列パターンに応じた反射パターンを有する反射光が得られる。
バーコード22のうち両端に位置するのは、反射体14の概略位置を検出するための位置検出用バーコード22aである。位置検出用バーコード22aに挟まれる形で位置するのは、反射体固有の配列を有して他の反射体14と識別するための識別用バーコード22bである。
ここで、固有の配列には、複数組の反射体14が回転体13の周囲に設けられている場合に、他の組の反射体14と識別できるものであれば任意の配列を用いることができる。この配列としては、特に、M系列(Maximum−Length Linear Shift Register Sequence)が好適に用いられる。M系列による信号は自己相関関数がデルタ関数に近く、人為的にある規則に基づいて作られた不規則信号である。M系列の信号は、再現性も良く、雑音の影響を受けにくいという特徴を有する。
反射体14の寸法はバーコード幅20mm、厚さ0.1mmであり、その素材はステンレス部材から構成される。なお、反射体14の寸法は、各種仕様に応じて種々変更可能であるが、上記寸法に設定すれば、十分な剛性としなやかさ(柔軟性)を反射体14に与えることができる。また、その素材も変更可能であり、例えば各種樹脂を用いることができるが、光線の反射率や耐久性の面からステンレス等の金属を用いることが好ましい。
この反射体を、図2(b)に示すように、平坦部21をエッチング加工してスリット状のバーコード22が形成される。なお、図2(b)は、図2(a)の反射体の識別用バーコード22bの部分についての正面拡大図である。前述の寸法の反射体14を用いる場合には、深さは0.05mmである。スリットの最小幅は、加工できる範囲で小さい方が好ましい。識別用バーコード22bに複雑な配列を用いても、反射体14をコンパクトにできるためである。なお、スリットの深さは、通常、反射体の厚さの約半分と設定される。
エッチング加工は、フォトエッチング加工による素材の溶出、機械加工による切削、レーザー加工による素材の溶解除去などの方法で行われる。このうち、フォトエッチング加工とは、素材表面にマスクパターンを印刷して、マスクされていない部分をエッチング薬液により腐食加工してスリットを形成するものである。
これらの方法の中で、反射体の素材が金属である場合にはフォトエッチング加工やレーザー(例えば、半導体レーザー)加工が好ましく、樹脂である場合には機械加工による切削が好ましい。特に、フォトエッチング加工は、本実施形態で対象とする微細なスリットを精度良く形成することができ、最も好ましい。
次に、図3を用いて、反射体の製造方法について説明する。図3(a)はエッチング加工前、図3(b)はエッチング加工後、図3(c)はカバー除去後(製造完了時)のそれぞれ段階におけるバーコードの正面拡大図を示している。
まず、図3(a)に示すように、エッチング加工前に予めカバー17で反射体14を覆う。次に、図3(b)に示すように、カバー17の表面からエッチング加工を行って反射体にスリット状のバーコード22を形成する。
その際、図示するように製造誤差によりカバー17の表面とエッチング加工部の境界が円弧状になったとしても、図3(c)に示すようにカバーを除去した後は反射体14のエッジ23はほぼ直角に尖った状態になる。つまり、カバーを設けることで、製造誤差を吸収し、エッジ23を常に尖らせることができる。
ここで、カバー17は反射体14と同じ素材のものを用いる。カバー17と反射体14の素材を合わせることで、同じ条件でエッチング加工することができ、連続的なエッチング面(特にバーコード側面26)を得ることができるためである。
また、カバーの厚さは、適度な範囲にすることが好ましい。これが薄すぎると、前述の製造誤差の影響が反射体14に到達し、これが厚すぎると、エッチング加工深さ(カバー厚+スリット深さ)が大きくなり、エッチング加工量が増加するためである。特に、フォトエッチング加工を用いる場合には、このエッチング加工深さが大きくなると、エッジ23からバーコード底面24までのテーパー25の長さが増加し、凹型形状の断面形状を得るのが困難になるので好ましくない(図3(c)参照)。
製造された反射体14は、接着剤(ストライクボンド等)や溶接により回転体13の表面に貼着される。その後、回転体13の回転中に光送受信装置12から光線が照射され、反射体14や回転体13の表面での反射光が光送受信装置12で受信される。反射光の光強度が光検知装置15で検知され、その信号が信号処理装置16に送られる。
次に、信号処理装置16での信号処理について説明する。反射体14の識別用バーコード22bからの反射光データは、図4に示すように、回転体13の1回転につき、強弱が周期性をもって繰り返される反射パターンが現れる。図4の上部は1対の反射体14a、14bのうち一方の反射体14aの反射光データAであり、下部は他方の反射体14bの反射光データBである。反射光データAの反射パターンより反射光データBの反射パターンが遅れ時間τだけ遅れているのは、回転体13にねじれ量が生じていることを表している。
まず、反射光データAの相関関数から回転体13の回転周期を求める。いま、反射光データAを抽出して関数F(t)とすると、反射光データAの相関関数φ(τ)は(1)式で示される。Cは検出信号のずれ時間、τは遅れ時間、δは反射光データAの反射パターン幅である。
Figure 2010230313
この相関関数φ(τ)が最大となる遅れ時間τを求める。これは、反射光データAの最初の検出信号(反射パターン)を時間的に遅れさせて次の検出信号(反射光パターン)との重なり度合を調べる操作に相当し、遅れ時間τが回転周期に近付くと、最初の検出信号が次の検出信号で一致するようになり、相関関数φ(τ)の値が大きくなる。このときの遅れ時間τが回転周期となる。この回転周期は、反射光データAと同様に反射光データBからも求めることができる。
一方、回転体13のねじれ量は、反射光データAと反射光データBとの相関関数φi(τ)から求める。いま、反射光データAの出力信号を抽出して関数G1(t)とし、反射光データBの出力信号を抽出して関数G2(t)とすると、相関関数φi(τ)は(2)式で示される。Ciは反射光データAの検出信号のずれ時間、τは反射光データAと反射光データBとの遅れ時間、δiは反射光データAの反射パターン幅である。
Figure 2010230313
この相関関数φi(τ)が最大となる遅れ時間τを求める。これは、反射光データAの検出信号(反射パターン)を時間的に遅れさせ、反射光データBの検出信号(反射パターン)との重なり度合を調べる操作に相当する。相関関数φi(τ)が最大になったときの遅れ時間τが回転体13のねじれ量に相当する。
ここで、識別用バーコード22bの配列にM系列を用いていると、反射光データAの検出信号(反射パターン)と反射光データBの検出信号(反射パターン)が正確に重なり合う相関ピーク位置から少しでも位相がずれると、相関がゼロとなるホワイトノイズとなり、相関ピーク位置を正確に求めることができる。
以上の説明では、相関関数を用いて回転体13のねじれ量を算出するようにしたが、反射体14aの反射光データAと反射体14bの反射光データBとの遅れ時間を直接求め、これをねじれ量として求めるようにしてもよい。この際、識別用バーコード22bだけでなく、位置検出用バーコード22aからの反射光を用いて、遅れ時間を求めてもよい。これは、全てのバーコード22のエッジ23が常に尖っているため、反射光データにも全てのバーコード開始位置が明瞭に現れて、その位置を高精度で検知できるためである。
次に、回転体13のトルクの算出方法について説明する。前述の方法で求めたねじれ量(遅れ時間τ)に基づいて回転体13のトルクFtを算出する。回転体13のトルクFtは(3)式で求められる。Kは回転体13のねじればね定数、xは反射体14aと反射体14bとの距離、Tは回転体13の回転周期である。
[数3]
Ft=2πKx・τ/T …(3)
第1の実施形態によれば、反射体14と同じ素材からなるカバー17を予め設けておくことで、仮にエッチング加工の製造誤差があったとしても、その影響はカバー17の表面にのみ表れて反射体14には及ばない。よって、反射体14のバーコード22と平坦部21のエッジ23を常にほぼ直角に尖った状態に統一でき、バーコード断面形状のばらつきを小さくすることができる。その結果、反射光中のバーコード開始位置が常に明瞭に表れ、設計通りの反射パターンを正確に得ることができる。また、この反射体14を用いたトルク計測装置により、正確に回転体13のトルクが計測できる。
〔第2の実施形態〕
第1の実施形態では、前述の通り、反射体14のバーコード22と平坦部21のエッジ形状を尖らせた状態に統一することで、反射光中のバーコード開始位置を明瞭にすることができる。しかし、バーコード位置を不明瞭にする要因は、エッジ23からの反射だけでなく、バーコード側面26からバーコード底面24にかけた領域(特にテーパー25)からの反射もあげられる。この領域の形状によっては、意図しない反射があるためである。よって、バーコード側面26からバーコード底面24にかけた領域も、常に低反射域となる形状に統一する必要がある。
従って、第2の実施形態における解決しようとする課題は、反射体中のバーコード22からの反射光強度を常に低く抑えることができ、反射光中のバーコード位置が明瞭に表れ、設計通りの反射パターンが正確に得られる光学計測装置用の反射体14の製造方法を提供することにある。また、この反射体14を用いて正確に回転体13のトルクが計測できるトルク計測装置を提供することにある。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る反射体の構造を表す構造図である。図5では、バーコード22のうち平坦部21との境界には、光送受信装置12で受信されない領域に反射光の光路を変更する光路変更部27が設けられている。光路変更部27を設けることで、バーコード側面26からバーコード底面24の領域(特にテーパー25)からの意図しない反射光を光送受信装置12で受信しないようにできる。
図5(a)に示すように光路変更部は光線の照射経路に対して傾斜した斜面から形成されてもよく、図5(b)に示すように光路変更部が曲面(例えば放物面)から形成されてもよい。光路変更部27を斜面とすることで、常に一定方向に安定して反射光の光路を変更することができる。また、光路変更部27を曲面とすることで、光路変更部27の加工が容易になる。
このような断面形状に加工するには、反射体14の素材は金属とし、半導体レーザー加工を行うのが好ましい。半導体レーザー加工によれば、1mm以下の精度で任意の断面形状に加工することができるためである。
加工する対象は、位置検出用バーコード22aとするのが好ましい。光路変更部27を設けるためには、一定のバーコード幅(例えば1mm以上)が必要であるが、位置検出用バーコード22aはバーコード中でも端部に位置し、バーコード幅を広げる余裕があるためである。一方、識別用バーコード22bは、一定の配列パターンを構成するため、バーコード幅を広げると一定長の識別バーコード22bの領域が必要となり、反射体が大きくなりすぎて好ましくない。
バーコードが加工された反射体14は、第1の実施形態と同様のトルク計測装置に用いることができる(図1参照)。
以上、第2の実施形態によれば、光路変更部27を設けることで、バーコード側面26からバーコード底面24の領域(特にテーパー25)からの意図しない反射光を光送受信装置12で受信しないようにできる。従って、バーコード全体からの反射光強度を低く抑えることができ、反射体中のバーコード位置が明瞭になるため、設計通りの反射パターンを正確に得ることができる。また、この反射体14を用いたトルク計測装置により、正確に回転体13のトルクが計測できる。
11 光線出力装置
12 光送受信装置
13 回転体
14 反射体
15 光検知装置
16 信号処理装置
17 カバー
21 平坦部
22 バーコード
22a 位置検出用バーコード
22b 識別用バーコード
23 エッジ
24 バーコード底面
25 テーパー
26 バーコード側面
27 光路変更部

Claims (4)

  1. 光学計測装置用に計測対象たる回転体の外周面に貼着され、該回転体に照射された光線を所定の反射パターンで反射するためのバーコードが設けられた反射体の製造方法において、
    前記反射体と同じ素材からなるカバーで前記反射体の表面を覆い、
    前記カバーの表面からエッチング加工を行って前記反射体にバーコードを形成した後で、
    前記カバーを除去することを特徴とする反射体の製造方法。
  2. 前記反射体の素材は、金属であることを特徴とする請求項1に記載の反射体の製造方法。
  3. 前記エッチング加工は、フォトエッチング加工であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射体の製造方法。
  4. 光線を出力する光線出力装置と、
    前記光線出力装置からの光線を回転体の表面に照射すると共に反射光を受信する光送受信装置と、
    請求項1から3のいずれかに記載の方法で製造され、前記回転体の表面の軸方向に間隔を保って設けられた前記光送受信装置から照射された光線を所定の反射パターンで反射する1対の反射体と、
    前記光送受信装置で受信した反射光に基づいて前記回転体のトルクを求める信号処理装置とを備えたことを特徴とするトルク計測装置。
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