JP2010225042A - 読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各照射手段から媒体に到達する媒体上の領域において、光の照度差を小さくする。
【解決手段】光量調整部は、撮像部から出力される信号を読み込み(ステップSa1)、撮像された画像(撮像範囲B)の所定の部分(検出領域Ca,Cb,Cc)における照度を検出する(ステップSa2)。3点の検出領域Ca,Cb,Ccにおける照度を比較し、照射部80A〜80Cのうち、媒体50から遠い位置にある照射部を特定する(ステップSa3)。特定された照射部80Aの輝度を調整して、照射部80Aから媒体50に到達する光の照度と、照射部80B,80Cから媒体50に到達する光の照度とを近づける(ステップSa4)。光量調整部615は、媒体50における反射光を監視して照射部80A〜80Cの光量調整を実現する。
【選択図】図13
【解決手段】光量調整部は、撮像部から出力される信号を読み込み(ステップSa1)、撮像された画像(撮像範囲B)の所定の部分(検出領域Ca,Cb,Cc)における照度を検出する(ステップSa2)。3点の検出領域Ca,Cb,Ccにおける照度を比較し、照射部80A〜80Cのうち、媒体50から遠い位置にある照射部を特定する(ステップSa3)。特定された照射部80Aの輝度を調整して、照射部80Aから媒体50に到達する光の照度と、照射部80B,80Cから媒体50に到達する光の照度とを近づける(ステップSa4)。光量調整部615は、媒体50における反射光を監視して照射部80A〜80Cの光量調整を実現する。
【選択図】図13
Description
本発明は、読取装置に関する。
近年、用紙上への筆記内容を電子データに変換し、このデータをパソコンや携帯電話等に転送して、筆記内容をモニタ上に表示したり、データとして転送・保存したりする技術が注目されている。かかる技術では、表面にそれぞれ異なるパターンで形成された微細なドットが印刷された特殊な用紙と、これらのドットを読み込むことで筆記内容を電子情報化する電子ペンとが用いられる。この電子ペンは、特殊用紙上に筆記が行われると、ペン先近傍のドットパターンを撮像素子で読み込み、読み込んだドットパターンからペン先の特殊用紙上における位置を特定する。これにより、電子文書の生成や編集が可能となる(例えば、特許文献1参照)。一方、前記撮像素子における読取精度を高めるために、複数の照射手段を用いる読取技術(特許文献2)等がある。
本発明は、各照射手段から光が照射された媒体上の領域において、各照射手段からの光の媒体上の明るさ(照度)の差を小さくすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の請求項1が採用する読取装置の構成は、軸線に沿って延びる軸を有し、当該軸の端部によって、読取対象となる被読取画像が形成された媒体上の領域を指示する指示部と、前記指示部によって指示される前記媒体上に向けて光を照射するN(N≧2)個の照射手段と、前記照射手段から照射される光の前記媒体からの反射光に応じて、前記媒体上に形成された前記被読取画像を表す信号を生成する信号生成手段と、前記N個の照射手段のうち、前記媒体から遠い位置にある照射手段を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された照射手段から前記媒体に到達する光の照度が、特定された当該照射手段以外の照射手段から前記媒体に到達する光の照度よりも大きくなるように、各々の前記照射手段から前記媒体に向けて照射される光の光量を調整する光量調整手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る読取装置は、請求項1記載の読取装置において、前記特定手段は、各々の前記照射手段により照射された光の反射光の強度を各照射手段ごとに求め、小さい強度の反射光に対応する前記照射手段を、前記媒体から遠い位置にある照射手段に特定することが好ましい。
本発明の請求項3に係る読取装置は、請求項1記載の読取装置において、前記媒体に対する前記軸線の傾きの方向を検出する傾き方向検出手段を備え、前記特定手段は、前記傾き方向検出手段により検出された傾きの方向から前記媒体から遠い位置にある照射手段を特定することが好ましい。
本発明の請求項4に係る読取装置は、請求項2記載の読取装置において、前記媒体に対する前記軸線の傾きの量を検出する傾き量検出手段を備え、前記光量調整手段は、前記傾き量検出手段により検出された傾きの量から、前記特定手段によって特定された照射手段から前記媒体に向けて照射される光の光量を決めて、当該照射手段から前記媒体に向けて照射される光の光量が決められた前記光量になるように調整することが好ましい。
本発明の請求項5に係る読取装置は、請求項1乃至4のいずれかに1に記載の読取装置において、前記各照射手段は、前記軸線を中心とした円を2N等分に分けたときの2N個の等分領域のうち、隣り合わない各等分領域内にそれぞれ1個ずつ配置されることが好ましい。
請求項1に係る発明によれば、各照射手段から同じ光量の光を照射した場合に比べて、媒体から遠い位置にある照射手段から媒体に到達する光の照度と、他の照射手段から媒体に到達する光の照度との差を小さくすることができる。
請求項2に係る発明によれば、反射光の強度から媒体から遠い位置にある照射手段を特定することができる。
請求項3に係る発明によれば、傾き検出手段による傾き検出結果により媒体から遠い位置にある照射手段を特定することができる。
請求項4に係る発明によれば、傾き量検出手段による傾き量から特定手段によって特定された照射手段の光量を調整することができる。
請求項5に係る発明によれば、媒体に向けて光を照射したときに生じる影を、照射手段が1個の場合に比べて少なくすることができる。
<A:構成>
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。図において、電子ペン60は、紙等の媒体50に対して文字や図形を筆記する機能を備えると共に、媒体50に形成されたコードパターン画像(被読取画像)を読み取る機能を備えた読取装置の一例である。情報処理装置10は、例えばパーソナルコンピュータであり、電子ペン60から出力される信号に応じて筆記内容を表す筆記情報を生成する筆記情報生成装置の一例である。
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。図において、電子ペン60は、紙等の媒体50に対して文字や図形を筆記する機能を備えると共に、媒体50に形成されたコードパターン画像(被読取画像)を読み取る機能を備えた読取装置の一例である。情報処理装置10は、例えばパーソナルコンピュータであり、電子ペン60から出力される信号に応じて筆記内容を表す筆記情報を生成する筆記情報生成装置の一例である。
媒体50に形成されるコードパターン画像は、媒体50を識別する識別情報や、媒体50上の座標位置を表す位置情報を符号化して画像化したものである。
ここで、媒体50に形成されるコードパターン画像の一例について、図2を参照しつつ説明する。図2は、媒体50に形成されるコードパターン画像の一例を示す図である。コードパターン画像は、複数の点状の画像(以下、ドット画像という)の相互の位置関係によって上述した識別情報及び位置情報を表したものであるが、これらのドット画像が配置され得る領域として、領域A1〜A9が予め定められている。図2に示す例では、黒色の領域A1,A2は点状のドット画像が配置された領域を示し、斜線の領域A3乃至A9はドット画像が配置されていない領域を示している。どの領域にドット画像が配置されるかによって識別情報及び位置情報が表現される。媒体50には、例えばプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置(図示せず)によって、このコードパターン画像が媒体50の全体に形成されている。電子ペン60は、コードパターン画像を読み取り、読み取ったコードパターン画像を解析して電子ペン60のペン先69A(図3、参照)の位置を検出する。そして、電子ペン60は、検出した位置を表す位置情報を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、この位置情報に応じた位置に画素を配置した画像を表す筆記情報を生成し、その筆記情報に応じた画像を表示することで、筆記内容を提示する。
ここで、媒体50に形成されるコードパターン画像の一例について、図2を参照しつつ説明する。図2は、媒体50に形成されるコードパターン画像の一例を示す図である。コードパターン画像は、複数の点状の画像(以下、ドット画像という)の相互の位置関係によって上述した識別情報及び位置情報を表したものであるが、これらのドット画像が配置され得る領域として、領域A1〜A9が予め定められている。図2に示す例では、黒色の領域A1,A2は点状のドット画像が配置された領域を示し、斜線の領域A3乃至A9はドット画像が配置されていない領域を示している。どの領域にドット画像が配置されるかによって識別情報及び位置情報が表現される。媒体50には、例えばプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置(図示せず)によって、このコードパターン画像が媒体50の全体に形成されている。電子ペン60は、コードパターン画像を読み取り、読み取ったコードパターン画像を解析して電子ペン60のペン先69A(図3、参照)の位置を検出する。そして、電子ペン60は、検出した位置を表す位置情報を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、この位置情報に応じた位置に画素を配置した画像を表す筆記情報を生成し、その筆記情報に応じた画像を表示することで、筆記内容を提示する。
媒体50には、上記のコードパターン画像のほか、人間に対して情報を伝えることを目的とした文書や図形など画像が形成されていてもよい。以下では、この画像のことを「文書画像」というが、これには、テキストを含む文書を表す画像に限らず、例えば、絵、写真、図形等の画像や、その他の画像が含まれる。画像形成装置は、コードパターン画像を形成するときはK(黒)のトナーを用いて画像形成を行う一方、文書画像を形成するときはC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のトナーを用いて画像形成を行う。媒体50には、文書画像とコードパターン画像とが重畳されて形成される。コードパターン画像と文書画像とでは分光反射特性の異なる材料によってそれぞれ形成されており、電子ペン60はこの分光反射特性の違いによってコードパターン画像のみを読み取るように設定される。
なお、本実施形態における「媒体」は、いわゆる紙に限定されるものではなく、例えばOHPシートなどのプラスチックシートや、その他の材質のシート等であってもよい。また、表示内容を電気的に書き換え可能ないわゆる電子ペーパーであってもよい。要は、媒体50は、少なくともコードパターン画像が形成されたものであればよい。
次に、電子ペン60の一般的な構成について、図面を参照しつつ説明する。図3は、電子ペン60の機能を模式的に示した機能ブロック図である。図において、制御部61は、電子ペン60の全体の動作を制御するため、CPU,RAM,ROM(いずれも図示せず)を有するマイコンからなる制御手段である。電子ペン60の各部は、制御部61に接続されている。圧力センサ62は、電子ペン60による筆記動作をペンチップ69に加わる圧力によって検出する検出手段である。
光学系ユニット70は、照射部80、結像部81および撮像部82を具備する。照射部80は、例えば近赤外LEDであり、媒体50上に近赤外光を照射軸aに沿って照射する照射手段の一例である。結像部81は、媒体50で反射した反射光を受光軸bに沿って集光して、この反射光に応じて媒体50上の画像を撮像部82上に結像する結像手段の一例であり、例えば凸レンズによって構成される。撮像部82は、結像部81で結像された、反射光による媒体50上の画像を電気信号に変換する信号生成手段の一例であり、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ等の撮像素子が用いられる。なお、図3においては、照射部80および撮像部82は、1個のみ図しているが、本実施形態においては、後述する如く、3個の照射部80A〜80Cおよび3個の撮像部82A〜82Cによって構成されている。
情報メモリ65は、識別情報および位置情報を記憶する記憶手段である。通信部66は、外部装置との通信を制御する通信手段である。バッテリ67は、電子ペン60を駆動するための電力を各部に供給する充電可能な電力供給手段である。ペンIDメモリ68は、電子ペン60の識別情報(ペンID)を記憶する記憶手段である。ペンチップ69は、いわゆる軸線に沿って延びるペン軸を有し、その先端部(端部)がペン先69Aとなる。このペンチップ69は、ユーザによって筆記動作がなされる際に、読取対象となるコードパターン画像(被読取画像)が形成された媒体50上の位置をペン先69Aで指示する指示部の一例である。照射部80は、ユーザによって筆記動作がなされる際に、ペン先69Aによって指示される媒体50上の位置を含む媒体領域に向け、予め定められた照射範囲に対して照射軸aを光軸とした光を照射する。照射部80から照射される光は実際には拡散状態で媒体50に向かって進行する。
スイッチ75は、ユーザによって操作され、この操作に応じて電子ペン60における各種設定が切り替えられる。
スイッチ75は、ユーザによって操作され、この操作に応じて電子ペン60における各種設定が切り替えられる。
次に、制御部61の機能的構成について、図4を参照しつつ説明する。図4は、制御部61の機能ブロック図である。
図において、コード検出部612は、撮像部82から出力される信号(撮像された画像を表す信号)からコードパターン画像を検出する。データ処理部613は、コード検出部612にて検出されたコードパターン画像から識別情報および位置情報を抽出する。照明制御部614は、照射部80をパルス点灯させるための照明制御信号を光量調整部615を経由して照射部80(照射部80A〜80C)をパルス点灯させる。光量調整部615は、当該電子ペン60の傾き等に応じて照射部80(照射部80A〜80C)の光量(輝度)を調整する。撮像制御部616は、照射部80に送信するパルス点灯に同期した画像取込信号を撮像部82に供給する。
図において、コード検出部612は、撮像部82から出力される信号(撮像された画像を表す信号)からコードパターン画像を検出する。データ処理部613は、コード検出部612にて検出されたコードパターン画像から識別情報および位置情報を抽出する。照明制御部614は、照射部80をパルス点灯させるための照明制御信号を光量調整部615を経由して照射部80(照射部80A〜80C)をパルス点灯させる。光量調整部615は、当該電子ペン60の傾き等に応じて照射部80(照射部80A〜80C)の光量(輝度)を調整する。撮像制御部616は、照射部80に送信するパルス点灯に同期した画像取込信号を撮像部82に供給する。
さらに、電子ペン60における制御部61の概略動作を説明する。図5は、照射部80のパルス点灯を制御する照明制御信号、撮像部82における画像取込信号、および出力画像信号の出力時期を示したタイミングチャートである。ユーザが電子ペン60による筆記を開始すると、ペンチップ69に接続された圧力センサ62が筆記動作を検出する。これにより、制御部61は、識別情報及び位置情報の読取処理を開始する。
まず、制御部61の照明制御部614は、照射部80をパルス点灯させるための照明制御信号(図5(A))を照射部80に対して送信し、照射部80をパルス点灯させる。
まず、制御部61の照明制御部614は、照射部80をパルス点灯させるための照明制御信号(図5(A))を照射部80に対して送信し、照射部80をパルス点灯させる。
撮像部82は、画像取込信号(図5(B))に同期して媒体50上の画像を撮像する。その際に、撮像部82は、パルス点灯する照射部80にて照明される媒体50上の画像を撮像する。そのため、撮像部82では、照射部80にて照明された媒体50上の画像に関する画像信号(出力画像信号:図5(C))が順に生成される。
撮像部82にて順次生成された出力画像信号は、コード検出部612に送られる。出力画像信号を受け取ったコード検出部612は、出力画像信号を処理して、撮像部82にて撮像された画像からコードパターン画像を検出する。コード検出部612により取得されたコードパターン画像はデータ処理部613に送られる。コードパターン画像を受け取ったデータ処理部613は、コードパターン画像を復号し、コードパターン画像に埋め込まれている識別情報および位置情報を取得する。
以上が、電子ペン60の一般的な概略構成である。
次に、本実施形態による電子ペン60の構造について、図面を参照しつつ説明する。電子ペン60においては、3個の照射部80A,80B,80C、3個の結像部81A,81B,81Cが、それぞれ所定位置に配置されて光学系ユニット70Aが構成されている。なお、以下では、照射部80A,80B,80C、3個の結像部81A,81B,81Cについて、それぞれ区別して記載する必要のない場合には、照射部80、結像部81として記載する。
図7は、電子ペン60の先端部分を模式的に示す斜視図、図8(a)は図7中の矢視VIIIa−VIIIa方向から見た断面図、図8(b)は図7中の矢視VIIIb−VIIIb方向から見た照射部80および結像部81Aの範囲を示す図である。
次に、本実施形態による電子ペン60の構造について、図面を参照しつつ説明する。電子ペン60においては、3個の照射部80A,80B,80C、3個の結像部81A,81B,81Cが、それぞれ所定位置に配置されて光学系ユニット70Aが構成されている。なお、以下では、照射部80A,80B,80C、3個の結像部81A,81B,81Cについて、それぞれ区別して記載する必要のない場合には、照射部80、結像部81として記載する。
図7は、電子ペン60の先端部分を模式的に示す斜視図、図8(a)は図7中の矢視VIIIa−VIIIa方向から見た断面図、図8(b)は図7中の矢視VIIIb−VIIIb方向から見た照射部80および結像部81Aの範囲を示す図である。
軸線O−Oに沿って延びるペンチップ69は、電子ペン60の筐体となるペン本体60A内に設けられる。このペンチップ69は用紙面(媒体50)への筆記を行うためのものである。ペン本体60Aの先端部となるペンチップ69の近傍には、可視光を遮断し、かつ近赤外光を透過する材料によって形成された検出部60Bとなっており、その後方に光学系ユニット70Aが設けられる。なお、図中では、ペン本体60Aの外周が円形となる場合を例示したが、三角形などの多角形状にしてもよい。ユーザが電子ペン60を把持しやすいような形状にすれば、ユーザに電子ペン60を把持する方向を規定させられる。
光学系ユニット70Aの照射部80A,80B,80C及び結像部81A,81B,81Cは、図7に示すように、軸線O−O方向に延びるペンチップ69の周囲に配置されている。照射部80A,80B,80Cは、図8(a)に示すように、軸線O−Oに直交する平面において軸線との交点を重心とする正三角形Taの各頂点に配置される。図の例では、照射部80Aは上側に、照射部80Bは左下側に、照射部80Cは右下側にそれぞれ配置されている様子が示されている。これにより、3個の照射部80A〜80Cは、ペンチップ69から等距離に配置されることになる。
結像部81A,81B,81Cは、照射部80と同様に、軸線O−O方向に延びるペンチップ69の周囲に配置されている。図8(a)に示すように、ペンチップ69の軸線O−Oに直交する平面において軸線との交点を重心とする正三角形Tbの各頂点に配置される。図の例では、結像部81Aは下側に、結像部81Bは右上側に、結像部81Cは左上側にそれぞれ配置されている様子が示されている。これにより、3個の結像部81A〜81Cは、ペンチップ69から等距離に配置されることになる。
結像部81は照射部80よりもペンチップ69に近い位置に配置されるため、正三角形Tbは正三角形Taよりも小さい。
結像部81は照射部80よりもペンチップ69に近い位置に配置されるため、正三角形Tbは正三角形Taよりも小さい。
ここで、媒体50上における照射部80Aの照射範囲Aaについて、図8、図9および図10を参照しつつ説明する。ここでは、媒体50の表面に対してペンチップ69の軸線O−Oが直交するように電子ペン60を当てた場合を例示する。なお、図9は電子ペン60を右側面(図8(b)の矢印R方向)から見た状態で、照射部80から照射される光が広がっていく様子とその照射範囲を模式化した図である。図10は、このときの媒体50側から見た照射範囲Aを示した図である。
照射部80A,80B,80Cから照射される光は照射部80A,80B,80Cの指向特性に応じて拡散し、媒体50における照射範囲Aa,Ab,Acを照らす。このとき、図10に示すように、3個の照射部80A〜80Cの照射範囲Aa〜Acは、ペン先69Aの位置を含む領域Sで互いに交わっている。照射部80A,80B,80Cの位置、特に照射部80A,80B,80Cからペン先69Aやペンチップ69までの距離は、このように照射部80A〜80Cの照射範囲Aa〜Acが適当な大きさを持つ領域Sで交わることになるように予め設計されている。そして、このとき、照射部80A,80B,80Cは、ペンチップ69を中心に配置されるため、一の照射部80Aの光によって生じるであろうペンチップ69の影は、他の照射部80B,80Cからの光で打ち消されることになるから、ペン先69Aの周囲には影が発生しにくい。
次に、結像部81A,81B,81Cによる撮像範囲Ba,Bb,Bcについて説明する。
結像部81は、例えば凸レンズによって構成され、媒体50上に所定の撮像範囲Bにある像を結像する。結像部81の位置、特に結像部81A,81B,81Cからペン先69Aやペンチップ69までの距離は、結像部81の撮像範囲Ba,Bb,Bcがペン先69Aで互いに交わることになるように予め設計されている。
結像部81は、媒体50からの反射光から像を結像した上で撮像部(図示せず)に光を送り、撮像部82から制御部61に出力画像信号が供給される。制御部61は、各撮像部82からの信号を合成してペン先69A周囲の画像に応じた信号を生成する。
このように、1個の結像部81(撮像部82)による撮像範囲に比べて、3個の結像部81(撮像部82A〜82C)を用いることで、その撮像範囲を広げる。さらに、一の結像部81A(撮像部82A)から見てペンチップ69の向こう側の領域を他の結像部81B,81C(撮像部82B,82C)で読み取れる。
結像部81は、例えば凸レンズによって構成され、媒体50上に所定の撮像範囲Bにある像を結像する。結像部81の位置、特に結像部81A,81B,81Cからペン先69Aやペンチップ69までの距離は、結像部81の撮像範囲Ba,Bb,Bcがペン先69Aで互いに交わることになるように予め設計されている。
結像部81は、媒体50からの反射光から像を結像した上で撮像部(図示せず)に光を送り、撮像部82から制御部61に出力画像信号が供給される。制御部61は、各撮像部82からの信号を合成してペン先69A周囲の画像に応じた信号を生成する。
このように、1個の結像部81(撮像部82)による撮像範囲に比べて、3個の結像部81(撮像部82A〜82C)を用いることで、その撮像範囲を広げる。さらに、一の結像部81A(撮像部82A)から見てペンチップ69の向こう側の領域を他の結像部81B,81C(撮像部82B,82C)で読み取れる。
図8〜10では、媒体50に対してペンチップ69の軸線O−Oが直交するように電子ペン60を当てた場合を示したが、実際には、媒体50に対して電子ペン60を傾けた状態で使用するのが普通である。ユーザに電子ペン60を決まった方向に傾けて使用させるため、ペン本体60Aにマークを付加したり、把持する部分の形状を多角形状としておくとよい。
図11は電子ペン60を右側面(図8(b)の矢印R方向)から見た状態で、照射部80から照射される光が広がっていく様子とその照射範囲を模式化した図である。図12は、このときの媒体50側から見た照射範囲を示した図である。なお、図12に示す照射範囲を楕円状に表現しているが、厳密には、照射範囲の上側における円弧が大きく、下側における円弧が小さくなる円形状となる。この場合であっても、一の照射部80Aの光によって生じるであろうペンチップ69の影は、他の照射部80B,80Cからの光で打ち消されることになるから、ペン先69Aの周囲には影が発生しにくい。
図11は電子ペン60を右側面(図8(b)の矢印R方向)から見た状態で、照射部80から照射される光が広がっていく様子とその照射範囲を模式化した図である。図12は、このときの媒体50側から見た照射範囲を示した図である。なお、図12に示す照射範囲を楕円状に表現しているが、厳密には、照射範囲の上側における円弧が大きく、下側における円弧が小さくなる円形状となる。この場合であっても、一の照射部80Aの光によって生じるであろうペンチップ69の影は、他の照射部80B,80Cからの光で打ち消されることになるから、ペン先69Aの周囲には影が発生しにくい。
<B:動作>
次に、この実施形態による電子ペン60の動作について説明する。ユーザが、電子ペン60による筆記を開始すると、ペンチップ69に接続された圧力センサ62が筆記動作を検出する。これにより、制御部61は、識別情報及び位置情報の読取処理を開始する。まず、照明制御部614は、照射部80をパルス点灯させるための照明制御信号を照射部80に対して送信し、照射部80をパルス点灯させる。また、電子ペン60の撮像制御部616は、照射部80に送信するパルス点灯に同期した画像取込信号を、撮像部82に供給する。撮像部82は、撮像制御部616から供給される画像取込信号に応じて、結像部81で結像される反射光に基づいてコードパターン画像を撮像し、撮像したコードパターン画像を表す出力画像信号をコード検出部612へ出力する。
次に、この実施形態による電子ペン60の動作について説明する。ユーザが、電子ペン60による筆記を開始すると、ペンチップ69に接続された圧力センサ62が筆記動作を検出する。これにより、制御部61は、識別情報及び位置情報の読取処理を開始する。まず、照明制御部614は、照射部80をパルス点灯させるための照明制御信号を照射部80に対して送信し、照射部80をパルス点灯させる。また、電子ペン60の撮像制御部616は、照射部80に送信するパルス点灯に同期した画像取込信号を、撮像部82に供給する。撮像部82は、撮像制御部616から供給される画像取込信号に応じて、結像部81で結像される反射光に基づいてコードパターン画像を撮像し、撮像したコードパターン画像を表す出力画像信号をコード検出部612へ出力する。
次に、コード検出部612及びデータ処理部613の動作について、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。コード検出部612には、撮像部82から媒体50上の画像を表す出力画像信号が入力される(ステップS601)。コード検出部612は、出力画像信号に含まれるノイズを除去するための処理を行う(ステップS602)。ここで、ノイズとしては、CMOS感度のばらつきや電子回路により発生するノイズ等がある。ノイズを除去するために如何なる処理を行うかは、電子ペン60の撮像系の特性に応じて決定する。例えば、ぼかし処理やアンシャープマスキング等の先鋭化処理を適用する。次に、コード検出部612は、画像からドットパターン(ドット画像の位置)を検出する(ステップS603)。また、コード検出部612は、検出したドットパターンを2次元配列上のデジタルデータに変換する(ステップS604)。例えば、2次元配列上で、ドットがある位置を「1」、ドット画像がない位置を「0」というように変換する。そして、この2次元配列上のデジタルデータ(コードパターン画像)は、コード検出部612からデータ処理部613へと受け渡される。
データ処理部613は、受け渡されたコードパターン画像から、図2に示した2つのドット画像の組み合わせからなるドットパターンを検出する(ステップS605)。例えば、ドットパターンに対応するブロックの境界位置を2次元配列上で動かし、ブロック内に含まれるドット画像の数が2つになる境界位置を検出することにより、ドットパターンを検出する。このようにしてドットパターンが検出されると、データ処理部613は、ドットパターンの種類に基づいて、識別符号および位置符号を検出する(ステップS606)。その後、データ処理部613は、識別符号を復号して識別情報を取得し、位置符号を復号して位置情報を取得する(ステップS607)。図6に示す処理において、撮像部82が受光した光量が少なすぎる場合や、逆に受光した光量が多すぎる場合等には、撮像された画像からドットパターンが検出されず、電子ペン60が識別情報及び位置情報を取得できない場合(つまり、読取エラー)が発生する。このように識別情報及び位置情報が取得できなかった場合は、データ処理部613は、識別情報および位置情報に代えて、読取失敗を示す読取エラーの情報を取得する。
電子ペン60は、図6の処理により取得した識別情報および位置情報を情報処理装置10に送信する。このとき、電子ペン60は、識別情報および位置情報の読取に失敗した場合は、読取の失敗を示す情報を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は電子ペン60から識別情報および位置情報を受信し、受信した位置情報に基づいて筆記情報を生成する。情報処理装置10は、電子ペン60から読取エラーを示す情報を受信した場合には、その前後の識別情報および位置情報によって補間したりする等して筆記情報を生成する。
前述した如く、ペンチップ69を中心にして周囲に配置された3個の照射部80A,80B,80Cがそれぞれペン先69Aの周囲を照らしているので、ペン先69Aの周囲には影が発生しにくい。また、一の結像部81Aから見てペンチップ69の向こう側の領域を他の結像部81B,81Cで読み取れる。
また、3個の照射部80によって媒体50に照射される光の照射範囲Aを、1個の照射部80に比べて広げ、3個の結像部81によって媒体50上で結像される撮像範囲Bを、1個の結像部81に比べて広げることができ、3個の結像部81によって得られた像を結合して画像を読み取れる。
さらに、本実施形態による電子ペン60は、特許文献2のように、複数の照射部動作を切り替えて動作する必要がない。
また、3個の照射部80によって媒体50に照射される光の照射範囲Aを、1個の照射部80に比べて広げ、3個の結像部81によって媒体50上で結像される撮像範囲Bを、1個の結像部81に比べて広げることができ、3個の結像部81によって得られた像を結合して画像を読み取れる。
さらに、本実施形態による電子ペン60は、特許文献2のように、複数の照射部動作を切り替えて動作する必要がない。
ここで、図11および図12に示すように、電子ペン60を傾けて使用する場合に着目すると、上側に位置した照射部80Aの照射範囲Aaは広く、下側に位置した照射部80B,80Cの照射範囲Ab,Acは狭くなるため、媒体50に対する照度(媒体50上の明るさ)は、ペン先69Aの上側のものが下側のものよりも小さくなることが分かる。このため、照射部80A〜80Cから同じ輝度の光を照射した場合、下側の照度が多すぎたり、上側の照度が少なすぎたりして、撮像部82において撮像された画像からドットパターンが検出されず、読取エラーが発生することがある。
そこで、この問題を解決するために、本発明による電子ペン60は、照射部80A〜80Cの光量(輝度)を調整する光量調整部615を備えている。また、光量調整部615は、コード検出部612,データ処理部613,照明制御部614および撮像制御部616と共に、制御部61に組み込まれる。この光量調整部615は、照射部80A〜80Cのうち、媒体50から遠い位置にある照射部80を特定する特定手段と、特定された照射部80から照射される光の輝度が、他の照射部80から照射される光の輝度よりも大きくなるように、照射部80の輝度を調整する光量調整手段と、を備えている。
ここで、光量調整部615における動作を、図13のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、光量調整部615は、撮像部82から出力される信号を読み込み(ステップSa1)、撮像された画像(撮像範囲B)の所定の部分(検出領域Ca,Cb,Cc)における照度(反射光の強度)を検出する(ステップSa2)。検出領域Ca,Cb,Ccは、例えば、図12に示すように、照射部80A〜80Cの照射軸aが媒体50に到達する位置よりもペン先69A側に寄った位置に設定される。そして、検出領域Caは照射部80Aから照射される光の照度、検出領域Cbは照射部80Bから照射される光の照度、検出領域Ccは照射部80Cから照射される光の照度を、それぞれ監視することになる。
ここで、光量調整部615における動作を、図13のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、光量調整部615は、撮像部82から出力される信号を読み込み(ステップSa1)、撮像された画像(撮像範囲B)の所定の部分(検出領域Ca,Cb,Cc)における照度(反射光の強度)を検出する(ステップSa2)。検出領域Ca,Cb,Ccは、例えば、図12に示すように、照射部80A〜80Cの照射軸aが媒体50に到達する位置よりもペン先69A側に寄った位置に設定される。そして、検出領域Caは照射部80Aから照射される光の照度、検出領域Cbは照射部80Bから照射される光の照度、検出領域Ccは照射部80Cから照射される光の照度を、それぞれ監視することになる。
次に、光量調整部615は、3点の検出領域Ca,Cb,Ccにおける照度を比較する。図11および図12の状態では、検出領域Cb,Ccが同じ程度の明るさとなり検出領域Caが他の検出領域Cb,Ccよりも暗くなる。そこで、光量調整部615は、照射部80A〜80Cのうち、暗い検出領域Caに対応した照射部80Aを媒体50から遠い位置にある照射部として特定する(ステップSa3)。また、光量調整部615は、検出領域Ca,Cb,Ccの照度の大小で傾き方向を算出し、検出領域Ca,Cb,Ccの照度を数値化して割合を算出することで、傾き量を算出する。
さらに、光量調整部615は、照射部80Aから媒体50に到達する光の照度と、照射部80B,80Cから媒体50に到達する光の照度とを近づけるために、特定された照射部80Aの輝度を調整する(ステップSa4)。この場合、照射部80Aの輝度を多くするために、照射部80に出力される照射制御信号の波高値を大きくする。
なお、この例では、特定された照射部80Aの輝度を他の照射部80B,80Cの輝度よりも大きくするように調整したが、他の照射部80B,80Cの輝度を照射部80Aの輝度よりも小さくしてもよい。また、傾き方向と傾き量を算出することで、算出された傾き方向と傾き量に基づき、照射部80A〜80Cの輝度を個々に調整してもよい。さらに、検出領域Ca,Cb,Ccの輝度の差に対する照射部80A,80B,80Cの補正量をマップ化して予めROMに記憶しておき、このマップを参照して補正量を決めて、輝度を調整するようにしてもよい。
さらに、光量調整部615は、照射部80Aから媒体50に到達する光の照度と、照射部80B,80Cから媒体50に到達する光の照度とを近づけるために、特定された照射部80Aの輝度を調整する(ステップSa4)。この場合、照射部80Aの輝度を多くするために、照射部80に出力される照射制御信号の波高値を大きくする。
なお、この例では、特定された照射部80Aの輝度を他の照射部80B,80Cの輝度よりも大きくするように調整したが、他の照射部80B,80Cの輝度を照射部80Aの輝度よりも小さくしてもよい。また、傾き方向と傾き量を算出することで、算出された傾き方向と傾き量に基づき、照射部80A〜80Cの輝度を個々に調整してもよい。さらに、検出領域Ca,Cb,Ccの輝度の差に対する照射部80A,80B,80Cの補正量をマップ化して予めROMに記憶しておき、このマップを参照して補正量を決めて、輝度を調整するようにしてもよい。
そして、光量調整部615は、上記ステップSa1〜ステップSa4の動作を繰り返すフィードバック制御を行う。これにより、光量調整部615は、媒体50に到達する光の照度を常に監視して照射部80A〜80Cの光量調整を実現する。この結果、当該電子ペン60では、媒体50上における照度の差をなくして、読取エラーを低減する。
本実施形態におけるステップSa1〜ステップSa3が、本発明による特定手段の具体例であり、ステップSa4が本発明による光量調整手段の具体例である。
本実施形態におけるステップSa1〜ステップSa3が、本発明による特定手段の具体例であり、ステップSa4が本発明による光量調整手段の具体例である。
<C:変形例>
上記実施形態は次のように変形してもよい。また、以下の各変形例は互いに組み合わせてもよい。
(1) 前記実施形態では、撮像部82で撮像された画像の所定の部分(検出領域Ca,Cb,Cc)における照度(反射光の強度)を調整するために、照射部80の輝度を調整するものとして延べたが、本発明はこれに限らず、撮像した画像から輝度の最も明るい部分と輝度の最も暗い部分とを抽出し、照射部80A〜80Cの光量を適宜調整することで、最も明るい部分と最も暗い部分における照度を近づけるように制御してもよい。
また、撮像された画像を分割した分割検出領域に分けて、各分割検出領域における照度を検出して比較することで、媒体50から遠い位置にある照射部80を特定してもよい。
上記実施形態は次のように変形してもよい。また、以下の各変形例は互いに組み合わせてもよい。
(1) 前記実施形態では、撮像部82で撮像された画像の所定の部分(検出領域Ca,Cb,Cc)における照度(反射光の強度)を調整するために、照射部80の輝度を調整するものとして延べたが、本発明はこれに限らず、撮像した画像から輝度の最も明るい部分と輝度の最も暗い部分とを抽出し、照射部80A〜80Cの光量を適宜調整することで、最も明るい部分と最も暗い部分における照度を近づけるように制御してもよい。
また、撮像された画像を分割した分割検出領域に分けて、各分割検出領域における照度を検出して比較することで、媒体50から遠い位置にある照射部80を特定してもよい。
(2) 光量制御部615における照射部80の光量調整は、撮像部82で撮像された画像に基づいて調整されるだけでなく、他の方法によっても調整可能である。
例えば、図14の機能ブロック図に示すように、当該電子ペン60の傾き方向およびその傾き量を検出する傾き検出センサ617を筐体60Aに設ける。この傾き検出センサ617は、ジャイロセンサや軸線O−Oに直交する2軸に対する傾きを検出する2軸の速度センサ、加速度センサ等がある。
そして、光量制御部615は、傾き検出センサ617が電子ペン60の傾き方向を検出することで、上側に位置した照射部80を媒体から遠い位置にある照射部80として特定する。さらに、光量制御部615は、傾き検出センサ617が電子ペン60の傾き量を検出することで、遠い位置にある照射部80の輝度を調整する。例えば、光量調整部615は、電子ペン60の傾き量に対応した照射部80における補正量をRAMに予め記憶しておき、検出した傾き量から対応した補正量を読み出して照射部80の輝度を調整する。このように、照射部80の輝度を調整することによっても、前述した実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、図14の機能ブロック図に示すように、当該電子ペン60の傾き方向およびその傾き量を検出する傾き検出センサ617を筐体60Aに設ける。この傾き検出センサ617は、ジャイロセンサや軸線O−Oに直交する2軸に対する傾きを検出する2軸の速度センサ、加速度センサ等がある。
そして、光量制御部615は、傾き検出センサ617が電子ペン60の傾き方向を検出することで、上側に位置した照射部80を媒体から遠い位置にある照射部80として特定する。さらに、光量制御部615は、傾き検出センサ617が電子ペン60の傾き量を検出することで、遠い位置にある照射部80の輝度を調整する。例えば、光量調整部615は、電子ペン60の傾き量に対応した照射部80における補正量をRAMに予め記憶しておき、検出した傾き量から対応した補正量を読み出して照射部80の輝度を調整する。このように、照射部80の輝度を調整することによっても、前述した実施形態と同様の効果を奏する。
(3) 前記実施形態では、照射部80A〜80Cの輝度を電気的に調整する場合を例示したが、電子ペン60が傾いた状態で、照射部80A,80B,80Cから媒体50までの軸線O−O方向に沿った距離がある程度等しくなるように照射部80の位置を調整して、媒体50上の照射範囲Aa,Ab,Acにおける照度を近づけるようにしてもよい。
(4) 前記実施形態では、照射部80および結像部81はペン本体60Aに対して固定する形で配置されていたが、照射部80A,80B,80Cおよび結像部81A,81B,81Cの相対位置を固定した上で、ペンチップ69を中心に回転可能としてもよい。
具体的には、照射部80A,80B,80Cおよび結像部81A,81B,81Cを輪状の導電性部材であるリング部材に固定し、このリング部材をペンチップ69を回転中心として回転可能に支持部材で支持する。リング部材と制御部61とは所謂スリップリングで電気的に接続する。さらに、リング部材には、当該電子ペン60が傾いた状態で、照射部80A,80B,80Cおよび結像部81A,81B,81Cが同じ配置となるように、錘を付加しておく。
ユーザが電子ペン60を任意の方向に傾けても、リング部材は錘の影響を受けて、照射部80A,80B,80Cが媒体50に対して決まった位置になるよう回転する。よって、ユーザは、電子ペン60を決まった方向に傾ける必要がなくなる。なお、リング部材と制御部61とを接続する手段は、スリップリングに限らず、リード線によって電気的に接続してもよく、要はリング部材が回転する際に機械的抵抗になる可能性が小さい構造であればよい。
この構成の電子ペンに対して変形例(2)の光量調整部を採用する場合、傾き検出センサは、1軸に対して傾き量を検出するセンサであれば十分に適用可能となる。
具体的には、照射部80A,80B,80Cおよび結像部81A,81B,81Cを輪状の導電性部材であるリング部材に固定し、このリング部材をペンチップ69を回転中心として回転可能に支持部材で支持する。リング部材と制御部61とは所謂スリップリングで電気的に接続する。さらに、リング部材には、当該電子ペン60が傾いた状態で、照射部80A,80B,80Cおよび結像部81A,81B,81Cが同じ配置となるように、錘を付加しておく。
ユーザが電子ペン60を任意の方向に傾けても、リング部材は錘の影響を受けて、照射部80A,80B,80Cが媒体50に対して決まった位置になるよう回転する。よって、ユーザは、電子ペン60を決まった方向に傾ける必要がなくなる。なお、リング部材と制御部61とを接続する手段は、スリップリングに限らず、リード線によって電気的に接続してもよく、要はリング部材が回転する際に機械的抵抗になる可能性が小さい構造であればよい。
この構成の電子ペンに対して変形例(2)の光量調整部を採用する場合、傾き検出センサは、1軸に対して傾き量を検出するセンサであれば十分に適用可能となる。
(5) 前記実施形態では、正三角形Taの頂点に照射部80A,80B,80Cを配置するようにしたが、照射部80A,80B,80Cは必ずしも正三角形の頂点に配置される必要はなく、ペン先69Aの周囲には影が発生しにくくなるように、ペンチップ69の周囲において、相互の間に適当な距離を空けて配置されていればよい。具体的には、図15に示すように、軸線O−Oを中心とした円を6等分して6個の扇型の等分領域D1〜D6に分けたときに、1つ置きの等分領域(例えば、D1,D3,D5)内に照射部80A′,80B′,80C′を配置すればよい。この際、照射部80A′,80B′,80C′の等分領域内における配置位置は、照度等に応じて決められる。
そして、照射部80の個数は、3個に限らず、2個・4個以上であってもよいが、例えば4個のときは、軸線O−Oを中心とした円を8等分して8個の扇型の領域に分けたときに、4個の照射部80をそれぞれ1つ置きの等分領域内に配置する。即ち、N個の照射部の場合、軸線O−Oを中心とした円を2N等分して2N個の扇型の等分領域に分けたときに、N個の照射部をそれぞれ隣り合わない1つ置きの等分領域内に配置すればよい。また、等分領域をなす円形の領域は、軸線O−Oに対して直交する面に形成される場合に限らず、軸線O−Oを中心にして傾いた面に形成されてもよい。
さらに、結像部81の個数は3個に限らず、1個・2個・4個以上であってもよい。要は、ペン先69Aの周囲における光を反射光として結像する範囲を撮像範囲として形成されればよい。
さらに、結像部81の個数は3個に限らず、1個・2個・4個以上であってもよい。要は、ペン先69Aの周囲における光を反射光として結像する範囲を撮像範囲として形成されればよい。
(6) 前述した実施形態では、媒体50に文字や図形等を筆記する電子ペンについて説明したが、例えば、ポインティングデバイス(マウス)機能や、媒体上の領域に対応して記録された情報(例えば、コマンド情報)を読み取るスタイラス機能を備えたものであってもよい。
なお、実施形態の動作例では媒体50上に文字などを筆記する場合の動作例について説明したが、これに限らず、例えば、表示装置として機能する媒体50上に設けられたソフトボタンを選択するなどの、表示面上の位置を単に指定する場合にも、本実施形態の電子ペン60は有効である。
なお、実施形態の動作例では媒体50上に文字などを筆記する場合の動作例について説明したが、これに限らず、例えば、表示装置として機能する媒体50上に設けられたソフトボタンを選択するなどの、表示面上の位置を単に指定する場合にも、本実施形態の電子ペン60は有効である。
(7) 前述した実施形態では、照射部80として、近赤外光を照射する近赤外LEDを用いたが、照射部80はこれに限らず、違う特性を有するLEDを用いるようにしてもよい。要は、照射部80は、媒体50に形成されたコードパターン画像をその反射光で読取可能な光を照射するものであればよい。
(8) 前述した実施形態では、識別情報として、媒体を一意に識別する情報を用いたが、識別情報はこれに限らず、例えば、電子文書を一意に識別する情報を識別情報として用いるようにしてもよい。上述の第1実施形態に例示したように媒体を一意に識別する情報を用いる場合は、同じ電子文書を複数部数形成すると、異なる媒体には異なる識別情報が付与される。これに対し、電子文書を一意に識別する情報を識別情報として用いる場合は、同じ電子文書を形成すると、異なる媒体であっても同じ識別情報が付与される。
また、前述した実施形態では、位置情報及び識別情報を表すコードパターン画像を読み取ったが、コードパターン画像が表す情報は位置情報や識別情報に限らず、例えば、テキストデータやコマンドを表す情報であってもよい。また、位置情報のみを表す画像であってもよい。要は、何らかの情報を表す画像が媒体50に形成されていればよい。
(9) 前述した画像形成装置では、コードパターン画像をKのトナーを用いて形成するようにした。これは、Kのトナーが、C、M、Yのトナーよりも赤外光の吸収量が多く、電子ペン60でコードパターン画像を高いコントラストで読み取るからである。しかしながら、コードパターン画像は、特殊トナーを用いて形成することも可能である。ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm以上700nm以下)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm以上1000nm以下)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」および「不可視」は、目視により認識ではなく、形成された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識で「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。また、この不可視トナーは、画像の機械読み取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径が100nm以上600nm以下の範囲のものが望ましい。
また、画像形成装置は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式等のその他の如何なる方式を用いてもよい。
また、画像形成装置は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式等のその他の如何なる方式を用いてもよい。
(10) 前述した実施形態に係る電子ペン60の制御部61によって実行されるコンピュータプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネット等のネットワーク経由で電子ペン60にダウンロードさせることも可能である。なお、上述の制御を行う制御手段としてはCPU以外にも種々の装置を適用することができ、例えば、専用のプロセッサなどを用いてもよい。
10…情報処理装置、50…媒体、60…電子ペン、61…制御部、62…圧力センサ、65…情報メモリ、66…通信部、67…バッテリ、68…ペンIDメモリ、69…ペンチップ、69A…ペン先、70…光学系ユニット、75…スイッチ、80,80A,80B,80C,80A′,80B′,80C′…照射部、81,81A,81B,81C…結像部、612…コード検出部、613…データ処理部、614…照明制御部、615…光量調整部、616…撮像制御部、617…傾き検出センサ、a…照射軸、A…照射範囲、b…受光軸、B…撮像範囲、C…検出領域、D…等分領域。
Claims (5)
- 軸線に沿って延びる軸を有し、当該軸の端部によって、読取対象となる被読取画像が形成された媒体上の領域を指示する指示部と、
前記指示部によって指示される前記媒体上に向けて光を照射するN(N≧2)個の照射手段と、
前記照射手段から照射される光の前記媒体からの反射光に応じて、前記媒体上に形成された前記被読取画像を表す信号を生成する信号生成手段と、
前記N個の照射手段のうち、前記媒体から遠い位置にある照射手段を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された照射手段から前記媒体に到達する光の照度が、特定された当該照射手段以外の照射手段から前記媒体に到達する光の照度よりも大きくなるように、各々の前記照射手段から前記媒体に向けて照射される光の光量を調整する光量調整手段と、
を具備することを特徴とする読取装置。 - 請求項1記載の読取装置において、
前記特定手段は、各々の前記照射手段により照射された光の反射光の強度を各照射手段ごとに求め、小さい強度の反射光に対応する前記照射手段を、前記媒体から遠い位置にある照射手段に特定する
ことを特徴とする読取装置。 - 請求項1記載の読取装置において、
前記媒体に対する前記軸線の傾きの方向を検出する傾き方向検出手段を備え、
前記特定手段は、前記傾き方向検出手段により検出された傾きの方向から前記媒体から遠い位置にある照射手段を特定する
ことを特徴とする読取装置。 - 請求項2記載の読取装置において、
前記媒体に対する前記軸線の傾きの量を検出する傾き量検出手段を備え、
前記光量調整手段は、前記傾き量検出手段により検出された傾きの量から、前記特定手段によって特定された照射手段から前記媒体に向けて照射される光の光量を決めて、当該照射手段から前記媒体に向けて照射される光の光量が決められた前記光量になるように調整する
ことを特徴とする読取装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに1に記載の読取装置において、
前記各照射手段は、前記軸線を中心とした円を2N等分に分けたときの2N個の等分領域のうち、隣り合わない各等分領域内にそれぞれ1個ずつ配置される
ことを特徴とする読取装置。
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